Microsoft Word - 防団協Q&A最終案(完成版) docx

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第2章 事務処理に関する審査指針

資料 5-1 防耐火に係る基準 資料の素案 第 1 章総則 ( 設計基準 ) 1.2 用語の定義 主要構造部 : 建築基準法第 2 条第 5 号による 耐火構造 : 建築基準法第 2 条第 7 号による 準耐火構造 : 建築基準法第 2 条第 7 の 2 号による 防火構造 不燃材料 : 建築基準法

Microsoft Word - 平成 12 年 1399 号.doc

目次 ( )

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ポリカーボネート板に関する建築物の屋根への適用状況

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スライド 1

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さいたま市消防用設備等に関する審査基準 2016 第 4 渡り廊下で接続されている場合の取り扱い 155 第 4 渡り廊下で接続されている場合の 取り扱い

東京都建築安全条例の見直しの考え方

耐震等級 ( 構造躯体の倒壊等防止 ) について 改正の方向性を検討する 現在の評価方法基準では 1 仕様規定 2 構造計算 3 耐震診断のいずれの基準にも適合することを要件としていること また現況や図書による仕様確認が難しいことから 評価が難しい場合が多い なお 評価方法基準には上記のほか 耐震等

審査基準1(目次~設置単位)

第2 令別表第1の取扱い

保育所の設備及び運営に関する基準 保育室等 屋外 遊戯場 設備 ( 必置 ) 面積設備 ( 必置 ) 面積 調理室 便所 0 1 歳児 乳児室及びほふく室 医務室 2 歳以上児 保育室又は遊戯室 乳児室 ほふく室 3.3m2 / 人 保育室 遊戯室 1.98m2 / 人屋外遊戯場 近隣の都市公園を代

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松山市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例施行規則平成 26 年 10 月 27 日規則第 65 号 ( 趣旨 ) 第 1 条この規則は, 松山市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例 ( 平成 26 年条例第 52 号 以下 条例 という ) の施行に関し必要な事

第 6 内装制限 防火材料 地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律 ( 平成 11 年法律第 87 号 ) が平成 12 年 4 月 1 日に施行されたことに伴い これまでの建設省等の通達等の取扱いについては建築主事等 の執務上の取扱いによることとなった 1 防火材料 (1) 不燃材

鉄道建築ニュース用原稿 「シャッター」 070928   (社)日本シヤッター・ドア協会

建築基準法第85条第4項の仮設建築物の許可基準

東京都建築安全条例(昭和二十五年東京都条例第八十九号)新旧対照表(抄)

表 1 不燃認定となる下地材一覧 ( 建設省告示第 1400 号 * 1) より抜粋 ) 下地材 * 2) 除く * 3) 鉄鋼 厚さ (mm):0.5~20.0 質量 (kg/m 2 ):1.4~56.0 合金番号 : 以下の通り 1070, 1060, 1050, 1100, 1200, 201

番号 特定共同住宅等の種類と必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等 二方向避難型特定共同住宅等である (1) 初期拡大抑制性能 ( その 2) 図面番 ア地階を除く階数が 5 以下のもの 消火器具屋外消火栓設備動力消防ポンプ設備 又は住戸用及び共同住宅用非常警報設備 イ地階を除く階数

Microsoft Word - 【確定】(冊子)2701_省令準耐火構造Q&A

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第 7 章鹿児島県と連携した耐震改修促進法による指導及び助言等 国の基本方針では 所管行政庁はすべての特定建築物の所有者に対して法に基づく指導 助言を実施するよう努めるとともに 指導に従わない者に対しては必要な指示を行い その指示に従わなかったときは 公表すべきであるとしている なお 指示 公表や建

名前 第 1 日目 建築基準法 2 用途規制 1. 建築物の敷地が工業地域と工業専用地域にわたる場合において 当該敷地の過半が工業地域内であると きは 共同住宅を建築することができる 2. 第一種低層住居専用地域内においては 高等学校を建築することができるが 高等専門学校を建築する ことはできない

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事前調査の方法参考資19 外壁リフォームの設計標準施工法標準施工法標準施工法リフォーム工法部分へのリフォーム工法外壁リフォームニチハMARCシステム11 適用条件 3) 適合地域 建築地域条件高さ (m) 13m 超料木胴縁工法RC造タイル外壁への施工高さ13mを超える1 外壁リフォームの設計 1)

平成 27 年 6 月 1 日施行 建築基準法令 ( 法第 21 条 第 27 条関連抜粋 )

第二面 1. 建築物の位置 延べ面積 構造 設備及び用途並びに敷地面積に関する事項 建築物に関する事項 1. 地名地番 2. 敷地面積 m2 3. 建築面積 m2 4. 延べ面積 m2 5. 建築物の階数 地上 階 地下 階 6. 建築物の用途 一戸建ての住宅 共同住宅等 非住宅建築物 複合建築物

