医薬品の適正使用に欠かせない情報です 必ずお読み下さい 使用上の注意 改訂のお知らせ 2015 年 11 月 No.2015-04 製造販売元 : 旭化成ファーマ株式会社 この度 使用上の注意 を一部改訂致しましたので お知らせ申し上げます なお 流通在庫の関係から改訂添付文書を封入した製品がお手元に届くまでには若干の日時を要しますので 今後のご使用に際しましては 下記内容をご参照下さいますようお願い申し上げます 1. 改訂の概要 1) 重要な基本的注意 の項(1) において 一過性の血圧低下 を 一過性の急激な血圧低下 に変更し 転倒 と投与後の留意点を追記しました また 注意を払うべき初期症状として 気分不良 顔面蒼白 および 冷汗 を追記しました 2) その他の の項に 味覚異常 蒼白 および 高尿酸血症 を追記しました 3) 高尿酸血症 を追記するにあたり その他の の項に 代謝異常 の分類を新設し これまで その他 の分類に記載していた代謝異常に関連するを 代謝異常 の分類に移動し 記載整備しました 2. 改訂内容 自主改訂 改訂後 ( 部 : 追記 改訂箇所 ) 改訂前 2. 重要な基本的注意 (1) 一過性の急激な血圧低下 意識消失 転倒 ( 投与直後から数時間後にかけて ) があらわれることがあるので 以下の点に留意すること 1) 投与後 30 分程度はできる限り患者の状態を観察すること 特に 外来患者に投与した場合には 安全を確認して帰宅させることが望ましい 2) 投与後に血圧低下 めまい 立ちくらみ 動悸 気分不良 顔面蒼白 冷汗等が生じた場合には 症状がおさまるまで座るか横になるように患者に指導すること 2. 重要な基本的注意 (1) 一過性の血圧低下 意識消失 ( 投与直後から数時間後にかけて ) があらわれることがあるので 投与後に血圧低下 めまい 立ちくらみ 動悸等が生じた場合には 症状がおさまるまで座るか横になるように患者に指導すること 1
4. (2) その他の 頻度分類 消化器注 2) 循環器 肝臓 代謝異常 血液 改訂後 5% 以上 0.1%~ 5% 未満頻度不明注 1) 悪心 嘔吐 腹部不快感 食欲減退 胃炎 消化不良 腹痛 下痢 逆流性食道炎 口渇 便秘 胃潰瘍 腹部膨満 流涎過多 裂孔ヘルニア 血圧上昇 動悸 血圧低下 上室性頻脈 心室性期外収縮 CK(CPK) 上昇 血中リン減少 その他 倦怠感 異常感 ( 全身違和感 気分不良等 ) 発熱 胸部不快感 悪寒 胸痛 多汗症 浮腫 熱感 甲状腺腫 自己免疫性甲状腺炎 脱力感 リンパ節炎 おくび 口腔内不快感 味覚異常 狭心痛 徐脈 心電図異常 潮紅 蒼白 アルブミン グロブリン比減少 血中カリウム減少 血中カリウム増加 血中カルシウム増加 血中クロール減少 血中クロール増加 血中コレステロール増加 血中ナトリウム減少 血中ブドウ糖増加 高尿酸血症 あくび 結膜充血 胆石症 皮下結節 皮下出血 尿中ウロビリン陽性 尿中ビリルビン増加 末梢冷感 脱毛 疼痛 4. (2) その他の 頻度分類 消化器注 2) 循環器 肝臓 血液 改訂前 5% 以上 0.1%~ 5% 未満頻度不明注 1) 悪心 嘔吐 腹部不快感 食欲減退 胃炎 消化不良 腹痛 下痢 逆流性食道炎 口渇 便秘 胃潰瘍 腹部膨満 流涎過多 裂孔ヘルニア 血圧上昇 動悸 血圧低下 上室性頻脈 心室性期外収縮 ( 該当項目なし ) その他 倦怠感 異常感 ( 全身違和感 気分不良等 ) 発熱 胸部不快感 悪寒 胸痛 多汗症 浮腫 CK (CPK) 上昇 熱感 血中リン減少 甲状腺腫 自己免疫性甲状腺炎 脱力感 リンパ節炎 おくび 口腔内不快感 狭心痛 徐脈 心電図異常 潮紅 あくび アルブミン グロブリン比減少 血中カリウム減少 血中カリウム増加 血中カルシウム増加 血中クロール減少 血中クロール増加 血中コレステロール増加 血中ナトリウム減少 血中ブドウ糖増加 結膜充血 胆石症 皮下結節 皮下出血 尿中ウロビリン陽性 尿中ビリルビン増加 末梢冷感 脱毛 疼痛 ( 波線部 : 代謝異常 の分類を新設するにあたり その他 から移項する ) 2
