スライド 1

Similar documents
第 3 部食生活の状況 1 食塩食塩摂取量については 成人男性では平均 11.6g 成人女性では平均 10.1gとなっており 全国と比較すると大きな差は見られない状況にあります 図 15 食塩摂取量 ( 成人 1 日当たり ) g 男性

ウ食事で摂る食材の種類別頻度野菜 きのこ 海藻 牛乳 乳製品 果物を摂る回数が大きく異なる 例えば 野菜を一週間に 14 回以上 (1 日に2 回以上 ) 摂る人の割合が 20 代で 32% 30 代で 31% 40 代で 38% であるのに対して 65 歳以上 75 歳未満では 60% 75 歳以


Microsoft Word - ☆5章1栄養.doc

Ⅵ ライフステージごとの取り組み 1 妊娠期 2 乳幼児期 (0~5 歳 ) 3 学童期 (6~12 歳 ) 4 思春期 (13~19 歳 ) 5 成年期 (20~39 歳 ) 6 壮年期 (40~64 歳 ) 7 高年期 (65 歳以上 ) ライフステージごとの取り組み ( 図 )

Ⅳ 第 2 次計画の目標 : 第 2 次計画で新たに設定した項目 府民主体 府民と行政と団体 行政と団体 1 内 容 新 規 栄養バランス等に配慮した食生活を送っている府民の割合 2 朝食欠食率 第 1 次計画策定時 35 現状値 第 2 次計画目標 第 2 次基本計画目標 24% 15% 60%

評価項目 A Bともすべての項目に を入れてください 評価項目 A 宣言内容 ( 共通項目 ) チェック項目 取り組み結果 出来た概ね出来た出来なかった 1 経営者が率先し 健康づくりに取り組みます 健康宣言証の社内掲示など 健康づくりに関する企業方針について 従業員へ周知していますか? 経営者自身

調書のの見方 新規 新規事業の実施 現行どおり 事業をする 充実 事業の充実 強化を図る 改善 事業の見直し 改善を図る 縮小 事業規模を縮小する 廃止 事業を廃止する 2

日本スポーツ栄養研究誌 vol 目次 総説 原著 11 短報 19 実践報告 資料 45 抄録

山梨県生活習慣病実態調査の状況 1 調査目的平成 20 年 4 月に施行される医療制度改革において生活習慣病対策が一つの大きな柱となっている このため 糖尿病等生活習慣病の有病者 予備群の減少を図るために健康増進計画を見直し メタボリックシンドロームの概念を導入した 糖尿病等生活習慣病の有病者や予備

結果の概要

00.xdw

平成 27 年 10 月 6 日第 2 回健康増進 予防サービス プラットフォーム資料 協会けんぽ広島支部の取り組み ~ ヘルスケア通信簿について ~ 平成 27 年 10 月全国健康保険協会広島支部 協会けんぽ 支部長向井一誠

<4D F736F F D2082AF82F182B182A491D18D4C32318E77906A8F4390B381698DC58F49816A2E646F63>

2 夜食 毎日夜食をとっている者は では 22.5%( 平成 23 年 23.9%) であり で % と割合が高い では 18.3%( 平成 23 年 25.2%) であり 40 歳代で割合が高い 図 夜食の喫食状況 (15 歳以上 性別 年齢階級別 )

(3) 生活習慣を改善するために

計画改訂の趣旨 社会構造が大きく変化し 少子高齢化が進む中 生活環境の改善や医療の進歩などにより 平均寿命が延びている一方で 肥満や糖尿病などの生活習慣病が増加しており 健康づくりや疾病予防の重要性はますます高まっています 子どもから高齢者まで すべての県民が 健やかな生活をおくるために ヘルスプロ

ハピタス のコピー.pages

Copyright 2008 All Rights Reserved 2

相続支払い対策ポイント

150423HC相続資産圧縮対策のポイント

<8E9197BF31817C32208E6292E892BC8BDF8EC090D1926C2E786C73>

<4D F736F F D E9197BF A B83678C8B89CA8A5497AA2E646F63>

<4D F736F F D208FAC93638CB48E7382CC8C928D4E919D90698C7689E696DA C82CC8D6C82A695FB2E646F63>

健康くるめ21概要

第 4 章 地域における食育の推進 1 栄養バランスに優れた 日本型食生活 の実践 ごはんを中心に 魚 肉 牛乳 乳製品 野菜 海藻 豆類 果物 茶など多様な副食などを組み合わせて食べる 日本型食生活 は 健康的で栄養バランスにも優れている 農林水産省では 日本型食生活 の実践等を促進するため 消費

