第 1 章計画策定にあたって 1 計画策定の背景と趣旨 ( 注近年 特定健康診査 ) ( 注 ) ( 以下 特定健診 という ) の実施や診療報酬明細書等 ( 以 下 レセプト という ) の電子化の進展等により 保険者 ( 注 ) が健康や医療に関する情 報を活用して被保険者 ( 注 ) の健康課

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1 基本健康診査基本健康診査は 青年期 壮年期から受診者自身が自分の健康に関心を持ち 健康づくりに取り組むきっかけとなることを目的に実施しています 心臓病や脳卒中等の生活習慣病を予防するために糖尿病 高血圧 高脂血症 高尿酸血症 内臓脂肪症候群などの基礎疾患の早期発見 生活習慣改善指導 受診指導を実

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背景及び趣旨我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する法律に

Ⅰ 目標達成

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桑名市 パブリックコメント 桑名市国民健康保険保健事業実施計画 ( データヘルス計画 ) ( 平成 27 年度 ~ 平成 29 年度 ) 案 平成 28 年 3 月 桑名市

2 第 1 期データヘルス計画 ( 平成 27 年度 ~ 平成 29 年度 ) の要点 ⑴ 加入者の状況被保険者は 男性が約 85% と多く 年齢構成は 40 歳代 50 歳代が多い 被扶養者は 子供を除くと女性が多い ⑵ データに基づく健康課題 1 生活習慣病及び生活習慣病関連疾患が医療費に占める

第2期データヘルス計画について

1 保健事業実施計画策定の背景 北海道の後期高齢者医療は 被保険者数が増加し 医療費についても増大している 全国的にも少子高齢化の進展 社会保障費の増大が見込まれる このような現状から 一層 被保険者の健康増進に資する保健事業の実施が重要となっており 国においても 保健事業実施計画 ( データヘルス


3 成人保健

特定健康診査等実施計画

背景及び趣旨 我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する法律


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(この実施計画は「高齢者の医療の確保に関する法律」第19条の規定に基づき作成し、

第 2 章気仙沼市の健康を取り巻く状況 - 4 -

特定健康診査等実施計画 ( 第二期 : 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 ) リクルート健康保険組合 平成 25 年 4 月 1

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第 1 節人口の推移 1 総人口と世帯数の推移 平成 25 年 1 月 1 日現在 人口は 580,852 人 世帯数は 259,048 で平成 5 年から 人口 世帯数ともに増加傾向にあります 出典 : 各年 1 月 1 日現在総人口 2 段階別人口の推移と将来推計平成 17 年から 25 年まで

第三期特定健康診査等実施計画 ニチアス健康保険組合 最終更新日 : 平成 30 年 02 月 20 日

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議題1 介護納付金課税額に係る税率及び課税限度額について(諮問)

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国民健康保険制度改革の施行に向けて

調書のの見方 新規 新規事業の実施 現行どおり 事業をする 充実 事業の充実 強化を図る 改善 事業の見直し 改善を図る 縮小 事業規模を縮小する 廃止 事業を廃止する 2

新宮市国民健康保険第 2 期特定健康診査等実施計画 ( 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 ) 平成 25 年 4 月 新宮市国民健康保険


はじめに第1章基本方針第2章岐阜市の現状第3章第4章第二次ぎふ市民健康基本計画の評価今後の取り組み第5章効果的な推進体制第6章参考資料7 第 3 章岐阜市の現状 1 岐阜市の人口統計 (1) 人口の推移 本市の人口は 昭和 60 年以降 減少傾向にあったものの 平成 18 年柳津町との合併により 一

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

医療費適正化計画の概要について 国民の高齢期における適切な医療の確保を図る観点から 医療費適正化を総合的かつ計画的に推進するため 国 都道府県は 医療費適正化計画を定めている 根拠法 : 高齢者の医療の確保に関する法律作成主体 : 国 都道府県計画期間 :5 年 ( 第 1 期 : 平成 20~24

