平成26年度診療報酬改定 <リハビリテーション>

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Ⅰ 通所リハビリテーション業務基準 通所リハビリテーションのリハビリ部門に関わる介護報酬 1. 基本報酬 ( 通所リハビリテーション費 ) 別紙コード表参照 個別リハビリテーションに関して平成 27 年度の介護報酬改定において 個別リハビリテーション実施加算が本体報酬に包括化された趣旨を踏まえ 利用

平成 24 年度診療報酬説明会リハビリテーション関連 平成 24 年 4 月 21 日 公益社団法人 高知県理学療法士協会 医療部

体制強化加算の施設基準にて 社会福祉士については 退院調整に関する 3 年以上の経験を有する者 であること とあるが この経験は 一般病棟等での退院調整の経験でもよいのか ( 疑義解釈その 1 問 49: 平成 26 年 3 月 31 日 ) ( 答 ) よい 体制強化加算の施設基準にて 当該病棟に

点検項目 点検事項 点検結果 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ 計画の定期的評価 見直し 約 3 月毎に実施 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅱ ( リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ の要件に加え ) 居宅介護支援事業者を通じて他のサービス事業者への情報伝達 利用者の興味 関心 身体

リハビリテーションマネジメント加算 計画の進捗状況を定期的に評価し 必要に応じ見直しを実施 ( 初回評価は約 2 週間以内 その後は約 3 月毎に実施 ) 介護支援専門員を通じ その他サービス事業者に 利用者の日常生活の留意点や介護の工夫等の情報を伝達 利用者の興味 関心 身体の状況 家屋の状況 家

平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2

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医師等の確保対策に関する行政評価・監視結果報告書 第4-1

7 時間以上 8 時間未満 922 単位 / 回 介護予防通所リハビリテーション 変更前 変更後 要支援 Ⅰ 1812 単位 / 月 1712 単位 / 月 要支援 Ⅱ 3715 単位 / 月 3615 単位 / 月 リハビリテーションマネジメント加算 (Ⅰ) の見直し リハビリテーションマネジメン

平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

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Q: 療養病棟が 2 病棟 (60 床 +60 床 ) あり 人員配置が共に施設基準をクリアしている場合には 2 病棟合計の 120 床に対して医療区分 2 3 の割合が 8 割以上となればよいのでしょうか 1 病棟 (60 床 ) 毎に 8 割以上でなければならないのでしょうか A: 療養病棟入院

点検項目点検事項点検結果 リハビリテーションマネジメント加算 (Ⅰ) 計画の進捗状況を定期的に評価し 必要に応じ見直しを実施 ( 初回評価は約 2 週間以内 その後は約 3 月毎に実施 ) 介護支援専門員を通じ その他サービス事業者に 利用者の日常生活の留意点や介護の工夫等の情報を伝達 利用者の興味

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特集 リハビリテーション科専門医のロールモデルとリハビリテーションのエビデンス Jpn J Rehabil Med 2016;53: 回復期リハビリテーション病棟をさらに進化させるために リハビリテーション科専門医に期待すること The Role Which is Expected

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リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ

訪問リハビリテーションに関する調査の概要

高齢化率が上昇する中 認定看護師は患者への直接的な看護だけでなく看護職への指導 看護体制づくりなどのさまざまな場面におけるキーパーソンとして 今後もさらなる活躍が期待されます 高齢者の生活を支える主な分野と所属状況は 以下の通りです 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 脳卒中発症直後から 患者の

認知症医療従事者等向け研修事業要領

7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

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2018 年 3 月 15 日 株式会社千早ティー スリー 代表取締役谷口仁志 平成 30 年度診療報酬改定における重症度 医療 看護必要度関連の変更について 拝啓時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます さて 平成 30 年度診療報酬改定における施設基準等が 3 月 5 日に公開され 重症度

Q3 回復期リハ病棟の施設基準とは? A3 標榜科名リハビリテーション科を標榜していること 医師病棟ごとに常勤の専任医を 1 名以上配置すること PT OT 看護職員 看護補助者 夜勤看護職員 夜勤看護補助者 リハ施設基準 病室床面積 廊下幅 その他の構造設備 リハ実施体制 日常生活機能評価 地方社

