選択制確定拠出年金のご提案 給与を原資とした確定拠出年金導入スキームについて
2 選択制確定拠出年金について
確定拠出年金とは 会社が拠出した掛金を加入者の判断で運用商品の選択 変更を行います 受取金額は運用成果によって各人ごとに異なります 原則 60 歳で受給権を取得し 年金又は一時金で受け取ります ( ) 通算加入者等期間が 10 年に満たない場合 加入した期間に応じて支給開始年齢が最長 65 歳までスライドします 在職期間 60 歳以降 会社 各自の口座 拠出 掛金 払出不可 収益損失掛金掛金掛金 払出不可 年金資産 払出可 ( 運用結果 ) 年金 年金 年金 一時金 年金 1 掛金の積み立て 個人別に確定拠出年金専用の口座が開設されます 毎月会社から 掛金 が口座に積み立てられます 2 掛金の運用 用意された運用商品メニューから自分で商品を選び 資産をふやします 運用損益を含めた運用結果が将来の受け取り額となります 3 受け取る ( 給付 ) 一時金として受け取るか 又は年金方式で分割で受け取るか受け取り方を選ぶことができます 3
確定拠出年金の税制優遇措置 掛金拠出 運用 給付のそれぞれで税制優遇措置があります 掛金拠出 掛金は給与所得として扱われないため 所得税 住民税がかかりません ( 企業は損金算入 ) また 社会保険料の対象外となります 運用時 運用期間中の利息や配当などの運用収益は全て非課税となります * 積み立てられた年金資産に対して特別法人税がかかりますが 現在課税凍結中 給付時 60 歳以降に受け取る老齢給付金には控除が適用され 税負担の軽減一時金受取 : 退職所得控除年金受取 : 公的年金等控除 4
選択制確定拠出年金とは 選択制確定拠出年金とは 総額人件費の見直しにより確定拠出年金を導入する制度設計です 選択制確定拠出年金の導入にあたって 現行の給与の一部を 生涯設計手当 に分割し 生涯設計前払金 ( 給与と併せて受取 ) か 確定拠出年金として積立てるかを従業員が選択できます 生涯設計手当を確定拠出年金として積立てれば 掛金分が給与所得とならず 社会保険料の対象外となることから 節税 社会保険料の抑制効果を期待できます 導入前 導入後 生涯設計手当 55,000 円 給与 300,000 円給与 245,000 円 希望により生涯設計前払金 ( 給与と併せて受取 ) か 確定拠出年金として積み立てるかを選択 5
選択制確定拠出年金活用方法 生涯設計手当を確定拠出年金として積立てるか 生涯設計前払金 ( 給与と併せて受取 ) として受け取るかを従業員が選択します 確定拠出年金として積み立てれば 節税メリットを享受しながら老後資金を準備可能です 年に一度 拠出額の変更を行うことができます 一度でも掛金拠出を行った加入者は掛金 0 円にすることは出来ません 生涯設計手当 55,000 円 選択 確定拠出年金掛金 生涯設計前払金 1 0 円 55,000 円 2 3,000 円 52,000 円 3 4,000 円 51,000 円 6 54 55,000 円 0 円
選択コース 選択 確定拠出年金掛金 生涯設計前払金 選択 確定拠出年金掛金 生涯設計前払金 1 0 円 55,000 円 28 29,000 円 26,000 円 2 3,000 円 52,000 円 29 30,000 円 25,000 円 3 4,000 円 51,000 円 30 31,000 円 24,000 円 4 5,000 円 50,000 円 31 32,000 円 23,000 円 5 6,000 円 49,000 円 32 33,000 円 22,000 円 6 7,000 円 48,000 円 33 34,000 円 21,000 円 7 8,000 円 47,000 円 34 35,000 円 20,000 円 8 9,000 円 46,000 円 35 36,000 円 19,000 円 9 10,000 円 45,000 円 36 37,000 円 18,000 円 10 11,000 円 44,000 円 37 38,000 円 17,000 円 11 12,000 円 43,000 円 38 39,000 円 16,000 円 12 13,000 円 42,000 円 39 40,000 円 15,000 円 13 14,000 円 41,000 円 40 41,000 円 14,000 円 14 15,000 円 40,000 円 41 42,000 円 13,000 円 15 16,000 円 39,000 円 42 43,000 円 12,000 円 16 17,000 円 