全国調査からみる子どもの運動・スポーツの現状と課題

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調査結果の概要

スポーツに関する市民意識調査速報値 (H30) 小中学生 資料 2 1 調査概要 (1) 調査対象 : 市内小中学生 1,831 人 ( 地域性から学校を抽出 ) (2) 調査方法 : 学校を通じてアンケートを配布 回収 (3) 回収数 : 有効回収数 1,747 件 ( 回収率 95%) (4)

平成 28 年度全国体力 運動能力 運動習慣等調査愛媛県の結果概要 ( 公立学校 ) 調査期間 : 調査対象 : ( 悉皆 ) 平成 28 年 4 月 ~7 月 小学校第 5 学年 中学校第 2 学年 男子 5,688 人 女子 5,493 人 男子 5,852 人 女子 5,531 人 本調査は

平成 26 年度 全国体力 運動能力 運動習慣等調査の概要 平成 27 年 1 月 四條畷市教育委員会

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平成 27 年度全国体力 運動能力 運動習慣等調査愛媛県の結果概要 ( 公立学校 ) 調査期間 : 調査対象 : 平成 27 年 4 月 ~7 月小学校第 5 学年 ( 悉皆 ) 中学校第 2 学年 ( 悉皆 ) 男子 5,909 人男子 5,922 人 女子 5,808 人女子 5,763 人 本

平成 27 年度 全国体力 運動能力 運動習慣等調査の概要 平成 28 年 3 月 四條畷市教育委員会

スライド 1

本年度の調査結果を更に詳しく分析するため 本道の課題となっている質問紙の項目について 継続して成果を上げている福井県 秋田県 広島県と比較した結果を示しています ( 全国を 100 とした場合の全道及び他県の状況をレーダーチャートで示したもの ) 1 福井県との比較 (~P51) 継続的に成果を上げ

【報道発表資料】

全国体力調査によって明らかになったこと

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

分析結果

平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果(概要)

平成25~27年度間

学校体育と幼児期運動指針の概要について

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

小学生の運動 スポーツ活動に関するアンケート 調査報告書 1 調査の概要 (1) 調査目的本市における小学生のスポーツ活動の実態を調査し 豊川市スポーツ振興計画 ( 改訂版 ) 策定のための基礎資料を得るため (2) 調査対象豊川市内小学校 6 年生の全児童学校数 26 校児童数 1,825 人 (

平成 31 年 1 月 9 日発表 スポーツ実施率 アクティブライフに関する実態調査結果 ( 速報版 ) 神戸商工会議所 1. 調査概要調査目的 : 神戸市内事業所における経営者 経営幹部 従業員の スポーツ実施率向上 のための基礎資料とする 調査期間 : 平成 30 年 10 月 29 日 ( 月

(3) 生活習慣を改善するために

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施策1

p 旭川市.xls

第3章 スポーツ産業の経済規模

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[ 中学校男子 ] 1 運動やスポーツをすることが好き 中学校を卒業した後 自主的に運動やスポーツをする時間を持ちたい 自分の体力 運動能力に自信がある 部活動やスポーツクラブに所属している 3 運動やスポーツは大切 [ 中学校女子

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D-5 桐蔭横浜大学 田中ゼミKチーム

【最終】平成28年度活動状況調査結果

2 調査人員 体力調査 性別 15 歳 16 歳 17 歳 18 歳 合計 男子 12,746 12,471 11, ,297 女子 12,519 12,125 11, ,586 合計 25,265 24,596 23, ,883 質問紙調査 性

2 31名 男子17名女子14名 の合計92名であった 図1は握力の発達をみたものであるが男女と 以下第1期生とする 第1期生の身長および体 もにほとんどのプロットは埼玉県標準値範囲内に 重の平均値を学年別男女別に表1に示した 存在していた 握力に関しては身長に相応した 表1 レベルであり特別な特徴

計画策定の基本的な考え方 スポーツ振興法が50 年ぶりに全面改正され 平成 23 年 6 月に新たにスポーツ基本法が制定されました スポーツ基本法においては スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは全ての人々の権利であるとともに スポーツは青少年の健全育成等 国民生活において多面にわたる役割を担

健常者と障害者のスポーツ・レクリエーション活動連携推進事業_報告書

第 2 章計画の背景 1 ぎふスポーツ振興計画の総括 1 ぎふスポーツ振興計画について本県では 平成 17 年 3 月に ぎふスポーツ振興計画 を策定し スポーツ王国 ぎふ の実現を目指して (1) 生涯スポーツの振興 (2) 競技スポーツの振興 (3) 学校における体育 スポーツ の3つの分野を主

3 学校の部活動部活動についてについてお聞きします 問 7: あなたは 学校の部活動に参加していますか 学校の部活動に参加していますか 部活動部活動に参加している人は 所属している部活動の名前も記入してください 1. 運動部活動に参加 ( 問 8へ ) 2. 文化部活動に参加 ( 問 9へ ) 3.