11. 通所リハビリテーション 改定事項 基本報酬 1 医師の指示の明確化等 2リハビリテーション会議への参加方法の見直し等 3リハビリテーション計画書等のデータ提出等に対する評価 4 介護予防通所リハビリテーションにおけるリハビリテーションマネジメント加算の創設 5 社会参加支援加算の要件の明確化

Microsoft Word - 体裁修正 【登録後修正版】説明資料(案)

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届出上の注意 1 届出前 1 ヶ月の各病棟の勤務計画表 ( 勤務実績 ) 及び 2 つの勤務帯が重複する各勤務帯の申し送りの時間が分かる書類を添付すること 2 7 対 1 特別入院基本料及び 10 対 1 特別入院基本料を算定する場合には 看護職員の採用活動状況等に関する書類を添付すること


体制届の主な項目と添付書類 居宅サービス 別途 資料の提出をお願いすることがあります サービスの種類 体制届の主な項目 別紙 添付書類 その他の添付書類 備考 施設等の区分 ( 通院等乗降介助 ) - 道路運送法の許可証 - 日中の身体介護 20 分未満体制 別紙 15 定期巡回 随時対応サービスに

複数名訪問看護加算 (1 人以上の看護職員等と同 2 人以上による訪問看護を行う場合 行 ) 看護師等と訪問 看護師等と訪問 4,500 円 30 分未満 254 単位 准看護師と訪問 3,800 円 30 分以上 402 単位 看護補助者と訪問 ( 別に厚生労働省が定める場合 看護補助者と訪問 を

スライド 1

保監第   号 

17★ 訪問看護計画書及び訪問看護報告書等の取扱いについて(平成十二年三月三十日 老企 厚生労働省老人保健福祉局企画課長通知)

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( 介護予防 ) 認知症対応型共同生活介護加算届出書類一覧表 各月の 15 日までに届け出れば その翌月から算定できます 勤務形態一覧表 ( 別紙 B) については 届出月の直近 1 ケ月分を提出してください 加算名必要な提出書類 変更届施設等の区分 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書 体制等

医療法人高幡会大西病院 日本慢性期医療協会統計 2016 年度

(1) 改定事項と概要 1

加算 栄養改善加算 ( 月 2 回を限度 ) 栄養スクリーニング加算 口腔機能向上加算 ( 月 2 回を限度 ) 5 円 重度療養管理加算 要介護 であって 別に厚生労働大が定める状態である者に対して 医学的管理のもと 通所リハビリテーションを行った場合 100 円 中重度者ケア体制加算

摂食嚥下訓練 排泄訓練等を開始します SCU で行うリハビリテーションの様子 ROM 訓練 ( 左 ) と端坐位訓練 ( 右 ) 急性期リハビリテーションプログラムの実際病棟訓練では 病棟において坐位 起立訓練を行い 坐位耐久性が30 分以上となればリハ訓練室へ移行します 訓練室訓練では訓練室におい

第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % %

届出書 体制等状況一覧表 ( 別紙 1-3) の添付書類一覧 定期巡回 随時対応型訪問介護看護 中山間地域等における小規模事業所加算 11 月当たりの平均延訪問回算定表 前年度の 4 月 ~2 月分 緊急時訪問看護加算 特別管理体制 ターミナルケア体制 サービス提供体制強化加算 (Ⅰ) サービス提供

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1 届出 施設基準に 病院の一般病棟又は療養病棟の病棟 ( 病室 ) 単位で行うもの とあるが 一般病棟入院基本料や療養病棟入院基本料からの移行のみでなく障害可能である 者施設等入院基本料や亜急性期入院医療管理料 回復期リハビリテーション病棟入院料からの移行は可能か? 2 届出 当院は一般 10 対

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表紙@C

看護職員が看護補助者との同行訪問により訪問看護を実施する場合 利用者の身体的理由においても算定可能になりました 算定対象 1 別表第七に掲げる者 ( 厚生労働大臣が定める疾病等 2 表第八に掲げる者 ( 特別管理加算の対象者 ) 3 特別訪問看護指示書による訪問看護を受けている者 4 暴力行為 著し

Clinical Indicator 2016 FUNABASHI MUNICIPAL REHABILITATION HOSPITAL

( 別紙 1-1) 介護給付費算定に係る体制等状況一覧表 ( 居宅サービス 施設サービス 居宅介護支援 ) 特別地域加算 14 訪問リハビリテーション 31 居宅療養管理指導 1 病院又は診療所 2 介護老人保健施設 3 介護医療院 短期集中リハヒ リテーション実施加算 リハヒ リテーションマネジメ

