福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の 貯蔵及び処理の状況について ( 第 76 報 ) 平成 8 年 月 8 日 東京電力ホールディングス株式会社. はじめに本書は 平成 3 年 6 月 9 日付 東京電力株式会社福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の処理設備及び貯蔵設備等の設置について ( 指示 ) ( 平成 3 6 8 原院第 6 号 ) にて 指示があった以下の内容について報告するものである 指示内容 汚染水の処理設備の稼働後速やかに 同発電所内の汚染水の貯蔵及び処理の状況並びに当該状況を踏まえた今後の見通しについて当院に報告すること また その後 内の汚染水の処理が終了するまで 一週間に一度当院に対して 同様の報告を実施すること. 建屋内滞留水の貯蔵及び処理の状況 ( 実績 ) 月 7 日現在の各建屋内 (~4 号機 ( 復水器 トレンチを含む )) における貯蔵 量及び滞留水貯蔵施設における貯蔵量 処理量等は添付資料 - の通り 3. 貯蔵及び処理の今後の見通し () 短期見通し移送については 滞留水貯蔵施設の貯蔵量 放射能処理装置の稼働状況を踏まえ, 号機及び3,4 号機の建屋内滞留水水位がTP.,564(OP.3,) 前後で維持するように計画する 移送先については 滞留水貯蔵施設であるプロセス主建屋または高温焼却炉建屋とする また 処理については 滞留水貯蔵施設の貯蔵量及び移送の状況を踏まえ 実施することとする 月 3 日想定の各建屋内 (~4 号機 ( 復水器 トレンチを含む )) における貯蔵量 及び滞留水貯蔵施設における貯蔵量 処理量等は添付資料 - の通り () 中期見通し, 号機及び 3,4 号機の建屋内滞留水については 海洋への放出リスク及び地下水
への漏えいリスクを低減させる観点から 建屋内滞留水のTP.,564(OP.4,) 到達までの余裕を確保し 建屋内滞留水水位を地下水位よりも低く管理することが必要である 一方で 地下水の流入量を抑制し 建屋内滞留水の発生量を減少させるという観点から 建屋内滞留水水位を当面 TP.,564(OP.3,) 前後で維持するように 滞留水貯蔵施設の貯蔵容量を踏まえて移送を計画する また プロセス主建屋及び高温焼却炉建屋の滞留水については 中低レベル用処理水受タンクの設置状況や放射能処理装置の稼働率 メンテナンス期間を踏まえて 処理を計画する 各建屋内 (~4 号機 ( 復水器 トレンチを含む )) における貯蔵量及び滞留水貯蔵 施設における貯蔵及び処理状況の 3 ヶ月後までの見通しは添付資料 -3 の通り 各建屋内及び滞留水貯蔵施設の貯蔵量は 降雨の影響がないと仮定すると 移送及び処理を実施することにより ほぼ一定で推移する見込みであるが 放射能処理装置の稼働率等により変更の可能性はある また 放射能処理装置で処理した水は 中低レベル用処理水受タンクにより貯蔵可能である 以上
区分 添付資料 - 高レヘ ル水 廃棄物 濃縮廃液水種別の貯蔵量 [m 3 ], 前回報告比 [m 3 ] 貯蔵容量 [m 3 ] 3,4 処理水 ( 塩水 ) Sr 処理水等 < 貯槽 > 濃縮塩水 - - 処理水 ( 濃縮塩水 ) 配管撤去 RO 処理水 ( 淡水 ) 5,43 +46 8,9 多核種除去設備等 Sr 処理水等処理水 < 貯槽 > 濃縮廃液 9,78 +,7 ( その他浄化処理設備含む ) RO 処理水 ( 淡水 ) 配管撤去処理水 689,594 +945 7,7 A 多核種除去設備等処理済水へ Sr 処理水等,79 +,85 39, ろ過水ろ過水淡水化装置タンク濃縮廃液蒸発濃処理水 ( 濃縮塩水 ) 残水量 [m 3 ] 5 前回報告比 [m 3 ] 貯蔵容量 [m 3 ] 3,4 (RO 方式 ) 原子炉注水量 [m 3 ](-7) 前回報告比 [m 3 ] < 貯槽 > 縮装置 濃縮塩水約,7 3 約 3,5 ろ過水 - - RO 処理水 ( 淡水 ),55 変化なし 貯蔵量 [m 3 ] 前回報告比 [m 3 ] 