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IFRS基礎講座 IAS第12号 法人所得税

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[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

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はじめに 日本の親会社が海外子会社の清算 整理を行う場合には まず日本の国内税法における取扱いに留意する必要がある 内国法人は原則として日本の法人税法上の諸規定に基づいて全世界所得課税に服するわけであるから当然のことである 特に 海外子会社の清算 整理に際して適用される特別な規定 が整備されているわ

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に相当する金額を反映して分割対価が低くなっているはずですが 分割法人において移転する資産及び負債の譲渡損益は計上されませんので 分割法人において この退職給付債務に相当する金額を損金の額とする余地はないこととなります (2) 分割承継法人適格分割によって退職給付債務を移転する場合には 分割法人の負債

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下では特別償却と対比するため 特別控除については 特に断らない限り特定の機械や設備等の資産を取得した場合を前提として説明することとします 特別控除 内容 個別の制度例 特定の機械や設備等の資産を取得して事業の用に供したときや 特定の費用を支出したときなどに 取得価額や支出した費用の額等 一定割合 の

試験研究費 9,, 7,, Check7 14,, 14,, Check8 7,, 2,, 14,, 6,, 6,, 税務弘報

はじめに 会社の経営には 様々な判断が必要です そのなかには 税金に関連することも多いでしょう 間違った判断をしてしまった結果 受けられるはずの特例が受けられなかった 本来より多額の税金を支払うことになってしまった という事態になり 場合によっては 会社の経営に大きな影響を及ぼすこともあります また

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事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

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手続には 主たる債務者と対象債権者が相対で行う広義の私的整理は含まれないのでしょうか 手続には 保証人と対象債権者が相対で行う広義の私的整理は含まれないのでしょうか A. 利害関係のない中立かつ公正な第三者 とは 中小企業再生支援協議会 事業再生 ADRにおける手続実施者 特定調停における調停委員会

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(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

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1 制度の概要 (1) 金融機関の破綻処理に係る施策の実施体制金融庁は 預金保険法 ( 昭和 46 年法律第 34 号 以下 法 という ) 等の規定に基づき 金融機関の破綻処理等のための施策を 預金保険機構及び株式会社整理回収機構 ( 以下 整理回収機構 という ) を通じて実施してきている (2

49 年 12 月 31 日までの間 源泉徴収される配当等の額に係るの額に対して 2.1% の税率により復興 特別が源泉徴収されます b. 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 分割型分割及び株式分配並びに組織変更による場合を除く 以下本 1において同じ

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

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粉飾決算と過年度損益修正 1. 概要 経営上の諸般の事情により やむを得ず粉飾して架空売上や架空在庫を計上する場合があります 前期以前の 過年度の決算が間違っていた場合は 会計上は当期の期首で修正できます ただし 過年度の損失を当期に損金算入すれば その事業年度に損金計上すべきであり 過年度の損失は


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間の初日以後 3 年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 6 高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例事業者 ( 免税事業者を除く ) が簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に国内における高額特定資産の課税仕入れ又は高額特定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取り ( 以下 高

旬刊経理情報 No.1270 平成 23 年 1 月 日発行 届出等の手続がますます重要に! 租税条約の改正 締結動向と実務上の留意点 Contents 近年の租税条約の改正による恩典の拡大と租税回避防止規定の設置 新型条約で有利になった利子 配当 使用料に係る源泉所得税 クロスボーダー

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貸借対照表 平成 28 年 3 月 31 日現在 ( 単位 : 千円 ) 科 目 金 額 科 目 金 額 資産の部 負債の部 流動資産 (63,628,517) 流動負債 (72,772,267) 現金及び預金 33,016,731 買掛金 379,893 売掛金 426,495 未払金 38,59

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( 注 3) その他の少額上場株式等の非課税口座制度の詳細については 証券会社等の金融商品取引業者等にお問い合わせ下さ い b. 利益を超える金銭の分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 平成 27 年 4 月 1 日以後開始事業年度に係る利益を超える金銭の分配につ

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改正法人税法により平成 24 年 4 月 1 日以後に開始する事業年度については法人税率が 30% から 25.5% に引き下げられ また 復興財源確保法により平成 24 年 4 月 1 日から平成 27 年 3 月 31 日までの間に開始する事業年度については基準法人税額の 10% が復興特別法人