基本料金明細 金額 基本利用料 ( 利用者負担金 ) 訪問看護基本療養費 (Ⅰ) 週 3 日まで (1 日 1 回につき ) 週 4 日目以降緩和 褥瘡ケアの専門看護師 ( 同一日に共同の訪問看護 ) 1 割負担 2 割負担 3 割負担 5, ,110 1,665 6,

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「平成30 年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成30 年3月28 日)」の送付について【介護保険最新情報Vol.633】(厚生労働省老健局老人保健課:H )

地域包括ケア病棟 緩和ケア病棟 これから迎える超高齢社会において需要が高まる 高齢者救急に重点を置き 地域包括ケア病棟と 緩和ケア病棟を開設いたしました! 社会福祉法人 恩賜財団済生会福岡県済生会八幡総合病院

介護老人保健施設 契約書

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通所リハビリテーションとは 介護保険で認定を受けられた要支援 要介護の方を対象に機能訓練 歩行訓練や日常生活訓練 脳への刺激で認知症予防などを目的に リハビリテーション ( 以下 リハビリ ) を行う通いのサービスです 通所リハビリテーション ( 以下 通所リハビリ ) は 利用者様が可能な限り自宅

H まで経過措置注意喚起

Taro-指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準

一般会計負担の考え方

2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

平成 30 年度診療報酬改定に向けた検討について H29/1/16WG 厚労省提出資料 平成 30 年度診療報酬改定に向けた検討の方向性 平成 30 年度診療報酬改定に向けて 以下の遠隔医療形態モデルも参考に 委員からご指摘のあった初診に関する取扱いも含め 対面診療に比べて患者に対する医療サービスの

グループ紹介 上尾中央医科グループ 上尾中央医科グループは 関東圏を中心とする病院 老健 学校 研究所などからなる関東有数の医療機関グループです * 理念 : 愛し愛される病院 施設 * 施設 : 病院 27 老健 20 学校 3 等 * 総病床数 :9,167 床 * 総職員数 :15,534 詳

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02 基本診療料施設基準通知  現在版

修課程修了者を含む ) 又は当該事業所における勤続年数と同一法人の経営する他の介護サービス事業所 医療機関 社会福祉施設等において直接処遇職員として勤続年数の合計が3 年以上の介護職員が送迎時に行った居宅内介助等 ( 電気の消灯 点灯 窓の施錠 着替え ベッドへの移乗等 ) を通所リハビリテーション

A5 定刻に評価するためには その時刻に責任をもって特定の担当者が評価を行うことが必要 となる Q6 正看護師 准看護師 保健師 助産師以外に医師 セラピストなどが評価してもよいか A6 よい ただし 医療職に限られ 評価者は所定の研修を修了した者 あるいはその者が実施した院内研修を受けた者であるこ

介護給付費算定 ( 加算 ) の届出の時期及び提出書類一覧 ( 地域密着型サービス ) (1) 届出の趣旨 介護保険制度では 人員配置やサービス提供の様態等の体制内容により 算定される報酬額が異なる場合があることから 当該体制状況や各種加算等の算定要件等を確認するため 介護給付費算定に係る体制等届出

都におけるリハビリテーション医療推進の方向性 ( 東京都保健医療計画 ) < 計画期間 : 平成 5 年 月 日から平成 年 月 日まで > 地域リハビリテーション支援体制の充実 今後の更なる高齢化の進展に伴う地域リハビリテーションの重要性を踏まえ 平成 年度から各地域リハビリテーション支援センター

02_01_「Q&A VOL.1(平成30年3月30日)」

重度認知症加算 2. 重度認知症加算は 今改定において 入院した日から起算して3 月以内の期間に限り, 重度認知症加算として, 日につき 00 点を所定点数に加算する から 入院した日から起算して 月以内の期間に限り 重度認知症加算として 日につき 300 点を所定点数に加算する へ変更となったが

Microsoft Word - 【資料4-13】0317_PM_通リハ

目次 1 実地指導での指摘事項にはどのようなものがあるか? 医師の配置について 屋外におけるサービス提供時の留意事項について 介護保険のリハビリテーションと別サービスとの併用について リハビリテーションマネジメント加算について... 9