貯蔵容量 [m 3 ] 3 累積処理水 735,48 廃液供給タンク 83 +3, 原子炉建屋 圧力容器 格納容器 号機 : m 3 日,FDW CS 号機 : 6m 3 日,FDW CS 3 号機 : m 3 日,FDW CS 注水タンク (CST) ( ハ ッファタンク ) タービン建屋 高レベル滞留水の貯蔵及び処理の状況 H8..7 現在 復水器 RO 処理水 ( 淡水 ) ( 高温焼却炉建屋 ) ( プロセス主建屋 ) 廃液供給タンク SPT(B) 処理装置 ( セシウム吸着装置 ) ( 第二セシウム吸着装置 ) ( 除染装置 ) SPT(B), +69 3, 淡水化処理前 処理後 < (8 採取 ) 蒸発濃縮処理前 処理後 - 試料採取箇所 塩素濃度 [ppm] 試料濃度 [BqL] 6 プロセス主建屋 3.3E+7 (8 採取 ) セシウム吸着装置出口 5.E+ (3 採取 ) 除染装置出口 - 高温焼却炉建屋.E+7 (8 採取 ) 第二セシウム吸着装置出口.E+ (8 採取 ) 廃棄物 A より 施設貯蔵量 [m 3 ] 前回報告比 [m 3 ] TB 建屋内水位 8 貯蔵量 [m 3 処理量 [m 貯蔵施設 ] 前回報告比 [m 3 ] 水位 8 3 ] (-7) 累積処理量 [m 3 ] 廃棄物発生量前回報告比保管容量 号機 約, + T.P.,374 (O.P.,83) プロセス主建屋 約 6,67 96 号機 約 6,3 +9 T.P.,495 (O.P.,947) 高温焼却炉建屋 約,7 +8 3 号機 約 6,5,3 T.P.,44 (O.P.,84) 合計 約 9,39 4 号機約 7,4 6 T.P.,597 (O.P.3,36) 合計 約 6,3 前回報告時 (H8..)~ 現在 (H8..7) の主なイベント 号機原子炉建屋から高温焼却炉建屋及びプロセス主建屋への移送を適宜実施 T.P.3,35 (O.P.4,73) T.P.6 (O.P.,45) 約 6,3 約,654,3 7 7 廃スラッジ [m 3 ] 597 変化なし 7 3 使用済ヘ ッセル [ 本 ] 3,366 9 +5 6,39 水移送中の水位は静定しないため参考値扱い 貯蔵量に下記の タンク底部 ~ 水位計 % の水量 (DS) を含んでいない RO 処理水 ( 淡水 ): 約. 万 m 3 濃縮廃液 : 約. 万 m 3 処理水 : 約. 万 m 3 Sr 処理水等 : 約.5 万 m 3 3 運用上の上限値 4 タンク底部 ~ 水位計 % の水量 (DS) は含んでいないが 貯蔵量の DS 以上の貯蔵容量がある 5 表記載の残水量には タンク底部 ~ 水位計 % の水量 (DS) を含んでいる濃縮塩水の残水量は多核種除去設備等の処理量より算出 6 表記は Cs-37 のデータ 7 セシウム吸着装置及び第二セシウム吸着装置の合計処理量 号機タービン建屋から高温焼却炉建屋への移送を適宜実施 処理量の内訳 : セシウム吸着装置,5 m 3 号機廃棄物処理建屋からプロセス主建屋への移送を適宜実施 第二セシウム吸着装置 4,7 m 3 3 号機タービン建屋から高温焼却炉建屋への移送を適宜実施 累積処理量の内訳 : セシウム吸着装置 367,64 m 3 3 号機タービン建屋から 号機廃棄物処理建屋への移送を実施 第二セシウム吸着装置,86,39 m 3 4 セシウム吸着装置の運転を再開 8 午前 7 時時点のデータ セシウム吸着装置及び第二セシウム吸着装置の運転を実施 9 使用済ベッセル内訳 : セシウム吸着装置使用済ベッセル 754 本 ( セシウム吸着装置稼働率 :8%( 前回想定稼働率 :%) 第二セシウム吸着装置稼働率 56%( 前回想定稼働率 :6%)) 第二セシウム吸着装置使用済ベッセル 76 本 タンク転用による 濃縮塩水 Sr 処理水等 の貯蔵容量の変更 その他 : 保管容器,68 基 その他工事等による建屋(~4 号機 プロセス主建屋 高温焼却炉建屋 ) への移送を適宜実施 処理カラム 9 塔 使用済ベッセルフィルタ類 94 本 65 本
