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短期均衡(2) IS-LMモデル

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2010年9月21/22日用 為替の決定理論

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[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

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第 79 回 2017 年 5 月投資家アンケート調査結果 アンケート調査にご協力下さりました皆様 今年 5 月に実施致しましたアンケート調査にご回答下さり誠にありがとうございます このたび調査結果をまとめましたのでお送りさせていただきます ご笑覧賜れましたら幸 いです 今後もアンケート調査にご協力

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第 2 問問題のねらい青年期と自己の形成の課題について, アイデンティティや防衛機制に関する概念や理論等を活用して, 進路決定や日常生活の葛藤について考察する力を問うとともに, 日本及び世界の宗教や文化をとらえる上で大切な知識や考え方についての理解を問う ( 夏休みの課題として複数のテーマについて調

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パート2:マクロ経済学の基本モデルの考え方:短期から長期へ

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この時 c 0 c 1 が一定の場合 Y が大きい程 C/Y は小さくなる ケインズの絶対所得仮説の不整合 1. ケインズの消費関数は消費 C が現在の所得 Y のみに依存 2. ケインズの消費関数のとき 所得 Y が増大すると平均消費性向 C/Y は減少する しかしアメリカの経済学者クズネッツは

スライド 1

MF 型

1. 30 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは上昇しました 7 月末の日銀金融政策決定会合のなかで 長期金利の変動幅を経済 物価情勢などに応じて上下にある程度変動するものとしたことが 金利の上昇要因となりました 一方で 当分の間 極めて低い長

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第2章

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1. 30 第 1 運用環境 各市場の動き ( 4 月 ~ 6 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは狭いレンジでの取引が続きました 海外金利の上昇により 国内金利が若干上昇する場面もありましたが 日銀による緩和的な金融政策の継続により 上昇幅は限定的となりました : 東証株価指数 (TOPIX)

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(2) 出題分析のポイントミクロは 5 問とも得点しやすい典型的なパターンの計算問題ミクロ経済学 5 問はすべて計算でした 5 問共にⅥ 計算マスター編に出ている典型的な問題であり 計算問題をある程度練習すれば全問正解も可能な出題でした 内容的には Ⅱミクロ編の範囲が 4 問 Ⅳ 上級ミクロ編の範囲

第1章 財務諸表


財政政策の考え方 不況 = モノが売れない仕事がない ( 失業増加 ) が代わりにモノを買う! 仕事をつくる ( 発注する )! = 財政支出拡大 ( がお金を使う ) さらに乗数効果で効果増幅!! 3 近年の経済対策の財政規模 名 称 内閣 事業規模 公共投資 減税 財政規模 日本経

ヒックスの IS-LM 分析 : 浅子和美 須田美矢子ほか著 経済学とファイナンス ( 第 2 版 ) 2004 年 7 月東洋経済新報社財政政策の効果政府支出が増加した場合 IS 曲線は右にシフトする この時 IS と LM の交点は E から E へと移る Y が増加し r が上昇する それは

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図 1 では プライマリーバランスが 11 兆円の赤字であることがわかる この赤字が消えてプライマリーバランスが均衡する姿を想像すると 下の2つの式が成り立つ 経常的歳入 = 経常的歳出 国債発行 = 国債費 国債発行 = 国債費 の式に注目すると 償還費用を賄うために新規に国債を発行しても国債残高

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第 1 章 1 農家は中間投入を 0 円として 50 円の小麦を販売するため, 農家の付加価値は 50 円 製粉所は 50 円の小麦を投入して 150 円の小麦粉を販売するため, 製粉所の付加価値は =100 円 最後にパン屋は,150 円の小麦粉を用いて作った 200 円のパンを販売す

lt = 若年期の労働供給量, t c + = 老年期の消費量, w t = 賃金率, s t = 貯蓄量, r t+ = 資本の レンタル料 ( 貯蓄からの純収益率,δ = 資産の減耗率である. 上記の最適化問題を解くと以下の式が得られる. lt =Ψ ( c t +, c Ψ t+ φ ただし

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定期調査の質問のうち 代表的なものの結果 1. 日本の株価を 企業のファンダメンタルズと比較してどう評価するか 問 1. 日本の株価は企業の実力( ファンダメンタルズ ) あるいは合理的な投資価値にくらべて 1. 低すぎる 2. 高すぎる 3. ほぼ正しく評価されている 4. わからないという質問で

円貨建て債券が 15 年変動利付国債である場合には その利子は 10 年国債の金利の上昇 低下に連動して増減しますので このような特性から 15 年変動利付国債の価格は 必ずしも上記のような金利水準の変化に対応して変動するわけではありません 円貨建て債券の発行体または債券の発行体または円貨建て債券の

フ ァ ン ド の 特 色 ハイグレード ハイグレード オセアニア オセアニ ニア ボンド マザーファンド マザーファンド を通じて オーストラリア ドル建ておよびニュージーラ ドル建ておよびニュージーランド ドル 建ての 債券等 に投資します 債券等 には コマーシャル ペーパー等の短期金融商品を

