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1 QCWS 参考プロトコル 抗体検査 (FlowPRA) 平成 29 年度版 作成者 日本組織適合性学会認定制度委員会ワーキンググループ 抗 HLA 抗体 WG

2 改訂履歴 版数 改訂日 施行日 改訂理由 改訂内容 改訂責任者 2

3 目 次 1.FlowPRA 製品概要 FlowPRA の使用目的 原理 FlowPRA の種類 検査の準備 検査機器の準備 キット内容 検体処理 検体の処理 検査の手順 FlowPRA Screening Test のフローサイトメーター条件設定 FSC vs. SSC FL2 vs. FSC FL1 ヒストグラム NC 血清を流す意義 PC 血清を流す意義 コントロールビーズを流す意義 コンペンセーションの調整 ( 蛍光補正 ) マーカー設定の考え方 FlowPRA Screening Test データ例 Class I& II コントロールビーズと NC 血清を反応させた場合のヒストグラム Class I ビーズに対する陰性 / 陽性検体のヒストグラム Class II ビーズに対する陰性 / 陽性検体のヒストグラム 機器設定の重要性 FlowPRA Screening Test ケーススタディー FlowPRA Screening Test ケーススタディー 日本組織適合性学会 QCWS 参加施設のデータ例... 18

4 1.FlowPRA 製品概要 1.1 FlowPRA の使用目的 原理 FlowPRA は フローサイトメーターを使用して血清中の HLA 抗体を検出する為の研究用試薬で 精製した HLA 抗原がコーティングされたマイクロビーズである 高感度に HLA 抗体を検出する事ができる FlowPRA ビーズと血清を反応後 FITC 標識抗ヒト IgG 抗体で染色し フローサイトメーターにより蛍光強度を測定し HLA 抗体を検出する 1

5 1.2 FlowPRA の種類 FlowPRA は FlowPRA Screening FlowPRA Specific FlowPRA Single Antigen の 3 種類のキットがある ( 図 1) 1. FlowPRA Screening: 1 ビーズに 1 パネルセル由来の HLA 抗原が結合しており HLA 抗体の有無及び %PRA * を確認できる ClassI ClassII 用キットがあり 各 30 種類のビーズで全 HLA 抗原を網羅している 2. FlowPRA Specific:1 ビーズに 1 パネルセル由来の HLA 抗原が結合しており HLA 抗体の有無 %PRA とおよその特異性を確認できる 各 32 種類の抗原ビーズで全 HLA 抗原を 100% 網羅している ClassI ClassII 用キットがあり 8 色のビーズと 1 つのコントロールビーズが予め混合しているバイアルが 4 本入っている 3. FlowPRA Single Antigen:1 ビーズに対しリコンビナント HLA 抗原が 1 種類のみ結合しており HLA 抗体の抗原特異性が分かる * %PRA(Panel Reactive Antibody): 全パネル細胞の何 % が陽性となるかの値 %PRA が高い程 様々な抗原に対 する抗体を保有している指標となる 2

6 2. 検査の準備 2.1 検査機器の準備 キット内容 検体処理 検査器具 資材の準備 機器 名称 フローサイトメーター 器具 資材 1.5 ml マイクロ遠心チューブ 1.5 ml マイクロ遠心チューブ用高速遠心機 (8,000-10,000 xg が出せるもの ) ボルテックスミキサー シェーカー P-10 マイクロピペット チップ P-20 マイクロピペット チップ P-200 マイクロピペット チップ P-1000 マイクロピペット チップ 50 ml ファルコンチューブ プラスチック製ディスポピペット ( 先端ができるだけ細いもの ) 参考商品 ピペット E-231( アズワン ) 蒸留水 ( または精製水 ) タイマー アルミホイル キムタオル FACS チューブ 3