本則課税の場合科目等 No. 主な項目チェック摘要 1 課税事業者 H27 課税期間の基準期間における課税売上高を確 の判定 014 認したか H27 事業年度を変更している場合等 前々事業年 015 度が1 年未満の場合の基準期間を確認したか ( 法人の場合 ) H27 基準期間が1 年でない場合

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03-08_会計監査(収益認識に関するインダストリー別③)小売業-ポイント制度、商品券

[2] 財務上の影響 自己株式を 取得 した場合には 通常の有価証券の Ⅰ. 株主資本 ように資産に計上することはせず 株主との間の資本取 1. 資本金 引と考え その取得原価をもって純資産の部の株主資本 2. 資本剰余金 (1) 資本準備金 から控除します そのため 貸借対照表上の表示は金額 (2

金庫株を活用した事業承継対策 1. 概要 非上場株式を相続して相続税が発生する場合は 相続で取得した自社株を相続税の申告期限後 3 年以内に金 庫株すればみなし配当課税しない (= 譲渡所得とする ) 特例があります ( 措置法 9 条の 7) 所得税の特例の内容 ( 自己株式をみなし配当課税しない

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

d. 少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称 NISA) 少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した非課税口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 26 年から平成 35 年までの 10 年間 新規投資額で毎年 100 万円を上限

Q. 確定申告は必要ですか? A. 今回の配当によるみなし譲渡損益が特定口座の計算対象とならない場合 または源泉徴収の無い特定口座や一般口座でお取引いただいている場合につきましては 原則として確定申告が必要になります 申告不要制度の適用可否を含め 株主の皆様個々のご事情により対応が異なりますので 具

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5 仙台市債権管理条例 ( 中間案 ) の内容 (1) 目的 市の債権管理に関する事務処理について必要な事項を定めることにより その管理の適正化を図ることを目的とします 債権が発生してから消滅するまでの一連の事務処理について整理し 債権管理に必要 な事項を定めることにより その適正化を図ることを目的

投資主が受け取る配当等の額については 原則どおり配当等の額を受け取る際に20%( 所得税 )( 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までは復興特別所得税とあわせて20.42%) の税率により源泉徴収された後 総合課税の対象となります ( ロ ) 出資等減少分配に係る税

野村アセットマネジメント株式会社 平成30年3月期 個別財務諸表の概要 (PDF)

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旬刊経理情報 No. 1213 平成 21 年 4 月 20 日発行 経済不況化で処理案件が激増か!? 国内子会社の特別清算に伴う税務上の留意点 新日本アーンストアンドヤング税理士法人公認会計士安野広明 Contents はじめに 親会社側の留意点 (1) 子会社に対する債権の取扱い (2) 子会社株式の取扱い (3) その他の留意点 国内子会社側の留意点 (1) 財産および債務の整理の時期と課税関係 (2) 消費税の取扱い (3) 欠損金の繰戻し還付 会社を清算する方法としては 通常清算 特別清算および破産といった手続きがあるが グループ会社のリストラの一環として債務超過の子会社を清算する場合には 特別清算の手続きによることが多いと考えられる この場合 子会社に対する損失負担等が親会社で寄附金認定を受けるか否かについて着目しがちであるが 清算する子会社のタックス プランニングについても検討する余地があると考えられる 本稿では 親会社および子会社の両方の側面から 特別清算に伴う税務上の留意点について解説した

