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>> http://www.bc-cytometry.com 8 細胞内サイトカインの測定 はじめに 生体内では細胞の分化 増殖および恒常性を維持するために 細胞同士が様々な情報を交換しています サイトカインはその細胞間情報伝達物質 ( 液性因子 ) として 免疫反応において中心的な役割を担っています 従来 細胞のサイトカイン産生の観察は 細胞培養上清中に含まれる ( 細胞外に分泌された ) サイトカインの測定が一般的に用いられてきましたが 近年ではフローサイトメーター (FCM) を用いて細胞内のサイトカインを簡単に測定することが可能になりました FCM では 分泌される前の 細胞内サイトカイン を検出することで 個々の細胞のサイトカイン産生を測定することができます 細胞内サイトカインの測定には 簡便で細胞への影響の少ない細胞膜透過処理試薬 IntraPrep( カタログ番号 A07802 A07803) と 弊社の各種細胞内サイトカイン抗体をお勧めいたします さらに細胞表面に対する抗体を組み合わせることにより 特定の細胞が産生するサイトカインを検出することもできます ここでは 細胞刺激によるサイトカイン産生および FCM を用いた細胞内サイトカイン測定 解析方法をご紹介いたします 原理 1. PMA および Ionomycin などの存在下で細胞を刺激して活性化させ 細胞内にサイトカインを産生させます この時メ ディウム中に細胞内タンパク質輸送をブロックする ( ゴルジ体からのタンパク質輸送をブロック ) 薬剤 (Brefeldin A または Monensin) を添加して 産生サイトカインを細胞内に蓄積させます 2. 細胞膜透過処理試薬 IntraPrep( カタログ番号 A07802 または A07803) を用いて細胞を固定し 膜透過処理を行います 3. 細胞内サイトカインに対する抗体を用いて 細胞内サイトカインを染色します 4. FCM で分析します Application Note 8 Ver1.1-1 -

準備 Ⅰ. 器具 ヘパリン採血管 (EDTA 採血不可 ) プラスチックシャーレまたはプラスチックチューブ FCM 用サンプルチューブ ( カタログ番号 2523749 A26428 など ) FCM Ⅱ. 試薬 PMA(Phorbol 12-Myristate 13 Acetate) (Calbiochem Novabiochem #524400 など ) 0.1 mg/ml の濃度になるように DMSO またはエタノールに溶解します ( 溶解したものは 10~20μL に小分けにし -20 で保存 ( ストック ) します この際 凍結 解凍を繰り返さないようにしてください ) 上記のストック 10μL を 990μL の無菌の PBS または RPMI1640 メディウムで 100 倍希釈します (1μg/mL) 1 活性化メディウムに最終濃度 40ng/mL で使用します ( 次ページ参照 ) Ionomycin(Sigma #I-0634 など ) 1 mg/ml の濃度になるように DMSO またはエタノールに溶解します ( 溶解したものは 10~20μL に小分けにし -20 で保存 ( ストック ) します この際 凍結 解凍を繰り返さないようにしてください ) 上記のストック 10μL を 90μL の無菌の PBS または RPMI1640 メディウムで 10 倍希釈します (100μg/mL) 2 活性化メディウムに最終濃度 4μg/mL で使用します ( 次ページ参照 ) Brefeldin A(Sigma #B7651 など ) または Monensin(Calbiochem Novabiochem #475897 など ) Brefeldin A は 5mg/mL の濃度になるように DMSO またはメタノールに溶解します ( 溶解したものは 10~20 μl に小分けにし -20 で保存 ( ストック ) します この際 凍結 解凍を繰り返さないようにしてください ) 上記のストック 10μL を 90μL の無菌の PBS または RPMI1640 メディウムで 10 倍希釈します (500μg/mL) 3 活性化 非活性化メディウムに最終濃度 40μg/mL で使用します ( 次ページ参照 ) Monensin は 2 mm になるように DMSO またはメタノールに溶解します 上記のストック 10μL を 90μL の無菌の PBS または RPMI1640 メディウムで 10 倍希釈します (200μM) 4 活性化 非活性化メディウム作製時に最終濃度 2μM で使用します ( 次ページ参照 ) 注 :PMA Ionomycin Brefeldin A Monencin は 弊社では取り扱っておりません IntraPrep( カタログ番号 A07802 A07803) 細胞内サイトカイン抗体 :IFN-γ-FITC( カタログ番号 IM2716U) IFN-γ-PE(IM2717U) IL-2-PE(IM2718U) IL-4-PE(IM2719U) など 細胞表面抗原に対する抗体 :CD3-FITC(A07746) CD3-PE(A07747) CD4-PC5(A07752) など Application Note 8 Ver1.1-2 -

