マンション管理基礎セミナー 熊本市分譲マンション実態調査報告書 平成 29 年 11 月熊本市建築政策課 2018.2.10 特定非営利活動法人熊本県マンション管理組合連合会萩原悟 (V3.0 )
平成 29 年度 過去 20 年 24 年 熊本市分譲マンション実態調査報告書 平成 29 年 11 月熊本市建築政策課 2
第 1 章調査の概要 目 1-1 調査の目的 1 ページ 1-2 調査の対象 1 1-3 調査の方法 期間 1 1-4 アンケート回収結果 2 第 2 章分譲マンションを取り巻く現状 2-1 全国の分譲マンションの現状 3 2-2 熊本市の分譲マンションストック数 4 (1) 熊本市内の供給戸数 4 (2) 区ごとのストック戸数 5 2-3 熊本市の分譲マンションの現状 6 (1) 戸数ごとのマンション数 6 (2) 築年数 7 (3) 旧耐震基準マンション 8 第 3 章アンケート調査結果 3-1 基本事項 ( 分譲マンションの概要について ) 9 (1) 所在地 9 (2) 棟数 9 次 報告書の内容 ( 目次 ) 説明します 個々のデータは検索表示 3
(3) 建築年月 10 (4) 総戸数 ( 賃貸戸数 空き戸数 ) 10 (5) 階数 11 (6) ピロティの有無 12 (7) 耐震診断 13 (8) 耐震改修 14 (9) 大規模改修工事 15 3-2 管理運営 ( 管理組合の運営について ) 16 (1) 総会開催月 16 (2) 理事会開催 17 (3) 役員人数 ( 理事 監事 ) 18 (4) 役員選任方法 19 (5) 役員任期 20 (6) 役員交代方法 21 (7) 管理形態 22 (8) 管理規約改正 23 (9) 長期修繕計画 24 (10) 管理費 25 (11) 修繕積立金 33 (12) 居住者名簿 41 個々のデータは検索表示 4
(13) 専門委員会 42 (14) 防災マニュアル 43 (15) 防災訓練 44 3-3 平成 28 年熊本地震の状況について 45 (1) 発災時の管理組合の対応 45 (2) 居住戸数の状況 ( 平成 29 年 5 月 15 日時点 ) 47 (3) 建物の調査 48 (4) ライフラインの被害 52 (5) 敷地の被害 53 3-4 被災からマンション復旧 再生までの流れ 54 (1) 管理組合の動き 54 (2) 説明会の開催 54 (3) 再生に向けた検討 57 (4) 総会等の開催 61 (5) 工事着工 64 第 4 章総括 4-1 課題の整理と分析 66 4-2 まとめ 68 個々のデータは検索表示 説明します アンケート調査票 69 5
報告書の閲覧方法 熊本市ホームページの利用 -1 ここに 分譲マンション実態調査 と入れる パソコンがない方は図書館等の活用又は熊管連にご相談下さい 6
熊本市ホームページの利用 -2 ここをクリックします ( 平成 29 年年度版 ) 7
第 1 章調査の概要 1-1 調査の目的 実態調査運営管理の現状把握 ( 支援のニーズ ) 2017/6 754 組合へ発信 (701) 34,933 戸 (32259) 176 組合 (156) 25.7%(24.2%) 管理組合 (754 組合 ) 現場目線での支援要請 熊本市 ニーズに合った施策 早期の復興支援 熊管連 ニーズに合った支援 マンション管理士会 8
第 4 章総括 4-1 課題の整理と分析 キーワード 1. 修繕計画 4. 防災 2. 耐震 5. 専門家の活用 3. 賃貸空家 6. 地震からの復旧再生 1. 修繕計画 ( 適切な修繕工事実施等に関する課題と分析 ) 築 20 年以上 6 割ある 7P 1) 経年劣化 ( 老朽化 ) 経年劣化に応じた改修工事が必要 ( 外壁 給排水管 ) 2) 長期修繕計画なし 大規模改修工事の対応 修繕積立金の資金計画見直し 熊本地震に使用より枯渇 築 30 年大規模改修未実施あり 15P 9
2. 耐震 ( 耐震診断 改修に関する課題と分析 ) 1) マンション管理標準指針 旧耐震のマンションは耐震診断を実施 ( 国交省住宅局 ) 耐震改修工事をすることが望ましい 2) 旧耐震基準マンション 耐震性の確保が最優先にすべきである 熊本地震では旧耐震の被害が大きかった 半壊以上旧耐震 =44% 新耐震 =27% 8P 49P 3. 賃貸 空き家 ( 増加する賃貸や空き家に関する課題と分析 ) 1) 空き家が前回より増加している 賃貸住戸化により市場に出回りやすく空き家問題は戸建てより顕著ではない 2) 管理組合の運営に弊害の恐れ 管理組合員だけでなく住民全体で取り組むことが望まれる 多くのマンションが空き家率 10% 以下 ⒒P 賃貸化率 2 割を超えるマンションが多い 10P 市全体 :24% 10
4. 防災 ( 防災に関する課題と分析 ) 1) 防災訓練は半数で実施経験なし 法令上はないが 1 回 / 年目安で定期的な訓練が望まれる 水害 ライフラインの遮断された時の対応などを決めておく必要がある 熊本地震発生時 半数以上の管理組合が避難時の声掛け 危険個所 ライフラインの確認対応をしていた 5. 専門家の活用 ( 地震における専門家の活用に関する課題と分析 ) 1) 地震から再生に向けた検討 専門家の支援を受けたマンションが多かった 建築士 工事業者 弁護士 マンション管理士 熊管連からの支援 支援を受けなかったマンションが 17 棟であった 2) 建物を維持管理する上で専門家のサポートは重要である 分譲マンションは法的権利の複雑さや 区分所有者間の意思決定建物の技術的判断などの難しさがある 11