調査結果概要

地域社会武道指導者研修会 ( 弓道 ) 県内の指導者を対象に, 武道の普及振興, 指導者の資質向上を図る武道研修会を行います 開催日 :10 月 14 日 ( 土 )~15 日 ( 日 ) 場所 : 弓道場 10 月 1 回実施します 対象 : 小学生以上開催日 :10 月 18 日 ( 水 ) ス

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

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施策の柱 2 ホームタウン活動の推進 (1) サッカーを活かしたまちづくり 事業 主な取り組み事業 達成度 担当課等 18 シティプロモーション事業 5 スポーツ交流課 19 サッカーのまち静岡啓発事業 5 スポーツ交流課 20 サッカーによるシティプロモーションの推進 5 スポーツ交流課 21 サ

平成24年度 事 業 計 画

5 児童生徒質問紙調査 (~P23) (1) 運動に対する意識等 [ 小学校男子 ] 1 運動やスポーツを [ 小学校女子 ] することが好き 1 運動やスポーツをすることが好き H30 全国 H30 北海道 6 放課後や学校が休みの日に 運動部や地域のスポーツクラブ以外で運動やスポーツをすることが

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4 回答者の属性 (1) 性別 男性 % 女性 % 1 0.3% 計 % 0.3% 男性 44.1% 女性 55.6% () 年代別 0 歳代 5 7.% 30 歳代 % 40 歳代 84 4.% 50 歳代 % 60 歳代

平成19年度学校保健統計調査結果

104 (3) 全中学校において アクティブスクール を展開 全中学校を アクティブスクール として位置付け 自校の目標 ( 値 ) や取組内容を定めた 体力向上推進計画 を作成し 取組を強力に推進している (4) スーパーアクティブスクール や アクティブライフ研究実践校 による取組中学校 47

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大学スポーツが及ぼす好循環

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平成19年度学校保健統計調査結果

平成28年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査 集計結果

1 現在最も盛んなスポーツ 男女共にウォーキング 軽い体操とボウリングをした人の割合が高い 歳以上の人について 過去 1 年間 ( 平成 22 年 月 日 ~23 年 月 19 日 ) に何らかの種類のスポーツを行った人の割合 ( 行動者率 ) をみると 男性が 67.9% 女性が 8.3% となっ

はじめに 体力は 人間のあらゆる活動の源であり 健康維持のほか 意欲や気力の充実にも大きくかかわる まさに 生きる力 の基盤になるものであることから 本県の将来を担う子どもたちの体力を向上させることは大変重要だといえます 毎年 文部科学省が行ってきた 体力 運動能力調査 によると 子どもの体力は昭和

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参考資料3 総合型地域スポーツクラブの取組事例

教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

総合型地域スポーツクラブの特色ある事例

国民の体力・運動能力の長期的推移

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平成24年度 事 業 計 画

ボランティア行動等実態調査【速報】

はじめに 近年 価値観の多様化やライフスタイルの変化により 精神的ストレスの増大 日常生活における体を動かす機会の減少や体力の低下など 心身両面にわたる健康上の問題が顕在化してきている中で 生きがいや心の豊かさ 健康増進へのニーズは一層高まってきております スポーツは 心身の健全な発達を促し 生活に

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質問 現在行っているスポーツや運動の種目はなんですか? ウォーキング 散歩 が 26 人で最も多く 2 位の 筋トレ ジム 76 人の 倍以上の人数でした 次いで ゴルフ の 68 人 ジョギング の 48 人でした 質問 4 スポーツ 運動を行っている場所はどこですか? 遊歩道 が 19 人で最も