第3章「疾病の発症予防及び重症化予防 1がん」

日常的な食事に関する調査アンケート回答集計結果 ( 学生 ) 回収率 平成 30 年 12 月 1 日現在 134 人 問 1 性別 1 2 男性女性合計 % 97.0% 100.0% 3.0% 男性 女性 97.0% 問 4 居住状況 家族と同居一人暮らし

Uモニ  アンケート集計結果

初心者にもできるアメブロカスタマイズ新2016.pages

- 2 Copyright (C) All Rights Reserved.

Microsoft Word - 資料の表紙.doc

特定健診の受診率は毎年上昇しており 平成 28 年度は県平均よりも 7% 高い状況 となっていますが 国が示す目標値 60% を達成するには更なる工夫や PR が必要とな っています 長与町国保の医療費は平成 25 年度から上昇していましたが 平成 28 年度は前年度より約 3 億円減少し 1 人当

②肥満 やせの状況 3 歳児における肥満児の割合は減少していました 成人男性の肥満は横ばいで 代女性の肥満は増加傾向がみられました 一方 20 代女性のやせは倍増しており 肥満だけでなく 子どもを産み育てる世代への支援が必要となります 20代 60代の肥満 BMI 25以上 の割合 肥満

<4D F736F F D C835894AD955C8E9197BF EE CC B83678E9E8E96816A8F4390B38CE32E646F63>

第 1 章 ヘルスプランぎふ 21 の基本的な考え方 1 計画策定の趣旨 ヘルスプランぎふ 21 は 岐阜県健康増進計画として平成 14 年 3 月に策定し その後平成 20 年度には 国が策定した 健康日本 21 と連動しながら メタボリックシンドロームに着目した生活習慣病の一次予防に重点をおいた

調査の概要 本調査は 788 組合を対象に平成 24 年度の特定健診の 問診回答 (22 項目 ) の状況について前年度の比較から調査したものです 対象データの概要 ( 全体 ) 年度 被保険区分 加入者 ( 人 ) 健診対象者数 ( 人 ) 健診受診者数 ( 人 ) 健診受診率 (%) 評価対象者

資料 3 第 3 回次期札幌市健康づくり基本計画策定部会 現計画の評価と次期計画への関連について (1) 母子保健 1 思春期の心と身体の健康づくり 10 代の自殺率 ( 人口 10 万対 ) 指 標 現計画計画策定時の値 中間評価時の値 実績値 10~14 歳 ~19

<4D F736F F D E682528FCD814088A490BC8E E C7689E682CC8E7B8DF482CC93578A4A>

活実態と関連を図りながら重点的に指導していきたい また, 栄養教諭による給食献立の栄養バランスや食事によるエネルギー量を基盤として, グループごとに話合い活動を取り入れるなどの指導の工夫を行いたい また, 授業の導入にアイスブレイクや, カード式発想法を取り入れることにより, 生徒が本気で語ることが

スライド 1

Copyright All Rights Reserved. -2 -!

_鶴見区10月号_1頁.ai

02 28結果の概要(3健康)(170622)

IPA:セキュアなインターネットサーバー構築に関する調査

問 3 問 2 で と回答した方は 上記対策で何を見て知ったか ( 複数回答可 ) % 問 4 問 2で と回答した方は 下記対策で利用したいまたは既に利用しているものは 問 4 何か ( 複数回答可 ) 特定健診 特定保健指導対策 10 (41.9%) がん ( 婦人

2. 栄養管理計画のすすめ方 給食施設における栄養管理計画は, 提供する食事を中心とした計画と, 対象者を中心とした計画があります 計画を進める際は, それぞれの施設の種類や目的に応じて,PDCA サイクルに基づき行うことが重要です 1. 食事を提供する対象者の特性の把握 ( 個人のアセスメントと栄

Microsoft Word - 最終版 バックせどりismマニュアル .docx

次世代ヘルスケア産業協議会第 17 回健康投資 WG 資料 6 職場における食生活改善の質の向上に向けて 武見ゆかり第 6 期食育推進評価専門委員会委員 ( 女子栄養大学教授, 日本栄養改善学会理事長 )

