の外接円に内接する種々の について の値 点 P を 内の点とし PBPP をそ れぞれ延長し の外接円との交点をそ れぞれ DEF とする また D と BBE と F と B との交点をそれぞれ LM N とする 次の種々の点 P に対して の値を 辺 と を用いて表せ ただし (7) については = の使用も 可とする また (0) については さらに ot の使用も可とする ( 二等辺三角形を の外側に作ったときは低角を 内側 に作ったときは低角を とする ) () 点 P は外心 () 点 P は重心 () 点 P は内心 () 点 P は垂心 (0) の参考図 (5) 点 P は Grgo( ジェルゴンヌ ) 点 BMN の交点 (LMN は内接円の接点 ) (6) 点 P は Ng( ナーゲル ) 点 BMN の交点 (LMN は傍接円の接点 ) (7) 点 P は Frt( フェルマー ) 点 BP= P= PB を満たす () 点 P は第 Bror( ブロカール ) 点 PB= PB= P を満たす ( なお P= PB= PB を満たす点 P を第 Bror 点といい 結果は第 の場合と同じである ) (9) 点 P は Loi( ルモワーヌ ) 点 において 中線を角の二等分線に関して折り返した つの直線は 点 P で交わる ( この点を類似重心ともいう ) (0) 点 P は Kirt( キーペルト ) 点 の各辺を底辺とする相似な二等辺三角形 GBHIB をつくると 直線 GBHI は 点 P で交わる ( 補足 ) この問題の () から () までは 07 年 月 6 日に本校の中 生 T 君から出題され 翌日 解答を渡 した この問題を参考に (5)~(0) を追加した
求め方 となる場合を除く =PEF+PFD+PDE である PEF の求め方は次の 通り考えられる [] PEF= PE PF i EPF PE [] PEF= P PB( PEF PB よりPEF:PB=PE :P であるから ) 予め = BM= N= とおいておく i. メネラウスの定理で P: を求めると PPB: が求められる ii. 方べきの定理で LD を求めると PD=+LD iii. i EPF の値は点 P の種類によって求め方は様々である PD が求められると PEPF は をローテーションして求めることができる また P が求められると P も をローテーションして求めることができる 実際 種々の場合について 次のように求めた 合同になる場合 () 外心 ()Bror 点 [] の方法 () 内心 () 垂心 (7)Frt 点 [] の方法 () 重心 (5)Grgo 点 (6)Ng 点 (9)Loi 点 ( 類似重心 )(0)Kirt 点 解答例 () 点 P が外心のとき P は外心であるから P=PB=P=PD=PE=PF( の外接円の半径 ) PEF とPB について EPF= BP( 対頂角 ) であるから PEF PB より EF=B 同様に FD=DE=B 従って と について 辺がそれぞれ等しいから よって ( 答 )
() 点 P が重心のとき = BM= N= とおく 中線定理より 同様に P は の重心であるから P= = BP= PM= P= PN= 方べきの定理より LD= L LD= L PD=+LD 6 同様に PE 6 PF 6 PEF PB であるから PEF= P PE PB = 6 同様に PFD PDE =PEF+PFD+PDE よって ( 答 )
() 点 P が内心のときまず を求める +L= であるから i i i i o o について は の二等分線であるから L 方べきの定理より LD= L LD= L o o について BP は の二等分線であるから o o PD LD o o o o 分子 o i B PD i 同様に PE i PF i o o i B B 次に EPF= EP+ PF= 90 であるから PEF= B i i i 90 B i i o ここで o o i o B より i i PEF= であるから 同様に PFD PDE
5 よって =PEF+PFD+PDE= r 従って r ( 答 )
() 点 P が垂心のとき P PM より P= PM= D( 円周角 ) P D =DL より o o B o B o i PD== t90 同様に PE= o o PF= o o B PEF について EPF=0 PEF= PE PF i0 o o o o Bi o o B o i 同様に PFD= o o B o i B PDE= よって o o B o i =PEF+PFD+PDE o o Bo i i B i ここで i i B i i Bo B i i o B i o o B o B i i i B i i Bi i o o B o i i Bi また 正弦定理より i B i であるから i i B i i i i Bi より であるから o o Bo よって ( 答 ) ( 別解 )LMN はそれぞれ PDPEPF の中点 ( B BDL より =DL 他も同様 ) DFE LMN で 相似比は : であるから DFE=LMN LMN o B o o = o B E= o F= o であるから o o Bo よって o o Bo ( 答 ) 6
7 (5) 点 P がジェルゴンヌ点のとき LMN は内接円との接点であるから M=N= BN== L=M= である M M L NB N より BMN は 点 P で交わる ( チェバの定理の逆 ) = BM= N= とおく 0 B であるから 0 o o B 余弦定理より 0 0 同様に メネラウスの定理より M M B LB P P P P 同様に BP PM P PN ここで は について対称式であるから とおく P BP PM P PN 方べきの定理より L DL L DL 同様に EM FN DL PD ここで
