宇宙システム工学演習 重力傾度トルク関連. 図に示すように地球回りの円軌道上を周回する宇宙機の運動 を考察する 地球中心座標系を 系 { } 軌道面基準回転系を 系 { } 機体固定系を 系 { } とする 特に次の右手直交系 : 地心方向単位ベクトル 軌道面内 : 進行方向単位ベクトル 軌道面内 : 面外方向単位ベクトル 軌道面外 を取る 特に この { } Lol Horiotl frme と呼ぶ 系を局所垂直水平系 LVLH,Lol Vertil 地心から衛星 までの位置ベクトルを また 宇宙機の 任意微小部分 m トルを ρ とする このとき の位置を からのそのm への位置ベク {} 地心方向 進行方向 軌道面 面外方向 ρ 微小部分 m に働く重力 万有引力 は m µ f m µ : 重力定数 : 万有引力定数 : 地球の全質量 { } ρ となる このとき 回りの重力傾度トルクの一次近似式が ρ f µ, : 宇宙機の慣性ダイアディック となることを示したい 下記に答えよ ρ ρ f µ m ρ テイラー展開 p p O p より ρ [ ] 高次項 ρ ρ µ ρ ρ 5 高次項 m ρ 5
m ρρ U ρ を用いて 高次項 5 µ 高次項 7. 重力傾度トルク下の宇宙機の運動方程式の具体形を求めたい 下記に答えよ 軌道角速度 { } [ ] 宇宙機の絶対角速度 8 そして 運動方程式は近似的に 9 となることを示せ 系からみた 系の姿勢を -- ヨー ピッチ ロール オイラー角で表現する 即ち,, を微小としたとき 下記を示せ { },, : 微小 { } [ ] { } { } { } [ ] 系が慣性主軸系のとき 即ち { } { } のとき 次以上の高次項を省略した線形化運動方程式は下記になることを示せ w : pith : : roll 5 ここで [ ] は重力傾度トルク以外の外力トルクである ロール ヨー運動は連成 ピッチ運動は独立していることに注意せよ
国際宇宙ステーション SS の を機軸固定座標系 {} で表現したとき { } { } m g 8..9 9. 8.5. 7., m m となるとする {} が {} に一致している場合 {} が {} に対して ピッチ角 軸回りの角度 eg 8. のみの傾きを持っている場合 の の表式を書き下せ そして その値を概算せよ 但し 宇宙ステーションは高度 m の円軌道を周回しており 地球平均半径. m 5 m. µ. o i., i,.98 o とせよ 5 国際宇宙ステーション SS の LVLH 基準姿勢の安定性を調べよ 宇宙機を辺の長さがそれぞれ,, の密度一様の直方体と近似するとき 安定領域をそれぞれ満たす, の値を決めて 対応する直方体の概形と姿勢を LVLH 座標系とともに一つずつ描け 各場合のピッチおよびロール ヨーの振動周期を求めよ 不安定領域にある場合 どのような不安定運動をするのか説明せよ 但し 地球平均半径. m 5 m. µ として良い また 全質量 m の直方体の 中心主慣性軸回りの主慣性モーメントはその主慣性軸垂直方向の辺の長さが, のとき m である 7 姿勢の表現として クォータニオン オイラーパラメータ をとると 系から 系への角速度とクォータニオンのレートの関係式は となることを示せ また 重力傾度トルクは 慣性主軸系のとき となること そして 宇宙機姿勢の運動方程式は下記のようになることを示せ
. スペースレスキューミッションにおいて 宇宙救助隊員が気を失った宇宙飛行士を宇宙船に連れ戻そうとしていた時 移動装置の燃料がなくなってしまった その時 人は下図に示すように m のピンと張られたテザーでつながれていた 宇宙船はテザーの中心から 8m 離れたところにあり 宇宙救助隊たちと宇宙船との間には 相対運動はないとする 人が同じ体重と仮定すると 宇宙救助隊員がとりうる行動にはどのようなものがあるか その根拠を力学的に示しながら説明せよ 但し 宇宙救助隊員は他の誰からも助けを求めることはできない 宇宙救助ミッション. 外力トルクが働かない場合の宇宙機の角速度の解析解が楕円関数で表されることを示せ 姿勢をオイラー角で表したとき その解析解を求めよ 中間慣性主軸 < < 回りの回転運動が不安定であることを論ぜよ 別名 テニスラケットの定理 ヒント : 例えば ランダウ リフシッツ 力学 の第 章を参照せよ 中間軸回りの回転運動は不安定となり いわゆるタンブリング運動という 一見 不思議な運動をする 資料 : 回転体の安定性 姿勢角についての厳密解も求められている 5. 直方体形状宇宙機の質量中心 O を原点とする慣性主軸,, を取る 宇宙機は 方向正向き 大きさ F の推力を発生できるが 質量中心から 方向に だけ偏心している 最初に宇宙機を 軸回りに一定の角速度 Ω で回転させて その後 t で推力を与える 宇宙機の姿勢に関する質量中心回りの運動方程式は次のように表される
ここで,,, 分である,, は それぞれ 慣性主軸で測った角速度成分 質量中心回りのトルク成, は主慣性モーメントであり 時不変で > 意味する 以下の問に理由を付けて答えよ 質量中心回りに働く推力によるトルクの大きさとその方向を求めよ 推力トルクによって各軸の角速度が変動するのを考察するために 角速度成分を > とする なお上付きの は時間微分を p,, Ω r と置く 変動角速度 p,, r は微小で初期値 t は, r p とする さらに とする これら, を式 に代入して 次以上の微小量を無視すると 次式が得られることを示せ p Ω m, Ωp, r r ここで >, > m 一定 m のときの式 の p, の斉次解が次のように単振動解として求められることを示せ p o t it, ot Dit ここで Ω であり,,,D は任意の実変数である m のときの p, の特解として 一定解 平衡解 p p, を求めよ 5 問 と問 の結果から初期値を用いると 式 の p, が次のようになることを示せ t φ, Q t φ p P o i 5 ここで p, P p Q p π φp, φ π : 初期値から求まる定数 p, の軌跡の包絡線はどのような図形を描くか 述べよ 7 宇宙機の姿勢を 初期姿勢 t から,, の軸順にそれぞれ,, オイラー角 だけ回転させた 姿勢として表現し, が十分に小さい場合 角速度との間で次式が得られることを示せ o i poωt i Ωt Z o i o pi Ωt oωt Z i Ωt Ωt ϕ Ωt ϕ ここで Z p, ϕ t p 8 式 5, を用いて 推力を時間 だけ与えたときの 姿勢角, の最大角度は 近似的に次のように見積もられることを示せ Z m m Zm P 7 m, Q 5
9 姿勢角, の変動許容角度を m としたときの 軸回りに与えるべき回転速度の大きさの最小値 Ωmi を見積もれ 簡単のため p, r,, Ω mi, としてよい は大きすぎても問題になる その理由を つ挙げよ