7 2.1.2 キット内容と保存方法未開封のキットは -65 以下で有効期限まで保存できる 一度解凍したあとの保存方法と有効期限は下記のとおりである 商品コード FL1-30 FL2-30 FL12-60 キット内容 FlowPRA Class I ビーズ 10 Wash buffer 100 FITC anti-human IgG FlowPRA Class II ビーズ 10 Wash buffer 100 FITC anti-human IgG FlowPRA Class I ビーズ FlowPRA Class II ビーズ 10 Wash buffer 100 FITC anti-human IgG 保存と有効期限 受領後 キットの箱を開封せずに使 用時まで -80 ~-65 のフリーザー に保管 製品は この状態で保存期 間内は安定である ( 箱に記載された 有効期限を参照 ) 初回使用後およ び / または製品の解凍後は 試薬を 2 ~5 に保管する 一度解凍した FlowPRA ビーズまたは FITC conjugated F(ab') 2 anti-human IgG は再凍結しない 解凍したビーズは 3 ヵ月 または有効期限が 3 ヵ月以 内の場合はその有効期限まで 2 ~ 5 に保管する Wash Buffer または FITC conjugated F(ab') 2 anti-human IgG は 12 ヵ月 または有効期限が 12 ヵ月以内の場合はその有効期限 まで 2 ~5 に保管する 1 検体あたりのビーズ使用量 5 µl 5 µl 5 µl + 5 µl 他に必要な試薬商品コード 商品名 梱包単位 1 検体あたりの血清使用量 FL1-PC FlowPRA クラス IPC 血清 10 tests 20 µl FL2-PC FlowPRA クラス IIPC 血清 10 tests 20 µl FL-NC FlowPRA クラス I & クラス IINC 血清 10 tests 20 µl FLCNTBD FlowPRA コントロールビーズ 10 tests 1 µl 製品コード 品名 容量 1 検体の使用量 LS-NC FlowPRA negative control serum 400uL(20test) 20uL LS-AB2 FITC conjugatedgoat anti human IgG 0.5mg ( 約 1000test) PBS Stock を 1uL 4

8 2.2 検体の処理 検体前処理 ( 必須 ) 1. 血清は必ず凍結融解する 融解後は しっかり転倒混和を行ってから遠心を行う ( 8000 ~10000g 10 分間以上 ) 不純物が多い検体は遠心速度 時間を増やす バックグラウンドが高くなるため 血漿の使用は推奨しない 2. 遠心後 上層 下層および壁面に凝固物が存在する可能性があるので 慎重に中間層から検体を回収して使用する 再検査の為の検体処理 (QCWS 部会推奨 ) 1. 非特異シフトが見られる場合 : 非特異物質の吸着操作 使用する試薬 :AdsorbOut( 製品コード :ADSORB One Lambda) AdsorbOut 処理プロトコル ( メーカープロトコル ) 1 (1 テストあたり ) 血清 30uL に対して Adsorb Out ビーズを 3 ul 加え ボルテックスする 2 室温で 30 分間 振とうしながら反応させ rpm で 5 分間遠心する 3 上清を ビーズを吸わないように慎重に新しい別の 1.5mL チューブに移す 4 もし検体に Adsorb Out ビーズが混入した場合には 再度超遠心し 上清を移す 2. ピークの波形がギザギザで シフトしていない場合 : DTT 処理による IgM 抗体の除去 使用する試薬 :DTT (dithiothreitol メーカー不問) DTT 処理プロトコル ( 第 4 回アメリカ組織適合性学会 ASHI 推奨プロトコル ) 1 DTT 溶液 (0.05M) 10 ul に対して血清を 90 ul 加える ( DTT の終濃度は 0.005M) 2 よく混ぜた後 37 で 分間反応させる 1300g で 10 分間遠心し上清を使用する 5

9 2.3 検査の手順 操作の流れ 前処理 血清を凍結融解 転倒混和 ( 血漿は不可 ) 8000~10000g で 10 分間 遠心 反応 NC 血清 PC 血清 サンプル血清とビーズを混合 遮光 室温 (20-25 ) 振とうで 30 分間反応 洗浄 (3 回 ) 洗浄バッファー 1mL 遠心 (9000xg 2 分間 ) 上清除去 ドライボルテックス FITC 標識 100 倍希釈した二次抗体を 100uL ずつ添加 遮光 室温 (20-25 ) 振とうで 30 分間反応 洗浄 (2 回 ) 洗浄バッファー 1mL 遠心 (9000xg 2 分間 ) 上清除去 ドライボルテックス 6

