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マンション棟数密度 ( 東京 23 区比較 ) 千代田区中央区港区新宿区文京区台東区墨田区江東区品川区目黒区大田区世田谷区渋谷区中野区杉並区豊島区北区荒川区板橋区練馬区足立区葛飾区江戸川区

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基本方針

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公的な住宅改修制度について

高齢者住宅施策の現状と今後の方向性

地域住宅計画 計画の名称地域住宅計画都道府県名三重県作成主体名計画期間平成 17 年度 ~ 22 年度 1. 地域の住宅政策の経緯及び現況 当該地域は 三重県の南部に位置し 人口約 25,000 人 世帯数約 8,400 世帯の地域である は伊勢志摩国立公園の玄関口として 観光及び水産業を中心に発展

大規模住宅団地の現状と活性化・再生の進め方

2-1 沖縄県の住宅事情 (1) 人口 世帯数及び住宅ストックの状況 1 平成 22 年 ~42 年に人口 2.7% 増 ( 全国 :8.9% 減 ) 世帯数 13.0% 増 ( 全国 :5.9% 減 ) 推計によると 本県は人口 世帯数ともに平成 37 年まで増加する ( 全国では人口 H22 世

平成15年札幌市の住宅

東京の住宅事情

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共同住宅の空き家について分析-平成25年住宅・土地統計調査(速報集計結果)からの推計-

空き家の現状データ 参考資料 ⑴ 住宅数及び空き家数 表 1 住宅数の内訳 ( 資料 : 平成 25 年住宅 土地統計調査 ) 住宅数 居住世帯居住世帯なしあり総数一時現在者のみ建築中空き家 全国 60,628,600 52,102,200 8,526, ,800 88,100 8,19

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相対的貧困率の動向: 2006, 2009, 2012年

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資料 7 1 人口動態と子どもの世帯 流山市人口統計資料 (1) 総人口と年少人口の推移流山市の人口は 平成 24 年 4 月 1 日現在 166,924 人で平成 19 年から増加傾向で推移しています 人口増加に伴い 年尐人口 (15 歳未満 ) 及び年尐人口割合も上昇傾向となっています ( 人

高齢者の居住安定確保プラン 第2章 東京の高齢者を取り巻く状況

①基本計画_ xbd


目次 1. 調査の概要 調査の目的 調査対象 対象地域 調査方法 回収状況 結果の概要 住み替え 建て替え リフォームに関する事項 住み替えに関する意思決定 リフォーム

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問 1-2. 回答者の住宅特性 住宅タイプ別では 非木造 共同住宅 ( マンション等 ) が約 6 割 (61%) 所有関係別では 持家 が約 7 割 (69%) と最も多くなっています 住宅タイプ 所有関係別にみると 非木造 共同住宅 の 持家 が最も多く (211 件 ) 次いで 非木造 共同住

平成25年住宅・土地統計調査(速報集計) 標準誤差

空き家数の推移と種類別内訳 住宅 土地統計調査 ( 総務省 ) によれば 空き家の総数は この 20 年で 1.8 倍 (448 万戸 820 万戸 ) に増加 空き家の種類別の内訳では 賃貸用又は売却用の住宅 等を除いた その他の住宅 ( いわゆる その他空き家 ) がこの 20 年で 2.1 倍

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人口 世帯に関する項目 (1) 人口増加率 0.07% 指標の説明 人口増加率 とは ある期間の始めの時点の人口総数に対する 期間中の人口増加数 ( 自然増減 + 社会増減 ) の割合で 人口の変化量を総合的に表す指標として用いられる 指標の算出根拠 基礎データの資料 人口増加率 = 期間中の人口増

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住まい まちづくりの基本目標と基本的施策の展開方向 1. 住まい まちづくりの理念と基本目標 だれもが安心して住み続けたいと感じる魅力ある とだ の住まい まちづくり を政策の基本理念とし これを実現するために次の 3 つを基本目標として総合的な施策を図るものとします 基本目標 -Ⅰ 多様なニーズに

資料-6

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第 2 章近江八幡市を取り巻く状況と今後の課題 1 データからみえる地域福祉の状況 1 人口の状況近江八幡市は 平成 22 年 3 月に旧近江八幡市と旧安土町が合併し 人口 8 万人を超える市となりました 旧市町の人口を合計した数値を見ると 平成 12 年から平成 22 年は横ばいで推移していますが