38,000 円 43 44,000 円 11,000 円 17 18,000 円 37,000 円 44 45,000 円 10,000 円 18 19,000 円 36,000 円 45 46,000 円 9,000 円 19 20,000 円 35,000 円 46 47,000 円 8,000 円 20 21,000 円 34,000 円 47 48,000 円 7,000 円 21 22,000 円 33,000 円 48 49,000 円 6,000 円 22 23,000 円 32,000 円 49 50,000 円 5,000 円 23 24,000 円 31,000 円 50 51,000 円 4,000 円 24 25,000 円 30,000 円 51 52,000 円 3,000 円 25 26,000 円 29,000 円 52 53,000 円 2,000 円 26 27,000 円 28,000 円 53 54,000 円 1,000 円 27 28,000 円 27,000 円 54 55,000 円 0 円 7
確定拠出年金掛金拠出の効果例 ( 加入者 1) 計算の前提年齢 :30 歳給与 ( 現状 ):30 万円確定拠出年金の掛金 :20,000 円 給与 交通費 生涯設計手当 確定拠出年金掛金 総支給額 ( 交通費除外 ) 総支給額 ( 交通費込 )1 社会保険料厚生年金保険料 ( 標準報酬等級 ) 健康保険料 ( 標準報酬等級 ) 雇用保険料 ( 従業員のみ ) 社会保険料合計 2 税金源泉所得税住民税 ( 所得割額 ) 税金合計 3 900 43,200 6,750 12,400 19,150 10,800 518,400 81,000 149,100 230,100 840 40,320 6,210 11,300 17,510 10,080 483,840 74,520 135,800 210,320-60 -2,880-540 -1,100-1,640-720 -34,560-6,480-13,300-19,780 控除額合計 4=2+3 62,350 748,500 57,830 694,160-4,520-54,340 手取金額 5=1-4 現状 (A) 確定拠出年金で積立 (B) 加入効果 (C)=B-A 月額 年額 月額 年額 月額 年額 300,000 3,600,000 245,000 2,940,000 生涯設計手当の導入にあ 0 0 0 0 たって 現行の給与の一部 0 0 55,000 660,000 を生涯設計手当に分割する必要があります 0 0-20,000-240,000 300,000 3,600,000 280,000 3,360,000 300,000 3,600,000 280,000 3,360,000 27,450 19 等級 14,850 22 等級 329,400 178,200 25,620 307,440-1,830-21,960 18 等級 13,860 166,320-990 -11,880 21 等級 237,650 2,851,500 222,170 2,665,840 8 留意点 1 標準報酬等級が下がることにより 将来支給される老齢厚生年金の額等が減少します 2 平成 30 年 3 月分 (4 月納付分 ) からの健康保険 厚生年金保険の保険料額表 ( 東京 ) を基に試算しています 3 住民税の減税効果は翌年の減税効果となります
確定拠出年金掛金拠出の効果例 ( 加入者 2) 計算の前提年齢 :30 歳給与 ( 現状 1):20 万円確定拠出年金の掛金 :6,000 円 給与 交通費 生涯設計手当 確定拠出年金掛金 総支給額 ( 交通費除外 ) 総支給額 ( 交通費込 )1 社会保険料厚生年金保険料 ( 標準報酬等級 ) 健康保険料 ( 標準報酬等級 ) 雇用保険料 ( 従業員のみ ) 社会保険料合計 2 税金源泉所得税住民税 ( 所得割額 ) 税金合計 3 600 28,800 3,770 6,800 10,570 7,200 345,600 45,240 82,400 127,640 582 27,372 3,550 6,500 10,050 6,984 328,464 42,600 79,100 121,700-18 -1,428-220 -300-520 -216-17,136-2,640-3,300-5,940 控除額合計 4=2+3 39,370 473,240 37,422 450,164-1,948-23,076 手取金額 5=1-4 現状 (A) 確定拠出年金で積立 (B) 加入効果 (C)=B-A 月額 年額 月額 年額 月額 年額 200,000 2,400,000 145,000 1,740,000 生涯設計手当の導入にあ 0 0 0 0 たって 現行の給与の一部 0 0 55,000 660,000 を生涯設計手当に分割する必要があります 0 0-6,000-72,000 200,000 2,400,000 194,000 2,328,000 200,000 2,400,000 194,000 2,328,000 18,300 14 等級 9,900 17 等級 219,600 118,800 17,385 208,620-915 -10,980 13 等級 9,405 112,860-495 -5,940 16 等級 160,630 1,926,760 156,578 1,877,836 9 留意点 1 標準報酬等級が下がることにより 将来支給される老齢厚生年金の額等が減少します 2 平成 30 年 3 月分 (4 月納付分 ) からの健康保険 厚生年金保険の保険料額表 ( 東京 ) を基に試算しています 3 住民税の減税効果は翌年の減税効果となります
確定拠出年金掛金拠出の効果例 ( 加入者 3) 計算の前提年齢 :30 歳給与 ( 現状 1):20 万円確定拠出年金の掛金 :5,000 円 給与 交通費 生涯設計手当 確定拠出年金掛金 総支給額 ( 交通費除外 ) 総支給額 ( 交通費込 )1 社会保険料厚生年金保険料 ( 標準報酬等級 ) 健康保険料 ( 標準報酬等級 ) 雇用保険料 ( 従業員のみ ) 社会保険料合計 2 税金源泉所得税住民税 ( 所得割額 ) 税金合計 3 600 28,800 3,770 6,800 10,570 7,200 345,600 45,240 82,400 127,640 585 28,785 3,550 6,500 10,050 7,020 345,420 42,600 78,200 120,800-15 -15-220 -300-520 -180-180 -2,640-4,200-6,840 控除額合計 4=2+3 39,370 473,240 38,835 466,220-535 -7,020 手取金額 5=1-4 現状 (A) 確定拠出年金で積立 (B) 加入効果 (C)=B-A 月額 年額 月額 年額 月額 年額 200,000 2,400,000 145,000 1,740,000 生涯設計手当の導入にあ 0 0 0 0 たって 現行の給与の一部 0 0 55,000 660,000 を生涯設計手当に分割する必要があります 0 0-5,000-60,000 200,000 2,400,000 195,000 2,340,000 200,000 2,400,000 195,000 2,340,000 18,300 14 等級 9,900 17 等級 219,600 118,800 18,300 219,600 0 0 14 等級 9,900 118,800 0 0 17 等級 160,630 1,926,760 156,165 1,873,780 10 留意点 1 標準報酬等級が下がることにより 将来支給される老齢厚生年金の額等が減少します 2 平成 30 年 3 月分 (4 月納付分 ) からの健康保険 厚生年金保険の保険料額表 ( 東京 ) を基に試算しています 3 住民税の減税効果は翌年の減税効果となります
確定拠出年金掛金拠出の効果例 ( 加入者 4) 計算の前提年齢 :30 歳給与 ( 現状 1):100 万円確定拠出年金の掛金 :55,000 円 給与 交通費 生涯設計手当 確定拠出年金掛金 総支給額 ( 交通費除外 ) 総支給額 ( 交通費込 )1 社会保険料厚生年金保険料 ( 標準報酬等級 ) 健康保険料 ( 標準報酬等級 ) 雇用保険料 ( 従業員のみ ) 社会保険料合計 2 税金源泉所得税住民税 ( 所得割額 ) 税金合計 3 3,000 108,240 104,808 68,000 172,808 36,000 1,298,880 1,257,696 817,100 2,074,796 2,835 105,600 92,770 62,800 155,570 34,020 1,267,200 1,113,240 754,200 1,867,440-165 -2,640-12,038-5,200-17,238-1,980-31,680-144,456-62,900-207,356 控除額合計 4=2+3 281,048 3,373,676 261,170 3,134,640-19,878-239,036 