廿日市市耐震改修促進計画 ( 第 2 期計画 ) ~ 概要版 ~ 第 2 期計画の背景と目的本市では 廿日市市耐震改修促進計画 ( 以下 第 1 期計画 という ) を平成 20 年 3 月に策定し 平成 27 年度までの 8 年間 耐震化の推進について計画的に取り組んできました 第 1 期計画が平成 27 年度に終了することから これまでの既存建築物の耐震化への取組みを継続 発展させ 要緊急安全確認大規模建築物及び特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を促進させることにより 大地震による建築物倒壊等の被害から市民の生命及び財産を保護し 安全で安心なまちをつくることを目的に 廿日市市耐震改修促進計画 ( 第 2 期計画 ) を策定します 第 2 期計画の位置づけ 耐震改修促進法 建築基準法 災害対策基本法 国の基本方針 国 防災基本計画 広島県耐震改修促進計画 ( 第 2 期計画 ) 広島県地域防災計画 震災対策編 所管行政庁 廿日市市耐震改修促進計画 ( 第 2 期計画 ) 特定行政庁 廿日市市地域防災計画 地震対策編 指導 助言等 勧告 命令等 住宅 建築物の耐震化の促進 第 2 期計画期間と対象期間と対象平成 28 年度から平成 32 年度までの 5 年間とし 計画内容及び進捗状況を検証の上 必要に応じて見直しを行います 本計画の対象区域は 廿日市市全域とし また 対象とする建築物は 旧耐震基準 ( 昭和 56 年 6 月 1 日に施行された 新耐震基準 より前の基準 ) に基づいて建築された建築物で耐震性において不安のあるものとします 想定される地震と被害広島県では平成 25 年 10 月に 今後発生が予想される地震の危険性を明らかにし 地震防災対策をより効果的に進めるため 想定される地震の規模 被害の状況についての調査を行い その調査結果を 広島県地震被害想定調査報告書 としてまとめています 本市における 震度 6 強以上と想定される地震 ( 五日市断層による地震 岩国断層帯による地震 廿日市市直下地震 ) の揺れによる建物被害は 全壊が約 600~1,100 棟 半壊が約 2,800~ 4,300 棟と予測され 死傷者数は約 580~990 人と予想されています 1
住宅 多数の者が利用する建築物等の耐震化の現状と目標住宅の耐震化率は 平成 27 年度末において 83.1% であり 現在の新築着工戸数や滅失等の推移が継続すると平成 32 年度末では 85.1% と推計されます 県の第 2 期計画の目標値 85% を達成するためには 本市換算で 1,462 戸の耐震改修戸数が必要となり 耐震化率は 88.4% となります この目標を達成すること 第 1 期計画で 90% を目標としていること 国は平成 32 年に少なくとも 95% とし 平成 37 年までに耐震性が不十分な住宅を概ね解消する目標としていること 県は 20 年後に 100% を目指すことから 第 2 期計画においても目標を 90% とします 多数の者が利用する建築物等の耐震化率は 市有建築物の耐震化が大きく寄与し 平成 27 年度末において 89.8% となり ほぼ目標値となりました 今後の新築や建替えにより平成 32 年度末では 91.0% と推計されます 重点的取組みである大規模建築物及び緊急輸送道路沿道建築物の耐震化 市有建築物の更なる耐震化の上積みを考慮し 目標値を 95% とします 耐震化率の現状と目標第 1 期計画第 2 期計画対象建築物当初値目標値現状値目標値 ~H18 年度末 ~ ~H27 年度末 ~ ~H27 年度末 ~ ~H32 年度末 ~ 住宅 71.5% 国 :75% 県 :72% 90% 国 :90% 県 :90% 83.1% 国 : 約 82% 県 :79.2% 90% 国 :95% 県 :85% 多数の者が利用 78.2% 90% 89.8% 95% する建築物等 国 :75% 県 :80% 国 :90% 県 :90% 国 : 約 85% 県 :86.4% 国 :95% 県 :92% 住宅の戸数 多数の者が利用する建築物等の棟数 現状 平成 27 年度末 住宅総数 44,365 戸 新築 3,298 戸 自発的更新 平成 32 年度末 住宅総数 44,308 戸 目標 平成 32 年度末 住宅総数 44,308 戸 現状 平成 27 年度末 