Fiber laser development of DAW RF gun for SuperKEKB (2) Xiangyu Zhou #,), Mitsuhiro Yoshida, Takuya Natsui, Yujiro Ogawa High Energy Accelerator Research Organization 1-1 Oho, Tsukuba, Ibaraki, 305-0801 Abstract For obtaining higher luminosity in the SuperKEKB, the photocathode RF electron gun with strong electric focusing field for high-current, low-emittance beams will be employed in the injector linac. The electron beams with a charge of 5 nc and a normalized emittance of 10 µm are expected to be generated in the photocathode RF gun by using the laser source with a center wavelength of 260 nm and a pulse width of 30 ps. Introducing the Ytterbium (YB) fiber laser system, we are developing a stable laser amplifier system, which could allow steady beam injection into the SuperKEKB rings. SuperKEKB に向けた DAW 型 RF 電子銃用ファイバーレーザーの開発 (2) 1. 背景 SuperKEKB 増強では非常に高いルミノシティーを得るために低エミッタンス化が求められているが 電子陽電子入射器も高電荷 低エミッタンスの電子源として RF 電子銃を導入している [1] 必要な電荷の 5nC とエミッタンスの 10μm により 数十 ps 以上の長い初期バンチ長が必須であり レーザーシステムも数十 ps のパルス長が必要である またフォトカソードとしては長期間の営業運転に対応するため 十分な量子効率 (Max QE: ~10-4 ) と寿命を合わせ持つ Ir 5 Ce カソードを第一候補として選択した 計算により 5 10-5 の量子効率に対する安定なパルスエネルギー mj レベルのレーザー光源が必要であることがわかる これに合わせレーザーシステムも比較的長いパルス長が必要である 将来的に SuperKEKB において長期の常時入射に対応するためには 非常に安定なレーザーが求められる 空間電荷効果により発生するエミッタンスはビーム軸方向の電場が z 軸上の位置と時間のみの関数であるという仮定のもと Kim [2] によって導かれている ε SC xz, は ε = π 1 1 I µ (1) SC xz, xz, 4 ακ sinϕ0 I A ( A) と表される ここで E 0 = 90 MV / m Q = 5nC σ = 2.5mm である 電子銃の要求性能としては x 10mm mrad であり ガウシアン分布の場合 これに合わせレーザーも 30ps のパルス長が必要である また, 時間方向にガウシアン分布にするより, 一様分布にしたほうがエネルギー分散が抑制される 従って レーザーパルスの周波数領域の制御を可能にするため広帯域のレーザーが望ましい 30ps と長いパルス長であるが エネルギー分散を抑えるため矩形のパルスが望ましく さらに時間構造を制御できるレーザーの開発が望まれる Pulse Property Repetition Rate of Oscillator Center Wavelength Pulse Width (FWHM) Pulse Energy Spectral Width Others Table 1: Required laser source Require Date 51.9 (10.38 5) MHz ~260 nm ~30 ps, reshape >mj ~6 nm Stable, Compact, Removable SuperKEKB と同期するため レーザー発振器の繰り返し周波数は 51.9MHz でロックする必要がある 表 1 のように 中心波長 260nm 約 30ps の光源が必要である また高い同期精度も重要である さらに パルスの整形するため 広帯域スペクトル領域が要求される 2. Yb 系レーザー光源の開発 2.1 Yb 系レーザーシステム 近年 帯域が広く周波数領域で制御できるイッテルビウム (Ytterbium:Yb) 系レーザーが注目されている Yb 系は 3 準位系で 上準位寿命が長く エネルギー蓄積効果が大きい 吸収波長が 940 976nm であり 吸収帯域が広く 半導体レーザーダイオードによる直接励起が可能でレーザーの安定性が高い 蛍光帯域が 1020-1120nm であり 広い波長で増幅させることができるので超短パルスレーザーを造りやすい これより吸収波長と増幅波長の差が少ないため 非放射緩和過程によるエネルギーの損 - 317 -