Ⅲ. バッファおよびメディウム PBS 0.5% ホルムアルデヒド加 PBS 10% FCS-RPMI1640 メディウム (4 で保存可能 ) RPMI1640 メディウムに以下の最終濃度になるように各試薬を添加します 10% FCS(Hyclone #SH30080 など ) 2mM L-Glutamine(RPMI1640 メディウムに予め含まれている場合は不要 ;Sigma#G7513 など ) 活性化メディウム ( 用時調製 ) 作製した 10% FCS-RPMI1640 メディウムに 最終濃度 40ng/mL PMA 4μg/mL Ionomycin 40μg/mL Brefeldin A または 2μM Monensin となるように試薬を添加します 例 : 10% FCS-RPMI1640 メディウム 1mL PMA(1μg/mL 前ページ 1) 40μL Ionomycin(100μg/mL 前ページ 2) 40μL Brefeldin A(500μg/mL 前ページ3) 80μL または Monensin(200μM 前ページ4) 10μL 非活性化 ( コントロール ) メディウム ( 用時調製 ) 作製した 10% FCS-RPMI1640 メディウムに 最終濃度 40μg/mL Brefeldin A または 2μM Monensin となるように試薬を添加します 例 : 10% FCS-RPMI1640 メディウム 1mL Brefeldin A(500μg/mL 前ページ 3) 80μL または Monensin(200μM 前ページ 4) 10μL 方法 細胞の活性化 サイトカインは 細胞が活性化することにより産生されます 細胞を活性化させる試薬 ;PMA および Ionomycin 存在下で細胞を活性化させ 細胞内にサイトカインを産生させます さらにサイトカインの細胞外放出を阻害する試薬 (Brefeldin A または Monensin) を作用させることにより 産生されたサイトカインは細胞内に蓄積されます この細胞内に蓄積されたサイトカインを蛍光標識抗体で染色して細胞内サイトカインを検出します 細胞の活性化による細胞内サイトカインを正確に同定するためには ネガティブコントロールとして活性化試薬 (PMA Ionomycin) を除いた非活性化 ( コントロール ) メディウムを用いて コントロール実験を同時に行うことをお勧めします 1. ヘパリン採血した全血と 上記のように作製した活性化メディウム または非活性化 ( コントロール ) メディウムを 1:1 の割合で混合します 注 : PMA+Ionomycin による刺激の際には Ca 2+ を必要とします 採血時に使用する EDTA( 抗凝固剤 ) は Ca 2+ をキレートしますので 刺激を阻害する可能性があります 採血にはヘパリン採血管をご使用ください 2. 37 CO 2 5.0% で 4 時間インキュベートします 注 : 通常は 4 時間の刺激でサイトカインは産生されますが 細胞やサイトカインの種類によっては適した時間が異なります また ふた付のチューブなどをご使用の場合は メディウムの ph を適した状態に保つために ふたをゆるめて CO 2 の出入りができるようにしてください 3. 冷 PBS を加えて反応を止めた後 4 300 g 5 分間遠心して上清を除去します - 3 -

細胞の染色 PMA および Ionomycin による刺激により産生した細胞内サイトカインを蛍光標識抗体で染色します 細胞表面染色と組み合わせる場合は まず細胞表面から染色します 1. 活性化反応を止めた細胞を 冷 PBS で 2 回洗浄します (4 300 g 5 分間遠心 ) 2. 上清を除去して細胞をほぐし PBS( 室温 ) を 50μL/ テスト ( 白血球 5 10 5 個 ) となるように加えます 3. 調整したサンプルを 50μL ずつ 1 項目につき 4 本のサンプルチューブに分注します 活性化サンプル 1 アッセイチューブ 2 アイソタイプコントロールチューブ 非活性化 ( コントロール ) サンプル 1 アッセイチューブ 2 アイソタイプコントロールチューブ < 参考 > ここで 機器設定 ( 蛍光補正 ) 用チューブ ( 使用する蛍光色素を単染色したもの ) を用意しておくと便利です ( 細胞内サイトカインのみ染色する場合は 4 5 6 は省略 ) 4. 