書類点検等における通所介護事業所への主な指摘事項について

体制届添付書類一覧表 ( 居宅サービス 居宅介護支援 施設サービス ) H 届出項目添付書類備考 訪問介護 訪問型サービス 1 施設等の区分 2 サービス提供責任者体制の減算 3 特定事業所加算 4 共生型サービスの提供 ( 居宅介護 重度訪問介護 ) 5 特別地域加算添付書類なし 6

別紙

Microsoft Word - 発出版QA

医療機能分化連携推進事業 1 対象事業者 病床を有する医療機関 2 支援対象 既存病床を回復期病床に転換する際に必要となる施設 設備整備費 設備整備 H27~ 継続対象リハビリを行うための治療機器や訓練機器等の導入経費 物理療法を実施するための 超音波治療器や温浴療法用装置の導入事業例 運動療法を実

厚生労働省による 平成 30 年度介護報酬改定に関する Q&A(Vol.1) に対する 八王子介護支援専門員連絡協議会からの質問内容と八王子市からの回答 Q1 訪問看護ステーションによるリハビリのみの提供の場合の考え方について厚労省 Q&A(Vol.1) での該当項目問 21 問 22 問 23 A

Microsoft PowerPoint 指標の定義[version1.4_1].ppt [互換モード]

01 中表紙(通所リハ)

改定事項 基本報酬 1 入居者の医療ニーズへの対応 2 生活機能向上連携加算の創設 3 機能訓練指導員の確保の促進 4 若年性認知症入居者受入加算の創設 5 口腔衛生管理の充実 6 栄養改善の取組の推進 7 短期利用特定施設入居者生活介護の利用者数の上限の見直し 8 身体的拘束等の適正化 9 運営推

Ⅱ-3( 患者の視点等 / リハビリテーションの推進 )-1 回復期リハビリテーション病棟における アウトカムの評価 第 1 基本的な考え方 骨子 Ⅱ-3(1) 回復期リハビリテーション病棟において アウトカムの評価を行い 一定の水準に達しない保険医療機関については 疾患別リハビリテーション料の評価

医科診療報酬点数表関係 別添 1 在宅患者支援療養病床初期加算 在宅患者支援病床初期加算 問 1 療養病棟入院基本料の注 6の在宅患者支援療養病床初期加算及び地域包括ケア病棟入院料の注 5の在宅患者支援病床初期加算の算定要件に 人生の最終段階における医療 ケアの決定プロセスに関するガイドライン 等の

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【最終版】医療経営学会議配付資料 pptx

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スライド 1

パワポテンプレ

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認定看護師教育基準カリキュラム

総合診療

脳卒中の医療連携体制を担う医療機関等における実績調査 調査内容 平成 28 年度の実績 ( 調査内容は別紙様式のとおり ) 別紙 1: 急性期の医療機能を有する医療機関用別紙 2: 急性期及び回復期の医療機能を有する医療機関用別紙 3: 回復期の医療機能を有する医療機関用別紙 4: 維持期の医療機能

起 案 書

第 4 回医療情報化に関するタスクフォース 在宅医療 介護における情報連携の推進 議論のポイント 第 4 回タスクフォースにおいては 在宅医療 介護において共有すべき情報について リハビリ病院 介護施設 ケアマネジャー 在宅診療を行う医師のそれぞれの立場から 具体的な項目が挙げられるとともに 持続的

過去 3 年の間に請求した介護給付費について にチェックをしてください 下線は 平成 30 年度改正 (4) 当該計画で定めた指定介護予防通所リハビリテーションの実施期間中に指定介護予防通所リハビリテーションの提供を終了した日前 1 月以内にリハビリテーション会議を開催し リハビリテーションの目標の

07体制届留意事項(就労継続支援A型)

Transcription:

Copyright Japanese Physical Therapy Association 1 平成 26 年度診療報酬改定 ADL 維持向上等体制加算について 公益社団法人日本理学療法士協会職能課

