大学院博士課程共通科目ベーシックプログラム

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15K14554 研究成果報告書

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生物学に関する実験例 - 生化学 / 医療に関する実験例 ラジオアッセイ法によるホルモン測定 [ 目的 ] 本実習では, 放射免疫測定 (Radioimmunoassay,RIA) 法による血中インスリンとイムノラジオメトリックアッセイ ( 免疫放射定測定 Immunoradiometric ass

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井上先生 報告書 清水

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今後の展開現在でも 自己免疫疾患の発症機構については不明な点が多くあります 今回の発見により 今後自己免疫疾患の発症機構の理解が大きく前進すると共に 今まで見過ごされてきたイントロン残存の重要性が 生体反応の様々な局面で明らかにされることが期待されます 図 1 Jmjd6 欠損型の胸腺をヌードマウス

ASC は 8 週齢 ICR メスマウスの皮下脂肪組織をコラゲナーゼ処理後 遠心分離で得たペレットとして単離し BMSC は同じマウスの大腿骨からフラッシュアウトにより獲得した 10%FBS 1% 抗生剤を含む DMEM にて それぞれ培養を行った FACS Passage 2 (P2) の ASC

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糖鎖の新しい機能を発見:補体系をコントロールして健康な脳神経を維持する

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一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検

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解禁日時 :2019 年 2 月 4 日 ( 月 ) 午後 7 時 ( 日本時間 ) プレス通知資料 ( 研究成果 ) 報道関係各位 2019 年 2 月 1 日 国立大学法人東京医科歯科大学 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 IL13Rα2 が血管新生を介して悪性黒色腫 ( メラノーマ ) を

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計画研究 年度 定量的一塩基多型解析技術の開発と医療への応用 田平 知子 1) 久木田 洋児 2) 堀内 孝彦 3) 1) 九州大学生体防御医学研究所 林 健志 1) 2) 大阪府立成人病センター研究所 研究の目的と進め方 3) 九州大学病院 研究期間の成果 ポストシークエンシン

く 細胞傷害活性の無い CD4 + ヘルパー T 細胞が必須と判明した 吉田らは 1988 年 C57BL/6 マウスが腹腔内に移植した BALB/c マウス由来の Meth A 腫瘍細胞 (CTL 耐性細胞株 ) を拒絶すること 1991 年 同種異系移植によって誘導されるマクロファージ (AIM

グルコースは膵 β 細胞内に糖輸送担体を介して取り込まれて代謝され A T P が産生される その結果 A T P 感受性 K チャンネルの閉鎖 細胞膜の脱分極 電位依存性 Caチャンネルの開口 細胞内 Ca 2+ 濃度の上昇が起こり インスリンが分泌される これをインスリン分泌の惹起経路と呼ぶ イ

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各学科 課程 専攻別開設授業科目 ( 教職関係 ) 総合情報学科 ( 昼間コース ) 中学校教諭 1 種免許状 ( 数学 ) 高等学校教諭 1 種免許状 ( 数学 ) 代数学 線形代数学第一 2 線形代数学第二 2 離散数学 2 応用代数学 2 オペレーションズ リサーチ基礎 2 数論アルゴリズム

「組換えDNA技術応用食品及び添加物の安全性審査の手続」の一部改正について

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2. 看護に必要な栄養と代謝について説明できる 栄養素としての糖質 脂質 蛋白質 核酸 ビタミンなどの性質と役割 およびこれらの栄養素に関連する生命活動について具体例を挙げて説明できる 生体内では常に物質が交代していることを説明できる 代謝とは エネルギーを生み出し 生体成分を作り出す反応であること

東京医科歯科大学医歯学研究支援センター illumina Genome Analyzer IIx 利用基準 平成 23 年 10 月 1 日医歯学研究支援センター長制定 ( 趣旨 ) 第 1 条次世代型シークエンサーはヒトを含むあらゆる生物種の全ゲノム配列の決定 全エキソンの変異解析 トランスクリプ