細胞表面染色を組み合わせる場合 アッセイチューブには 細胞表面抗原を認識する標識抗体 (CD3-FITC (A07746) CD4-PC5 (A07752) など ) を適量加えます アイソタイプコントロールチューブには アイソタイプコントロール抗体 マウス IgG1-FITC(IM0639) マウス IgG1-PC5 (A07798) マウス IgG1-PE (A07796) マウス IgG2a-PE (A09141) など ) を加えます < 参考 > 蛍光補正用チューブには 使用する蛍光標識の細胞表面抗原 ( 発現が強いものの方が便利 ) に対する抗体 CD3-FITC(A07746) CD8-PE(A07757) CD4-PC5 (A07752) など を適量加えます 5. それぞれのサンプルチューブをボルテックスにかけてよく混合します 6. 室温 (18~25 ) 暗所で 15 分間インキュベーションします 7. それぞれのサンプルチューブに IntraPrep Reagent1 を 100μL 加えます 8. サンプルチューブをボルテックスにかけてよく混合します 9. 室温 暗所で 15 分間インキュベーションします 10. PBS を 4mL 加えて室温 300 g 5 分間遠心し 上清を吸引除去します 11. 細胞をよくほぐし IntraPrep Reagent2 を 100μL 加え ボルテックスは使わずに静かに混合します 12. 室温 5 分間インキュベーションします 13. 指で静かにサンプルチューブを弾き 1 2 秒間混合します ( ボルテックス不可 ) 14. アッセイチューブに細胞内サイトカインを認識する標識抗体 IFN-γ-FITC (IM2716U) IFN-γ-PE (IM2717U) IL-2-PE (IM2718U) IL-4-PE (IM2719U) など を適量加えます アイソタイプコントロールチューブにはアイソタイプコントロール抗体 マウス IgG1-FITC(IM0639) マウス IgG1-PC5 (A07798) マウス IgG1-PE (A07796) マウス IgG2a-PE (A09141) など を加えます < 参考 > 蛍光補正用チューブには 何も添加しないでください 15. サンプルチューブ内を静かに混合します 16. 室温 暗所で 15 分間インキュベーションします 17. PBS を 4mL 加えて室温 300 g 5 分間遠心し 上清を吸引除去します 18. (0.5% ホルムアルデヒド加 )PBS 500μL に浮遊させ フローサイトメーターで分析します 注 : IntraPrep 処理をしたサンプルは 室温で保存する場合は 2 時間以内 2~8 ( 暗所 ) で保存する場合は 24 時間以内に分析を行ってください Application Note 8 Ver1.1-4 -

データ例 1 設定 - 2 カラー (FITC/PE) 分析の場合 - (T 細胞における各サイトカイン発現量の測定 ) 1. FS,SS,FL1,FL2 のパラメーターを選択します (Gallios,Navios,FC500,XL の場合 ) 2. 下図のようにプロット図を作成します 1 2 3 4 1FS INT LIN/SS INT LIN 2FL1 LIN LOG/FL2 INT LOG 3FL1 INT LOG 4FL2 INT LOG 細胞集団の位置を調整し 解析したい細胞集団にリージョンを作成します 蛍光補正と解析を行います FITCの感度を調整します PEの感度を調整します 3. まず 非活性化 ( コントロール ) サンプルのコントロールチューブで感度を調整します 4. SS/FS のプロット図で 感度を調整し リンパ球を囲うようにリージョン A を作成します 5. SS/FS 以外のプロット図にゲート A( リンパ球ゲート ) を設定します (SS/FS のプロット図は Ungated です ) 6. FL1,FL2 のヒストグラムで FL1 と FL2 の感度を調整します (10 0 内にピークが収まるように調整します ) 7. FITC および PE 染色した蛍光補正用チューブで蛍光補正コンペンセーションを行います <FITC(FL1) が PE(FL2) 側に漏れ込みますので 補正を行います> 8. それぞれのサンプルを測定します 例 T 細胞における各サイトカイン発現量の測定 A( リンパ球 ) ゲート A( リンパ球 ) ゲート A( リンパ球 ) ゲート IL-2-PE IL-4-PE IIFN g-fitc CD3-FITC CD3-FITC CD3-PE - 5 -

