平成 24 年 2 月 1 日第 3 8 3 号 目 次 1 ニュースファイル 2 月 日常臨床での HbA1c 表記に NGSP 値 < 関連情報 > JDS 値 と NGSP 値 の換算式 2 今月の特集 突合点検 縦覧点検 について 3 ニュースファイル 2 月 救急自動車出動 546 万件で過去最多 4 参考 災害時にあると便利な品 株式会社コーケン 105-0011 東京都港区芝公園 2-9-5 向陽ビル TEL. 03-3434-7681 URL http://www.ja-koken.co.jp/ ユーザー名 : kouseiren パスワード : kokeninf
コーケン通信 (1) ニュースファイル 2 月 日常臨床での HbA1c 表記に NGSP 値 日本糖尿病学会は 日常臨床でのHbA1cの表記を4 月 1 日から欧米で広く使用されているNGSP 値に移行させると発表した これまでは JDS 値 と呼ばれる数値で運用してきたが 世界的な普及状況から NGSP 値 に移行する 当面は JDS 値 を併記する 両方の数値の間には約 0.4% の開きがあり JDS 値に比べてNGSP 値が高い 同学会が2010 年に改訂した糖尿病診断基準では いわゆる 糖尿病型 のHbA1c 値は6.1%(JDS 値 ) としているが 4 月以降は6.5%(N GSP 値 ) とする 学会理事長らは厚労省内で会見し NGSP 値への移行に関して 日本糖尿病協会 日本糖尿病対策推進会議を通じて適切な情報提供を行い HbA1c の知識の普及や有効的な利用向上を図っていきたい と述べ 医療関係者 患者に対して周知活動を進める考えを強調した なお 特定健診 保健指導については 2013 年 3 月 31 日までは引き続きJDS 値で報告することになっている 関係学会 団体へは NGSP 値への移行を通知し実際の運用に関しては同学会の検討委員会が 日常臨床および特定健診 保健指導におけるHbA1c 表記の運用指針 をまとめており この方針に基づいてHbA1cを測定する臨床検査機器や 病院情報システムなどのプログラム改修を関連団体 メーカーで順次行うことになる < 関連情報 > 厚生労働省の 実務担当者による特定健診 保健指導等に関するワーキンググループ (W G) では 特定健診の検査項目の一つで 糖尿病の診断材料となる HbA1c について 国内基準の JDS 値 を国際基準の NGSP 値 と比較するための正式な換算式が変更されたことを明らかにしました 日本糖尿病学会の調査によると 臨床的には従来説明されていた式を用いても問題ないとのことです 国内の標準となる HbA1c を管理している検査医学標準物質機構は NGSPから N GSP 値 =1.02 JDS 値 +0.25 の換算式で JDS 値とNGSP 値を直接比較する承認を得ました これまでは NGSP 値 =JDS 値 +0.4 が換算式とされていましたが 同学会は 換算式の変更による数値の誤差について JDS 値もNGSP 値も 一定の測定誤差を容認しているため 臨床的には従来通り差を0.4にしても妥当 としています
(2) コーケン通信 今月の特集 3 月から開始される 突合 縦覧点検 について 支払基金 医科と調剤レセプトまとめてチェック 支払基金は 今年 3 月から レセプト審査における突合 縦覧点検を開始することを公表しました 対象となるのは 2012 年 3 月審査分 (2012 年 2 月診療レセプト分 ) からとなります そこで今回は 東日本大震災の影響で延期していた 支払基金 ( 社会保険診療報酬支払基金 ) による 突合点検 縦覧点検 について その実施内容等をまとめました ( なお 国保連は現時点で未定です ) 突合点検とは 病院や診療所のレセプトと これらの医療機関の処方せんを受けた調剤薬局のレセプトを 患者単位で参照する審査のことです また 縦覧点検とは 一人の患者が同一の医療機関を受診した場合 過去のレセプト ( 複数月 ) にわたって照合する審査のことです 初回の3 月審査については 2 月審査分まで遡るとのこと つまり 1 月診療分のレセプトから 縦覧点検の対象になります 突合点検 方法 1 処方せんを発行した医療機関のレセプトと その処方せんに基づいて調剤を行った薬局のレセプトをコンピュータにて患者単位で紐付ける 2 医科 歯科レセプトに記載された傷病名と 調剤レセプトに記載されている医薬品の適応症などを点検 3 点検後 調剤が不適当な場合には 調剤薬局への支払額から差し引き 処方せんが不適当の場合は 医療機関への支払額から差し引かれます 点検内容医薬品チェック ( 適応症 投与量 投与日数 傷病名と医薬品の禁忌 医薬品の併用禁忌など ) 算定ルールチェック( レセプト記載の処方せん料の種類と 調剤レセプト記載の医薬品の品目数の適否など ) が具体的項目となります 縦覧点検 内容 1 複数月にわたって同一医療機関から請求された同一患者のレセプトをコンピュータにて紐付ける 2 同一月に同一医療機関から請求された同一患者の