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1 防災機能 東海地震防災対策強化地域 東南海 南海地震防災対策推進地域に指定され 大規模地震の危険性の高い地域となっています 平成 19 年度の住宅の耐震化率は 77% です 4m 未満の狭あい道路に接する住宅は 概ね 40% 前後で推移しています 近隣市と比較すると西尾市に次いで高く 2m 未満

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( 資料 3) 比較検討した住宅 (%) 注文住宅取得世帯分譲戸建住宅取得世帯分譲マンション取得世帯 中古戸建住宅取得世帯 中古マンション取得世帯 ( 資料 4) 住宅の選択理由 (%) 注文住宅取得世帯分譲戸建住宅取得世帯分譲マンション取得世帯 中古戸建住宅取得世帯 中古マンション取得世帯 ( 資

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平成27年国勢調査世帯構造等基本集計結果の概要

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78 成蹊大学経済学部論集第 44 巻第 1 号 (2013 年 7 月 ) % % 40%

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定住意向で 今後も住み続けたい が過半数 ( 約 60%) を占めている 高齢者 障がい者対策で 身近なデイサービスの拡充 道路 公共施設のバリアフリー 相談窓口 等を求める意見が多い 子育て支援では 公園 保育所 児童館の整備 が多い 3) 周辺環境について より広い 地区単位の区分では以下のよう

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②鳥取県地域住宅計画3期(当初)

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平成25年住宅・土地統計調査結果報告書(山形県)


略式代執行による特定空家等 ( ) の除却等 平成 27 年 5 月に施行された 空家等対策の推進に関する特別措置法 に基づき 所有者不明の特定空家等については 地域の安全確保等の観点から 市区町村が略式代執行により除却等が可能 略式代執行の費用は本来所有者等の負担であるが 市区町村による回収が困難

(2) 高齢者の福祉 ア 要支援 要介護認定者数の推移 介護保険制度が始まった平成 12 年度と平成 24 年度と比較すると 65 歳以上の第 1 号被保険者のうち 要介護者又は要支援者と認定された人は 平成 12 年度末では約 247 万 1 千人であったのが 平成 24 年度末には約 545 万

(3) 住宅ストック の概況 1 住宅総数と空家率住宅総数は一貫して増加傾向にあり 昭和 63 年の 38,100 戸から平成 20 年の 58,570 戸へと 20 年間で 20,470 戸増加しています 空家数は昭和 63 年の 3,500 戸 ( 空家率 9.2%) から バブル後の平成 5

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新潟県労働金庫

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新設 拡充又は延長を必要とする理由(1) 政策目的 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備する観点や低炭素化 循環型の持続可能な社会の実現の観点から 中古住宅取得や増改築等工事の適用要件の合理化や増改築等工事の対象を拡充することにより 中古住宅の流通促進 住宅ストックの循環利用に資する (

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資料 4 明石市の人口動向のポイント 平成 27 年中の人口の動きと近年の推移 参考資料 1: 人口の動き ( 平成 27 年中の人口動態 ) 参照 ⑴ 総人口 ( 参考資料 1:P.1 P.12~13) 明石市の総人口は平成 27 年 10 月 1 日現在で 293,509 人 POINT 総人口

白石社会資本整備計画(第Ⅱ期)

