2019対策 千葉大・理系数学

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2015-2017年度 2次数学セレクション(複素数)解答解説

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20~22.prt

2016年度 広島大・文系数学

重要例題113

2015年度 信州大・医系数学

<8D828D5A838A817C A77425F91E6318FCD2E6D6364>

2010年度 筑波大・理系数学

2018年度 岡山大・理系数学

2015年度 2次数学セレクション(整数と数列)

2014年度 東京大・文系数学

2014年度 センター試験・数学ⅡB

4STEP 数学 B( 新課程 ) を解いてみた 平面上のベクトル 6 ベクトルと図形 59 A 2 B 2 = AB 2 - AA æ 1 2 ö = AB1 + AC1 - ç AA1 + AB1 3 3 è 3 3 ø 1

2015-2018年度 2次数学セレクション(整数と数列)解答解説

2011年度 東京工大・数学

2019対策 千葉大・文系数学

1999年度 センター試験・数学ⅡB

2018年度 2次数学セレクション(微分と積分)

Math-Aquarium 例題 図形と計量 図形と計量 1 直角三角形と三角比 P 木の先端を P, 根元を Q とする A 地点の目の位置 A' から 木の先端への仰角が 30,A から 7m 離れた AQB=90 と なる B 地点の目の位置 B' から木の先端への仰角が 45 であ るとき,

2011年度 東京大・文系数学

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2017年度 京都大・文系数学

2015-2018年度 2次数学セレクション(整数と数列)解答解説

【】 1次関数の意味

数学 ⅡB < 公理 > 公理を論拠に定義を用いて定理を証明する 1 大小関係の公理 順序 (a > b, a = b, a > b 1 つ成立 a > b, b > c a > c 成立 ) 順序と演算 (a > b a + c > b + c (a > b, c > 0 ac > bc) 2 図

2014年度 九州大・理系数学

学習指導要領

p tn tn したがって, 点 の 座標は p p tn tn tn また, 直線 l と直線 p の交点 の 座標は p p tn p tn よって, 点 の座標 (, ) は p p, tn tn と表され p 4p p 4p 4p tn tn tn より, 点 は放物線 4 p 上を動くこと

Math-quarium 練習問題 + 図形の性質 線分 は の二等分線であるから :=:=:=: よって = = = 線分 は の外角の二等分線であるから :=:=:=: よって :=: したがって == 以上から =+=+= 右の図において, 点 は の外心である α,βを求めよ α β 70

1 対 1 対応の演習例題を解いてみた 微分法とその応用 例題 1 極限 微分係数の定義 (2) 関数 f ( x) は任意の実数 x について微分可能なのは明らか f ( 1, f ( 1) ) と ( 1 + h, f ( 1 + h)

2014年度 九州大・文系数学

< BD96CA E B816989A B A>

公式集 数学 Ⅱ B 頭に入っていますか? 8 和積の公式 A + B A B si A + si B si os A + B A B si A si B os si A + B A B os A + os B os os A + B A B os A os B si si 9 三角関数の合成 si

2018試行 共通テスト 数学ⅠA 解答例

学習指導要領

2014年度 信州大・医系数学

Σ(72回生用数ⅠA教材NO.16~30).spr

< 図形と方程式 > 点間の距離 A x, y, B x, y のとき x y x y : に分ける点 æ ç è A x, y, B x, y のとき 線分 AB を : に分ける点は x x y y, ö ø 注 < のとき外分点 三角形の重心 点 A x, y, B x, y, C x, を頂

数論入門

数学 Ⅲ 微分法の応用 大学入試問題 ( 教科書程度 ) 1 問 1 (1) 次の各問に答えよ (ⅰ) 極限 を求めよ 年会津大学 ( 前期 ) (ⅱ) 極限値 を求めよ 年愛媛大学 ( 前期 ) (ⅲ) 無限等比級数 が収束するような実数 の範囲と そのときの和を求めよ 年広島市立大学 ( 前期

< D8C6082CC90AB8EBF816989A B A>

FdData中間期末数学2年

学習指導要領

解答速報数学 2017 年度大阪医科大学 ( 前期 ) 一般入学試験 1 (1) 0, 8 1 e9 進学塾 0t= $ e e 0t= 11 2e -1 1 = 2 e 0t= -11 dy dx = -2 - t te 3t 2-1 = = ビッグバン dy (2) x

05 年度センター試験数学 ⅡB () において,cos q 0 であるから,P ( cos q, sin q) より, 直線 OP を表す方程式は y sin q sin q x cos q cos q x すなわち, (sin q) x - (cos q) y 0 ( ) ク 点 O,P,Q が

学習指導要領

平成 年 月 7 日 ( 土 第 75 回数学教育実践研究会アスティ 45 ビル F セミナールーム A 札幌医科大学 年 P ab, を正の定数とする 平面上において ( a, を中心とする円 Q 4 C と (, b を中心とする円 C が 原点 O で外接している また P を円 C 上の点と

学力スタンダード(様式1)

解答例 ( 河合塾グループ株式会社 KEI アドバンスが作成しました ) 特別奨学生試験 ( 平成 29 年 12 月 17 日実施 ) 数 学 数学 2= 工 経営情報 国際関係 人文 応用生物 生命健康科 現代教育学部 1 整理して (60 分 100 点 ) (2 3+ 2)(

高ゼミサポSelectⅢ数学Ⅰ_解答.indd

学習指導要領

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平成 30 年度入学試験問題 数学 注意事項試験開始後, 問題冊子及び解答用紙のページを確かめ, 落丁, 乱丁あるいは印刷が不鮮明なものがあれば新しいものと交換するので挙手すること 1. 試験開始の合図があるまで問題冊子を聞かないこと 試験開始後は, すべての解答用紙に受験番号 氏名を記入すること

学習指導要領

" 01 JJM 予選 4 番 # 四角形 の辺 上に点 があり, 直線 と は平行である.=,=, =5,=,= のとき, を求めよ. ただし,XY で線分 XY の長さを表すものとする. 辺 と辺 の延長線の交点を, 辺 と辺 の延長線の交点を G とする. 5 四角形 は直線 に関して線対称な

Microsoft Word - 微分入門.doc

2015 年度新中学 3 年数学 春休みの課題 3 年組番氏名

( )

代数 幾何 < ベクトル > 1 ベクトルの演算 和 差 実数倍については 文字の計算と同様 2 ベクトルの成分表示 平面ベクトル : a x e y e x, ) ( 1 y1 空間ベクトル : a x e y e z e x, y, ) ( 1 1 z1

学習指導要領

学習指導要領

学習指導要領

熊本県数学問題正解

学習指導要領

Microsoft Word - 町田・全 H30学力スタ 別紙1 1年 数学Ⅰ.doc

学習指導要領 ( イ ) 集合集合と命題に関する基本的な概念を理解し それを事象の考察に活用すること 向丘高校学力スタンダード 三つの集合について 共通部分 和集合を求めることができる また 二つの集合について ド モルガンの法則 を理解する ( 例 ) U ={ n n は 1 桁の自然数 } を

数学 Ⅲ 無限等比級数の問題解答 問 1 次の無限級数の和を求めよ (1) (5) (2) (6) (7) (3) ( 解 )(1) 初項 < 公比 < の無限等比級数より収束し (4) (2) (3) その和は ( 答 ) であるから 初項 < 公比 となっている よって 収束し その和は よって

Microsoft Word - 201hyouka-tangen-1.doc

平成 30 年度 前期選抜学力検査問題 数学 ( 2 時間目 45 分 ) 受検番号氏名 注 意 1 問題は, 表と裏にあります 2 答えは, すべて解答欄に記入しなさい 1 次の (1)~(7) の問いに答えなさい (1) -3 (-6+4) を計算しなさい 表合計 2 次の (1)~(6) の問

頻出問題の解法 4. 絶対値を含む関数 4.1 絶対値を含む関数 絶対値を含む関数の扱い方関数 X = { X ( X 0 のとき ) X ( X <0 のとき ) であるから, 絶対値の 中身 の符号の変わり目で変数の範囲を場合分けし, 絶対値記号をはずす 例 y= x 2 2 x = x ( x

1 対 1 対応の演習例題を解いてみた 平面のベクトル 例題 1 つなぐ, 伸ばす / 正多角形正 n 角形問題を解くとき注目すべき主な点 角 図形点について頂点, 辺の中点, 外接円の中心角について円周角, 中心角図形について頂点を結んで

学習指導要領

二次関数 1 二次関数とは ともなって変化する 2 つの数 ( 変数 ) x, y があります x y つの変数 x, y が, 表のように変化するとき y は x の二次関数 といいます また,2 つの変数を式に表すと, 2 y x となりま

平成 25 年度京都数学オリンピック道場 ( 第 1 回 ) H 正三角形 ABC の外接円の,A を含まない弧 BC 上に点 P をとる. このとき, AP = BP + CP となることを示せ. 解説円周角の定理より, 4APC = 4ABC = 60, であるから, 図のよ

STEP 数学 Ⅰ を解いてみた から直線 に下ろした垂線の足を H とすると, H in( 80 ) in より, S H in H 同様にして, S in, S in も成り立つ よって, S in 三角形の面積 ヘロンの公式 in in 辺の長

( 表紙 )

PowerPoint プレゼンテーション

【】三平方の定理

竹田式数学 鉄則集

5 分で解くシリーズ 0 確率 1(+ 英文法 ) 大学受験を終えた仲良し 5 人組の白石君 黒本君 赤木君 青田君 緑川君が卒業旅行で岡山の旅館に泊まりました (1) 旅館では 5 人のために雪と月の 部屋を用意してくれていました しかし 5 人は 全員が 1 つの部屋になってもいいので くじ引き

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09 入試対策 千葉大学 理系数学 998-08 過去問ライブラリー 電送数学舎

まえがき 本書には,998 年度以降に出題された千葉大学 ( 前期日程 ) の理系数学の全問題とその解答例を掲載しています 過去問の演習をスムーズに進めるために, 現行課程入試に対応した内容分類を行っています なお, 複数領域の融合問題の配置箇所は, 鍵となっている分野です また, 利便性の向上のため, 対応する問題と解答例のページにリンクを張っています 問題編の,, などの問題番号, 解答編の問題の文字がリンク元です 本書の構成について 本書は 部構成になっています 分野別問題一覧 と 分野別問題と解答例 です 標準的な活用方法については, 以下のように想定しています () 分野別問題一覧 から問題を選び, 答案をつくる () 分野別問題と解答例 で, 答案をチェックする () つの分野で,() と () を繰り返す () 完答できなかった問題だけを, 再度, 繰り返す (5) 出題の流れをウェブサイトで入試直前に確認する 注 行列 は範囲外ですので除外しました 期待値 が主でない確率問題は掲載しています --

目 次 分野別問題一覧 分野別問題と解答例 9 図形と式 0 図形と計量 ベクトル 6 整数と数列 6 確率 8 論証 0 複素数 0 曲線 7 極限 9 微分法 積分法 9 積分の応用 6 --

分野別問題一覧 図形と式 / 図形と計量 / ベクトル整数と数列 / 確率 / 論証複素数 / 曲線 / 極限微分法 / 積分法 / 積分の応用 --

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 図形と式 t を 0 以上の実数とし, O を原点とする座標平面上の 点 P( p, p ), Q( q, q ) で つの条件 PQ =, p< q, p+ q = t を満たすものを考える OPQ の面積を S とする ただし, 点 P または点 Q が原点 O と一致する場合は S = 0 とする () p と q をそれぞれ t を用いて表せ () S を t を用いて表せ () S = となるような t の個数を求めよ [07] 座標平面上に, 原点を中心とする半径 の円と, その円に外接し各辺が x 軸または y 軸に平行な正方形がある 円周上の点 (cos, si ) ( ただし 0 < < ) におけ る接線と正方形の隣接する 辺がなす三角形の 辺の長さの和は一定であることを示せ また, その三角形の面積を最大にする を求めよ [0] a, b を実数とし, a > 0 とする 放物線 y = x 上に 点 A (, a ) a, B ( b, b ) をとる 点 A における放物線の接線と法線をそれぞれ l A と A, 点 B における放物線の接線と法線をそれぞれ l B と B とおいたとき, la と l B が直交しているものとする つの接線 l A, lb の交点を P とし, つの法線 A, B の交点を Q とする () b を a を用いて表せ () P, Q の座標を a を用いて表せ () 長方形 AQBP の面積が最小となるような a の値と, そのときの面積を求めよ [0] 放物線 y = x 上の点 ( a, a ) における接線を l a とする () 直線 la が不等式 y>- x + x-5の表す領域に含まれるような a の範囲を求めよ () a が () で求めた範囲を動くとき, 直線 la が通らない点 ( x, y ) 全体の領域 D を図 示せよ () 連立不等式 ( y- x )( y+ x - x+ 5) 0, y( y + 5) 0 の表す領域を E とする D と E の共通部分の面積を求めよ [0] --

