「高年齢者雇用安定法《のポイント

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スライド 1

3. 継続雇用制度の対象者基準の経過措置 Q3-1: Q3-2: Q3-3: Q3-4: Q3-5: Q3-6: Q3-7: すべての事業主が経過措置により継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めることができますか 改正高年齢者雇用安定法が施行された時点で労使協定により継続雇用制度の対象者を限定する

今回の改正によってこの規定が廃止され 労使協定の基準を設けることで対象者を選別することができなくなり 希望者全員を再雇用しなければならなくなりました ただし 今回の改正には 一定の期間の経過措置が設けられております つまり 平成 25 年 4 月 1 日以降であっても直ちに希望者全員を 歳まで再雇用

Microsoft PowerPoint - 020_改正高齢法リーフレット<240914_雇用指導・

平均賃金を支払わなければならない この予告日数は平均賃金を支払った日数分短縮される ( 労基法 20 条 ) 3 試用期間中の労働者であっても 14 日を超えて雇用された場合は 上記 2の予告の手続きが必要である ( 労基法 21 条 ) 4 例外として 天災事変その他やむを得ない事由のために事業の

定していました 平成 25 年 4 月 1 日施行の 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律 では, 継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止について規定されていますが, 平成 25 年 4 月 1 日の改正法施行の際, 既にこの基準に基づく制度を設けている会社の選定基準につい

スライド 1

平成 31 年 4 月 1 日から平成 34 年 3 月 31 日まで 63 歳平成 34 年 4 月 1 日から平成 37 年 3 月 31 日まで 64 歳 4 定年について 労働者の性別を理由として差別的取扱いをしてはなりません ( 均等法第 6 条 ) ( 退職 ) 第 48 条前条に定める

( 様式第 1 号 ( 共通 )) 共通事項 1 キャリアアップ管理者 情報 ( 氏名 ): 役職 ( 配置日 ): 年月日 2 キャリアアップ管理者 の業務内容 ( 事業所情報欄 ) 3 事業主名 印 4 事業所住所 ( - ) 5 電話番号 ( ) - 6 担当者 7 企業全体で常時雇用する労働

無期契約職員就業規則

Microsoft Word - 様式第1号 キャリアアップ計画書 記入例

中央教育審議会(第119回)配付資料

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(案)

目次 問 1 労使合意による適用拡大とはどのようなものか 問 2 労使合意に必要となる働いている方々の 2 分の 1 以上の同意とは具体的にどのようなものか 問 3 事業主の合意は必要か 問 4 短時間労働者が 1 名でも社会保険の加入を希望した場合 合意に向けての労使の協議は必ず行う必要があるのか

審議するものとする 2 前項の審議は 当該任期付職員の在任中の勤務態度 業績等の評価及び無期労働契約に転換した場合に当該任期付職員に係る退職日までの人件費の当該部局における措置方法について行うものとする 3 教授会等は 第 1 項の審議に当たり 必要に応じて 確認書類の要求 対象者への面接等の措置を

- 調査結果の概要 - 1. 改正高年齢者雇用安定法への対応について a. 定年を迎えた人材の雇用確保措置として 再雇用制度 導入企業は9 割超 定年を迎えた人材の雇用確保措置としては 再雇用制度 と回答した企業が90.3% となっています それに対し 勤務延長制度 と回答した企業は2.0% となっ

として採用するものとする 第 2 条の3 前条に定めるほか 職員就業規則第 11 条第 1 項により退職 ( 以下 定年退職という ) した者であって 退職後引き続き研究所以外の機関 ( 以下 再就職先 という ) において勤務する者 ( 定年退職後 任期付職員就業規則または契約職員就業規則の適用を

( 様式第 1 号 ( 共通 )) 共通事項 1 キャリアアップ管理者 情報 ( 氏名 ): 役職 ( 配置日 ): 年月日 2 キャリアアップ管理者 の業務内容 ( 事業所情報欄 ) 3 事業主名 4 事業所住所 ( - ) 5 電話番号 ( ) - 6 担当者 7 企業全体で常時雇用する労働 者