Copyright Japanese Physical Therapy Association 2 はじめに 急性期病棟における理学療法士等の配置に対する評価として ADL 維持向上等体制加算が新設されました 今までの診療報酬体系は 病気や治療に対する行為を評価するものでしたが この加算の新設で 病棟内での予防行為が診療報酬上で評価され その役割を理学療法士が担うことになりました 厚労省もこの加算を一緒に育てていきたいと考えています 我々はこれらの期待にしっかりとこたえていかなければなりません 在院日数の短縮や廃用 褥瘡予防といった 病棟マネジメント業務に 我々の専門性を発揮する時代が目の前まで来ております まずは 本加算の基本的な考えや取り組み内容をしっかりとご理解いただき 病棟内で予防理学療法業務に積極的に取り組まれる会員が多く現れますことを 心から期待しております そして国民の健康に資する 予防理学療法が早期に確立することを願っております

Copyright Japanese Physical Therapy Association 3 理学療法士等の病棟配置 ( 全体像 )

Copyright Japanese Physical Therapy Association 急性期病棟における病棟理学療法士の業務概要 病棟配置理学療法士の業務 提供場所 : 病棟 疾患別理学療法 提供場所 : 病棟 or リハ室 業務 : 入院に伴う諸問題の予防 業務 : 疾患別リハ [ 早期介入 早期退院支援 ] 疾患別リハの適用候補患者の早期発見退院調整看護師やケアマネ等との連携 [ 安全管理 ] 転倒転落の防止 [ 廃用予防 ] 廃用症候の恐れのある患者の発見 [ 早期離床 ] 安静度に関する情報共有 病棟活動量の評価 [ 病棟生活の早期自立 ] 集団的な取り組み [ 多職種協働 ] 主治医との日常的な情報共有 看護師等との協働 [ 患者 家族への情報提供 収集 ] できる している ADL の紹介等 機能的動作能力の獲得および日常生活における諸活動の獲得 ( 基本動作の評価 練習 ROM エクササイズ 荷重練習等 )

Copyright Japanese Physical Therapy Association 急性期病棟における病棟理学療法士の業務概要 分類 急性期病棟における病棟配置理学療法士の業務 入院直後の評価 多職種カンファレンス 早期介入 早期退院支援安全管理廃用予防早期離床病棟生活の早期自立多職種協働患者 家族への情報提供 収集 疾患別リハの適用候補患者の評価 ( 医師への報告 ) 早期退院支援 ( 退院調整看護師やケアマネ等との連携 在宅リハ職の退院前ケアカンファレンスへの参加促進 ) 転倒 転落等の病棟生活上のリスク管理廃用症候の恐れのある患者の発見安静度に関する情報共有病棟生活における活動量の評価離床能力の評価離床行為の実践のためのアドバイス 介助伝達集団的な取り組み ( 廃用予防の取り組み等 ) 病棟の環境設定排泄行為の評価嚥下の評価排泄行為の実践のためのアドバイス 介助伝達主治医との日常的な情報共有看護師との協働多職種への介助方法に関する情報共有 ( 転倒予防等 ) 入院患者の病棟生活に関する多職種カンファレンス家族への できるADL の紹介家族への しているADL の紹介利用できる介護保険サービスの紹介早期退院にむけた自宅環境の評価 ( 家族からのヒアリング )

Copyright Japanese Physical Therapy Association 6 入院初期に見る病棟理学療法の業務の特徴 入院手術 離床 整容 食事 排泄 家族からの情報収集 ICU/HCU 早期退院に向けた代表的な生活行為の獲得 早期介入早期退院支援 廃用疑いの早期発見病棟 ADL の評価急性期のリハゴール設定 一般病棟 多職種協働 [ できる している ADL][ リスク ] に関する情報提供多職種への介助方法の助言各種カンファレンス参加 多職種との まめなコミュニケーション 退院 在宅復帰初期 患者 家族に対する情報提供家族への [ できる ADL] の紹介 早期介入ドクターカンファへ参加術後評価ポジショニング 早期退院に向けた自宅環境の評価家屋訪問等 在宅生活が可能にもかかわらず 家族が患者の動ける程度を知らないことで 根拠なく 家ではみられない と思い込むことを防ぐ