日清医療食品と日立が協業し、食事宅配サービスとクラウド型健康支援サービスをセットにした「食宅便 with はらすまダイエット」を販売開始

1 基本健康診査基本健康診査は 青年期 壮年期から受診者自身が自分の健康に関心を持ち 健康づくりに取り組むきっかけとなることを目的に実施しています 心臓病や脳卒中等の生活習慣病を予防するために糖尿病 高血圧 高脂血症 高尿酸血症 内臓脂肪症候群などの基礎疾患の早期発見 生活習慣改善指導 受診指導を実

特定健康診査等実施計画 ( 第 3 期 ) ベルシステム 24 健康保険組合 平成 30 年 3 月 1 日 ( 最終更新日 : 平成 30 年 7 月 27 日 )

特定保健用食品等の在り方に関する専門調査会 報告書46~63ページ

hyoushi

1 栄養成分表示を活用してみませんか? 媒体の内容 1 ページ 導入 ねらい : 栄養成分表示 とは 食品に含まれているエネルギー及びたんぱく質 脂質 炭水化物 食塩相当量などを表示したものであることを理解する 栄養成分表示を見たことがありますか? と問いかけ 普段から栄養成分表示を見ているか 見て

3 睡眠時間について 平日の就寝時刻は学年が進むほど午後 1 時以降が多くなっていた ( 図 5) 中学生で は寝る時刻が遅くなり 睡眠時間が 7 時間未満の生徒が.7 であった ( 図 7) 図 5 平日の就寝時刻 ( 平成 1 年度 ) 図 中学生の就寝時刻の推移 図 7 1 日の睡眠時間 親子

クラウド型健康支援サービス「はらすまダイエット」のラインアップに企業の健康保険組合などが行う特定保健指導を日立が代行する「はらすまダイエット/遠隔保健指導」を追加

私の食生活アセスメント

Microsoft Word - ダイジェスト(A4改

泉大津

untitled

健康企業宣言実施結果レポート Step1(Q&A) 質問 実施方法 添付資料 日頃の食生活に乱れがないか声掛けをしていますか? 始業前などに体操やストレッチを取り入れていますか? 朝礼等での声掛けの他 TJK ホームページに掲載されている 野菜は 1 日 350g 食べましょう のパンフ

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

<4D F736F F D CB48D655F94928D95445F90488E9690DB8EE68AEE8F802E646F63>

Microsoft Word - (セット案とれ)【閣議後会見用】取組ペーパー

茨城県食育推進計画―第三次―

小学校 第○学年 学級活動(給食)指導案

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

高齢者におけるサルコペニアの実態について みやぐち医院 宮口信吾 我が国では 高齢化社会が進行し 脳血管疾患 悪性腫瘍の増加ばかりでなく 骨 筋肉を中心とした運動器疾患と加齢との関係が注目されている 要介護になる疾患の原因として 第 1 位は脳卒中 第 2 位は認知症 第 3 位が老衰 第 4 位に

(7)健診データの受領方法


<4D F736F F D20926A8F9782CC88D38EAF82CD82B182F182C882C988E182A F C98CA982E782EA82E9926A8F9782CC8DB72E646F63>

健康保険組合のあゆみ_top

リバースマップ原稿2

11 平成 21 年度介護予防事業実施状況について 平成 22 年 7 月 大阪市健康福祉局健康づくり担当

<4D F736F F D FC8D65817A8D4B93638C928D4E5F8C7689E68F912E646F63>

< 糖尿病療養指導体制の整備状況 > 療養指導士のいる医療機関の割合は増加しつつある 図 1 療養指導士のいる医療機関の割合の変化 平成 20 年度 8.9% 平成 28 年度 11.1% 本糖尿病療養指導士を配置しているところは 33 医療機関 (11.1%) で 平成 20 年に実施した同調査

2

宮城の将来ビジョン 富県宮城の実現 ~ 県内総生産 10 兆円への挑戦 ~ 富県宮城の実現 ~ 県内総生産 10 兆円への挑戦 ~ 認知度集計表 ( 回答者属性別 ) 内容について知っている 言葉は聞いたことがある 効知らない ( はじめて聞く言葉である ) 県全体 度数 ,172

報道関係各位 2013 年 4 月 24 日 GMO リサーチ株式会社 健康管理に関する意識 実態調査 を実施 ~ お金 時間をかけず日々の中での取り組みが上位に ~ GMO インターネットグループでインターネットリサーチ事業を展開する GMO リサーチ株式会社 ( 代表取締役社長細川慎一以下 GM