10 2.3.2 標準プロトコル 注意 FlowPRA Screening Test で Class I と Class II を同時にスクリーニングする場合は 1 検体あたり Class I Class II ビーズを各 5 µl コントロールビーズ 1 µl をあらかじめ必要検体数分混合しておき 混合したビーズを 1 テストあたり 11 µl 使用する 操作 1. FlowPRA ビーズを使用前によくボルテックスする 各 1.5mL チューブに NC 血清 PC 血清 (ClassI&II) サンプル血清 20 µl を分注する 2. 下記の量のビーズを入れてピペッティングで混合する ビーズをチューブから取る際 不均一になるのを防ぐために ピペッティングしながら一定の動作で取る 検体の入ったチューブに血清を加える際にもピペッティングし混合する Class I ビーズ量 Class II ビーズ量コントロールビーズ量 Class I のみ 5 µl - 1 µl Class II のみ - 5 µl 1 µl Class I + Class II 5 µl 5 µl 1 µl 7

11 3. シェーカーでゆっくりシェイクしながら暗所 で 30 分間反応する シェーカーがない場合は 反応の間に数回軽くボルテックスする 4. 10x Wash buffer を蒸留水 ( または精製水 ) で希釈し 1 Wash buffer を調製する 5. 各チューブに 1x Wash buffer を 1000 µl 加えてボルテックスし 9000 xg で 2 分間遠心後 先の細いピペットで上清をしっかり除去する ビーズを吸わないように注意する 洗浄 1 回目 6. 上清を除いたペレットをほぐすために 2 秒 ~5 秒程度ボルテックスする ( ドライボルテックスは 長くかけすぎ無い様に注意する 以下同様 ) 各チューブに 1x Wash buffer を 1000 µl 加えてボルテックスし 9000g で 2 分間遠心後 先の細いピペットで上清をしっかり除去する 洗浄 2 回目 8

12 7. 上清を除いたペレットをほぐすために ドライボルテックスする 8. 各チューブに 1x Wash buffer を 1000 µl 加えてボルテックスし 9000 xg で 2 分間遠心後 先の細いピペットで上清をしっかり除去する ビーズを吸わないように注意する 洗浄 3 回目 9. 上清を除いたペレットをほぐすために ボルテックスする ( ドライボルテックス ) 10. 洗浄 3 回目の遠心時に 1 テストあたり 100x FITC anti-human IgG 1 µl を Wash buffer 99 µl で希釈し 1 FITC anti-human IgG を調製する 11. 1x FITC anti-human IgG 100 µl をビーズに加えてボルテックスし シェーカーでゆっくりシェイクしながら暗所 で 30 分間反応する シェーカーがない場合はインキュベーションの間に 1 回軽くボルテックスする 12. 各チューブに 1x Wash buffer を 1000 µl 加えてボルテックスし 9000 xg で 2 分間遠心後 先の細いピペットで上清をしっかり除去する ビーズを吸わないように注意する 洗浄 1 回目 13. 上清を除いたペレットをほぐすために ボルテックスする ( ドライボルテックス ) 14. 各チューブに 1 Wash buffer を 1000 µl 加えてボルテックスし 9000 xg で 2 分間遠心後 先の細いピペットで上清をしっかり除去する ビーズを吸わないように注意する 洗浄 2 回目 15. 上清を除いたペレットをほぐすために ボルテックスする ( ドライボルテックス ) Wash buffer 500 µl をチューブに加え スポイトでフローサイトメーター用のチューブに移す 17. すぐに測定する あるいは遮光して 2-5 で 24 時間までは保存可能 初期設定時などゆっくり長く流したい時は この最終液量は 500 µl 程度まではフレキシブルに変更可能 ( また 機種によっても最低液量が異なることがあるので注意 ) 翌日読む場合は Fixing solution: PBS with 0.5% formaldehyde (add 1.35 ml 37% formaldehyde to 100 ml PBS) を使用すると良い 9