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

第 1 章要緊急安全確認大規模建築物の耐震診断結果の報告 1 要緊急安全確認大規模建築物について平成 25 年 11 月 25 日の耐震改修促進法の改正により 不特定多数の者が利用する建築物及び避難弱者が利用する建築物のうち大規模なもの等が要緊急安全確認大規模建築物として規定され 平成 27 年 1

工場立地法の概要

1 目的 建築基準法第 68 条の 5 の 5 第 1 項及び第 2 項に基づく認定に関する基準 ( 月島地区 ) 平成 26 年 6 月 9 日 26 中都建第 115 号 建築基準法 ( 昭和 25 年法律第 201 号 以下 法 という ) 第 68 条の 5 の 5 第 1 項 及び第 2

第7 非常用の昇降機(エレベーター)

民泊の安全措置の手引き ~ 住宅宿泊事業法における民泊の適正な事業実施のために ~ 平成 29 年 12 月 26 日 ( 平成 30 年 3 月 29 日改訂 ) 国土交通省住宅局建築指導課

事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

認定防火措置工法 国土交通大臣認定 国土交通大臣認定 PS060FL- PS060FL- PS060FL- 警告 防火措置部の上に乗る等 施工箇所を破壊する恐れのある行為を行わないで下さい 開口部が破壊して転落及び火災時に延焼の恐れがあります 再施工及び除去する場合はご相談下さい 火災時に延焼の恐れ

1. ヨドコウ外壁防耐火認定商品一覧表 認定内容 耐火構造 構造認定準耐火構造 防火構造 材料認定 商品名 1 時間 30 分 45 分 捨て張り工法 旧認定品の読替え仕様等 ( 内装材等必要 ) 不燃材料 準不燃材料 鉄骨下地 鉄骨下地 鉄骨下地 木造下地 鉄骨下地 鉄骨下地 木造下地 ヨド耐火パ

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動車車庫については 隣地境界線又は同一敷地内の他の建築物との距離は2m 以上とし 各階の外周部に準不燃材料で造られた防火壁 ( 高さ1.5m 以上 ) を設けること (3m 以上の距離を確保した場合を除く ) に改める 号通知 記 2 自動火災報知設備の設置について の一部改正記 2 中

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資料2 保育所における屋外階段設置要件について

附属書1

2016年9月●日

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Microsoft Word - 所有者周知用(全体).doc

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説明書 ( 耐震性 ) 在来木造一戸建て用 ( 第二面 ) 基礎根入れ深さ深さ ( mm ) 住宅工事仕様書 適 基礎の 立上り部分 高さ ( mm ) 厚さ ( mm ) 基礎伏図 不適 各部寸法底盤の寸法厚さ ( mm ) 幅 ( mm ) 基礎詳細図 基礎の配筋主筋 ( 径 mm ) 矩計図

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Microsoft Word - 防露試験ガイドライン doc

設計壁リフォーム標準施工法外壁リフォームモエンサイディング重ね張り工法モエンサイディングモエンサイディングセンターサイディング屋根リフォームセンタールーフアルマ8-1 適用条件 8 屋根リフォームの設計 1) 適合対象建築物昭和 56 年の建築基準法新耐震基準に適合する木造建築物 昭和 56 年 5

消防用設備・機械器具等に係る最近の検討状況等

結露の発生を防止する対策に関する試験ガイドライン

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設計162 外壁リフォーム事前調査の方法標準施工法外壁リフォームモエンサイディング重ね張り工法モエンサイディング張り替え工法モエンサイディング張り替え工法 外張り断熱センターサイディング重ね張り工法設計屋根リフォームセンタールーフ重ね葺き工法アルマ重ね葺き工法参考資8-1 適用条件 8-2 屋根リフ

JIS A9521 F JIS A9521 F 計資料 JIS A 6930 A JIS A9521 F JIS A 6930 A JIS A9521 F JIS A 6930 A JIS A9521 F JIS A 6930 A JIS A9521 F JIS A 6930 A JIS A9521

製品紹介 クイック 2 丸穴開口でケーブル 電線管貫通 ( 片面壁 ) 片面壁 ( 強化せっこうボード 21mm 重張壁 ) にも対応しています 共住区画 ( パイプシャフト住戸 ) 丸穴貫通部に! ( パテエース ) 本体を挿入 パテを充填 本体を挿入し パテを充填するだけの簡単施工で

既存の高越ガス設備の耐震性向上対策について

- 1 - 参照条文建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令案建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令(平成七年政令第四百二十九号)(抄) (通行障害建築物の要件)第四条法第五条第三項第二号の政令で定める建築物は そのいずれかの部分の高さが 当該部分から前面道路の境界線までの水平