手取金額 5=1-4 現状 (A) 確定拠出年金で積立 (B) 月額 年額 月額 年額 月額 年額 1,000,000 12,000,000 945,000 11,340,000 生涯設計手当の導入にあ 0 0 0 0 たって 現行の給与の一部 0 0 55,000 660,000 を生涯設計手当に分割する必要があります 0 0-55,000-660,000 1,000,000 12,000,000 945,000 11,340,000 1,000,000 12,000,000 945,000 11,340,000 56,730 31 等級 48,510 43 等級 680,760 582,120 留意点 1 標準報酬等級が下がることにより 将来支給される老齢厚生年金の額等が減少します 2 平成 30 年 3 月分 (4 月納付分 ) からの健康保険 厚生年金保険の保険料額表 ( 東京 ) を基に試算しています 3 住民税の減税効果は翌年の減税効果となります 加入効果 (C)=B-A 56,730 680,760 0 0 31 等級 46,035 552,420-2,475-29,700 42 等級 718,952 8,626,324 683,830 8,205,360 11
12 参考 : 健康保険 厚生年金保険保険料額表
参考 : 社会保険料の決まり方 ( 定時決定 ) 毎年 1 年間の社会保険料は 4 月 5 月 6 月に受けた報酬の平均額を計算し 標準報酬月額表の等級にあてはめて その年の 9 月から翌年の 8 月までの標準報酬月額を決定します ここで決定された新しい標準報酬月額は 9 月より適用されます 13
確定拠出年金掛金拠出の効果例 ( 会社 ) 現行の社会保険料 ( 月額 ) 確定拠出年金導入後の社会保険料 ( 月額 ) 圧縮効果 ( 月額 ) 圧縮効果 ( 年額 ) 2,515,339 円 2,410,401 円 104,938 円 1,259,256 円 14
参考 : 現行の社会保険料率 保険料計算式従業員負担会社負担合計 厚生年金保険料 健康保険料 ( 東京 ) 標準報酬月額 標準報酬額 保険料率 9.150% 9.150% 18.30% 標準報酬月額 標準報酬額 保険料率 4.950% 4.950% 9.90% 介護保険料標準報酬月額 標準報酬額 保険料率 0.785% 0.785% 1.57% 雇用保険料賃金総額 雇用保険料率 0.3% 0.6% 0.9% 労災保険料賃金総額 労災保険料率 0% 0.3% 0.3% 合計 15.185% 15.785% 30.97% 上記以外に子ども 子育て拠出金の負担が必要 全額事業主の負担で 厚生年金被保険者の標準報酬月額および標準賞与額に拠出金率 (1000 分の 2.3) を乗じた額が子ども 子育て拠出金となります 15
参考 : 厚生年金保険料の推移 厚生年金保険の保険料は 2017 年 ( 平成 29 年 ) まで毎年改定される 保険料率は毎年 0.354% ずつ引き上げられ 2017 年 9 月以降は 18.3% に固定される 20.000% 17.500% 15.000% 18.182% 18.300% 17.828% 17.474% 17.120% 16.766% 16.412% 16.058% 15.704% 15.350% 14.996% 14.642% 14.288% 13.934% 13.580% 12.500% 16 10.000% ~2004/9 2004/10 2005/9 2006/9 2007/9 2008/9 2009/9 2010/9 2011/9 2012/9 2013/9 2014/9 2015/9 2016/9 2017/9
元本確保型と元本変動型の違い 元本確保型商品 元本変動型商品 大 リターン ( 収益 ) 元本 小 リターン ( 収益 ) 元本 元本? 元本 元本割れ 銀行の預金などのように 投資した元本が満期になると戻ってくる商品 株式や債券のように 投資した元本そのものの値段が変動する商品 利益の保証がありませんので 大きな収益が期待できる一方 元本が目減りすることもあります 17
確定拠出年金運用益は実質非課税 運用期間中の運用益には課税されません 税制の優遇措置を享受して確定拠出年金積立を行うことが出来ます 22 歳から 60 歳まで月額 20,000 円を確定拠出年金で積み立てた場合のシミュレーション 年平均 5% で運用した場合 60 歳時点 2,716 万円 年平均 4% で運用した場合 60 歳時点 2,136 万円年平均 3% で運用した場合 60 歳時点 1,697 万円年平均 2% で運用した場合 60 歳時点 1,364 万円 年平均 1% で運用した場合 60 歳時点 1,108 万円 年平均 0% で運用した場合 60 歳時点 912 万円 18 22 歳 60 歳
