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統合失調症患者の状態と退院可能性 (2) 自傷他害奇妙な姿勢 0% 20% 40% 60% 80% 100% ないない 0% 20% 40% 60% 80% 100% 尐ない 中程度 高い 時々 毎日 症状なし 幻覚 0% 20% 40% 60% 80% 100% 症状

リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ

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平成 28 年 6 月 29 日 資料 2 地域医療構想における 病床機能別病床数の考え方 産業医科大学 公衆衛生学教室 松田晋哉 利益相反の有無 : 無 この発表のもととなった研究に関連し 開示すべき COI 関係にある企業などはありません 1

病床機能別病床推計の考え方 平成 25 年度一年分の DPC 及び NDB データを利用 高度急性期 急性期 回復期 慢性期の区分法 一般病床の入院患者については医療資源投入量に基づいて高度急性期 急性期及び回復期の 3 つに区分 ( 資源投入量が落ち着くまでを急性期 落ち着いてから退院準備ができるまでを回復期とした上で 急性期については ICU HCU 無菌室の利用頻度に着目して高度急性期を分離 ) このうち 医療資源投入量 175 点未満については入院外で対応とした 回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する患者は回復期病床 療養病床については医療区分 1 の 70% 及び療養病床の入院受療率の地域差縮小分に相当する患者を入院外で対応可能としたうえで残りを慢性期病床に割り当てた 一般病床に入院する障害 難病患者は慢性期病床に割り付けた 2

専門調査会推計の考え方 地域医療構想策定ガイドラインで示した推計方法をもとに患者数の推計を行った 機能分化を進める 医療区分 1 の 70% は入院以外で対応 療養病床入院受療率の地域差を縮小 数字は上記の考え方の下での必要病床数 それぞれの地域で 対応可能な対策を考える 慢性期 = 療養病床入院 + 介護施設 + 在宅 上記の配分の在り方は各地域の状況による 慢性期の状態像に関しては 今後精査が必要 3

C1 C2 C3 設定の基本となった医療資源投入量 ( 中央値 ) の推移の分析結果 ( 入院患者数上位 255 の DPC の推移を重ね合わせたもの ) 医療資源投入量 ( 点 ) 6000 5000 4000 3000 2000 1000 0 急性期と回復期の区分点 ( 変曲点 ) ( 入院後経過日数 ) 回復期と慢性期の区分点 ( プラトー ) 4

医療需要推計にあたっての境界点の考え方 医療資源投入量 基本的考え方 高度急性期 急性期 C1 3,000 点 救命救急病棟や ICU HCU で実施するような重症者に対する診療密度が特に高い医療 ( 一般病棟等で実施する医療も含む ) から 一般的な標準治療へ移行する段階における医療資源投入量 C2 600 点 急性期における医療が終了し 医療資源投入量が一定程度落ち着いた段階における医療資源投入量 回復期 C3 225 点 在宅等においても実施できる医療やリハビリテーションの密度における医療資源投入量 ただし 境界点に達してから退院調整等を行う期間の医療需要を見込み 175 点で推計する 在宅復帰に向けた調整を要する幅を見込み 175 点で区分して推計する なお 175 点未満の患者数については 慢性期機能及び在宅医療等の患者数として一体的に推計する 5

機能別病床推計の具体的手順 (1) 1 日当たり出来高換算コストの分布 ( 入院 1 日ごとに計算 ; 入院期間の平均ではない ) (2) 1 日当たり出来高換算コストの入院後日数ごとの分布 DPC ごとに集計 高度急性期 高度急性期 C1 C1 急性期 C2 急性期 C2 回復期 C3 慢性期 C3 回復期慢性期 DPC ごと 患者ごとに C1 以上を高度急性期部分 C2 以上 C1 未満を急性期部分 C3 以上 C2 未満を回復期部分 C3 未満を慢性期部分に分解し 集計 day (3) 病床稼働率で割り戻し 病床数とする * 非 DPC の一般病床入院レセプトについては NDB を用いて 1 入院当たりのレセプトを患者単位で連結し DPC コードを割り付け同じ推計作業を行った 6

