練習問題 1 章練習問題 1. 名目 GD 実質 GD GD デフレータに関して以下の問いに答えなさい 1-1: 1974 年の日本の名目 GD は対前年比で 20% の上昇を示したのに 実質 GD は 1% の下落であった このとき GD デフレータは対前年比で何 % 変化したか (21%) 1-2: 1997 年の日本の名目 GD は対前年比で 2% の下落を示したが GD デフレータも 4% の下落であった このとき 実質 GD は対前年比で何 % 変化したか (2%) 2. 国民経済計算に関して以下の問いに答えなさい 2-1: GD を 100 と仮定する 国内純生産は 80 間接税- 補助金は 10 ( 要素費用表示の ) 国民所得はいくらになるか さらに 営業余剰を 20 とすると 雇用者所得と労働分配率はいくらになるか ( ただし その他 =0) なお労働分配率は雇用者報酬 /GD のように定義される (50, 0.5) 2-2: GD を 200 と仮定する 間接税 - 補助金は 15 営業余剰を 40 雇用者所得を 110 とすると国内純生産はいくらになるか ( ただし その他 =0) (165) 3. 以下の文章のうち 正しい文章の番号を答えなさい 1 貨幣供給量や国債の発行残高はストックという概念である 2 手数料が伴わない中古車の売買は GD を増加させる 3ボーナスは帰属価格に含まれる 4Coldplay の日本公演で発生したメンバーの所得は 日本の GD として計算される 5 去年に比べて GD が増加した場合 どのような場合でも好況と判断してよい 1,4 2 章練習問題 1. ケインズ型消費関数に関して以下の問いに答えなさい 1-1: 基礎消費が 30 可処分所得が 100 の場合 消費量が 80 であるとする この時 平均消費性向と限界消費性向を計算しなさい (0.8, 0.5) 1
1-2: 可処分所得が 100 消費量が 100 限界消費性向が 0.8 であるとする この時 基礎消費と平均消費性向を計算しなさい (20, 1) 2. 2 期間生存する個人の消費選択問題を考える ライフサイクル仮説によればこの個人は2 期間を通じた効用の和を最大化するように各期の消費量を決定する こ の個人の効用関数は, のように特定化される なお c 1 は若 年期の消費量 c 2 は老年期の消費量を また ln は自然対数を表している この個人は若年期に 400 老年期に 660 の所得を得ることになっており 最初は資産を一切保有していない また利子率は 1+r で表され 現在 r =0.1 と仮定する 2-1: この個人の生涯所得の現在割引価値を計算しなさい (1000) 2-2: 若年期と老年期の最適な消費量 c 1 c 2 をそれぞれ計算しなさい なお d ln x 1 である (2000/3, 1100/3) dx x 3. 2 期間生存する個人の消費選択問題を考える ライフサイクル仮説によればこの個人は2 期間を通じた効用の和を最大化するように各期の消費量を決定する こ の個人の効用関数は, のように特定化される なお c 1 は若 年期の消費量 c 2 は老年期の消費量を表している この個人は若年期に 100 老年期に 315 の所得を得ることになっており 最初は資産を一切保有していない また利子率は 1+r で表され 現在 r=0.05 と仮定する 3-1: 若年期と老年期の最適な消費量 c 1 c 2 をそれぞれ計算しなさい なお d ln x 1 である (300, 105) dx x 3-2: この個人は若年期にいくら貯蓄 あるいは借入れを行うか計算しなさい (200 貯蓄する ) 2
4. 恒常所得 Y が過去 4 年間の所得 Y Y 1 Y 2 Y 3 の加重平均として以下のよ うに計算されると仮定する Y 0.4Y 0.3Y 1 0.2Y 2 0. 1Y 3 また消費は C 0. 8 Y によって決定される このような設定の下で以下の問いに 答えなさい 4-1: 過去 3 年間 (-1 期から -3 期まで ) 年収が 400 万円で 今年 ( 期 ) の収入も 400 万円の人の恒常所得 今年の消費と平均消費性向を計算しなさい (400, 320, 0.8) 4-2: 過去 3 年間 年収が 400 万円だった人が 今年の収入に限って 500 万円に上昇した この人の新しい恒常所得 今年の消費と平均消費性向を計算しなさい (440, 352, 0.704) 5. 恒常所得 Y が過去 4 年間の所得 Y Y 1 Y 2 Y 3 の加重平均として以下のよ うに計算されると仮定する Y 0.4Y 0.3Y 1 0.2Y 2 0. 1Y 3 また消費は C 0. 9 Y によって決定される このような設定の下で以下の問いに答 えなさい 5-1: 過去 3 年間 (-1 期から -3 期まで ) 年収が 300 万円で 今年 ( 期 ) の恒常所得が 300 であったと仮定する この人の今年の年収と今年の消費 平均消費性向を計算しなさい (300, 270, 0.9) 5-2: 過去 3 年間 年収が 400 万円だった人の今年 ( 期 ) の恒常所得が 360 であったと仮定する この人の今年の年収 今年の消費と平均消費性向を計算しなさい (300, 324, 1.08) 6. 以下の文章のうち 正しい文章の番号を答えなさい 1ケインズ型消費関数によれば 所得が変化しても平均消費性向は一定である 2 消費のライフサイクル仮説では 高齢者の貯蓄率は必ず負になる 3 恒常所得仮説に従えば 競馬の当り券による賞金を得た場合でも今期の消費は変化させない方が望ましい 3
