第 5 章 基本構想 第 5 章基本構想 41
第 5 章基本構想 1. まちづくりの目標 石巻市総合計画及びみやぎ都市計画基本方針のほか 石巻市都市づくり検討会議及び市民アンケート調査結果に基づき 社会経済の動向と都市計画の方向性 や 都市づくりにおける課題 を踏まえ 都市計画マスタープランにおける まちづくりの基本理念 及び まちづくりの将来像 まちづくりの基本目標 を以下のとおり設定します まちづくりの基本理念 本市の豊かな自然や文化 産業 人材を守り活かしながら 多様な交流を生み出し いつくつまでも住み続け 活動し続けられるまちを住民参加の下に創り 未来へと受け継いでいくことを基本理念とします まちづくりの将来像 地域の魅力や個性を活かしたにぎわいあふれるまち石巻 まちづくりの基本目標 基本目標 1 ~ 住み続けられるまち ~ 少子高齢社会への対応や防災対策の強化により 誰もが安心 安全に住み続けられるまちづくりを目指します 基本目標 2 ~ 個性と活気にあふれるまち ~ 地域産業の活性化や多様な交流の促進により 個性と活気にあふれるまちづくりを目指します 基本目標 3 ~ 地域資源を大切にするまち ~ 多彩な自然や景観の活用により観光や交流を促し 地域資源を大切にするまちづくりを目指します 基本目標 4 ~ 自然と共生するまち ~ 身近な緑の保全 創出や環境問題への対応により 自然と共生するまちづくりを目指します 基本目標 5 ~ 住民とともにつくるまち ~ 都市計画に関する知識の普及が進み 多様な住民参加による ともにつくるまちづくりを目指します 42 第 5 章基本構想
2. 人口フレーム (1) 市全体における人口 まちづくりの指針として 市全体の目標とする人口を設定します 昭和 60 年から平成 17 年までの国勢調査では本市の人口は減少傾向にあります 将来人口は 過去の人口動向に基づくコーホート変化率法 * を基本とし 総合計画における若年層の流出抑制という考えにより 目標年次の平成 37 年の人口を 140,900 人とします なお 総合計画における平成 28 年の目標人口は 154,800 人としています 将来人口推計 ( 石巻市全体 ) 人 240,000 200,000 186,587 182,911 178,923 174,778 167,324 161,600 156,000 160,000 149,300 140,900 120,000 80,000 40,000 0 昭和 60 年平成 2 年平成 7 年平成 12 年平成 17 年平成 22 年平成 27 年平成 32 年平成 37 年 (2) 都市計画区域 * における人口 都市づくりの指針として 都市計画区域 * の目標とする人口を設定します * 市全体の人口推移と同様に 平成 7 年から平成 17 年までの国勢調査では 都市計画区域における人口も減少傾向にあります 将来人口は 過去の人口動向に基づくトレンド推計 * により 目標年次の平成 37 年の人口を 石巻広域都市計画区域においては 117,300 人とし 河北都市計画区域においては 4,700 人とします 将来人口推計 ( 石巻広域都市計画区域 ) 人 160,000 140,000 124,517 120,000 123,863 119,688 119,500 118,600 117,900 117,300 100,000 80,000 60,000 40,000 20,000 0 平成 7 年 平成 12 年 平成 17 年 平成 22 年 平成 27 年 平成 32 年 平成 37 年 将来人口推計 ( 河北都市計画区域 ) 8,000 人 7,000 6,000 5,701 5,675 5,000 4,000 5,351 5,200 5,100 4,900 4,700 3,000 2,000 1,000 0 平成 7 年 平成 12 年 平成 17 年 平成 22 年 平成 27 年 平成 32 年 平成 37 年 第 5 章基本構想 43
3. 将来都市整備の基本的な考え方 将来の都市整備の方向性としては 人口減少や高齢化の進行する本市にあっては 既に都市機能が集約している区域で 子どもからお年寄りまで また 障がいのあるなしにかかわらず あらゆる人にとって暮らしやすい都市環境を充実していくことが 既存ストックの有効活用やにぎわいの再生 環境問題への対応といった視点で必要とされていることから 今後は 都市機能が拡散することのないコンパクトな都市づくりを目指します 具体的な都市計画区域等における整備の方向性は 以下のとおりとします 石巻広域都市計画区域昭和 45 年の再編以来 土地利用規制と都市施設計画との連携を積極的に行ってきていることから 現状の都市計画区域及び区域区分を維持し 今後も適正に整備 開発及び保全を行い 都市的機能を整備充実させていくものとします 河北都市計画区域都市計画区域 * に係る法的要件に該当していること かつ 生活 社会的一体性を * 有していることから 