報道発表 平成28年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」について

目次 調査の概要 1 ページ 第 1 章 : 運動部 スポーツクラブ等 団体への所属状況 2 ページ 第 2 章 : 部員数の増加に向けて 4ページ (1) 学校の運動部 クラブへの参加 / 不参加 (2) 加入していない生徒が運動 スポーツをしない理由 (3) 中途退部理由 (4) 加入していない

に教室の中を立ち歩いたり 教室の外へ出て行ったりする 68.5% 次に 担任の指示通りに行動しない 62.1% などとなっている また 不適応状況の発生の予防に効果的と思われる対応策 ( 図 2) 6 として最も多かったのが 学級担任の援助となる指導員等の配置 校長 61.4% 教諭 61.0% 次

CSR の 5 つの重要課題 食とスポーツで心と体の元気を応援 基本的な 考え 方 貢献するSDGs CSR の5 つの重要課題 の中心的対象となる SDGs の目標 食とスポーツを手掛ける企業として 食育活動 食文化の普及 スポーツの振興などを通して心と 体の健康づくりに貢献しています スポーツと

1 単位対象学年 組 区分 1 年 必修 奥村秀章 黒尾卓宏 晝間久美 保健体育 保健 我が国の健康水準 健康であるための成立要因や条件について理解させ 飲酒や喫煙等の生活習慣について考える 薬物乱用 感染症 エイズの予防対策の重要性について認識させる ストレス社会への対処の仕方や身

資料1 団体ヒアリング資料(ベネッセ教育総合研究所)

4 調査対象者数 実施人数及び実施率 公立小学校 205 校 公立中学校 97 校 公立全日制 34 校 定時制 9 校の児童生徒全員を対 象とした 実施人数及び実施率については 次の表及び図に示すとおりである 表. 各校種別調査対象者数 実施人数及び実施率 校種 年齢項目 性別等 小学校中学校 6

研究組織 研究代表者西山哲成 日本体育大学身体動作学研究室 共同研究者野村一路 日本体育大学レクリエーション学研究室 菅伸江 日本体育大学レクリエーション学研究室 佐藤孝之 日本体育大学身体動作学研究室 大石健二 日本体育大学大学院後期博士課程院生

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国の中学 3 年生までの子どもをもつ父親 母親およびその子どものうち小学 4 年生 ~ 中学 3 年生までの子 該当子が複数いる場合は最年長子のみ 2. サンプル数父親 母親 1,078 組子ども 567 名 3. 有効回収数 ( 率 ) 父親 927

市民アンケート報告書

平成15年度競技強化支援事業助成金配分方針(案)

スポーツや運動を する を地域別 年代別にみますと (P23 の表参照 ) ほとんどの地区で 60 歳以上の方の実施率が高くなっていることから 年齢が上がるにつれて スポーツ実施率が増えている一方で 唯一藤崎地区の 40 歳 ~49 歳の実施率が 60 歳以上の方を上回っています 藤崎地区の 40

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あさか9月号 2015 ○/9月 生涯学習 ようこそ

05 体育.xlsx 年間授業計画 /4 東京都立農芸高等学校平成 0 年度年間授業計画 教科 : 保健体育 科目 : 体育 単位数 : 単位 対象 : 第 学年 HABE 組 ~ HABE 組 使用教科書 : 出版社 大修館教科書名現代保健体育改訂版 使用教材 : なし 期末考査 男 女水泳体育理

幼児期運動指針ガイドブック (9分4)

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

15

SSF スポーツ政策研究 第 2 巻 1 号 SASAKAWA SPORTS RESEARCH GRANT, B How to prevent junior high and high-school students from quitting sports activit

策定の目的 スポーツを通じて 子どもから高齢者まですべての市民がいきいきとした生活を送るとともに 地域住民の交流や心豊かなくらしができるよう 市民の多様化するニーズを把握し 子どもの体力向上や市民の健康づくり また 大規模スポーツイベントを開催することによる横浜の発信力の強化や地域の活性化などに取り

都立小岩高等学校 全日制

1. プロ スポーツ ( サッカー, 野球 ) 球団のアンケート結果

図表 1 両親年収別の高校卒業後の進路 1( 所得階級 5 区分 ) 高校生の進路追跡調査第 1 次報告書 69 頁 図 3-2 再掲

(2) スポーツ環境の整備 検討 身近なスポーツ施設の整備 検討 大規模スポーツ施設等のあり方の研究 利用しやすい施設サービスの検討 民間スポーツ施設等の活用 これまでの取り組み 利用定期券の発行による利用促進に向けた取り組みやスポーツ情報の一元的な収集 発信を実施し, 施設の予約システムの再構築な

