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資料 3 社会資本整備審議会道路分科会基本政策部会 先進モビリティ ( 株 ) における 自動運転技術開発の取り組み 先進モビリティ株式会社代表取締役 青木 啓二 Advanced Smart Mobility 1

先進モビリティ ( 株 ) における技術開発の取り組み 大型トラック隊列走行技術 ITS 関係府省 トラックドライバー不足対策のため 高速道路上での後続車無人隊列走行を実現する自動運転トラックを開発中 先進モヒ リティ ( 株 ) 2014 年に設立された自動運転の技術開発 製品化を目指すベンチャ企業 路線バス無人運転技術 地方都市等での公共交通を維持するため 無人運転を実現する自動運転バスを開発中 ソフトバンク出資 路線バス正着制御技術 交通弱者の乗降性を向上するため 路線バス用正着制御技術を開発中 Advanced Smart Mobility 2

トラック隊列走行の開発 Advanced Smart Mobility 3

隊列システムの基本コンセプト 隊列走行の概念 トラクタがメカニカル連結されたトレーラを牽引するように 手動運転の先頭トラックが通信によりソフト的に連結された後続の無人運転トラックを複数台牽引する ドライバーによる手動運転 車線変更 危険突回避 先頭車を追尾する様にハンドル アクセル ブレーキを自動制御 目標の後続車速度 = 先頭車車速度 目標の後続車操舵角 = 先頭車の操舵角 有人運転無人運転制御無人運転制御 先頭車速度 操舵角等 Advanced Smart Mobility 4

隊列走行に求められる技術 速度の自動制御 ( エンシ ン フ レーキ ) 速度制御 (CC) CACC 車間距離制御 ( 近接車間距離 ) ACC 車間距離制御 ( 割り込み車 ) 車車間通信器 車間距離センサ ミリ波レーダ レーザレーダ 位置認識センサ カメラ ( 白線認識 ) レーザレーダ GPS ハンドルの自動制御 運転操作支援 区画白線をトレースする車線維持制御 先頭車トラッキング制御 ( 車線変更等 ) 車線変更支援 HMI Advanced Smart Mobility 5

隊列システムの基本制御システム構成 カメラライダー 信号処理 画像認識装置 白線認識 前車横偏差 車間距離 車線維持制御 操舵モータ 先頭車 前方レーダ GPS トラッキンク 制御 V2V CACC/ACC 自動フ レーキ (EBS) 後方レーダ後方カメラ 制御 ECU エンジン HMI V2V ライダー レーダ 後方カメラ レーダ ライダー カメラ Advanced Smart Mobility 6

隊列走行システムにおける技術課題と対応 隊列走行システムにおける主要課題 隊列内への一般車割り込み防止のための近接車間距離制御 ( 約数 m~10m 程度 ) 先頭車急ブレーキ時の隊列内追突防止制御 技術開発 車車間通信を利用した車間距離制御技術 (CACC) 高性能ブレーキ制御技術 様々な自然環境下での隊列走行制御 ( 雨天 降雪時 夜間 薄暮等 ) 作動原理の異なるセンシングの組み合わせ制御技術 ( レータ レーサ レータ カメラ GPS) 制御システム故障時における安全性の確保 機能安全技術 フェールセーフ制御技術 多重化制御 Advanced Smart Mobility 7

開発技術の具体例 隊列システムの機能安全 制御装置の機能失陥時の安全確保 1. 主要制御装置の 2 重化および 3 重化下記主要制御装置の 1 系故障時 減速し 最寄りの SA/PA/IC まで約 20km/h 程度の低速で走行更に同一装置の 2 重故障時 自動停止 2 重化 : 走行制御 ECU, 操舵制御装置 車車間通信器 車間距離センサ等 3 重化 : ブレーキ制御装置 ( 常用フ レーキ 非常フ レーキ 保安フ レーキ ) 2.ECU のフェールセーフ化 ロックステップ機能付き CPU の採用による故障検出と系切り替え CPU 等が故障や暴走した場合, ロックステッフ 機能により異常を検出し自動的に故障 CPU 系を切り離し, 異常動作を防止する Advanced Smart Mobility 8

当面の隊列システムの運用イメージ 高速道路 SA/PA~SA/PA 間での隊列走行 隊列形成および解除は SA/PA( 停止状態 ) 後続車ドライバーは SA/PA で乗降 SA/PA~ ランプ路 ~ 本線 ( 走行線側 )~ ランプ路 ~SA/PA 途中休憩は SA/PA 先頭車ドライバー責任による電子牽引隊列走行 先頭車ドライバーが隊列車の前方および後側方の安全を確認 先頭車ドライバーの判断により車線変更等を実施 隊列形成 隊列解除 SA 被牽引車 牽引車 SA 完全自動 完全自動 手動運転 高速道路 Advanced Smart Mobility 9

隊列走行運用時の課題とインフラへの要望 1 本線合流時の課題 本線合流時 本線側の交通流が多い場合 隊列の合流が困難 一般車が本線合流の場合 隊列内への割り込みの可能性増大 道路側への要望 ランプ長の増大やランプ側や本線側への情報提供 合流車への本線走行車両の情報提供当 Advanced Smart Mobility 10