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(7)健診データの受領方法

~ 第 1 章計画策定にあたって ~ 1. データヘルス計画策定の背景及び位置付けこれからの高齢者の大幅な増加が見込まれる中で 高齢者ができる限り長く自立した日常生活を送ることができるよう 被保険者の健康の保持増進の取組みを支援することが重要です また 特定健康診査の実施やレセプト等の電子化の進展

目次 1. 趣旨 2. 計画の期間 3. 兵庫県の特徴 (1) 人口 後期高齢者数について (2) 平均寿命について (3) 医療 健診 介護 ( 有病状況 ) について 4. 目標 5. 実施事業 < 参考 > 別添資料 KDB の分析帳票等について

大阪府医師国民健康保険組合 特定健康診査等実施第 2 期計画 ( 平成 25 年 7 月 1 日 ) 1. 計画策定の背景昭和 36 年の国民皆保険の成立により わが国の平均寿命は飛躍的に伸び 今や世界一の長寿国となった しかし 世界に冠たるこの国民皆保険制度は 平均寿命の伸びによる高齢化の急激な進

表紙裏 ( 空白 )

はじめに

3 成人高齢保健等 -(1) 主要疾患別死亡推移 2 心疾患 全国 ( 上段 : 人 下段 : 人口 10 万対 ) 平成 24 年平成 25 年平成 26 年平成 27 年平成 28 年 198, , , , ,

歯科中間報告(案)概要

特定健康診査等 ( 平成 30 年度 平成 35 年度 ) 背景 現状 基本的な考え方 No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6 事業所数が多く その健康課題も多岐にわたるため対策実施に当たっては事業所の協力が欠かせない 被保険者の特定健診受診率は 95% 前後であり 事業主健診は

目次 1. 基本事項... 1 (1) 計画策定の背景... 1 (2) データヘルス計画の位置づけ... 1 (3) 計画期間 北海道建設国民健康保険組合の特性把握... 2 (1) 被保険者の構成... 2 (2) 医療費の状況 これまでの取り組み... 6 (1

特定健康診査等実施計画

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

要因 2 全国的に 死亡原因の 6 割が生活習慣病であり 大阪市においては 特に死亡者数の最 も多い悪性新生物 ( がん ) の死亡率が高くなっている なお 心疾患および脳血管疾患 については 全国との差が年々縮まり 現在はほぼ同じ水準となっている 国 大阪府 大阪市の死亡率 H22 年 人口 10

平成23年度国保連合会

資料 6 広島市健康福祉局保健部保健医療課 元気じゃ健診 ( 特定健診 ) の受診に関する地域包括支援センターから地域住民への呼びかけについて 1. 趣旨 広島市は 全国平均に比べて 平均寿命は長いが 健康寿命は短くなっている また 広島市国民健康保険の 1 人当たり医療費は 政令市の中で最も高くな

特定健康診査等実施計画

背景及び趣旨 我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた し かし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医 療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する

背景及び趣旨 我が国は国民皆保険のもと 世界最長の平均寿命や高い保険医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などの大きな環境変化に直面しており 医療制 度を持続可能なものにするため その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する法律に

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日本赤十字社健康保険組合特定健康診査等実施計画 Ⅰ 計画策定にあたって 1 背景及び趣旨我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務

各種健診等の連携についての考え方 一現行制度における各種健診等の連携. 基本健診において生活機能評価を同時実施 () 現在 老人保健法において 65 歳以上の対象者については 生活機能評価を基本健診において同時に実施するよう求めている 同時実施は 本人の利便性 受診率の向上 検査重複の回避に資する


第2次「健康くるめ21」計画

第 2 章計画の推進及び進行管理 1 計画の推進 県 市町村及び県民が 関係機関等と相互に連携を図りながら 県民の歯 口腔の健康づくりを推進します 県における推進 (1) 全県的な推進 県全域の課題を踏まえた基本的施策や方向性を示すとともに 取組の成果について継続的な評価を行い 県民の生涯を通じた歯

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11 平成 21 年度介護予防事業実施状況について 平成 22 年 7 月 大阪市健康福祉局健康づくり担当

