シラバス-マクロ経済学-

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経済成長論

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ミクロ経済学Ⅰ

短期均衡(2) IS-LMモデル

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資本分配率と労働分配率は, 生産物についての資本 ( 企業 ) と労働 ( 家計 ) の分け前の 割合を表しています. 資本分配率は資本 K の右肩の数字 ( 指数 ) です.α がいつでも資本 分配率というわけではありません. 生産関数が L 率になります. K という形であれば,β が資本分配

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経済変動論 0

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第2章

社会保険料の賃金への影響について

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課税の長期的な効果

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経済情報処理のための Mathematica 課題 改訂新里 課題 1 微分次の関数を微分せよ 1 f(x)=x 3-2x+x/(x+1) 2 f(x)=(x+1)(x 2 +1)-1/(x 3 +1) 3 f(x)=(2x+3)(x 3-2)+(2x+3)/(x 2 +1) 課題

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DVIOUT-r0

スライド 1

ミクロ マクロ経済学演習 冬休みの宿題 担当 : 河田 学籍番号 氏名 2014 年 1 月 6 日 ( 月 )17 時までに 河田研究室 (514) まで提出すること 途中の式や思考過程はそのままにしておくこと

Ⅲ 特殊的要素モデル(Specific Factor Model)

Excelを用いた行列演算

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シラバス-マクロ経済学-

ミクロ マクロ経済学演習 冬休みの宿題 担当 : 河田 学籍番号 氏名 模範解答 2014 年 1 月 6 日 ( 月 )17 時までに 河田研究室 (514) まで提出すること 途中の式や思考過程はそのままにしておくこと

l = 若年期の労働供給量, c + = 老年期の消費量, w = 賃金率, s = 貯蓄量, r + = 資本の レンタル料 ( 貯蓄からの純収益率,δ = 資産の減耗率である. 上記の最適化問題を解くと以下の式が得られる. l =Ψ ( c +, c Ψ + φ ただし Ψ である. (4 +

別紙2

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lt = 若年期の労働供給量, t c + = 老年期の消費量, w t = 賃金率, s t = 貯蓄量, r t+ = 資本の レンタル料 ( 貯蓄からの純収益率,δ = 資産の減耗率である. 上記の最適化問題を解くと以下の式が得られる. lt =Ψ ( c t +, c Ψ t+ φ ただし

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経済財政モデル の概要 経済財政モデル は マクロ経済だけでなく 国 地方の財政 社会保障を一体かつ整合的に分析を行うためのツールとして開発 人口減少下での財政や社会保障の持続可能性の検証が重要な課題となる中で 政策審議 検討に寄与することを目的とした 5~10 年程度の中長期分析用の計量モデル 短

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2010年9月21/22日用 為替の決定理論

生産者行動の理論(1)

つまり貨幣賃金上昇率 = 物価上昇率 ケース2 店員の賃金が 10% アップ (= 貨幣賃金上昇率 10%) がんばって働きハンバーガーの販売個数を 10% 伸ばした (= 労 働生産性上昇率 10%) 賃金上昇分を販売個数の増加で補い ハンバーガーの価格に上乗せする必要がない (= 物価上昇率 0

「経済政策論(後期)」運営方法と予定表(1997、三井)

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第1章 国民所得統計

消費者余剰の損失分は 780 ドルとなる 練習問題 13.2 の解答公式を導出する際に重要なことは, 課税のよる価格の変化, 取引量の変化, 逆供給曲線と逆需要曲線の傾きを正しく図で描写することである これが正しくできればその他の公式は簡単である 残りの 2 つの公式を導出するために, 図 13.1

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上記の最適化問題を解くと以下の式が得られる. l =Ψ ( c +, c Ψ + φ ただし Ψ である. (4 + ξ (2, (3 と (4 式から賃金に対する労働供給の弾力性 (Lbo supply elscy は Ψ/( Ψ となる. よってその値が正となるように以下のことを仮定する. 仮定

Ⅱ 外国為替市場と為替レート

現代資本主義論

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ミクロ経済学・基本講義 第2回

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1. 2. (Rowthorn, 2014) / 39 1

(1987) (1990) (1991) (1996) (1998) (1999) (2000) (2001) (2002) 3 ( ) ( ) hkyo

第1章 単 位

Dependent Variable: LOG(GDP00/(E*HOUR)) Date: 02/27/06 Time: 16:39 Sample (adjusted): 1994Q1 2005Q3 Included observations: 47 after adjustments C -1.5