建築物総数 324 棟 新築 15 棟 自発的更新 平成 32 年度末 建築物総数 334 棟 目標 平成 32 年度末 建築物総数 334 棟 滅失等 2,454 戸 滅失 2 棟 36,881 戸 (83.1%) 37,725 戸 (85.1%) 39,878 戸 (90.0%) 291 棟 (89.8%) 304 棟 (91.0%) 318 棟 (95.2%) 滅失等 901 戸 施策による対応 2,153 戸 滅失 3 棟 施策による対応 14 棟 7,484 戸 (16.9%) 6,583 戸 (14.9%) 4,430 戸 (10.0%) 2 33 棟 (10.2%) 30 棟 (9.0%) 16 棟 (4.8%)
重点的に取り組む組む建築物防災拠点建築物 ( 広島県耐震改修促進計画による指定 ) 広島県では 耐震改修促進法に基づき 広島県耐震改修促進計画において 旧耐震基準で建築されたもののうち 被災直後から人命救助 復旧に必要で代替が困難な建築物を防災拠点建築物として指定し 平成 31 年 3 月 31 日までに耐震診断を実施し 結果を報告することを義務付けています 対象建築物棟数 :26 棟 ( 耐震診断未実施 : 県有建築物庁舎 1 棟 ) うち 市有建築物棟数 :19 棟 ( 庁舎 4 棟 消防署 2 棟 避難所 13 棟 ) 県有建築物棟数 : 5 棟 ( 庁舎 1 棟 避難所 4 棟 ) 民間建築物棟数 : 2 棟 ( 病院 2 棟 ) 重点的に取り組む内容 理 由 広島県と連携し 耐震性を有しない建築物所有者等に対して 耐震化の指 災害が発生した際 早急な人命救助 復旧のために重要な役割を果たす建築物であるためです 導や必要に応じて助言等を行います 要緊急安全確認大規模建築物耐震改修促進法に基づき 旧耐震基準で建築された病院 店舗 旅館等の不特定多数の者が利用する建築物及び学校 老人ホーム等の避難弱者が利用する建築物のうち大規模なもの等について 平成 27 年 12 月 31 日までに耐震診断を実施し その結果を報告することが義務付けられ 所管行政庁が当該結果の公表を行うこととされています 対象民間建築物棟数 :3 棟 ( 旅館 2 棟 病院 1 棟 )( 耐震診断全て実施済 ) 重点的に取組む内容 理 由 耐震化状況の公表 更新 不特定多数の人が利用する建物のため 倒壊 耐震診断の結果を公表するとともに 耐震化の進捗に併せて更新します 耐震改修補助の実施耐震診断の結果 耐震強度が不足している建築物に対し 耐震改修費用の一部を国 県と協調で補助します 等による被害が甚大となります 本市に存在する大規模建築物 3 棟のうち2 棟が宮島地域にあります そのため大規模災害が発生した場合 多数の観光客が被災するばかりか 限られた一時避難場所としての機能を確保する必要があります 3
特定緊急輸送道路沿道建築物 広島県耐震改修促進計画による指定広島県では 耐震改修促進法に基づき 広島県耐震改修促進計画において 旧耐震基準で建築された緊急輸送道路沿道建築物のうち 市町の区域を越えるものを広域緊急輸送道路沿道建築物として指定し 耐震診断を義務付けするとともに期限を定めて結果の報告を求めています 対象建築物棟数 : 国道 2 号 ( 西広島バイパス 阿品以西 ):5 棟 報告期限 : 平成 32 年度末 第 2 期計画による指定本市においても緊急輸送道路沿道建築物について 特定緊急輸送道路沿道建築物として指定することを検討します 対象建築物棟数 : 旧国道 2 号 ( 阿品以東 ):14 棟 県道廿日市佐伯線 :10 棟 県道厳島公園線 :5 棟 重点的に取り組む内容 理 由 耐震診断の義務付け 倒壊により道路閉塞を生じた場 県が指定する広域緊急輸送道路を補完するため 広域以外の緊急輸送道路沿道建築物の耐震診断の義務付けを検討します 合 通行が可能となるのに時間を要し 救助 復旧活動の妨げとなります 耐震診断補助の実施 耐震診断を義務付けた建築物に対し 耐震診断費用 を市が補助します 法定 耐震改修補助の実施 耐震診断の結果 耐震性が不足するものについて 耐震改修費用の一部を補助します ( 県が義務付けた 建築物は国と県と協調で補助します ) 対象となる建築物の規模前面道路幅員が 12mを超える場合 前面道路幅員が 12mを超える場合幅員の1/2の高さを超える建築物幅員の1/2の高さを超える建築物がが対象となる高さ (L/2) 中央 45 緊急輸送道路沿道建築物特定建築物 前面道路幅員が 12m 以下の場合 前面道路幅員が 12m 以下の場合 6mの高さを超える建築物が対象と 6mの高さを超える建築物が対象となるなる高さ6m 45 前面道路 (L) 4 道路 4m 6m