失が低い さらに 熱エネルギーの放出が低いので 冷却装置が簡単という利点がある LD を励起光源として用い 電気入力から光への変換効率が高く 高出力 高効率 長寿命にすることが可能である 方向を定めている 共振器内ファイバーの 2 次分散を補償するために 共振器内にグレーティング対を用いている 補償したパルスを collimator によって fiber に入れる 波長板で非線形偏波回転によって受動モード同期 (Passive mode locking) により 共振器長で決まる繰り返し周波数のフェムト秒パルス列が発生する [4] 図 1: Schematic diagram of Laser system. そこで Yb 系増幅媒質とする安定な 1μm 帯超短パルス増幅器の開発を行っている Yb ファイバー光源を用いてファイバー増幅及び固体増幅による多重アンプを行う そして 2 段階の第 2 高調波発生 (SHG) による 2 バンチ 50 Hz 繰り返し 258 nm 紫外超短光源の開発を行う ( 図 1) これまでで ファイバー増幅段までの開発はほぼ完了した 2.2 Yb ファイバー超短パルス紫外光源の生成に対して 一般的な方法は固体レーザーを利用することである [3] 光ファイバーに希土類元素を添加させることによって光増幅することができる ファイバーレーザーは 高い発振効率で小型 軽量 さらには高ビーム品質といった利点を備えている 他の固体レーザーよりファイバーレーザーは 2 つの有利な特徴がある : (1) 高繰り返し周波数 ( 高平均出力パワー ) (2) 直接 LD ポンプ励起による高効率なエネルギーの抽出 Yb ファイバーはほかのファイバーに比べて添加濃度が高くすることができ 高効率で増幅できる 特に Yb ファイバーは広い利得スペクトルがあるので 超短パルスレーザー発振器 増幅器の利得媒体として使われる 2.3 ファイバー発振器我々は 51.9 MHz 超短パルス Yb ファイバーレーザーの開発を行っている 図 1 のように 980nm 300mW の LD ポンプを用い WDM(wavelength division multiplexed coupler) によって単方向のリング共振器を構成する [2] Yb ドープファイバーの長さは約 40cm である Yb から出ている光を collimator で平行光にし 自由空間に出力している 戻り光が LD に戻ってこないように Isolator で共振器内の進行 図 2: 発振器のスペクトル 図 2 は Yb ファイバー発振器のスペクトルである 前回に比べて collimator とグレーティングの調整により ブロードバンドのスペクトルを生成した スペクトル範囲は 1010nm から 1080nm で 中心波長は 1040nm である スペクトルに対して フーリエ限界パルス ( 最短パルス ) が 42fs である 平均出力パワーの 50mW に対して パルスエネルギーが 1nJ である グレーティングの強制振動によってモードロックを簡単に掛けられる 外部の影響を避ければ 常時運転できる 2.4 ファイバー前段増幅パルスの間引きに伴う出力低下を補うため 多段構成の増幅器を用いている パルス幅の目標は約 30ps である そして 超短パルスの光を増幅するとビーム強度が大きくなり 光非線形効果による増幅媒質の破壊 自己位相変調などの現象を発生する 高エネルギーを得るため ファイバー発振器から得る fs パルスを時間的に伸ばすことが必要である 従って 10m の長い Yb ドップファイバーにより増幅しながらファイバーの分散によりパルス時間幅を 20ps まで伸ばす PM( 偏波面保持 ) Yb ファイバーファイバーは コア径 10μm で クッラド径 125μm で これを増幅媒質として使う - 318 -