3. 解説 自主改訂 重要な基本的注意 の項について市販後の集積例において 一過性の急激な血圧低下 意識消失 転倒の発現例があることから 重要な基本的注意 の項(1) において 一過性の血圧低下 を 一過性の急激な血圧低下 に変更し 転倒 と投与後の留意点を追記しました また 注意を払うべき初期症状として 気分不良 顔面蒼白 および 冷汗 を追記しました < 注意していただきたいこと> 一過性の急激な血圧低下 意識消失 転倒があらわれることがありますので 投与後 30 分程度は できる限り患者の状態を観察してください 特に外来の患者さんに投与した場合は 安全を確認してから帰宅させるようにお願いします 本剤投与後に 血圧低下 めまい 立ちくらみ 動悸 気分不良 顔面蒼白 冷汗 等が発現したときは 症状がおさまるまで座るか横になるようご指導ください 発現した症例のうち 2 例の概要を以下に示します < 症例の概要 1> 女 80 代 骨粗鬆症 ( 関節リウマチ 高血圧 パーキンソン病 ) 56.5μg/ 週 15 日間 血圧低下 意識消失 悪心 動悸 嘔吐 投与開始日投与 8 日目 投与 15 日目 投与 16 日目 本剤 56.5μg 1/ 週 投与開始 本剤 2 回目投与 投与後 30 分で収縮期血圧が 20 mmhg 下がった 血圧低下発現 血圧低下 : 回復 本剤投与 1 回目 2 回目ともに症状は特になかった 10:50 11:20 11:35 11:40 11:45 12:00 頃 12:10 頃 12:15 頃 12:30 頃 本剤 3 回目投与 施行前血圧 :122/60 mmhg 動悸を訴える ( 意識消失の前駆症状 1 時間持続 ) 嘔気 血圧 :98/55 mmhg 心拍 :101 bpm 血圧 :75/40 mmhg 心拍 :89 bpm 血圧測定時 (70/40 mmhg 101 bpm) くずれる様に倒れる 意識消失 血圧測定不能 吐気 嘔吐 ( 吐瀉物はなし ) 下肢挙上させる 輸液用電解質液 200 ml+ ドパミン塩酸塩 (50mg) 1A 点滴 救急車到着 意識回復 救急車内血圧 :140~150/70mmHg 心拍 :127/ min 嘔吐発作 ( 吐瀉物なし ) を繰り返す 他病院に到着 血圧 :124/70 mmhg 心拍 :100 bpm 吐気 (-) 意識清明 ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム点滴 念のため入院 血圧低下 ( 一過性 ) 意識消失 悪心 動悸 嘔吐 : 回復 独歩で退院 併用薬 : アルファカルシドール メトクロプラミド アクタリット レボドパ ベンセラジド塩酸塩 カンデサルタンシレキセチル トリクロルメチアジド 3
< 症例の概要 2> 女 80 代 骨粗鬆症 ( なし ) 56.5μg/ 週継続 血圧低下 頻脈 不整脈 投与開始日投与 113 日目 投与 162 日目 投与 176 日目 投与 197 日目 本剤皮下注用 56.5μg 1/ 週投与開始 本剤投与前血圧 :120/64 mmhg 脈拍 :72 bpm 本剤投与 30 分後血圧 :74/48 mmhg 脈拍 :66bpm 血圧低下発現 血圧低下による気分不良あり 安静を 30 分ほど追加 血圧 :88/40 mmhg 脈拍 :96 bpm 帰宅 安静指示 血圧低下 : 回復 本剤投与前血圧 :150/80 mmhg 脈拍 :84 bpm 本剤投与 30 分後血圧 :92/62 mmhg 脈拍 :80 bpm 血圧低下発現 気分不良はなく帰宅 安静指示 血圧低下 : 回復 本剤投与前血圧 :154/84 mmhg 脈拍 :84 bpm 本剤投与 30 分後血圧 :94/54 mmhg 脈拍 :80 bpm 血圧低下発現 気分不良はなく帰宅 安静指示 血圧低下 : 回復 本剤投与前血圧 :144/68 mmhg 脈拍 :78 bpm 本剤投与 30 分後血圧 :98/58 mmhg 脈拍 :102 bpm( 不整脈 ) 血圧低下 頻脈 不整脈発現 血圧低下による顔色不良 気分不良 (+) ( いずれも血圧低下の随伴症状 ) 安静 30 分追加 血圧 :110/50 mmhg 脈拍 :96 bpm 帰宅 安静を指示 血圧低下 頻脈 不整脈 : 回復 本剤投与継続 併用薬 : アムロジピンベシル酸塩 モサプリドクエン酸塩水和物 アスピリン ダイアルミネート ファモチジン クエン酸第一鉄ナトリウム アルファカルシドール 酸化マグネシウム 4
