国語科学習指導案 指導者 崔名都子 1. 日 時 平成 24 年 1 月 26 日 ( 木 ) 6 校時 (14 時 35 分 ~15 時 20 分 ) 2. 学年 組 6 学年未来組 ( 学習児童 26 名 ) 3. 学習場所 6 年 2 組教室 4. 単元名 子ども句会を開こう 5. 単元目標 表現を工夫して 俳句や短歌を作る 伝統的な言語文化に親しみ 俳句や短歌の特徴を理解する 経験や想像したことをもとに 俳句や短歌を作ることができる 作品を発表し合い 表現の良さに着目しながら鑑賞することができる 6. 内容の関連 5 年 9 月 詩や俳句を味わおう 6 年 9 月 詩と短歌を味わおう 5 年 10 月本単元 ふしぎな世界へ出かけよう 子ども句会を開こう 7. 指導にあたって本学年は 年度当初から国語 算数の学習の際に2 学級を3つに分け学習を進めてきた 少人数で学習することにより 一人ひとりに助言する機会が増え より細やかな指導を行うことができたり 児童同士で教えあう活動を取り入れてお互いの考えを参考にしあったりしてきた その結果どのクラスも比較的落ち着き 意欲的に学習をする児童が増えてきている これまでに思いや考えを発表できるように 作文を書く機会を多く持ったり 学校の良さを宣伝しよう の学習では 根拠や理由を明らかにして聞き手の印象に残るような話し方を学習したりしてきた その結果 文章を書くことに抵抗を感じなくなってきており 倒置や反復といった表現の技法を活用する児童も増えてきた しかし 発表となると声が小さくなり まだまだ自身の思いや意見を十分に表現できているとは言えない 本教材は 俳句や短歌を解釈や鑑賞の対象としてだけではなく 自らの表現活動として取り上げている 児童は 自分で俳句や短歌を作ることを通して 伝統的な言語文化により親しみ その特徴を理解することができ さらには 身近な情景や場面から感じたことや発見したことを題材に決め 言葉のリズムを考え 言葉を選んで俳句や短歌を創作する楽しさを味わいながら言語感覚を養うこともできると考える 俳句を作る学習では 言葉のリズムや比喩 擬人法 擬音語 擬態語 倒置法といった表現の工夫を活用し 経験や想像したことをもとに 創作する そして 俳句で学習した凝縮した表現を用いて発展的な学習として短歌を作る その際に 自分の伝えたいことにあった写真を取り入れる 写真を用いることで児童の創作の発想を豊かにし 自分の思いを表現しやすくなる また
作品の情景をよりわかりやすく伝える手だてともなる 指導にあたって 1 では まず 俳句は17 音で作ることや季語を入れることと言ったきまりをおさえる そして 教科書の例を読み 想像した情景や作者の思いを想像し 良いと思うところ 工夫されていると思うところを発表できるようにする 2 の俳句を作る場面では 自分で好きな季節を選び 季語を決めさせる そして 季語から連想する言葉や その季節に経験したこと 発見したことを短い言葉で書き出し それらを 五 七 五 のリズムに当てはめ 俳句を作ることができるようにする さらに 比喩 擬人法 擬音語 擬態語 倒置法を使っている俳句を紹介し より自分の思いが伝わるような俳句に書き直すことができるようにする 3 では 卒業への思いや小学校生活の思い出の中から 児童が短歌で伝えたいことを決める そして 自分の伝えたいことにあった写真を用い フォト短歌の創作に取り組む まず 短歌の制作にあたって 短歌は 五 七 五 七 七 の 31 音のリズムで作ることや 季語を入れる必要がないことを確認する そして 写真を用いて発想を豊かにし 俳句で学習した表現技法を活用して 短歌を作ることができるようにする また できあがった短歌はグループで鑑賞し意見を交流し合う その際には 短歌と写真を並べて鑑賞でき もらった意見からすぐに書きなおすことができるように各グループ 1 台のノートパソコンを活用する 4 では 歌会を開き 互いの作品を楽しく読み味わい 感想や意見を交流させる そのために 友だちが考えた作品の中で良いと感じたものに投票し その理由を発表できるようにする 投票で選ばれなかった短歌の良さについても 感想や意見を発表する時間を設け 全ての児童の作品を認め 自身の思いを表現する力を育てたい まもなく迎える卒業に目を向けさせ 身近な情景や生活の中での出来事 小学校で過ごした6 年間の思い出を振り返り 卒業作品として取り組ませたい 8.ICTの活用 ワークシートを活用する時は 実物投影機でワークシートを電子黒板に映しだし 活動内容を視覚的にも理解できるようにする 教科書内の俳句や短歌の例文を見る時には デジタル教科書を活用し 拡大提示することで児童の興味 関心が高まるようにする 児童が短歌を鑑賞し合う際には ノートパソコンを活用し 友だちからもらった意見をもとにすぐ書きなおすことができるようにする 短歌を発表する時には 聞き手が作品の表す様子が想像しやすいように 撮影した写真と併せて電子黒板に示す 9. 指導計画 ( 全 8 時間 ) 1 俳句についての理解を深める 1 時間 2 俳句を作る 2 時間 3 短歌を作る 3 時間 ( 本時 2/3) 4 歌会を開く 2 時間