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第 2 章 住生活をとりまく現状と課題 8

2-1 住生活をとりまく現状 (1) 人口 世帯の状況名古屋市では 親となる若年層の人口減少等を背景に少子高齢化の傾向が続いており 近い将来 市内の総人口は減少に転ずると見込まれています 少子高齢化の進行で 生産年齢人口が減少する一方 高齢者人口の割合は急速に増加し 平成 32 年には 4 人に 1 人以上が 65 歳以上になると見込まれています 出生数 45, 4, 35, 3, 25, 2, 15, 1, 5, 昭和 45 図表 1 出生数 出生率の推移 5 55 6 平成 2 出生数 7 12 17 22 合計特殊出生率 合計特殊出生率 2. 1.38 1.5 1..5. 資料 : 名古屋市総合計画 218 世帯数は 世帯規模の小型化に伴い増加傾向が継続しますが 平成 37 年 ( 低位推計 ) から平成 42 年 ( 高位推計 ) にかけてピークを迎え その後は減少局面に入ると見込まれています 家族類型別で見ると 核家族世帯は平成 27 年以降減少局面に入る一方 高齢単身世帯などの単独世帯は増加傾向が継続するなど 世帯構成の多様化の進行が見込まれます 万人 25 2 15 1 5 図表 2 年齢別人口の推移と将来推計 % 3. 25. 2. 15. 1. 5.. 平成 2 7 12 17 22 27 32 37 42 ~14 歳 15~64 歳 65~74 歳 75 歳以上 75 歳以上割合 65 歳以上割合資料 : 名古屋市総合計画 218 図表 3 世帯数 世帯人員の推移と将来推計 図表 4 家族類型別の世帯数の推移と将来推計 万世帯 12 11 1 9 8 7 6 昭和 5 55 6 平成 2 7 12 17 22 27 32 37 42 世帯数 ( 高位推計 ) 世帯数 ( 低位推計 ) 1 世帯あたり人員 人 4.5 4. 3.5 3. 2.5 2. 1.5 万世帯 6 5 4 3 2 1 高齢夫婦世帯高齢単身世帯核家族世帯単独世帯その他 平成 12 17 22 27 32 37 42 資料 : 名古屋市総合計画 218 資料 : 名古屋市総合計画 218 9

また 市営住宅居住者の高齢化は 全市の状況を上回って進行しており 高齢者のいる 世帯は既に総世帯数の 6% を超えています また ひとり親世帯や外国人居住者の割合 も高い状況にあります 図表 5 市営住宅における高齢化等の状況 区分市営住宅名古屋市 入居者数 総人口 113,614 人 2,228,769 人 総世帯数 54,662 世帯 1,19,381 世帯 高齢者のいる世帯 63.7% 31.6% うち高齢者夫婦世帯 17.5% 7.4% 単身世帯 35.8% 4.7% うち高齢単身世帯 28.% 9.7% 障害者を含む世帯 17.5% うち障害者単身世帯 4.7% 母子世帯 父子世帯 7.1% 1.5% うち母子世帯 6.8% 1.3% うち父子世帯.3%.1% 外国人人口 7.6% 2.3% 注 1 市営住宅は 平成 28 年 3 月 31 日現在の数値 2 名古屋市は 平成 22 年国勢調査の数値 3 世帯 人口の割合は 総世帯数 総人口に対する割合 4 母子世帯 父子世帯は 親とその未婚の 18 歳以下 ( 名古屋市の場合は 2 歳未満 ) の子供のみからなる世帯 (2) 住宅のストックとフローの状況名古屋市では 住宅数は長期的には世帯数を上回る速度で増加しており 平成 25 年の住宅数と世帯数の差は約 17 万戸に達しています うち空き家は約 16 万 8 千戸となっていますが 住宅総数に占める空き家の割合は この 1 年間ほぼ横ばいの 13.2% となっています 図表 6 住宅数 空き家率の推移 ( 名古屋市 ) 住宅数 ( 戸 ) 世帯数 ( 世帯 ) 1,4, 1,274,48 35% 1,2, 1,54,36 1,117,7 1,15,85 3% 829,23 896,79 972,29 969,42 1,, 96,15 25% 841,74 765,38 792,5 8, 726,3 672,37 2% 6, 15% 4, 2, 11.4% 11.7% 1.7% 12.6% 13.7% 13.2% 13.2% 1% 5% 昭和 58 63 平成 5 1 15 2 25 総住宅数総世帯数空き家率 % 1