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 5 a を より大きい実数とし, 座標平面上に, 点 O ( 0, 0 ), A (, 0 ) をとる 曲 線 上の点 P p, y x と, 曲線 a Q q, a が, 条件 p x q (i) p>0, q>0 (ii) AOP< AOQ y 上の点 (iii) OPQ の面積は に等しいを満たしながら動くとき, ta POQ の最大値が となるような a の値を求めよ [00] 6 座標平面上に点 A (, 0 ), B( 0, ) をとる 線分 AB 上に点 P をとり, P から x 軸に下ろした垂線を PH, A と H の中点を M とする ただし点 H は x 軸上の点とし, また P は A と異なるものとする O を原点とし OPM を O を中心に座標平面内で 回転するとき, 通過する点全体が作る円の面積が最小となるときの点 P の座標を求めよ [009] 7 a, t を実数とするとき, 座標平面において, x y t ( x y a ) 0 で定 義される図形 C を考える () すべての t に対して C が円であるような a の範囲を求めよ ただし, 点は円とみなさないものとする () a とする t が t>0 の範囲を動くとき, C が通過してできる領域を求め, 図示せよ () a 6 とする t が t>0 であって, かつ C が円であるような範囲を動くとき, C が通過してできる領域を求め, 図示せよ [006] 8 () 次の不等式で表される領域を図示せよ log0 ( y xy y x x x x ) log0 ( x x ) () x, y が () の不等式を満たすとき, x y の最大値と最小値を求めよ [005] 9 C は, 次関数 x ( y ) y x のグラフを平行移動した放物線で, 頂点が円 上にある 原点から C に引いた接線で傾きが正のものを l とおく このとき, C と l の接点の x 座標が最大および最小になるときの C の頂点の座標をそれぞれ求めよ [00] -5-

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 図形と計量 辺の長さが の正四面体 OABC において, 辺 BC を : に内分する点を D と する また, 辺 OC 上に点 E をとり, CE = t とする () AD の長さを求めよ () cosdae を t を用いて表せ () ADE の面積が最小になるときの t の値とそのときの面積を求めよ [0] 横 a, 縦 b の長方形を長方形の中心のまわりに角 だけ回転させる 回転後 の長方形ともとの長方形とが重なり合う部分の面積 S ( ) を求めよ ただし, 長方形 の中心とはその つの対角線の交点とし, 長方形はそれを含む平面内で回転するものとする また, 回転角 は 0 以上, 長方形のいずれかの頂点が隣の頂点に達するまでの角度以下にとるものとする [0] ベクトル 正方形 ABCD の辺を除く内部に, PA ^ PB を満たす点 P がある ベクトル PC を xpa + ypb と表すとき, 以下の問いに答えよ PB () = とするとき, x, y を を用いて表せ PA () 点 P が題意の条件を満たしながら動くとき, () で求めた x, y の和 x+ yの最大値 を求め, そのときの P がどのような点かを答えよ [08] を 以上の整数とする 座標平面上で正 角形 AAA は点 O を中心とす る半径 の円に内接している a = OA, b = OA, c = OA, d = OA とし, k = cos とおく そして, 線分 AA と線分 AA との交点 P は線分 AA を t :-tに内分するとする () a および d を, b, c, k を用いて表せ () t を k を用いて表し, t < を示せ PAA () 不等式 > を示せ [07] A AA -6-

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 座標平面上にすべての内角が80 未満の四角形 ABCD がある 原点を O とし, OA = a, OB = b, OC = c, OD = d とおく k は 0 k を満たす定数とする 0 以上の実数 s, t, u が k+ s+ t+ u= を満たしながら変わるとき OP = ka + sb + tc + ud で定められる点 P の存在範囲を E( k) とする () E () および E (0) を求めよ () E ( ) を求めよ () 対角線 AC, BD の交点を M とする どの ( ) E k ( k ) にも属するような点 P を考える このような点 P が存在するための必要十分条件を, 線分 AC, AM の長さを用いて答えよ [06] 三角形 ABC の外心を O, 重心を G, 内心を I とする () OG = OA が成り立つならば, 三角形 ABC は直角三角形であることを証明せ よ () k が k ¹ を満たす実数で, OG = koa が成り立つならば, 三角形 ABC は二等 辺三角形であることを証明せよ () OI BC = 0 が成り立つならば, 三角形 ABC は二等辺三角形であることを証明せよ [0] 5 ABC は, 辺の長さが の正三角形で, t は正の実数とする b AB, c AC とおく 直線 AB, AC 上にそれぞれ点 D, E があり, AD tb, AE tc を満たしている 正三角形 ADE の重心を G, 線分 BE の中点を M とする () 内積 MC MG を計算せよ () t が正の実数全体を動くとき, CGM の面積を最小にする t の値と, そのときの面積を求めよ [00] 6 平面上の ABC において, 辺 AB を : に内分する点を D, 辺 BC を : に内 分する点を E とし, 線分 AE と CD の交点を O とする () AB p, AC q とするとき, ベクトル AO を p, q で表せ () 点 O が ABC の外接円の中心になるとき, 辺 AB, BC, CA の長さの 乗の比を求めよ [008] -7-

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 7 OAB において, OA a, OB b とおき, a, b, a b とす る 辺 AB 上に点 P をとる ただし P は A, B とは異なるとする P から辺 OB に垂 線 PQ を下ろす 次に, Q から辺 OA に垂線 QR を下ろす さらに, R から辺 AB に垂線 RP を下ろす 以下, 同様の操作を続けて, 点 P, Q, R (,,, ) を定める AP t ( b a ) によりt ( 0<t < ) を定める () BQ をt とb を用いて表せ () t をt を用いて表せ () t をt と を用いて表せ () P P となるようなt の値を求めよ (5) P P のとき, P QR の面積を求めよ [006] 8 xyz 空間内に点 A (,, ) と点 B( 5,, 0 ) がある 点 C が y 軸上を動くとき, 三角形 ABC の面積の最小値を求めよ [00] 9 R を平面上の凸六角形とし, その頂点を順に A, B, C, D, E, F とする a AB, b BC, c CD とおく R が ED a, FE = b を満たすとする () AF c であることを示せ () 三角形 ACE と三角形 BDF の重心が一致するとき, a, b, c の間の関係を求め よ () R が () の条件を満たし, さらに内積に関して a b, b c, a c を満たすとき, R の面積を求めよ [00] 0 四角形 ABCD は半径 の円に内接し, AC BD 0, AB AD ( CB CD ) 0 を満たしている このとき次の問いに答えよ () 直線 AC は線分 BD の中点を通ることを示せ () 四角形 ABCD の 辺の各辺の長さを求めよ [00] 四面体 OABC において OA =, OB =, OC = 6, AOB = BOC = COA = 60 とする OA を t :t の比に内分する点を D, OA a, OB b, OC c とするとき, 次の問いに答えよ () ベクトル DB, DC を a, b, cを用いて表せ () BDC としたとき cos を t の式で表せ () 三角形 BDC の面積の最小値を求めよ [999] -8-

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 平面上の三角形 OAB は, OA a, OB b とおくとき, a, b, ab をみたすとする 辺 AB を : に内分する点を P とし, 直線 OP に関して A と対称な点を Q, OQ の延長と AB の交点を R とおく () OQ を a と b で表せ () OR を a と b で表せ () PQR の面積を求めよ [998] 整数と数列 初項が で公差が 6 である等差数列, 7,, の第 項を a とし, また初項が で公差が である等差数列, 7,, の第 m 項をb m とする つの数列 { a }, { bm } に共通して現れる数すべてを小さい順に並べてできる数列を { ck } とし, つの数列 { a }, { bm } の少なくとも つの項になっている数すべてを小さい順に並べてできる数列を { dl } とする したがって c = 7 であり, また数列 { dl } のはじめの 5 項は,, 7,, となる () 数列 { ck } の一般項を求めよ () 数列 { dl } の一般項を求めよ () 数列 { dl } の初項から第 l 項までの和 S l l = åd を求めよ [08] i= i b と c をb + c> 0を満たす実数として, x に関する 次方程式 x -bx- c= 0 - - の相異なる解を, とする 数列 { a } を, a = + ( =,,, ) によ り定める このとき, 次の問いに答えよ () 数列 { a } は漸化式 a+ = ba+ + ca ( =,,, ) を満たすことを示せ () 数列 { a } の項 a がすべて整数であるための必要十分条件は, b, c がともに整数で あることである これを証明せよ [05] -9-

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 座標平面上に, 円 C :( x- ) + ( y- ) = と点 Q(, ) がある 点 P の座標を (, 0) とし, x 軸上の点 P, P, を以下の条件によって決め, P の座標を ( p, 0) とする 点 P から円 C に接線を引き, その y 座標が正である接点を T とする このとき, 点 Q, T, P + は同一直線上にある ( =,, ) このとき, 以下の問いに答えよ () 点 T の座標を求めよ () 点 P の座標を求めよ () 点 T の座標を p の式で表せ () 点 P の座標を の式で表せ [0] 整数 p, q ( p q 0) に対して 項係数を 0! = とする (), k が 0 以上の整数のとき, + k+ Ck+ ( ) ない値になることを示せ () m が 以上の整数のとき, 和 p C q p! = と定める なお, q!( p-q)! - を計算し, によら C C + k k + k+ k + + + + を求めよ [0] C C C C 5 m 5 より小さい正の実数 a に対して, 円 C( a):( x+ a- ) + ( y+ a- ) = a と定める そのうえで, 数列 { a} を以下の方法によって定める (i) = のときは, 円 C( a) が x 軸と接するような定数 a の値を a とする さらに, 円 C( a ) と x 軸との接点を P とし, 円 C( a ) の中心を Q とおく (ii) のときは, 円 C( a) が直線 P-Q-と接するような定数 a の値を a とする さらに, 円 C( a ) と直線 P-Q-との接点を P とし, 円 C( a ) の中心を Q とおく このとき, 以下の問いに答えよ () a を求めよ () a を求めよ () { a} の一般項を求めよ [0] -0-

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) x 6 放物線 y と直線 y ax b によって囲まれる領域を D ( x, y ) x y ax b とし, D の面積が 9 であるとする 座標平面上で, x 座標, y 座標がともに整数である 点を格子点と呼ぶ () a 0 のとき, D に含まれる格子点の個数を求めよ () a, b がともに整数であるとき, D に含まれる格子点の個数は, a, b の値によらず一定であることを示せ [00] 7 以下の問いに答えよ () x を有理数とする 7x が整数ならば, x は整数であることを示せ () a, b を整数とする a 7b が の倍数ならば, a と b はともに偶数であることを示せ () r は整数, s は有理数とする r 7s が整数ならば, s は整数であることを示 せ [008] 8 を奇数とする () は 8 の倍数であることを証明せよ () 5 は の倍数であることを証明せよ () 5 は 0 の倍数であることを証明せよ [007] 9 を自然数とする 次多項式 P ( x ) は, 個の整数 k 0,,,, に k 対して, P ( k ) を満たす () P ( x ) P ( x ) および P ( x ) P ( x ) を因数分解せよ () P ( x ) を求めよ [00] 0 数列 a は次の (i), (ii) を満たすとする S (i) a (ii) について, a S ただし, S a a aである () a を求めよ () に対して, S を S で表せ () S を求めよ () に対して, a を求めよ [000] --

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) a, a 0, a ( S S ) (,,, ) で与えられる数列 a がある ただし, S は a の初項から第 項までの和である () a を求めよ () S を求めよ () a を求めよ [999] 座標平面において, 点 P, Q をそれぞれ直線 x, x 上の点とし, 直線 PQ が円 x y に接するように動くものとする このとき, 点 P, Q の y 座標が ともに整数であるような P, Q の組をすべて求めよ [998] 確率 箱の中に 枚のカードが入っている ただし とする そのうち 枚は金 色, 枚は銀色, 残りの ( - ) 枚は白色である この箱からカードを 枚取り出し, その色が金なら 50 点, 銀なら 0 点, 白なら 0 点と記録し, カードを箱に戻す この操作を繰り返し, 記録した点の合計が k 回目にはじめてちょうど 00 点となる確率 P ( k ) を求めよ [08] 個のさいころを 回投げて, 以下のルールで各回の得点を決める 回目は, 出た目が得点になる 回目は, 出た目が 回目と同じならば得点は 0, 異なれば出た目が得点になる 回目は, 出た目が 回目または 回目と同じならば得点は 0, どちらとも異なれば出た目が得点になる 回の得点の和を総得点とし, 総得点が となる確率を p とする () 総得点 の最大値, 最小値と, それらの に対する p を求めよ () p6 を求めよ () p が最大となるような と, そのときの p を求めよ [07] --