Taro-03_H3009_ただし書同意基準

建築基準法第85条第4項の仮設建築物の許可基準

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Microsoft Word - 法第43条第2項第2号許可基準

Microsoft Word - 02_第1章.docx

隣地境界線126 第 3 章消防用設備等の設置単位 さいたま市消防用設備等に関する審査基準 消防用設備等の設置単位消防用設備等の設置単位は 建築物 ( 屋根及び柱又は壁を有するものをいう 以下同じ ) である防火対象物については 特段の規定 ( 政令第 8 条 第 9 条 第 9 条の

横浜市のマンション 耐震化補助制度について

【別紙】リーフレット①

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資料 1 SAMPLE

としてまとめました 準備実験では 試験体の内外に 518 カ所の温度センサー ( 熱電対 ) と 41 カ所の熱流センサー ( 熱流束計 ) を設置して計測を行ったほか ビデオカメラを試験体内に 13 台 試験体外に 9 台設置して火災の様子を観察しました 2.2 準備実験より得られたこと木造 3

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Q5. 工事担任者資格が必要な工事とは どのようなものですか A5. 利用者が電気通信サービスを利用するための端末設備等の接続に係る工事であり 具体的には 事業用ネットワークへの接続及びこれに伴う調整並びに屋内配線工事など端末設備等の接続により通信が可能となる一切の工事です この工事には 事業用ネッ

消防法施行規則等の一部を改正する省令等の公布について ( 参考資料 ) 別紙 1 1 改正理由 (1) 背景住宅宿泊事業法 ( 平成 9 年法律第 65 号 ) が平成 30 年 6 月 15 日に施行され 住宅宿泊事業に係る事前の届出が同年 3 月 15 日に開始された ( 住宅宿泊事業法の施行期

スライド 1

○新宿区ワンルームマンション等の建築及び管理に関する条例

事務連絡 平成 27 年 3 月 31 日 各都道府県消防防災主管課 東京消防庁 各指定都市消防本部 御中 消防庁予防課 認知症高齢者グループホーム等の火災対策の充実のための介護保険部 局 消防部局及び建築部局による情報共有 連携体制の構築に関するガイドラインに係る執務資料の送付 認知症高齢者グルー

中央区建築物の解体工事の事前周知に関する指導要綱

ご注意安全上の230 商品の選定施工基準かかる前に標準施工法施工方法納まり納まり位の納まり工法施工方法施工方法維持管理参考資料設計基準 施工に施工部材の木造下地の鉄骨下地のその他各部外張断熱装飾部材の軒天材の工事管理 9. 外張断熱工法 1 設計施工上のポイント 外張断熱工法については 住宅会社 設

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申請者等の概要 1. 申請者 氏名又は名称のフリガナ 電話番号 2. 代理者 氏名又は名称のフリガナ 電話番号 3. 建築主 氏名又は名称のフリガナ 電話番号 設計者 資格 ( 1 級 ) 建築士 ( 建設大臣 ) 登録 号 氏名 建築士事務所名 ( 1 級 ) 建築


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8 避難経路 避難経路とは 廊下 階段 避難上有効なバルコニーその他これに類するものをいう 直接外気に開放されていること 避難上支障のない幅員及び転落防止上有効な高さの手すり等を有し 60 cm以上の幅員を有していること 3 バルコニー等に設ける仕切板等の寸法は 概ね幅 600 mm 高さ 800

- 2 - 収納した歳入を その内容を示す計算書(当該計算書に記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式 磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう 以下同じ )を含む )を添えて 会計管理者又は指定金融機

申請者等の概要 1. 申請者 氏名又は名称のフリガナ 氏名又は名称 住所 電話番号 2. 代理者 氏名又は名称のフリガナ 氏名又は名称 住所 電話番号 3. 建築主 氏名又は名称のフリガナ 氏名又は名称 住所 電話番号 4. 設計者 資格 ( ) 建築士 ( ) 登録 号 氏名 建築士事務所名 (

建築基準法第43条第1項ただし書に係る一括同意基準

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( 第二面 ) 1. 建築主 イ. 氏名のフリガナ ロ. 氏名 ハ. 郵便番号 ニ. 住所 ホ. 電話番号 2. 代理者 イ. 氏名 ロ. 勤務先 ハ. 郵便番号 ニ. 住所 ホ. 電話番号 3. 設計者 イ. 氏名 ロ. 勤務先 ハ. 郵便番号 ニ. 住所 ホ. 電話番号 4. 備考