累積処理水 737,686 区分 高レヘ ル水 廃棄物 濃縮廃液 処理水 ( 塩水 ) 高レベル滞留水の貯蔵及び処理の状況 H8..3 想定 添付資料 - 処理水 ( 濃縮塩水 ) 配管撤去水種別の貯蔵量 [m 3 ] 今回報告比 [m 3 ] 貯蔵容量 [m 3 ],3 多核種除去設備等 Sr 処理水等処理水 < 貯槽 > 濃縮塩水 - - ( その他浄化処理設備含む ) RO 処理水 ( 淡水 ) 配管撤去 RO 処理水 ( 淡水 ) 5,38 3 8,9 A 多核種除去設備等処理済水へ濃縮廃液 9,78 変化なし,7 ろ過水処理水 69,4 +,447 7,7 ろ過水淡水化装置タンク濃縮廃液蒸発濃処理水 ( 濃縮塩水 ) Sr 処理水等 5,49 +,76 39, (RO 方式 ) 原子炉注水量 [m 3 ](7-3) 今回報告比 [m 3 ] < 貯槽 > 縮装置 ろ過水 - - 残水量 [m 3 ] 4 今回報告比 [m 3 ] 貯蔵容量 [m 3 ],3 RO 処理水 ( 淡水 ),68 +3 濃縮塩水約,7 変化なし約 3,5 原子炉建屋 号機 :8m 3 日,FDW CS 号機 :8m 3 日,FDW CS 3 号機 :8m 3 日,FDW CS Sr 処理水等 < 貯槽 > 注水タンク (CST) ( ハ ッファタンク ) RO 処理水 ( 淡水 ) 廃液供給タンク タービン建屋 ( 高温焼却炉建屋 ) SPT(B) 圧力容器 復水器 ( プロセス主建屋 ) 処理装置 ( セシウム吸着装置 ) ( 第二セシウム吸着装置 ) ( 除染装置 ) 格納容器 廃棄物 A より 施設貯蔵量 [m 3 ] 今回報告比 [m 3 ] TB 建屋内水位貯蔵施設貯蔵量 [m 3 処理量 [m ] 今回報告比 [m 3 ] 水位 3 ] (7-3) 累積処理量 [m 3 ] 廃棄物発生量今回報告比保管容量 号機 約, + T.P.,54 (O.P.,994) プロセス主建屋 約 4,46, 号機 約 6,4 + ( 号機 TB) 高温焼却炉建屋 約,55 7 3 号機 約 6,9 +4 T.P.,45 (O.P.,887) 合計 約 7, 4 号機 約 7,7 +3 (3 号機 TB) 合計約 63, T.P.,66 (O.P.4,) T.P.-4 (O.P.,36) 約 7,4 約,66,7 5 5 廃スラッジ [m 3 ] 597 変化なし 7 使用済ヘ ッセル [ 本 ] 3,377 6 + 貯蔵量には タンク底部 ~ 水位計 % の水量 (DS) は含んでいない 運用上の上限値 3 タンク等の底部 ~ 水位計 % の水量 (DS) は含んでいないが 貯蔵量の DS 以上の貯蔵容量がある 4 表記載の残水量には タンク底部 ~ 水位計 % の水量 (DS) を含んでいる濃縮塩水の残水量は多核種除去設備等の処理量より算出 5 セシウム吸着装置及び第二セシウム吸着装置の合計処理量 現在(H8..7)~ 想定 (H8..3) の主なイベント 処理量の内訳 : セシウム吸着装置 :,5 m 3 号機原子炉建屋から高温焼却炉建屋及びプロセス主建屋への移送を適宜実施予定 第二セシウム吸着装置 4,6 m 3 号機タービン建屋から高温焼却炉建屋への移送を適宜実施予定 累積処理量の内訳 : セシウム吸着装置 37,6 m 3 号機廃棄物処理建屋からプロセス主建屋への移送を適宜実施予定 第二セシウム吸着装置,9, m 3 3 号機タービン建屋から高温焼却炉建屋への移送を適宜実施予定 6 使用済ベッセル内訳 : セシウム吸着装置使用済ベッセル 758 本 号機タービン建屋から 号機廃棄物処理建屋への移送を実施予定 第二セシウム吸着装置使用済ベッセル 78 本 セシウム吸着装置の運転を停止予定 その他 : 保管容器,73 基 セシウム吸着装置及び第二セシウム吸着装置の運転を予定 処理カラム 9 塔 ( セシウム吸着装置想定稼働率 :3% 第二セシウム吸着装置想定稼働率 55%) 使用済ベッセル 94 本 フィルタ類 65 本 6,39
