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Transcription:

研究用 5 -Full RACE Core Set 説明書 v201703da

RNA の解析において RT-PCR を利用することにより 目的の領域を増幅した後 クローニングやシーケンスを行うことが可能です しかしながら mrna から完全長の cdna を得ることは非常に困難であることが多く このような場合 得られた cdna の情報を元に さらに上流や下流をクローニングする RACE(Rapid Amplification of cdna End) 法が有効です 本製品は 5'-RACE 法を行うための Core Set であり TaKaRa Taq TaKaRa Ex Taq TaKaRa LA Taq と組合せて使用できます 本製品を用いることにより inverse PCR を利用して未知の 5' 末端領域を増幅し 5'-RACE 法を効率良く行うことができます 本製品は RNA からの cdna 合成 および cdna 環状化あるいはコンカテマー化に必要な全てのを含みます I. 内容 (10 回用 ) 1. AMV Reverse Transcriptase XL *1 5 U/μl 10 μl 2. RNase Inhibitor 40 U/μl 10 μl 3. 10 RT Buffer(dNTP Mixture 含 ) *2 15 μl 4. RNase Free dh2o 1 ml 5. RNase H 60 U/μl 10 μl 6. 5 Hybrid RNA Degradation Buffer 150 μl 7. T4 RNA Ligase 40 U/μl 10 μl 8. 5 RNA(ssDNA)Ligation Buffer *3 80 μl 9. 40% PEG #6000 200 μl 10. Positive Control RT-Primer *4 200 pmol/μl 10 μl 11. Positive Control 1st Primer Pair *4 各 primer 20 pmol/μl 10 μl 12. Positive Control 2nd Primer Pair *4 各 primer 20 pmol/μl 10 μl 13. Positive Control RNA 10 ng/μl 10 μl * 1:Avian Myeloblastosis Virus 由来 Life Sciences Advanced Technologies 社で製造されたものです * 2: 20 から取り出して溶解した際 白く懸濁していますが しばらく室温におくことで透明となります 透明になってから使用してください * 3: 反応液の組成上 色が着いていますが問題はありません * 4:Positive Control 実験用です Positive Control RNA 以外の RNA では使用できませんのでご注意ください 各プライマーのシーケンス プライマー名 Positive Control RT-Primer Positive Control 1st Primer Pair Positive Control 2nd Primer Pair シーケンス 5'-(P)AAAATGACCCAG-3' S1:5'-AGCGCTTGTTTCGGCGTGGGTATGGTG-3' A1:5'-CTGGCGATGCTGTCGGAATGGACGATA-3' S2:5'-ACCTACTACTGGGCTGCTTCCTAATGC-3' A2:5'-TAGATTTCATACACGGTGCCTGACTGC-3' 5'-RACE 法を行うために本製品以外に必要な TaKaRa Taq( 製品コード R001A) TaKaRa Ex Taq( 製品コード RR001A) TaKaRa LA Taq( 製品コード RR002A) などより選択できます 5' 末端リン酸化 RT プライマー ( 逆転写反応に使用 ) 1st PCR 用プライマーペア (1st PCR に使用 ) 2nd PCR 用プライマーペア (2nd PCR に使用 ) II. 保存 20 タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 2

III.5'-RACE 法の原理 (1) 5' 未知領域 標的となる mrna 既知配列 P AAAAAAAA 逆転写反応 5 末端リン酸化 RT- プライマー 未知領域 5' 3' P AAAAAAAA RNA 分解 (2) (3) 3' 未知領域 P T4 RNA リガーゼによる環化あるいはコンカテマー化 P 環化未知領域 A1(-) A2(-) コンカテマー化 未知領域 S1(+) S2(+) 未知領域 P P A2(-) A1(-) S2(+) S1(+) 2nd PCR Primers 1st PCR Primers (4) S2(+) 5' 末端 P 未知領域 A2(-) (1) 目的とする mrna に特異的な 5' 末端リン酸化 RT- プライマーを用いて逆転写反応を行い 1st Strand cdna を合成する (2) RNase H で処理して hybrid DNA-RNA から RNA を分解する (3) T4 RNA Ligase により一本鎖 cdna を環化 ( あるいはコンカテマー化 ) する (4) PCR により増幅を行う 本製品を用いて反応を行うときは 逆転写反応用のプライマーはなるべく 5' 側に近いところで設定してください 作製した template を用いる PCR 反応では 1 kb 程度までで良好な反応性が得られます それよりも大きい場合 反応性が低下することがあります タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 3