よって PD 同様に PE PF ただし は定数であるから とおくと PD PE PF と表される ところで P であるから PB= ( ) 従って PEF= P PE PB= 同様に PFD= PDE= ( 分子の大括弧の中 ) 因数分解できる! = よって ( 答 ) ( 補足 ) i より ( は の外接円の半径 )
9 また ヘロンの公式から より r ( r は の内接円の半径 ) であるから ( 分子の中括弧の中 ) r r と表すこともできる 6 r r
0 (6) 点 P がナーゲル点のとき LMN は傍接円との接点であるから BN=M= L=N= M== である ( ) 他も同様 = - とおくと とする それぞれとの接点を 内の傍接円と L B L B + L B B + B L L B M M L NB N より BMN は 点 P で交わる ( チェバの定理の逆 ) = BM= N= とおく 0 B であるから 0 o o B 余弦定理より 0 0 移項すると 同様に メネラウスの定理より M M B LB P P P であるから P 同様に BP PM ; P PN 方べきの定理より L LD L LD LD PD
PD 同様に PE PF は定数であるから とおくと PD PE PF と表される ところで より P であるから PB= 従って PEF= P PE PB= 同様に PFD= PDE= = ( 分子の中括弧の中 ) よって ( 答 ) ( 補足 ) i より ( は の外接円の半径 ) また ヘロンの公式から より r ( r は の内接円の半径 ) で
あるから r r と表すこともできる 6 r r
(7) 点 P がフェルマー点のとき の外側に正三角形 GBHIB を作る このとき GBHI は 点 P で交わり P の周りの 6 個の角はすべて 60 となる ( 証明省略 ) P= BP= P= とおく ( 0 0 0 ) PB+P+PB== であるから 0 i PB に余弦定理を適用すると o0 同様に PPB にも余弦定理を適用して ++ より これに を代入して 5 とおく - より これに 5 を代入すると これを に代入すると 両辺に をかけて整理すると 0 6 6 0 より 6 6 ( 根号内 ) 6 同様に 次に = PM= PN= とおく
P+=PB であるから 0 i i 60 i 60 = P L i 60 i 60 より = L= 方べきの定理より LD= L LD= L PD=+LD= 同様に PE= PF= =PEF+PFD+PDE= PE PD PD PF PF PE PE PD PD PF PF PE i0 5 よって ( 答 ) ( 補足 )5 式より と表すこともできる
() 点 P が第 ブロカール点のとき 左側の図において 点 B を通り の点 で接する円 G と 点 を通り B の点 で接する円 H と 点 を 通り B の点 B で接する円 I は 点 P で交わる この点を第 ブロカール点という このとき PB= PB= P となる ( 証明は接弦定理とその逆を用いる ) なお P= PB= PB となる点を第 ブ ロカール点という いま PB= PB= P= とおく と において D= FD+ DE= + BE= B 同様に E= DEB+ BEF= + BF= よって また ともに同じ円に内接しているから よって ( 答 ) ( 別解 ) P= BP= P= とおく ( 0 0 0 ) また PB= PB= P=ωとおく PB= i o t 同様に P= PB+P+PB= t t t PB= t t t t t 点 P の周りの角について PF= PD= BPD= PE=B PE= BPF= PB に正弦定理を適用 i i 5
6 o t i i i o o i i i 同様に =PB+P+PB より B B B i i i i i i 5 より より これらを 5 に代入すると 0 より 同様に 次に = PM= PN= とおく ( 0 0 0 ) PB=P+ より B B i i i B i i であるから = また i i B P L より = L= 方べきの定理より LD= L LD= L PD=+LD= 同様に PE= PF= PEF= B PF PE i
7 同様に PFD= PDE= よって =PEF+PFD+PDE= であるから ( 答 ) ( 補足 ) の外側に正方形 BDEFGBHI をつくり 直線 FEIDHG で囲まれた三角形を LMN とする PB= PB= P= を Bror 角という この角を用いると ot LMN と表すことができる
(9) 点 P がルモワーヌ点のとき図のように つの中線を = BM= N= とおく また = B= BED= とおく 中線定理より 同様に また = = とおく に正弦定理を適用すると L に正弦定理を適用すると i i i B i i を辺々計算すると i B に余弦定理を適用すると o B を代入して 両辺に をかけて 移項すると 0 ( の係数 ) たすきがけでを因数分解すると 0 題意に適するのは = であるから このとき L= また より = 同様に M= M= BM= LB M 次に メネラウスの定理より B M ;N= NB= N= B LB M M 5
9 P= = 同様に BP= PM= ;P= PN= また 方べきの定理より LD= L LD= L PD=+LD= とおくと 同様に PE= PF= 5 より := : であるから PB= 同様に P= PB= 6 PEF PB であるから PEF:PB=PE :P より PEF= P PE PB= 9 同様に PFD= 9 PDE= 9 =PEF+PFD+PDE 9 7 9 よって 7 ( 答 ) ( 補足 )P から BB に下した垂線の長さをそれぞれ とすると 点 P は を最小にする点である ( )6 より PB= 同様に 従って : : : : である さて コーシー シュワルツの不等式より であるから