第1章 経済動態

Ⅶ ポートフォリオ・バランス・モデル

(8 p) s( p) = = ( 8) p = ( p 8) したがって, 固定費用が全く存在しない場合, 完全に固定費用の支払いを回避できる場合には, どちらの場合にも供給

第1章 財務諸表

金融調査研究会報告書 少子高齢化社会の進展と今後の経済成長を支える金融ビジネスのあり方

笹倉和幸 標準マクロ経済学 第 版 東洋経済新報社 7 年 8 年 月 9 日現在演習問題正解 解説 ステップ 6: フロー編 Ⅴ. 付表 経済活動別の国内総生産 要素所得 の 名目 Excl 形式 をクリックして 生産面の 産出額 と 中間投入 の数字 最終行の合計の数字 だけを読み取る. ステッ

厚生の測度

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Ⅴ.為替レートの長期モデル

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(2) 出題分析のポイントミクロは 5 問とも得点しやすい典型的なパターンの計算問題ミクロ経済学 5 問はすべて計算でした 5 問共にⅥ 計算マスター編に出ている典型的な問題であり 計算問題をある程度練習すれば全問正解も可能な出題でした 内容的には Ⅱミクロ編の範囲が 4 問 Ⅳ 上級ミクロ編の範囲

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各資産のリスク 相関の検証 分析に使用した期間 現行のポートフォリオ策定時 :1973 年 ~2003 年 (31 年間 ) 今回 :1973 年 ~2006 年 (34 年間 ) 使用データ 短期資産 : コールレート ( 有担保翌日 ) 年次リターン 国内債券 : NOMURA-BPI 総合指数

ヒックスの IS-LM 分析 : 浅子和美 須田美矢子ほか著 経済学とファイナンス ( 第 2 版 ) 2004 年 7 月東洋経済新報社財政政策の効果政府支出が増加した場合 IS 曲線は右にシフトする この時 IS と LM の交点は E から E へと移る Y が増加し r が上昇する それは

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財政政策の考え方 不況 = モノが売れない仕事がない ( 失業増加 ) が代わりにモノを買う! 仕事をつくる ( 発注する )! = 財政支出拡大 ( がお金を使う ) さらに乗数効果で効果増幅!! 3 近年の経済対策の財政規模 名 称 内閣 事業規模 公共投資 減税 財政規模 日本経

微分方程式による現象記述と解きかた

Transcription:

経済原論 Ⅱ(4/211) マンキュー第 3 章 1 第 2 部長期分析マクロ経済の ( 新 ) 古典派モデル 諸価格が完全に伸縮的であると想定 すべての生産要素は完全に雇用 ( 使用 ) される ( すべての生産要素が用いられるように価格がきちんと変化する ) 第 3 章国民所得 : どこから来てどこに行くのか 3-1. 財 サービスの総生産を決めるのは何か ( 生産関数 ) GD は 生産要素の投入量によって決まる 生産要素と生産量の関係を生産関数と呼ぶ 生産要素経済学では 最終的な生産要素として 1. 土地 ( 自然 ) 2. 労働 ( 人的資本 ) 3. 資本 ( 生産された生産設備 物的資本 ) を考えるが 時間と共に変化し得る生産要素として 労働 L 資本 K を考える ある一時点を考えると 資本も労働も一定である L L K K 生産関数 F( 生産量 は 労働と資本の投入量によって決定される 通常 生産関数は規模に関して収穫不変であると想定する 規模に関して収穫不変 : すべての生産要素を z (> 0) 倍すると生産量もz 倍になる 即ち, 任意の z > 0 について z F( z z 財 サービスの供給伸縮的な価格メカニズムによりすべての生産要素の投入が保証されているとすると F( L, K ) 即ち 長期的な生産量は 生産要素の総量と技術水準 ( 生産関数の形状 ) によって決定される

経済原論 Ⅱ(4/213) マンキュー第 3 章 2 3-2. 国民所得は生産要素にどのように分配されるか ( 新古典派分配理論 ) 要素価格 : 生産要素の対価労働の対価 賃金 W 資本の対価 資本のレンタル料 R 等々 競争的企業の意思決定 利潤最大化問題 π WL RK F( L, K) WL RK を最大化するように要素投入量を決める 企業の要素需要労働の限界生産力 (: 労働を一単位増加させた時の生産量の増分 F( L F( F( L F( L( F( L 1) F( lim L L 0 L 限界生産力逓減の法則 : L( K, は L が増加するに従って低下する d ( dl < 0 F ( ( W ) L を最大化する L が労働需要量である ( π F( WL { F( ( W ) L} に注意 ) 利潤最大化の条件 : L ( W 労働の限界生産力 実質賃金 労働の限界生産力から労働需要へ実質賃金 W が与えられると L ( K, W から労働の需要量が求まる W d s 労働市場の均衡条件 : L L L よって L ( K, W 資本の限界生産力と資本需要資本の限界生産力 資本の実質レンタル料 L ( K, K ( K, R L 国民所得の分配経済学上の利潤 ( 実質 ) 収入 - 労働報酬 - 資本報酬 ( L ( K K) 書き換えると ( L ( K K) 経済学上の利潤もし生産関数が規模に関して収穫不変であれば オイラーの定理より次の式が成り立つ df( df( F ( K L ( K K) ( L dk dl 即ち 生産されたものはすべて資本と労働に分配されてしまう : 経済学上の ( 均衡 ) 利潤 0 * 会計上の利潤 ( 実質 ) 収入 - 労働費用 経済学上の利潤 ( K K) L