廿日市市の特定緊急輸送道路図 旧国道 2 号 ( 阿品以東 ) 廿日市市 県道廿日市佐伯線 国道 2 号 ( 西広島バイパス 阿品以西 ) ( 県指定 ) 県道厳島公園線 凡例 : 特定緊急輸送道路 ( 耐震診断義務付け ) : 緊急輸送道路 5
耐震化促進を図るための施策第 2 期計画期間中に次の施策に取り組みます 取組項目第 1 期計画第 2 期計画 相談体制の整備及び普及啓発全般事項活動 耐震診断及び改修補助住宅 所有者への意識啓発 多数の者が利 補助制度の整備用する建築物 市有建築物の計画的な耐震化 所有者への意識啓発 耐震セミナーの充実 住宅関連イベントへの参加 チラシ配布など民間業者とのタイアップ強化による一層の耐震化促進 補助制度の継続 耐震化重点地区を定め 計画的に相談会 チラシ配布等の実施 補助制度の継続 拡充 同左 個別事情に応じたきめ細かなフォローの実施 重点取組 防災拠点建築物 要緊急安全 確認大規模 建築物 特定緊急輸 送道路沿道建築物 市有建築物の計画的な耐震化 所有者への意識啓発 民間建築物への耐震診断補助 耐震化状況の公表 民間建築物への耐震診断補助 特定天井対策を含めた計画的な耐震化 個別事情に応じたきめ細かなフォローの実施 民間建築物への耐震改修補助 公表した耐震化状況の更新 段階的に耐震診断義務付け 民間建築物への耐震診断 改修補助 ( 義務付けと合わせて補助制度創設を検討 ) 耐震化促進に向けた各主体の役割 建築関係団体等 市民が自ら耐震化を行う際 専門家としての立場から適切なアドバイス 耐震セミナーなどにおいて相談窓口を設置し 耐震化推進の技術的な支援 事業者間における耐震診断 改修に関する講習会を開催し 相互の技術向上に努める 廿日市市 安全で安心なまちづくりの実現 建築関係団体等と建築物所有者等の取組みへの支援 耐震化に関する知識 情報の普及啓発に努め 耐震診断 耐震改修の相談体制の充実 耐震関連補助事業の充実 地域ぐるみでの意識啓発 地域全体の耐震診断 改修への取組み 地震時の道路閉塞 出火など地域安全への問題認識 町内会等 6 建築物所有者等 安全で安心な暮らしのために耐震化を自らの問題 地域の問題として捉え 主体的に耐震化に取組む 総合的な地震対策として 家具固定 ブロック塀等の倒壊防止 窓ガラス 外壁タイル 屋外広告物等の落下防止対策を行うように努める
耐震化を促進するための支援策市が行うが行う耐震化事業 木造住宅耐震診断事業 木造住宅耐震改修補助事業 緊急輸送道路沿道建築物耐震診断補助事業 要緊急安全確認大規模建築物耐震改修補助事業 (H28 年度創設 ) 創設を検討している耐震化補助事業 特定緊急輸送道路沿道建築物に関する補助事業 耐震化の普及 啓発 相談窓口を設置設置しての情報提供の推進 耐震診断 改修の必要性 自己による簡易診断の方法 耐震診断の支援制 耐震改修や補強の方法 地震防災の情報 家具の転倒防止の必要性や安全確保の方法 など 耐震化に関する相談会 セミナー等の開催耐震化に関する相談会等の開催に努め 情報提供の場の充実を図ります 民間主催の住宅関連イベントへの積極的に参加し タイアップ強化による一層の耐震化を促進します 自主防災組織との連携建築物所有者等が地域防災対策を自らの問題 地域の問題として意識し 自主防災組織の育成を推進するとともに 連携を強化し 耐震化の啓発及び知識の普及に努めます 家具の転倒防止の普及 啓発の普及 啓発地震に転倒家具が障害となり 避難が遅れるなどのおそれがあることから 屋外への安全な避難を確保するためにも 家具の固定の重要性について啓発し 固定方法の普及を図ります 地震保険の加入促進への普及 啓発地震保険の加入促進のため 県と連携して 地震保険の保険料 補償内容 新たに創設された地震保険料控除などの情報提供を行い 地震保険の普及 啓発に努めます 7
廿日市市耐震改修促進計画平成 28 年 3 月第 2 期計画概要版 廿日市市建設部都市 建築局建築指導課広島県廿日市市下平良一丁目 11 番 1 号 TEL:0829-30-9191 FAX:0829-31-0999 8