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Microsoft Word - 所有者周知用(全体).doc

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第11回地域活性化WG 資料1-3

第 1 章要緊急安全確認大規模建築物の耐震診断結果の報告 1 要緊急安全確認大規模建築物について平成 25 年 11 月 25 日の耐震改修促進法の改正により 不特定多数の者が利用する建築物及び避難弱者が利用する建築物のうち大規模なもの等が要緊急安全確認大規模建築物として規定され 平成 27 年 1

耐震等級 ( 構造躯体の倒壊等防止 ) について 改正の方向性を検討する 現在の評価方法基準では 1 仕様規定 2 構造計算 3 耐震診断のいずれの基準にも適合することを要件としていること また現況や図書による仕様確認が難しいことから 評価が難しい場合が多い なお 評価方法基準には上記のほか 耐震等

建築物に付属する門・塀の確認申請手続きについて

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既存不適格建築物の 増改築マニュアル

広島市都市計画関係手数料条例の一部改正について ( お知らせ ) 建築基準法施行令の改正に伴い, 小荷物専用昇降機に係る建築物に関する確認申請手数料等を定める とともに, 建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の制定に伴い, 建築物エネルギー消費性能 向上計画認定申請手数料等を定める条例改正を

第 7 章鹿児島県と連携した耐震改修促進法による指導及び助言等 国の基本方針では 所管行政庁はすべての特定建築物の所有者に対して法に基づく指導 助言を実施するよう努めるとともに 指導に従わない者に対しては必要な指示を行い その指示に従わなかったときは 公表すべきであるとしている なお 指示 公表や建

標準入力法H28_解説書_ALL_v2.3_

第11回地域活性化WG 資料1-1(その2)

Microsoft Word - 細則本文(H25.6.1~)

事務連絡 平成 27 年 3 月 31 日 各都道府県消防防災主管課 東京消防庁 各指定都市消防本部 御中 消防庁予防課 認知症高齢者グループホーム等の火災対策の充実のための介護保険部 局 消防部局及び建築部局による情報共有 連携体制の構築に関するガイドラインに係る執務資料の送付 認知症高齢者グルー

上記工事が行われ 認定長期優良宅に該当することとなった場合長期優良宅建築等計画の認定主体長期優良宅建築等計画の認定番号 第 号 長期優良宅建築等計画の認定年月日 平成 年 月 日 上記の工事が租税特別措置法若しくは租税特別措置法施行令に規定する工事に該当すること又は上記の工事が地方税法若しくは地方税

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

国住政第 4 号国住生第 2 2 号国住指第 3 0 号平成 29 年 4 月 7 日 各都道府県建築主務部長 各政令指定都市建築主務部長 殿 殿 国土交通省住宅局住宅企画官 住宅生産課長 建築指導課長 租税特別措置法第 41 条の 19 の 2 第 1 項の規定に基づく地方公共団体の長の国土交通大

第1章 開発許可制度の概要

( 趣旨 ) 第 1 条この条例は, 建築基準法 ( 昭和 25 年法律第 201 号 以下 法 という ) 第 50 条及び第 52 条第 5 項の規定により, 周辺環境との調和のとれた斜面地建築物の敷地の利用を図り, もってその周辺における良好な居住環境の確保に資するため, 斜面地建築物の階数に

Taro-03_H3009_ただし書同意基準

①法改正の趣旨と社会的背景

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地震大国日本では いつどこで大地震が発生しても おかしくありません 1東海地震および東南海 南海地震の被害想定地域以外 わが国で発生した大地震 ( 平成 7 年 ~ 平成 25 年 ) でも 近年は全国各地で大地震が発生しています 最大震度 :7 新潟県中越地震 :M6.8 (2007( 平成 19

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横浜市のマンション 耐震化補助制度について

説明書 ( 耐震性 ) 在来木造一戸建て用 ( 第二面 ) 基礎根入れ深さ深さ ( mm ) 住宅工事仕様書 適 基礎の 立上り部分 高さ ( mm ) 厚さ ( mm ) 基礎伏図 不適 各部寸法底盤の寸法厚さ ( mm ) 幅 ( mm ) 基礎詳細図 基礎の配筋主筋 ( 径 mm ) 矩計図

1) 超高層建築物 2) 高さが 31m を超える部分又は地下 3 階以下の部分が 安全措置建築物に該当するもの 3) 大規模建築物で 安全措置建築物の部分を有するもの 4) 特に高度な手法により設計された建築物等で 特定行政庁では適正な対応が困難と判断されるもの 2 公的機関に評価の申し込みをする