Microsoft Word - ①(様式第1号)キャリアアップ計画書

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市報2016年3月号-10

2 継続雇用 の状況 (1) 定年制 の採用状況 定年制を採用している と回答している企業は 95.9% である 主要事業内容別では 飲食店 宿泊業 (75.8%) で 正社員数別では 29 人以下 (86.0%) 高年齢者比率別では 71% 以上 ( 85.6%) で定年制の採用率がやや低い また

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1. 改正高年齢者雇用安定法の施行に伴う留意点 改正高年齢者雇用安定法の施行に伴い 厚生労働省より Q&A が公表されています 今回はこの Q&A に記載があるものについて 参考になると思われるものについてピックアップしてまとめています (1) 継続雇用制度の導入について i. 定年退職者を嘱託やパ

の業務について派遣先が九の 1 に抵触することとなる最初の日 六派遣先への通知 1 派遣元事業主は 労働者派遣をするときは 当該労働者派遣に係る派遣労働者が九の 1の ( 二 ) の厚生労働省令で定める者であるか否かの別についても派遣先に通知しなければならないものとすること ( 第三十五条第一項関係

3. 無期労働契約への転換後の労働条件無期労働契約に転換した後の職務 勤務地 賃金 労働時間等の労働条件は 労働協約 就業規則または個々の労働契約等に別段の定めがない限り 直前の有期労働契約と同一になるとされており 無期転換に当たって職務の内容などが変更されないにもかかわらず 無期転換後の労働条件を

る暴力団及び暴力団員等 ( 以下 暴力団等 という ) の支配を受けてはならない 5 指定居宅サービス事業者等は 省令の規定 ( 規則で定めるものに限る ) による評価の結果を公表するよう努めなければならない 6 指定居宅サービス事業者等は 省令の規定 ( 規則で定めるものに限る ) に規定する研修

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個人情報の保護に関する規程(案)

2. 様式の改正については平成 25 年 4 月 1 日付けで行う予定としているが 4 月以降も当面の間は改正前の様式を引き続きご利用できること 3. 改正後の新様式で届出を行う場合の記載方法等については別添 1 改正前の様式で届出を行う場合の記載方法については別添 2のとおりリーフレットを作成した

●労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案

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PowerPoint プレゼンテーション

調査等 何らかの形でその者が雇用期間の更新を希望する旨を確認することに代えることができる ( 雇用期間の末日 ) 第 6 条第 4 条及び第 5 条の雇用期間の末日は 再雇用された者が満 65 歳に達する日以後における最初の3 月 31 日以前でなければならない 2 削除 3 削除 ( 人事異動通知

法律第三十三号(平二一・五・一)

別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 申請者がと年月日をもって売買契約を締結した指名金銭債権に伴う別紙記載の不動産の質権又は抵当権の移転の登記につき 租税特別措置法第 83 条の2 第 1 項の規定の適用を受けたいので 租税特別措

(1) 出産予定日前に子が出生したこと (2) 配偶者が死亡したこと (3) 配偶者が負傷又は疾病により,1 週間を超える期間継続して, 通院, 加療, 入院又は安静を必要とする状態となり, 育児休業申出に係る子を養育することが困難になったこと (4) 配偶者が育児休業申出に係る子と同居しなくなった

Microsoft PowerPoint - 【資料3-2】高年齢者の雇用・就業の現状と課題Ⅱ .pptx

- 2 - り 又は知り得る状態であったと認められる場合には この限りでない 2~7 略 (保険料を控除した事実に係る判断)第一条の二前条第一項に規定する機関は 厚生年金保険制度及び国民年金制度により生活の安定が図られる国民の立場に立って同項に規定する事実がある者が不利益を被ることがないようにする観

に該当する者に支給されるものに限る ) 移転費及び 3の求職活動支援費の支給対象とすることとされた ( 第 56 条の3 第 1 項第 2 号及び同条第 2 項関係 ) 3 高年齢被保険者 ( 教育訓練を開始した日が高年齢被保険者でなくなった日から1 年以内にある者を含む ) について 教育訓練給付

( 様式第 1 号 ( 共通 )) 共通事項 ( 事業所情報欄 ) 1 事業主名 ( - ) 2 事業所住所 3 電話番号 ( ) 5 雇用保険適用 - 事業所番号 4 事業所の 担当者 - 都道府県所掌管轄基幹番号枝番号 6 労働保険番号 - ( 代理人 社会保険労務士による提出代行者または事務代