経済原論 Ⅱ(4/213) マンキュー第 3 章 3 コブ ダグラス生産関数 1 規模に関して収穫不変 ( 一次同次 ) 2 限界生産力逓減 3 労働分配分 ( 総生産に占める労働所得の割合 ) と資本分配分 ( 総生産に占める資本所得の割合 ) は ( 長期的に ) 一定 ( 事実とほぼ一致?) これらの事実と整合的な最も簡単な生産関数 : コブ ダグラス生産関数 F( AK L 0 < 1 < α A > 0 1 AK L A zk) ( z Az z K L zak L z ( ( z > 0 である定数 ) 2 F F α α K ( K) K αak 1 L 1 α 2 1α α (1 α) AK L < 0 K K K K F F L ) L L L L ( α α AK L 1 L L < α α α α ( 1α AK (1 ) 0 R W 3 新古典派分配理論では K L 実質資本所得 実質レンタル価格 資本量 K K αak L α 1 1α K α α α 実質労働所得 実質賃金率 労働量 L L ( 1α) AK L L (1 α) RK R K K ゆえに 資本分配分 ( 総生産に占める資本所得の割合 ) K K K α α WL W L L 労働分配分 ( 総生産に占める労働所得の割合 ) L L L (1 α) 1α * α 1 3 と言われている!!

経済原論 Ⅱ(4/214) マンキュー第 3 章 4 * 問題 労働 ( 者数 ) が一定の下で資本 ( の量 ) が増えると 実質賃金率 資本の実質レンタル料 ( 率 ) はど うなるか?( 上昇するか低下するか ) < 直感的な推論 > 工場に機械を導入 労働の生産性は? 機械の量が増える 機械の希少性は? ( 機械 1 台当たりの労働者数が減る 資本の生産性は?) <グラフを用いた推論 > R W K ( L ( K, K L L <コブダグラス生産関数を用いた推論 > K しかし L は一定 L L L 1α 一定 L であるということは L は K しかし の増え方は K の増え方より大きくない K K K α 一定 K であるということは K は

経済原論 Ⅱ(4/241) マンキュー第 3 章 5 3-3. 財 サービスの需要を決めるのは何か第 3 章では閉鎖経済 ( 外国と貿易や資本取引を行わない経済 ) を想定 GD の需要の構成要素は 消費 (C) 投資(I) と政府購入 (G) になる C I G 消費 : 消費関数 C C( T ) : 消費 (C) は 可処分所得 ( T ) のみに依存すると考える 限界消費性向 (C): 可処分所得が 1 単位増加した時の消費の増分 C dc C C'( T ) 0 < C < 1 と考えられる ( T ) d( T ) 投資 : 投資関数実物投資 マクロ経済学での投資 I だけの財を消費せずに生産設備の増加のために使った ( つまり投資した ) 場合 1 年後に ( 1 x) I だけの財を手に入れることが出来るとする x 財で計った収益率 債券購入 or 銀行預金 名目利子率 (i ): 債券の実際の利回り 預金の実際の利子率 1 0 円を銀行に預けると 1 年後に 1 円になるとすると 名目利子率 i 0 0 貨幣の実際の価値 ( 購買力 ): m は 物価水準を p とすると m p その変化率は m p p i となり これだけの財を追加的に手に入れることが出来る m p p 財の増加率 財で計った収益率 実質利子率 ( r ) である r i p p 実質利子率 名目利子率 -インフレ率 比較 x > r であれば ( 実物 ) 投資した方が得 x < r であれば ( 実物 ) 投資した方が損 実質利子率が上昇すると投資をした方が 損になる ケースが増える 投資 Iは実質利子率の減少関数となる I I(r) di dr I' ( r) < 0 政府購入政府購入 (G) と一括税 (T) は ( 政府の ) 政策によって決定されると考えられる G>T: 財政赤字 G<T: 財政黒字 GT: 均衡財政 * これらはフローの概念である * 政府負債 政府借金の残高はストックの概念である G G T T である 但し 変数の上の ( バー ) は外生変数であることを示している