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特定健康診査等実施計画

第1章評価にあたって

芦屋市

平成 27 年度版 [ 人口の状況 ] の現状 人口静態 ( 平成 27 年 ) 人口動態 ( 平成 26 年 ) 総数 男 女 総数 男 女 人口 89,42 44,85 44,552 出生数 歳以上人口 22,17 1,36 11,864 死亡数

背景及び趣旨 我が国は国民皆保険のもと 社会保障制度を構築してきた結果 世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 近代において 急速な少子高齢化や国民の大きな生活環境の変化は 飽食や便利さと引き換えに慢性的な運動不足に陥り いわゆる生活習慣病への大きな要因となっている さらには 医

目次 第 1 広域計画の趣旨 計画期間及び改定 1 第 2 高齢者医療を取り巻く現状と医療保険者としての課題 1 1 被保険者の状況 1 2 医療費の状況 3 3 保険料の状況 4 4 保健事業の状況 6 5 医療保険者としての課題 7 第 3 基本的考え方 7 第 4 施策の方針 8 1 医療費の

しぶや高齢者のしおり

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01 【北海道】

高齢者を取り巻く状況 将来人口 本市の総人口は 今後も減少傾向で推移し 平成32年 2020年 には41,191人程度にまで減少し 高齢 者人口については 平成31年 2019年 をピークに減少に転じ 平成32年 2020年 には15,554人程度 になるものと見込まれます 人 第6期 第7期 第8

保健事業実施計画書

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平成 28 年度健康診断について 基本健康診断 ( 一次検査 ) 健康保険組合は疾病予防事業として被保険者 被扶養者の皆様の健康診断を実施しています 健診種類 ( いずれかを選択 ) 生活習慣病健診 人間ドック 被保険者 対象者 対象年齢 ( 該当年度末日 (3 月 31 日 ) 基準 ) 年齢制限

特定健診の受診率は毎年上昇しており 平成 28 年度は県平均よりも 7% 高い状況 となっていますが 国が示す目標値 60% を達成するには更なる工夫や PR が必要とな っています 長与町国保の医療費は平成 25 年度から上昇していましたが 平成 28 年度は前年度より約 3 億円減少し 1 人当

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計画の今後の方向性

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

特定健康診査等実施計画 静岡県自動車販売健康保険組合 平成 19 年 12 月

第 11 章 保健衛生 600 人 図 11-1 乳幼児健康診査実施状況 幼児一般検診 1 歳 6ヶ月検診 3 歳児検診 平成 20 年度平成 21 年度平成 22 年度平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度平成 26 年度平成 27 年度 14

第 1 編総論第 1 章計画の基本的な考え方 1 計画改定の背景と趣旨 国や県においては 健康寿命 1 の延伸や生活の質 2 の向上 さらには 健康格差の縮 小を目的とした 健康日本 21 や 富山県健康増進計画 が策定され さまざまな関係機関の 連携により社会全体で個人の主体的な健康づくりを支援す


02 28結果の概要(3健康)(170622)

生活福祉研レポートの雛形

第 1 章 ヘルスプランぎふ 21 の基本的な考え方 1 計画策定の趣旨 ヘルスプランぎふ 21 は 岐阜県健康増進計画として平成 14 年 3 月に策定し その後平成 20 年度には 国が策定した 健康日本 21 と連動しながら メタボリックシンドロームに着目した生活習慣病の一次予防に重点をおいた

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Transcription:

第 1 章計画策定にあたって 1 計画策定の背景と趣旨 ( 注近年 特定健康診査 ) ( 注 ) ( 以下 特定健診 という ) の実施や診療報酬明細書等 ( 以 下 レセプト という ) の電子化の進展等により 保険者 ( 注 ) が健康や医療に関する情 報を活用して被保険者 ( 注 ) の健康課題の分析 保健事業の評価等を行うための基盤の整備 が進んでいます こうした中 日本再興戦略 ( 注 ) ( 平成 25 年 6 月 14 日閣議決定 ) においても 全ての 健康保険組合に対し レセプトのデータの分析 それに基づく加入者の健康保持増進の ための事業計画として データヘルス計画 の作成 公表 事業実施 評価等の取組を 求めるとともに 市町村国民健康保険 ( 以下 国保 という ) が同様の取組を行うこと を推進する とされ 保険者はレセプト等を活用した保健事業を推進することとされま した こうした背景を踏まえ 国民健康保険法第 82 条第 4 項の規定に基づき厚生労働大臣が 定める 国民健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針 の一部が改正されま した 保険者は健康 医療情報を活用して PDCA サイクルに沿った効果的かつ効率的 な保健事業の実施を図るための保健事業の実施計画 ( データヘルス計画 ) を策定した上 で 保健事業の実施及び評価を行うものとされました これまでも 桑名市国民健康保険においては レセプトや統計資料等を活用すること により 桑名市国民健康保険特定健康診査等実施計画書 ( 注 ) の策定や見直し その他の保 健事業を実施してきたところですが 今後は さらなる被保険者の健康保持増進に努め るため 保有しているデータを活用しながら 保健事業の展開やポピュレーションアプ ローチから重症化予防について網羅的に保健事業を進めていくことや 医療費適正化を 推進することが求められています 桑名市国民健康保険保健事業実施計画 ( データヘルス計画 ) は 国民健康保険法に基 づく保健事業の実施等に関する指針 に基づき 健康 医療情報を活用して 健康課題 を明確にし 効果的かつ効率的な保健事業を計画し被保険者の健康の保持増進を図り 市民一人ひとりが自分らしく健康で心豊かに生活できることを目的に策定するものです 図 1-1 PDCA サイクル 1

2 計画の位置づけ本計画は 桑名市総合計画の目指す施策を実現するための個別計画の一つに位置付られるとともに 桑名市地域福祉計画 桑名市健康づくり計画 桑名市国民健康保険特定健康診査等実施計画書 桑名市地域包括ケア計画 ( 介護保険事業計画 老人福祉計画 ) 桑名市子ども 子育て支援事業計画 桑名市障害者計画及び桑名市障害福祉計画との整合性を図るものとします 3 計画の期間 本計画の期間は 第 2 期桑名市国民健康保険特定健康診査等実施計画書との整合性を 勘案し 平成 27 年度から平成 29 年度までの 3 年間とします 4 計画策定に向けた体制及び取組計画策定にあたっては 医師会 歯科医師会 薬剤師会 被保険者代表 公益の代表者等から構成される 桑名市国民健康保険運営協議会 や 保険年金課や地域保健課をはじめ保健福祉部全課が横断的に健康や医療の課題について協議 検討する ワーキング会議 三重県国民健康保険団体連合会の保健事業 評価委員会 の助言を受け また 本市の国民健康保険に加入されている世帯で 平成 26 年度中に医療機関等の受診をされていない方で 特定健診の受診結果に異常がない方に 健康維持のために 日頃取り組まれていることや気を付けていることなどをグループ形式でインタビューを実施し 市民の声を反映するなど全員参加型の計画づくりに努めました 桑名市国保運営協議会 ワーキング会議 2

図 1-2 データヘルス計画策定における組織体系 3

第 2 章桑名市国民健康保険を取り巻く状況 1 年齢別人口の推移本市の人口は 平成 27 年 3 月末現在では 142,544 人となっています 年齢 3 区分別でみると 0~14 歳 ( 年少人口 ) や 15~64 歳 ( 生産年齢人口 ) は 減少傾向にありますが 65 歳以上人口は増加傾向にあります ( 図 2-1) 図 2-1 年齢区分別人口 各年度末現在の住民基本台帳人口及び外国人登録人口 2 国民健康保険被保険者数の推移 本市の平成 24 年度から平成 26 年度の被保険者数は 国保データベース ( 以下 KDB という ) の資料では減少傾向にあり 減少幅は年々大きくなっています ( 図 2-2) 図 2-2 年次別被保険者数 KDB データ 4