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 数直線上の点 Q は, はじめは原点 x = 0 にあり, さいころを投げるたびに以下の ルールに従って移動する Q が x = aにあるとき, 出た目が ならば x = aにとどまる 出た目が, ならば x = a+ へ動く 出た目が, 5, 6 ならば x = 0 に戻る ( a = 0 ならば動かない ) () 整数 a 0 に対して, さいころを 回投げたとき, Q が x = aにある確率を求めよ () さいころを 回投げたとき, Q が x = 0 にある確率を求めよ () さいころを 回投げたとき, Q が x = にある確率を求めよ [06] コインを 回続けて投げ, 回投げるごとに次の規則に従って得点を得るゲームをする コイン投げの第 回目には, 点を得点とする コイン投げの第 回目以降において, ひとつ前の回と異なる面が出たら, 点を得点とする コイン投げの第 回目以降において, ひとつ前の回と同じ面が出たら, 点を得点とする たとえば, コインを 回投げて ( 裏, 表, 裏 ) の順に出たときの得点は, + + = より 点となる また ( 裏, 裏, 表 ) の順に出たときの得点は, + + = より 点となる コインの表と裏が出る確率はそれぞれ とし, このゲームで得られる得点が m となる確率を P m, とおく このとき, 以下の問いに答えよ () が与えられたとき, P,- と P, - を求めよ () m - について, Pm, を と m の式で表せ [05] --

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 5 袋の中に, 赤玉が 個, 白玉が 7 個が入っている 袋から玉を無作為に つ取 り出し, 色を確認してから, 再び袋に戻すという試行を行う この試行を N 回繰り返したときに, 赤玉を A 回 ( ただし 0 A N) 取り出す確率を p( N, A) とする この とき, 以下の問いに答えよ () 確率 p( N, A) を N と A を用いて表せ () N が 0 の倍数, すなわち N = 0 となる自然数 があるとする 確率 p(0, 0), p(0, ),, p(0, 0 ) のうち, 一番大きな値は p(0, ) で あることを次の手順により証明せよ (i) 0 以上の整数 a, 自然数 b に対して, (ii) 0 以上 0 以下の整数 m に対して, b! b-a b を示す ただし 0! = とする a! p(0, m) p(0, ) を示す [0] 6 から 9 までの番号をつけた 9 枚のカードがある これらを無作為に 列に並べる試行を行う () 下記の条件 (A) が成り立つ確率を求めよ () 下記の条件 (B) が成り立つ確率を求めよ () 条件 (A), (B) が同時に成り立つ確率を求めよ ただし, 条件 (A), (B) は次のとおりである (A) 番号 のカードと番号 のカードは隣り合わない (B) 番号 8 のカードと番号 9 のカードの間には, ちょうど 枚のカードがある [0] 7 さいころを 7 回投げ, k 回目 ( k 7) に出る目を X k とする () 積 XX が 8 以下である確率を求めよ () 積 XX X7が偶数である確率を求めよ () 積 XX X7が の倍数である確率を求めよ () 積 XX X7を で割ったときの余りが である確率を求めよ [0] 8 k + 個 ( k ) の部屋 A 0, A, A,, Ak がある 千葉君はある部屋から, その部屋以外の部屋を等しい確率 k で つ選び, そこへ移動する 最初, 部屋 A0 にいた千葉君が, 回 ( ) 部屋を移動した後に部屋 A にいる確率を求めよ [0] --

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 9 数直線の原点上にある点が, 以下の規則で移動する試行を考える ( 規則 ) サイコロを振って出た目が奇数の場合は, 正の方向に 移動し, 出た目が偶数の場合は, 負の方向に 移動する k 回の試行の後の, 点の座標を X ( k ) とする () X ( 0 ) 0 である確率を求めよ () X ( ) 0, X ( ) 0,, X ( 5 ) 0 であって, かつ, X ( 6 ) 0 となる確率を求 めよ () X ( ) 0, X ( ) 0,, X ( 9 ) 0 であって, かつ, X ( 0 ) 0 となる確率を求 めよ [00] 0 から 9 までの番号をつけた 9 枚のカードがある このなかから無作為に 枚のカードを同時に取り出し, カードに書かれた つの番号の積を X とおく () X が 5 の倍数になる確率を求めよ () X が の倍数になる確率を求めよ () X が平方数になる確率を求めよ ただし, X は平方数であるとは, ある自然数 を用いて X と表されることである [009] から までの番号が書かれた 枚のカードがある この 枚のカードの中か ら 枚を取り出し, その番号を記録してからもとに戻す この操作を 回繰り返す 記録した 個の番号が つとも異なる場合には大きい方から 番目の値を X とする つが一致し, つがこれと異なる場合には, つの同じ値を X とし, つとも同じなら その値を X とする () 確率 P ( X k ) ( k,,, ) を求めよ () 確率 P ( X k ) ( k,,, ) を求めよ () P ( X k ) が最大となる k の値はいくつか [008] -5-

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 論証 を自然数とするとき, 次の問いに答えよ () k を k を満たす自然数とするとき, Ck k 示せ ただし C k は二項係数である () 不等式 k () 不等式 < k k < が成り立つことを示せ k k k が成り立つことを が成り立つことを示せ [009] 関数 f ( x ) はすべての実数 x に対して定義され, すべての実数 x で微分可能であ るとする このとき, 以下の命題について, 正しければ証明し, 正しくなければ反例をあげよ () x <x を満たすすべての実数 x, x に対して f ( x ) < f ( x ) が成り立つとする このとき, すべての実数 x に対して f ( x ) >0 である () f ( 0 ) 0 かつすべての実数 x に対して f ( x ) >0 ならば, lim f ( x ) である x x x0 () f ( 0 ) 0 かつすべての実数 x に対して f ( x ) >0 ならば, lim f ( t ) dt で ある [00] 次の問いに答えよ () log は無理数であることを証明せよ () が正の整数のとき, log が整数でない有理数となることはあるかどうか調べよ [00] 複素数 複素数平面上の点 i z( ) z ¹- に対して, w = z+ i とする z + i () 点 z が原点を中心とする半径 の円周上を動くとき, 点 w の描く図形を求めよ () 点 z が点 を中心とする半径 の円周上を動くとき, 点 w は原点を中心とする半径 r の円周を描く このような r と の組をすべて求めよ [07] -6-

z = cos + isi (i は虚数単位 ) とおく 7 7 千葉大学 理系分野別問題 (998~08) () 5 6 z+ z + z + z + z + z を求めよ () = z+ z + z とするとき, +, および を求めよ ただし, は の共 役複素数である () 5 6 (-z)(-z )(-z )(-z )(-z )(-z ) を求めよ [06] a, b, c は実数とし, f ( x) = x + bx + cx+ とおく さらに 次方程式 f ( x ) = 0は異なる つの実数解, と つの虚数解をもち, + =- ( a + ), = を満たすと仮定する a () b, c を a を用いて表せ () a のとり得る値の範囲を求めよ () b のとり得る値の範囲を求めよ [0] は絶対値 の複素数とし, 複素数 z に対して, w z とおく ただし z は の共役複素数を表す () 複素数平面上で, z が原点と点 を通る直線上 ( ただし, 点 を除く ) を動くと き, w の表す点は原点と点 を通る直線上にあることを示せ () 複素数平面上で, z が不等式 z > を満たすとき, 複素数 w を表す点はどのよう な図形上を動くか [005] 5 0<t< とする 次方程式 x tx 0 の解の つを とする 複素数平 面上の 点を O ( 0 ), A ( ), B (), P( ) とし, AB を直径とする円を C とする 点 A を通り OP に平行な直線が円 C と交わる A 以外の点を Q とする () を求めよ () 四角形 ABPQ の面積が最大となる t の値とそのときの面積を求めよ [00] 6 a を実数とし, z を複素数とする 複素数平面上で,, a, z, z z が表す 点 が, あるひし形の 頂点になるとする ただし, a と z が表す頂点は対角線上にあるとする このような a と z の値をすべて求めよ [00] -7-

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 7 次の問いに答えよ () 複素数平面上で方程式 z i z が表す図形を求め, 図示せよ () 複素数 z が () で求めた図形から z i を除いた部分を動くとき, 複素数 w z i z i で表される点の軌跡を求め, 図示せよ [00] 8 i を虚数単位とし, 複素数 z に共役な複素数を z で表す () a を実数の定数とする 条件 z ( a i )( z z ) を満たす複素数平面上の点 z の 全体が直線であるとき, a の値を求めよ () 実軸上にない複素数 に対して, 点 0,, を通る複素数平面上の円の中心を とする このとき, を と を用いて表せ (), を () の複素数とする 点 が () の直線上を動くとき, は一定であるこ とを証明せよ [00] 9 s, t は 0<s<, 0<t< を満たす実数とし, si, t とおく ここで, i は虚数単位である 複素数 は実部と虚部が正であるものとし, 複素数平面上で,,, は正三角形をなすとする () を求めよ () s, t が上記の範囲を動くとき, が描く図形を図示せよ [000] 0 複素数平面上に三角形 ABC があり, その頂点 A, B, C を表す複素数をそれぞれ z, z, z とする 複素数 w に対して, z とき, 次の各問いに答えよ () ww の値を求めよ () 三角形 ABC はどんな形の三角形か wz, z wz, z wz が成り立つ () z z z z の表す点を D とすると, 三角形 OBD はどんな形の三角形か ただし, O は原点である [999] -8-

複素数 z に対して複素数 w を w 数の定数とする 千葉大学 理系分野別問題 (998~08) iz z で定める ただし, は 0 でない複素 () 点 z が 以外のすべての複素数を動くとき, 点 w のとりうる値の範囲を求めよ () 点 z がある円周 C 上を動くとき, 点 w は原点 O を中心とする半径 の円周を描くものとする このとき, 円周 C の中心と半径を を用いて表せ また円周 C の中心が i のとき, の値を求めよ () は () で求めた値とする 点 z が実軸上を動くとき, 点 w の描く図形を求めよ [998] 曲線 双曲線 x - y = の漸近線 y = x 上の点 P 0 :( a0, a 0) ( ただし a 0 > 0 ) を通る双曲線 の接線を考え, 接点を Q とする Q を通り漸近線 と垂直に交わる直線と, 漸近線 との交点を P :( a, a ) とする 次に P を通る双曲線 の接線の接点を Q, Q を通り漸近線 と垂直に交わる直線と, 漸近線 との交点を P :( a, a) とする この手続きを繰り返して同様にして点 P :( a, a ), Q を定 義していく () Q の座標を a を用いて表せ () a を a 0 を用いて表せ () PQ P- の面積を求めよ [05] -9-

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 極限 r は 0<r< を満たす実数とする 座標平面上に 辺の長さが r の正方形 R ( = 0,,,, ) があり, その頂点を反時計まわりに A, B, C, D とする さらに R は次の条件 (i), (ii) を満たすとする (i) 正方形 R0 の頂点は A 0 (0, 0), B(,0), 0 C(,), 0 D(0,) 0 である (ii) A+ = Cで, 点 D + は辺 CD 上にある このとき以下の問いに答えよ () 点 A, A, A の座標を r を用いて表せ () A の座標を ( x, y ) ( = 0,,,, ) とおく x + - x および y + - を r, の式で表せ () lim x, lim y を r を用いて表せ [0] y 微分法 a を正の数とし, t は 0 t< a を満たす数とする 点 (,( t t- a)) における曲線 y = ( x-a) の接線と, x 軸および y 軸で囲まれた領域を D( t ) とする () 領域 D( t ) の表す図形の面積を a および t を用いて表せ () 領域 D( t ) の表す図形の面積の最大値, およびそのときの t の値を a を用いて表 せ () s は 0 s t を満たす数とする 領域 D( t ) と領域 D( s) を合わせてできる領域 D( t) È D( s) の表す図形の面積の最大値, およびそのときの s と t の値を a を用い て表せ [08] x 曲線 C は曲線 y =-e を平行移動したものとする C と曲線 y = e -x は x 座標が t ( t 0) である点を共有し, その点で共通の接線をもつとする C と x 軸と y 軸とで囲まれた部分の面積を S( t) とする () C の方程式を求めよ () S( t) を求めよ () S( t) が最大となるような t の値がただ つ存在することを示せ [07] -0-

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 以下の問いに答えよ () x > 0 において, 不等式 log x < x を示せ () < a< bのとき, 不等式 - < b- a を示せ log a log b a(log a) x () x eにおいて, 不等式 dt log( log ) ò x + - を示せ ただ log( ) e t t+ (log x ) し, e は自然対数の底である [06] c を実数とし, 曲線 y = x + c と曲線 y = log x の共通接線を考え る () 共通接線の本数を, 実数 c の値によって答えよ () 共通接線が 本であるとき, その接線と, それぞれとの接点を求めよ () 共通接線が 本であるとき,, と x 軸で囲まれる図形の面積を求めよ [05] si x 5 関数 f ( x) = e (six-cos x) について, 以下の問いに答えよ () ò f ( x ) dx の値を求めよ - () 0 x< における f ( x ) の最大値を求めよ x () x 0 のとき ( x + x-) e f ( x) が成り立つことを示せ [0] 6 f ( x ) とし, また実数 a, b について g ( x ) e x ax b とおく ただし, e は自然 対数の底である 次の問いに答えよ () x>0 においてつねに f ( x ) g ( x ) が成り立つために a, b が満たすべき条件を求 めよ () y g ( x ) のグラフが点 (, ) で y f ( x ) のグラフと接するように a, b を定めた のグラフが点, ときの g ( x ) を g ( x ) とする 同様に y g ( x ) で y f ( x ) の グラフと接するように a, b を定めたときの g ( x ) を g( x ) とする このとき, y g ( x ) と y g ( x ) の交点を求めよ () () で定めた y g ( x ), y g ( x ) と y f ( x ) の つの曲線で囲まれる図形の面 積を求めよ [009] --