1 規定 共通 第 36 条の 2( 地階を除く階数が 4 以上である鉄骨造の建築物等に準ずる建築物 ) 第 36 条の 3( 構造設計の原則 自重 積載荷重 積雪 風圧 土圧及び水圧並びに地震に構造耐力上安全 ) 第 37 条 ( 構造部材の耐久 構造耐力上主要な部分で特に腐食 腐朽 ) 第 38

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隣地境界線126 第 3 章消防用設備等の設置単位 さいたま市消防用設備等に関する審査基準 消防用設備等の設置単位消防用設備等の設置単位は 建築物 ( 屋根及び柱又は壁を有するものをいう 以下同じ ) である防火対象物については 特段の規定 ( 政令第 8 条 第 9 条 第 9 条の

許可及び認定申請等

名前 第 1 日目 建築基準法 2 用途規制 1. 建築物の敷地が工業地域と工業専用地域にわたる場合において 当該敷地の過半が工業地域内であると きは 共同住宅を建築することができる 2. 第一種低層住居専用地域内においては 高等学校を建築することができるが 高等専門学校を建築する ことはできない

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4 住宅購入 名称住宅購入に対する各種税金と給付金に関する支援 担当部課 概要新築または中古の住宅を取得するとかかる税金があります また 所得税控除や給付金が支払われる制度もあります 1. 不動産取得税 ( 県税 ) 土地や家屋などの不動産の取得時に 県が課税する税金です お問い合わせ先 神奈川県藤

( 都道府県の立場から ) 国土交通大臣が指定構造計算適合性判定機関を指定 ( 更新を含む ) する際 意見聴取が行われるが 一方で建築基準法第 77 条の35の4に規定する 9 指定基準及び今後定める指定準則に合致するものについては指定する予定と聞いている 意見聴取を受ける都道府県はどのような意見

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(古賀市)都市計画関係法による建築などの許可又は承認の申請の手続きに関する要綱

神戸市 2018/4/1 認定長期優良住宅に対する固定資産税の減額措置 通常の住宅と比べて特に長期にわたり良好な状態で使用できる構造や設備を備えている として市の認定を受けた住宅 ( 認定長期優良住宅 ) について 必要書類を添付して住宅所 在地の各区の市税事務所へ申告すれば 固定資産税が減額されま

基準2 消防用設備等の設置単位の取扱いに関する基準

2. 実施した工事の内容 3. 実施した工事の費用の額 (1) 特定の増改築等に要した費用の総額 第 1 号工事 ~ 第 7 号工事に要した費用の総額 (2) 特定の増改築等のうち 第 1 号工事 ~ 第 6 号工事に要した費用の額 第 1 号工事 ~ 第 6 号工事に要した費用の額 (3) 特定の

2. 省エネ改修工事 耐震改修工事をした場合の所得税額の特別控除に係る工事範囲の拡充 (1) 改正の趣旨 背景 新築の長期優良住宅の認定基準制度に加え 平成 28 年 2 月 増改築による長期優良住宅の認定基準が制定された 長期優良住宅であると認定されることで 税制上様々な優遇措置を受けることができ

第 1 国等の建築物の小規模増改築に係る計画通知の除外 ( 法第 18 条第 2 項関係 ) 法第 6 条第 2 項における規定に鑑み 国等の建築物について 防火地域 準防火地域外に おいて増築 改築又は移転しようとする場合で その部分の床面積が 10 平方メートル以内 であるときは 計画通知を不要

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住宅の省エネエネ改修改修に伴う固定資産税固定資産税の減額制度減額制度について 平成 20 年 1 月 1 日以前に建てられた住宅 ( 賃貸住宅を除く ) について 平成 20 年 4 月 1 日から平成 32 年 3 月 31 日までの間に 一定の要件を満たす省エネ改修工事を行った場合 120 m2

第 7 章 間にその者の居住の用に供したときに 一定の要件の下で そのバリアフリー改修工事等にあてるために借り入れた住宅借入金等の年末残高 (1,000 万円を限度 ) の一定割合を5 年間所得税の額から控除できます なお 52ページの増改築に係る住宅ローン控除制度との選択適用になります 1 控除期