経済原論 Ⅱ(4/242) マンキュー第 3 章 6 数学注 : 変化率に関する近似式 (1) 変数が他の変数の掛け算である場合 変化率は他の変数の変化率の足し算になる を成長率に直すと となる 直感的な証明 : 縦の長さが 横の長さが の長方形の面積 は である 縦が と横が だけ長くなると 新たな長方形の面積 ' は ) )( ( ' となり 面積の増加分 ' は となる よって と について 4% 2% というような微小な変化を前提にすれば ) ( ) ( は無視できるほど小さくなるので (0.08%) 上の式が近似的に成り立つと考えて問題ない 同様の近似式は 変数が 3 個以上の変数の掛け算である場合でも成り立つ (2) 変数が他の変数の割り算である場合 変化率は 分子の変化率 - 分母の変化率 になる かつ よって の変化率 の変化率 - の変化率 となる ある変数が 3 個以上の変数の割り算や掛け算であっても同じ近似式を使うことができる (3) 応用 : フィッシャー方程式 を貨幣量 を物価水準 m を の実質的な価値つまり購買力とする この時 m が成り立つので 貨幣の実質価値 m の成長率は m m となる 貨幣の実質的な価値の変化率 ( m m ) が実質利子率 ( r ) 預金や債券での運用によって生み出される名目貨幣量の変化率 ( ) が名目利子率 ( i ) 物価の変化率 ( ) がインフレ率 (π ) である よって 上の式から π i r となる しかし π を事前に正確に知ることはできないので π に代えて期待インフレ率 e π を用いるのが適切である その結果 フィッシャー方程式 e i r π が導出される

経済原論 Ⅱ(4/243) マンキュー第 3 章 7 3-4. 財 サービスの需要と供給を均衡させるものは何か 財 サービス市場の均衡 : 経済全体の生産物の需要と供給財の需要 : d C I G C( T ) I( r) G 財の供給 : s F( K, d s 需給均衡条件 : 即ち C( T ) I( r) G 財 サービス市場を均衡させるように利子率が決定される or 均衡利子率において財 サービスの需要と供給は等しい or 財 サービスの需要と供給が等しくなるように利子率が変化する 金融市場の均衡 : 貸付資金の需要と供給民間貯蓄 ( S ) 可処分所得 - 消費 ( T ) C 公的貯蓄 ( S ) 税金 - 政府購入 T G G 総貯蓄 ( S ) S S G C G 貸付資金市場への資金の供給 総貯蓄 S 貸付資金市場での資金の需要 投資 I 貸付資金市場での需要と供給の均衡 : S I or C G I or C I G. S C( T ) G I( r) : 貸付市場を均衡させるように利子率が決定される or 均衡利子率において貯畜と投資は等しく 資金の供給は需要に等しい or 貯蓄と投資が等しくなるように利子率が変化する r [ 貯蓄 投資と利子率 ] S I (r) S & I

経済原論 Ⅱ(4/244) マンキュー第 3 章 8 貯蓄の変化 : 財政政策の影響 * 政府購入の増加 ( G ) ( とT は一定それゆえに と C( T ) も一定なので ) S が G だけ減少 投資が G だけ減少 ( 均衡利子率が上昇 ) 政府購入が民間の設備投資を押しのける (Crowding Out: クラウディングアウト ) * 租税の減少 ( T だけ減少 ) ( とG は一定なので ) S が C T だけ減少 投資が C T だけ減少 ( 均衡利子率が上昇 ) I も C T だけ減少やはり民間の設備投資を押しのける (Crowding Out: クラウディングアウト ) r [ 貯蓄の減少 ] S I (r) S & I 投資需要の変化投資需要関数 I(r) の上方へのシフト ( とT とG は一定なので ) S は全く変化しない 投資量も全く変化しない ( 均衡利子率が上昇するのみ ) 但し 貯蓄が利子率の関数である場合は 結論はもちろん異なる 例 ) 貯蓄が利子率の増加関数であれば 投資量は増加する ( 利子率の上昇 貯蓄の増加 消費の減少 のうち投資に回せる割合が上昇 ) 3-5. 結論ここでの分析 : すべての市場の相互作用を含んでいる 一般均衡モデル一般均衡分析 : 価格メカニズムを強調要素市場は要素価格によって均衡 財市場は利子率によって均衡