13 3. FlowPRA Screening Test のフローサイトメーター条件設定 QCWS 参考プロトコル HLA 抗体検査 FlowPRA FlowPRA の測定では正しいデータをとるために 最初にフローサイトメーターの条件設定を正しく行うことが非常に重要 この設定を保存し 以降呼び出して使用すれば 基本的には微調整のみで測定できる FlowPRA Screening Test を読み取るためには 陰性コントロール血清 Class I 陽性コントロール血清 Class II 陽性コントロール血清 コントロールビーズを検体血清と同時に流す必要がある 3.1 FSC vs. SSC Class II ビーズ Class I ビーズ コントロールビーズ FlowPRA Screening Test Class I Class II コントロールビーズの FSC vs. SSC ドットプロットビーズの半径は約 2 ~4 µm のため リンパ球向けのモード で解析している場合は感度を上げる 3.2 FL2 vs. FSC Class II ビーズ コントロールビーズ Class I ビーズ FlowPRA Screening Test Class I Class II コントロールビーズの FL2 vs. FSC ドットプロット Class II ビーズおよびコントロールビーズにはビーズに色素が含まれているため PE の蛍光強度により領域を分けることができる 10

14 3.3 FL1 ヒストグラム QCWS 参考プロトコル HLA 抗体検査 FlowPRA NC 血清を流す意義 NC 血清を検体と同時に流す目的は 陰性血清を基準に陽性領域と陰性領域を決めるため Class I Class II PC 血清を流す意義 PC 血清を検体と同時に流す目的は 二次抗体が働いているかを確認するため Class I Class II コントロールビーズを流す意義 Class I ビーズ Class II ビーズ コントロールビーズ 陰性コントロール血清に Class I Class II とコントロールビーズを反応させた際の FL1 ヒストグラムコントロールビーズを他のビーズと混合して流す目的は 血清中の非特異反応の有無を確認するため HLA 抗体陰性の検体にも関わらず非特異反応によりヒストグラムが右側にシフトする場合があり コントロールビーズのヒストグラムを基に非特異か陽性反応かを判断する 11

15 3.4 コンペンセーションの調整 ( 蛍光補正 ) QCWS 参考プロトコル HLA 抗体検査 FlowPRA コンペンセーションとは 2 種類以上の蛍光の測定において それぞれの蛍光の波長が重なり合う場合 ( 例 :FITC と PE) 互いの検出器にいわゆる 光漏れ が起きるため 電気的に補正するもの 1:Class I ビーズ + NC 血清 (FL-NC) 2:Class I ビーズ + Class I PC 血清 (FL1-PC) 3: Class II ビーズ + PBS を混合したビーズをフローサイトメーターに流し 集団の位置を調整する 凡例集団 1: Class I ビーズ + FL-NC (1) 集団 2: Class I ビーズ + FL1-PC (2) 集団 3: Class II ビーズ + PBS (3) 集団 2 は上にずれる傾向なので 下に寄せて集団 1 と 2 が X 軸と並行な位置に来るように調整 (FL2-%FL1 の値を上げる ) 集団 3 は右にずれる傾向なので 左に寄せて集団 1 と 3 が Y 軸と並行な位置に来るように調整 (FL1-%FL2 の値を上げる ) 4. マーカー設定の考え方 ネガティブコントロール血清 被検血清 Class I ビーズ Class II ビーズ コントロールビーズと血清を反応させた場合の Class I ヒストグラム検体血清が図のようにネガティブピークがはっきり分かる形状の場合 NC 血清で設定した M1 をそのまま用いるのではなく ネガティブピークのすぐ横のピーク谷間に合わせて M2 を再設定して %PRA を求める 12

16 5. FlowPRA Screening Test データ例 5.1 Class I& II コントロールビーズと NC 血清を反応させた場合のヒストグラム NC Class I NC Class II Cont. 13

17 5.2 Class I ビーズに対する陰性 / 陽性検体のヒストグラム QCWS 参考プロトコル HLA 抗体検査 FlowPRA 陰性検体 0.9% Class I の NC 血清 (P14) のヒストグラムと比較して 波形がほぼ同一の位置にあり 形状も同一 陽性検体 98.4% Class I の NC 血清 (P14) のヒストグラムと比較して 波形が右側へシフトしており 多峰性を示している Class I 抗体陽性検体のヒストグラム例 は波形が右側にシフトしており 明らかに多峰性を示している 2 は一番左側のピークの横に新たなライン ( 線 ) を引き直し %PRA を変更する 4 は小さい山が右側にシフトしており 弱陽性の HLA 抗体があると思われる 14