はじめに 昨年 9 月のリーマンショック以降 不況の波は日本経済にも多大なる影響を与えており 日本を代表する上場企業が相次いで業績の下方修正を行っている このような状況の中で 親会社単体のみならず グループ会社全体でリストラを検討している企業は少なくないと思われるが 国内子会社の清算は 当該リストラの一環として今後も増加が見込まれる 特に 債務超過状態にある国内子会社を清算する際 親会社が子会社に対する債権の放棄を行うことがあるが この放棄は 相当の理由がない場合 寄附金として認定されることもある このため 税務上 一定の要件のもと損金算入が認められている特別清算による債権の放棄を利用することが多く これを対税型の特別清算と呼ぶことがある 本稿では 債務超過の非上場子会社を前提に 特別清算に伴う税務上の留意点について解説する * 特別清算とは 清算中の株式会社の清算の遂行に著しい支障をきたすべき事情がある場合または債務超過の疑いがある場合に 裁判所 の監督下で行われる清算手続をいう ( 会 510 条以下 ) 親会社側の留意点 (1) 子会社に対する債権の取扱い 1 貸倒引当金 子会社が 会社法の規定による特別清算開始の申立て を行った場合 算式 1 の回収不能見込額を個別評価金銭債権に係る貸倒引当金として損金の額に算入できることが認められている ( 法法 521 法令 961 三 ) ( 算式 1) 回収不能見込み額回収不能見込額 = 対象金銭債権 債務者から受け入れた金額があるため実質的に債権とみられない部分の金額 担保権の実行 金融機関等の保証債務の履行その他により取立て等の見込みがあると認められる部分の金額 X 50% また 子会社の 債務超過の状態が相当期間継続し かつ その営む事業に好転の見通しがない 場合には その回収不能見込額を個別評価金銭債権に係る貸倒引当金として損金の額に算入できることが認められている ( 法法 521 法令 961 二 ) なお この場合の 相当期間 とは おおむね 1 年以上 と規定されている ( 法基通 11-2-6) 2 貸倒損失子会社が特別清算の適用を受ける場合 債務超過の解消方法としては 協定による多数決によって債務超過を解消する方法 ( 協定型 ) と すべての債権者と和解することによって債務超過を解消する方法 ( 和解型 ) とがある 2

協定型および和解型のどちらのケースでも 親会社が債権の切り捨てを行うことになるが 法人税法上 貸倒損失にかかる 別段の定め は規定されていないため 金銭債権の全部または一部の切捨てをした場合の貸倒れ について規定している法基通 9-6-1 に基づいて処理することになる 協定型により債権放棄を行う場合 会社法の規定による特別清算に係る協定の認可の決定があった場合において この決定により切り捨てられることとなった部分の金額 は その事実が発生した日の属する事業年度において貸倒れとして損金の額に算入する旨が 法基通 9-6-1( 二 ) に規定されている また 和解型により債権放棄を行う場合 規定上は明記されていないが 法基通 9-6-1( 四 ) において 債務超過の状態が相当期間継続し その金銭債権の弁済を受けることができないと認められる場合において その債務者に対し書面により明らかにされた債務免除額 は その事実が発生した日の属する事業年度において貸倒れとして損金の額に算入する旨が規定されており 個別和解が当該要件を満たす場合には 貸倒処理による損金算入が認められると考えられる 親会社が債務超過の子会社を特別清算により整理するといった対税型の特別清算の場合 親会社が他の債権者に対する債務の肩代わり等をした後 親会社と子会社の個別和解により債務免除を行うことで清算手続を終了することが多くみられる 3 子会社に対する損失負担等と寄附金認定冒頭でも述べたように 子会社を清算する際に考慮しなければならないのが 親会社の損失負担等が子会社に対する寄附行為として 寄附金の認定課税を受けないかどうかということである 特に子会社が債務超過の場合 親会社が他の債権者に比べて多額に債権を放棄したり 債務の引受けその他会社清算に伴う損失負担等を行うことが多く 税務上 どこまで損金算入が認められるかが問題となる 確かに 親子会社といってもそれぞれ別個の法人であり 親会社が出資額以上に新たな損失負担をする必要は無いという考え方もある しかし 親会社が社会的責任を放棄することが許されないといった状況もあり 親会社が行う債権の放棄 債務の引受けその他の損失負担について 常に寄附金として処理することは実態に即さないといえる 従って 法基通 9-4-1 では 親会社が子会社等の解散に伴い 債務の引受け 債権の放棄その他の損失の負担をした場合においても それが今後より大きな損失の生じることを回避するためにやむを得ず行われたものであり かつ そのことが社会通念上も妥当なものとして認められるような事情があるときは 税務上もこれを寄附金として取り扱わない旨を明らかにしている ( 窪田悟嗣編著 法人税基本通達逐条解説 参照 以下 法基通の解釈について同様 ) 実務上 親会社の損失負担等が経済合理性を有しているか否かは 次のような点について総合的に検討することになる ( 国税庁 HP 子会社を整理 再建する場合の損失負担等に係る質疑応答事例等 Q2 参照 ) 3