住宅の建て方については 共同住宅が増加し 平成 25 年には約 72 万戸と住宅総数の 65.5% に達しています 昭和 55 年以前に建築された旧耐震基準の住宅は順次減少し 平成 25 年には住宅総数の 25.5% となっています 住宅の所有関係については 持ち家 民営借家ともに増加しており 平成 25 年でそれぞれ約 5 万戸 約 41 万戸となっています 特に 民営借家の供給量が増加しているため 持ち家率は若干減少しています 住宅に居住する世帯の家族類型と住宅の所有関係については 夫婦と子ども 3 世代 夫婦と親 及び 高齢夫婦 世帯は持ち家の割合が高く 単身 ( 高齢者を除く ) 世帯は民営借家の割合が非常に高くなっています また 高齢夫婦 高齢単身 及び ひとり親と子ども 世帯は 公営の借家が占める割合が比較的高くなっています 図表 7 住宅の建て方別住宅数と昭和 55 年以前建築住宅の割合の推移 ( 名古屋市 ) 住宅数 ( 戸 ) 1,2, 959,8 1,, 897,7 833,2 783,7 8, 716,42 66,25 6, 4, 2, 昭和 58 63 平成 5 1 15 2 25.% 昭和 58 63 平成 5 1 15 2 25 総数 共同住宅 木造住宅 S55 年以前建築住宅の割合 図表 8 所有関係別住宅数の推移 ( 名古屋市 ) 2, 4, 6, 8, 1,, 戸 44.7% 44.9% 42.3% 43.5% 45.4% 45.7% 1,96,8 718,8 1.% 8.% 6.% 4.% 25.5% 2.% % は持ち家率 45.5% 499,2 78,7 3,5 412,7 32,3 43,42 持ち家公営の借家都市再生機構 公社の借家民営借家給与住宅不詳 図表 9 家族類型と住宅の所有関係別住宅数 ( 名古屋市 ) % 2% 4% 6% 8% 1% 単身 ( 高齢者を除く ) 69.5% 夫婦 ( 高齢者を除く ) 夫婦と子ども 68.4% 3 世代夫婦と親高齢夫婦 94.% 91.1% 76.6% 11.8% 高齢単身ひとり親と子どもその他 15.6% 17.2% 持ち家公営の借家都市再生機構 公社の借家民営借家給与住宅 11

被保護世帯 人員 住宅扶助人員護率2-2 住まい まちづくりの課題 (1) 住宅に困窮する様々な世帯に対する住まいの確保 全国における世帯年収の中長期的な動 向を見ると 年収 2 万円未満や 35 図表 1 所得が 2 万円未満 35 万円未満の世帯割合の推移 ( 全国 ) 万円未満の世帯の割合が増加傾向にあり 世帯類型別では 高齢者世帯や母子世帯において低額所得者世帯の割合が高い傾向にあります また 民営借家に居住する勤労者世帯の実収入に対する家賃支出の割合が上昇 傾向にある中で 持ち家の一次取得層と なる 3 歳代の勤労者の平均年収は減少 傾向にあります さらに 生活保護法に 資料 : 国民生活基礎調査 図表 11 3 歳代男性の平均年収推移 ( 全国 ) 基づく保護を受けている被保護世帯数は増加傾向にあり それに伴って住宅扶助に要する費用も増加しています 一方 平成 22 年に名古屋市が東海 3 県の民間賃貸住宅所有者に対して実施したアンケート調査によれば 入居者を制限している賃貸住宅所有者の割合は 外国人が 59.% 単身の高齢者が 44.6% 平成 資料 : 民間給与実態統計調査 生活保護受給世帯と解雇等による住居退去者が 33.8% 高齢者のみの世帯が 29.4% などとなっており 入居を制限している主な理由は 単身の高齢者の場合 居室内での死亡事故 66.2% 病気 火事等の不慮のトラブル 65.6% 設備 運営の整備不足 4.5% 保証人 身元引受人 38.2% などとされています 6, 5, 図表 12 生活保護被保護世帯数と住宅扶助人員の推移 ( 名古屋市 ) 3. 2.5 保平成 12 15 18 21 24 4, 2. 3, 1.5 2, 1. 1,.5. 被保護世帯数うち住宅扶助人員 年度 被保護実人員保護率 12