4 流動性制約に直面している家計は 将来の所得が増加すると必ず今期の消費を増加させる 5ケインズ型消費関数によれば 限界消費性向と限界貯蓄性向の和は 1 である 3, 5 3 章練習問題 1. ある企業の生産は資本 (K) のみを使用して行われ 生産関数はY 10ln K であると仮定する 1-1: この企業の限界生産性を求めよ (10/K) 1-2: 現在 この企業の資本の使用者費用が 3% であると仮定する K=100 の場合 こ d ln x 1 の企業は投資をするべきか なお である (Yes) dx x 2. ある企業の生産は資本 (K) のみを使用して行われ 生産関数はY 2ln K であると仮定する 2-1: この企業は利潤を最大化するように K=50 まで設備投資を行った この時の資本 d ln x 1 の使用者費用がいくらか答えなさい なお である (4%) dx x 2-2: 次に利子の費用が低下してこの企業は K=100 まで設備投資を行った 資本減耗の費用は変化しなかったとすると 利子の費用は何 % 低下したと考えられるか (2% 低下 ) 3. ある企業の設備投資 I が以下のようなジョルゲンソン型の投資関数で決定され ると仮定しよう I 1 K 2 K 1 ただし K Y は最適な資本ストック量で K 0. 6 で決まっている なお Y は生産 r 量 r は利子率を表している 3-1: 生産量が 16 兆円 利子率が 2% の時 最適な資本ストック量はいくらか (480) 3-2: -1 期の資本ストック量が 400 兆円の場合 期の投資量を求めなさい (40) 4
4. ある企業の設備投資 I が以下のようなジョルゲンソン型の投資関数で決定され ると仮定しよう I 1 2 K K 1 ただし K Y は最適な資本ストック量で K 0. 5 で決まっている なお Y は生産 r 量 r は利子率を表している 4-1: Y=20 兆円 K =500 の場合 利子率は何 % か (2%) 4-2: 期の投資量が 10 兆円の場合 -1 期の資本ストック量を求めなさい (480) 5. 以下の文章のうち 正しい文章の番号を答えなさい 1 純投資額が同じでも資本減耗率が高くなると粗投資額は増加する 2 資本の使用者費用とは利子の費用と調整費用の合計で表される 3 新古典派投資理論によれば 資本ストックが望ましい水準になるまでただちに設備投資が行われる 4ベンローズ効果とは 設備投資の増加に伴って調整費用が逓減的になることを意味している 5 在庫投資の生産平準化理論では 生産量の増加に伴って平均生産費用が逓増的であることを前提としている 1, 3, 5 4 章練習問題 1. 教科書 p.124 の練習問題の 2 番 2. ある安全資産の収益率は 3% である この安全資産価格の理論値が 200 である場合 この安全資産を保有することによって毎期 いくらの配当を受け取ることになるだろうか (6) 3. ある株式の配当の期待値は1 株当たり 10 円であった 安全資産の収益率が 3% キャピタルゲインの期待値が 5% である この株式のリスクプレミアムは 7% である 5
3-1: この株価の理論値はいくらになるか (200) 3-2: この企業は投資に必要な資金を すべて株式を発行することにより調達している 現在 この企業は株式を 100 万枚発行していると仮定しよう 一方でこの企業の資本の再取得価格は 4 億円である この企業のトービンの q はいくらか またこの企業はさらに設備投資を行うべきであろうか (0.5, No) 4. ある企業のトービンの q は 2 である またこの企業の資本の再取得価格は 1 億円である 4-1: この企業の企業価値 (= 株式市場で評価された企業の価値 + 負債総額 ) を求めなさい (2 億円 ) 4-2: この企業は 4000 万円を借り入れによって資金調達をしている またこの企業は 5000 枚 株式を発行している この株式の期待収益率は 5% キャピタルゲインの期待値は 3% とすると 今期 この企業は配当をいくら払ったことになるか (640) 5. 以下の文章のうち 正しい文章の番号を答えなさい 1 社債による資金調達は間接金融に分類される 2リスク プレミアムの高い資産を購入すれば必ず収益を得ることができる 3 株価の理論値と実際の株価との乖離は 常に投資家の非合理的な行動を反映したものと解釈すべきである 4 配当額の変化が大きな資産ほど その資産のリスク プレミアムは大きくなる 5 流動性制約に直面している企業は トービンの q が 1 を下回っていたとしても設備投資を行う 4 5 章練習問題 1. 貨幣乗数に関して以下の問いに答えなさい 1-1: 民間の現金 預金保有比率が 0.2 銀行の預金準備率が 0.1 の場合 貨幣乗数を計算しなさい またハイパワードマネーが 50 兆円の時 マネーサプライを求めなさい (4, 200) 1-2: ある時点でのマネーサプライは 600 兆円 銀行の預金準備が 10 兆円であるとしよう 貨幣乗数が 10 の場合 預金通貨はいくらになるか計算しなさい (550) 6