Microsoft Word - 土壌汚染対策法施行規則の一部を改正する省令

住宅の省エネエネ改修改修に伴う固定資産税固定資産税の減額制度減額制度について 平成 20 年 1 月 1 日以前に建てられた住宅 ( 賃貸住宅を除く ) について 平成 20 年 4 月 1 日から平成 32 年 3 月 31 日までの間に 一定の要件を満たす省エネ改修工事を行った場合 120 m2

建築基準法第 43 条第 2 項第 2 号の規定による許可の同意の取扱い基準 平成 18 年 6 月 1 日東広島市建築審査会 建築基準法 ( 以下 法 という ) 第 43 条第 2 項第 2 号の規定により許可を行う場合, 次 に定める基準のいずれかに該当する建築物の敷地については, 建築審査会

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1-14 法第 63 条建築物の屋根に用いる FRP 防水の取扱い FRP 防水材の使用が可能な建築物の屋根又は屋根の部分は次に掲げるものとする (1) 法第 63 条に規定する区域内の建築物の屋根 準防火地域内の準耐火建築物 ( 準耐火建築物ロ -1 の延焼の恐れのある部分以外の部分及び準耐火建築

上野原市規則第××号

Transcription:

防火材料等の認定や運用に係る Q&A 作成 : 平成 24 年 3 月改定 : 平成 29 年 6 月 はじめに建築基準法は 建築物の敷地 構造 設備及び用途に関する最低基準を定め 国民の生命 健康及び財産の保護を図り これにより公共の福祉の増進に資することを目的としています したがって 建築物の一部である防火材料等についても 耐震基準等と同様 最低基準として規定されています 建築基準法上の防火材料等は 国土交通大臣が定めたもの ( 告示仕様 ) と国土交通大臣の認定を受けたもの ( 個別認定 ) に大別され 告示仕様は国土交通省告示に 個別認定は認定書の別添にその仕様 ( 構成等 ) が定められており 施工の際は仕様の通り施工する必要があります 故意に規定を満たさない場合は論外ですが 仕様の通り施工しなかった場合や間違った解釈により仕様に当てはまらない場合でも 建築基準法で定める最低基準を満たしていないこととなり ただちに建築物の所有者 利用者等を危険にさらすこととなります 防火材料等は 国民の生命 健康及び財産を守るものという認識を忘れず 常に適切に対応し 建築基準法に対するコンプライアンス ( 法令遵守 ) に努めてください ご注意この Q&A は 防火材料等の認定や運用に係る質問等に対し 防火材料等関係団体協議会会員団体が認識している内容を回答例として示したものです 建築基準法及び関連法規への適合性を保証するものではありませんので 基本的には建築主事 特定行政庁 指定確認検査機関の判断に従ってください なお 本回答例は 2017 年 6 月時点での回答であり 今後法改正や技術的助言等があった場合は この限りではありません また 会員団体特有の Q&A につきましては 当該団体のホームページをご参照いただくか 直接お問い合わせください 防火材料等関係団体協議会