確定拠出年金運用方法 ( 配分変更 ) 配分指定で定めた割合は いつでも変更することが可能です 毎月の掛金の配分割合を変更することを 配分変更 といいます 運用商品メニュー 配分指定 配分変更 商品 A 商品 B 商品 C 商品 D 商品 C 60% 商品 A 20% 商品 B 20% 制度スタート時 商品 D 35% 商品 C 25% 商品 A 20% 商品 B 20% 拠出 2 回目以降 19 配分変更に手数料はかかりません
確定拠出年金運用方法 ( スイッチング ) 自分の口座内に積み立てた資産の全部または一部の運用商品を売却し 他の商品へ預け替えることを スイッチング といいます 運用商品メニュー スイッチング 商品 A 商品 B 商品 C 商品 D A 20 万円 B 20 万円 C 60 万円 例 : 商品 C を 35 万円分売却してその売却代金で商品 D を購入 A 20 万円 B 20 万円 C 25 万円 D 35 万円 20 スイッチングそのものに手数料はかかりませんが 商品によっては信託財産留保額がかかるものがあります
確定拠出年金給付 確定拠出年金における給付には老齢給付金と障害給付金と死亡一時金があります その他に一定の条件を満たせば 脱退一時金を受給することもできます 老齢給付金 年金 ( 公的年金等控除適用 ) 一時金 ( 退職所得控除適用 ) 障害給付金 所得税を課税しない 死亡一時金 相続税の課税対象 脱退一時金 所得税を課税する ( 一時所得 ) 通算加入者等期間 60 歳 61 歳 62 歳 63 歳 64 歳 65 歳 10 年以上 8 年 ~10 年未満 6 年 ~8 年未満 4 年 ~6 年未満 2 年 ~4 年未満 2 年未満 老齢給付金の受給開始年齢 通算加入者等期間 :1 企業型年金の加入者期間 運用指図者期間 2 個人型年金の加入者期間 運用指図者期間 3 旧制度に加入していた期間 ( 厚生年金基金 確定給付企業年金 企業年金連合会より資産を移換した場合 ) その者が 60 歳に達した日の前日が属する月以前の期間に限る 21
脱退一時金の支給要件 確定拠出年金制度は 老後資金準備が目的の年金制度です 法令上 原則的に 60 歳以前の途中引き出しは認められていませんが 例外として 下記 A, B の 2 通りの受給要件があります 個々の要件をすべて満たしている場合に限り 脱退一時金の請求が可能となっています A. 個人別管理資産額が 15,000 円以下の方の脱退一時金受給要件 1 企業型年金 個人型年金の加入者 運用指図者でないこと (= 退職した直後など ) 2 資格喪失日の属する月の翌月から起算して 6 ヶ月を経過していないこと B. 個人別管理資産額が 15,000 円を超える方の脱退一時金受給要件 1 1 国民年金保険料免除者 2 障害給付金受給権者でないこと ( 裁定予定口座 1 並行加入口座 2 のいずれも該当しないこと ) 3 裁定予定口座 並行加入口座の通算拠出期間を合算 ( 重複排除 ) して一月以上三年以下であること 又は裁定予定口座 並行加入口座の個人別管理資産を合算して 25 万円以下であること 4 裁定予定口座 並行加入口座のうち 最後に企業型年金加入者又は個人型年金加入者の資格を喪失した日から起算して二年を経過していないこと 5 企業型年金から脱退一時金の支給を受けていないこと 裁定予定口座 並行加入口座 いずれにおいても該当しないこと 企業型 個人型の平行加入の場合 B の判定は資産は合算 加入期間は重複させずに算定します 22 1 裁定予定口座脱退一時金を請求する口座 ( 原則個人型の口座 ) 2 並行加入口座裁定口座以外の確定拠出年金口座 ( 原則 並行して加入する企業型 )
中途退職した場合の選択肢 離転職後 Point1: 退職後に運営管理機関から説明書類が自宅宛に送付されます Point2: 退職後の資産移換手続きは自分で行う必要があります Point3: 退職後 6 ヶ月以内に手続きをしましょう ( 国民年金基金連合会へ自動移換されます ) 別の会社に転職をする ( 国民年金第 2 号被保険者 ) 自営業者等になる ( 国民年金第 1 号被保険者 ) 公務員になる ( 国民年金第 2 号被保険者 ) 専業主婦になる ( 国民年金第 3 号被保険者 ) 会社が企業型確定拠出年金を実施している 会社が企業型確定拠出年金を実施していない 企業型加入者 ( 注 ) 個人型加入者もしくは個人型運用指図者 自分で掛金を拠出するかしないか選択が可能です ( 注 ) 規約上個人型への加入を認めている場合 企業型と同時に個人型加入者となる事が可能です 前職の年金資産は企業型に移換します 企業型確定拠出年金に加入資格がない場合 もしくは加入する事を選択しなかった場合は前職の年金資産を個人型に移換し 個人型の加入者または運用指図者となることが出来ます 23