目次構成

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Q. 住宅のリフォームと合わせて崩れかけている塀も直そうと考えているが対象となりま すか A. 住宅のリフォームは対象となりますが, 塀などの外構工事は対象外です Q. 昭和 56 年 6 月 1 日以前に建てた住宅で耐震補強工事を行っていないが, 対象となりますか A. 木造住宅耐震診断結果報告書



新設 拡充又は延長を必要とする理由(1) 政策目的 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備する観点や低炭素化 循環型の持続可能な社会の実現の観点から 中古住宅取得や増改築等工事の適用要件の合理化や増改築等工事の対象を拡充することにより 中古住宅の流通促進 住宅ストックの循環利用に資する (

予定建築物等以外の建築等の制限 法 42 条 立地基準編第 5 章 (P127~P131) 法第 42 条で規定されている 予定建築物等以外の建築等の制限 については 次のとおりとする 1 趣旨開発許可処分は 将来その開発区域に建築又は建設される建築物又は特定工作物がそれぞれの許可基準に適合する場合

中間検査が必要となる建築物の対象拡大について

8 号様式 ) を市長に提出しなければならない 2 前項の協議書には 法第 30 条第 2 項及び第 1 条に規定する図書のうち市長が必要と認めるものを添付しなければならない ( 開発行為の変更の許可等 ) 第 4 条法第 35 条の2 第 1 項の規定による変更の許可を受けようとする者は 開発行為

(2) 届出内容の確認方法について 建築計画内容を確認するために 委員会でチェックしやすい届出の 様式を作成しておくと便利です チェックしやすい様式としてチェックシートがあります 建築協定で定めている建築物に関する基準の項目を一覧表にし 建築主や代理者が建築計画の内容を記入できるものにしましょう 数

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東京都市計画高度地区変更(練馬区決定) 【原案(案)】

エ建替え後の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影面積の合計は 現に存する建築物又は現に建築の工事中の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影面積の合計を超えないこと オ建替え後の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影部分の形状は 現に存する建築物又は現に建築の工事

上野原市規則第××号

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木造住宅耐震改修費の補助対象 1 耐震改修と簡易耐震改修 本市では 耐震改修と簡易耐震改修を次のように定めています (1) 耐震改修 一般的な耐震改修工事のことで 現行の耐震基準を満たす改修工事を行うこと (2) 簡易耐震改修 現行の耐震基準には満たないが 改修前より一定基準以上の耐震性が向上する改

注意事項 P4-2 ホームズ君 構造 EX ( 以下 本ソフトウェア ) は 財団法人日本住宅 木材技術センターが実施している 木造建築物電算プログラム認定 において 関係法令や評価方法基準に準拠しているとして 認定書 ( 認定番号 :P4-2) の交付を受けております 認定対象の計算書 図面には用

建築基準法施行規則第10条の2第1号

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8--2 建築許可申請 法の規定 ( 省令第 34 条 ) 法第 43 条第 項の建築許可を受けようとする者は 法に定めた事項を記載した 建築物の新築 改築若しくは用途の変更又は第一種特定工作物の新設許可申請書 に必要な書類 図面を添付し 市長に提出してください ( 法第 43 条 省令第 34 条

2. 当センターの業務区域及び対象建築物等 (1) 当センターの業務区域及び対象建築物当センターは 現在 46 都道府県から委任を受けて判定業務を実施しています 対象建築物は都道府県により異なりますので 詳細は当センターのホームページをご確認ください なお 今後 業務区域及び対象建築物は 順次拡大し

1 規定第 36 条の 2( 地階を除く階数が 4 以上である鉄骨造の建築物等に準ずる建築物 ) 第 36 条の 3( 構造設計の原則 自重 積載荷重 積雪 風圧 土圧及び水圧並びに地震に構造耐力上安全 ) 第 37 条 ( 構造部材の耐久 構造耐力上主要な部分で特に腐食 腐朽 ) 第 38 条 1

Taro-町耐震改修助成要綱 j

0720_最終_耐震性能検証法チラシ案3種サンプル

許可及び認定申請等

住宅性能等の新規追加項について ( 解説資料 ) 種 別 耐震基準適合証明書耐震基準適合証明書が存在する 建物が現行の耐震基準を満たしていることを証明する書類であり 建築士事務所登録を行っている事務所に所属する建築士 又は指定性能評価機関が発行する 耐震基準適合証明書 が存在する場合はチェックを入れ