建築基準法関連 1 建築基準法とはどのよ 昭和 25 年 5 月 24 日に法律第 201 号として制定され 国民の生命 健康 財産の保護のた うな法律ですか め 建築物の敷地 設備 構造及び用途について その最低基準を定めた法律です 2 建築基準法の構成はど 建築基準法 ( 以下 法 ) の下に 建築基準法施行令 ( 以下 令 ) 建築基準法施 のようになっています 行規則 ( 以下 規則 ) 建築基準法告示( 以下 告示 ) が定められて構成されて か います 令 は法律の委任により内閣が出す政令で 法 の基本的な規定を受け て 建築物の構造 構造強度 防火 避難 設備や用途に関するより具体的な技術基 準などが規定されています 3 告示とはなんですか 告示 は法律の委任により国や地方公共団体が決定して公示するもので より詳細 な技術的基準等が規定されています 4 技術的助言とはなんで 地方公共団体が行う事務に対し 地方自治法に基づき国が法令の解釈や運用などにつ すか いて周知する通知です 法令に準じる効力があります 5 性能規定化とはなんですか 6 仕様規定とはなんですか 7 防火避難規定とはなんですか 8 防火避難規定の構成はどのようになっていますか 9 防火材料とはなんですか 10 告示の不燃材料とはなんですか 11 内装制限とはなんですか 12 防火設備とはなんですか 13 耐火構造とはなんですか 14 準耐火構造 ( 耐力壁 ) の耐力壁とは何のことですか 目標性能を明示して それを検証する方法 方式を示し 一定の性能さえ満たせば多様な材料 設備 構造方法を採用できる規制方式で 2000 年 ( 平成 12 年 )4 月の建築基準法改正によって それまでの仕様規定に加えて性能規定が追加されました 性能を満足する材料 設備 構造方法を特定して規制する方式で そのため製造者 商品名 施工管理 表示等も認定条件とされていました 建築物で発生する事故や火災に対し その延焼を押え 在館者の避難の安全性を確保することを目的とした建築基準法令における関係規定の総称です 特殊建築物の用途 構造 規模などに応じて 防火避難対策の基準が規定されています 防耐火性能 内装制限 防火区画 排煙設備 消火設備 避難階段 非常用進入口 非常用昇降機 非常用照明装置などが規定されています 建築基準法では建築物全体の防火上の制限のために次の1. から3. の3 種類の建築材料が定義されていますが 一般的にこれらを総称して防火材料と呼ぶ場合があります 1. 不燃材料 : 通常の火災による加熱を加えられた場合に 加熱開始後 20 分間延焼せず 防火上有害な変形 溶融 亀裂その他の損傷を生じず かつ避難上有害な煙又はガスを発生しない材料 2. 準不燃材料 : 通常の火災による加熱を加えられた場合に 加熱開始後 10 分間延焼せず 防火上有害な変形 溶融 亀裂その他の損傷を生じず かつ避難上有害な煙又はガスを発生しない材料 3. 難燃材料 : 通常の火災による加熱を加えられた場合に 加熱開始後 5 分間延焼せず 防火上有害な変形 溶融 亀裂その他の損傷を生じず かつ避難上有害な煙又はガスを発生しない材料 平成 12 年 5 月 30 日建設省告示第 1400 号 ( 不燃材料を定める件 ) に記載されている材料です なお 告示は数次の改正を経ていますので 最新の告示を参照してください 初期火災の成長遅延や火災初期の安全避難のために 煙の発生や避難を妨げないように 建築基準法において建築物の内装材料の種類を制限しているものです 建築物の用途 構造 規模 床面積等に応じて 防火材料の指定があります 防火戸やドレンチャーなど 火炎を遮る設備を防火設備といいます また 隣地境界線や道路側に面して設けられた開口部 ( 玄関や勝手口 窓等 ) を遮るかたちで設置された 外壁や袖壁 塀なども防火設備の一つとして見なされます 例えば 鉄製のドアに網入りガラスをはめ込んだものや スチールサッシに網入りガラスをはめ込んだものなどが 防火設備としてあげられます 2000 年 ( 平成 12 年 )6 月に施行された改正建築基準法によって 旧来の 甲種防火戸 と 乙種防火戸 の分類が 特定防火設備 防火設備 に改められました 建築基準法では建築物全体の防火上の構造制限のために 次の4 種類の建築物を定義しています 1. 耐火構造 : 通常の火災が終了するまで その建築物が倒壊しないこと及び屋外に火災を出さず 他の建築物を延焼させない構造 2. 準耐火構造 : 通常の火災による延焼を抑制する構造で耐火構造に準ずる構造 3. 防火構造 : 建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼を抑制する外壁または軒裏の構造 4. 準防火構造 : 建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼の抑制に一定の効果を発揮するための外壁または軒裏の構造 鉛直荷重を負担する壁の意味です 例えば 外壁の防 耐火認定で 外壁 ( 耐力壁 ) となっていた場合 認定の範囲に鉛直荷重を負担する部材 ( いわゆる 柱 ) を含む外壁の認定であるという意味です なお 一般に耐力壁といわれるのは 地震や風などの水平荷重を負担する壁のことを指します 1

15 防火区画とはなんです 防火区画とは 建築基準法施行令第 112 条 ( 防火区画 ) で規定されていて 火災の か 発生時に火災 煙の拡大を一定範囲内に留めることを目的として 設置される区画 の単位のことです 防火区画は 耐火建築物 準耐火建築物 に対して設置基準が定められてお り 耐火構造の床 耐火壁 防火設備 ( 防火戸など ) などの部材及び設備を用いて 火災を局所的に抑制する役割をもっています 16 防火区画の壁や床に接する外壁は準耐火構造としなければなりませんが その幅の 90cm の解釈について教えてください 建築基準法施行令第 112 条 ( 防火区画 ) 第 10 項 第 11 項に次の通り記載されています ( 要旨 ) 防火区画を構成する床 壁もしくは防火設備に接する外壁については 当該外壁のうち これらに接する部分を含み 90cm 以上の部分を準耐火構造としなければなりません ただし 外壁面から 50cm 以上突出した準耐火構造のひさし 床 そで壁等で防火上有効に遮られているものはこの限りではありません また 当該規定によって準耐火構造としなければならない部分に開口部がある場合においては その開口部に防火設備を設けなくてはなりません したがって両側で 90cm 以上を準耐火構造としなければなりません 上位規定の耐火構造とすることも可能です 以上を図示すると下図 ( イ )~( へ ) のようになります ( 図はロックウール工業会提供 ) ( 参考となる法令 ) 建基令 112 条 10 項 11 項 14 項建築物の防火 耐火防火区画の防火戸 外壁 防火区画関連 17 耐火間仕切壁に設備開口 配管した場合の隙間の処理はどのようにしたらよいのですか 建基令 112 条第 15 項にすき間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならない とありますので 区画貫通部の埋戻し処理等が必要となります 建基令第 114 条第 5 項 第 129 条の 2 の 5 第 1 項イ 昭和 62 年建設省告示 1900 号及び平成 5 年建設省告示 1426 号に従った処理 または 防火区画貫通部の大臣認定に準じた処理が必要となります また 区画貫通部には消防法も適用されますので 大臣認定を使用される場合には消防評定についてもご確認ください 2