資料1 第1回会議のポイントについて

世論調査

(1) 健康 体力に関する意識に関すること 健康について 健康 と感じている県民が微増し 90.1% となった ( 問 1) 体力について 自信がある が増加し 普通 と合わせて 79 5% となったが 運動不足と感じる がやや増加し 78% となった ( 問 2 問 3) 健康について 健康に注意

地域における障害者スポーツ普及促進事業(障害者のスポーツ参加促進に関する調査研究) 報告書(平成27年度)

家族時間アンケート結果報告書 家族時間 に関する アンケート調査の結果 平成 23 年 6 月 福井県 - 1 -

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4 身体活動量カロリズム内に記憶されているデータを表計算ソフトに入力し, 身体活動量の分析を行った 身体活動量の測定結果から, 連続した 7 日間の平均, 学校に通っている平日平均, 学校が休みである土日平均について, 総エネルギー消費量, 活動エネルギー量, 歩数, エクササイズ量から分析を行った

計画の基本的な考え方 〇 〇本計画でのスポーツ〇 〇 スポーツをより身近なものとし スポーツの果たす多様な役割を踏まえて 本計画におけるスポーツを位置づけます 競技スポーツやレクリエーション活動だけでなく 健康づくりのためのウォーキング ハイキング 気分転換の散歩や軽い運動 サイクリング キャンプ活

策定にあたって 中央教育審議会答申 ( 平成 20 年 (2008 年 )1 月 17 日 ) では 体力は人間の活動の源であり 健康の維持のほか意欲や気力といった精神面の充実に大きくかかわっており 生きる力 の重要な要素である 子どもたちの体力の低下は 将来的に国民全体の体力低下につながり 社会全

発育状態調査 身長 身長 ( 平均値 ) を前年度と比較すると 男子は 5~8,10,11,16 歳で 女子は 7~12,15,17 歳で前年度を上回っている (13 年齢区分中 男子は増加 7 減少 4 女子は増加 8 減少 3) 全国平均と比較すると 男子は全ての年齢で 女子は 9~11 歳を除

Transcription:

スポーツアカデミー 2017 スポーツ振興くじ助成 全国調査からみる子どもの運動 スポーツの現状と課題 笹川スポーツ財団スポーツ政策研究所副主任研究員武長理栄 2018 年 2 月 9 日 ( 金 )19:00 1

子どもの体力 運動能力の推移 ( 小学 4 年生 : 男子 ) 1985 年をピークに低下 97 年以降はボール投げ以外の種目は横ばいまたは向上傾向 105% 100% 50m 走立ち幅とびボール投げ 97.9% 95% 90% 91.1% 85% 80% 男子 1985 1987 1989 1991 1993 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 2013 2015 80.3% ( 年 ) 注 1985 年 ( 昭和 60 年 ) の体力成績を 100% とする相対値 文部科学省 スポーツ庁 体力 運動能力調査 (1985~2015) より作成

1 週間の総運動時間 ( 中学 2 年生 ) 女子の 1 週間の総運動時間 60 分未満は 2 割 1 週間の総運動時間 60 分未満の 8 割が運動時間 0 分 男子 女子 注学校の体育の授業を除く スポーツ庁 全国体力 運動能力 運動習慣等調査 (2016) より

子どもの発達と望ましい運動 スポーツの機会

笹川スポーツ財団子ども / 青少年のスポーツライフ データ 2015 調査名 4~9 歳のスポーツライフに関する調査 10 代のスポーツライフに関する調査 目的 放課後や休日における子どもの運動 スポーツ実施状況を把握する 母集団全国の市区町村に在住する 4~9 歳の男女全国の市区町村に在住する 10~19 歳の男女 標本数 1,800 人 3,000 人 地点数市部 181 地点 郡部 19 地点合計 200 地点 抽出方法 層化二段無作為抽出法 調査方法訪問留置法による質問紙調査 ( 個別聴取法併用 ) 訪問留置法による質問紙調査 有効回収数 ( 率 ) 1,123(62.4%) 1,712(57.1%) 調査内容 運動 スポーツ実施種目 実施頻度 時間 強度 習いごと スポーツ観戦 保護者の運動 スポーツ実施状況 生活習慣など 運動 スポーツ実施種目 実施頻度 時間 強度 スポーツクラブ 運動部 スポーツ観戦 スポーツボランティア 習いごと生活習慣 保護者の運動 スポーツ実施状況など 調査時期 運動 スポーツの範囲 2015 年 6 月 ~7 月 学校の休み時間 部活動の活動は含めるが 幼稚園 保育園 学校の授業や行事の運動会 マラソン大会などは含めない