共通事項 1 キャリアアップ 管理者情報 ( 氏名 ): 役職 ( 配置日 ): 年月日 2 キャリアアップ管理者 の業務内容 ( 事業所情報欄 ) 3 事業主名 印 4 事業所住所 ( - ) 5 電話番号 ( ) - 6 担当者 7 奨励金対象労働者数 ( 全労働者数 ) 9 企業規模 ( 該当

等により明示するように努めるものとする ( 就業規則の作成の手続 ) 第 7 条事業主は 短時間労働者に係る事項について就業規則を作成し 又は変更しようとするときは 当該事業所において雇用する短時間労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めるものとする ( 短時間労働者の待遇の原

雇用管理分野における個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項 第 1 趣旨 この留意事項は 雇用管理分野における労働安全衛生法 ( 昭和 47 年法律第 57 号 以下 安衛法 という ) 等に基づき実施した健康診断の結果等の健康情報の取扱いについて 個人情報の保護に関する法律についての

PowerPoint プレゼンテーション

平成 27 年改正の概要 ( サマリー ) 一般労働者派遣事業 ( 許可制 ) 特定労働者派遣事業 ( 届出制 ) 26 業務 期間制限なし 26 業務以外 原則 1 年 意見聴取により最長 3 年まで 規定なし 規定なし 1. 許可制への統一 2. 派遣契約の期間制限について すべての労働者派遣事

改正労働基準法

題名

①公表資料本文【ワード軽量化版】11月8日手直し版【1025部長レク⑤後】平成30年61本文(元データあり・数値1004版)

025 of 訪問介護員のための魅力ある就労環境づくり

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Ⅰ 概要について 一次下請契約者を社会保険等加入業者に限定します 平成 29 年 4 月 1 日以降に契約締結した工事において 受注者は 原則として社会保険等未加入業者を下請契約 ( 受注者が直接契約締結するものに限る 以下 一次下請契約 という ) の相手方としないこととします 追加 建設工事契約

Microsoft PowerPoint - 2の(別紙2)雇用形態に関わらない公正な待遇の確保【佐賀局版】

( 別添 2) ( 別添 2) 平成 14 年 9 月 27 日保発第 号の別添 2 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 ( 準則 ) 第 1 健康保険法 ( 以下 法 という ) 第 34 条第 1 項の規定による厚生労働大臣の承認 ( 以下 一括適

無機転換_0425_id8_入稿.indd

Microsoft Word - 雇用継続制度

ただし 森林の土地の所有権の取得と併せて 当該森林について法第 10 条の2の規定に基づく開発行為の許可を受けて他の用途へ転用する場合など 地域森林計画の対象とする森林から除外されることが確実であるときは 届出書の提出を要さないものとして運用して差し支えない (2) 土地の所有者となった日届出書の提

(2)3 年以内の有期プロジェクト型業務 ( 同項第 2 号イ ) 事業の開始 転換 拡大 縮小または廃止のために必要な業務で 一定期間内で完了することが予定されている業務への派遣については その業務が完了するまでの期間であれば 受入期間の制限はありません (3) 日数限定業務 ( 同項第 2 号ロ

様式第1号 職場定着支援計画

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07体制届留意事項(就労継続支援A型)

-2- 経済産業大臣茂木敏充国土交通大臣太田昭宏環境大臣石原伸晃防衛大臣小野寺五典(認定申請書の提出)第一条研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律(平成二十年法律第六十三号)第二条第七項に規定する試験研究機関等(以下 試験研究機関等 という )

Ⅲ コース等で区分した雇用管理を行うに当たって留意すべき事項 ( 指針 3) コース別雇用管理 とは?? 雇用する労働者について 労働者の職種 資格等に基づき複数のコースを設定し コースごとに異なる配置 昇進 教育訓練等の雇用管理を行うシステムをいいます ( 例 ) 総合職や一般職等のコースを設定し

Microsoft Word - 例規集(A4判).docx

b c.( 略 ) 2 不動産取得税の軽減に係るの発行信託会社等の地方税法附則第 11 条第 12 項に基づく不動産取得税の軽減のための同法施行令附則第 7 条第 12 項に規定するの発行等については 以下のとおり取り扱うものとする イ ロ.( 略 ) 載があること c d.( 略 ) 2 不動産取