認定制度関連 (1) 18 大臣認定とはなんです 大臣認定は建築基準法第 68 条の26に基づき国土交通大臣の認定を受けたもので 国 か 土交通大臣が定めた仕様 ( 告示仕様 ) と区別されます 大臣認定の中には一つの企 業や団体に交付された認定書の他 複数の企業や団体に交付された認定書がありま す 19 通則認定とはなんですか 20 移行認定とはなんですか 21 連名認定とはなんですか 22 連名認定を受けた認定書の内容や材料等を確認したい場合 認定書に記載されている会社はどこでも対応できますか 23 連名認定書に記載されていない会社でも 認定書に適合した防火材料等を販売していることがありますか 24 連名認定を受けた会社の品質管理はどうなっていますか 25 大臣認定書の写しを入手するにはどうしたらよいですか 26 大臣認定書の別添が手書きで修正されていますが正式なものは無いのですか 27 移行認定書には工場が指定されていますか 28 防火材料 構造等において外国製品が使用可能ですか 29 各認定の 別添 の図面に記載のある通りに施工しなければならないのですか 図面に無い納まりは認定の範囲外になるのですか 30 木製や鋼製等の下地材においてそのサイズ等の詳細が耐火構造の認定書に明記されていない場合 何を使用しても良いのですか 通則認定とは 平成 12 年以前の建築基準法の下において普遍的又は標準的な材料 構造 設備について 同じような個々の大臣認定 ( 個別認定 ) を 当該団体等がひとつにまとめ 当該団体等からの申請によりに交付された認定です なお 団体には任意団体も含まれていましたが 現行の大臣認定では廃止されています 移行認定とは 平成 12 年の建築基準法改正で 仕様規定から性能規定に変わったこと等から 法改正前の認定について企業 団体等からの申請により 改正建築基準法に基づいて平成 13 年から平成 15 年にかけて交付されたものです なお 旧通則認定については法人格を有する団体 認定されていた個々の企業 あるいはその複数の団体や企業 ( 連名認定 ) の何れかに認定書が交付されています 移行認定の際に法人格を有しない任意団体へは認定書が交付されませんでしたので 任意団体の中には 法人格を有する複数の傘下会員会社名で移行認定を受けたケースがあります このように複数の企業や団体に交付された大臣認定を一般に連名認定と称しています 認定書には申請時の会社名が記載されていますが その後当該製品の生産を中止した会社などもありますので 各社又は各団体のホームページ等で確認してください 移行認定時に任意団体へは認定書が交付されませんでしたので 団体傘下の会員会社名を列記して認定書の交付を受けている場合があります ただし 認定書は仕様認定であり会社名や製品名を特定しているものではありません 移行認定後に団体へ入会した会社に対し 団体又は認定書に列記された会社が 認定条件への適合性を確認していることがあります 詳細は当該会社が所属している団体にお問い合わせください 各会社の責任において行われています 大臣認定書及びその別添を入手するには 大臣認定書の交付を受けた法人等にご相談ください なお 法人等が団体の場合は当該団体又は当該団体の所属企業に 連名の場合は そのうちの任意の企業にご相談ください ただし 建築確認申請にあたって ( 一社 ) 建築性能基準推進協会のデータベースに登録されている認定書については 認定書のコピー添付は不要です データベースに掲載されている大臣認定書のリストは https://w.seinokyo.jp/ninteidb/pub/ に公表されています 移行認定に当たり 旧認定書の内容に手書きで修正が加えられているものがありますが その修正されたものが現在の認定書の原本であり正式な認定書となっています 建築基準法では 仕様 を認定しているため 製造工場や施工者については指定されていません 国土交通大臣が定めたもの ( 告示仕様 ) 又は大臣認定 ( 認定仕様 ) に適合したものは 使用可能です 図面はあくまで代表的な例示です 図面に表わしきれない納まりについては 別添 の認定条件から判断されることとなりますので 詳細については特定行政庁 指定確認検査機関に確認してください 認定上は特に制約を受けませんが 構造上有害な影響がないことを確認する必要があります 3

