平成 3 0 年 7 月 6 日 平成 30 年 7 月 2 日からの大雨による出水の概要 ( 速報版第 3 報 ) について 旭川開発建設部では 平成 30 年 7 月 2 日からの大雨に伴う水系の出水概要につ いて 別紙のとおり取りまとめましたので お知らせいたします 今般 旭川開発建設部管内では 停滞する前線の影響により 流域内各地で激しい降雨がありました このため 当部が管理する河川では 水系の伊納観測所 ( ) で 氾濫危険水位 ( レベル4) を超える出水となりました しかしながら 当部でこれまで進めてきた河川整備や洪水調節施設により 出水時の水位低下が図られ さらに TEC-FORCEを速やかに派遣し 排水作業を行ったことにより 内水氾濫被害の軽減を図ることが出来ました 問合せ先 国土交通省北海道開発局旭川開発建設部 治水課課長横田尚之 ( 電話番号 0166-32-4234) 流域計画官髙橋賢司 ( 電話番号 0166-32-1119) 旭川開発建設部ホームページ http://www.hkd.mlit.go.jp/as 旭川開発建設部公式 Twitter アカウント @mlit_hkd_as
平成 30 年 7 月 2 日からの大雨による出水概要 ( 上流 ) 速報版第 3 報 国土交通省北海道開発局旭川開発建設部平成 30 年 7 月 6 日 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
いしかりがわ 平成 30 年 7 月 2 日からの大雨による出水の概要 ( 上流 ) 7 月 2 日の深夜から 3 日にかけ 前線の活動により 上川 空知 留萌管内を中心に大雨となり の上流部にも豪雨がもたらされ ( 気象台 ) で 144 mm 伊納雨量観測所 ( 国交省 ) で 164mm を観測しました この大雨により 神居古潭付近で一部浸水等の被害が発生しました アメダスデータを基に寒地土研で作成 旭川開発建設部では 大雪ダム 忠別ダムで防災操作を行った他 ( 継続中 ) 永山新川により 牛朱別川の洪水流量を低減しました さらに TEC-FORCE を速やかに派遣し 排水作業を行ったことにより 内水氾濫被害の軽減を図ることが出来ました 上流 300 250 200 S50.8 洪水 164.0mm 計画規模の降雨量 S56.8 洪水 237.6mm( 最大 ) 230mm/3 日 H13.9 洪水 157.0mm H23.9 洪水 180.7mm H30.7 洪水 159.2mm ( 速報値 ) 伊納大橋地点の出水状況 雨量 (mm) 150 100 50 0 S50 S51 S52 S53 S54 S55 S56 S57 S58 S59 S60 S61 S62 S63 H01 H02 H03 H04 H05 H06 H07 H08 H09 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 上流 ( 伊納 ) における年最大流域平均 3 日雨量 本資料の数値等は速報値であるため 今後の調査で変わる可能性があります 1
いしかりがわいしかりがわ平成 30 年 7 月 2 日からの大雨による出水の概要 ( 上流出水状況 ) 平成 30 年 7 月 2 日からの大雨により 上流の伊納水位観測所では はん濫危険水位を超過し 及び東川町では避難勧告が発令され 東神楽町などで床上 7 戸 床下 99 戸の一般被害が発生しました 上川郡愛別町 11 線地先 伊納大橋地点 ( 出水状況 ) 神居大橋地点 ( 出水状況 ) かむいちょうかむいこたん神居町神居古潭 新橋上流地点 ( 出水状況 ) いのう伊納 鷹栖町 北野十線排水樋門 ( 排水作業 ) 比布町 当麻町 愛別町 一般被害 (7 月 5 日 17 時時点 ) 人的被害なし 住家被害 床上浸水 7 軒 床下浸水 90 軒 東神楽町 3 軒 当麻町 3 軒 上川町 2 軒 東川町 1 軒 北海道総務部危機対策課資料より 上川町 避難勧告の状況 江丹別春日神居町神居古潭 5 線北 7 線東川町西 10 号北西 11 号北西 12 号北 河岸侵食箇所 上流 基準水位を超過した観測所 はん濫危険水位超過 :1 観測所 ( ) 伊納 避難判断水位超過 :1 観測所 ( ) 旭橋 はん濫注意水位超過 :5 観測所 ( ) 中愛別 ( 牛朱別川 ) 旭永橋 鹿島橋 ( 美瑛川 ) 辺別太 西神楽 水防団待機水位超過 :7 観測所 ( ) 上川 ( 忠別川 ) 江卸 暁橋 大正橋 ( 美瑛川 ) 西一区 ( 辺別川 )18 号 ( 永山新川 ) 北永 位99 97 95 93 )91 月日 96.39m 94.9m 93.9m 92.2m 90.8m 89 本資料の数値等は速報値であるため 今後の調査で変わる可能性があります 旭西橋地点 ( 出水状況 ) 旭橋下流地点 (m伊納水位観測所 ( ) 計画高水位避難判断水位水防団待機水位 はん濫危険水位はん濫注意水位伊納 87 水20:00 22:00 7/3 2:00 4:00 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 22:00 7/4 2:00 4:00 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 22:00 3