(3) 始業 終業時刻が労働者に委ねられることの明確化裁量労働制において 使用者が具体的な指示をしない時間配分の決定に始業及び終業の時刻の決定が含まれることを明確化する (4) 専門業務型裁量労働制の対象労働者への事前通知の法定化専門業務型裁量労働制の導入に当たり 事前に 対象労働者に対して 1 専

03-01【局長通知・特例】施術管理者の要件に係る取扱の特例について

第 50 号 2016 年 10 月 4 日 企業年金業務室 短時間労働者に対する厚生年金の適用拡大及び厚生年金の標準報酬月額の下限拡大に伴う厚生年金基金への影響について 平成 28 年 9 月 30 日付で厚生労働省年金局から発出された通知 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能

株式取扱規則

( 賦課期日 ) 第 4 条都市計画税の賦課期日は 当該年度の初日の属する年の1 月 1 日とする ( 納期 ) 第 5 条都市計画税の納期は 次のとおりとする 第 1 期 4 月 1 日から同月 30 日まで第 2 期 7 月 1 日から同月 31 日まで第 3 期 12 月 1 日から同月 25

者が負う民事上の安全配慮義務の履行であり そのために必要な心身の状態の情報を適正に収集し 活用する必要がある 一方 労働者の個人情報を保護する観点から 現行制度においては 事業者が心身の状態の情報を取り扱えるのは 労働安全衛生法令及びその他の法令に基づく場合や本人が同意している場合のほか 労働者の生

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Microsoft Word - T2-04-1_紙上Live_被保険者期間と届出_(13分)_

議案第07号-給与に関する条例の一部改正【確定】

( 条例第 4 条第 1 項に規定する額 ) 第 4 条条例第 4 条第 1 項に規定する額は 病院若しくは診療所等 ( 保険薬局を除く ) の診療報酬明細書 ( 訪問看護診療費明細書を含む ) 又は医療保険各法に定める療養費支給申請書ごとに 次の各号に掲げる区分に対し定める額とする なお 医療に関

富士見市都市計画税条例 ( 昭和 46 年条例第 40 号 ) 新旧対照表 ( 第 1 条による改正 )( 専決 ) 新 旧 附則 附則 ( 改修実演芸術公演施設に対する都市計画税の減額の規定の適用を受けようとする者がすべき申告 ) 6 法附則第 15 条の11 第 1 項の改修実演芸術公演施設につ

新潟市延長保育事業実施要綱の一部改正について

規定例 ( 育児 介護休業制度 ) 株式会社 と 労働組合は 育児 介護休業制度に関し 次 のとおり協定する ( 対象者 ) 育児休業の対象者は 生後満 歳に達しない子を養育するすべての従業員とする 2 介護休業の対象者は 介護を必要とする家族を持つすべての従業員とする 介護の対象となる家族の範囲は

特定個人情報の取扱いの対応について

5. 退職一時金に係る就業規則のとりまとめ 退職一時金に係る就業規則の提供があった企業について 退職一時金制度の状況をとりまとめた なお 提供された就業規則を分析し 単純に集計したものであり 母集団に復元するなどの統計的な処理は行っていない 退職一時金の支給要件における勤続年数 退職一時金を支給する

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保育所に入所できないことを事由とする育児休業手当金の延長要件の見直し(地方公務員の「パパ・ママ育休プラス」の場合)(あっせん)

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役務契約における労働社会保険諸法令遵守状況確認実施方針

第 3 条市長は 前条に規定する申請に基づいて医療費の給付を受けることができる者であることを確認したときは 申請者に重度心身障がい者医療費受給者証 ( 第 2 号様式 以下 受給者証 という ) を交付するものとする 2 前項の受給者証の資格取得日は 市長が交付決定をした日の属する月の翌月の初日 (

株式会社フロンティアビジネス 別紙 1 1 処分内容 (1) 労働者派遣法第 21 条第 2 項に基づく労働者派遣事業停止命令 ( 労働者派遣事業停止命令の内容は 3 のとおり ) (2) 労働者派遣法第 49 条第 1 項に基づく労働者派遣事業改善命令 ( 労働者派遣事業改善命令の内容は 4 のと