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財団法人新潟県建築住宅センター

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【建築基準法】壁配置偏心率/四分割法

 

第種高度地区第 5 共通事項 尼崎市高度地区運用基準 ( 解説及び運用 ) (1) 建築物が複数の高度地区にわたる場合における建築物の各部分の高さは それぞれの部分の規定を適用する (2) パイプ等の見通しのきくバルコニー等の手すりの高さの算定については 建築基準法第 56 条第 1 項の取扱いと同

静岡市の耐震対策事業

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別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 申請者がと年月日をもって売買契約を締結した指名金銭債権に伴う別紙記載の不動産の質権又は抵当権の移転の登記につき 租税特別措置法第 83 条の2 第 1 項の規定の適用を受けたいので 租税特別措

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旧(現行)

間にその者の居住の用に供したときに 一定の要件の下で そのバリアフリー改修工事等にあてるために借り入れた住宅借入金等の年末残高 (1,000 万円を限度 ) の一定割合を5 年間所得税の額から控除できます なお 53ページの増改築に係る住宅ローン控除制度との選択適用になります 1 控除期間 5 年間

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厚木市木造住宅耐震診断

西宮市許可申請の取扱要領 西宮市都市局建築 開発指導部建築指導課 平成 6 年 10 月制定平成 11 年 5 月改正平成 22 年 11 月改正平成 24 年 4 月改正

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第二面 1. 建築物の位置 延べ面積 構造 設備及び用途並びに敷地面積に関する事項 建築物に関する事項 1. 地名地番 2. 敷地面積 m2 3. 建築面積 m2 4. 延べ面積 m2 5. 建築物の階数 地上 階 地下 階 6. 建築物の用途 一戸建ての住宅 共同住宅等 非住宅建築物 複合建築物

Transcription:

既存不適格木造建築物 (6 条 -4 号建築物 ) の増築について 現行法令の遡及適用の緩和拡大と全体計画認定制度の活用 既存不適格建築物に増築する場合は 増築部分だけでなく 既存部分も現行法令に適合させる必要があります しかし 増築面積が既存面積の/2 以下の場合は一定の条件を満たすことにより 既存部分を現行法令に適合させることが緩和され /2を超えた場合においても 全体計画認定 ( 段階的な既存部分の改修 ) を受けることにより 増築が可能となります 増築工事にあたっては増築面積に応じて 緩和を受けるための条件 又は 全体計画認定制度 を御検討ください 既存不適格建築物の判断 () 既存不適格建築物とは建築当時の建築基準法令に適合していたものの その後の法改正により 現行の規定に適合しなくなった既存建築物で 建築基準法第 3 条第 2 項の規定により なお現行法令の適用を受けていないものをいいます 法改正は様々な規定において行われてきましたが 特に構造関係規定において既存不適格になる場合が多く これが増築を難しくしている要因にもなっていますので ここでは構造関係規定についての取扱いを説明します (2) 木造建築物における主な構造関係規定 ( 仕様規定 ) の改正 2 昭和 56 年 6 月 日 新耐震設計基準の施行 ( 建築基準法施行令第 46 条 構造耐力上必要な軸組 ( 壁又は筋かい ) に関する規定 ) 平成 2 年 6 月 日 軸組バランス規定の施行 (H2 年告示第 352 号 構造耐力上必要な軸組 ( 壁又は筋かい ) を釣り合いよく設置することに関する規定 ) 柱頭柱脚 筋かいの接合金物規定の施行 (H2 年国交省告示第 460 号 継手及び仕口の構造方法に関する規定 ) 基礎構造規定の施行 (H2 年国交省告示第 347 号 基礎の構造方法に関する規定 ) (3) 既存不適格建築物の判断 既存建築物が昭和 56 年 5 月 3 日以前に建築されている場合 新耐震設計基準 軸組バランス規定 接合金物規定 基礎構造規定 施行以前の建築物既存不適格建築物である可能性が非常に大きい 2 既存建築物が昭和 56 年 6 月 日 ~ 平成 2 年 5 月 3 日に建築されている場合 接合金物規定 軸組バランス規定 基礎構造規定 施行以前の建築物既存不適格建築物である可能性があります 注意 建築確認済証の交付年月日が平成 2 年 6 月 日以降である既存建築物は 建築後 不適切な増改築等が行われていなければ 現行の構造関係規定に適合していると考えられます 2 各構造関係規定 ( 仕様規定 ) の改正前の建築物であっても 壁量や壁の配置等に余裕があったこと等により 改正規定に適合している場合もありますので 最終的な判断は既存建築物の図面等による適合確認に基づくこととなります - -