確定拠出年金サポート体制 加入者 会社 掛金の拠出 資産管理機関みずほ信託銀行 情報提供 運用指図 運用指図 運営管理機関 SBI ベネフィット システムズ Web サービス https://www.benefit401k.com/customer/ 残高 運用実績 取引履歴照会 配分変更 スイッチング パスワード変更等 コールセンター 0570-005-401 オペレーター対応月 ~ 金曜日 除く祝日 年末年始 10:00~18:00 24
25 他社導入事例
導入事例 1 中退共と選択制を組み合わせた事例 制度変更前は退職給付制度として中小企業退職金共済を実施 中小企業退職金共済については制度変更を行わず 選択制確定拠出年金を導入 社員の多様な資金ニーズにこたえる事が出来るよう 生涯設計手当を 1,000 円刻みで確定拠出年金の掛金か給与と併せて受取かを選択できるようにした 中小企業退職金共済 給与 中小企業退職金共済 生涯設計手当月額 55,000 円 給与 確定拠出年金 給与と併せて受取 26
導入事例 2 厚生年金基金と選択制を組み合わせた事例 制度変更前は退職給付制度として厚生年金基金に加入 厚生年金基金には継続加入し 選択制確定拠出年金を導入 ( 厚生年金基金に加入している場合は確定拠出年金の拠出限度額 27,500 円 ) 厚生年金基金 給与 厚生年金基金 生涯設計手当月額 27,500 円 給与 確定拠出年金 給与と併せて受取 27
導入事例 3 全員加入と選択制を併用した事例 正社員の退職給付制度として月額 10,000 円の掛金拠出 ( 全員加入 ) を行った さらに確定拠出年金の残余の非課税枠 ( 45,000 円 ) を利用して選択制確定拠出年金を導入した 確定拠出年金 10,000 円 確定拠出年金 生涯設計手当 45,000 円 給与 給与 給与と併せて受取 28
29 制度導入スケジュール等
スケジュール 月 スケジュール 導入月の前月 ~3 か月前 確定拠出年金の制度説明会制度内容の個別質問の受付 生涯設計手当 の選択コースを会社に提出 確定拠出年金制度スタート 掛金拠出分を給与より振替 ( 導入月の給与支給分より ) 導入月 中旬ごろ スターターキットの配布 (ID PW のご連絡 ) 個人型の移換者は移換依頼書の提出等を実施 運用商品の配分を WEB で指示 ( 導入月の月末まで ) 導入月の翌月 初回拠出日 20 日 30
確定拠出年金導入の留意点 最低賃金の考え方 就業規則 育児 介護休業規程等の整備 給与ソフトの設定変更 ( 残業代算出など ) 随時改定の考え方 掛金等の仕訳処理 役員を加入者とする場合は役員報酬との整合性 給与制度の変更 役員報酬の改定を伴う場合がございます 税理士 社会保険労務士の見解を得ながら 導入されることをお勧めいたします 31
最低賃金の考え方 問 ) 確定拠出年金法による企業型年金の事業主掛金は 賃金に該当しますか 回答 ) 確定拠出年金法による企業型年金においては 事業主掛金は資産管理機関 ( 個人別の資産を管理する機関 ) に対して納付され 年金加入者である労働者は投資商品を選択して自ら運用指図を運営管理機関 ( 企業型年金の管理を行う機関 ) に対して行ないます このように 事業主掛金は資産管理機関において個人別に資産管理されるものの 労働者が自由に処分できるものではありません またこの掛金は 規約において掛金額を定め 事業主が毎月の掛金を翌月末日までに納付されていることとされており 一定の受給要件を充たした場合にのみ労働者に対し給付が開始される点は 既存の厚生年金基金制度や中小企業退職金共済制度と異なることはありません したがって 確定拠出年金の事業主掛金が賃金に該当するかどうかを明確に解釈を示した通達は未だありませんが 他の制度における考え方と同様 労働基準法第 11 条の賃金に該当しないと考えられます 厚生労働省東京労働局 WEB サイトより http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/yokuaru_goshitsumon/tingin/q17.html 32 なお 東京労働局より 生涯設計手当のうち 前払手当として会社が従業員に支払うものについては 賃金にあたるので最低賃金に含めてよいだろう とのこと