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ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに

豚繁殖 呼吸障害症候群生ワクチン ( シード ) 平成 24 年 3 月 13 日 ( 告示第 675 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した弱毒豚繁殖 呼吸障害症候群ウイルスを同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を凍結乾燥したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株

乳癌基礎研究 Vol マウス乳癌好発系 C57BL /6MT(+) の樹立 鈴木悠加 1) 平岩典子 2) 螺良愛郎 3) 坂倉照妤 4) 1) 三重大学大学院地域イノベーション学 2) 理研 BRC 験動物開発室 3) 関西医科大学病理学第二講座 4) 三重大学 はじめに マウス

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ランゲルハンス細胞の過去まず LC の過去についてお話しします LC は 1868 年に 当時ドイツのベルリン大学の医学生であった Paul Langerhans により発見されました しかしながら 当初は 細胞の形状から神経のように見えたため 神経細胞と勘違いされていました その後 約 100 年

るため RNA ウイルス遺伝子や mrna などの RNA を検出する場合には予め逆転写酵素 (RNA 依存性 DNA ポリメラーゼ ) により DNA に置換する逆転写反応を行う必要がある これを Reverse Transcription-PCR(RT-PCR) という PCR 法によれば 検査

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

報道発表資料 2007 年 8 月 1 日 独立行政法人理化学研究所 マイクロ RNA によるタンパク質合成阻害の仕組みを解明 - mrna の翻訳が抑制される過程を試験管内で再現することに成功 - ポイント マイクロ RNA が翻訳の開始段階を阻害 標的 mrna の尻尾 ポリ A テール を短縮

情報提供の例

(薬学科)D専門教育科目テーラーメイド薬物治療 薬学複合科目医療薬学複合科目 Ⅳ アドバンス科目学部学科必修選択第一年次第二年次第三年次第四年次第五年次第六年次薬学部授業科目 群衛生 Ⅲ( 環境衛生 ) 製剤設計 Ⅰ( 液状 分散系 )

プロトコール集 ( 研究用試薬 ) < 目次 > 免疫組織染色手順 ( 前処理なし ) p2 免疫組織染色手順 ( マイクロウェーブ前処理 ) p3 免疫組織染色手順 ( オートクレーブ前処理 ) p4 免疫組織染色手順 ( トリプシン前処理 ) p5 免疫組織染色手順 ( ギ酸処理 ) p6 免疫

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性


学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 松尾祐介 論文審査担当者 主査淺原弘嗣 副査関矢一郎 金井正美 論文題目 Local fibroblast proliferation but not influx is responsible for synovial hyperplasia in a mur

検査項目情報 クリオグロブリン Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital 一次サンプル採取マニュアル 免疫学的検査 >> 5A. 免疫グロブリン >> 5A160. クリオグロブリン Ver.4 cryo

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検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 P EDTA-2Na( 薄紫 ) 血液 7 ml RNA 検体ラベル ( 単項目オーダー時 ) ホンハ ンテスト 注 外 N60 氷 MINテイリョウ. 採取容器について 0

トランスジェニック動物を用いた遺伝子突然変異試験の開発 改良 ( ) トランスジェニック動物遺伝子突然変異試験は, 突然変異検出用のレポーター遺伝子をゲノム中に導入した遺伝子組換えマウスやラットを使用する in vivo 遺伝子突然変異試験である. 小核試験が染色体異常誘発性を検出

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検査項目情報 P-ANCA Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital 一次サンプル採取マニュアル 免疫学的検査 >> 5G. 自己免疫関連検査 >> 5G552.P-ANCA Ver.7 perinucl

検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 I 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 茶色 )

1. 背景血小板上の受容体 CLEC-2 と ある種のがん細胞の表面に発現するタンパク質 ポドプラニン やマムシ毒 ロドサイチン が結合すると 血小板が活性化され 血液が凝固します ( 図 1) ポドプラニンは O- 結合型糖鎖が結合した糖タンパク質であり CLEC-2 受容体との結合にはその糖鎖が