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日本の低金利の状況が続く中 外貨の好金利で運用し 当面の間 なるべく ふやす 外貨への関心が高まっているのをご存知ですか そして将来は たくわえた資産を 実は 家計における外貨資産は20年で約4倍に増加しています 商商商商品品品品パパパパンンンンフフフフレレレレッッッットトトト 詳細は P.25-2

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Transcription:

15. 開放経済下の総需要 (2) 基礎マクロ経済学 1

概要 1. 今回のねらい 2. 固定為替レート制下のMFモデル 3. 利子率格差 4. 変動相場制か固定相場制か 5. 物価水準の変化を伴うMFモデル 6. 要約 基礎マクロ経済学 2

1. 今回のねらい 前回の講義では短期均衡分析を小国開放経済に拡張した マンデル = フレミング モデルについて学んだ 特に変動相場制のケースを扱った 今回の狙いは 固定相場制下のマンデル = フレミング モデルについて理解する 国際的な利子率の格差について理解する 物価水準の変化を考慮したマンデル = フレミング モデルについて理解する 基礎マクロ経済学 3

2. 固定レート制下の MF モデル マンデル = フレミング モデル 小国開放経済版 IS-LM モデル IS* 曲線 小国開放経済における財市場を均衡させる名目為替レートと所得の組み合わせの軌跡 LM* 曲線 小国開放経済における貨幣市場を均衡させる名目為替レートと所得の組み合わせの軌跡 基礎マクロ経済学 4

2-1. 固定レート制はどのように機能するか? 固定レート制下の中央銀行 あらかじめ決められた名目為替レート ( 平価 ) で外国通貨と自国通貨を交換する役割を担う 金融政策目標は 為替平価の維持 のみ 固定レート制と為替裁定の例 平価が 1 ドル =1 円 市場均衡レートが 1 ドル = 15 円だったとする 市場で 2 ドル出して 3 円で調達し 日銀にその 3 円を 3 ドルで売れば 1 ドルの儲けが出る ( 円供給の減少 ) 結果 市場均衡レートも平価に収束 基礎マクロ経済学 5

為替裁定と LM* 曲線のシフト 為替裁定と円供給の減少 Y = 1 k M P s L + lr 基礎マクロ経済学 6

為替裁定による平価への収束 ( 均衡レート > 平価の場合 ) e LM 2 M LM1 IS e = e 為替裁定に伴う LM* のシフトにより 市場均衡レートは平価水準に収束 基礎マクロ経済学 7 Y

為替裁定による平価への収束 ( 均衡レート < 平価の場合 ) e LM 1 LM 2 IS e = e M 為替裁定に伴う LM* のシフトにより 市場均衡レートは平価水準に収束 基礎マクロ経済学 8 Y

2-2. 固定レート制下の政策効果 財政拡大 IS* が右シフト 変動レート制下では自国通貨高 所得不変 金融緩和 LM* が右シフト 変動レート制下では自国通貨安 所得増大 輸入規制 IS* が右シフト 変動レート制下では自国通貨高 所得不変 基礎マクロ経済学 9

財政拡大の効果 e LM 1 LM 2 G IS 1 IS 2 e = e M 名目為替レート不変 所得増大 Y 基礎マクロ経済学 1

固定相場制下の財政拡大効果 名目為替レート不変 所得増大 変動相場制では所得が不変 この違いはなぜ生まれるか? 変動相場制における為替レートの反応 自国通貨高 純輸出減少 ( 財政拡大効果を相殺 ) 所得不変 固定相場制では為替変動を通じた相殺効果が働かない 結果として所得が増大 基礎マクロ経済学 11

金融緩和の効果 e LM 1 LM 2 IS 1 e = e M M 名目為替レート不変 所得不変 Y 基礎マクロ経済学 12

固定相場制下の金融緩和効果 名目為替レート不変 所得不変 変動相場制では所得が大きく増大 この違いはなぜ生まれるか? 変動相場制における為替レートの反応 自国通貨安 純輸出増大 ( 金融緩和効果を増幅 ) 所得が大幅に増大 固定相場制では為替裁定を通じた貨幣供給減が発生するうえ 為替変動を通じた増幅効果が働かない 結果として所得は不変 基礎マクロ経済学 13

輸入規制の効果 e LM 1 LM 2 NX IS 1 IS 2 e = e M 名目為替レート不変 所得増大 Y 基礎マクロ経済学 14

固定相場制下の輸入規制効果 名目為替レート不変 所得増大 変動相場制では所得が不変 この違いはなぜ生まれるか? 変動相場制における為替レートの反応 自国通貨高 純輸出減少 ( 輸入規制効果を相殺 ) 所得 純輸出不変 固定相場制では為替変動を通じた相殺効果が働かない 結果として所得 純輸出が増大 基礎マクロ経済学 15