運動 スポーツ実施頻度 ( 小学校 ~ 高校 : 学校期別 ) する人 と しない人 の二極化 小 中 高で しない人 が増加 注 ) 学校の体育の授業を除く 笹川スポーツ財団 10 代のスポーツライフに関する調査 (2015) より

運動 スポーツ実施状況の分析方法 4~19 歳の運動 スポーツ実施頻度群 実施頻度群基準 非実施群非実施 (0 回 / 年 ) 低頻度群年 1 回以上週 3 回未満 (1~155 回 / 年 ) 中頻度群週 3 回以上週 7 回未満 (156~363 回 / 年 ) 高頻度群週 7 回以上 (364 回以上 / 年 )

運動 スポーツ実施頻度群 (4~9 歳 /10 代 : 性別 ) 9 歳以下では実施状況に男女差はないが 10 代になると男女差がみられる 4~9 歳 10 代 非実施群低頻度群中頻度群高頻度群 非実施群低頻度群中頻度群高頻度群 男子 (n=574) 3.8 13.9 30.8 51.4 男子 (n=864) 9.8 18.6 30.0 41.6 女子 (n=549) 3.5 18.2 30.2 48.1 女子 (n=848) 16.6 27.9 26.1 29.4 χ2=3.959, df=3, n.s. 0 20 40 60 80 100 (%) χ2=51.153, df=3, p<0.001 0 20 40 60 80 100 (%) 笹川スポーツ財団 4~9 歳 /10 代のスポーツライフに関する調査 (2015) より

未就学児 ~ 小学 3 4 年の運動 スポーツ実施頻度群 ( 性別 ) 男子では学年進行にともなって高頻度群が増加するが 女子では減少する 男子 非実施群低頻度群中頻度群高頻度群 女子 非実施群低頻度群中頻度群高頻度群 未就学児 (n=151) 4.0 20.5 33.1 42.4 未就学児 (n=138) 5.8 20.3 23.9 50.0 小学 1 2 年 (n=204) 3.9 14.2 29.4 52.5 小学 1 2 年 (n=177) 5.1 17.5 25.4 52.0 小学 3 4 年 (n=218) 3.2 9.2 30.7 56.9 小学 3 4 年 (n=232) 0.9 17.7 37.5 44.0 χ2=12.539, df=6, n.s. χ2=17.159, df=6, p<0.01 0 20 40 60 80 100 (%) 0 20 40 60 80 100 (%) 笹川スポーツ財団 4~9 歳 /10 代のスポーツライフに関する調査 (2015) より

小学 5 6 年 ~ 大学生 勤労者の運動 スポーツ実施頻度群 ( 性別 ) 高校期から非実施群の男女差が大きくなる 男子 非実施群低頻度群中頻度群高頻度群 女子 非実施群低頻度群中頻度群高頻度群 小学 5 6 年 (n=157) 1.37.6 39.5 51.6 小学 5 6 年 (n=154) 2.6 20.8 42.9 33.8 中学校期 (n=281) 6.4 12.1 31.7 49.8 中学校期 (n=234) 6.4 20.9 29.9 42.7 高校期 (n=274) 11.3 16.8 28.1 43.8 高校期 (n=259) 22.4 26.3 23.2 28.2 大学期 (n=93) 14.0 50.5 21.5 14.0 大学期 (n=134) 25.4 47.0 16.4 11.2 勤労者 (n=40) 注 ) 勤労者 :15~19 歳 32.5 45.0 17.5 χ2=171.415, df=12, p<0.001 5.0 0 20 40 60 80 100 (%) 勤労者 (n=50) 44.0 42.0 4.0 10.0 χ2=166.345, df=12, p<0.001 0 20 40 60 80 100 (%) 笹川スポーツ財団 10 代のスポーツライフに関する調査 (2015) より