図 3: 前段増幅曲線 図 3 のように 980nm 4.5W の LD 励起光を用い 増幅したパルスパワーが 1.45W で エネルギーの変換効率が 32% である 増幅ファイバーが十分長いので ポンプ光のパワーが強くなれば 飽和まで効率よく増幅できる 図 5: 主増幅曲線 図 5 のように 980nm 23W の LD 励起光を用い 増幅したパルスパワーが 7.25W で エネルギーの変換効率が 31% である ポンプ光が 5A 以上に出力すると 増幅効率が低く 安定性が悪くなる 発熱量の増大により温度が高くなることが 増幅効率劣化の主な原因となっている 今後冷却の改善と大口径ファイバーの採用により増幅出力で 20W 以上 パルスエネルギーとして 0.5μJ を得ることを目指す [5] 図 4: 前段増幅のスペクトル 図 4 は前段増幅のスペクトルである 増幅媒質のファイバーが長いので シード光の短波長側成分が若干に吸収させ 利得スペクトルのピークが 1060nm の近辺になる 2.5 主ファイバー増幅さらなる高ピーク強度を得るために もう一段階のファイバー増幅と固体レーザー増幅を行った コア径 25μm 長さ 2.3m の大口径 Yb ファイバーを用いて 70W の LD ポンプで増幅を行う 図 6: 主増幅のスペクトル 図 6 は主増幅のスペクトルである 利得スペクトルのピークが 1060nm の近辺であり 非線形効果が出なかった - 319 -
図 7 はファイバーシステムの全体図である 発振器 前端増幅器 主増幅器をそれぞれに幅 30cm 60cm の定盤に据えている 全システムのスペースは 60cm 90cm で 電源及びチラーをテーブルの周囲に据えている 3. 今後の予定 3.1 固体増幅 今後 パルスピッカーにより繰り返しを低くした 50Hz のパルスを得る 出力が μj 以上になると ファイバーレーザー増幅器では実現できないため 固体レーザー増幅を行う予定である 固体レーザーでは 排熱効率の問題からから高強度増幅が制限されていた この問題を抑制するために考案されたのが thin disk レーザーである Thin disk レーザーでは利得媒質とヒートシンクとを接合させるので 熱レンズ効果を抑制して 高効率 高出力 高ビーム品質を同時に達成するレーザーを実現できる μj レベルのパルスを Yb:YAG 結晶による thin disk 再生増幅あるいはマルチパス増幅を行い 13mJ のパルスを目指す 3.2 波長変換 2 段階の SHG を行うつもりである 最初の SHG 段階については 22.9 カットで LBO 結晶を使用する予定である 凸レンズで集光することによって シングルショット第二高調波変換を行い 中心波長 図 7: ファイバーシステム 517nm エネルギー 5mJ の SH パルスが得られる 40% の高変換効率を目指す 次に 2 倍波パルスを BBO に通して 第 2 段階シングルショット SHG 波長変換により 1mJ のパルスが得られる 変換効率は 20% を目指す この出力を RF 電子銃の励起光源として利用する 3.3 整形入射レーザーを矩形パルスにすることで エネルギー分散を抑制することができる 従って レーザー光源のパルス時間幅はガウス分布から矩形に整形することが望ましい Yb は上準位寿命が長いため励起効率が高く さらに帯域が広いため 周波数方向の制御により効率的にバンチ圧縮を行うための時間構造を変化させることができると期待できる プリズム対を用いてパルススペクトルを整形することで時間領域の整形手法を考える Brewster 入射のプリズムを使用することによって光の損失を最低限に抑えられる プリズム対は相対する辺が平行となるように対抗させて配置する プリズム対の後 空間的に広がったスペクトルを空間マスクの入れによって調節する 裾部分を切って 整形することを行う 4. まとめ SuperKEKB の低エミッタンス化による これに合わせた中心波長 260nm パルス長 30ps の Yb レーザー光源の開発を行っている Yb ファイバー発振器による 51.9MHz 1050nm のシード光を生成した - 320 -
二段階ファイバー増幅による 7W の光源が得られた そして 固体レーザーアンプによって パルスを増幅する予定である 最後にパルスを波長変換と整形によって RF 電子銃の励起光源として利用する 参考文献 [1] T. Natsui et al, IPAC 12, New Oreans, May 2012, TUPPD057. [2] K.J. Kim, Nucl. Instr. and Meth. A 275 (1989) 201. [3] M. Yoshida, et al., Proceedings of the 8 th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan, Tsukuba, Aug, 1-3, 2011 [4] X.Zhou, et al., Opt. Express 16, (2008) 7055. [5] X.Zhou, et al., Opt. Lett. 35, (2010) 1713. - 321 -