6. 地震からの復旧 再生 1) 熊本地震からの復旧再生進んでいるとの回答あった 回答のあったマンションは修繕の方向性が決まってる 8 割のマンションが進んでいると回答 しかしながら資金確保や業者選定 住民の高齢化による問題が多い 工事業者が見つからない 修繕見積りが高額 今後の修繕積立金の増額の必要性 12
4-2 まとめ (1) 原文 熊本市の住宅政策の方針である 熊本市住生活基本計画 にも位置づけている 安心なくらし や 良質な住まい の実現は住生活を考えるうえで非常に大切なことである 熊本市にある分譲マンションでは 築年数が 30 年を超えるものが約 140 棟あり これが 10 年後になると熊本市の分譲マンション数の半数を超えることになる 老朽化するマンションに対しては 管理組合主導による適切な時期での修繕工事や建替え 旧耐震基準マンションであれば耐震診断 改修等を実施する必要があり そのため老朽化対策等の支援に取り組む必要性があると考えられる さらに 平成 28 年に熊本地震が発生したことにより 多くのマンションが被害を受けた 今回の調査においてもマンションの再生に向けた検討においては様々な課題が挙げられており 未だ方向性が決まっていないマンションもあることが想定される このように様々な課題がある中で 適切な管理組合の運営を促すための支援策を講じる必要があり 特に調査結果からもあるとおり 各種専門家等の支援が重要であると考えられる また 必要な支援策を検討していく上で 今回回答が得られなかったマンションの実態も含めて全国の動向を確認しながら 市民ニーズを把握していくことは必須条件となる 今回回答のあったマンションについては管理に関心の高いマンションと考えるが 回答のなかったマンションの状態も含めて実態を把握する必要がある 引き続き 実態調査の実施と回収率の向上を図っていくために 様々な情報を発信し 効果的な周知活動の実施に取り組んでいきたい 13
4-2 まとめ (2) 熊本市住基本計画 良質な くらし の実現安心な くらし の実現住みやすい街の実現 調査の継続 ( 回収率の向上 ) 市民ニーズの把握 継続的な支援 築 20 年以上 6 割ある 7P 10 年後半数が築 30 年 老朽化の進展修繕工事耐震診断 改修 ( 熊本地震による加速 ) 管理組合 1) 適切な修繕工事 建替え 2) 旧耐震基準マンション 診断改修 専門家支援 築 30 年大規模改修未実施あり 15P 14
1. 管理組合の活性化について 別添 -1 実態調査他のマンション情報 自分のマンションの管理運営 関心を持ちましょう 災害防止のノウハウ 快適で安全なマンションライフの創造 総会運営 資金管理 役員選任問題 ~ 大規模改修の滞納問題ペット問題騒音問題ノウハウ 15
2. マンション管理の改善について 別添 -2 実施 DO 実態調査 Research 企画 PLAN 評価 Check ネット検索 改善 Action メディア新聞 TV 熊管連 他のマンション 情報は求めないと集まらない 賛助会員協力会員 16
別添 -3 場所外観 店舗 レイアウト バス停 形状 公園近 タイル雰囲気管理状況 玄関ドア 改修工事? エントランス 適正な保守 植栽 清掃状況 安全 安心住みたいマンションか? 固定要件容易に変えることが出来ない 変動要件管理組合により変えることが出来る 3. マンションの資産価値についてマンション価値の評価評価要素? よいマンションとは?( 資産価値が高い ) 売却価格が高い 管理が行き届いているマンションか? 綺麗なマンション 感じのいいマンションか
4. 資産価値低下トレンドの例 別添 -4 A マンション 築後 40 年でも価格低下が少ない 売り手市場 必ず手放す時が来る B マンション 築後 13 年ソロソロくたびれてきた 改修して資産価値を回復しよう! C マンション 築後 13 年専有面積が同じでも価格が安い 買い手市場 評価 偏差値 クチコミ 4000 万円 2000 万円 大規模改修工事 ( 資産価値の回復 ) 管理されているマンション 売却価格差数百万円 20 年 10 年 30 年 40 年 ~ 経過年数 18
5. 熊本市への要望 2017.10.11 別添 -5 ( 原文 ) 現在 建築政策課にてマンションについて取り組まれていますが マンション住民からは相談先が分かりにくいという意見が多く 市役所内に マンション という名称 ( 冠 ) の付く専門部署を設置していただきたい 東京都では マンション課 仙台市では 住宅政策課の中に マンション支援係 が組織されています マンション課 ( 仮称 ) の役割 1. マンションに関する一括受付窓口 2. マンション関連団体との連携ネットワークの構築 ( マンション管理士会 マンション管理組合連合会 弁護士会 建築士会等 ) 3. マンション関連団体との協業活動推進 ( 情報交換 ) 4. マンション管理組合の実態把握 5. マンション問題発生の抑制 6. マンション問題解決の推進 ( スラム化の防止 ) 等 19
ご静聴ありがとうございました