0 この不等式の等号は : : : : のときであるから 点 P は を最小にする点である
(0) 点 P がキーペルト点のとき まず GBHI が 点 P で交わることを証明する GB H IB であるから GB=G= とおくと H=H= I=IB= となる ただし o M N BG BH I L M NB G BH BI BG BH I BI G BH チェバの定理の逆より BMN は 点で交わる この点を P とすると GBHI は 点 P で交わる 次に :L=BG:G i B : i ib : i i B i Bo o Bi = i B i i Bo o Bi i o o i i B o o B i i B i o o o o i ot o i ot o i i B o o B i i i B o i o i ここで とおくと = また L= 同様に M= M= N= NB= である LMN M N よって B B また = BM= N= とおく B+ =0 であるから o B o 0 L 余弦定理を適用して 0 L 分母を払って L L 0 移項して L L L
分子において を代入すると 0 になるから を因数に持つ について変形すると ( 分子 ) ここで 6 であるから 6 6 同様に 6 6 次に メネラウスの定理により M M B LB P M M LB B P ここで 6 これは について対称式であるから 6 とおくと P PB= 同様に BP PM P= ; P PN PB= 次に 方べきの定理により LD= L LD= L PD=+LD= 分子の中括弧の中 6 6 6 6
6 PD= 6 6 ここで 6 は定数であるから 6 とおくと PD= 同様に PE= PF= PEF PB より PEF:PB= PE : P であるから PEF= P PE PB= ここで q 6 6 6 とおくと PEF= q 同様に PFD q PDE q よって =PEF+PFD+PDE q q q q q ( 分子の括弧の中 ) 6 6 6 展開して について整理すると 96 5 6 ここで 6 を代入すると 0 56 96 6 6 6 また 6 q
6 6 6 であるから 6 6 6 6 6 0 56 ( 答 ) ( = ot ) ( 補足 ) 60 のとき Kirt 点は Frt 点に一致するが が と変形されるかの確認 60 ot であるから の分子 分母の順に括弧ごとに代入して計算すると 6 6 0 56 ここで 6 6 6 であるから 0 56 6 6 6 6 これらの結果を に代入すると
5 6 ( 確認完了 )
6 の値一覧 内に点 P をとり PBPP を延長し の外接円との交点をそれぞれ DEF とする また D と BBE と F と B の交点をそれぞれ LMN とする 点 P の値 ( を用いて ) ただし は の外接円の半径 r は内接円の半径とする () 外心 () 重心 () 内心 r () 垂心 ( 鋭角三角形の場合 ) o o o B (5) Grgo( ジェルゴンヌ ) 点 BMN の交点 (LMN は内接円の接点 ) 6 r (6) Ng( ナーゲル ) 点 BMN の交点 (LMN は傍接円の接点 ) 6 r (7) Frt( フェルマー ) 点 ( どの角も 0 未満の場合 ) BP= P= PB P= BP= P= とおくと () 第 Bror( ブロカール ) 点 PB= PB= P (9) Loi( ルモワーヌ ) 点 ( 類似重心 ) 7 (0) Kirt( キーペルト ) 点二等辺三角形の低角 ot 6 6 6 6 6 0 56 ( 例 ) 5 7 のとき 0 0 である (0) は 0 のとき ()() 067 () 6 7 () 9 (5) 9757 00000 (6) 7 56 (7)()(9) 00 (0) 6060 70969 ( 例 ) 5 のとき 6 6 である (0) は 5 のとき ()() 99 50 () 5 ()0(5) 5 (6) 5 7 (7) 96 5 ()(9) 99 97 (0) 50 5065
7 ( 参考 ) LMN の値一覧 N M として LMN (*) となる公式を用いると簡単 点 P LMN の値 ( を用いて ) ただし は の外接円の半径 r は内接円の半径とする () 外心 () 重心 () 内心 () 垂心 ( 鋭角三角形の場合 ) o o o B (5) Grgo( ジェルゴンヌ ) 点 BMN の交点 (LMN は内接円の接点 ) r (6) Ng( ナーゲル ) 点 BMN の交点 (LMN は傍接円の接点 ) r (7) Frt( フェルマー ) 点 ( どの角も 0 未満の場合 ) BP= P= PB P= BP= P= とおくと () 第 Bror( ブロカール ) 点 PB= PB= P (9) Loi( ルモワーヌ ) 点 ( 類似重心 ) (0) Kirt( キーペルト ) 点二等辺三角形の低角 ot この結果から LMN の値は Grgo 点と Ng 点の場合 および Bror 点と Loi 点の場合で等しくなることが分かる ( 例 ) 5 7 のとき 0 0 である (0) は 0 のとき () 999 56 () () 7 () 9 (5) (6) (7) 50 600 () 709 700 (9) 709 700 (0) 667 60 ( 例 ) 5 のとき 6 6 である (0) は 5 のとき () 0 () () 5 () 0 (5) 5 (6) 5 (7) 60 9756 750 () 697 (9) 697 (0) 55
(*) 証明 = L= M= M= N= NB= とおく ただし である M N チェバの定理より L M NB LMN=-(MN+BNL+LM) i i B i より LMN よって (0//9 時岡 )