増改築部分の床面積の合計2 既存不適格建築物への増築方法 既存部分に現行法令を適合させることの緩和を受けるための条件 構造関係規定に関する既存不適格建築物を増改築する場合 増改築部分の規模等に応じて 緩和を受けることができる条件が異なります なお 下図の太枠部分がH2 年 9 月 日の告示等の改正により緩和が追加されています /20 以下かつ 50 m2以下の場合 既存部分の危険性を増大させずに 増改築を行うことができる 建築物全体 耐力壁を釣り合いよく配置する等の規定に適合させることにより 構造耐力上安全であることを確かめる 構造上一体で増築する場合 建築物全体 構造計算によって 構造耐力上安全であることを確認する /2 以下の場合 建築物全体 既存部分の基礎を補強し 基礎以外の部分は現行の仕様規定に適合させる 既存部分 耐力壁を釣り合い 増築部分 現行の仕よく配置する等の規定に適合させ様規定に適合させるることにより 構造耐力上安全であることを確かめる場合 既存部分 耐震診断基準に適 増築部分 現行の仕合させる様規定に適合させる 構造上分離をして増築する場合 ( EXP.J 等利用 ) 既存部分 新耐震基準に適合させる 増築部分 現行の仕様規定に適合させる 既存部分 既存部分の基礎を補強し 基礎以外の部分は現行の仕様規定に適合させる 増築部分 現行の仕様規定に適合させる 既存部分 増築分とも 構造計算によって 構造耐力上安全であることを確認する /2 を超える場合 建築物全体を現行基準に適合させる必要あり 全体計画認定の活用が有効 上図の各場合のうち 利用し易いものについて以下説明します なお 増改築部分の延べ面積が既存部分の/2 以下の場合については 既存部分を新耐震基準に適合させる ことが追加され 増改築が容易になっています () 増築面積が/20 以下かつ50m2以下の場合 建築基準法施行令第 37 条の2 第 2 号の適用が可能 増築により既存部分の構造耐力上の危険性が増大しなければ 増築は可能 EXP.Jその他相互に応力を伝えない構造方法を用いての横並び増築は可能 - 2 -

(2) 増築面積が /2 以下の場合 建築基準法施行令第 37 条の 2 第 号イの適用が可能 EXP.J 等を用い構造上分離して増築する場合 既存部分が 釣り合いよく耐力壁を配置すること等の基準 2 耐震診断基準 3 新耐震基準 のいずれかに適合していることにより 地震に対する安全性が確認できれば 原則 増築が可能 安全性が確認できない場合は既存部分の改修工事を行い 上記の 2 3 のいずれかの基準に適合さ せるか 現行法令に適合させる必要があります ( 現行法令に適合させた場合は増築部分の面積制限はなくな ります ) 基準の規定 既存不適格建築物への増築緩和規定 施行令第 37 条の 2 第 号イ及び H7 年告示第 566 号 ( 平成 2 年 9 月 日改正 釣り合いよく耐力壁を配置する等の基準を追加 ) 釣り合いよく耐力壁を配置すること等の基準 施行令第 42 条 ( 土台 ) 第 43 条 ( 柱 ) 第 46 条 ( 耐力壁等 ) の基準 耐震診断基準 H8 年告示第 84 号 ( 平成 2 年 9 月 日 新耐震基準適合を追加 ) 及び第 85 号の基準 新耐震基準 S56 年 6 月 日当時の耐震関係規定によって安全性を確かめること 構造上一体で増築する場合 建築物全体を 釣り合いよく耐力壁を配置すること等の基準 に適合させることにより増築が可能 既存部分に現行法令を遡及適用することを緩和するための条件が拡大され 増築し易くなりました 確認申請手続きについては 島根県 既存不適格建築物の増築等に係る建築確認の申請手続きに関する事務処理要領 を参考にしてください (3) 増築面積が /2 を超える場合 既存部分を 現行法令 に適合させることが必要 全体計画認定 を受けることにより 既存部分の 現行法令への適合 を延長させることができます ( 建設時期により延長期間が異なります 下記 3 (2) 参照 ) 3 全体計画認定制度について 建築基準法第 86 条の 8 () 適用対象建築物建築基準法第 3 条第 2 項の規定により 現行法令の適用を受けていない既存不適格建築物であって 当該既存不適格建築物の増築 改築 大規模の修繕 大規模の模様替えの工事を行う建築物 (2) 全体計画の期間 耐震診断基準 新耐震基準等への適合 又は 現行法令への適合 を延長させることができる期間 2 既存建築物が昭和 56 年 5 月 3 日以前に建築されている場合 新耐震基準 耐震診断基準に不適合 5 年程度既存建築物が昭和 56 年 6 月 日 ~ 平成 2 年 5 月 3 日に建築されている場合 新耐震基準に適合 20 年程度 (3) 認定基準 既存部分と増築部分が エキスパンションジョイントその他相互に応力を伝えない構造方法のみで接していること エキスパンションジョイント以外の接続方法も該当しますので 具体の構造方法については御相談ください 2 全体計画に係る全てのエ事の完了後において 当該全体計画に係る建築物及び建築物の敷地が建築基準法令の規定に適合することとなること ( 耐震診断基準又は新耐震基準に適合させることを含む ) なお 現行法令に適合させる方法として 取り壊しを行う計画も含まれます 3 その他詳細は 平成 20 年 4 月 7 日付け 国住指第 225 号 全体計画認定に係るガイドラインの一部改正について をご覧ください ( 国土交通省のホームページに掲載 こちらから ) - 3 -