データ例 2 設定 - 3 カラー (FITC/PE/PC5) 分析の場合 - ( ヘルパー T 細胞における Th1(IFN-γ + ) Th2(IL-4 + ) 解析 ) ( 使用抗体 :IFN-γ-FITC/IL-4-PE/CD4-PC5) 1. FS,SS,FL1,FL2,FL4 のパラメーターを選択します (Gallios,Navios,FC500,XL の場合 ) 2. 下図のようにプロット図を作成します ( 解析時に必要なプロット図は123です ) 1 2 3 4 5 6 7 8 1SS INT LIN/FS INT LIN 2SS INT LIN/FL4 INT LOG 3FL1 LIN LOG/FL2 INT LOG 4FL1 LIN LOG/FL4 INT LOG 5FL2 LIN LOG/FL4 INT LOG 6FL1 INT LOG 7FL2 INT LOG 8FL4 INT LOG 細胞集団の位置を調整し 解析したい細胞集団にゲートを作成します CD4 陽性細胞にゲート B を作成します 蛍光補正と解析を行います 蛍光補正を行います 蛍光補正を行います FITC の感度を調整します PE の感度を調整します PC5 の感度を調整します 3. まず 非活性化 ( コントロール ) サンプルのコントロールチューブで感度を調整します 4. SS/FS のプロット図で 感度調整し リンパ球を囲うようにリージョン A を作成します 5. SS/FS 以外のプロット図にゲート A( リンパ球ゲート ) を設定します (SS/FS のプロット図は Ungated です ) 6. FITC PE PC5 で染色した蛍光補正用チューブで蛍光補正コンペンセーションを行います <FITC(FL1)-PE(FL2) PE-PC5(FL4) FITC-PC5 について蛍光補正を行う> 7. SS/FL4 のヒストグラムで CD4 陽性細胞を囲うようにリージョン B を作成します 8. FL1(FITC)/FL2(PE) のプロット図にゲート B(CD4 POS) を設定します ( ゲート B=A and B) 9. それぞれのサンプルを測定します A( リンパ球 ) ゲート B(CD4 POS 陽性ゲート ) ゲート B(CD4 陽性 ) リージョン CD4-PC5 IL-4-PE SS INT LIN IFN-γ-FITC Application Note 8 Ver1.1-6 -

データ例 3 設定 - 3 カラー (FITC/PE/PC5) 分析の場合 - ( メモリー T 細胞 (CD45RO + ) における Th1 メモリー細胞 (IL-2 + ) 解析 ) ( 使用抗体 :CD45RO-FITC/IL-2-PE/CD4-PC5) 1. FS,SS,FL1,FL2,FL4 のパラメーターを選択します (Gallios,Navios,FC500,XL の場合 ) 2. 下図のようにプロット図を作成します ( 解析時に必要なプロット図は123です ) 1 2 3 4 5 6 7 8 1SS INT LIN/FS INT LIN 2SS INT LIN/FL4 INT LOG 3FL1 LIN LOG/FL2 INT LOG 4FL1 LIN LOG/FL4 INT LOG 5FL2 LIN LOG/FL4 INT LOG 6FL1 INT LOG 7FL2 INT LOG 8FL4 INT LOG 細胞集団の位置を調整し 解析したい細胞集団にゲートを作成します CD4 陽性細胞にゲート B を作成します 蛍光補正と解析を行います 蛍光補正を行います 蛍光補正を行います FITC の感度を調整します PE の感度を調整します PC5 の感度を調整します 3. まず 非活性化 ( コントロール ) サンプルのコントロールチューブで感度を調整します 4. SS/FS のプロット図で 感度調整し リンパ球を囲うようにリージョン A を作成します 5. SS/FS 以外のプロット図にゲート A( リンパ球ゲート ) を設定します (SS/FS のプロット図は Ungated です ) 6. FITC PE PC5 で染色した蛍光補正用チューブで蛍光補正コンペンセーションを行います <FITC(FL1)-PE(FL2) PE-PC5(FL4) FITC-PC5 について蛍光補正を行う> 7. SS/FL4 のヒストグラムで CD4 陽性細胞を囲うようにリージョン B を作成します 8. FL1(FITC)/FL2(PE) のプロット図にゲート B(CD4 POS) を設定します ( ゲート B=A and B) 9. それぞれのサンプルを測定します A( リンパ球 ) ゲート B(CD4 陽性 ) ゲート CD4-PC5 B(CD4 陽性 ) リージョン IL-2-PE SS INT LIN CD45RO-FITC - 7 -