3 国民健康保険加入率の推移平成 26 年度の本市 三重県 本市と同規模の自治体 ( 以下 同規模自治体 という ) 全国における国保加入率を比較すると 本市の国保加入率は 23.2% となっており 他の団体よりも低い数値となっています ( 図 2-3) 本市の被保険者数を 年齢階級別及び男女別に比較すると 全国や三重県に比べ 65 歳以上の人数は多くなっています ( 図 2-4) なお 本市以外の三重県 同規模自治体 全国は それぞれ国民健康保険組合を含みます 図 2-3 国保加入比率 桑名市 三重県 同規模 全国 総人口 ( 人 ) 135,974 1,805,488 12,554,591 124,852,975 被保険者数 ( 人 ) 31,541 500,056 3,257,429 32,318,324 加入率 23.2% 27.7% 25.9% 25.9% KDB データ ( 総人口は平成 22 年度国勢調査 ) 図 2-4 被保険者数の比較 ( 平成 26 年度 ) KDB データ 75 歳以上は後期高齢者医療制度 ただし 一定の障害があり認定を受けた方は 65 歳以上 5

4 平均寿命と健康寿命平成 26 年度の本市 三重県における平均寿命は 男性が三重県よりやや高く 女性はほぼ同程度となっています 健康寿命については 男女共に三重県よりやや高い傾向にあります 図 2-5 三重県と比較した桑名市の平均寿命及び健康寿命 ( 平成 26 年度 ) 三重県庁ホームページ三重県健康福祉部医療対策局健康づくり課三重県の健康寿命 三重県及び本市の 健康寿命 は 日常的に介護を必要とせず 自立して心身ともに健康的な日常生 活を送ることができる期間 参考 全国の平均寿命及び健康寿命( 平成 22 年度 ) 男性平均寿命 79.6 歳健康寿命 70.4 歳女性平均寿命 86.3 歳健康寿命 73.6 歳全国の 健康寿命 は 健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間 であり 三重県及び本市の算出方法と違いがあります 6

5 死亡の状況年齢や性別の異なる集団の死亡率を比較する場合に 標準化死亡比 (SMR) が用いられます を上回れば三重県より高い死亡比となります 平成 22 年度 ~26 年度の本市の標準化死亡比は 女性の肝疾患や糖尿病 悪性新生物 ( がん ) が県平均より高い状況です 悪性新生物 ( がん ) では男女ともに胃がんや大腸がん 肝がんが県平均より高い状況です 図 2-6 標準化死亡比 /SMR 男性 交通事故 72 76 肝疾患 悪性新生物 150 50 0 60 98 平成 22 年度 ~26 年度 107 心 疾 患 交通事故 98 87 122 脳血管疾患 肝 疾 患 悪性新生物 150 102 50 0 女性 心 疾 患 脳血管疾患 98 男性子宮がん乳がん 糖尿病 胃がん 150 101 50 0 91 肺がん 116 大腸がん 104 肝がん 三重県の累計が 子宮がん悪性新生物内訳 93 97 乳がん 118 糖尿病胃がん女性 150 118 大腸がん 50 106 0 101 肝がん 103 肺がん 桑名保健所管内の現状 標準化死亡比 (SMR) 死亡率は通常年齢によって大きな違いがあることから 異なった年齢構成を持つ地域別の死亡率を そのまま比較することはできないことから 標準的な年齢構成に合わせて 地域別の年齢階級別の死亡率を算出して比較する必要がある 標準化死亡比は 基準死亡率 ( 人口 10 万対の死亡数 ) を対象地域に当てはめた場合に 計算により求められる期待される死亡数と実際に観察された死亡数とを比較するものである 国や県等の平均を とし 標準化死亡比が より大きい場合は 国や県等の平均より死亡率が多いと判断され より小さい場合は死亡率が低いと判断される 7