(I) 損失負担等を受ける者は 子会社等 に該当するか (II) 子会社等は経営危機に陥っているか ( 倒産の危機にあるか ) (III) 損失負担等を行うことは相当か ( 支援者にとって相当な理由はあるか ) (IV) 損失負担等の額は合理的であるか ( 過剰支援になっていないか ) (V) 整理 再建管理がなされているか ( その後の子会社等の立ち直り状況に応じて支援額を見直すこととされているか ) (VI) 損失負担等をする支援者の範囲は相当であるか ( 特定の債権者が意図的に加わっていない等の恣意性はないか ) (VII) 損失負担等の額の割合は合理的であるか ( 特定の債権者だけが不当に負担を重くしまたは免れていないか ) (2) 子会社株式の取扱い 債務超過の子会社を清算する場合 親会社は株主としての責任を負っており 投資額を回収するのは困難である 投資の回収が見込まれず かつ親会社の事業年度末において清算が終了していない場合には 親会社としては評価損の計上を検討することになるが 法人税法上 上場有価証券等以外の有価証券については 資産状態が著しく悪化したため その価額が著しく低下した 場合に評価損を計上できるものとされている ( 法法 33 法令 681 二 ) この場合の 資産状態が著しく悪化した かどうかは 発行法人の資産状態がその有価証券取得時に比べて著しく悪化したかどうかにより判定することになるが 法基通 9-1-9 では 具体的な判定方法について二つの基準を規定している その一つは形式基準であり 有価証券の取得後 相当期間を経過した後にその発行法人について 会社法の規定による特別清算開始の命令 があった場合には 当該事実が生じたことだけで 資産状態が著しく悪化した と判定するものである もう一つは 発行法人の 1 株当たりの純資産価額を基準とするものであり 期末におけるその発行法人の 1 株当たりの純資産価額が 有価証券を取得した時のその発行法人の 1 株当たりの純資産価額のおおむね 50% 相当額を下回る場合には 資産状態が著しく悪化した と判定するものである また 資産状態の著しい悪化に基づく 価額の著しい低下 の判定基準については 法基通 9-1-11 に規定されており 上場有価証券等の場合と同様に 期末時価が期末の帳簿価額の50% 相当額を下回り かつ 近い将来その価額の回復が見込まれないことに該当するかどうかによって判定する これらの判定基準を満たす場合には 損金経理を前提として その子会社株式の事業年度終了の時における価額まで帳簿価額を減額することができる ただし 清算開始の直前において 親会社が債務超過の子会社の増資に係る新株を引き受けて払込みをしている場合 増資払込みをする以上は 当面その業績回復を期待するものであると考えられるため 仮にその増資後においてなお債務超過の状態が解消していないとしても 増資払込直後における株式の評価減は認められないことが法基通 9-1-12 により明らかにされている その一方で 増資払込後相当期間を経過して 4

いる場合 子会社の業績が回復せず むしろ悪化しているというような事情が明らかになった時点で改めて評価減を行う余地があることも規定されている この場合の 相当期間 とは 通常少なくとも 1~2 年を要すると考えられる (3) その他の留意点 対税型の特別清算の場合 個別和解により手続が終了できる場合や 債権者が親会社だけであり債権者集会を開催する必要がない場合等があり 通常の特別清算手続と比較して簡易な手続によることが多い このため 親会社の一事業年度中に子会社の特別清算開始から終了までの手続を行うことも可能であり この場合 前期 (1)1および(2) の損金算入要件の検討が不要となる したがって 実務上は 後述 国内子会社側の留意点 で述べる子会社側のタックス プランニングとの兼ね合いもあるが 親会社の一事業年度中に特別清算手続が終了するように清算スケジュールを組むことが考えられる また 債務超過の子会社の資産とそれに対応する負債を 新会社に対する事業譲渡または会社分割によって切り離し 残った子会社の負債については清算手続により切り捨てさせるといった いわゆる第 2 会社方式により子会社の支援を行うことがあるが この場合にも 対税型の特別清算を利用することが考えられる ただし実質課税の原則に基づき 法人格は別であるが清算子会社と新会社の経済的実質は同一の法人であると認定された場合 たとえ特別清算により債権放棄を行ったとしても 貸倒処理による損金算入が認められない場合もあるので留意が必要である 国内子会社側の留意点 (1) 財産および債務の整理の時期と課税関係 会社を清算する場合 解散日の翌日以降は課税方式が所得課税方式 ( 益金から損金を控除した課税所得に対して課税する方式 ) から財産課税方式 ( 残余財産の価額から資本金等の額と利益積立金額等との合計額を控除した清算所得に対して課税する方式 ) に切り替わる 財産課税方式では 清算確定申告時に清算所得があれば課税されるが 一般的に 特別清算の場合には残余財産がないため 課税は発生しない この特徴を生かしてタックス プランニングを行うことが考えられる たとえば 清算を予定している子会社が含み益のある資産を保有するケースで 解散事業年度に当該資産を処分した場合には 繰越欠損金があるか もしくは含み損のある資産を処分等しない限り 売却益に対して課税される可能性が高い しかし清算事業年度に処分した場合には 残余財産がなければ清算所得は発生しないので 課税されないことになる また 解散事業年度に親会社から債権放棄を受けた場合 前記同様 繰越欠損金がなければ債務免除益に 5