隊列走行運用時の課題とインフラへの要望 2 隊列形成時の課題 SA/PA での隊列形成ではスペースが少なく 隊列走行数の増大が困難 現状隊列形成には数分の時間が必要 道路側への要望 隊列形成が可能な本線直結の専用エリアを設置 例 : 東京ー大阪間の 2~3 か所程度の隊列形成スペースを設置 隊列形成専用スペース 一般道 Advanced Smart Mobility 11

無人運転バスの開発 Advanced Smart Mobility 12

公共交通無人運転システムの開発動向 無人運転システム 弊社開発対象 Ⅰ 共同利用システム 共同利用 ( 乗り捨て ) 走行速度 :Max20km/h 以下 オンデマンド走行 車両 : 小型 EV 車 Ⅱ 乗合型短距離巡回走行システム 乗合利用 : 施設内の巡回走行 制限速度 20km/h 以下の道路 走行速度 :Max20km/h 以下 車両 : 小型 EV 車 Ⅲ コミュニティバスシステム 乗合利用 : 交通結節点と住宅地域等の巡回走行 制限速度 :60km/h 以下の道路 走行速度 :Max40km/h 以下 定時運行 車両イメージ 車両イメージ 車両イメージ Advanced Smart Mobility 13

現在取り組まれている自動運転化のキー技術 車線維持制御 ( 走行ルート追従制御 ) 高速道路 / 一般道 1 区画白線認識による操舵制御 2 高精度測位と目標軌跡座標による操舵制御 3 ポイントクラウド ( 点群 ) による制御 約 0.1 秒毎のレーサ レータ の点群データ (X,Y 座標毎の距離テ ータ ) を地図とする自動操舵制御 障害物回避制御 レーサ レータ 利用 1 高精度測位と 3D 高精度地図によるローカルダイナミックマッピング 画像利用 1 ディープラーニング レーザレーダや GPS による高精度な測位技術および 3D 地図 ディープラーニング 点群データ認識による物体認識技術 Advanced Smart Mobility 14

先進モビリティの無人運転バスコンセプト 目指す無人運転システム 比較的交通量が少なく且つ 降雪地域においても安定した運行が可能な無人運転制御システム 主要技術ポイント : 環境変化に対する高ロバストで高信頼な車線維持制御と障害物回避 技術コンセプト インフラ協調と AI 活用およびリモート管制制御による無人運転制御 インフラ協調による高信頼な車線維持制御 道路上のランドマーカと既存 GPS の組み合わせによる信頼性の高い高精度測位による信頼性の高い車線維持制御 信号機からの信号現示情報とカメラ画像認識の 2 重化による信号現示認識 AI 活用による障害物回避制御 レーザレーダとカメラ画像のテ ィーフ ラーニンク による 2 重化されたローカルダイナミックマップを利用した障害物回避制御 リモート管制制御 高速 SNS を介し 車両側から送信された高画質車両周辺画像を用いた運行管制センタによる前方監視と異常時の緊急停止 Advanced Smart Mobility 15

カメラ画像とライダーによる走行環境認識 技術的特徴 レーザレーダからのポイントクラウド ( 点群 ) データと画像のディープラーニングの 2 重による走行環境認識性能の向上 レーサ レータ による物体検出 タ イナミックマップ ディープラーニング 3D Lidar GPS 3D 地図 Advanced Smart Mobility 16

無人運転バスシステム構成 SB ドライブ社と共同にて無人運転バスを開発 Advanced Smart Mobility 17

道路インフラ利用による高精度測位技術 高精度な測位技術における課題 現在高精度 GPS やライダー点群地図を用いた高精度な測位方式が開発中であるが いずれの方式も走行環境や自然環境変化に対する信頼性に課題がある げ 有効な解決策案 道路上のランドマーカ ( 設置時 GPS 等による位置測位 ) と車載センサの協調による信頼性の高い高精度測位技術の構築 道路ランドマークによる車線維持制御法 マーカ間の位置座標は車載センサにて高精度に推定 自動運転車がマーカ通過時マーカの位置座標を特定し 位置を特定 R 大 : 約 20m R 小 :5m 車両側に全マーカの位置座標を記憶車両側に全マーカの位置座標を記憶 Advanced Smart Mobility 18

正着制御システムの開発 Advanced Smart Mobility 19

正着制御の概念 正着制御 バス停と車両乗降口の離隔距離を数 cm の精度で密着させて停止し乗降性を向上するための操舵制御 正着制御域 約 40m 正着軌跡 カメラ 正着制御開始点 手動運転域 区画白線 200cm バス停位置 歩道 Advanced Smart Mobility 20 20

正着制御方法 正着制御法 カメラによる区画白線と車両左側方点との離隔距離の高精度な検出 離隔距離が 4cm になるようハンドル角度を制御 カメラ GPS アンテナ カメラ画像白線左側エッジと車両側面の離隔距離を検出 速度センサ ヨーレートセンサ 高精度測位装置 白線認識装置 正着制御 ECU Advanced Smart Mobility 21

ご清聴ありがとうございました Advanced Smart Mobility 22