IV. Primer の設計について (1)RT- プライマー RT- プライマーは ライゲーションの際にリン酸基が必要であるため 5' リン酸化したものを用いること 合成時にリン酸化しておくとよい また 12 ~ 15 mer の長さが適している (2)PCR プライマー S1 と S2 のプライマー間 A1 と A2 のプライマー間の隔たりに特に制限はない そのデザイン上の条件としては 1) 鎖長は約 20 塩基 2)GC 含量は 50% 程度とし 部分的に GC あるいは AT に片寄るのを避ける 特にプライマーの 3' 側が AT リッチにならないようにする 3) プライマー自身にヘアピンなどの著しい 2 次構造がないようにする 4)1st PCR 用プライマー 2nd PCR 用プライマーはプライマーダイマーを形成しないように 特に 3' 側 3 ~ 4 塩基の部分が相手側の配列と相補的にならないようにする V. RNA サンプルの調製について 本製品は RNA から cdna 合成 増幅を行うためのキットです cdna 合成を成功させるためには純度の高い RNA サンプルを得ることが大切です そのため 細胞内に含まれる RNase の作用を抑えること また使用する器具や溶液などの外部からの RNase の混入を避けることが大切です RNA 調製にあたっては 実験者の汗や唾液に含まれる RNase を防ぐため作業中は不必要に話さず 清潔なディスポーザブルグローブを着用し RNA 調製専用の実験台を設けるなどの細心の注意を払ってください 器具 実験器具に関しては 可能な限りディスポーザブルのプラスチック製品を使用してください 一般のガラス器具は以下の処理を行ってから使用してください (1) ガラス器具を 0.1% ジエチルピロカーボネート (DEPC) 溶液で 37 12 時間処理する (2) 残っている DEPC を除去するために オートクレーブ (120 30 分 ) する RNA 実験に用いる器具 ( プラスチックおよびガラス ) は 他の器具と区別して RNA 専用として用いることをお勧めします 溶液 実験に用いる溶液は 乾熱滅菌 (180 60 分 ) したガラス器具で調製し 可能ならば 0.1%DEPC 処理を行いオートクレーブしたものを用います 反応に用いるも上記のように処理することをお勧めします 用いる溶液 はすべて RNA 実験専用としてお使いください タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 4

RNA サンプルの調製法 RNA サンプルは GTC 法 ( グアニジンチオシアネート法 ) 等で高純度に精製した RNA を用いることをお勧めします RNAiso Plus( 製品コード 9108/9109) や NucleoSpin RNA( 製品コード 740955.10/.50/.250) などの RNA 抽出キットを用いて 短時間で高純度の total RNA を調製することもできます RNA サンプルは 最終的にまたは TE Buffer 溶液となるように調製してください 1 回の反応に用いる RNA サンプル量はコピー数にもよりますが mrna として 0.5 μg total RNA として 5 μg 程度です total RNA からの mrna の調製には Oligotex-dT30<Super>( 製品コード W9021) や Oligotex-dT30<Super> mrna Purification Kit( 製品コード 9086) を用いると 迅速かつ効率的に mrna を回収することができます VI. 操作上の注意 本製品を使用する場合の注意事項です 使用前に必ずお読みください (1) 逆転写酵素反応の際に調製する反応液は Master mix(rnase Free dh2o バッファー等の混液 ) をまとめて調製すると便利です Master mix を作ることにより ピペッティングによるロスが少なくなり また撹拌回数 の出し入れ回数も減り 正確なの分注を行うことができます その結果 実験間のデータのばらつきも防げます (2) Reverse Transcriptase RNase Inhibitor 等 酵素類の撹拌は泡立てないようにゆるやかに行ってください また ピペッティングの前にを軽く遠心して チューブの底に落としてください 酵素類は 50% グリセロール溶液で粘度が高いので 注意深くゆっくりとピペッティングを行ってください (3) 酵素類は使用直前まで - 20 で保存し 使用後は直ちに - 20 に保存してください (4) の分注を行うときは必ず新しいディスポーザブルチップを用い サンプル間のコンタミネーションを極力防止してください (5) 本説明書中に記載されている PCR 条件は TaKaRa PCR Thermal Cycler Dice Gradient ( 製品コード TP600) を用いた場合のものです 他のサーマルサイクラーでは至適 PCR 条件が変わる可能性がありますので コントロール反応での確認をお勧めします タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 5