2019-touren1-1

( 検査 ) 第 8 条甲は 乙の業務にかかる契約履行状況について 作業完了後 10 日以内に検査を 行うものとする ( 発生した著作権等の帰属 ) 第 9 条業務によって甲が乙に委託して制作した成果物及び成果物制作のために作成された著作物の著作権及び所有権等は 著作権法第 21 条ないし第 28

Microsoft Word - エンジェル税制様式集

均衡待遇・正社員化推進奨励金 支給申請の手引き

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個人情報の取り扱いに関する規程

改正要綱 第 1 国家公務員の育児休業等に関する法律に関する事項 育児休業等に係る職員が養育する子の範囲の拡大 1 職員が民法の規定による特別養子縁組の成立に係る監護を現に行う者 児童福祉法の規定により里親である職員に委託されている児童であって当該職員が養子縁組によって養親となることを希望しているも

9-1 退職のルール 職することは契約違反となります したがって 労働者は勝手に退職することはできません 就業規則に 契約期間途中であっても退職できる定めがある場合には それに従って退職できることになりますが 特段の定めがない場合には なるべく合意解約ができるように 十分話し合うことが大切です ただ

ただし 受注者が下請業者と直接契約を締結 ( 以下 一次下請契約 という ) した請負代金の総額が3,000 万円 ( 建築一式工事の場合は4,500 万円 ) 以上の場合は 次のとおり取り扱うものとする ア主管部長 ( 岐阜市契約規則 ( 昭和 39 年規則第 7 号 ) 第 4 条に規定する部長

Microsoft Word - 表紙 雛形(保険者入り)高齢者支援課180320

Transcription:

65 歳までの 高年齢者雇用確保措置 定年年齢を 65 歳未満としている事業主は 次の 1 から 3 の措置 ( 高年齢者雇用確保措置 ) のいずれかを実施してください!! 1 2 3 65 歳まで定年年齢を引き上げ 希望者全員を対象とする 65 歳までの継続雇用制度を導入 定年制の廃止 高年齢者雇用安定法第 9 条は 高年齢者の 65 歳までの安定した雇用を確保するため 定年年齢を 65 歳未満と している事業主に 高年齢者雇用確保措置として 上記の 1 から 3 のうちいずれかの措置の実施を義務づけてい ます 継続雇用制度とは 継続雇用制度 = 現に雇用している高年齢者を 本人の希望によって 定年後も引き続き雇用する制度で 次のようなものがあります 再雇用制度 : 定年でいったん退職とし 新たに雇用契約を結ぶ制度 勤務延長制度 : 定年で退職とせず 引き続き雇用する制度 継続雇用制度は希望者全員を対象とすることが必要です!! 継続雇用制度を導入する場合は 希望者全員 * を対象とすることが必要です 希望者全 員とは 定年後も引き続き働きたいと希望する人全員です ただし 以下の経過措置が認められています ( 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律附則第 3 項 ) 平成 25 年 3 月 31 日までに継続雇用制度の対象者を限定する基準を労使協定で設けている場合 平成 28 年 3 月 31 日までは 61 歳以上の人に対して 平成 31 年 3 月 31 日までは 62 歳以上の人に対して 平成 34 年 3 月 31 日までは 63 歳以上の人に対して 平成 37 年 3 月 31 日までは 64 歳以上の人に対して 継続雇用の対象者を限定する基準を適用することができます また 就業規則に定める解雇 退職事由 ( 年齢に係るものを除く ) に該当する場合には 継続雇用しないことができます ただし 継続雇用しないことについては客観的に合理的な理由があり 社会通念上相当であることが求められると考えられます ( 高年齢者雇用確保措置の実施及び運用に関する指針 ( 平成 24 年厚生労働省告示第 560 号 )) 1

高年齢者雇用確保措置 導入までのフローチャート 定年の規定がない 定年の規定がある 定年が 65 歳以上 定年が 65 歳未満 3 定年制の廃止 2 継続雇用制度の導入 1 定年の引き上げ 就業規則を変更して 労働基準監督署へ提出 制度導入完了 2