ADL 維持向上等体制加算 Copyright Japanese Physical Therapy Association 7

Copyright Japanese Physical Therapy Association 8 ADL 維持向上等体制加算 疾患別リハの単位数に縛られない 予防理学療法としての新たな働き方 多職種協働 安全管理 廃用 褥瘡予防 患者 家族との情報共有がキーワード ( 基本的な考え ) 疾患別リハビリテーションの非該当者に対して 入院中の ADL 低下等を予防し 早期在宅復帰を促進する 今までの疾患別リハビリテーションの延長ではなく 予防理学療法としての新たな働き方が求められる 多職種協働 安全管理 廃用 褥瘡予防 患者 家族との情報共有がキーワードとなる 平成 26 年度診療報酬改定説明会 ( 平成 26 年 3 月 5 日開催 ) 資料

Copyright Japanese Physical Therapy Association 9 取り組み内容 ( 例 ) 定期的な ADL 評価 例えば 入院時や退院計画を作成する前後での ADL 評価 病棟 ADL 活動量の定期的な評価と他職種共有 廃用症候や褥瘡の恐れのある患者の早期発見と主治医への報告 ADL 維持 向上等を目的とした指導 集団的な取り組みの実施 他職種と協同した 入院患者の病棟活動量の向上にむけた取り組み 安全管理 病棟生活における できる している ADL や転倒転落のリスク等を他職種や患者家族と共有 病棟内の移動や日常的な動作等を安全に行える環境整備 患者 家族への情報提供 在宅生活が可能にもかかわらず 家族が患者の動ける程度を知らないことで 根拠なく 家ではみられない と思い込むことを防ぐ カンファレンスの開催 主治医との日常的な情報共有 日常的な他職種との情報共有 協働 指導内容等の記録 早期退院支援 退院調整をする看護師やソーシャルワーカーに対して 退院後のリハ提供の必要性に関する情報提供 在宅の理学療法士等に対する 退院前ケアカンファレンスへの参加呼びかけ

病棟における集団的な取り組み例 ( 心大血管疾患 ) 対象 : 心大血管術後リハプログラムを終了し 病棟内 ADL が自立している患者 目的 :ICU 症候群を改善し 入院による一時的な健忘等を防止するバイタルサインの測定法と運動習慣を獲得し 退院後の自己管理が可能となる病棟内での離床の機会を効率的に確保するベッド上生活時間を減らし 廃用症候群の発生を防止する 方法 :1 名の理学療法士がリスク管理及び進行を行う 場所 : 病棟リハビリテーション室 ( 開始前 ) 全例に対して脈拍 血圧測定を行い 必要に応じて心電図の装着及び酸素飽和度の測定を行う ( 内容例 ) 11 日 1 回 30 分程度 理学療法士の進行のもと音楽に合わせラジオ体操を行う 2 原則はラジオ体操の通り行うが 身体機能に合わせ椅子座位で行うなど理学療法士は個別にアレンジする ( 終了後 ) 全例に対して脈拍 血圧測定を行ったのち 理学療法士が必要に応じて個別指導を行う 患者同士で術後療養相談などが自然発生的に行われ 医療者以外の同じ手術を経験した人からも話を聞くことができる重要な場となっている 集団的な取り組み風景 ( 参考 ) リハビリ専門職が病棟で重点的に関わる 5 施設からの情報提供 Copyright Japanese Physical Therapy Association 10

Copyright Japanese Physical Therapy Association 11 求められるアウトカム 直近 1 年間の退院患者のうち 入院時よりも退院時に ADL が低下した者の割合が 3% 未満 患者の ADL は 基本的日常生活活動度 (Barthel Index) を用いて評価 入院患者のうち 院内で発生した褥瘡患者 ( DESIGN-R 分類 2 以上 ) の割合が 1.5% 未満 毎年 7 月 1 日に院内で発生した褥瘡を保有している入院患者の割合を調査

参考資料 Copyright Japanese Physical Therapy Association 12

Copyright Japanese Physical Therapy Association 13 参考資料第 262 中央社会保険医療協議会総会資料 第 262 回中央社会保険医療協議会総会資料

Copyright Japanese Physical Therapy Association 参考資料退院前合同カンファレンス開催時の職種別参加率 急性期一般病床における 退院前合同カンファレンスへの職種別参加率 n=1172 病院 Dr. 病院 Ns. 病院 PT 病院 OT 病院 ST MSW 本人家族在宅主治医訪問看護師在宅 PT 在宅 OT 在宅介護職 4.0% 4.2% 6.2% 2.4% 10.8% 17.7% 35.3% 34.2% 38.0% 50.5% 57.7% 86.1% 84.8% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0% 平成 22 年度老人保健健康増進等事業 効率的 効果的リハビリテーションサービス提供のための調査研究事業 急性期において 退院前合同カンファレンスに 在宅のリハビリテーション専門職が参加する割合は低い