認定制度関連 (2) 31 大臣認定を受けた防火 法律での義務づけはありませんが 内装の壁紙張りについては公共建築工事標準仕様 材料等の製品及び施工 書で 防火材料の認定又は指定を受けた壁紙には 施工後 適切な表示を行う とさ 現場に 大臣認定を受 れており 建築工事監理指針では 防火材料の認定を受けた壁紙には 施工後 施工 けた仕様である旨の表 責任を明確にし 当該壁紙による施工が認定された条件を遵守して行われた防火性能 示マークの表示が義務 のある仕上げであることを表わす施工管理ラベルを1 区分 (1 室 ) ごとに2 枚以上張り づけられていますか 付けて表示する と記載されています 32 認定書に記載されていない事項の判断はどうしたらよいでしょうか 33 告示の不燃材料なのになぜ個別認定を取得しているのですか 34 認定書に記載されている会社名や代表者名が現在異なっている場合 認定書の記載内容を更新する必要はないのですか 認定書の交付を受けた会社等の意見を参考に設計してください 最終的には建築主事等の判断となりますので 特定行政庁 指定確認検査機関に確認してください 平成 12 年 5 月 30 日建設省告示第 1400 号 ( 不燃材料を定める件 ) に記載されている材料名や厚さの条件だけでは製品の特定が困難な場合 又は不燃材料の証明を求められる場合など 個別認定であれば証明が容易なためです 建築基準法に基づく大臣認定は 会社や製品などを特定したものではなく 認定書に記載されている仕様を対象として認定されています そのため 認定書が発行された後に 会社名や代表者名が変更になってもその効力が失われることはありませんので 記載内容の変更も行われていません なお ( 一社 ) 建築性能基準推進協会の 大臣認定検索システム では 申請者の氏名又は名称 のほか 現在の管理会社 が公表されていますので参考になります https://www.seinokyo.jp/ninteidb/pub/ 4

認定の運用関連 (1) 35 防火構造要求の部位に 一般に構造は 耐火構造 > 準耐火構造 (> 防火構造 ) の順に上位の構造となります 準耐火構造の仕様を使 そのため下位構造の認定に対しそれよりも上位の構造認定は使用可能です 用することはできます 同様に防火材料についても不燃材料 > 準不燃材料 > 難燃材料の順になり上位の材料 か は 下位の材料の要求部位に使用できます 36 建築基準法で外壁の仕上げに不燃材料を用いなければならないことがあるのでしょうか 37 内装制限のある部位の改修で 不燃材料の壁紙の表面を不燃材料の塗料で塗り替えても良いでしょうか 38 有機系の塗料や仕上塗材は不燃材料と言えるのでしょうか 39 準耐火構造の外壁において断熱材を用いない仕様で国土交通大臣認定を受けている場合 屋内側に有機系断熱材は使用できるのでしょうか また 間仕切り壁はいかがでしょうか 40 認定書の図面では 間柱間隔が455mmとなっていますが メーターモデュールの場合の 500mm 間隔で施工しても良いのでしょうか 41 45 分 1 時間準耐火構造等の名称に 両面 ボード張 とありますが ボードを二枚張るのですか 42 防火構造の名称に ボード表張 / せっこうボード裏張 とありますが ボードの裏にせっこうボードを重ねて張らなければいけないのですか 43 屋内側被覆のせっこうボードの施工方法について認定書に明記されていない部分の規定はないのですか 44 耐火構造等で木毛セメント板とせっこうボード重ね張の場合 張る順番を逆にして施工できますか 内装については内装制限がある場合 防火材料を使用しなければなりませんが 外壁の屋外側については 不燃材料を用いなければならない という建築基準法や消防法による規制はありません ただし 建築基準法は最低の基準を示したものですから 施主や設計の方が防火性能を勘案して不燃材料による仕上げを希望される場合や 特定行政庁 指定確認検査機関 消防からの助言がある場合などは 防火材料が指定されることもあります 壁紙の上に塗料を塗り付ける仕様で国土交通大臣認定を受けていなければなりません 壁紙及び塗料は基材を含めて大臣認定されており 基材と壁紙 基材と塗料の組合せが条件となっています したがって 基材と壁紙と塗料を組み合わせる場合は その仕様での大臣認定が必要となっています 塗料 壁紙 仕上塗材などの仕上材は 適用される基材 ( 素地 ) に塗り付けたり 張り付けたりして使用されますので 基材を含めて性能評価や大臣認定が行われます なお 性能評価の方法は仕上材を適用する基材の種類や 施工方法 ( 現場施工又は基材と一体化して供給される部材 ) などの条件によっても異なりますが 基本的には基材の表面に仕上材を施した試験体で性能を評価し 不燃性能が認められれば不燃材料として認定されます 有機系断熱材は使用できません 当該断熱材を用いる仕様で大臣認定を取得する必要があります ただし パネル単体で 耐火構造の認定を取得している場合などは対応が異なりますので 認定取得企業 団体に相談するか 特定行政庁 指定確認検査機関に確認してください 認定書の図面にある通り間柱ピッチは 455mm で施工してください メーターモデュールの場合は 500mm 間隔の認定が必要です 両面 ボード張とは認定上の表現で 屋外 ( 外装 ) 側の被覆と屋内側の被覆の両面に ボードを使用するという意味です 具体の構造方法については 認定書別添に記載されている仕様に適合させる必要があります 名前は 材料 構造方法等の仕様の概略から命名法に従って決められます ボード表張 / せっこうボード裏張とは 屋外 ( 外装 ) 側に ボードを 屋内側にせっこうボードを張るという意味です 屋内側には せっこうボード (9.5mm 以上 ) 以外にも 別添 の標準仕様 ( 施工仕様 ) の中の 屋内側の被覆 に書かれている材料は使用することができます 施工方法について 認定書の別添に明記されていない場合は JASS 26 一般社団法人石膏ボード工業会および同工業会加盟メーカーの標準仕様書 又は一般社団法人全国建設室内工事業協会の建築内装仕上工事標準施工要領書等を参考とし 詳細については特定行政庁 指定確認検査機関に確認してください 種類の異なるものを施工する場合は 認定書通りに施工してください ただし 同一の製品で厚さだけ異なる場合は 認められている事例もありますので 特定行政庁 指定確認検査機関に確認してください 5