現状の都市計画区域を維持し 今後も都市的機能を整備充実させていくものとします 雄勝都市計画区域及び牡鹿都市計画区域 * 両都市計画区域については 都市施設の整備がほぼ完了したものの人口減少が止まらないことから これまで整備された都市的機能を維持充実させながら 今後の地域の状況や住民の意向を勘案し 都市計画区域 * のあり方を検討していくものとします 都市計画区域外地域これまで都市計画区域 * がなかった桃生地域及び北上地域については コンパクトな都市づくりを目指すことから都市計画区域 * の設定は行わず 今後 いつまでも住み続けることができるよう 生活環境を維持充実させ 地域住民とともに地域資源や地域の個性を大切に守り育てていくまちづくりを推進していきます しかしながら 都市の活力にとって必要不可欠な産業振興については 今後とも本市にとって最重要課題であることから 産業振興を推進するために土地利用の需要が高まった場合には 改めて都市的土地利用を整理し 区域の拡大を検討するとともに 都市計画マスタープランの見直しを行うものとします なお 石巻広域都市計画区域と河北都市計画区域の間に位置した鹿又地区の国道 45 号沿線 市街化区域と市街化調整区域との境に面した蛇田地区及び蛇田地区の国道 108 号沿線 市街化調整区域で県道や都市計画道路 * が新たに整備される地区の沿道のほか 三陸縦貫自動車道各 ICの周辺については 今後の土地利用動向を特に注視していきます 44 第 5 章基本構想
4. 将来都市構造 将来都市構造は 石巻市総合計画における土地利用の方向性及び将来都市整備の基本的な考え方を基本とし 点 ( まちの拠点 ) 面( まちの土地利用 ) 線( まちの軸 ) の3つの構成要素により 目指すべき都市構造を次のとおりとします (1) まちの拠点 1 都市核拠点 石巻駅周辺の既成市街地は まちの都市核拠点と位置づけ 商業機能や行政サービス機能 業務機能だけでなく 居住機能や多くの人が集まる多様で楽しめる機能を集積し 石巻市の顔として活性化を目指します 2 新都市拠点石巻河南 IC 周辺は まちの新都市拠点と位置づけ 広域型商業機能のほか 郊外型のまちなみの統一性ある居住機能を促進し 新しい都市として活性化を目指します ゆい 3 地域結拠点河北総合支所及び河北 IC 周辺は 各地域の結束拠点と位置づけ 観光機能やスポーツ 文化機能 情報機能の充実を図るとともに 道路体系や公共交通体系を活かして各地域間を結ぶ交流拠点として活性化を目指します 4 地域行政拠点各総合支所周辺は 地域の行政拠点と位置づけ 地域に根ざした行政サービス機能や地域振興機能を充実し コミュニティ拠点として活性化を目指します 5 工業 水産業拠点 石巻港周辺 石巻港周辺は 臨海の工業拠点と位置づけ 原材料の調達に適しているという多目的国際ターミナル港の特徴を活かし 首都圏に近い生産 物流拠点として機能強化を目指します 須江地区 須江地区は 内陸の工業拠点と位置づけ 三陸縦貫自動車道による広域連携軸や石巻港 IC からの近接性を活用し 職住隣接型の工業拠点として機能強化を目指します 第 5 章基本構想 45
石巻漁港 渡波漁港 石巻漁港及び渡波漁港周辺は 水産業の核拠点と位置づけ 漁業の中心的な機能と付加価値の高い水産加工や新しい流通形態の連携を促進し 水産拠点として持続的な発展を目指します 6 学術 新産業拠点南境地区は 住 遊機能を兼ね備えた 学と職の創造拠点と位置づけ 石巻トゥモロービジネスタウンと石巻専修大学との機能連携を推進し 新産業業務機能の集積による産業の活性化と雇用の場の創出を目指します 将来都市構造 ( まちの拠点 ) 46 第 5 章基本構想
(2) まちの土地利用 1 都市づくりゾーン 石巻地域及び河南地域 河北地域の一部については コンパクトな都市づくりを推進するゾーンと位置づけ 良好な都市環境の形成を目指します 2 自然環境調和ゾーン雄勝地域及び牡鹿地域の一部については 都市と自然環境との調和を推進するゾーンと位置づけ 良好な自然環境の中の市街地で 安全 安心な生活ができる環境の形成を目指します 3 自然環境共生ゾーンその他の地域については 日常生活と自然環境との共生を推進するゾーンと位置づけ 豊かな自然環境の中で 心豊かな生活ができる環境の形成を目指します 将来都市構造 ( まちの土地利用 ) 第 5 章基本構想 47
(3) まちの軸 1 広域連携軸 三陸縦貫自動車道及び石巻新庄間の道路は 他都市間を結ぶ広域ネットワークの軸と位置づけ さらなる高速交通の整備や利便性の向上を促進し 広域都市間における連携強化を目指します 2 地域連携軸国道 45 号 国道 108 号 国道 398 号のほか 主要な県道及び離島を結ぶ航路は まちの拠点等を結ぶ地域ネットワークの軸と位置づけ さらなる道路整備や航路の維持を促進し 市内地域間における連携強化を目指します 将来都市構造 ( まちの軸 ) 48 第 5 章基本構想
将来都市構造図 第 5 章基本構想 49