平成 30 年度 上期観光入込客数状況について 稚内市 0
平成 30 年度上期観光入込客数状況について Ⅰ. 本市の上期観光入込客数の概要について 平成 30 年度上期観光入込客数は 総数 380,100 人で 前年の 399,700 人より 19,600 人 4.9% の 減となった (1) 道内客 道外客の状況 道内客が 98,200 人で 前年の 91,700 人より 6,500 人 7.1% の増 道外客が 281,900 人で 前年 の 308,000 人より 26,100 人 8.5% の減となった 上期観光入込客数状況 (H26~H30) 上期道内 道外客前年度対比グラフ 1
(2) 日帰り客の状況 日帰り客の状況は 180,000 人で 前年の 192,700 人より 12,700 人 6.6% の減となった (3) 宿泊客の状況宿泊客の状況は 200,100 人で 前年の 207,000 人より 6,900 人 3.3% の減となった また 宿泊客延数は 240,200 人で前年の 253,000 人より 12,800 人 5.1% の減となった 外国人宿泊客延数については 宿泊延数 13,779 人 前年の 14,039 人より 260 人 1.9% の減少となった 宿泊者の国別内訳としては 台湾が 4,434 人 32.3% と最も多く 続いて香港が 2,233 人 16.2% 中国が 1,664 人 12.1% となり アジア諸国が 7 割以上を占めている 上期日帰り 宿泊客前年度対比グラフ 上期宿泊客実数状況 (H26~H30) 外国人宿泊客含む 2
上期宿泊客延数状況 (H26~H30) 外国人宿泊客含む 上期外国人宿泊客延数状況 (H26~H30) 3
上期外国人宿泊客国別内訳 4
Ⅱ. 観光客動態調査分析について ( アンケート分析 ) 本アンケートに用いている観光入込客数をはじめとするデータ値は 回答アンケート数の割合をもと として 分析しているものである (1) 地域別観光客の入込状況 1 道内観光客の入込状況道内観光客の増加要因 (2.9% 増 ) は 自家用車やレンタカーなど公共交通機関を利用しない形の旅行が増えたものと推測される 2 道外観光客の入込状況 道外観光客の減少要因 (2.0% 減 ) は 全国各地で大雨や地震などの災害が発生したことにより 全国的に旅行を控える傾向が強まったものと推測される 3 外国人観光客の入込状況 外国人観光客の減少要因 (0.9% 減 ) は 日本各地で台風や地震などの災害が発生し 訪日需要が 落ち込んだものと推測される 地域別観光客の構成比 5
(2) 年代別観光客の入込状況 年代別観光客の入込状況は 40 歳代が 1.0% 増加 50 歳代が 4.4% 増加 70 歳代が 1.8% 増加し た一方 40 歳未満の年代の割合が 6.8% 減少している 年代別観光客の構成比 (3) 男女別観光客の入込状況 男女別観光客の入込状況は 男性 66.6% 女性 33.4% と 昨年度より女性の割合が増えたが 依然 男性観光客の割合は多い 男女別観光客の構成比 6
(4) 旅行日程別観光客の入込状況 旅行日程別観光客の入込状況は 4 泊以上の割合が 13.9% 減少した一方 旅行日程が短い日帰り 1 泊 2 日 2 泊 3 日の割合が 12.0% 増加し 約 4 割を占めた 旅行日程別観光客の構成比 (5) 市内宿泊状況別観光客の入込状況 市内宿泊状況別観光客の入込状況は 宿泊すると答えた旅行客の割合が 7.3% 減少し 70% を 下回った 市内宿泊状況別観光客の構成比 7
(6) 市内宿泊日数別観光客の入込状況 市内宿泊日数別観光客の入込状況は 本市に宿泊する旅行者のうち 1 泊の割合が 4.3% 増加し 全体の 9 割を超えている 市内宿泊日数別観光客の構成比 (7) 訪問観光地点別観光客の入込状況訪問観光地点別観光客の入込状況の調査項目を 空港公園イベント 抜海港 をやめ 今年 4 月に新しくオープンした 北の桜守パーク に変更した 宗谷岬 ノシャップ岬 北防波堤ドーム 稚内公園の人気は依然として高いが 宗谷丘陵は 3.8% 減少し 8.2% にとどまった 訪問観光地点別観光客の構成比 8
(8) 利尻 礼文訪問状況別観光客の入込状況 利尻 礼文訪問状況別観光客の入込状況は 本市の観光ポイントを訪れる旅行者のうち 両島を 訪問しないと答えた旅行客の割合が増加している 利尻 礼文訪問状況別観光客の構成比 (9) 旅行形態別観光客の入込状況 旅行形態別観光客の入込状況は 個人の比率が 6.7% 減少し 団体が 2.5% 増加 グループが 2.0% 増加 家族が 2.2% 増加した 旅行形態別観光客の構成比 9