(4) 認定申請に必要な図書 建築基準法施行規則第 0 条の 23 第 項 既存部分 増築部分 認定申請書 (67 号の 3 様式 ) 2 全体計画概要書 (67 号の 4 様式 ) 3 既存不適格調書 ( 事務処理要領参照 ) 4 構造関係規定以外の確認申請図書 5 図書省略認定の認定書 ( 認定番号 :TOPB-000) 6 新耐震基準等に適合するものであることを証する書類 建築確認済証 検査済証 又は 耐震診断基準適合を証するもの 7 規則第 条の 3 に規定する確認申請図書 注意 図書省略認定の認定書( 認定番号 :TOPB-000) は ( 社 ) 日本建築構造技術者協会が取得したものですが 当該認定書の写しは国土交通省のホームページに公開されており 全ての者が当該認定書を活用することができます 認定書の写しは 上記 (3),3の国土交通省のホームページから取得できます (5) その他 木造建築物 (6-4 号 ) 以外の建築物についても 木造建築物 (6-4 号 ) の建築物と同様に施行令第 37 条の2 又は全体計画認定制度を適用し 既存部分に対する現行法令の遡及適用を緩和することができます 2 構造関係規定以外の既存不適格についての取扱い等 その他詳細は下記の担当窓口にお問い合わせください 問い合わせ先担当窓口 住 所 電話番号 所管市郡名等 県庁 ( 土木部建築住宅課 ) 建築指導スタッフ 松江市殿町 0852-22-529 県内の総括 松江県土整備事務所建築グループ 松江市東津田町 74-0852-32-5757 安来市 八束郡 雲南県土整備事務所建築部 雲南市木次町里方 53-0854-42-959 雲南市 仁多郡 飯石郡 出雲県土整備事務所建築グループ 出雲市大津町 39 0853-30-5660 簸川郡 県央県土整備事務所建築部 邑智郡川本町大字川本 279 0855-72-9608 大田市 邑智郡 浜田県土整備事務所建築グループ 浜田市片庭町 254 0855-29-5668 浜田市 江津市 益田県土整備事務所建築グループ 益田市昭和町 3-0856-3-9660 益田市 鹿足郡 隠岐支庁県土整備局建築部 隠岐郡隠岐の島町港町塩口 24 0852-2-9728 隠岐郡 松江市建築指導課 松江市末次町 86 0852-55-5342 松江市 浜田市建築住宅課 浜田市殿町 0855-22-262 浜田市内の4 号物件 安来市建築住宅課 安来市広瀬町広瀬 703 0854-23-3233 安来市内の4 号物件 益田市建築課 益田市常盤町 - 0856-3-0668 益田市内の4 号物件 大田市都市計画課 大田市大田町大田口 0854-82-600 大田市内の4 号物件 上表において 松江市は市内の全ての建築物を その他の市は建築準法第 6 条第 項第 4 号の建築物を対象にしています その他の建築物 ( 第 号 ~ 第 3 号 ) については それぞれの市を所管する県の地方機関にお問い合わせください - 4 -

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