高年齢者雇用確保措置を実施する際の労働条件について 高年齢者雇用確保措置の導入にあたっては 賃金や勤務時間などの労働条件について見直すことが必要な場合があります 労働条件については 基本的には労使の間で協議して決定すべき事項ですが 高年齢者雇用安定法第 9 条第 3 項に基づいて策定した高年齢者雇用確保措置の実施及び運用に関する指針 ( 平成 24 年厚生労働省告示第 560 号 ) に 賃金 人事処遇制度の見直しが必要な場合の留意事項として下記内容を定めていますので 労働条件を設定する際は留意してください ( 高年齢者雇用確保措置の実施及び運用に関する指針第 2 の 4 ) 1 賃金 人事処遇制度の見直し 年齢的要素を重視する賃金 人事処遇制度をとっている場合は 能力 職務等の要素を重視する制度に向けた見直しに努めてください その際 高年齢者などの雇用や生活の安定にも配慮した段階的なものとなるよう努めてください 2 勤務日 勤務時間 短時間勤務制度 隔日勤務制度など 高年齢者の希望に応じた勤務が可能となる制度の導入に努めてください 3 高年齢者雇用確保措置における労働条件のポイント 意欲 能力に応じた適正な配置 処遇 職業能力を評価する仕組みの整備とその有効な活用を通じ 高年齢者の意欲や能力に応じた適正な配置と処遇の実現に努めてください 継続雇用制度を導入する場合のポイント 継続雇用制度を導入したものの 継続雇用を希望する高年齢者が少ない場合は その労働条件などが 高年齢者のニーズにあっていない可能性があります その場合は 高年齢者のニーズや意識を分析し 賃 金や勤務時間など 制度の見直しを検討してください 1 継続雇用制度を導入する場合の賃金継続雇用制度を導入する場合の賃金は 継続雇用する高年齢者の就業の実態 生活の安定などを考慮し 適切なものとなるよう努めてください 2 継続雇用制度を導入する場合の契約期間高年齢者雇用確保措置が65 歳までの雇用の確保を目的とする制度であることを踏まえ 継続雇用制度において契約期間を定める場合は 65 歳までは契約更新ができる旨を周知するとともに むやみに短い契約期間とすることがないように努めてください 3

高齢者雇用のための諸条件の整備 高年齢者雇用安定法第 6 条に基づいて策定した 高年齢者等職業安定対策基本方針 ( 平成 24 年厚生労働省告示第 559 号 ) では 高年齢者の意欲と能力に応じた雇用機会の確保のため企業が行うべき事項に関する指針を以下のように定めています 事業主の皆さまにおかれては 以下のポイントを参考にしつつ 労使間で十分に協議して高年齢者の雇用機会の確保のための諸条件を整備するよう努めてください 高年齢者の職業能力の開発 向上高年齢者の有する知識 経験などを活用できる効果的な職業能力開発を推進するため 必要な職業訓練を実施してください その際には 公共職業能力開発施設 民間教育訓練機関で実施される職業訓練も積極的に活用してください 作業施設の改善作業補助具などの機械設備の改善 作業の平易化などの作業方法の改善 照明などの作業環境の改善 福利厚生施設の導入 改善を通じ 身体的機能の低下にも対応できるようにすることにより 体力などが低下した高年齢者が職場から排除されることなく その職業能力が十分発揮できるよう配慮してください 高年齢者の職域拡大 高齢化に対応した職務の再設計を行うことなどにより 高年齢者の身体的機能の低下などの影響 が少なく 能力 知識 経験などが十分に活用できる職域の拡大を行ってください 高年齢者の知識 経験などを活用できる配置 処遇の推進 職業能力を評価する仕組みや資格制度 専門職制度などの整備により 知識や経験などを活用で きる配置 処遇を推進してください 勤務時間制度の弾力化 高年齢者の就業希望や体力は人さまざまですので 短時間勤務 隔日勤務 フレックスタイム制 などを活用した勤務時間制度の弾力化を図ってください 事業主が共同で行う取り組みの推進高年齢者の雇用機会の開発を効率的に進めるため 同じ産業や同じ地域の事業主の間で 高年齢者の雇用に関するさまざまな経験を共有しつつ 労働者の職業能力開発の支援 職業能力を評価する仕組みの整備 雇用管理の改善などについての共同の取り組みを推進してください 4