食育に関する意識調査の結果について ( 速報 ) 基本目標 1 毎日きちんと朝ごはんを食べます 規則正しい生活を心がけ, 毎日朝ごはんをしっかり食べて充実した 1 日を過ごす 1 朝ごはんを毎日食べる人の割合 (1) 一般問 6 朝食を食べていますか ( は1つだけ) 0% 10% 20% 30%

特定健康診査等実施計画 ( 第 2 期 ) ベルシステム 24 健康保険組合 平成 25 年 3 月 1 日

せきがはら10月号.ec6

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

第3節 重点的な取り組み

(4) 市からのお知らせについて 西宮市では 市民のみなさまに市政への理解と関心を深めていただき また市民サービスを円滑に利用していただくために 広報紙や放送 ホームページなどさまざまな媒体により 市政情報をお届けしています 市民のみなさまのご意見をいただき 利用しやすく わかりやすい情報提供となり

平成25~27年度間

花王グループ健康宣言 Page 1 経営トップからのメッセージ 要約 健康 は個人生活の基盤ばかりでなく社会の財産 社員の健康は自分にも家族にも そして会社にもかけがえの無い財産 健康は社会にとっても共通の財産 健康づくりの主体はあなた 1人だけでは限度もあり 会社としても積極的に支援 気付きを促し

2 お好み焼は約半数が 家庭で作る派 お店派 は約 4 割 1 年以内に食べたことのあるお好み焼 についての問い ( 複数選択 ) において 家庭で作る関西お好み焼 を選んだ人が約半数の 55.5% 次いで多かったのが お好み焼店などの外食店で食べるお好み焼( 持ち帰り含む ) ( 以下 お店 )

結婚しない理由は 結婚したいが相手がいない 経済的に十分な生活ができるか不安なため 未婚のに結婚しない理由について聞いたところ 結婚したいが相手がいない (39.7%) で最も高く 経済的に十分な生活ができるか不安なため (2.4%) 自分ひとりの時間が取れなくなるため (22.%) うまく付き合え

PowerPoint プレゼンテーション

< F2D338FC194EF8ED292B28DB C93FA967B89658BBF2E6A74>

PowerPoint プレゼンテーション

このシートは 下記のから9のカテゴリーをチェック () することで 御社の健康づくりの現状と その先の取り組みを設定するための参考とすることができます 各カテゴリーの設問については できている 5 点 もう一歩 2 点 できていない 0 点で採点することで それぞれの項目における現状を点数で把握する

<8A DFB8E712E786C73>

このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

食育って, ご存知ですか? 食育とは 生きる上での基本であって, 知育, 徳育及び体育の基礎となるべきもの 様々な経験を通じて 食 に関する知識と 食 を選択する力を習得し, 食育の推進に取り組んでいます! 28 年 ( 平成 2 年 )3 月に 福山市食育推進計画,213 年 ( 平成 25 年

栄養管理報告書 ( 保育所 幼稚園等 ) 保健所長 殿 年 月分 施設名所在地管理者名電話番号 Ⅰ 施設種類 Ⅱ 食事区分別 1 日平均食数及び食材料費 Ⅲ 給食従事者数 1 幼稚園 2 保育所 ( 認可 ) 3 認定こども園 4 その他 ( 認証保育所等 ) 食数及び食材料費 施設側 ( 人 )

やよいの顧客管理

弥生給与/やよいの給与計算

Transcription:

Copyright Kyoto Prefecture. All Rights Reserved. 97

Ⅰ 1. ヘルスケア産業分野の現状 健やかで心豊かに生活できる活力ある社会の実現に向けて ヘルスケア産業分野の活性化への期待も高まっています 健康寿命延伸分野の市場創出および産業育成は 国民の QOL( 生活の豊かさ ) の向上 国民医療費の抑制 雇用拡大および我が国の経済成長に資するものと考えられます 経済産業省は 平成 25 年 4 月に 次世代ヘルスケア産業協議会 を設置し 関連施策を推進しています 1) アクションプラン 2016 の基本的な考え方次世代ヘルスケア産業協議会では 平成 28 年 4 月に策定した生涯現役社会の構築に向けた アクションプラン 2016 *1 の基本コンセプトにおいて 国民が健康を管理する習慣を持ち 健康を維持することで長期に亘る社会参加を可能にし 社会への関わりが更なる健康の維持に役立つという正の循環を実現することが 理想の成熟社会を実現する鍵となる としています その上で 健康経営を強力に推進するとともに 健康増進や社会参加を支えるヘルスケア産業育成に取り組んでいくことが必要であるとしています 2) 地域資源を活用した新たなヘルスケア産業の創出についてアクションプラン 2016 では ヘルスケア分野は 様々な異分野連携が必要であり 地域資源等を活用しながら 地域住民の生活に近いサービスを創出していくことも重要な要素のひとつとして 次のような対応策が例示されています 1 食 農 健康 による新たなヘルスケア産業の創出既存コホートやの情報集積 活用や地域関係者の連携による推進 地域食品事業者と連携した食サービスの提供 健康増進に資する農林水産物の生産 活用促進 生活習慣を考慮した食育の推進等 2 観光 健康 による新たなヘルスケア産業の創出地域資源を活用した健康増進等に資する商品開発を支援 スマートライフステイの保健指導効果の検証 ヘルスツーリズムの品質認証制度の構築 商品開発やマーケティング 実証実験 販売促進活動支援 3 スポーツ 健康 による新たなヘルスケア産業の創出 地域スポーツコミッション等を通じた地域住民参加型のスポーツイベントやプログラムの開発 ワークスタイルの中に運動等を取り入れた新たな取組支援 *1 平成 28 年 4 月次世代ヘルスケア産業協議会 アクションプラン 2016 98 Copyright Kyoto Prefecture. All Rights Reserved.

2. 分析結果からみるヘルスケア産業への期待 1) 分析結果からみる主な健康課題本書 Ⅲ 全体の健康状態 から Ⅷ 高齢世代 (65 歳以上 ) の健康状態 で分析した結果 それぞれの属性における 食事や運動等の生活習慣 や 健康状態や健康への意識 に係る次のような傾向がみられました [ 表 -2-1 分析結果のまとめ ] 属性 主な傾向 運動傾向 運動効果 お弁当の購入基準 年代が上がるにつれてテレビ 雑誌等をきっかけに運動を始める人が多く 65 歳以上の約 4 割が週 3 日以上運動しており 中でもウォーキングを実践する人が最も多い 39 歳以下の女性はスタイルの維持改善 40 歳以上の男性は生活習慣病予防 65 歳以上の女性は介護予防を期待する人が多い 男性の約半数は栄養成分表示を参考にせずボリュームを重視 女性は栄養バランスを重視 Ⅲ 全体 外 喫煙習慣 京都中央地域の約 4 割が週 2 回以上の外食頻度 喫煙者の約 7 割が喫煙をやめたい または本数を減らしたいと思っている 睡眠習慣 睡眠による休養が取れていない人ほどストレスが多い ストレス 20~39 歳の女性の約 8 割がストレスを感じており どの年代も男性より女性の方がストレスが多い 男性は仕事 女性は家族の健康 65 歳以上は健康 病気の不安がストレスの原因と感じる傾向にある 飲酒習慣 40 歳以上の男性は半数以上が週に 5~6 日の飲酒頻度 約 2 割が摂取目標量を超過 Ⅳ 社会人 運動習慣 飲酒習慣 管理職は最も肥満の割合が高く 事務職は肥満の割合は低いものの運動しようと思ってもできない人が多い 若い世代の女性の歩数が少ない 40~64 歳の男性の約 2 割が摂取目標を超過 男女とも 40 歳を超えると飲酒頻度が高くなる 年代が上がりストレスが多い人ほど摂取目標を超過 特に 40 歳以上の女性ではストレスと飲酒の関係が強い ダイエット 15 歳以上の女性の半数は体格が普通なのに肥満と感じている 15 歳以上の約 2 割が家族そろって夕食を食べていない Ⅴ 未成年 野菜摂取 家族そろって夕食を食べる頻度が高いほど野菜の摂取頻度が高い 朝 年代が上がるごとに朝食を食べない人の割合が増え 高校生では 1 割程度が朝食を食べていない ほぼ毎日肉を摂取する人は約 4 割 魚介類は 1 割程度と摂取頻度に偏りがある Copyright Kyoto Prefecture. All Rights Reserved. 99