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 7 e を自然対数の底とし, f ( x ) x log e x とする () 曲線 y f ( x ) の 接線で, 互いに垂直であるものをすべて求めよ () 直線 l は曲線 y f ( x ) の接線で, 原点を通りかつ傾きが正とする l の方程式は y x であることを示せ () 曲線 y f ( x ) と 直線 x e, y x で囲まれた図形の面積を求めよ [007] 8 a 0, b 0 とする f ( x ) a cos x b cos x c について, y f ( x ) が x 軸と原点で接しているとする () y f ( x ) のグラフが x 軸と接する点の x 座標をすべて求めよ 0 のグラフ () さらに f ( x ) dx 0 が成り立っているとき, f ( x ) 0 ( 0 x ) を満たす x の値をすべて求めよ [006] 9 次関数 f ( x ) および 次関数 g ( x ) を, f ( x ) x, g ( x ) ax bx c とし, y f ( x ) と y g ( x ) のグラフが点, で共通の接線をもつとする このとき以 8 下の問いに答えよ () b, c を a を用いて表せ () f ( x ) g ( x ) の 0 x における最小値を a を用いて表せ [00] 0 実数 t に対して, u の 次方程式 u u t 0 の実数解のうちで絶対値が最小 のものを f ( t ) とする () 媒介変数 t を用いて, x f ( t ), y t (t は実数 ) と表される曲線を図示せよ () 関数 f ( t ) が連続でない t の値を求め, f ( t ) のグラフをかけ [00] a は定数とし, は 以上の整数とする 関数 f ( x ) ax log x ax ( x>0 ) の最 小値が のとき, 定積分 e f ( x ) dx の値を と自然対数の底 e を用いて表せ [00] a, b を整数とする 次関数 f ( x ) x ax bx が, 0<x< の範囲で極大値 と極小値をもつとき, a, b の値を求めよ [00] --

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) a, b を実数, e を自然対数の底とする すべての実数 x に対して ax b が成 立するとき, 以下の問いに答えよ () a, b の満たすべき条件を求めよ () 次の定積分 ( ax b ) dx の最小値と, そのときの a, b の値を求めよ 0 e x e x [00] 与えられた実数 a, b のうち, 大きくない方を mi a, b で表すことにする 関数 f ( x) x x 7 に対して g( x) mi f( x ), f( x ) とおく () 0 x のとき, y g ( x ) が最大となる x の値, および最小となる x の値をそれ ぞれ求めよ () つのグラフ y f ( x ) と y g ( x ) で囲まれた部分の面積を求めよ [998] 5 AB を直径とする半径 の半円がある P を P 半円周上の動点とし, PAB とおくとき, P は 0<< をみたす範囲を動く 直径 AB と弦 AP S( ) A B と弧 PB で囲まれた部分の面積をT ( ) で表す () T ( ) を求めよ () P が半円周上を 0<< の範囲で動くとき, 右図のように, 線分 AP を折り目に してこの半円を折り重ね, 重なった部分の面積を S ( ) とおく このとき S ( ) を T ( ) とT ( ) を用いて表せ () () の S ( ) の最大値を与える の値を とするとき, cos の値を求めよ [998] 積分法 () 次の定積分を求めよ () () で求めた x の関数 f ( x ) ò f ( x) = e si( t+ x) dt 0 x t-x f ( x ) に対し, 極限値 lim を求めよ [08] x0 x --

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 0 以上の整数 に対して, 整式 T ( x) を T0( x ) =, T( x) = x, T( x) = xt-( x) - T-( x) ( =,,, ) で定める このとき, 以下の問いに答えよ () 0 以上の任意の整数 に対して, cos( ) = T ( cos ) となることを示せ () 定積分 ò T ( x) dx の値を求めよ [05] -, m を 0 以上の整数とし, I, m の問いに答えよ () のとき, I, mを I -, m+ を使って表せ ò 0 m = ò cos si d とおく このとき, 以下 () 次の式 m I+, m+ = x (-x) dx を示せ 0 C0 C C () 次の式 m!! m m ( ) m m m = - + + - を示せ ただし ( + m+ )! + + + m+ 0! = とする [0] 以下の問いに答えよ () 関数 f ( x ) は第 次導関数 f ( x ) が連続で, ある a< b に対して, f ( a) = f ( b) = 0を満たしているものとする このとき b f ( b) - f ( a) = a+ b ( x ) ò - f ( x) dx a が成り立つことを示せ () 直線道路上における車の走行を考える ある信号で停止していた車が, 時刻 0 で発進後, 距離 L だけ離れた次の信号に時刻 T で到達し再び停止した この間にこの車の加速度の絶対値が L T 以上である瞬間があることを示せ [0] 5 ò f ( x) = x dt, 0 + t x の自然対数を表す x () ò f ( x) dx の値を求めよ 0 () x>0 のとき f ( x) >g( x) であることを証明せよ () lim {( log( k + ) )-log} k= g ( x) = log( + x )(x は実数 ) とおく ただし, log x は å の値を求めよ [0] --

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 6 a, b は実数とする 関数 f ( x ) は, f ( x ) a si x b cos x f 満たし, かつ x における最大値は ( t ) cost dt を である このとき, f ( x ) dx を 最小にする a, b の値と, その最小値を求めよ [00] 7 次の問いに答えよ () 置換 x ta により, 定積分 dx を求めよ x x () t> に対して, t t b g ( ) dx と定める t のとき g ( t ) at が収束す x るような正の実数 a, b を求めよ [009] x 8 x の関数 f ( x ) y( y 5 ) dy の x における最小値を求めよ [007] x 9 関数 f( x ) cosx 7 cos x について, 0 f ( x ) dx を求めよ [005] 0 を 以上の整数とし, I ( x ) x sit si t dt ( x 0 ) と定める 0 () のとき, I ( x ) の最大値を求めよ () I ( x ) の最大値が であるならば, は偶数であることを証明せよ [00] 0,,,, に対し, f ( x ) る関数の列 f si x si x 0< x ( x ) と I f ( x) dxからなる数列 () f ( x ) は x 0 で連続であることを示せ 0, f ( 0 ) で与えられ I とがある () I Iを の式で表せ m k () Sm ( ) とするとき, I を S m を用いて表せ [999] k k -5-

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 積分の応用 点 O(0, 0), A (0, ) を直径とする円周から O を除いた部分を点 Q が動く 点 A を通り x 軸に平行な直線と直線 OQ の交点を R とする 点 Q を通り x 軸と平行な直線と, 点 R を通り y 軸と平行な直線との交点を P とする 点 P の軌跡を C とする () C の方程式を求めよ () 正の実数 a に対して, C と x 軸と 直線 x = a, x =-aによって囲まれる図形を, x 軸のまわりに 回転してできる立体の体積を V( a) とする このとき, lim V( a) a を求めよ [06] a は 0 でない実数とする 直線 y = ax と曲線 y = xlog( x+ ) で囲まれる図形の面積を求めよ [0] 関数 y log x のグラフ G 上に動点 A, B があり, それぞれの x 座標を a, b とす る A における接線と B における接線が直交し, a>0 であるとき, 以下の問いに答えよ () ab を求めよ () 線分 AB の中点の存在範囲を求めよ () 直線 AB が点 (, 0 ) を通り, a を満たすとき, 直線 AB と G で囲まれる図形 の面積を求めよ [008] 媒介変数表示 x cos, y, 0 cos ta ただしが表す曲線を C とする () y を最大にする の値を とするとき, cos の値を求めよ () 曲線 C と x 軸で囲まれた図形の面積を求めよ [007] -6-

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 5 関数 f ( x ) を次のように定義する また, f ( x ) x ( x ) ( x>) g ( x ) x ax b とする y g ( x ) のグラフが y f ( x ) のグラフと 点 で接するとき, 次の問いに答えよ () a, b の値を求めよ () y f ( x ) と y g ( x ) のグラフで囲まれる部分の面積を求めよ [006] 6 以下において log x は自然対数を表す () a> のとき, x>0 に対し x a >log x であることを示せ e () a> のとき, lim x a log x 0 が成り立つことを示せ e x 0 () 0<t< として, 曲線 y x log x ( t x ) および x 軸と直線 x t で囲まれた e 部分を, y 軸のまわりに回転して得られる図形の体積を V ( t ) とする このとき, lim V ( t ) を求めよ [005] t0 7 xy 平面上の動点 A は原点 O( 0, 0 ) を出発し, x 軸上を点 (, 0 ) まで動くとする また動点 B は点 ( 0, ) を出発し, AB OB なる条件を満たしながら第 象限を点 (, 0 ) まで動くとする 点 P は線分 AB 上の点で BP OA を満たす () AOB とするとき, 点 P の座標を で表せ ただし点 A が点 O と一致するときを除く () 点 P の軌跡と x 軸, y 軸で囲まれた部分の面積 S を求めよ [00] -7-

千葉大学 理系分野別問題 (998~08) 8 座標空間内の 6 点 A ( 0, 0, ), B(,, ) 0 0, 0 E(,, ) 0, C,,, D( 0, 0, 0 ), F,, がある 動点 P は A を出発し, B, C, A の順に ABC の周を一定の速さで一周する P と同時に動点 Q は E を出発し, F, D, E の順に DEF の周を P と同じ速さで一周する 線分 PQ が動いて作られる図形と ABC, DEF によって囲まれる立体を K とする () AP t ( 0 t ) のとき, 点 Q の座標を t で表せ () () の P, Q に対して, 線分 PQ と平面 z a ( 0 a ) との交点 R( t ) の座標を求 めよ () 平面 z a ( 0 a ) による K の切り口の面積 S ( a ) を求めよ () K の体積 V を求めよ [000] 9 長さ の棒 PQ が座標平面上にある P は A (, 0) から出発し, x 軸上を原点 O まで動き, Q は O を出発し, B( 0, ) まで y 軸上を動く この棒の上に動点 R があり, つねに PR AP であるとする () OQP としたとき, R の座標を で表せ () R が動いてできる曲線と x 軸, y 軸によって囲まれる図形の面積を求めよ [000] -8-

分野別問題と解答例 図形と式 / 図形と計量 / ベクトル整数と数列 / 確率 / 論証複素数 / 曲線 / 極限微分法 / 積分法 / 積分の応用 -9-

千葉大学 理系図形と式 (998~08) 問題 t を 0 以上の実数とし, O を原点とする座標平面上の 点 P( p, p ), Q( q, q ) で つの条件 PQ =, p< q, p+ q = t を満たすものを考える OPQ の面積を S と する ただし, 点 P または点 Q が原点 O と一致する場合は S = 0 とする () p と q をそれぞれ t を用いて表せ () S を t を用いて表せ () S = となるような t の個数を求めよ [07] 解答例 () 点 P( p, p ), Q( q, q ) ( p< q) に対して, PQ = より, ( q- p) + ( q - p ) =, ( q- p) { + ( q+ p) } = ここで, p+ q = t ( t 0) より, - + =, ( q p) ( t) q- p= + t = + = t + + t + t より, q ( t ) ( t ) p= - = t - + t + t () OPQ の面積を S とすると, より, S = pq - p q = pq( q- p) = t ( - ) + t + t = + t t + t- ( + t ) () 条件より S = なので, t + t- = ( + t) + t t + t- ( + t) + t t + t- = ( + t) + t, 5 を展開してまとめると, ここで, t = 0 6, = となり, ( t + t- ) = 6( + t) 5 t -t -55t - 56t= 0 となり, t -t -55t- 56 = 0 7 f ( t) = t -t -55t-56 とおくと, = - - f ( t) t 8t 55 = ( t- )(t+ 5) すると, f ( t ) の増減は右表のようになり, t > 0 において7の解はただ つ存在する 以上より, 5の解すなわち S = となる t の個数は, 6を合わせて である コメント t 0 f ( t ) - 0 + f ( t ) - 56 放物線を題材にした図形と式についての問題です () では, 同値変形とはいうものの, 両辺を 乗して 次方程式 5を導く段階で少し躊躇しましたが P y q p Q p O q x -0-