(10) 交通手段別観光客の入込状況 交通手段別観光客の入込状況は 自動車が 14.0% と大幅に増加し 全体の半数以上を占めている レンタカーによる旅行が増加傾向にあると推測される 交通手段別観光客の構成比 (11) 来稚回数別観光客の入込状況 来稚回数別観光客の入込状況は 初めて本市に訪れた方の割合が 6.5% 増加し 全体の 7 割に近い 値となっていることから 日本のてっぺん への認知度や関心は高いと推測される 来稚回数別観光客の構成比 10
(12) 旅行理由別観光客の入込状況旅行理由別観光客の入込状況は 雑誌が 7.6% 減少 新聞が 4.4% 減少 テレビが 2.6% 減少した一方 インターネットの割合は 4.8% 増加し 昨年に引き続き 全体の約 3 割を占めている その他 旅行会社のチラシが 2.3% 増加 稚内市のパンフが 1.3% 増加した 旅行理由別観光客の構成比 (13) 近隣市町村観光地点訪問別の入込状況近隣市町村観光地点訪問別の入込状況は オロロンラインが 5.6% 増加 サロベツ ( 豊富 ) が 1.7% 増加しており それぞれ全体の約 3 割にのぼっている また サロベツ ( 幌延 ) は 4.8% 減少 トナカイ牧場は 2.9% 減少 猿払公園は 0.5% 減少した 近隣市町村観光地点訪問状況別観光客の構成比 11
Ⅲ. 総合的な検証について 平成 30 年度上期観光入込客数は 総数 380,100 人で 前年の 399,700 人より 19,600 人 4.9% の減となり 上期としては 平成 26 年度以来の減少となった 主な減少の要因としては 全国各地で自然災害 ( 大雨 台風 地震 ) が例年より多く発生したことがあげられる 状況としては 4 月 5 月の観光入込客数は前年と比較すると増加していたが 6 月以降 大阪府北部地震 西日本豪雨 など各地で大雨や地震などの災害が発生したことで 全国的に旅行を控える傾向が強まり 本市を訪れる観光客も前年を下回る状況が続いた さらに 9 月 6 日の 北海道胆振東部地震 に伴う 大規模停電 により JR や都市間バスのほか 市内交通機関も麻痺状態となり 宿泊施設やツアーの予約キャンセルが相次ぎ その後も 全道的に地震による影響や風評被害もあり 観光客の減少をくい止めることが出来なかった 結果 観光入込客数 宿泊延数 交通機関の利用者 全てにおいて昨年同期の実績を下回ることとなった 観光入込客数は減少となってしまったが 新たな体験型コンテンツの創出 インバウンドの誘客に向けた様々な取り組みを行った 主な取り組みとしては 今年 4 月に 北の桜守パーク がオープンし 新たな観光客の立ち寄り箇所が出来 9 月までに約 10,000 人が来場した他 礼文町の 北のカナリアパーク との連携したスタンプラリーを実施し 道北地域の周遊観光資源としても活用を図った また 台風の影響を受け 最北端 食マルシェ 及び 稚内アートフェスティバル は中止となったが 観光客が例年落ち込む9 月以降のショルダー時期に対して 地域特有の 食 自然 歴史 文化 を歩きながら 一度に体感できる ガストロノミーウォーキング や 2 階建てバスで宗谷エリアを周遊しながら 地元食材を活用した料理が堪能できる レストランバス を運行し 食 を通じた新たな体験型観光コンテンツを実施した その他 稚内観光協会青年部が宗谷岬展望施設に7 月から9 月までツアーセンターを開設し 観光案内所やツアーガイド レンタサイクルなどに取り組み 期間内に国内外の観光客約 3,000 人に利用され 個人旅行客の受入体制充実を図るべく体験型コンテンツの創出に向けた取り組みが行われた 12
インバウンドの誘客を進めるにあたっては 広域観光周遊ルート事業 日本のてっぺん きた北海道ルート やわっかない観光活性化促進協議会がそれぞれ作成した外国語表記のWEBサイトによる情報発信に取組んだ他 SNS 上で大きな影響力をもつ国内外の人気ブロガーを招聘し 本市のPR 記事を掲載してもらうなど インターネットを活用した誘致活動に力を入れた 現在 飲食店メニュー表の多言語表記に向けたワークショップやキャッシュレス決済の導入に向けた セミナーを開催し 受入体制の整備を進めており 稚内外国人観光客誘致受入実行委員会において 香 港と新規対象国であるシンガポールに赴き 現地でプロモーションを実施する予定である 今後は 日本のてっぺん 稚内にしかない 最北の自然と景観 風土を活かした体験型観光のメニ ュー開発や 外国人や個人 グループといった観光客へ配慮した受入体制の整備に向け 観光協会や関 係団体 近隣町村と連携しながら 観光産業のみならず地域経済全体の活性化に繋げていく 13