継続雇用制度の対象者を雇用する企業の範囲 継続雇用制度の対象者について 定年まで雇用した企業だけでなく 当該企業の子会社や関連会社などの特殊関係事業主 ( 図 1の1から5) で雇用することも認められます 継続雇用制度の対象者を特殊関係事業主で雇用する制度を導入する場合は 定年まで雇用した企業と特殊関係事業主との間で契約を締結する必要があります [ 図 1] 1 3 の子法人等 ( いわゆる兄弟会社 ) 自社 親子法人等関係 関連法人等関係 2 子法人等 4 の関連法人等 5 関連法人等 他社を自己の子法人等とする要件は 図 2 に示す親子法人等関係の支配力基準を満たすことです ( 高年齢者雇用安定法施行規則第 4 条の 3) [ 図 2] 親子法人等関係 ( 支配力基準 ) 規則第 4 条の 3 第 2 項 (1) 議決権所有割合が過半数である場合 同項第 1 号 議決権 50% 超 子法人等 (2) 議決権所有割合が 40% 以上 50% 以下である場合 同項第 2 号 1 同一議決権行使者の議決権所有割合が合算して 50% 超 2 意思決定の支配が推測される事実の存在 議決権 40% 以上 50% 以下 子法人等 議決権 40% 以上 50% 以下 子法人等 緊密な関係により同一内容議決権行使が認められる者 同一内容議決権行使に同意している者 議決権 50% 超 下記いずれかの要件に該当 (3) 議決権所有割合が 40% 未満である場合 同項第 3 号 緊密な関係により同一内容議決権行使が認められる者 同一内容議決権行使に同意している者 右記いずれかの要件に該当 議決権 50% 超 子法人等 要件 取締役会の過半数占拠 事業方針等の決定を支配する契約の存在 資金調達総額の過半数融資 その他意思決定の支配が推測される事実 他社を自己の関連法人等とする要件は 図 3 に示す関連法人等関係の影響力基準を満たすことです ( 高年齢者雇用安定法施行規則第 4 条の 3) [ 図 3] 関連法人等関係 ( 影響力基準 ) 規則第 4 条の 3 第 4 項 (1) 議決権所有割合が 20% 以上である場合 同項第 1 号 議決権 20% 以上 関連法人等 (2) 議決権所有割合が 15% 以上 20% 未満である場合 同項第 2 号 議決権 15% 以上 20% 未満 右記いずれかの要件に該当 (3) 議決権所有割合が 15% 未満である場合 同項第 3 号 緊密な関係により同一内容議決権行使が認められる者 同一内容議決権行使に同意している者 右記いずれかの要件に該当 議決権 20% 以上 関連法人等 関連法人等 5 要件 の役員等が代表取締役等に就任 重要な融資 重要な技術の提供 重要な営業上又は事業上の取引 その他事業等の方針決定に重要な影響を与えられることが推測される事実

特殊関係事業主との契約書記載例 ( 参考 ) 継続雇用制度の特例措置に関する契約書 ( 例 ) 株式会社 ( 以下 甲 という ) 株式会社 ( 以下 乙 1 という ) 及び 株式会社 ( 以下 乙 2 といい 乙 1 及び乙 2 を総称して 乙 という ) は 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律 ( 昭和 46 年法律第 68 号 以下 高齢者雇用安定法 という ) 第 9 条第 2 項に規定する契約として 次のとおり契約を締結する ( 以下 本契約 という ) 第 1 条乙は 甲が高齢者雇用安定法第 9 条第 1 項第 2 号に基づきその雇用する高年齢者の 65 歳までの安定した雇用を確保するための措置として導入する継続雇用制度を実施するため 甲の継続雇用制度の対象となる労働者であってその定年後も雇用されることを希望する者 ( 次条において 継続雇用希望者 という ) を その定年後に乙が引き続いて雇用する制度を導入する 第 2 条乙は 甲が乙に継続雇用させることとした継続雇用希望者に対し 乙が継続雇用する主体となることが決定した後 当該者の定年後の雇用に係る労働契約の申込みを遅滞なく行うものとする 第 3 条第 1 条の規定に基づき乙 1 又は乙 2 が雇用する労働者の労働条件は 乙 1 又は乙 2 が就業規則等により定める労働条件による 以上 本契約の成立の証として本書 3 通を作成し 甲 乙 1 乙 2 各自 1 通を保有する 平成年月日 ( 甲 ) 東京都 株式会社 代表取締役 印 ( 乙 1) 東京都 株式会社 代表取締役 印 ( 乙 2) 東京都 株式会社 代表取締役 印 6