33 例 給与明細 ( 変更前 )
例 給与明細 ( 変更後 ) 1 2 3 4 5 6 給与明細変更に係るポイント 確定拠出年金導入後は基本給から生涯設計手当 ( 給与を原資に新設した手当 ) を減額し 生涯設計前払金 ( 生涯設計手当から確定拠出年金掛金を引いた額 ) の項目を追加します 給与明細の変更は 加入対象者全員 ( 加入対象者が正社員の場合は正社員全員 ) に対して実施が必要です 割増賃金 日割賃金の算定にあたって生涯設計手当は基礎単価の対象となります 生涯設計手当のなかから 確定拠出年金掛金として選択した金額を差し引いた残額を生涯設計手当前払金と記載してください 確定拠出年金掛金は給与所得とならないため 社会保険料 所得税 住民税の対象外となります 備考欄に確定拠出年金掛金額を記載してください 給与減額を伴わない基本給付金を上乗せする場合には 確定拠出年金掛金を 加算給付金 ( 給与を原資に新設した部分 ) にご変更ください また 基本給付金として掛金拠出をする場合は備考欄に 基本給付金は確定拠出年金掛金として拠出 と記載いただいても問題ありません 34
導入時における随時改定の取扱い 被保険者の報酬が 昇 ( 降 ) 給等の固定的賃金の変動に伴って大幅に変わったときは 定時決定を待たずに標準報酬月額を改定します これを 随時改定 といいます 随時改定は 次の 3 つの条件を全て満たす場合に行います 1 昇給又は降給等により固定的賃金に変動があった 2 変動月からの 3 か月間に支給された報酬 ( 残業手当等の非固定的賃金を含む ) の平均月額に該当する標準報酬月額とこれまでの標準報酬月額との間に 2 等級以上の差が生じた 33 か月とも支払基礎日数が 17 日 ( 特定適用事業所に勤務する短時間労働者は 11 日 ) 以上である 生涯設計手当の導入により固定的賃金が変動し 確定拠出年金の掛金の拠出を開始したことにより標準報酬月額の 2 等級以上の変動があった場合には 導入月を起算月とする随時改定に該当します なお 導入時より後に掛金の拠出を開始し これまでの標準報酬月額から 2 等級以上の変動があったとしても 随時改定には該当しません 随時改定のイメージ 35
随時改定疑義照会回答 ( 厚生年金保険適用 ) 制度 区分 整理番号 質問 ( 案件 ) 質問 ( 照会に係る法令等の名称 条文番号 ) 質問 ( 内容 ) 回答 厚生年金保険 適用 被保険者報酬 月額変更届 8 確定拠出年金に係る報酬月額変更について 確定拠出年金法第 86 条平成 15 年 10 月 1 日保保発第 1001001 号 平成 22 年 10 月 1 日より 事業所における 賃金規程 の改定を行い 勤続年数が満 3 年を超える全従業員の給与から 毎月一律 29,000 円を確定拠出年金 退職金前払規程に基づく支給へ振替が行われることになりました 当該事業所は 29,000 円について基本的に 賃金 ではなく 確定拠出年金の掛金 と位置づけ 賃金を 29,000 円減額して確定拠出年金の掛金とすると整理しています また 当該事業所の確定拠出年金 退職金前払規程によると 振り替えられた 29,000 円の範囲内で従業員個人の選択により 希望する金額を毎月の給与支給日に退職金の前払として受け取り 残りの金額を確定拠出年金の掛金とすることができるとなっています さらに 退職金の前払いとして受け取る金額は 個人が 1 年に一度金額を見直し再設定することができるとなっており 金額が変更された場合は 確定拠出年金の掛金も変更になります 1. 及び 2. において それぞれ報酬月額変更に該当するか教示願います 1. 確定拠出年金 退職金前払規程に基づく支給への振替 (29,000 円 ) が開始されたとき 2.1 年に一度金額を見直し 変更したとき 従業員が退職金の原資を確定拠出年金の拠出金とするか前払退職金として給与で受け取るか選択できる場合においては この原資から拠出金を引いた差額である給与額の変動は 従業員の選択のみにより発生するものであるため 当該給与額の変動 ( 拠出額の変更 拠出の開始等 ) は原則として固定的賃金の変動には該当しないことになります したがって 従業員の選択の余地が事実上無い等の 実質的に当該賃金変動が従業員の選択のみによるものではないと判断しうる個別の事情がない限り 