その他の の項への 味覚異常 蒼白 および 高尿酸血症 の追記について (1) 味覚異常現在までに本剤との因果関係が否定できない 味覚異常 の報告が集積したことから その他の の項に 味覚異常 を追記しました 発現した症例のうち 1 例の概要を以下に示します < 症例の概要 > 女 骨粗鬆症 56.5μg/ 週 味覚異常 70 代 ( 不整脈 糖尿継続投与開始日本剤 56.5μg 1/ 週の投与開始 病 すい臓良性投与 36 日目本剤投与後 味覚異常発現 本剤投与後 2 3 日続く 腫瘍 腰椎椎間投与 43 日目本剤投与後 前回と同様の症状発現 板症 ) 投与 50 日目本剤投与後 前回と同様の症状発現 投与 57 日目投与 64 日目投与 71 日目 本剤投与後 前回と同様の症状発現 本剤投与後 味覚異常発現せず 味覚異常 : 回復 併用薬 :L-アスパラギン酸カルシウム水和物 メコバラミン (2) 蒼白現在までに本剤との因果関係が否定できない 蒼白 の報告が集積したことから その他の の項に 蒼白 を追記しました 発現した症例のうち 1 例の概要を以下に示します < 症例の概要 > 男 70 代 併用薬 : なし 骨粗鬆症 ( なし ) 56.5μg/ 週 1 日間 顔色不良 ( 蒼白 ) 発熱 背部痛 右膝痛 悪寒 戦慄 投与開始日 投与 2 日目 11:00 14:10 19:00 本剤 56.5μg 1/ 週の投与開始 悪寒 戦慄 顔色不良 ( 蒼白 ) 腰部 ~ 背部および右膝の激痛 発熱 (38.3 ) 発現 採血 心電図 胸部 X 線をチェックし 点滴 ( マルトース加乳酸リンゲル液 ) 実施 尿路感染も疑い セフトリアキソンナトリウム水和物投与 体温が 36.4 まで低下 以後痛みの訴え等なし 本剤投与中止 頚部の重だるさ ( 背部痛の続発症状 ) あるも各部の痛みなし vital 問題なく退院 顔色不良 ( 蒼白 ) 発熱 背部痛 右膝痛 悪寒 戦慄 : 回復 5
(3) 高尿酸血症現在までに本剤との因果関係が否定できない 高尿酸血症 の報告が集積したことから その他の の項へ 代謝異常 の分類を新設し 高尿酸血症 を追記しました また 高尿酸血症 を追記するにあたり その他の の項に 代謝異常 の分類を新設し これまで その他 の分類に記載していた代謝異常に関連するを 代謝異常 の分類に移動し 記載整備しました 発現した症例のうち 1 例の概要を以下に示します < 症例の概要 > 女 90 代 骨粗鬆症 ( 高血圧 糖尿病 脳梗塞 不眠症 ) 56.5μg/ 週継続 高尿酸血症 投与 52 日前投与開始日投与 113 日目投与 183 日目 投与 197 日目 尿酸値 :5.9mg/dL 本剤 56.5μg 1/ 週の投与開始 高尿酸血症発現 尿酸値 :8.1mg/dL 高尿酸血症の治療薬としてアロプリノール (100mg/ 日 ) 開始 尿酸値 :8.4mg/dL 尿酸値 :6.1mg/dL 高尿酸血症 : 回復 本剤投与継続 併用薬 : ナテグリニド ニセルゴリン アムロジピンベシル酸塩 グリメピリド エチゾラム テルミサルタン ゾルピデム酒石酸塩 ロキソプロフェンナトリウム水和物 レバミピド メコバラミン アログリプチン安息香酸塩 ラベプラゾールナトリウム クエン酸第一鉄ナトリウム アゾセミド 医薬品安全対策情報 (DSU)No.245 に掲載されますので 併せてご参照下さい 医薬品添付文書改訂情報は 医薬品医療機器総合機構ホームページ (http://www.pmda.go.jp/) に最新添付文書並びに医薬品安全対策情報 (DSU) が掲載されます 6
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