2. 実質貨幣需要関数を L Y, i 0.1Y 100i 60 名目貨幣供給量を M 物価水準 を = 5 とするとき 以下の問いに答えなさい 2-1: GD が Y = 600 で M = 540 の場合 貨幣市場を均衡させる利子率 i を求めなさい (i=0.12) 2-2: 中央銀行が M = 550 になるような金融政策の変更を行った GD は変化しないと仮定すると 利子率 i はどのように変化するだろうか (i=0.1 へ下落 ) 3. 以下の文章のうち 正しい文章の番号を答えなさい 1M2 に郵貯銀行の預金は含まれる 2 代表的な貨幣需要の要因は取引動機 資産選択 期待形成の3つである 3 貨幣需要量と名目 GD との比例関係をマーシャルの k で表した式をフィッシャーの交換方程式という 4 家計が銀行預金よりもタンス預金 ( 現金保有 ) を選択するようになるとマネーサプライは減少する 5 中央銀行が買いオペレーションを行うことによってハイパワードマネーは増加する 4, 5 7
6 章練習問題 1. 以下で記述されるようなマクロ経済モデルを考える 消費関数 : C 20 0. 9Y (C は消費 Y は GD) 投資 : I =15 政府支出: G =5 財市場の均衡条件 : Y C I G 1-1: 均衡 GD Y を計算しなさい (400) 1-2: 政府支出乗数と投資乗数をそれぞれ求めなさい (10) 1-3: 政府支出が 10 に増加した この場合の均衡 GD Y を計算しなさい (450) 2. 以下で記述されるようなマクロ経済モデルを考える 消費関数 : C 40 0. 8Y (C は消費 Y は GD) 投資 : I =15 政府支出: G =5 財市場の均衡条件 : Y C I G 2-1: 均衡 GD Y を計算しなさい (300) 2-2: 政府支出が増加した結果 Y は 400 になった このときの政府支出はいくらであったか (25) 3. 次のようなマクロ経済モデルに関して以下の問いに答えなさい 消費関数 : C 31 0. 7Y T (C は消費 Y は GD) 租税関数 : T 0. 2Y 投資 : I =40 政府支出: G =19 財市場の均衡条件 : Y C I G 3-1: 均衡 GD Y を求めなさい (200) 3-2: 政府支出が 30 に増加した時 Y はいくらになるか (225) 4. 次のようなマクロ経済モデルに関して以下の問いに答えなさい 消費関数 : C 40 0. 8Y T (C は消費 Y は GD T は租税 ) 投資 : I =70 政府支出: G =50 財市場の均衡条件 : Y C I G 4-1: 均衡財政支出 (G=T) の場合 均衡 GD Y を求めなさい またこの場合の 政府支出乗数を計算しなさい (600) 4-2: 政府支出を全額 国債発行によって賄う場合 Y はいくらになるか またこの場合の 政府支出乗数を計算しなさい (800) 5. 以下の方程式で表されるマクロ経済を考える 8
消費関数 :C =0.85Y + 500(C は消費 Y は GD) 投資関数 :I =4500-500i 実質貨幣需要関数 :L=500+0.7Y-1000i(i は利子率 ) 財市場の均衡条件 :Y=C+I 実質貨幣供給 :2500 5-1: IS 曲線と LM 曲線を求めなさい 5-2: 均衡 GD Y と均衡利子率 i を求めなさい (12000, 6.4) 5-3: 実質貨幣供給量が 100 単位増加したら Y はいくらになるか (12100) 6. 以下の方程式で表されるマクロ経済を考える 消費関数 :C =0.8(Y-T) + 500(C は消費 Y は GD T は租税 ) 投資関数 :I =4500-500i 政府支出 :G=3000 財市場の均衡条件 :Y=C+I+G 実質貨幣需要関数 :L=500+2Y-1000i(i は利子率 ) 実質貨幣供給 :20500 6-1: 均衡財政の場合の IS 曲線と LM 曲線を求めなさい 6-2: このとき均衡 GD Y と均衡利子率 i を求めなさい (13000, 6) 6-3: 均衡財政を保ったまま政府支出が G=6000 に増加した このときの均衡 GD Y と均衡利子率 i を求めなさい (13500, 7) 7. 以下の文章のうち 正しい文章の番号を答えなさい 1ケインズ経済学では総供給の増加が失業を解消すると考えられている 2 均衡予算乗数は 1 である 3IS 曲線は右上がりの曲線である 4 政府支出を減少させると IS 曲線は右上方にシフトする 5 実質貨幣供給量が増加すると LM 曲線は左上方にシフトする 2 9