認定の運用関連 (2) 45 準耐火構造 1 時間の告 不燃材料の大臣認定を受けている強化せっこうボード (NM-8615) には レギュラー 示では 強化せっこうボ タイプのGB-Fと耐火性を更に高めたGB-F(V) 及びGB-F(N) の3 種類があります ード16mm 工業会の 準耐火構造 1 時間の大臣認定 (QF060BE-9229) では GB-F(V) 及びGB-F(N) の2 種 大臣認定では 強化せっ 類に限定されているため 厚さの条件が15mmとなっています ただし 告示ではGB こうボード15mm とな -F(V) 及びGB-F(N) に加えレギュラータイプのGB-Fも含まれていますので厚さの っていますが その違い 条件は16mm 以上とされています は何ですか 46 9.5mmの準不燃せっこうボードを2 枚重ねた場合 壁紙の不燃下地として使用できますか 47 耐火構造で 床面から鉄骨造の小屋組みの梁の下端まで4m 以上ある場合 梁等の耐火被覆は必要ないのですか また その法律条文を教えてください 48 防火構造等において小屋裏の防火被覆は必要でしょうか 使用できません 壁紙の防火認定は壁紙を直接張る下地の条件も含めた認定です 大臣認定の基本的事項として当該仕様で認定を受けていない限り 個別の認定の組み合わせは認められません 平成 12 年建設省告示第 1399 号 ( 耐火構造の構造方法を定める件 ) 第 4 三項二 床面から梁の下端までの高さが 4m 以上の鉄骨造の小屋組で その直下に天井がないもの又は直下に不燃材料又は準不燃材料で作られた天井があるもの とあり 小屋組みの梁の耐火被覆は必要なくなります 対象となっている部位が外壁の屋内側とみなせる場合は 外壁として認定を受けている仕様の屋内側被覆に準じなければなりません ただし 対象部位が軒裏で遮られている場合は不要です 建築物の防火避難規定の解説 2016 日本建築行政会議編集 ぎょうせい発行 に示されている図は 以下のとおりです 関連告示 : 平成 12 年 5 月 24 日建設省告示第 1358 号 同建設省告示第 1359 号 また 神奈川県建築行政連絡協議会では 屋内側仕上げの範囲 の図を公表しています ( 参考資料参照 ) 防火避難規定の取扱い 防火構造の屋内側の仕上げの範囲に関する神奈川県内の取扱いについて PDF(99KB) http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/28287.pdf 6

設備関連 49 耐火間仕切壁に消火栓 法律上は規制されていませんが 消火栓を取り付けるために下地材などに穴をあけ は取付け可能ですか るなど加工することになりますので その部分の耐火性を確保するために別途取付 用下地材等の補強が必要と考えます ただし 一般的には耐火間仕切壁に開口部を 設ける場合 防火設備等が必要となりますので 詳細については特定行政庁 指定 確認検査機関に確認してください 50 軒裏準耐火構造において換気口を設ける場合は大臣認定が必要ですか 軒裏は外壁と異なり建築基準法上防火設備の要求がありませんので 換気口を有する軒裏の構造方法等として大臣認定を受ける必要があります 神奈川県建築行政連絡協議会 屋内側仕上げの範囲 参考資料 7