18 5.3 Class II ビーズに対する陰性 / 陽性検体のヒストグラム QCWS 参考プロトコル HLA 抗体検査 FlowPRA 陰性検体 0.3% Class II の NC 血清 (P14) のヒストグラムと比較して 波形がほぼ同一の位置にあり 形状も同一 陽性検体 99.8% Class II の NC 血清 (P14) のヒストグラムと比較して 波形が右側へシフトしており 多峰性を示している Class II 抗体陽性検体のヒストグラム例 は波形が右側にシフトしており 明らかに多峰性を示している 2 は小さい山が右側に見える また ピークの右側の部分が少し膨らんでいる 15

19 6. 機器設定の重要性 添付文書と同じプロットが描けているか 確認する 添付文書より FSC vs. SSC FSC vs. FL-2 Class II Control Class I 機器の設定が出来ていない例 FSC vs. SSC FSC vs. FL2 ( 日本組織適合性学会 HP 第 12 回 QCWS 報告書データ引用 ) FlowPRA Screening Test ケーススタディー 1 同一検体 (HLA Class I 抗体陰性の検体 ) を FlowPRA Screening Test Class I で測定した 16

20 もの 異なる施設およびフローサイトメーターで測定した例を下図に示す 陰性と判定した施設 ヒストグラムは右側へシフトしているが陰性と判定した施設 陽性と判定した施設 説明 : ヒストグラムのパターンが大きく 2 パターンに分かれた すなわち ネガティブコントロールと同じ位置に検体血清のピークが出た施設 ネガティブコントロールよりも右側にシフトした施設があった さらに検体血清が右側にシフトした場合 陰性と判定した施設や陽性と判定した施設があった 検体血清のヒストグラムは右側にシフトしてるが 波形がシングルピークで かつ NC 血清とほぼ同形のため陰性と判断する 検体血清が右側にシフトした原因として 1 コンペンセーション調整が合っていない 2 洗浄が悪い 3 機器の差などが考えられる ( 日本組織適合性学会 HP 第 12 回 QCWS 報告書データ引用 ) FlowPRA Screening Test ケーススタディー 2 同一検体 (HLA Class II 抗体弱陽性の検体 ) を FlowPRA Screening Test Class II で測定したもの 異なる施設およびフローサイトメーターで測定した例を下図に示す 17

21 正しいヒストグラム 陰性と判定した施設 (2 施設 ) 施設 I 施設 II 保留と判定した施設 (4 施設 ) 施設 III 施設 IV 施設 V 施設 VI 陽性と判定した施設 (5 施設 ) 説明 : 陰性と判定とした 2 施設について 施設 I は機器の適切なコンペンセーション調整が出来ていない 施設 II はシングルピークのため陰性と判断している 施設 II はサンプル調製の手技に問題があると考えられる 使用する血清をよく遠心し ビーズと血清との反応を行った後 洗浄や二次抗体のラベリングを正確に行うことをおすすめする 保留と判定した 施設 III 施設 IV 施設 VI は 右側に見られる小さなピークを陽性と判断して構わない 施設 V は多施設と比べてほとんど右側のピークがほぼ見えず 二次抗体のラベリングが出来ていない可能性がある 洗浄時 ( 特に二次抗体の添加前 ) は 上清をしっかりする 再度検査することをおすすめする ( 日本組織適合性学会 HP 第 12 回 QCWS 報告書データ引用 ) 日本組織適合性学会 QCWS 参加施設のデータ例 同一検体を用いて FlowPRA Screening Test Class I を行った際の QCWS 参加施設のヒストグラム (raw data) 同一の血清を用いたにもかかわらず 様々なヒストグラムが得られる 各施設の機器においてピークの出方や波形の傾向を把握することによって 弱陽性の HLA 抗体反応や非特異反応を見つけることができ 検査の精度を上げることができる 18

22 ( 日本組織適合性学会 HP 第 12 回 QCWS 報告書データ引用 ) 19

スライド 1

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