このように適切な住宅を自力で確保することが困難な世帯が多様化する中で これらの 世帯が生活の基盤となる住まいを確保し 安心して居住を継続することができる住まい まちづくりが求められています 図表 13 入居拒否の状況 % 1% 2% 3% 4% 5% 6% 図表 14 入居拒否の理由 ( 単身の高齢者 ) % 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 外国人 単身の高齢者 59.% 44.6% 居室内の死亡事故 66.2% 生活保護受給世帯 33.8% 病気 火事等の不慮のトラブル 65.6% 解雇等による住居退去者 33.8% 高齢のみ世帯 29.4% 設備 運営の整備不足 4.5% 低額所得者 28.% 障害者のいる世帯 23.7% 保証人 身元引受人 38.2% 乳幼児など小さな子どものいる世帯一人親世帯 1.3% 1.3% 家賃支払い 28.6% 資料 : 住宅セーフティネットアンケート ( 平成 22 年度に名古屋市が東海 3 県の民間賃貸住宅の所有者向けに実施したアンケート調査 : 有効回答者数 1,9 名 ) (2) 安心 安全な居住環境の形成名古屋市では 過去に伊勢湾台風や東海豪雨などの自然災害により大きな被害が発生しており 今後も 南海トラフを震源とする大規模な地震の発生による人的被害 建物被害など大きな被害が想定されています 平成 25 年の居住世帯のある住宅ストックで 新耐震基準施行前の昭和 55 年以前に建築された 26 万戸のうち 約 13 万戸は耐震性がないものと推計しており これらの住宅の耐震改修や老朽住宅の建替により 耐震化の促進を図ることが求められています さらに 老朽化した住宅が密集している市街地では 地震時に建物の倒壊等により避難や救助が阻まれたり 延焼による大規模火災が発生したりするおそれがあり 防災性能の向上が課題となっています 13

図表 15 住宅の耐震化の状況 ( 名古屋市 ) 区分 新耐震建築物 A 新耐震以前建築物 耐震性あり B 耐震性なし C 合計 D= A+B+C 耐震性あり E=A+B 耐震化率 F=E/D 木造住宅非木造住宅 26,4 16,5 97,3 32,2 222,9 69.6% 556,4 113,3 33,9 73,6 669,7 95.2% 合計 762,8 129,8 131,2 1,23,8 892,6 87.2% 注平成 25 年住宅 土地統計調査から推計し 人口動向調査に基づき住宅数を補正した ( 平成 25 年 1 月 1 日現在 ) また 市民の価値観やライフスタイルが多様化する中 高齢単身世帯や高齢者のみの世帯が増加するなど 日常生活上の支援や地域の見守り 安否確認が求められる世帯が増加しています 町内会 自治会への加入率が低下し 地域活動の担い手が固定化 高齢化するなどの課題がある一方で 災害時の助け合いや高齢者 子どもの見守り活動などを行う上での地域とのつながりの必要性は市民に広く認識されています 地域活動に対する市民の関心を高め 参加を促していくとともに NPO 法人やボランティア活動団体など多様な主体と連携しながら 安心 安全な居住環境の形成を図ることが求められています 図表 16 地域活動の現状 課題 ( 名古屋市 ) 市民アンケート 学区アンケート 地域のつながりやまとまりの必要性 町内会 自治会を必要と思う観点 町内会 自治会の加入率 町内会 自治会の加入率が減少している要因 そう思う 45.8% どちらかといえばそう思う どちらかといえばそう思わない 44.2% 3.2% そう思わない 2.5% 災害時に助け合うため 79.1% ほとんど変わらない 45.2% 新たなマンション等転入者の加入率が低い 58.3% 高齢者の見守り活動を行うため 58.9% 減少している 33.3% 住民の高齢化 57.1% 子どもの見守り活動を行うため 58.7% 増加している 19.% 単身世帯の増加 54.8% 交通安全 防犯活動を行うため 55.2% 地域で情報を共有するため 53.9% 資料 : 平成 26 年度地域コミュニティ活性化に関する調査 14