千葉大学 理系図形と式 (998~08) 問題座標平面上に, 原点を中心とする半径 の円と, その円に外接し各辺が x 軸または y 軸に平行な正方形がある 円周上の点 (cos, si ) ( ただし 0 < < ) における接 線と正方形の隣接する 辺がなす三角形の 辺の長さの和は一定であることを示せ また, その三角形の面積を最大にする を求めよ [0] 解答例原点を中心とする半径 の円周上の点 (cos, si ) ( 0 ) < < における接線の方程式は, xcos + ysi = 直線 x = と連立して, ysi = - cos, y = - cos si そこで, L = AP+ PB+ BA とすると, PAB = となることを用いて, R S L = cos ( - - )( + ta + ) = si + cos - cos + si + si cos si cos (si + cos ) - = = + sicos - = sicos sicos また, APB の面積を S とすると, S cos ( - ) (si + cos -) = - ta = si si si cos (si + cos -) (si + cos -) = = sicos (si + cos ) - (*) = + = + とおくと, 0 < < より<t と なり, (*) から, ( t -) S = = t - = - t - t+ t+ よって, S が最大となるのは, t = すなわち = のときである ここで, t si cos si ( ) Q y O B θ P A x コメント三角関数の図形への応用問題です 問題文を丁寧に読まないと, 円と正方形の位置関係について, ミスをしてしまいそうです --

千葉大学 理系図形と式 (998~08) 問題 y = x 上に 点 A (, a ) a, B ( b, b ) a, b を実数とし, a > 0 とする 放物線を とる 点 A における放物線の接線と法線をそれぞれ l A と A, 点 B における放物線の接線と法線をそれぞれ l B と B とおいたとき, la と l B が直交しているものとする つの接線 l A, lb の交点を P とし, つの法線 A, B の交点を Q とする () b を a を用いて表せ () P, Q の座標を a を用いて表せ () 長方形 AQBP の面積が最小となるような a の値と, そのときの面積を求めよ [0] 解答例 () y = x より l, B ( b, b ) 線 A b である y = となり, 点 A ( a, a ) x における接 における接線 lb の傾きは, それぞれ a, ここで, la と l B が直交していることより, a b =-, b =- a () まず, la : y- a = a ( x-a) より, y= a x- a lb : y= b x- b を連立すると, a x- a = b x- b より, ( a- b) x = a -b となり, x = a+ b, y = a a+ b - a = ab を代入すると, x = a -, y =-より, P a ( -, -) となる a a また, 四角形 AQBP は長方形なので, 対角線 AB の中点 ( a + b, a + b ) 線 PQ の中点が一致することより, Q( x, y) とおくと, から, 8 と対角 x = a+ b a y= a + b -(- ) = a + 6 + = a + + a 8 a a Q a, - a a + a + となる = -, ( ) よって, ( ) B b y Q O P a A x --

千葉大学 理系図形と式 (998~08) () 長方形 AQBP の面積を S とおくと, S a { ( ) }( a b) = a + + a + a a a = ( a 6 8 )( ) ( ) 8 + a a a + + a = 8 + a = + + - - - ( )( ) ここで, 相加平均と相乗平均の関係より, a + = a なお, 等号は, a = すなわち a = のとき成立する a 以上より, S は a = のとき最小値 8 8 = をとる コメント放物線の接線と法線を題材とした問題ですが, 長方形の性質を利用して, 計算量を減らしています --

千葉大学 理系図形と式 (998~08) 問題 放物線 y = x 上の点 ( a, a ) における接線を l a とする () 直線 la が不等式 y>- x + x-5の表す領域に含まれるような a の範囲を求めよ () a が () で求めた範囲を動くとき, 直線 la が通らない点 ( x, y ) 全体の領域 D を図 示せよ () 連立不等式 ( y- x )( y+ x - x+ 5) 0, y( y + 5) 0 の表す領域を E とする D と E の共通部分の面積を求めよ [0] 解答例 () y = x に対して, y = x となり, 点 ( a, a ) における接線 la の方程式は, y - a = a( x- a), 直線 la が不等式 に代入して, ax - a >- x + x - 5, y = ax - a y>- x + x- 5 の表す領域に含まれることより, を が任意の x に対して成立することより, x + ( a-) x- a + 5> 0 D = ( a-) -(- a + 5) = ( a -a- ) < 0 すると, ( a- )( a+ ) < 0 より, - < a < である () 直線 la が通らない点 ( x, y) は, より, a - xa+ y= 0が - < a < に実数解 をもたない条件として求めることができる ここで, f ( a) = a - xa+ y= ( a-x) - x + yとおくと, (i) x - のとき (a) f (- ) = + x+ y 0 より, y -x - (b) f ( ) = - x+ y 0 より, y x - (ii) - < x < のとき (a) f ( x) =- x + y>0より, y> x (b) f (- ) = + x+ y 0, f ( ) = - x+ y 0 より, y -x -, y x - (iii) x のとき (a) f (- ) = + x+ y 0 より, y -x - (b) f ( ) = - x+ y 0 より, y x - (i)~(iii) より, 点 ( x, y ) 全体の領域 D は右図の網点部とな る ただし, 破線の境界線のみ領域に含まない y - - - - x --

千葉大学 理系図形と式 (998~08) () 不等式 ( y- x )( y+ x - x+ 5) 0を変形すると, x >- x + x-5より, y - x + x-5 y x また, y( y + 5) 0 より, O x -5 y 0 5 よって, 連立不等式 5 の表す領域 E は右図の網 - 点部となる ただし, 境界は領域に含む さて, 直線 y =-x-と放物線 y=- x + x-5-5 を連立すると, -x- =- x + x- 5, x - x+ = 0 重解 x = をもつことより, x = で接する また, 直線 y = x - と放物線 y=- x + x-5を連立すると, x- =- x + x- 5, x + x+ = 0 重解 x =-をもつことより, x =-で接する これより, 領域 D と E の共通部分を図示すると, 右図の網点部となる ただし, 境界は領域に含む そこで, この共通部分の面積を S とすると, S = ( + )(- + 5) - ( x x 5 5) dx ò - + - + 0 = 7 - -x( x-) dx 7 9 8 ò = - = 8 6 0 y - - - - - 5 x コメント計算量の多い問題で, 時間はかなり必要です () はオーソドックスに解きましたが, 図形的に解くのが出題者の意図かもしれません -5-

千葉大学 理系図形と式 (998~08) 問題 a を より大きい実数とし, 座標平面上に, 点 O ( 0, 0 ), A (, 0 ) をとる 曲線 上の点 P p, y x と, 曲線 a Q q, a が, 条件 p x q (i) p>0, q>0 (ii) AOP< AOQ y 上の点 (iii) OPQ の面積は に等しいを満たしながら動くとき, ta POQ の最大値が となるような a の値を求めよ [00] 解答例 P p,, q, a Q に対して, AOP, AOQ p q とおくと, ta, ta a となる p q 条件より, < なので, ta < ta a p < q, ap q > 0 O さて, OPQ の面積を S とすると, より, S p a q ap q ( ap q ) q p pq pq 条件より, ( ap q ), ap q 6pq pq ここで, POQ とおくと, から, a ta ta q p ap q ta ta( ) ta ta a p q a q p を代入すると, 等号は, よって, 6pq ta 6 6 p q a pq a a a pq pq a すなわち pq a のときに成立する pq ta の最大値は となり, a a から, a 6 である y θ Q A P x コメント相加平均と相乗平均の関係を用いる最大 最小問題です 置き換えて, 微分法の利用という手もありますが, おすすめは前者です なお, 等号の成立する p, q の値が存在することは明らかなので, 記述を省いています -6-

千葉大学 理系図形と式 (998~08) 問題座標平面上に点 A (, 0 ), B( 0, ) をとる 線分 AB 上に点 P をとり, P から x 軸 に下ろした垂線を PH, A と H の中点を M とする ただし点 H は x 軸上の点とし, また P は A と異なるものとする O を原点とし OPM を O を中心に座標平面内で 回転するとき, 通過する点全体が作る円の面積が最小となるときの点 P の座標を求 めよ [009] 解答例 線分 AB 上の点 P を, 0 t< として, OP toa ( t )OB ( t, すると, P( t, ( t ) ), (, 0 ) となり, これより, OP OM ( t ) 9 ( t ) ( t ) ( t ) ) H t, M t, 0 t 8t さて, OPM を O を中心に回転したときにできる円の面積を S とすると, (i) t 8t 9 ( t ) 0 t 7 のとき このとき, S OP OP OM より, (t (ii) t 8t 9 ( ) 8t ) t 7 t< t 6 のとき このとき, OP OM より, S OM 9 ( t ) (i)(ii) より, S の値の変化は右図のようになる よって, t 7 のとき S は最小となり, このとき P の座標 は,, 7 である y O B P H S π O M A 7 x t コメント円の半径は OP または OM となりますが, この大小関係に注目して場合分けをするところがポイントです -7-

千葉大学 理系図形と式 (998~08) 問題 a, t を実数とするとき, 座標平面において, x y t ( x y a ) 0 で定義 される図形 C を考える () すべての t に対して C が円であるような a の範囲を求めよ ただし, 点は円とみなさないものとする () a とする t が t>0 の範囲を動くとき, C が通過してできる領域を求め, 図示せよ () a 6 とする t が t>0 であって, かつ C が円であるような範囲を動くとき, C が通過してできる領域を求め, 図示せよ [006] 解答例 () C : x y t ( x y a ) 0 より, ( x t ) ( y t ) t at が円を表す条件 t at >0 が, すべての t に対して成立するためには, D a <0, <a< () a のとき, C : x y t ( x y ) 0 t が t>0 の範囲を動くとき, C が通過する領域は, を t の方程式としてみたとき, t>0 の解をもつ条件として表される まず, x y 0 のとき, t>0 の解をもつのは, x y 0 の場合だけである ここで, を連立することにより ( x, y ) (, 0 ), ( 0, 次に, x y 0 のときは, ) となり, C はこの点を通過する x y t となり, x y x y >0, ( x y )( x y ) >0 x y よって, C が通過する領域は右図の網点部となる ただし, 点 (, 0 ), ( 0, ) 以外の境界は含まない () a 6 のとき, C : x y t ( x y 6 ) 0 5 5が円を表す条件は, () より t 6t >0 すなわち ( t )( t ) >0 であり, t>0 と合わせて, 0<t <, <t (*) となる まず, x y 6 0 6のとき, t>0 の解をもつのは, x y 0 7 の場合だけである ここで, 6より y x となり, 7に代入すると, x ( x ) 0, x 6x 5 0 しかし, D より実数解をもたず, 不適である y O x -8-

次に, x y 6 0 のときは, (*) より, x y 0< < 8, x y 6 8の左側の不等式は, ( x y )( x y ) >0 0 x y t となり, x y 6 x y < 9 x y 6 不等式 0を図示すると, 右上図の網点部となる ただし, 境界は含まない 8の右側の不等式は, ( x y )( x y 6 ) < ( x y 6 ) ( x y )( x y x y 6 ) <0 ( x y ) ( x ) ( y ) <0 すると, ( x ) ( y ) 0 から, 不等式 は, ( x, y ) (, ) かつ x y <0 よって, 図示すると, 右図の網点部となる ただし, 境界は含まない まとめると, 不等式 8は, 不等式 0とを連立したものであるので, その共通部分を領域として図示すると, 右下図の網点部となる ただし, 境界および点 (, ) は含 まない さらに, 9を変形すると, ( x y )( x y 6 ) > ( x y 6 ) ( x y )( x y x y ) >0 ( x y ) ( x ) ( y ) >0 すると, ( x ) ( y ) 0 から, 不等式 は, ( x, y ) (, ) かつ x y >0 したがって, 不等式 9は, 直線 x y 0 の上側から, 点 (, ) を除いた領域を表す 以上より, C が通過する領域は不等式 8または9で表されるので, 図示すると右図の網点部となる ただし, 境界線および 点 (, ), (, ) は含まない コメント 千葉大学 理系図形と式 (998~08) 記述量が多い問題です ステップを つずつ踏んで図示していくだけですが, かなりの計算力と忍耐力が要求されます y O y O y O y O x x x x -9-

千葉大学 理系図形と式 (998~08) 問題 () 次の不等式で表される領域を図示せよ log0 ( y xy y x x x x ) log0 ( x x ) () x, y が () の不等式を満たすとき, x y の最大値と最小値を求めよ [005] 解答例 () log ( y xy y x x x x ) log ( x x ) に対して, 0 0 まず, y xy y x x x x >0 x x >0 のもとで, y xy y x x x x x x ここで, より, はつねに成り立つ を整理して, y ( x ) y ( x x x x ) 0 y ( x ) y ( x )( x x ) 0 y ( x ) y ( x x ) 0 より, x x <0, <x < また, で表される領域の境界線の方程式は, y x 5, y x x 6 56 の共有点は, x x 0, x x x より, x さて, 点 ( 0, ) はを満たさないので, かつの 満たす領域は右図の網点部となる なお, 白丸以外の境界線は領域に含む () x y k 7とおき, 直線 7と () の領域が共有点をもつ k の範囲を求める まず, 5 と 7 が接するのは, D ( k ) 0, このとき, x となり, 次に, 6 と 7 が接するのは, D k 0, このとき, 以上より, k x ( x ) k, x x k 0 k 5 <x< を満たす x ( x x ) k, x x k 0 x となり, <x< を満たす x y の最大値は 5, 最小値は である y O x -0-