固定相場制下の政策効果 財政拡大 名目為替レート不変 所得増大 閉鎖経済で所得増大 変動相場制下で所得不変 金融緩和 名目為替レート不変 所得不変 閉鎖経済で所得増大 変動相場制下で所得大幅増大 輸入規制 名目為替レート不変 所得増大 閉鎖経済 変動相場制ともに 純輸出も所得も不変 基礎マクロ経済学 16

3. 利子率格差 MF モデルにおける利子率格差 小国開放経済を仮定し 自国利子率は外国利子 率と常に一致すると考える ( r = r ) 現実には一般に利子率格差が存在している なぜか? カントリーリスクと将来の為替変化予想 カントリーリスク : 貸付の返済にリスクがある国の金利は高くなる 為替変化予想 : 将来安が予想される通貨を持つ国の金利は高くなる 基礎マクロ経済学 17

利子率格差を考慮した MF モデル 利子率格差の導入 IS* 曲線 LM* 曲線の書き換え基礎マクロ経済学 18 + = r r リスクプレミアム + + = + + + + = ) ( 1 ) ) ( ( ) (1 * * r l L P M k Y NX G r v I ct C jp P Y jp c P e s

) ) ( ( ) (1 * * NX G r v I ct C jp P Y jp c P e + + + + = リスクプレミアムの上昇 IS* 曲線のシフト LM* 曲線のシフト 19 基礎マクロ経済学 + + = ) ( 1 r l L P M k Y s

リスクプレミアム上昇の影響 e LM 1 LM 2 θ IS 2 IS 1 θ Y 名目為替レート上昇 ( 自国通貨安 ) 所得増大 基礎マクロ経済学 2

リスクプレミアム上昇の影響 自国通貨安 所得増大 リスクプレミアム上昇 自国金利上昇 投資減少 ( 所得減少要因 ) 自国通貨安と純輸出拡大 ( 所得増大要因 ) 前者 < 後者で所得増大 為替相場の将来予想と現在の為替相場 自国通貨安予想 リスクプレミアム上昇 自国通貨安 自己実現的な通貨安が発生 将来安予想の通貨が現在から売られる 基礎マクロ経済学 21

4. 変動相場制か固定相場制か? 国際金融のトリレンマ 為替安定 完全資本移動 独立的金融政策運営は同時に実現出来ない (2 つまで ) とする命題 変動相場制 : 完全資本移動と独立的金融政策運営を実現可能 固定相場制 : 完全資本移動と為替安定を実現可能 変動相場制と固定相場制のどちらが望ましい制度かはその国がどういった政策目標を持つかに依存する 基礎マクロ経済学 22

トリレンマのイメージ 完全資本移動 自由変動 ハードペッグ 金融政策独立性 為替安定 ソフトペッグ 基礎マクロ経済学 23

為替相場制度の分類 ( 前回参照 ) 自由変動 (35) ソフトペッグ (14) ハードペッグ (48) 変動相場制度通貨同盟カレンシー ボードドル ペッグバスケット ペッグ管理フロート制度 B B C ルールドル化 () 内は国の数 (http://www.imf.org/external/np/mfd/er/24/eng/124.htm を参照 ) 24 基礎マクロ経済学

5. 物価水準の変化を伴う MF モデル MF モデルでは一定の物価が想定されていた 小国開放経済版の IS-LM モデルである MF モデルは 小国開放経済版の総需要理論 IS-LM モデルから AD 曲線を導出したときと同様に ここでも物価水準の変化を考慮に入れた MF モデル ( 小国開放経済版 AD 曲線 ) を検討する 基礎マクロ経済学 25

物価変動と LM* 曲線のシフト 物価上昇 Y s 1 M = L + lr k P 基礎マクロ経済学 26

IS*-LM* モデル e LM ( P = P2) LM ( P = P1) P (P1<P2) IS Y ( P = 2) 2 P Y ( P = 1) 1 P Y 基礎マクロ経済学 27

小国開放経済版 AD 曲線の導出 P AD 曲線 P 2 P 1 Y 2 Y Y 1 基礎マクロ経済学 28

長期均衡への調整 短期 価格が硬直的 生産量は一般に完全雇用生産量と一致しない 長期 価格が伸縮的 生産量は完全雇用生産量と一致する 長期均衡への調整 価格が変化し 完全雇用生産量に収束する 基礎マクロ経済学 29

短期と長期の IS*-LM* e LM ( P = P1) LM ( P = P2) IS C K P (P1>P2) Y 1 Y Y 長期的な物価の下落に伴い LM* 曲線が右シフト 基礎マクロ経済学 3

短期と長期の AD-AS P AD LRAS P 1 K SRAS 1 P 2 C SRAS 2 Y Y 長期的な物価の下落に伴いSRASが下シフト 基礎マクロ経済学 31

6. 確認問題 固定相場制において財政拡大が所得に与える影響について MF モデルの図を用いて説明せよ 固定相場制において金融緩和が所得に与える影響について MF モデルの図を用いて説明せよ 変動相場制においてリスクプレミアム上昇が名目為替レートに与える影響について MF モデルの図を用いて説明せよ 国際金融のトリレンマとは何か 言葉で説明せよ 基礎マクロ経済学 32