(3) 住宅ストックの質の向上と既存住宅ストックの有効活用 名古屋市内の空き家は その約 75% が賃貸用 売却用の住宅です 残り 25% がその他の住宅の空き家ですが 適正な管理が行われていない空家等のうち 周辺に著しい危険や悪影響を及ぼしている特定空家等については除却を促進するとともに 耐震性など一定の質を有する 図表 17 空き家の種類別内訳 ( 名古屋市 ) 一戸建 ( 非木造 ), 2,, 1.2% 一戸建 ( 木造 ), 2,1, 12.% 売却用の住宅, 8,1, 4.8% 共同住宅 ( 木造 ), 2,4, 1.4% 長屋建, 2,8, 1.7% 共同住宅 ( 非木造 ), 14,, 8.3% その他の住宅, 24.7% 空き家総数 167,7 戸 その他, 2,.1% 二次的住宅, 2,5, 1.5% 賃貸用の住宅, 115,8, 69.% 空き家については その利活用の促 進を図るなどの対策が求められています また 居住世帯のある住宅について 高齢者のための設備の設置状況を見ると 持ち家においては手すりの設置などのバリアフリー化が進んでいますが 借家においてはその割合が低い状況です 実施されたリフォームの工事内容を見ても 内装の模様替えなどが多く バリアフリー化や断熱工事など住宅の機能 性能の向上に関するリフォームは必ずしも進んでいない状況です 名古屋市内の住宅ストックのうち分譲マンションについては 平成 25 年までに約 5,5 棟 19 万戸が供給され 住宅ストック全体の約 17% に達していますが 今後 建築後 3 年を経過する分譲マンションが急増します これらの住宅につ 図表 18 高齢者のための設備の設置状況 ( 名古屋市 ) 高齢者等のための設備がある 手すりがある 段差のない屋内 車いす通行可能な廊下幅 1 2 3 4 5 6 7% 18.8% 35.2% 22.1% 32.1% 15.5% 17.7% 22.% 15.6% 33.4% 48.5% 56.3% 69.6% 全体持ち家借家 図表 19 リフォームの工事内容 ( 名古屋市 ) 増築 間取りの変更 収納の改善 増加 台所 トイレ 浴室 洗面所の改修 天井 壁 床などの内装の改修 屋根 外壁などの改修 壁 柱 基礎などの補強 窓 壁などの断熱 結露防止工事 冷暖房 給湯 電気設備 太陽熱利用の温水機器 階段や廊下の手すりの設置 屋内の段差の解消 その他 % 2% 4% 6% 15.2% 26.6% 22.8% 2.6% 4.8% 13.4% 9.% 5.2% 13.1%.1% 1.9% 13.7% 5.9% 1.6% 34.4% 32.7% 58.3% 46.2% 平成 25 年平成 2 年 資料 : 住生活総合調査 ( 平成 25 年 ) 15

いて 管理組合による適切な維持管理や計画的な修繕を促すとともに 老朽化したものについては円滑な建替を促進していくことが求められます 市営住宅等についても 昭和 45 年から昭和 55 年頃までの間に建設時期が集中しており 市営住宅ストック全体の急速な老朽化の要因 図表 2 着工年次別分譲マンション戸数 棟数 戸 6, 5, 4, 3, 2, 1, 昭和 45 ~49 昭和 47 ~56 昭和 57 ~ 平成 3 平成 4 ~13 平成 14 ~25 戸数 6,614 41,361 45,846 5,529 43,976 棟数 221 1,15 1,585 1,593 915 棟 1,8 1,5 1,2 9 6 3 となっています これら既存の住宅ストックを最大限活用していくため 適切な維持管理を実施するとともに 計画的 効率的な改修や建替等を進めていく必要があります 住宅は 建設時や使用時に大量の資源やエネルギーを消費し 解体時には廃棄物が発生することから 建設から解体までのライフサイクルを見据えた 地球環境に負荷をかけ 戸 3,5 3, 2,5 2, 1,5 1, 5 昭和 31 図表 21 市営住宅の建設年度別管理戸数 昭和 55 年以前建設のストックが約 6 割 36 41 46 51 56 61 平成 3 8 13 18 23 ( 平成 28 年 3 月 31 日現在 ) ない住まい まちづくりが求められます しかしながら 我が国の住宅の寿命は 3 年程度と欧米に比べて短く 家庭におけるエネルギー消費による CO 2 排出量は増加傾向にあります これまでの 住宅を作っては壊す 住生活から いいものを作って きちんと手入れし 長く大切に使う 住生活への移行を促す必要があります [ 万トン CO2] 市民図表 22 部門別温室効果ガス排出量の推移 ( 実排出量 : 名古屋市 ) 合計 1,739 263 137 合計 1,587 <199 年度比 > 354 268 152 マイカー 家庭事287 CO2 198 385 656 CO2 以外の 442 129 温室効果ガス 57 199 年度 213 年度 ( 基準年度 ) CO2 以外の温室効果ガス 工場 その他 オフィス 店舗等 業務用車 業者+34.7% +11.% 25.9% +34.1% 32.7% 56.1% 16

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