就業規則の記載例 ( 参考 ) 1 定年の引き上げ を行う場合 第 条従業員の定年は満 65 歳とし 65 歳に達した年度の末日をもって退職とする 2 継続雇用制度 を導入する場合 パターン 1 希望者全員を 65 歳まで継続雇用する場合 第 条従業員の定年は満 60 歳とし 60 歳に達した年度の末日をもって退職とする ただし 本人が希望し 解雇事由又は退職事由に該当しない者については 65 歳まで継続雇用する パターン 2 経過措置を利用する場合 第 条従業員の定年は満 60 歳とし 60 歳に達した年度の末日をもって退職とする ただし 本人が希望し 解雇事由又は退職事由に該当しない者であって 高年齢者雇用安定法一部改正法附則第 3 項に基づきなお効力を有することとされる改正前の高年齢者雇用安定法第 9 条第 2 項に基づく労使協定の定めるところにより 次の各号に掲げる基準 ( 以下 基準 という ) のいずれにも該当する者については 65 歳まで継続雇用し 基準のいずれかを満たさない者については 基準の適用年齢まで継続雇用する (1) 引き続き勤務することを希望している者 (2) 過去 年間の出勤率が % 以上の者 (3) 直近の健康診断の結果 業務遂行に問題がないこと (4) 2 前項の場合において 次の表の左欄に掲げる期間における当該基準の適用については 同表の左欄に掲げる区分に応じ それぞれ右欄に掲げる年齢以上の者を対象に行うものとする 平成 25 年 4 月 1 日から平成 28 年 3 月 31 日まで平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 3 月 31 日まで平成 31 年 4 月 1 日から平成 34 年 3 月 31 日まで平成 34 年 4 月 1 日から平成 37 年 3 月 31 日まで 61 歳 62 歳 63 歳 64 歳 上に示す記載例は あくまで参考に示すものであり 就業規則を作成 変更する際は 労使で十分協議の上 各企業の実情に応じたものとなるようにしてください 就業規則を作成 変更した場合は 労働者の過半数で組織する労働組合 ( ない場合は労働者の過半数を代表する者 ) の意見書を添えて 所轄の労働基準監督署長に届け出てください ただし 常時雇用する労働者が 10 人未満の事業所については届出の必要はありません 7

就業規則の労働基準監督署への届け出 就業規則を変更した場合 1 就業規則変更届 2 意見書 3 就業規則の変更部分を 所在地を管轄する労働基準監督署へ届け出なければなりません 労使協定書そのものは届け出る必要はありません なお 再雇用規定 嘱託社員就業規則 など 別規定を作成した場合も届け出が必要です 1 就業規則変更届 2 意見書 労働基準監督署長 殿 平成年月日 殿 平成年月日 今回 別添のとおり当社の就業規則を変更いた しましたので 意見書を添付のうえ提出します 労働保険番号業種労働者数事業所の所在地事業場の名称使用者職氏名 ( 臨時 パート含む ) 人 印 平成年月日付けをもって意見を求められた就業規則案について 下記のとおり意見を提出します 記 労働者代表 印 3 就業規則変更部分 ( 例 ) 意見書について 新 第 条従業員の定年は満 60 歳とし 60 歳に達した年度の末日をもって退職とする ただし 本人が希望し 解雇事由又は退職事由に該当しない者については 65 歳まで継続雇用する 旧 第 条従業員の定年は満 60 歳とし 60 歳に達した年度の末日をもって退職とする ただし 本人が希望し 高年齢者雇用安定法第 9 条第 2 項に基づき労使協定により定められた基準を満たした者については 65 歳まで継続雇用する 就業規則を作成し または変更した場合には 労働者の過半数で組織する労働組合 ( 過半数労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者 ) の意見を記した書面 ( 意見書 ) を添付して 管轄する労働基準監督署へ届け出なければなりません 8