過去 1 年間によく行った運動 スポーツ ( 男子 ) (%) 順位 未就学児 (n=145) 順位 小学 1 年生 (n=99) 順位 小学 3 年生 (n=108) 順位 小学 5 年生 (n=77) 1 自転車あそび 46.2 1 おにごっこ 54.5 1 おにごっこ / サッカー 51.9 1 サッカー 61.0 2 おにごっこ 44.8 2 サッカー 46.5 3 ドッジボール 49.1 2 ドッジボール 58.4 3 かくれんぼ / サッカー 35.9 3 水泳 ( スイミング ) 41.4 4 水泳 ( スイミング ) 43.5 3 おにごっこ 41.6 5 ぶらんこ 34.5 4 自転車あそび 40.4 5 自転車あそび 29.6 4 水泳 ( スイミング ) 29.9 5 ドッジボール 25.3 5 バスケットボール / 野球 20.8 順位中学 1 年生 (n=102) 順位中学 3 年生 (n=87) 順位高校 2 年生 (n=71) 順位大学生 (n=80) 1 サッカー 43.1 1 サッカー 41.4 1 サッカー 36.6 1 サッカー 32.5 2 バスケットボール 24.5 2 野球 29.9 2 バスケットボール 31.0 筋力トレーニング 2 3 野球 22.5 3 バスケットボール 25.3 3 筋力トレーニング 28.2 ジョギング ランニング 25.0 4 ドッジボール 21.6 4 筋力トレーニング / 卓球 20.7 4 ジョギング ランニング 26.8 4 ボウリング 23.8 5 水泳 ( スイミング ) 19.6 5 野球 18.3 5 フットサル 21.3 笹川スポーツ財団 10 代のスポーツライフに関する調査 (2015) より

過去 1 年間によく行った運動 スポーツ ( 女子 ) (%) 順位未就学児 (n=130) 順位小学 1 年生 (n=78) 順位小学 3 年生 (n=108) 順位小学 5 年生 (n=68) 1 ぶらんこ 56.2 1 ぶらんこ 48.7 1 おにごっこ 50.9 1 おにごっこ 54.4 2 おにごっこ 51.5 2 水泳 ( スイミング ) 43.6 2 自転車あそび 43.5 2 水泳 ( スイミング ) 38.2 3 自転車あそび 46.2 4 かけっこ / 鉄棒 30.8 3 おにごっこ なわとび ( 長なわとびを含む ) 41.0 5 鉄棒 37.2 5 3 ドッジボール 36.1 3 なわとび ( 長なわとびを含む ) 36.8 4 なわとび ( 長なわとびを含む ) 35.2 4 ドッジボール 35.3 水泳 ( スイミング )/ ぶらんこ 32.4 5 ぶらんこ 29.4 順位中学 1 年生 (n=82) 順位中学 3 年生 (n=71) 順位高校 2 年生 (n=51) 順位大学生 (n=100) 1 おにごっこ 34.1 1 バレーボール 31.0 1 バドミントン 31.4 1 バドミントン 28.0 2 バスケットボール 29.3 2 ジョギング ランニング 23.9 ジョギング ランニング 2 バレーボール 25.0 2 21.6 3 バドミントン 28.0 3 バスケットボール 21.1 バレーボールウォーキング 3 23.0 4 バレーボール 26.8 4 バドミントン 18.3 ウォーキングバスケットボール 4 17.6 水泳 ( スイミング ) / 5 20.7 5 卓球 16.9 バスケットボール 5 ジョギング ランニング 13.0 ドッジボール / なわとび 笹川スポーツ財団 10 代のスポーツライフに関する調査 (2015) より

スポーツクラブ 運動部への加入率 ( 性別 学校期別 ) 小学生 ~ 高校生では男女で 20 ポイント近くの差がみられる 男子 加入 未加入 女子 加入 未加入 小学 5 6 年 (n=157) 81.5 18.5 小学 5 6 年 (n=154) 62.3 37.7 中学校期 (n=281) 82.9 17.1 中学校期 (n=233) 64.4 35.6 高校期 (n=274) 60.2 39.8 高校期 (n=259) 41.7 58.3 大学期 (n=93) 43.0 57.0 大学期 (n=134) 29.1 70.9 勤労者 (n=40) 22.5 77.5 χ2=114.402, df=4, p<0.001 勤労者 (n=49) 12.2 87.8 χ2=86.085, df=4, p<0.001 0 20 40 60 80 100 0 20 40 60 80 100 (%) (%) 笹川スポーツ財団 10 代のスポーツライフに関する調査 (2015) より