時 主な学習活動 内容 支援 留意点 準備物 1 1 教材のねらいと学習の流れを確かめる 俳句や短歌を作って鑑賞し合うという学習の見通しを持たせ 電子黒板 デジタル教科書 教科書の作品を読み 俳句の決まりを確かめる いろいろな作品を読み 五 七 五 のリズムに親しむ 歳時記の使い方を知る る 五 七 五 のリズム 季語を入れるという決まりを知らせる リズムに親しめるように 多くの俳句を音読させる 2 2 3 季節感のある言葉を集め 季語を書き出す 歳時記と照らし合わせて季語を書き出す 連想する言葉や生活の中の発見をもとに俳句を作る 前時に作った俳句の表現を工夫する 作品を比べたり 友だちの意見を参考にしたりしながら手直しをし 作品を完成させる 好きな季節を選び 季節感がある言葉を思い浮かぶだけ たくさん挙げさせる 季語から連想する言葉や その季語に関連した出来事や体験を短い言葉で書き出させる 作りにくい児童には他の作品や友だちの作品を参考にするように助言する 良い表現の作品を紹介する 自分が作った俳句の表現を変えたり 順序を入れ替えたりして よりよい表現を工夫させる 3 4 短歌の形式を理解する 五 七 五 七 七 のリズム 季語を入れないという決まりを知らせる 電子黒板 デジタル教科書 短歌で表したいことを決める 身近な情景や生活の中での出来 ワークシート 事 小学校で過ごした6 年間の 思い出を振り返り テーマを決 めることができる フォト短歌の例を示し 柔軟な デジタルカメラ 5 本時 3つの観点に気をつけながら短歌を作る 何を伝えたいのか表現の工夫 発想で写真を選ぶことができるようにする リズムに合う言葉を選べるように初句から作ることにこだわらないように助言する 作りにくい児童には 教科書の 電子黒板 実物投影機 ワークシート
4 6 7 言葉選び フォト短歌をグループで鑑賞し合い 感想や意見を交流し合う 短歌を毛筆で書く 歌会を開く 順に短歌を見ていき 優れていると思った短歌を一人一歌選ぶ 歌会のまとめを行う 例文や友だちの作品を参考にさせる 友だちの感想や意見をもとによりよい表現を工夫させる 掲示した際に読みやすいように大きく丁寧な文字で書くようにさせる 3つの観点を意識させながら鑑賞することができるようにする 一つを特選として選ばせる ノートパソコン 8 友たちの短歌について 感想 などを発表する 自分の選んだ歌について 良い と思ったところや感想 その歌 を選んだ理由を発表する 10. 本時の指導 (1) 目標 身近な情景や生活の中での出来事 小学校で過ごした6 年間の思い出を振り返り 短歌を作ることができる 作品を鑑賞し 内容や表現について具体的に助言することができる (2)ICT 活用の場面 0 5 10 15 20 25 30 35 40 電子黒板 ノートパソコン 電子黒板 (3) 展開 実物投影機 学習活動 指導上の留意点 準備物 1. 前時の学習を振り返る 前時の学習を振り返らせ短歌のきまりを確かめさせる 2. 学習課題をつかむ 卒業を意識した短歌を作ることができ るようにする 表現を工夫して 伝えたいことを短歌に表そう 3.3 つの観点に気をつけながら 電子黒板を活用しワークシートの書き 五 七 五 七 七 のリズム方を捉えさせる に当てはめ 短歌を作る 言葉を足したり引いたりして五音七音 何を伝えたいのかのリズムを意識させる 表現の工夫 声に出して読みながら作らせる 電子黒板 実物投影機 ワークシート
言葉選び リズムに合う言葉を選べるように初句から作ることにこだわらないように助言する 短歌を作ることが難しい児童は 写真からも発想させるようにする 短歌を作ることができた児童からノートパソコンに打ち込ませる 短歌の形になりにくい児童は 他の作品や友だちの作品を参考にさせる 4. グループでフォト短歌を鑑賞し 3 つの観点に注意して感想や意見を交合い 感想や意見を交流し合う 流させる 友だちの感想や意見をもとによりよい表現を工夫させる 5. 作品を全体に発表する 表現を工夫している児童を指名する 評価 表現を工夫して短歌を作ることができたか 友だちの短歌に対して感想や意見を伝えることができたか ICTの活用は有効であったか ノートパソコン 電子黒板