1.2. ともに月額変更に該当しないことになります しかし 本件については 平成 22 年 10 月 1 日より賃金規程の改定を行い確定拠出年金制度を導入して 基本給の減額分を退職金の原資とする変更を行っています 制度の導入と同時に確定拠出年金の拠出金の拠出を開始するならば 基本給に前払退職金を加えた給与額は 賃金規程改定前の基本給より減額となるため この賃金規程の変更により降給が行われたことになります したがって 賃金規程の改定後 拠出を開始したことにより 標準報酬月額の 2 等級以上の変動があるならば 改定後の賃金規程による賃金の支給開始月を起算月とする報酬月額変更に該当すると考えられます なお 拠出金については従業員の選択のみにより変動することから 平成 22 年 10 月 1 日より後に拠出を開始し前払退職金額の変更が行われたとしても 報酬月額変更は行わないことになります 36
確定拠出年金導入後の仕訳について 企業型確定拠出年金で掛金を支出した場合は 確定拠出年金関連費用 ( 費用項目 - 福利厚生費 ) 等の勘定科目を創設の上 次の仕訳を起こします 仕訳処理例 制度導入前 借方貸方説明 給与現金預金差引支給額 預り金 控除項目 制度導入後 借方貸方説明 給与 現金預金 差引支給額 ( 確定拠出年金掛金を控除した額 ) 預り金 控除項目 確定拠出年金関連費用 現金預金 SBIベネフィット システムズより郵送 された口座振替明細書 ( 毎月中旬に 送付 ) を転記 給与減額を伴わない基本給付金を上乗せする場合には 基本給付金を含めた金額を確定拠出年金関連費用として処理ください 37 役員 従業員の区別なく確定拠出年金費用として処理ください
役員報酬の税務上の取扱い 会社法では 役員報酬は 定款または株主総会の決議によって定める とあります 税務上 役員報酬は 定期同額給与 事前確定届出給与 利益連動給与の要件を満たすもののみに損金算入が認められてます 一方 事業年度の途中に役員報酬を変更した場合 その一部が損金として認められません 役員報酬の決定ついて取締役会の議事録を作成し 税務調査等に備えておくことが必要です なお 役員報酬の税務上の取扱いについて 詳しくは所轄の税務署や顧問税理士等にご相談ください 確定拠出年金の掛金選択により 役員報酬を決定する場合の手続きについて 1. 株主総会で 確定拠出年金掛金を選択後の役員報酬総額 ( 下記の例では 32,760 千円 =2,730 千円 12 カ月 ) を決議 ( 役員毎の内訳は取締役会又は代表取締役に一任 ) 2. 取締役会で株主総会で決めた総額の範囲内で各取締役の役員報酬の金額を決定 < 例 > 取締役会議事録 議長は 代表取締役及び取締役の役員報酬を以下の通りとする旨を述べ 慎重に審議した結果 満場一致をもっ て承諾可決された ( 役職名 ) ( 氏名 ) ( 報酬金額 ) 代表取締役 A 月額 1,000,000 円 取締役 B 月額 935,000 円 取締役 C 月額 795,000 円 役員報酬月額 1 掛金負担額 1 2 報酬等合計 3=1+2 確定拠出年金掛金 2 4 掛金選択後報酬月額 5=3-4 代表取締役 A 1,000,000 55,000 1,055,000 55,000 1,000,000 取締役 B 950,000 30,000 980,000 45,000 935,000 取締役 C 850,000 0 850,000 55,000 795,000 合計 2,800,000 85,000 2,885,000 155,000 2,730,000 38 1 役員報酬 (1) の他に会社が負担する掛金額 2 役員に係る確定拠出年金規程に定めのある掛金の範囲 ( 例えば 5~55 千円 ) で 各自が選択した掛金額
他の確定拠出年金に加入していた移換者の取扱い 移換前 確定拠出年金規約での個人型加入の可否 企業型への加入選択肢個人型への加入選択肢移換後 個人型加入者 可 加入 未加入 加入又は継続 未加入 加入又は継続 企業型加入者及び個人型加入者企業型加入者及び個人型運用指図者 企業型加入者 個人型加入者又は個人型運用指図者 個人型運用指図者 不可 加入未加入企業型加入者 未加入 加入 個人型加入者又は個人型運用指図者 企業型の資格を喪失した者 可 加入 未加入 加入 未加入 加入 企業型加入者及び個人型加入者企業型加入者及び個人型運用指図者 企業型加入者 個人型加入者又は個人型運用指図者 自動移換者 不可 加入未加入企業型加入者 未加入 加入 個人型加入者又は個人型運用指図者 39 個人別管理資産が無い場合は個人型運用指図者になれません