千葉大学 理系図形と式 (998~08) コメント の左辺を因数分解することに, やや時間を取られることを除くと, 見かけよりはるかに基本的です --

千葉大学 理系図形と式 (998~08) 問題 x C は, 次関数 y のグラフを平行移動した放物線で, 頂点が円 x ( y ) 上にある 原点から C に引いた接線で傾きが正のものを l とおく このとき, C と l の接点の x 座標が最大および最小になるときの C の頂点の座標をそれぞれ求めよ [00] 解答例 0 < として, 円 x ( y ) 上の点を ( cos, si ) とする この点が, 放物線 ると, その方程式は, y x y ( x cos ) を平行移動した放物線の頂点とす si ここで, 接点を ( t, ( t cos ) si ) ( t>0 ) とおく すると, y ( x cos ) なので, 条件より, ( t cos ) si ( t cos ) t ( t cos ) si t ( t cos ) まとめて, t cos si si si si t>0 より, t si si より, t が最大となるのは si のとき, すなわち または 6 5 のときである このとき頂点の座標は, cos, si, 5 6 6 6 は cos 5, si 5, 5 となる また 6 6 また, t が最小となるのは si のとき, すなわち のときである このと cos, si ( 0, となる き頂点の座標は, ) y O t x コメント円周上の点をパラメータ表示して, 放物線の方程式を作りました なお, 最大となる場合が つありましたが, 問題文を読んだときには見抜けませんでした --

問題 千葉大学 理系図形と計量 (998~08) 辺の長さが の正四面体 OABC において, 辺 BC を : に内分する点を D とす る また, 辺 OC 上に点 E をとり, CE = t とする () AD の長さを求めよ () cosdae を t を用いて表せ () ADE の面積が最小になるときの t の値とそのときの面積を求めよ [0] 解答例 () ABD に余弦定理を適用すると, O AD = + - cos60= 7 よって, AD= 7 となる () ACE に余弦定理を適用すると, AE = + t - t cos60= t - t+ 9 また, CDE に余弦定理を適用すると, DE = + t - t cos60= t - t+ A B E D C さらに, ADE に余弦定理を適用すると, 7 + ( t - t+ 9) -( t - t+ ) cosdae = = -t 7 t - t+ 9 7 t - t+ 9 () () より, sidae (-t ) t - t+ 8( t - t+ 9) 7 t - t+ 9 = - = 7 60 08 すると, ADE の面積 S は, 7t - 60t+ 08 S = 7 t - t+ 9 = 9 t - 0 t+ 6 7 t - t+ 9 ( t ) = 9-0 + 9 9 よって, S はt = 0 9 のとき, 最小値 = をとる 9 コメント三角比の空間図形への適用問題です 基本的な定理の確認となっています --

千葉大学 理系図形と計量 (998~08) 問題 横 a, 縦 b の長方形を長方形の中心のまわりに角 だけ回転させる 回転後の長方形ともとの長方形とが重なり合う部分の面積 S ( ) を求めよ ただし, 長方形の中 心とはその つの対角線の交点とし, 長方形はそれを含む平面内で回転するものとする また, 回転角 は 0 以上, 長方形のいずれかの頂点が隣の頂点に達するまでの角度以下にとるものとする [0] 解答例 (i) a¹ bのとき y A まず, a> bとしても一般性を失わない E B 右図のように, 長方形の中心を原点とし, 長方 θ b θ 形 ABCD の各辺が座標軸に平行になるようにと - a θ B O G る そして, 原点中心に だけ回転した長方形を - b A BCD とする さて, 0 < < のときを考える C そこで, 直線 AB:y= b と直線 AB : y= xta + b を連立して, cos b= xta + b (cos ), b b - x = ( - ) = cos ta cos si b(cos -) よって, 直線 AB と直線 A B の交点 E は, E (, si b ) となり, b(cos - ) BE = -(- a ) = asi + bcos -b si si ( asi + bcos -b) BEG = BE BEta = sicos 次に, 直線 AB:y= b と直線 AD : y =- a ( x ) ta - cos を連立して, b =- ( x a ) ta - cos, x =- bta + a = a-bsi cos cos よって, 直線 AB と直線 A D の交点 F は, F a-bsi (, b ) となり, cos AF = a - a-bsi = acos + bsi -a cos cos AF ( acos + bsi -a) AFH = AF = ta sicos したがって, 長方形 ABCD と長方形 A BCD の共通部分の面積 S ( ) は, C F A H D a x D --

千葉大学 理系図形と計量 (998~08) S ( ) = ABCD- ( BEG + AFH) { ( a si + b cos - b ) ( a cos + b si -a ) = ab- + sicos sicos } ( a + b -a cos - b cos + absicos -absi ) = ab- sicos (- cos )( a + b -absi ) = ab- (*) sicos なお, = 0 のときは, S( ) = abである (ii) a= bのとき 0 < < のとき, (*) において a= bとおくと, a a { } (-cos )( - si ) (-cos )(-si ) S( ) = a - = a - sicos sicos a (si + cos -) = sicos なお, 0, = のときは, S( ) = a である コメント最初の設定から始める必要があり, そこで時間を費やしてしまいます 上の解答例では座標系を設定しましたが, 計算量はかなりハードなものがあります なお, 回転角 は 0 ですが, = となるのは正方形のときのみです -5-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) 問題正方形 ABCD の辺を除く内部に, PA ^ PB を満たす点 P がある ベクトル PC を xpa + ypb と表すとき, 以下の問いに答えよ PB () = とするとき, x, y を を用いて表せ PA () 点 P が題意の条件を満たしながら動くとき, () で求めた x, y の和 x+ yの最大値 を求め, そのときの P がどのような点かを答えよ [08] 解答例 () 正方形 ABCD の内部の点 P は, PA ^ PB を満たすので, A P PA PB = 0 PB また, = より, PB = PA PA さて, PC = xpa + ypb から, B BA = PA -PB, BC = PC-PB = xpa + ( y-)pb まず, BA = BC より PA - PB = xpa + ( y-)pb となり, から, PA + PA = x PA + ( y-) PA + = x + ( y- ) また, BA BC = 0 から (PA-PB) { xpa + ( y- )PB} = 0となり, から, x PA - ( y- ) PA = 0, x- ( y- ) = 0 D C さらに, 直線 PB に関して, 点 A と点 C は反対側にあるので, x < 0 5 より, + = ( y- ) + ( y-) となり, y - =, x = ( 複号同順 ) すると, 5より, x =-, y = - x+ y=- + - = - + となる () () より, ( ) ( y - ) = ここで, > 0 から, 相加平均と相乗平均の関係を用いると, + となり, x+ y - =- 等号成立は, = すなわち = のときである 以上より, x+ y の最大値は- であり, このとき, から PB = PA となり, 点 P は正方形 ABCD の対角線の交点に位置する -6-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) コメント平面ベクトルの図形への応用問題です 対象が正方形なので, 座標の設定という方法も考えられますが, ここではを利用して x, y の連立方程式を立てるという方針で記しました -7-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) 問題 を 以上の整数とする 座標平面上で正 角形 AAA は点 O を中心とする 半径 の円に内接している a = OA, b = OA, c = OA, d = OA とし, k = cos とおく そして, 線分 AA と線分 AA との交点 P は線分 AA を t :-tに内分するとする () a および d を, b, c, k を用いて表せ () t を k を用いて表し, t < を示せ PAA () 不等式 > を示せ [07] A AA 解答例 A () 点 O を中心とする半径 の円に内接する正 角形 AAA に対し, 直線 OA は線分 AA の垂直二等分 A 線であり, OA と A A との交点を B とおくと, c B b OB = cos = k d O a すると, a+ c = k b より, a = kb-cである 同様に, 直線 OA は線分 AAの垂直二等分線なので, d= kc-b である なお, = のときは k = 0 であるが, このときも成立している () まず, P は線分 AAを t :-tに内分するので, A OP = (- t) a+ tc = (-t)( kb- c) + tc P A = (- tkb ) + (t-) c c b d また, 対称性より, P は線分 AAを t :-tに内分する O a ので, 同様にすると, OP = (- t) d+ tb = (-t)( kc- b) + tb = (t- ) b+ (-t) kc より, b と c は 次独立なので, (- tk ) = t- となり, ( k+ ) t= k+, t = k + k + ここで, より0 < となり, これより 0 k < なので, t - = k + - = k 0 k+ ( k+ ), t - = k + - = k - 0 k+ ( k+ ) < よって, t < である A A A A A A -8-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) () 条件から, AP:PA = t :-tより, PAA = -t PAA t また, AP:PA = -t : tより, PAA = (-t ) AAA より, よって, (-t ) PAA = AAAとなり, () から, t (-t) t 5t (t-)(t-) - = - + = > 0 t t t PAA (-t ) = > である A AA t コメントベクトルの図形への応用です (), () は分数関数の値域を調べる方法もあります -9-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) 問題 座標平面上にすべての内角が80 未満の四角形 ABCD がある 原点を O とし, OA = a, OB = b, OC = c, OD = d とおく k は 0 k を満たす定数とする 0 以上の実数 s, t, u が k+ s+ t+ u= を満たしながら変わるとき OP = ka + sb + tc + ud で定められる点 P の存在範囲を E( k) とする () E () および E (0) を求めよ () E ( ) を求めよ () 対角線 AC, BD の交点を M とする どの ( ) E k ( k ) にも属するような点 P を考える このような点 P が存在するための必要十分条件を, 線分 AC, AM の長さを用いて答えよ [06] 解答例 () 原点 O, 四角形 ABCD に対し, OA = a, OB = b, OC = c, OD = d とおく 定数 k は 0 k, 0 以上の実 数 s, t, u は k+ s+ t+ u= を満たす そして, OP = ka + sb + tc + ud で定められる点 P の存在範囲を E( k) とする まず, k = のとき s+ t+ u= 0 から s= t= u= 0 より, OP = a となる すなわち, E () は点 A である 次に, k = 0 のとき s+ t+ u= から s 0, t 0, u= -s-t 0 となり, OP = sb + tc + (-s -t ) d, OP - d= s( b- d) + t( c-d) DP = sdb + tdc ( s 0, t 0, s+ t ) よって, E ( 0) は DBC の内部または辺上となる () k = のとき, s+ t+ u= から s 0, t 0, u= -s-t 0 となり, OP = a + sb + tc + ( -s-t ) d, OP a+ d - = sdb + tdc ここで, DQ = sdb + tdc とおき, DB, DC を :に内 A 分する点を, それぞれ F, G とすると, DQ = sdf + tdg s 0, t 0, s+ t ( ) これより, 点 Q は DFG の内部または辺上にある -50- B B I A F H D D J G C C