Ⅰ 属性 主な傾向 ダイエット男性は女性の約 3 倍肥満の割合が高い 健康意識 健康づくりへの関心がある人は約 8 割 最も関心が高い家族構成は夫婦のみの世帯 Ⅵ 若い世代 (20~39 歳 ) 食意識 約 8 割の人が 1 日 1 回以上は野菜をたっぷり食べるが 食品組み合わせをよく考える人は 2 割程度しかいない ひとり暮らしの単独世帯は食事時間が不規則な人が多い 健康診断 生鮮食品購入頻度 運動習慣 女性の半数近くが未受診であり 費用がかかる 関心がない 面倒である 時間がないといった理由が多い 同居世帯の女性の生鮮食品の購入頻度は高い ひとり暮らしの男性の約 7 割は購入頻度が週 3 日以上と高い 高血圧を指摘された人のうち半数以上が 時間に余裕がない 何をしてよいのかわからないという理由で運動していない Ⅶ 中高年世代 (40~64 歳 ) 健康診断 食塩摂取 55 歳以上の男性の半数以上が高血圧の指摘を受けている 高血圧を指摘された男性のうち食塩摂取量に気をつける人は 2 割程度 野菜摂取 食意識 脂質異常を指摘された人は男性より女性が多く 指摘された人のうち野菜をたっぷり使った食事を 1 日 3 食ともとる人はほとんどいない 高血糖を指摘された人は 指摘されていない人よりも食品の組み合わせや食事量を考える人が少ない 年代が上がるにつれて乳製品や肉の摂取回数が減少傾向にある Ⅷ 高齢世代 (65 歳以上 ) ストレス 社会活動 高齢者の半数がストレスを感じ 年代が上がるほど相談相手が減少傾向にある 特に男性の半数が社会や地域 家庭での役割がないと感じている 口腔ケア 口腔ケアの頻度が高い人ほど歯の残存本数が多い 100 Copyright Kyoto Prefecture. All Rights Reserved.

2) 新たなヘルスケア産業の創出本書では 得られた健康課題を解決するために (1) 食品 食材の工夫 (2) 機器 用品による支援 (3) アプリケーション開発 (4) 場や機会の提供 の 4 つの分野を軸とした産業創出の事例を挙げています 新たな商品開発だけでなく 既存商品の改良やサービス対象の見直しも 健康課題の解決に向けた重要なアプローチとなります 併せて 経済産業省が アクションプラン 2016 に掲げているような 農業 観光等の地域産業やスポーツ関連産業等との連携により 地域住民の生活に近いサービスとして広く活用されるヘルスケア産業の創出を期待しています [ 図 -2-2 産業創出に向けた主な分野のイメージ ] (1) 食品 食材の工夫 (2) 機器 用品による支援 野菜摂取 地域農産物と連携した保健機能食品 飲料やサプリメントによる補助 ダイエット 視覚的ボリュームのある低カロリー食品 若い世代向け魚介類加工品 飲酒 喫煙 低アルコール飲料 アルコール吸収を抑制する食品 高齢者の食事支援 乳製品の改良 軟化酵素による肉加工品 定期的な食事宅配サービス 自己管理 塩分 糖分の適量測定 尿 唾液等による健康チェック 高齢者の自宅用口腔ケア 運動支援 高齢者向けの下肢筋力強化 通勤途中や屋内での運動サポート 食事支援 生鮮食品の保存容器 輸送技術 多種多様メニューの同時調理機器 睡眠支援 睡眠の質を高める寝具 照明 音 自己管理 美容 スタイル 記録等効果の可視化 自動測定と適量推奨 ( 塩分 糖分 喫煙 飲酒頻度 ) 運動支援 地域で歩行を促すインセンティブ機能 運動仲間との相互コミュニケーション 地域観光資源を活用したルートマップ 食事支援 画像診断 ( 栄養バランス 適量 ) 献立自動作成 ( 家族構成別 活動量別 ) (3) アプリケーション開発 ( 携帯端末 タブレット端末等 ) 健康経営 未病段階の早期健診 ( ハ イオマーカー 飲酒適量検査等 ) 社員食堂の夕食や中食提供サービス 健診受診 日常立ち寄る場での簡易健診 介護予防 画像診断 ( 栄養バランス 適量 ) 献立自動作成 ( 家族構成別 活動量別 ) 受動喫煙 簡易分煙施設 分煙グッズ (4) 場や機会の提供 Copyright Kyoto Prefecture. All Rights Reserved. 101

Ⅱ ~ MEMO ~ Ⅱ 102 Copyright Kyoto Prefecture. All Rights Reserved.