第 3 章これまでの取組と課題 本市の平成 26 年度の保健事業の実施状況については以下のとおりです 図 3-1 平成 26 年度保健事業の実施状況 事業名事業の目的及び内容評価 課題 桑名市国民健康保険被保険者を対象に 内臓脂肪 特定健診 人間ドック特定健診の受診勧奨 ( 電話 はがき送付 ) 特定保健指導後発医薬品 ( ジェネリック ) 差額通知医療費通知 型肥満に着目した生活習慣病の発症 重症化予防及び医療費の適正化を図ります 桑名市国民健康保険被保険者のうち 40 歳以上 75 歳未満の人に特定健康診査を実施しました 特定健診の受診促進を目指します 受診勧奨コールセンターの設置を委託し 3 年間未受診者の方に電話勧奨をしたほか 受診勧奨はがきを送付しました 桑名市国民健康保険被保険者を対象に 生活習慣病リスク保有者へ内臓脂肪型肥満解消に向けた生活習慣 ( 食生活及び運動習慣等 ) の改善を目指します 特定保健指導該当者に対し 電話や手紙による利用勧奨を行い 希望者に特定保健指導を実施しました 平成 24 年度より動機づけ支援を医師会に委託し 実施率の向上を図りました 後発医薬品 ( ジェネリック ) の使用を促進し 医療費の抑制を図ります 後発医薬品 ( ジェネリック ) に切り替えた場合 被保険者あたり 200 円以上の差額があり 14 日以上の投与がある場合に通知しました また医薬品に関する問い合わせに応対するコールセンタ-の設置を委託しました 医療の受診状況を把握してもらうため 医療機関等受診世帯へ年に2 回通知しました 働き盛りの 40 歳 50 歳代の受診率が他年代に比べ低い状況です 60 歳代の受診率が同規模 県 国と比較して低くなっています 受診率は前年度の 36.1% から 38.6% と上昇しましたが 第 2 期桑名市国保特定健診等実施計画の目標値である 45% は達成しておらず 今後も受診勧奨を継続していく必要があります 実施率は平成 25 年度で 9.4% と低い状況で 実施率がなかなか上がらないことが課題です また 40 歳 50 歳代の実施率が低い状況です 平成 26 年 11 月診療から平成 27 年 8 月診療まで 後発医薬品を使用している人の割合で比較すると 57.6% から 59.1% と上昇しています 引き続き 差額通知にて使用促進を促していきます 引き続き 医療費通知を行います ( 次頁につづく ) 8

事業名事業の目的及び内容評価 課題 対象となる方に対し がんの早期発見 早期治療 各種検診 : 集団がん検診 個別がん検診 のため検診を行いました また 対象となる方に対し無料クーポン券を発行し 受診機会の向上を図ります 希望者に五大がん検診 ( 胃がん 大腸がん 肺がん 乳がん 子宮がん ) を実施しました 複数のがん検診を同日に受診可能 ( セット 検診実施 ) とする他 休日に検診を行い受診 しやすい体制を整えました 歯周疾患検診 幼児歯科検診 フッ素塗布助成 対象となる方で希望する方に対し 歯周疾患の早期発見 早期治療のため歯周疾患検診を実施しました また う歯予防のため 2 歳児幼児歯科検診 フッ素塗布の助成を行いました 歯周疾患検診は受診率が低いため 検診実施方法を検討する必要があります 幼児歯科検診 フッ素塗布助成においては う歯予防のため ひき続き実施していく必要があります 受動喫煙対策 健康増進法健康診査 母子健康手帳発行時やマタニティセミナーにおいて 喫煙の影響について情報提供し 喫煙指導を行っています また 赤ちゃん訪問時に乳幼児突然死症候群についてのパンフレットを配布し啓発しています 医療保険に加入していない方に対し 健康増進法健診を実施し 生活習慣病の発症 重症化予防を目指します 対象者に通知し受診勧奨を行いました 引き続き啓発を実施していきます 受診率の向上のため 周知方法を検討する 必要があります 健康づくり講演会 市民を対象に健康に関する知識の普及啓発を図 るため 健康に関する講演会を年 1 回行いました 今後も継続して 健康に関する情報を発信 していきます こころの健康づくり講演会メンタルパートナー養成講座健康教育 市民を対象に こころの健康に関する知識の普及や啓発を図るため こころの健康に関する講演会を年 1 回行いました また 市民を対象にこころの悩みを抱えている人に対し 相談窓口等へつなぐことができる人の育成を目指すため メンタルパートナー養成講座を開催しました 市民を対象に 健康に関する知識の普及啓発を図るため 健康に関する講話等を行い 健康に関する知識の普及啓発を行いました 今後も こころの健康に関する情報発信 メンタルパートナー養成講座を引き続き実施していきます 引き続き啓発を実施していきます 9