VII. 操作 VII-1. 一般的なプロトコール A.1st Strand cdna の合成 polya + mrna or total RNA 0.5 ~ 5 μg 10 RT Buffer 1.5 μl RNase Inhibitor(40 U/μl) AMV Reverse Transcriptase XL(5 U/μl) 5' 末端リン酸化 RT- プライマー (200 pmol/μl) RNase Free dh2o up to 15 μl 30 10 min. 50 30 ~ 60 min. 80 2 min. 4 B.Hybrid RNA の分解 A の 1st Strand cdna 溶液 15 μl 5 Hybrid RNA Degradation Buffer 15 μl 45 μl 2. RNase H を 加え 30 で 1 時間反応を行う 3. 反応終了後 エタノール沈殿を行う ( フェノール処理は特に必要ない ) C. ライゲーション反応による一本鎖 cdna の環化 ( コンカテマー化 ) 75 μl 5 RNA(ssDNA)Ligation Buffer 8 μl 40% PEG #6000 20 μl 12 μl 40 μl 2. エタノール沈殿により回収した B の一本鎖 cdna 沈殿に上記反応液を加えてよく混和する 3. T4 RNA Ligase を 加えて 15 で一晩 (15 ~ 18 時間 ) 反応を行う 4. 反応を開始するまで- 20 で保存する タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 6

D.PCR による増幅反応 PCR 反応は TaKaRa Taq TaKaRa Ex Taq TaKaRa LA Taq およびそれぞれの Hot Start Version のいずれを用いても行うことが可能です 各製品の製品コードは X. 関連製品 をご参照ください 通常 TaKaRa Taq を用いた反応で大丈夫ですが 目的とするターゲットの鎖長が長い場合や 高い増幅効率を望まれる場合は TaKaRa Ex Taq あるいは TaKaRa LA Taq およびそれぞれの Hot Start Version を使用してください TaKaRa LA Taq を用いた反応例 ライゲーション反応の終わった C のサンプルを TE Buffer にて 10 倍希釈したものを template として使用し PCR 反応を行う ライゲーション反応液を template に用いるときの希釈率は適宜調整してください サンプルによっては 希釈の倍率によって増幅産物のパターンが異なることがあります (1)1st PCR 反応 template 10 LA PCR Buffer II(Mg 2+ free) 5 μl 25 mm MgCl2 5 μl dntp Mixture( 各 2.5 mm) 8 μl 1st PCR 用 S1 Primer(20 pmol/μl) 1st PCR 用 A1 Primer(20 pmol/μl) TaKaRa LA Taq(5 U/μl) 29.5 μl 50 μl 94 3 min. 94 30 sec. 50 ~ 65 30 sec. 25 cycles 68 ~ 72 0.5 ~ 5 min. タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 7

(2)2nd PCR 反応 1st PCR solution * 10 LA PCR Buffer II(Mg 2+ free) 5 μl 25 mm MgCl2 5 μl dntp Mixture( 各 2.5 mm) 8 μl 2nd PCR 用 S2 Primer(20 pmol/μl) 2nd PCR 用 A2 Primer(20 pmol/μl) TaKaRa LA Taq(5 U/μl) 29.5 μl 50 μl *: 鮮明な PCR 増幅産物を得るためには 1st PCR 反応液の原液 10 倍希釈液 100 倍希釈液のそれぞれ を 2nd PCR 溶液に加え 3 通りの PCR を行うことをお勧めします 94 30 sec. 50 ~ 65 30 sec. 25 ~ 30 cycles 68 ~ 72 0.5 ~ 5 min. 3. 反応終了後 反応液の一部を電気泳動し解析を行う タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 8