トラブルシューティング 細胞内サイトカインが検出できない場合は 以下の各項目を確認してください 考えられる要因確認事項対処法 細胞が活性化していない 1 PMA Ionomycin などの試薬の溶媒 2 インキュベーションの状態 3 インキュベータ内でチューブの蓋はゆるめられているか? 4 採血時の抗凝固剤 5 IL-4 の産生量 細胞の活性化に使用する PMA や Ionomycin などの化学物質は溶解する溶媒が指定されています 指定の溶媒以外には溶解しませんので 準備 の項で溶媒をご確認ください 37 CO 2 濃度 5.0% に保たれているかどうか ご確認ください インキュベーション中は CO 2 によって メディウムの ph が適した状態であることが必要です CO 2 の出入りができるように チューブの蓋はゆるめてください 採血には ヘパリン抗凝固剤をお使いください ( 準備 の項参照 ) 正常サンプルでは IL-4 の産生量はもともと少なく 活性化した状態でも 4% 以下です IntraPrep 試薬の反応状態が良くない 用いた抗体 または添加された抗体量が適当でない 1 IntraPrep は室温で使用 2 サンプル量が適切かどうか? 3 特に Reagent 2 の添加前に 細胞をよくほぐしたかどうか? 4 染色後の保存 1 使用した抗体が細胞内サイトカインにも反応するかどうか? 2 添加された抗体量が適切かどうか? IntraPrep は室温 (18 ~25 ) 保存です 反応も全て室温で行ってください ( 終了後 分析までの保存は 4 ) IntraPrep は 全血サンプルの場合は 50μL/ テスト 白血球数が多い場合 全血以外の検体の場合は白血球 5 10 5 個 / テストで使用してください それよりもサンプル数が多いと 反応が不十分になります Reagent 2 は膜透過処理試薬です 添加前に細胞をよくほぐし 試薬が均一に反応できるようにしてください 全ての反応 染色終了後のサンプルは 2~8 暗所で保存してください データシート等を確認し 細胞内サイトカイン分析に使用できることを確認してください IO テスト製品は 20μL/ テストで使用してください なお 各メーカーによって添加量が異なりますので ご使用前に適当な抗体添加量を確認してください 細胞活性化の確認 細胞がきちんと活性化されているかどうかを確認するためには 通常は CD25 や CD69 などの 活性化マーカー を用います しかし このアッセイ系は産生されたサイトカインを細胞内に蓄積させるために 蛋白膜輸送を阻害する試薬 Brefeldin A( または Monensin) を使用しているため 活性化マーカー の発現も阻害されてしまい 活性化の確認に使用できません そこでこのアッセイ系では 次のような方法で細胞の活性化を確認することをお勧めします 1 PMA Ionomycin Brefeldin A を含む活性化メディウムとは別に Brefeldin A および Monensin を除いた 活性化コントロールメディウム を作製します 活性化コントロールメディウム には Brefeldin A が含まれておりませんので CD25 や CD69 などの 活性化マーカー を用いて 細胞が活性化されているかどうか (PMA Ionomycin が作用しているかどうか ) をチェックすることができます 2 細胞が活性化すると CD4 の発現が down regulation することが知られています 非活性化細胞と活性化細胞の CD4 の蛍光強度を比較することで 細胞の活性化をチェックすることができます Application Note 8 Ver1.1-8 -

参考文献 1. Callard, R.E., Gearing, A.J.H., The cytokines and their receptors: Interleukins IL-4, 1994, The Cytokine FactsBook, Academic Press, 53-58. 2. Street, N.E., Mosmann, T.R., IL4 and IL5: the role of two multifunctional cytokines and their place in the network of cytokine interactions, 1990, Biotherapy, 2, 347-362. 3. Brown, M.A., Hural, J., Functions of IL-4 and control of its expression, 1997, Critical reviews in immunology, 17, 1-32. 