地域包括ケア病棟 緩和ケア病棟 これから迎える超高齢社会において需要が高まる 高齢者救急に重点を置き 地域包括ケア病棟と 緩和ケア病棟を開設いたしました! 社会福祉法人 恩賜財団済生会福岡県済生会八幡総合病院
往診患者を 24 時間 365 日いつでもどーぞご紹介ください はい どーぞ!! 検査もできますので すぐにお越しください 診療所 往診 断らない!! 根掘り葉掘り聞かない!! 紹介 あまり検査もできないし 入院が必要かどうかくらいしか判断できないよ!? 済生会八幡総合病院 ( 地域包括ケア病棟 ) 施設や在宅 地域包括ケアシステムは最重要課題です医療 介護における 2025 年問題に関わる様々な施策の中で 最も重要な課題は地域包括ケアシステムの構築であると考えられています しかし 地域によってその求められる形は異なっており 未だ十分にその姿が共通の認識とされていない状態です 2 4 時間 365 日即入院可能な病院が患者や診療所医師の安心を生みます地域包括ケアの成否を握るものの一つは 在宅における患者さんや医師の方たちの 安心 です 在宅支援診療所の医師やかかりつけの医師にとって この 安心 を生み出すものは 施設や自宅などの往診先で入院が必要と判断した時に 24 時間 365 日いつでも入院を受け入れる病院が控えていることです 根掘り葉掘り聞かず気持ちよく引き受ける医師のいる病院が求められます診療所の医師の方たちは往診先に 通常は聴診器や血圧計くらいしかもって行きませんが 豊富な経験に裏付けられた高度の診療能力に拠って このまま経過を見てよいのか 入院して精密検査や治療をうけた方がよいのか を判断しています 入院が必要な場合に 根掘り葉掘り聞くことなく 入院を気持ちよく引き受ける医師のいる病院 ( 地域包括ケア病棟 ) が強く求められます 診療所医師と病院医師の理解と協力で地域包括ケアが創られます診療所の医師の方たちと地域包括ケア病棟の医師とが互いに理解し協力し合うことで初めて地域包括ケアの基盤が創られ 在宅の患者さんや医師の方たちの安心を確実なものにすることができます
1. 入院すると 知らない場所に 知らない医療者 認知機能がやや低下している患者は 入院とともに急激に認知症状が前面に出てくる ( 例えば 入院すると認知症が進行した ) 2. 入院して数日病床に伏すと 廃用症候群が著明になり 立てなくなる ( 例えば 入院すると寝たきりになった ) これらは 治療より 予防に力点をおくべき対象の疾患である 上記に示すように 高齢者が入院すると認知症が進行したり また寝たきりになったというこ とをよく耳にします これらの事実は広く認められています これからは 予防に重点を置くこ とが大切です 急性期病棟 急性期からの症状の安定 1 地域包括ケア病棟 高齢者救急 チーム医療 在宅からの急性増悪に対し 1. 認知症対策チームの早期からの関与 2. 廃用症候群予防の早期からのリハ関与 3. 栄養サポートチーム 2 在宅からの急性憎悪 施設 自宅 在宅 在宅へ 地域包括ケア病棟の今後の評価 1. 認知症が進んでない 2. 寝たきりにならない 高齢化社会における地域包括ケアシステムで重要となる病棟 それは 24 時間 365 日高齢者救急を行なっている病院の地域包括ケア病棟です この病棟は 1 自院の急性期病棟からの安定した状態の患者さんや 2 在宅から急性増悪で入院が必要な患者さんを受け入れます いずれも治療後の在宅復帰を目指します また 高齢者には特別な配慮をして 認知症対策チーム 廃用症候群防止対策リハビリチーム 栄養サポートチームが 患者さんと入院直後から密接に関わりながら 認知症予防や廃用症候群予防に取り組みます 将来 地域包括ケア病棟については 認知症が進まない 寝たきりにならないといったことが高く評価される要因になると思います 当院では 特に2の経緯で入院される患者さんの受入れを念頭に置いて 重点的に取組んでまいります