幼少年期のスポーツ指導 スポーツクラブ スポーツ教室 単一スポーツのみの実施 高頻度 長時間の指導を受ける種目も 発育段階にあわせた適切な運動 スポーツ機会の提供

さまざまなスポーツとの関わり方 スポーツ観戦スポーツボランティア - する みる ささえる -

10 代の直接スポーツ観戦率 - 過去 1 年間に体育館やスタジアムなどへ足を運んで直接スポーツの観戦をした者 - 笹川スポーツ財団 10 代のスポーツライフに関する調査 (2013) より 16

10 代のスポーツボランティア実施率 笹川スポーツ財団 10 代のスポーツライフに関する調査 (2013) より 17

青少年のする みる ささえるスポーツの構造 する するのみ 47.2% みる みるのみ 2.1% する みる 27.4% する ささえる 5.4% する みるささえる 7.1% みる ささえる 0.2% ささえるのみ 0.3% ささえる しない みない ささえない 10.3% 笹川スポーツ財団 10 代のスポーツライフに関する調査 (2013) より

年齢別 性別にみたスポーツ しない みない ささえない - 過去 1 年間に運動 スポーツ実施 スポーツ観戦 スポーツボランティアのいずれの経験もない者 - 笹川スポーツ財団 10 代のスポーツライフに関する調査 (2013) より 19

体力 運動能力向上のための取り組み 文部科学省 スポーツ庁 (1) 子どもの体力向上実践事業 (2004~2006) (2) 体力向上の基礎を培うための幼児期における実践活動の在り方に関する調査研究 (2007~2009) この事業の成果をもとに 幼児期運動指針 を制定 (3) 全国体力 運動能力 運動習慣等調査 (2008~ ) 小学 5 年生 中学 2 年生を対象とした悉皆調査 子どもの体力向上のための取組ハンドブック の作成(2008~2010) (4) 幼児期の運動促進に関する普及啓発事業 (2012 2013) (5) 地域を活用した学校丸ごと子どもの体力向上推進事業 (2013~2015) (6) 子どもの体力向上課題対策プロジェクト (2016~ ) 学校での運動促進 保護者への働きかけ 地域との連携などに向けた実践研究 子どもの運動促進プログラムを開発 20

体力 運動能力向上のための取り組み スポーツ団体 学術団体 (1) 日本レクリエーション協会 1) 子どもの体力向上ホームページ 2) おやこ元気アップ! 事業 (2006~2012) (2) 日本体育協会 1) 子どものスポーツ指導者 ( ジュニアスポーツ指導員 など) の養成子どもの発達段階に応じた体力向上プログラム ( アクティブ チャイルド プログラム ) の実技指導者講習会を全国で展開 (2010~ ) 2) スポーツ選手活用体力向上事業 (2003~ ) 幼稚園 保育園 小中学校 スポーツ少年団などにトップアスリートを派遣 (3) 日本トップリーグ連携機構ボールを使った運動プログラム ボールであそぼう の開発 普及 (2008~ ) (4) 日本発育発達学会 幼少年体育指導士会子どもの発育発達特性を理解して運動指導ができる人材 幼少年体育指導士 の養成 (2009~)

体力 運動能力向上のための取り組み 民間企業 被災地 (1) ミズノ 1) 運動が苦手な子どもでも楽しめる遊具の開発 2) 遊びを通して様々な基本的な動きを経験できる運動プログラムの開発と普及 ヘキサスロン ミズノ流忍者学校 (2) ボーネルンド室内でからだを動かす遊びができる施設 キドキド の展開 (2004~ ) (3) 郡山市震災後子どものケアプロジェクト (2012~ ) 1) 室内運動遊び施設 PEP Kids Koriyama の運営 2) 運動 発達支援 幼児 児童生徒の体力 運動能力 生活習慣についての縦断的調査研究の実施 保育士や教師を対象とした運動遊び研修会の実施など 22

子どもの運動 スポーツの課題 女子 体力 運動能力の低い子ども 障がいの ある子どものスポーツ機会の充実 継続性のあるスポーツ環境 スポーツとの様々な関わりができる環境の整備 する みる ささえる 生涯を通じた豊かなスポーツライフの形成 23