4. Abbas, A.K., Murphy, K.M., Sher, A., Functional diversity of helper T lymphocytes, 1996, Nature, 383, 787-793. 5. Romagnani, S., Biology of human TH1 and TH2 cells, 1995, J. Clin. Immunol., 3, 15, 121-129. 6. Mosmann, T.R., Sad, S., The expanding universe of T cell subsets: Th1, Th2 and more, 1996, Immunol. Today, 3, 17, 138-146. 7. Carter, L.L., Swain, S.L., Single cell analyses of cytokine production, 1997, Cur. Opin. Immunol., 9, 177-182. 8. Jung, T., Shauer, U., Heusser, C., Neumann, C., Rieger, C., Detection of intracellular cytokines by flow cytometry, 1993, J. Immunol. Methods, 159, 197-207. 9. Sander, B., Anderson, J., Anderson, U., Assessment of cytokines by immunofluorescence and the paraformaldehyde-saponin procedure, 1991, Immunol. Rev., 119, 65-93. 10. Borish, L., Rosenwasser, L., TH1/TH2 lymphocytes: doubt some more, 1997, J. All. Clin. Immunol., 99, 161-164. 11. North, M.E., Ivory, K., Funauchi, M., Webster, A.D.B., Lane, A.C., Farrant, J., Intracellular cytokine production by human CD4+ and CD8+ T cells from normal and immunodeficient donors using directly conjugated anti-cytokine antibodies and three-color flow cytometry, 1996, Clin. Exp. Immunol., 105, 517-522. 12. Tartakoff, A.M., Perturbation of vesicular traffic with the carboxylic ionophore menencin, 1983, Cell, 32, 1026-1028. 13. Klausner, R.D., Donaldson, J.G., Lippincott-Schwartz, J., Brefeldin A: insights into the control of membrane traffic and organelle structure, 1992, J. Cell. Biol., 5, 116, 1071-1080. 14. Bos, M.J.E., Thomas, B., et al., CLB/Bly/1, a B-cell specific monoclonal antibody (CD22) useful for studying patients during z-alpha interferontherapy, 1987, Leucocyte Typing III, White Cell Differentiation Antigens, A.J.McMichel, 366-367. 15. Krouweis, F.H., Nocker, R.E.T., Snoek, MLutter, R., Van Der Zee, J.S., Immunocytochemical and flow cytofluorimetric detection of intracellular IL-4, IL-5 and IFN-gamma: applications using blood and airway derived cells, 1997,J. Immunol. Methods, 203, 89-101. 改訂履歴 Ver1.0 2006 年 10 月 Ver1.1 2013 年 1 月 - 9 -

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