対して課税される可能性が高いが 清算事業年度に親会社が債権放棄した場合 残余財産がなければ清算所得は発生しないので 課税されないことになる ただし清算事業年度であっても 清算予納申告は所得課税方式で行うため 資産の処分または債務免除により課税所得が生じた場合には法人税等の納付が必要となる この場合 最終的な清算確定申告時に清算所得が生じなければ還付されるが 清算予納申告時に一時的なキャッシュアウトが生じるため 子会社の資金繰り等に影響を与えることになる ( 図表 1 2) ( 図表 1) 特別清算と事業年度の関係 解散事業年度 確定申告 所得課税方式 特別清算開始の命令 清算事業年度 確定申告 財産課税方式 4/1 6/30 7/1 12/31 解散日 7/1 清算事業年度 予納申告 所得課税方式 6/30 残余財産確定日 ( 図表 2) 課税方式 所得課税方式 財産課税方式 損金の額 課税所得 益金の額 残余財産の価格 ( 財産 - 債務 ) 資本金等の額 利益積立金額等 清算所得 6

(2) 消費税の取扱い 子会社を清算する場合 消費税の取扱いについても留意する必要がある 清算会社であっても課税事業者に該当する場合には消費税の納税義務が生じるが 清算会社は原則として清算事務のみを行うため 営業収入 ( 課税売上 ) を得ることは稀である したがって 清算会社が財産の換価処分により土地の売却等 ( 非課税取引 ) を行った場合 課税売上割合が大幅に下落し 消費税の納税負担額が増加する可能性がある このような場合 同じ清算事業年度に課税資産を処分することで課税売上を計上し 課税売上割合を高くすることが考えられる また 長期間債務超過の状態が続いており 子会社がほとんど事業活動を行っておらず免税事業者 ( 基準期間 ( 前々事業年度 ) における課税売上高が 1,000 万円以下の事業者 ) に該当するような場合には 清算諸経費 ( 課税仕入 ) が多く発生する期に課税事業者を選択することで 消費税の還付を受けることが考えられる (3) 欠損金の繰戻し還付 欠損金の繰戻し還付制度は 平成 4 年 4 月 1 日から平成 22 年 3 月 31 日までの間に終了する事業年度は適用停止となっている ( 中小法人は平成 21 年 2 月 1 日以降終了する事業年度から復活する ) が 解散等の場合 特例として適用が認められている ( 法法 804) 還付対象となる 欠損事業年度 は 解散の日前 1 年以内に終了した事業年度または解散の日を含む事業年度であるが 特別清算を行う会社の場合 欠損事業年度 の前の事業年度において納税額が発生しているというケースは稀であるため 実務上はあまり活用されていない しかし不動産の売却等により 欠損事業年度 の前の事業年度に多額の納税が発生しているような場合には 還付請求することが考えられる その際 繰戻還付される法人税額の計算は 次のとおりである ( 算式 2) 還付法人税額還付法人税額 = 所得のあった事業年度の法人税額 X 欠損事業年度の欠損金額 所得のあった事業年度の所得金額 なお 事業税 都道府県民税および市町村民税には このような欠損金の繰戻還付制度はないので留意する 7

( 図表 3) 解散事業年度における欠損金の繰越し還付の特例 前々期 前期 4/1 3/31 3/31 6/30 解散日 ケース 1 前々期 : 所得のあった事業年度前期 : 欠損事業年度 ケース 2 前期 : 所得のあった事業年度今期 : 欠損事業年度 8

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