コーケン通信 (3) 入院 および 入院外 レセプトをコンピュータにて紐付ける 3 点検は 当月請求されたレセプトについて 過去の請求内容を参照しながら実施 4 参照する過去のレセプトは査定対象とはしない ( 過去のレセプトに誤りを発見した場合 必要に応じて保険者または医療機関に連絡し 再審査請求を受けて改めて審査 ) となっています 点検内容算定ルールチェック ( 一定期間内に1 回を限度として算定できる診療行為が 2 回以上算定されていないかなど ) 医薬品チェック( 投与量 投与日数 ) 診療行為チェック ( 特定の診療行為が過剰に算定されていないかなど ) 過去の審査履歴に照らしたチェック ( 前月の査定事例と同じ請求が同一患者に行われていないかなど ) です これらの突合 縦覧点検は 電子レセプトの普及により可能になったものです 電子レセプト請求普及状況は 89.2%( 件数ベース 2011 年 10 月現在 ) うち65.9% がオンライン請求です これにより 一人の患者がどの医療機関に行き どの調剤薬局で薬を受け取ったかなどの紐付けや 過去のレセプトとの参照が容易になるとのことです 現在 支払基金が最初に行う 原審査 の査定点数に占める コンピュータチェックの寄与率は 4 割程度と言われていますが これが7 割程度に高まると推計されています 審査精度が向上する結果 保険者の再審査請求も減少すると 支払基金は見ています 支払基金の説明によると 請求月の翌月 5 日頃に医療機関に処方内容の確認を求める 医療機関の回答の締め切りは同月 18 日まで ここで 医療機関の回答した薬剤と調剤レセプトに記された薬剤の不一致が判明した場合は 調剤薬局に処方せんの提出を求める (21 日頃 ) 調剤薬局の処方せん提出期限は2 5 日 資料が全てそろったところで どちらに責があるか の結論を出し 翌月 5 日頃に医療機関 薬局と調整連絡を取るとしています 医療行為の請求がチョットした間違いや勘違いで査定されてしまっては台無しです 医療機関での委員会設置や強化により 突合 縦覧点検に備えてはいかがでしょうか
(4) コーケン通信 ニュースファイル 2 月 救急自動車出動 546 万件で過去最多 - 消防白書 2010 年の全国の救急出動件数は546 万 7620 件で 過去最多だったことが 総務省消防庁公表の 2011 年版消防白書 で分かった 前年から 34 万 1684 件 (6.7%) 増えた このうち 救急自動車の出動は546 万 3682 件で 5.8 秒に1 回の頻度で出動したことになる 一方 ヘリコプターの出動は3938 件だった 救急車で搬送された人数は497 万 9537 人 傷病程度別に見ると 入院加療を必要としない 軽症 が50.4% と約半数を占める このほか 中等症 が38.4% 重症 が9.6% 死亡 が1.5% 年齢別では 65 歳以上の 高齢者 (51.0%) が最多で 18 歳以上 65 歳未満の 成人 (39.9%) がこれに次いで多い 搬送の原因は 急病 が61.8% で突出しており 以下は異物の誤飲や転落事故などの 一般負傷 (13.9%) 交通事故 (11.3%) などの順 119 番通報から現場到着までの時間は平均 8.1 分 ( 前年 7.9 分 ) 病院収容までの時間は37.4 分 (36.1 分 ) で いずれも過去最長を更新した 参考情報 災害時にあると便利な品物 あると便利な品物 理 由 食品用ラップ 水が出ない時 皿にラップをかぶせると皿洗い不要 マスク 風邪予防やホコリよけ 寒さ対策にも有効 液体歯磨 水の節約 圧力鍋 ガスボンベにより加圧 5 分でご飯が炊ける 赤ちゃんのお尻ふき ウェットティッシュより大きく体をふくのに便利 灯油ストーブ 暖房 調理用等として ( 電気を必要としない ) 現金 小銭 停電時はキャッシュカードが使えない 公衆電話用としても 細身の LED 懐中電灯 細いと口にくわえてハンズフリーになり 物を探すのに便利 公衆電話のある場所をチェック ( 携帯はつながらないが 公衆電話は使える ) サンデー毎日 12.1.19 より抜粋