~4 号機 TB 滞留水処理シミュレーション結果 添付資料 -3 T.P. 3 号機 TB 滞留水水位 [mm]( 号機連通 ) 更なる降雨の影響を含む 号機 TB 滞留水水位 ( 参考 ) 号機 TB 滞留水水位 O.P. 445 5 T H T H T T T T T H T T T H T T T T H T 395 H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H 345 5 95 H: 高温焼却炉建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -7mmd(-5m 45 3 d) H: 高温焼却炉建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -5mmd(-9m 3 d) 7 T.P.,495 P: プロセス主建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -7mmd(-5m 3 d) ( 号機 TB 建屋水位 ) P: プロセス主建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -5mmd(-9m 5 3 d) 95 T: 号タービン建屋から移送 : 高温焼却炉建屋への移送停止 SP: プロセス主建屋への移送停止 45 7 3 7 4 8 5 9 5 9 6 T.P. 3 3 号機 TB 滞留水水位 [mm](34 号機連通 ) 更なる降雨の影響を含む 3 号機 TB 滞留水水位 ( 参考 ) 3 号機 TB 滞留水水位 O.P. 4437 5 3937 H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H 3437 5 937 5 7 T.P.,44 (3 号機 TB 建屋水位 ) H: 高温焼却炉建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -35mmd(-5m 3 d) H: 高温焼却炉建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -7mmd(-9m 3 d) P: プロセス主建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -35mmd(-5m 3 d) P: プロセス主建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -7mmd(-9m 3 d) : 高温焼却炉建屋への移送停止 SP: プロセス主建屋への移送停止 437 437 7 3 7 4 8 5 9 5 9 6 937 [m 3 ] 6 4 8 6 4 8 6 4 C C SC Rw() Rw() Rw() Rw() 集中 RW 貯蔵量 集中 RW 合計貯蔵量 プロセス主建屋貯蔵量 高温焼却炉建屋貯蔵量 C: セシウム吸着装置運転 C: 第二セシウム吸着装置運転 SC: セシウム吸着装置停止 SC: 第二セシウム吸着装置停止 Rw(): 号機廃棄物処理建屋から移送 ( ポンプ 台 )(3m 3 d) Rw(): 号機廃棄物処理建屋から移送 ( ポンプ 台 )(35m 3 d) 3Rw():3 号機廃棄物処理建屋から移送 ( ポンプ 台 )(m 3 d) 7 3 7 4 8 5 9 5 9 6 [m 3 ] 濃縮塩水タンク容量と貯蔵量 8 タンク容量合計濃縮廃液貯槽貯蔵量処理水 ( 濃縮塩水 ) 受タンク貯蔵量 6 4 7 蒸発濃縮装置停止中 7 多核種除去設備等 ( ホット試験 ) 運転中 7 その他浄化処理設備停止中 濃縮塩水はタンク底部の残水処理中 7 3 7 4 8 5 9 5 9 6 注記 処理装置の処理量は 78m 3 d と想定 (TB 滞留水水位等の状況により処理量を変更 ) TB 滞留水水位 は 福島第一原子力発電所近傍における最近の降雨及び地下水などの流入による水位変動状況を考慮したシミュレーション 更なる降雨の影響を含む TB 滞留水水位 は 福島第一原子力発電所近傍における 8~ 月の過去 3 年間 (H~H) の平均降雨量の降雨があった場合の水位変動分 (5mm 日 ) を TB 滞留水水位 に加算したシミュレーション