千葉大学 理系ベクトル (998~08) さらに, AD, AB, AC を :に内分する点を, それぞれ H, I, J とおくと, DF = HI, DG = HJ から, OP -OH = DQ, HP = shi + thj ( s 0, t 0, s+ t ) よって, E ( ) は HIJ の内部または辺上となる () () と同様にして, s+ t+ u= -kから s 0, t 0, u= -k-s-t 0 となり, OP = ka + sb + tc + (-k -s-t ) d, OP -{ ka + (- k) d } = sdb + tdc ここで, AD, AB, AC を - k : kに内分する点を, それぞれ H, I, J とおくと, OP -OH = DQ, HP = s HI + t HJ s 0, t 0, s + t -k -k -k -k ( ) よって, E( k) は HIJ の内部または辺上となる さて, k = のとき, AD, AB, AC の中点を, それぞれ H, I, J とおくと, E ( ) は HIJ の内部または辺上となる すると, k において, どの E( k) にも属するよう A H な点 P が存在する条件は, ( ) E ( ) に共通部分が L M I 存在することである すなわち, 対角線 AC, BD の交点 I を M, AC と HI の交点を L とすると, H J D J AJ AL, AC AM B C よって, 求める条件は, AC AM である コメント平面ベクトルと領域に関する問題です 解答例が書きにくいタイプで, やや冗長な感じもします また, 丁寧な誘導のため, 後半になるに従い省略ぎみに記しましたが, それでもボリュームはかなりのものとなっています -5-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) 問題三角形 ABC の外心を O, 重心を G, 内心を I とする () OG = OA が成り立つならば, 三角形 ABC は直角三角形であることを証明せ よ () k が k ¹ を満たす実数で, OG = koa が成り立つならば, 三角形 ABC は二等 辺三角形であることを証明せよ () OI BC = 0 が成り立つならば, 三角形 ABC は二等辺三角形であることを証明せよ [0] 解答例 () G は ABC の重心より, OG = ( OA + OB + OC) 条件から, OG = OA なので, に代入すると, OB + OC = 0 ここで, 辺 BC の中点を M とおくと, OM = (OB + OC) から, OM = 0 となり, ABC の外心 O は M と一致する したがって, ABC は A = 90の直角三角形である () 条件から, OG = koa なので, に代入すると, OB + OC = (k -)OA ここで, から, OM = k - OA となり, k ¹ より, 点 O, A, M は同一直線 上にある 一方, O は ABC の外心なので, 辺 BC の垂直二等分線上にあり, OM ^ BC である したがって, AM ^ BCとなるので, ABC は AB= ACの二等辺三角形である () まず, O と M が一致しないとき, () より, OM ^ BC ここで, 条件より, OI BC = 0 なので, OI = 0 または OI ^ BC である (i) OI = 0 のとき O と I が一致し, より, IM ^ BC である (ii) OI ^ BC のとき より, O, I, M は同一直線上にあり, IM ^ BC である (i)(ii) より, IM ^ BC である 次に, O と M が一致するとき, OI BC = 0 から MI BC = 0 で, IM ^ BC である となり, MI ¹ 0 なの -5-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) よって, いずれの場合も IM ^ BC であり, これより IB = IC となり, IBC = ICB, IBC = ICB, ABC = ACB したがって, ABC は二等辺三角形である コメント図形の性質とベクトルがうまくかみ合った基本的な問題です -5-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) 問題 ABC は, 辺の長さが の正三角形で, t は正の実数とする b AB, c AC とおく 直線 AB, AC 上にそれぞれ点 D, E があり, AD tb, AE tc を満たしている 正三角形 ADE の重心を G, 線分 BE の中点を M とする () 内積 MC MG を計算せよ () t が正の実数全体を動くとき, CGM の面積を最小にする t の値と, そのときの面積を求めよ [00] 解答例 () 条件から, b AB, c AC A b c cos60 G さて, AD tb, AE tc より, D E MC c b tc b ( t ) c M MG tb tc b tc ( t ) b tc 6 6 B MC MG ( t ) b ( t )( t ) t b c t ( t ) c より, MC MG ( t ) ( t t ) ( t t ) 0 () より, MC b ( t ) b c ( t ) c ( t ) ( t ) ( t t ) MG ( t ) b t ( t ) b c t c 6 8 6 ( ) ( ) t t t t ( t t ) 6 6 6 () より, MC と MG は直交するので, CGM の面積 S は, S MC MG t t t t ( t t ) t 8 8 よって, t のとき, S は最小値 をとる 8 C コメント見かけはベクトルの応用問題ですが, 実際は, ただひたすら計算に専念です -5-

問題 千葉大学 理系ベクトル (998~08) 平面上の ABC において, 辺 AB を : に内分する点を D, 辺 BC を : に内分 する点を E とし, 線分 AE と CD の交点を O とする () AB p, AC q とするとき, ベクトル AO を p, q で表せ () 点 O が ABC の外接円の中心になるとき, 辺 AB, BC, CA の長さの 乗の比を求めよ [008] 解答例 () ABE と直線 CD に対して, メネラウスの定理を適用すると, AD BC EO, EO DB CE DB CE OA OA AD BC よって, AO AE となり, p q AO p q 9 9 () まず, BO AO AB p q p 5 p q 9 9 9 9 CO AO AC p q q p 7 q 9 9 9 9 条件より, 点 O は ABC の外心なので, より, より, AO BO, AO CO p q 5p q, p q p 7q 6 p 6p q q 5 p 0p q q, p p q 6 p 6p q q 6 p 56p q 9 q, 5 q 8p q さて, p q k とおくと, AB p k, CA q 8 k となり, 5 BC p q k k 8 k 8 k 5 5 よって, AB : BC : CA k : 8 k : 8 k 0 : 9 : 5 5 B D O E A C コメント平面ベクトルの三角形への応用についての基本問題です -55-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) 問題 OAB において, OA a, OB b とおき, a, b, a b とする 辺 AB 上に点 P をとる ただし P は A, B とは異なるとする P から辺 OB に垂線 PQ を下ろす 次に, Q から辺 OA に垂線 QR を下ろす さらに, R から辺 AB に垂線 RP を下ろす 以下, 同様の操作を続けて, 点 P, Q, R (,,, ) を定める AP t ( b a ) によりt ( 0<t < ) を定める () BQ をt とb を用いて表せ () t をt を用いて表せ () t をt と を用いて表せ () P P となるようなt の値を求めよ (5) P P のとき, P QR の面積を求めよ [006] 解答例 () 条件より, AP t( b a ) なので, OP a t ( b a ) ( t ) a tb OQ は OP のb 方向への正射影ベクトルより, OQ OP b b ( t) a b t b b ここで, a, b, a b から, OQ ( t t ) b ( t ) b よって, BQ ( t b b ) ( t ) b () OR は OQ の a 方向への正射影ベクトルより, OR OQ a a ( t a b a ) ( t ) 6 6 a さて, AP t( b ) から, OP ( a t b となり, R P a t ) t t a tb 5 t t a tb 6 ここで, RP と AB は垂直なので, R P ( a b ) 0 より, 5 t 5 t a t t t a b t b 0 6 6 よって, 5 t 5 t t t t 0 から, t t 6 6 9 () () と同様にすると, 5 t t t 9 8 9 t t, t t 9 9 6 t から, A R P O P 5 8 Q B -56-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) () P P からt t となり, () からt t 5 なので, t である 9 8 (5) t より, OQ b b, OR a a 6 よって, P は AB を :, R は OA を : に内分し, Q は AB の中点から, P QR OAB 5 OAB 6 さて, OAB a b ( a b ) 5 より, P QR 5 5 5 5 6 コメント難問というわけではありませんが, 設問が 5 つもあるため, かなりの時間を費やしてしまいます -57-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) 問題 xyz 空間内に点 A (,, ) と点 B( 5,, 0 ) がある 点 C が y 軸上を動くとき, 三角形 ABC の面積の最小値を求めよ [00] 解答例点 C( 0, t, 0 ) とし, ABC の面積を S とする AB ( 6,, ), AC (, t, ) より, AB 6 9 7, AC ( t ) t t 6 AB AC 6 ( t ) t 7 すると, S AB AC ( AB AC ) 9( t t 6 ) ( t 7 ) 0t 0t 5 5 8 t 7 9 よって, t 7 のとき, S は最小値 5 9 7 0 をとる コメント三角形の面積公式への代入練習とも思える問題です -58-

問題 千葉大学 理系ベクトル (998~08) R を平面上の凸六角形とし, その頂点を順に A, B, C, D, E, F とする a AB, b BC, c CD とおく R が ED a, FE = b を満たすとする () AF c であることを示せ () 三角形 ACE と三角形 BDF の重心が一致するとき, a, b, c の間の関係を求め よ () R が () の条件を満たし, さらに内積に関して a b, b c, a c を満たすとき, R の面積を求めよ [00] 解答例 () AF AB BC CD DE EF a b c a b c () 条件より, ACE と BDF は重心が一致するので, ( AC AE) ( AB AD AF ) ここで, AC a b, AD a b c, AE b c より, ( a b ) ( b c ) a ( a b c ) c よって, b a c (*) () () より, 対角線 AD の中点を中心として, 四角形 ABCD を80 回転すると, 四角形 DEFA に重なるので, 六角形 R の面積は四角形 ABCD の面積の 倍である さて, a b なので, (*) から a ( a c ), a a c で, a c より, a 5, AB a 5 b c なので, (*) から ( a c ) c, a c c で, a c より, c, CD c また, b a c 5 ( ) 5 より, BC b 5 さらに, a b 5 5 8 より, AC a b となり, よって, AC CD ( a b ) c 0 ABC ACD AC BA CD BC ( BA BC ) 5 5 ( ) 以上より, R の面積は, ( ABC ACD ) 9 コメント である () では, AB BC であることが気になりましたが, この点は無視して, 普通に三角形の面積を計算しました B b a C A c D F E -59-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) 問題四角形 ABCD は半径 の円に内接し, AC BD 0, AB AD ( CB CD ) 0 を満たしている このとき次の問いに答えよ () 直線 AC は線分 BD の中点を通ることを示せ () 四角形 ABCD の 辺の各辺の長さを求めよ [00] 解答例 () AB AD ( CB CD ) 0 より, AB AD CB CD A M BD の中点を M とすると, AM CM (*) よって, A, M, C は同一直線上にあるので, 直線 AC は線分 BD の中点を通る B () () より, BM DM また, 条件より AC BD 0 なので, AC BD これより, AC は BD の垂直二等分線となり, ABC ADC となるので, ABC ADC また, 四角形 ABCD は円に内接するので, ABC ADC 80 より, ABC ADC 90 すなわち, AC は半径 である四角形 ABCD の外接円の直径となり, AC である ここで, (*) より, AM : MC : なので, AM 外接円の中心を O とすると, よって, BM OB AB AD BC DC OM AC AM AB OM AM AO 9 BM 6 9 9 8 9 6 D C コメント () の誘導によって, AC が外接円の直径であることを見つけるのが最大のポイントです -60-

問題 千葉大学 理系ベクトル (998~08) 四面体 OABC において OA =, OB =, OC = 6, AOB = BOC = COA = 60 とする OA を t :tの比に内分する点を D, OA a, OB b, OC c とするとき, 次の問いに答えよ () ベクトル DB, DC を a, b, cを用いて表せ () BDC としたとき cos を t の式で表せ () 三角形 BDC の面積の最小値を求めよ [999] 解答例 () DB OB OD b ta, DC OC OD c () 条件より, a, b, c 6 ta D O また, ab cos 60 6 bc 6 cos 60 ca 6 cos 60 9 すると, DB bta b tabt a 9t t 6 DC cta c tca t a 9( t t) DB DC ( b ta ) ( c ta ) b c ta b tc a t a ( t 5t ) よって, cos DB DC DB DC t 5t 9t t6 t t () BCD DB DC si DB DC cos DB DC ( DB DC ) f ( t ) DB DC ( DB DC ) とおくと, BCD f ( t ) f ( t) 9( 9t t6 )( t t ) 9( t 5t ) 9( 7t 0t 8) 9 7 t 0 7 896 よって, t 0 7 のとき f ( t ) は最小値 896 をとり, このとき BCD の面積は最小 となる その最小値は, コメント 896 である 内容的には基本だけですが, 計算がたいへんです 特に () の計算では, 初めは f ( t ) を微分して増減表を作り, 最小値をとる t の値を求めたのですが, その後, また f ( t ) からやり直したのが上の解です A B C -6-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) 問題 平面上の三角形 OAB は, OA a, OB b とおくとき, a, b, ab をみたすとする 辺 AB を : に内分する点を P とし, 直線 OP に関して A と対称な点を Q, OQ の延長と AB の交点を R とおく () OQ を a と b で表せ () OR を a と b で表せ () PQR の面積を求めよ [998] 解答例 () OP a b で, AQ と OP の交点を H とおくと, OH は a の OP 方向への正射影 ベクトルとなるので, O OH OP OP OP a a OP OP OP OP ここで, OP 9 a b 9 a ab b H Q 8 A B 9 P R aop a a b a ab 5 6 よって, OH 5 9 OP 5 a b 5 ( 6 8 6 6 a b) H は AQ の中点より, a OQ OH から, OQ OH a 5 ( 8 a b) a a 5 b 8 () R は OQ 上の点なので, OR koq ka 5 kb 8 R は AB 上の点なので, k 5 k, k 8 8 7 よって, OR 8 5 8 5 7 a 8 7 b 7 a 7 b () () より, AR : RB 5 :, すなわち AR 5 AB 7 条件より, AP AB から, PR 5 AB AB 8 AB 7 また, () で k 8 より, QR 7 8 OR よって, PQR 8 OAB OAB 8-6-

千葉大学 理系ベクトル (998~08) ここで, OAB a b ( ab) 以上より, PQR 7 7 8 7 コメントよく見かける頻出題です () では正射影ベクトルを利用しましたが, 普通に OQ xa ybとおいて, x, y の連立方程式を立て, それを解いても構いません -6-