Copyright Japanese Physical Therapy Association 15 参考資料通知 通知 ( 一部抜粋 ) (1) 当該病棟に 専従の常勤理学療法士 常勤作業療法士又は常勤言語聴覚士 ( 以下 理学療法士等 という ) が 1 名以上配置されていること なお 複数の病棟において当該加算の届出を行う場合には 病棟ごとにそれぞれ専従の理学療法士等が配置されていること また 当該理学療法士等は 疾患別リハビリテーション等を担当する専従者との兼務はできないものであること ただし 当該病棟内に区分番号 A308-3 に規定する地域包括ケア入院医療管理料 1 又は 2 を算定する病室がある場合には 当該病室における理学療法士等の業務について兼務しても差し支えない (4) 当該病棟の直近 1 年間の新規入院患者のうち 65 歳以上の患者が 8 割以上 又は 循環器系 新生物 消化器系 運動器系若しくは呼吸器系の疾患の患者が 6 割以上であること (6) 疾患別リハビリテーション料又はがん患者リハビリテーション料の届出を行っていること

Copyright Japanese Physical Therapy Association 16 参考資料通知 通知 ( 一部抜粋 ) (5) アウトカム評価として 以下の基準をすべて満たすこと ア直近 1 年間に 当該病棟を退院又は転棟した患者 ( 死亡退院を除く ) のうち 退院又は転棟時における ADL が入院時と比較して低下した患者 ( 別紙様式 の合計得点が低下した者をいう ) の割合が 3% 未満であること なお 患者の ADL は 基本的日常生活活動度 (Barthel Index 以下 BI という ) を用いて評価することとするが 平成 27 年 3 月 31 日までの間に限り DPC における入院時又は退院時の ADL スコアを用いた評価であっても差し支えない イ当該病棟の入院患者のうち 院内で発生した褥瘡 (DESIGN-R 分類 d2 以上とする 以下この項において同じ ) を保有している入院患者の割合が 1.5% 未満であること なお その割合は 次の ( イ ) に掲げる数を ( ロ ) に掲げる数で除して算出する ( イ ) 届出時の直近月の初日 ( 以下この項において 調査日 という ) に褥瘡を保有する患者数のうち 入院時既に褥瘡保有が記録された患者を除いた患者数 ( ロ ) 調査日の入院患者数 ( 調査日の入院又は予定入院患者は含めず 退院又は退院予定患者は含める ) なお 届出以降 毎年 7 月 1 日に院内で発生した褥瘡を保有している入院患者の割合を調査する

Copyright Japanese Physical Therapy Association 17 参考資料通知 通知 ( 一部抜粋 ) (2) 当該保険医療機関において 以下のいずれも満たす常勤医師が 1 名以上勤務していること アリハビリテーション医療に関する 3 年以上の経験を有していること イ適切なリハビリテーションに係る研修を修了していること (3) ( 略 ) リハビリテーションに係る研修とは ( 略 )2 日以上かつ 10 時間以上の研修期間で 修了証が交付されるものである なお 当該研修には 次の内容を含むものである アリハビリテーション概論について ( 急性期リハビリテーションの目的 障害の考え方 チームアプローチを含む ) イリハビリテーション評価法について ( 評価の意義 急性期リハビリテーションに必要な評価を含む ) ウリハビリテーション治療法について ( 運動療法 作業療法 言語聴覚療法 義肢装具療法及び薬物療法を含む ) エリハビリテーション処方について ( リハビリテーション処方の実際 患者のリスク評価 リハビリテーションカンファレンスを含む ) オ高齢者リハビリテーションについて ( 廃用症候群とその予防を含む ) カ脳 神経系疾患 ( 急性期 ) に対するリハビリテーションについてキ心臓疾患 (CCU でのリハビリテーションを含む ) に対するリハビリテーションについてク呼吸器疾患に対するリハビリテーションについてケ運動器系疾患のリハビリテーションについてコ周術期におけるリハビリテーションについて (ICU でのリハビリテーションを含む )