石狩おさむないかむいこたん平成 30 年 7 月 2 日からの大雨による出水の概要 ( 納内 神居古潭の外水はん濫被害状況 ) 本川の深川市納内町付近および神居町神居古潭において 約 70ha の浸水と家屋 4 戸 ( 深川市 3 戸 1 戸 ) の浸水被害が発生しました ( 開発局調べ ) 流域 深川市 滝川市 2 3 1 札幌市 いしかり深川市 川 本速報に記載されている数値や図表は平成 30 年 7 月 4 日現在の速報値であり 今後 変更となる可能性があります 全浸水面積 : 約 70ha ( うち : 約 20ha) 凡例 : 浸水箇所 3
平成 30 年 7 月 2 日からの大雨による出水の概要 ( 上流内水はん濫被害状況 ) 平成 30 年 7 月 2 日からの大雨により 各地で内水被害が発生し 上流域では約 6.1ha の浸水が確認されています 春日排水樋門 南 3 号川排水樋門 チノミシリルイカ橋 南 1 号排水樋門 南 1 号排水樋門 南 3 号川排水樋門 春日排水樋門 神居第 3 樋門 滝見樋門下流 滝見樋門下流 伊納樋門 忠和排水樋門 伊納第 1 樋門 第 2 新星樋門 チノミシリルイカ橋 神居第 3 樋門 伊納第 1 樋門 辺別太第 3 排水樋管 第 2 新星樋門 牛朱別川 第 2 新星樋門 伊納樋門 辺別太第 3 排水樋管 忠和排水樋門 本資料の数値は速報値であるため 今後の調査で変わる場合があります 4
旭川開発建設部の取組 ( 浸水被害軽減のための活動状況 ( 内水排除 )) 平成 30 年 7 月 2 日からの大雨による出水を受け 速やかに TEC-FORCE を派遣し 内水被害箇所へ排水ポンプ車 (3 台 ) ユニットポンプを準備し 内水排除を実施しました また 上川振興局 東川町へ延べ 6 人日のリエゾン派遣を実施し 情報収集 関係機関の迅速な連携 支援に努めました TEC-FORCE TEC-FORCE 神居第 4 樋門 ( 排水状況 ) TEC-FORCE 北野 10 線排水樋門 ( 排水作業 ) 北野十線樋門 ( ポンプ車 + ユニットポンプ 2 台 ) 栄川樋門 ( ポンプ車 1 台 ) 第 2 新星樋門 ( 排水作業 ) 第 2 新星樋門 ( 内水被害状況 ) 第 2 新星樋門 ( ポンプ車 1 台 + ユニットポンプ ) 排水ポンプ車稼働状況 北野 10 線樋門 26,400 t 第 2 新星樋門 15,600 t 栄川樋門 37,200 t 美瑛第 2 樋門 精査中 第 2 新星樋門 ( 排水状況 ) ユニットポンプ 栄川樋門 ( 排水状況 ) 大町樋門 ( 排水作業 ) ユニットポンプ 美瑛第二排水樋門 ( ユニットポンプ 1 台 ) 美瑛第 2 排水樋門 ( 排水作業 ) 神居第 3 樋門 ( 排水作業 ) 参宮樋門 ( 排水作業 ) 美瑛第 2 排水樋門 ( 排水作業 ) 本資料の数値は速報値であるため 今後の調査で変わる場合があります 5
ちかぶみおおはし治水事業の効果 1 河道掘削が効果を発揮 ( 北海道近文大橋地点 )( 国管理 ) 上流忠和地区では 街地における洪水被害の防止 軽減を目的に河道掘削を順次進めています 平成 30 年 7 月 2 日からの大雨による洪水では 河道掘削により ( 近文大橋地点 ) で約 0.7m の水位低減効果があったと想定されます 河道掘削を実施しなければ 計画高水位を超過し 堤防が決壊するおそれがありました もし堤防が決壊した場合は約 200ha 4,400 戸が浸水したと想定されます 位置図 N 河道掘削を実施しなかった場合に想定される被害 想定決壊地点文小中学校老人ホーム KP151 KP152 KP153 AKP153 A 文 KP154 KP155 想定浸水面積 : 約 200ha 浸水戸数 : 約 4,400 戸想定被害額 : 約 2,600 億円浸水区域内人口 : 約 9,000 人 (KP154.6 地点の堤防が決壊したと想定 ) KP150 文 伊納水位観測所 KP149 KP148 掘削による水位低減効果 A 近文大橋付近 (KP154) A 掘削を行わなかった場合の最高水位 ( 推定値 ) H=102.74m 計画高水位 102.56m 河道掘削前 ( 平成 20 年 10 月 ) 近文大橋 ( 国道 12 号 ) 河道掘削後 ( 平成 24 年 11 月 ) 今回出水における最高水位 ( 推定値 ) H=102.05m 水位低減効果約 0.7m( 推定値 ) 河道掘削実施範囲 掘削断面 本資料の数値等は速報値であるため 今後の調査で変わる可能性があります 7 6
うしゅべつかわぶんすいろ治水事業の効果 2 分水路整備が効果を発揮 ( 北海道牛朱別川分水路 )( 国管理 ) 牛朱別川分水路 ( 永山新川 ) は 下流市街地の洪水被害軽減を目的に平成 16 年に完成しています 平成 30 年 7 月 2 日からの大雨による洪水では 牛朱別川分水路 ( 永山新川 ) が効果を発揮し 牛朱別川 ( 中央橋 ) で約 1.1m の水位低減効果があったと推測されます 仮に牛朱別川分水路 ( 永山新川 ) が整備されていなければ 出動の目安となるはん濫注意水位を上回ったと推測されます その場合は 牛朱別川の樋門閉扉による更なる内水被害が発生していたおそれがあります 位置図 N 中央橋水位観測所 中央橋観測所 牛朱別川分流樋門閉扉 永山新川による水位低減効果 牛朱別川 ( 中央橋観測所 ) 永山新川がなかった場合の想定水位 :110.04m 永山新川が無かった場合の最高水位 ( 推定値 ) H=110.04m 計画高水位 はんらん注意水位水防団待機水位 実績水位 :108.92m 今回出水における最高水位 ( 推定値 ) H=108.92m 牛朱別川中央橋下流 水位低減効果約 1.1m( 推定値 ) 本資料の数値等は速報値であるため 今後の調査で変わる可能性があります 7