VII-2. コントロール反応の手順 A.1st Strand cdna の合成 Positive Control RNA 10 RT Buffer 1.5 μl RNase Inhibitor(40 U/μl) AMV Reverse Transcriptase XL(5 U/μl) Positive Control RT-Primer RNase Free dh2o 10 μl 30 10 min. 50 30 min. 80 2 min. 4 15 μl B.Hybrid RNA の分解 A の 1st Strand cdna 溶液 15 μl 5 Hybrid RNA Degradation Buffer 15 μl 45 μl 2. RNase H を 加え 30 にて 1 時間反応を行う 3. 反応終了後 エタノール沈殿を行う C. ライゲーション反応による 1 本鎖 cdna の環化 ( コンカテマー化 ) 75 μl 5 RNA(ssDNA)Ligation Buffer 8 μl 40% PEG #6000 20 μl 12 μl 40 μl 2. エタノール沈殿により回収した B の一本鎖 cdna 沈殿に上記反応液を加えてよく混和する 3.T4 RNA Ligase を 加えて 15 で一晩 (15 ~ 18 時間 ) 反応を行う 4. 反応を開始するまで- 20 で保存する タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 9

D.PCR による増幅反応 (TaKaRa LA Taq 使用 ) (1)1st PCR 反応ライゲーション反応の終わった C のサンプルを TE Buffer にて 10 倍希釈したものを template として使用する template 10 LA PCR Buffer II(Mg 2+ free) 5 μl 25 mm MgCl2 5 μl dntp Mixture(2.5 mm) 8 μl Positive Control 1st Primer Pair TaKaRa LA Taq(5 U/μl) 29.5 μl 50 μl 94 3 min. 94 30 sec. 55 30 sec. 25 cycles 72 30 sec. (2)2nd PCR 反応 1st PCR solution 10 LA PCR Buffer II(Mg 2+ free) 5 μl 25 mm MgCl2 5 μl dntp Mixture(2.5 mm) 8 μl Positive Control 2nd Primer Pair TaKaRa LA Taq(5 U/μl) 29.5 μl 50 μl 94 30 sec. 55 30 sec. 27 cycles 72 30 sec. 反応液の一部を電気泳動することにより 310 bp の増幅産物が確認される ( 反応により若干の大きさの変化があることがあります ) タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 10

VII-3. 実験例ヒト β-actin mrna の 5' 領域のクローニング HeLa 細胞の polya + mrna を用いて ヒト β-actin mrna の 5' 領域をクローニングした プライマーの配列 RT primer: S1 primer: S2 primer: A1 primer: A2 primer: 5'-(P)CAGGGCAGTGAT-3' 5'-GATGGCCACGGCTGCTTCCA-3' 5'-CTCTTCCAGCCTTCCTTCCT-3' 5'-GGTTGGCCTTGGGGTTCAGG-3' 5'-TCTCCATGTCGTCCCAGTTG-3' A.1st Strand cdna の合成 HeLa cell polya+ mrna 0.5 μg 10 RT Buffer 1.5 μl RNase Inhibitor(40 U/μl) AMV Reverse Transcriptase XL(5 U/μl) RT Primer(200 pmol/μl) RNase Free dh2o up to 15 μl 2. PCR Thermal Cycler にセットし 以下の条件で反応を行う 30 10 min. 50 30 min. 80 2 min. 4 B.Hybrid RNA の分解 1st Strand cdna 溶液 15 μl 5 Hybrid RNA Degradation Buffer 15 μl 45 μl 75 μl 2. RNase H を 加え 30 で 1 時間反応を行う 3. 反応終了後 エタノール沈殿を行う タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 11

C. ライゲーション反応による一本鎖 cdna の環化 ( コンカテマー化 ) 5 RNA(ssDNA)Ligation Buffer 8 μl 40% PEG #6000 20 μl 12 μl 40 μl 2. エタノール沈殿により回収した一本鎖 cdna の沈殿に上記反応液を加えてよく混和し T4 RNA Ligase を 加えて 15 で一晩 (15 ~ 18 時間 ) 反応を行う D.PCR による増幅反応 (TaKaRa LA Taq 使用 ) ライゲーション反応液を TE Buffer にて 10 倍希釈したものを template に使用する (1)1st PCR 反応 template 10 LA PCR Buffer II(Mg 2+ free) 5 μl 25 mm MgCl2 5 μl dntp Mixture(2.5 mm) 8 μl S1 Primer(20 pmol/μl) A1 Primer(20 pmol/μl) TaKaRa LA Taq(5 U/μl) 29.5 μl 50 μl 94 3 min. 94 30 sec. 55 30 sec. 25 cycles 72 30 sec. タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 12