誤嚥性肺炎 医療のみの対応 誤嚥性肺炎 介護との切れ目のない連携 絶食抗生物質の点滴安静臥床 できるだけ早く食事の開始 ( 食事の工夫 嚥下訓練 ) リハビリの早期開始認知症対策 4 日目に嚥下機能検査 ( 低下している ) 嚥下機能の低下を抑える 胃瘻中心静脈栄養 経口摂取再開 ますます嚥下機能低下 廃用症候群 ( 寝たきり ) 認知症の進行入院継続 在宅復帰 機能低下の予防も含めた医療が理想的現在 医療と介護の切れ目のない連携の必要性が強く叫ばれています これは多くの場合 急性期病院での医療の過程で生じた患者さんの認知機能の低下や廃用症候群を 次の回復期病院でいかに機能回復させ 施設や在宅での介護につなげていくか ということに重点が置かれているように思われます しかし こうした見方を変えて 急性期の医療の中で患者さんの機能低下を予防する処置を行うようにすれば より理想的な医療ができるようになります 介護との連携を考慮しない医療は機能低下を招く高齢者が誤嚥性肺炎で急性期病院に入院したケースを考えてみましょう 介護との連携を考慮せず医療の領域のみで対応する場合の典型的な事例をイメージすると 医療者はまず誤嚥の予防のために絶食にし 肺炎の治療のために抗生物質の点滴を行います また 絶食 点滴による心機能低下も考え 24 時間点滴を行います これらの処置によって通常長期臥床となります 患者さんの認知機能は 入院前は高齢化によりやや低下しているだけの状態ですが 入院することで急激に低下し 障害として前面に現れます また 長期臥床によって廃用症候群をきたすことになります 入院して 3,4 日後に嚥下機能の測定が行われますが 当然嚥下機能は低下しています その結果 さらに絶食が続けられ 嚥下機能がますます低下します そこで多くの場合 胃瘻を造ることになります その後認知症はさらに進み 最後には寝たきりの状態になることが予想されます 介護との切れ目のない医療で在宅復帰が可能に当院が目指している介護との切れ目のない医療では 高齢の嚥下性肺炎の患者さんが入院した場合にはチーム医療を行います そこでは 入院直後より認知症対策チーム 廃用症候群対策チーム 栄養サポートチームが関与し 肺炎の治療と同時に摂食治療を進めることで 高齢者のあるべき治療が達成でき 介護施設も含む在宅への復帰が可能になります 来るべき超高齢化社会に向けて あるべき姿を実践していくためには これまで述べたこの地 域包括ケア病棟の機能の充実が最も重要な課題の一つではないかと考えています
8 月 1 日に北九州地区で求められている緩和ケア病棟を 22 床 ( 全室個室 ) 開設しました 国民の 2 人に 1 人ががんになり 3 人に 1 人ががんで亡くなっています WHO の勧告は がんと告知された時から緩和ケアを開始する とうたっています 我が国では 諸外国と比べても鎮痛剤の使用が極端に少なく 緩和ケアが不十分と言われています また 北九州地区にある緩和ケア病床は 5 病院 87 床で 他の地区と比しても非常に少ないようです 当院は この北九州地区に不足し必要とされている緩和ケア病棟を 平成 26 年 8 月 1 日に開設いたしました 療養環境改善のため 全室個室になっています 痛みのコントロール レスパイト 短期入院 チーム医療 医師 看護師 ( 緩和ケア認定 ) 薬剤師 ( 緩和ケア ) 臨床心理士 緩和ケアリハビリ 管理栄養士 医療社会福祉士 (MSW) こころのケア がん終末期 痛み以外の症状緩和 強い症状を伴う化学療法 療養環境の充実 1. 全室個室無料 ( 特別個室を除く ) 2. 症状緩和を直ちに行なえる 3. 音楽 アロマ 4. ミスト浴 終末期だけでなく 在宅からの短期入院も受入れますこの緩和ケア病棟では がん終末期の患者が入院対象として最も多くなると思われます しかし それ以外にも 在宅での疼痛や痛み以外の症状のコントロールが困難になった場合に 1 週間程度の短期入院により 痛み止めの量の調整その他の症状緩和の処置を行って 再度在宅に戻ってもらうという形の入院にも力を入れます また 在宅で家族が一息つくためにレスパイトの短期入院も受け入れます
疼痛緩和 音楽やアロマの利用 心の安定のためのケア等を行います緩和ケア病棟では 症状緩和に重点をおくため 疼痛時などは速やかに疼痛緩和を行えるようにします また 音楽やアロマセラピーなどを利用したり こころの安定のためのケアも行います 多くの職種の専門家によるチーム医療で取組みます緩和ケア病棟では医師 看護師だけでなく 薬剤師 リハビリセラピスト 臨床心理士 管理栄養士 医療社会福祉士 (MSW) こころのケア等 多くの分野の専門家を配置しチーム医療を行います ご不明な点がございましたら 総合相談センターにご連絡ください 社会福祉法人 恩賜財団済生会福岡県済生会八幡総合病院 805-0050 福岡県北九州市八幡東区春の町 5 丁目 9 番 27 号 TEL 093-662-5211 FAX 093-671-3823 0120 059-270 0120 059-271 センター長 副センター長 ( 担当者 ) 北村昌之 矢野東和代