将来推計の方法 DPC 別 病床機能別 性年齢階級別 患者住所地別 医療機関住所地別受療率 (1 日あたり 生保 労災 自賠責等の補正後 ) 推計年度の患者住所地別 性年齢階級別人口 = 推計年度の DPC 別 病床機能別 性年齢階級別 患者住所地別 医療機関住所地別患者数 (1 日あたり ) 病床稼働率 ( 高度急性期 =75% 急性期 =78% 回復期 =90% 慢性期 =92%) = 推計年度の DPC 別 病床機能別 性年齢階級別 患者住所地別 医療機関住所地別病床数 (1 日あたり ) 人口構成 傷病構造 受療動向の地域差を反映させた病床数推計 患者住所地別病床数 医療機関住所地別病床数 7

資料 : 第 5 回医療 介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会 8

療養病床の都道府県格差の是正 資料 : 第 5 回医療 介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会 9

一般病床の機能分化C1 C2 C3 療養病床の機能分化病床機能の推計方法 一般病床 回復期リハ 高度急性期 急性期 回復期 慢性期 10

11 資料 : 第 5 回医療 介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会

このような考え方を精神病床の 機能別病床推計に応用できるのか? 医療資源の必要度はおおむね継時的に低下していくと考えられる 患者によるばらつきの大きさは? 長期重症患者の存在 病態の違いの反映 病棟単位で高度急性期 急性期 回復期 慢性期を区分することができるのか? 入院期間で分けるという代替案 ( 例 :3 か月未満 3 か月以上 1 年未満 1 年以上 ) その上で医療資源の必要量を何らかの形で評価 12

13

14

参考 1 現行の DPC 分類における精神科領域の患者分類 15

現行 DPC における精神科分類 170020xxxxxxxx: 精神作用物質使用による精神及び行動の障害 (F1$) 170030xxxxxxxx: 統合失調症 統合失調症型障害および妄想性障害 (F2$) 170040xxxxxxxx: 気分 ( 感情 ) 障害 (F3$) 170050xxxxxxxx: 神経症性障害 ストレス関連障害および身体表現性障害 (F4$) 170060xxxxxxxx: その他の精神及び行動の障害 (F5$ F6$ F7$ F8$ F9$) 01021x: 認知症 01021xxxxx0x0x 01021xxxxx0x1x 01021xxxxx1xxx 16

統合失調症の入院日数に関連する要因の分析 ( 平成 23 年度研究班データ :H23 年 4 月 ~H24 年 3 月 N=7,452; 90 日以下入院のみ ) 標準化されていない係数標準化係数 B 標準誤差ベータ t 値 有意確率 ( 定数 ) 10.813 1.366 7.917 0.000 sex 0.829 0.590 0.02 1.406 0.160 隔離 4.572 0.734 0.07 6.232 0.000 gaf_level 3.185 0.598 0.06 5.329 0.000 小児ダミー 1.425 3.503 0.00 0.407 0.684 高齢者ダミー 3.551 0.845 0.05 4.201 0.000 ADL 前区分 -0.885 0.874-0.01-1.012 0.312 精神科専門療法 20.605 0.971 0.24 21.220 0.000 Sex: 0= 男性 1= 女性 隔離 :0= なし 1= あり Gaf_level:0=30 以上 1=30 未満 小児ダミー : 0=15 歳以上 1=15 歳未満 高齢者ダミー :0=65 歳未満 1=65 歳以上 ADL 前区分 :0=10 以上 1=10 未満精神科専門療法 :0= なし 1= あり 17

フランスの PMSI-Psy の例 統合失調症 統合失調型障害および妄想性障害 完全な入院 主要診断 治療 隔離病室への入院またはその必要性 隔離 GAF scale <=20 GHJ C060 >20 GHJ C061 疾病 重篤な身体的傷病の存在 GHJ C062 既往歴 過去に 3ヶ月以上の入院歴 GAF or ADL GAF <=20 または ADL > 10 GHJ C063 GHJ C064 18