(2)2nd PCR 反応 1st PCR solution 10 LA PCR Buffer II(Mg 2+ free) 5 μl 25 mm MgCl2 5 μl dntp Mixture(2.5 mm) 8 μl S2 Primer(20 pmol/μl) A2 Primer(20 pmol/μl) TaKaRa LA Taq(5 U/μl) 29.5 μl 50 μl 94 30 sec. 65 30 sec. 27 cycles 68 30 sec. E. 結果反応液をアガロース電気泳動で解析した M 1 Lane M:100 bp DNA ladder 1:β-actin 5'-RACE fragment 2% アガロース 5 μl 泳動 得られたフラグメントを T- ベクターにサブクローニングし シーケンスを確認した CAP site 2nd CAP site 報告配列 CGACGCGCCACCACCGCCGAGACCGCGTCCGCC クローン配列 TCCGCCGAGACCGCGTCCGTC 得られたフラグメントは 報告にある β-actin mrna CAP サイトまでの配列を含んでいることを確認できた タカラバイオ ( 株 )http://www.takara-bio.co.jp/ 13

VIII. 未知領域のシーケンスについて 本製品の逆転写反応で伸長した未知領域の末端は揃わない場合があります したがって未知領域の配列を決定される場合 PCR 増幅産物のダイレクトシーケンスはおすすめ出来ません TA クローニング等でサブクローニングした後 複数のクローンについてシーケンスすることをお勧めします IX. 参考文献 1)Frohman, M. A., Dush, M. K., Martin, G. R. Proc Natl Acad Sci USA. (1988) 85: 8998-9002. 2)Maruyama, I. N., Rakow, T. L., Maruyama, H. I. Nucleic Acid Research. (1995) 23: 3796-3797. 3) 小笠原直毅細胞工学 (1995)14: 591-593. X. 関連製品 Tks Gflex DNA Polymerase( 製品コード R060A/B) TaKaRa Taq ( 製品コード R001A/B/C) TaKaRa Ex Taq ( 製品コード RR001A/B/C) TaKaRa LA Taq ( 製品コード RR002A/B) TaKaRa Taq Hot Start Version( 製品コード R007A/B) TaKaRa Ex Taq Hot Start Version( 製品コード RR006A/B) TaKaRa LA Taq Hot Start Version( 製品コード RR042A/B) Reverse Transcriptase XL(AMV)for RT-PCR Kit( 製品コード 2630A) Ribonuclease Inhibitor( ブタ肝臓由来 )( 製品コード 2311A/B) T4 RNA Ligase( 製品コード 2050A/B) RNAiso Plus( 製品コード 9108/9109) NucleoSpin RNA( 製品コード 740955.10/.50/.250) Oligotex -dt30<super>( 製品コード W9021A/B) Oligotex -dt30<super>mrna Purification Kit (From RNA)( 製品コード 9086) TaKaRa PCR Thermal Cycler Dice Gradient( 製品コード TP600) PrimeGel Agarose PCR-Sieve( 製品コード 5810A) XI. 注意 本製品は研究用です ヒト 動物への医療 臨床診断には使用しないようご注意ください また 食品 化粧品 家庭用品等として使用しないでください タカラバイオの承認を得ずに製品の再販 譲渡 再販 譲渡のための改変 商用製品の製造に使用することは禁止されています ライセンスに関する情報は弊社ウェブカタログをご覧ください TaKaRa Ex Taq TaKaRa LA Taq Thermal Cycler Dice はタカラバイオ株式会社の登録商標です TaKaRa Taq Tks Gflex PrimeGel はタカラバイオ株式会社の商標です その他 本説明書に記載されている会社名および商品名などは 各社の商号 または登録済みもしくは未登録の商標であり これらは各所有者に帰属します v201703da