千葉大学 理系整数と数列 (998~08) 問題 初項が で公差が 6 である等差数列, 7,, の第 項を a とし, また初項が で公差が である等差数列, 7,, の第 m 項をb m とする つの数列 { a }, { bm } に共通して現れる数すべてを小さい順に並べてできる数列を { ck } とし, つの数列 { a }, { bm } の少なくとも つの項になっている数すべてを小さい順に並べてできる数列を { dl } とする したがって c = 7 であり, また数列 { dl } のはじめの 5 項は,, 7,, となる () 数列 { ck } の一般項を求めよ () 数列 { dl } の一般項を求めよ () 数列 { dl } の初項から第 l 項までの和 S l l = åd を求めよ [08] i= i 解答例 () 初項, 公差 6 である等差数列 { a } について, a = + 6( - ) = 6-5 また, 初項, 公差 である等差数列 { bm } について, bm = + ( m- ) = m- ここで, { a }, { bm } に共通して現れる数すべてを小さい順に並べてできる数列を { ck } とすると, a = bmから, 6-5= m-, - m= を満たす つの解が (, m ) = (, ) より, - = より, ( -) -( m- ) = 0, ( - ) = ( m- ) ここで, と は互いに素なので, j を整数として, - = j, m- = jから, = j+, m= j+ ここで, m, より j 0 となるので, k= j+ とおくと, より, = ( k- ) + = k, m= ( k- ) + = k- よって, { ck } の一般項は, ck = ak = k-5 である () まず, { a }, { bm } の少なくとも つの項になっている数すべてを小さい順に並べてできる数列を { dl } とする ここで, ck = ak = bk - に注意して, { dl } の d 以降を項数 のグループに分け, c = 7 から 項を第 群, c = 9 から 項を第 群, c = から 項を第 群, と呼ぶ, 7,,, 5 9,, 5, 7, 5, 7, 9 第 群第 群第 群 さて, ck = ak = bk - から, 数列 { dl } の第 k 群には c k, a k +, b k, b k + の 項が含まれ, a + = c + 6, b = c +, b + = c + 8 より, k c < b < a < b k k k+ k+ k k k k k -6-

千葉大学 理系整数と数列 (998~08) これより, d =, d = で, l のd l に対して, 第 k 群の 項は, ( dk-, dk, dk+, dk+ ) = ( ck, bk, ak+, bk+ ) (i) l= k- のとき dl = ck = k-5 = l + - 5 = l - (ii) l= kのとき dl = ck + = k- = l - = l - (iii) l= k+ のとき dl = ck + 6= k+ = l - + = l - (iv) l= k+ のとき dl = ck + 8= k+ = l - + = l - ここで, (iii) に l = をあてはめると d = - =, (iv) に l = をあてはめると d = - = となり, ともに成立している よって, (i)~(iv) について, l を で 割った余りで場合分けをし mod で記述すると, dl は, = l- ( l º 0), d = l- ( l º, ), d = l- ( l º ) dl l () i を自然数として, si = di- + di- + di- + diとおくと, () より, s = {( i- ) + } + {( i- ) + } + (i- 5) + (i-) = 8i - 6 i ここで, p を自然数として, S l l = åd とすると, i= (i) l= pのとき p p + ( 8p -6) Sl = S p =å si = å(8i-6) = p = p(p- ) i= i= = l ( l - ) = l - l (ii) l= p-のとき Sl = Sp- = Sp -dp = p(p-) -(p- ) = (p-)(p- ) = ( l+ - )( l+ - ) = l - l- (iii) l= p-のとき Sl = Sp- = Sp-- dp- = (p-)(p-)-(p- 5) = p(p- ) + 6 = l+ ( l+ - ) + 6= l - l- (iv) l= p-のとき Sl = Sp- = Sp--dp- = p(p- ) + 6 -{( p- ) + } = p(p- 9) + 5 = l+ ( l+ - 9) + 5= l - l (i)~(iv) より, l を で割った余りで場合分けをし mod で記述すると, Sl は, Sl = l - l ( l º 0, ), S l = l - l- ( l º, ) i l -65-

千葉大学 理系整数と数列 (998~08) コメント つの等差数列の共通数列が題材です 記述量はかなりのものです なお, () では () の数列 { ck } に注目し, d と d は特別に扱い, d 以降を群数列の考え方で処理して います ただ, この扱いは, 結果的には不要だったのですが -66-

問題 千葉大学 理系整数と数列 (998~08) b と c をb + c> 0を満たす実数として, x に関する 次方程式 x -bx- c= 0 の相 - - 異なる解を, とする 数列 { a } を, a = + ( =,,, ) により定 める このとき, 次の問いに答えよ () 数列 { a } は漸化式 a+ = ba+ + ca ( =,,, ) を満たすことを示せ () 数列 { a } の項 a がすべて整数であるための必要十分条件は, b, c がともに整数で あることである これを証明せよ [05] 解答例 () b + c> 0のとき, x -bx- c= 0 の実数解, について, + = b, =- c - - 条件より, a = + から, と合わせて, - - ba+ + ca = ( + )( + )- ( + ) + + + + = + + + -( + ) = + よって, a+ = ba+ + ca が成立する 0 0 () a がすべて整数のとき, から, a = + =, a = + = b これより b は整数となり, から, a = ba + ca, a = ba + caとなり, c= a- ba, bc = a - ba 5 また, から a = + = ( + ) - = b + cとなり, から, a5 = ba + ca, ( b + c) c= a5- ba 6 56より, c, bc, ( b + c) cはすべて整数である さて, c が整数より, k を整数として c = k とおくことができる ここで, k が奇数と仮定すると, bc = bk が整数より b は偶数となる ( b + k) k ところが, ( b + c) c= は, 分子 ( b + k) kが奇数より, 整数ではない したがって, k は奇数ではなく偶数となり, c も整数である 逆に, b, c がともに整数であるとき, a =, a = bはともに整数であり, から, 帰納的に a ( =,, 5, ) はすべて整数となる 以上より, a がすべて整数であるための必要十分条件は, b, c がともに整数であることである コメント 隣接 項間型の漸化式が題材となっている証明問題です () の設問は, 見かけよりは難しめで, 詰めに時間がかかりました -67-

千葉大学 理系整数と数列 (998~08) 問題 座標平面上に, 円 C :( x- ) + ( y- ) = と点 Q(, ) がある 点 P の座標を (, 0) とし, x 軸上の点 P, P, を以下の条件によって決め, P の座標を ( p, 0) とする 点 P から円 C に接線を引き, その y 座標が正である接点を T とする このとき, 点 Q, T, P + は同一直線上にある ( =,, ) このとき, 以下の問いに答えよ () 点 T の座標を求めよ () 点 P の座標を求めよ () 点 T の座標を p の式で表せ () 点 P の座標を の式で表せ [0] 解答例 () 円 C :( x- ) + ( y- ) = 上の点 T( x, y) にお y ける接線の方程式は, ( x-)( x- ) + ( y-)( y- ) = Q T 点 P(, 0) を通ることより, P P O ( x-) -( y- ) =, y = x- x ( x- ) + ( y- ) = と連立すると, ( x- ) + (x- ) = から, 5x - x + 9= 0, ( x-)(5x- 9) = 0 よって, x ¹ から x 9 =, から y 8 = となり, T 9 8 (, ) 5 5 5 5 である () 直線 QT は, 傾きが 8 9 ( -) ( - ) =- より, その方程式は, 5 5 y- =- ( x- ), y=- x+ 5 x 軸との交点は, 0 =- x + 5 より x = 5 となり, P(5, 0) である () () と同様にして, T( x, y) とおくと, 接線の方程式は, ( x -)( x- ) + ( y -)( y- ) = 点 P( p,0) を通ることより, ( p -)( x -)-( y - ) = y = ( p -)( x - ) y ( x - ) + ( - ) = と連立すると, ( x - ) + {( p -)( x -)- } = { + ( p -) }( x -) -( p -)( x - ) = 0 ( p -) p x = + = + ( p -) p - p + よって, x ¹ から, -68-

千葉大学 理系整数と数列 (998~08) ( p -) から y = p - p + となり, p ( p -) T (, ) p - p + p - p + である ( p -) p - - p - p + p - p + すなわち - p - より, その方程式は, y- =- ( x-) である p - x 軸との交点 P + の x 座標は, - =- ( x -) より x = p -となり, p - () () と同様にして, 直線 QT は, 傾きが ( ) ( ) p+ = p -, p+ - = ( p - ) すると, p = から, p よって, P ( +, 0) である - - = ( p -) = となり, p = + コメント数列の図形への応用です なお, () と () を先に記述するとよいかもしれません -69-

千葉大学 理系整数と数列 (998~08) 問題 整数 p, q( p q 0) に対して 項係数を とする p C q p! = q!( p-q)! (), k が 0 以上の整数のとき, + k+ Ck+ ( ) ない値になることを示せ () m が 以上の整数のとき, 和 + k k + k+ k と定める なお, 0! = - を計算し, によら C C + + + + を求めよ [0] C C C C 5 m 解答例 () + k+ Ck+ ( - ) = { - } C C + k k + k+ k () () の等式について, k = とすると, + C ( ) C C + + ( + k+ )! k!! k!( + )! ( k+ )!! ( + k)! ( + k+ )! = + k+ - + = k k+ k+ k+ - =, = ( - ) これより, m が 以上の整数のとき, S m- = å = å ( - ) C = 0 + m- C C = 0 + + C C C + + + S = + + + + とおくと, C C C C 5 m ( ) ( ) ( ) = - + - + + - C C C C C C = ( ) C - { } ( m+ )( m-) = - = C m( m-) m( m-) m- m m コメント二項係数の計算問題です () の誘導の利用の方法については, 迷いはあまりないと思えます -70-

問題 千葉大学 理系整数と数列 (998~08) より小さい正の実数 a に対して, 円 C( a):( x+ a- ) + ( y+ a- ) = a と定める そのうえで, 数列 { a} を以下の方法によって定める (i) = のときは, 円 C( a) が x 軸と接するような定数 a の値を a とする さらに, 円 C( a ) と x 軸との接点を P とし, 円 C( a ) の中心を Q とおく (ii) のときは, 円 C( a) が直線 P-Q-と接するような定数 a の値を a とする さらに, 円 C( a ) と直線 P-Q-との接点を P とし, 円 C( a ) の中心を Q とおく このとき, 以下の問いに答えよ () a を求めよ () a を求めよ () { a} の一般項を求めよ [0] 解答例 () 0 < a < から, 円 C( a):( x+ a- ) + ( y+ a- ) = a は, 中心 (-a, -a) で半径 a である y ここで, a= a のとき, C( a ) が x 軸と接する条件は, - a = a, ( + ) a = P Q よって, Q a = = - + () () より, P( -, 0), Q( -, - ) となり, 直線 PQ は x = - である O P x 条件より, 円 C( a ) は直線 PQ と接することより, (-a)-(- ) = a, -- a = a (i) -- a = aのとき ( + ) a = -より, a - = = ( - ) = - + (ii) -- a =- aのとき ( ) a - - = - となり, 0< a < に反する (i)(ii) より, a = - である () 円 C( a ) は中心 (-a, -a) で半径 a であり, 直線 P Q または y= -a - である 条件より, 円 C( a ) と直線 P -Q -が接するので, (-a)-(- a- ) = a, a - - a = a - - は x = -a - -7-

千葉大学 理系整数と数列 (998~08) (i) a- - a = aのとき ( + ) a = a - より, a = a- = ( - ) a- = a( -) + () より, a = -なので, a = ( - ) (ii) a- - a =- aのとき -( - ) a = a - となり, 0 < a <, 0< a - < に反する (i)(ii) より, a = ( -) である - コメント () では, を偶奇に分けて処理が必要かとも思いましたが, 対称性から不要でした なお, 円 C( a) は a の値にかかわらず定点 (, ) を通ることに注目すると, 場合分け が必要ありません -7-

問題 x 放物線 y と直線 y ax b によって囲まれる領域を D ( x, y ) x y ax b 千葉大学 理系整数と数列 (998~08) とし, D の面積が 9 であるとする 座標平面上で, x 座標, y 座標がともに整数である 点を格子点と呼ぶ () a 0 のとき, D に含まれる格子点の個数を求めよ () a, b がともに整数であるとき, D に含まれる格子点の個数は, a, b の値によらず一定であることを示せ [00] 解答例 () a 0 のとき, D : x y b であり, 境界線 y x と y b の交点は, x b となる これより, D の面積は, b ( b x ) dx ( b b ) ( b ) b 6 条件より, ( b ) 9 となり, b, b 9 よって, D に含まれる格子点は, (, ), (, ), ( 0, 0 ), ( 0, ), ( 0, ), (, ), (, ) となり, そ y O 9 x の個数は 7 個である () D : x y ax b に対して, 境界線 y x と y ax b の交点は, (i) x ax b 0, a x a b a a b a a b ここで,, とおくと, D の面積は, ( ax b x ) dx ( ) a b 6 6 条件より, 9 a b となり, a b, a b 9 (*) 6 このとき, a, a である さて, a, b は整数なので, (*) から a は奇数となり,, はともに整数である すると, D に含まれる格子点の個数は, a x のとき格子点は (, ) a x a において, のみより, 個である -7-

千葉大学 理系整数と数列 (998~08) (ii) (iii) (iv) x a のとき (*) より, b 9 a となり, 格子点の個数は, 9 a a a a ( a a 9 a a a x a のとき (ii) と同様にすると, 格子点の個数は, 9 a a a a ( a a 9 a a a a x のとき格子点は (, ) ) ) のみより, 個である (i)~(iv) より, 格子点の個数は, a, b の値によらず, 8 個である コメント () は () の誘導ではありませんが, うまくまとまった格子点の個数の問題です -7-