参考 2 患者調査の結果と社会保障人口問題研究所の人口推計 ( 中位 ) を用いた病床数推計 出典 : 平成 25 年度厚生労働科学研究補助金 ( 厚生労働科学特別研究事業 ) 今後の医療需要を踏まえた医療機能の分化 連携を促すための地域医療ビジョン策定に向けて把握すべきデータやその活用方法に関する研究 (H25- 特別 - 指定 -007)( 研究代表者 : 松田晋哉 ) 19

患者調査に基づく病床機能別病床数推計方法 (1) 社会保障人口問題研究所の将来人口推計を用いて 二次医療圏別の年齢階級別人口推計を再集計 (1) 患者調査の年齢階級別 病床種別入院受療率の年齢階級区分に合わせるための再集計を行う (2) 20

患者調査に基づく病床機能別病床数推計方法 (2) 患者調査の年齢階級別 病床種別入院受療率 ( 各都道府県の値を使用 ) 行列計算を行う準備として (3) 表の行と列を入れ替える 行列計算を行うため前 PPT の (2) 表の単位を 10 万人にする 21

患者調査に基づく病床機能別病床数推計方法 (3) 前 PPT の (4) 表と (5) 表の行列計算を行うことで 現状の受療率を前提とした場合の各年度の推計患者数を求める 仮定 1 (6) 表の一般病床患者数を高度 一般 回復期の 3 区分に配分 仮定 1 における病床機能別患者数 (7) 22

患者調査に基づく病床機能別病床数推計方法 (4) 社会保障国民会議の示した値を参考値として表示 仮定 2 社会保障国民会議の数値及び病院報告から推計される現在の数値を参考に病床区分別に平均在院日数を設定 病院報告から一般病床と医療療養に関しては二次医療圏の 介護療養と精神については都道府県の値を使用 介護療養病床の平均在院日数は県の介護療養の平均在院日数に医療療養の平均在院日数の二次医療圏 / 都道府県の比を乗じて推計 23

患者調査に基づく病床機能別病床数推計方法 (5) 仮定 3 厚生労働省のデータ等をもとに病床種別の流出入率を入力 ネットの増減 ( 流入 - 流出 ) に 1.00 を加えたものが調整率 (8) 表に調整率をかけて仮定 3 における 1 日当たり患者数を推計 (9)( ただし 各年度を通じて調整率は同じ ) 24

患者調査に基づく病床機能別病床数推計方法 (6) 仮定 4 病院報告をもとに病床種別病床利用率を設定 介護療養は医療療養の 3% 増 精神は都道府県の値を使用 (9) 表の各値を仮定 4 の病床利用率で除することで各年度の病床機能別病床数を推計 25

平均在院日数を変化させた場合の推計 ( 福岡県 北九州医療圏 ) 平均在院日数 2010 年 2015 年 2020 年 2025 年 2030 年 2035 年 2040 年 330 日 9,968 10,413 10,620 10,680 10,564 10,245 9,869 300 日 9,062 9,466 9,654 9,709 9,603 9,314 8,972 270 日 8,156 8,519 8,689 8,738 8,643 8,383 8,075 240 日 7,250 7,573 7,723 7,767 7,683 7,451 7,177 210 日 6,343 6,626 6,758 6,797 6,722 6,520 6,280 180 日 5,437 5,680 5,793 5,826 5,762 5,588 5,383 160 日 4,833 5,049 5,149 5,178 5,122 4,967 4,785 第 4 期障害福祉計画 入院 3 か月時点の退院率 64% 以上 入院 1 年時点の退院率 91% 以上 病床稼働率 :90% 患者調査のデータを用いた理論値 これを前提とすると平均在院日数は (64 80+27 300+9 500)/100 = 177 日 出典 : 平成 25 年度厚生労働科学研究補助金 ( 厚生労働科学特別研究事業 ) 今後の医療需要を踏まえた医療機能の分化 連携を促す 26 ための地域医療ビジョン策定に向けて把握すべきデータやその活用方法に関する研究 (H25- 特別 - 指定 -007)( 研究代表者 : 松田晋哉 ) 26