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平成 29 年度医科学専攻共通科目 共通基礎科目実習 ( 旧コア実習 ) 概要 1 ). 大学院生が所属する教育研究分野 (*1), 又は実習を担当する分野 (*2) における実習に より単位認定可能な実習項目 (1~8) (*1) 大学院生が各教育研究分野における実習で単位認定可能な実習項目早見表 を参照 ( コア実習項目 ) (*2)( 実習担当分野 ) 1. 組換え DNA 技術実習 分子生物学 2. 生体物質の調製と解析実習 生化学 3. 薬理学実習 薬理学 4. ウイルス学実習 臨床ウイルス学 5. 免疫学実習 細胞生理学 6. 顕微鏡試料作成法実習 病理学 7. ゲノム医学実習 分子脳科学 8. 共焦点レーザー顕微鏡実習 神経情報伝達学 2). 実習を担当する教育研究分野においてのみ単位認定可能な実習項目 (9~12) ( コア実習項目 ) ( 実習担当分野 ) 9. 疾患モデルの遺伝解析実習 細胞分子医学 (H29 年度は実施しません ) 10. 神経回路標識法実習 神経発生学 (H29 年度は実施しません ) 11. 分析化学実習 法医学 12. 臨床研究の研究計画書作成実習 生物統計学 1

1. 組換え DNA 技術実習 担当分野 : 分子生物学 医科学研究における遺伝子操作の基礎となる組換え DNA 技術の基本的な技術について, ポリメラーゼ連鎖反応 (PCR) 法, 大腸菌を用いた DNA のクローン化と解析と利用, 種々のブロット法, 培養哺乳動物細胞への遺伝子導入とその解析等を, 実習あるいは一部見学することにより習得する 1. 組換え DNA 実験に用いられる基本的な酵素 ( 制限酵素,DNA ポリメラーゼ, リガーゼ等 ) について, その使用法と性質が説明できる 2.PCR 法による遺伝子断片の増幅の原理と方法が説明できる 3. プラスミド DNA による大腸菌の形質転換と形質転換体の選抜ができる 4. プラスミド DNA を大腸菌から単離できる 5. プラスミド DNA の利用法が説明できる 6. 単離したプラスミド DNA や PCR 産物の制限酵素地図が作成できる 7.Southern ブロット法と Northern ブロット法について, その原理と方法について説明できる 8. 哺乳動物培養細胞へのレポータージーンなどの発現ベクターや sirna の導入が, カチオン性脂質法などでできる さらに, その機能や影響について解析ができる 9. 種々のレポータージーンの仕組みと使用法が説明できる 10.RNA 干渉法の原理と方法と, その使用法が説明できる 実習実施場所 : 分子生物学分野 ( 研究棟 D 1 階 2 階 ) 実習に関する連絡先担当者 : 片岡徹電話 : 078-382-5385 電子メール : kataoka@people.kobe-u.ac.jp 実習に要する期間 : <ベーシック> 1 週間 <アドバンスト> 1 週間 1 回あたりの受入可能人数 : 3 名 履修の条件 : 遺伝子組換え実験の従事者登録がある者 2

2. 生体物質の調整と解析実習 担当分野 : 生化学 生体物質の調製と解析に関する基本的知識と手技を身につける 1. 種々の組織から生体物質を抽出する際の基本的注意事項を説明できる 2. タンパク質を抽出する際の基本的事項を説明できる 3. 脂質を抽出する際の基本的事項を説明できる 4. 細胞分画法の基本的事項を説明できる 5. 生体物質から脂質を抽出できる 6. 抽出した脂質を分離精製できる 7. 分離した脂質を同定できる 8. 脂質の有する物理化学的性質の特異性から生理機能を推測できる 実習実施場所 : 生化学分野 ( 研究棟 B 5 階 ) 実習に関する連絡先担当者 : 岡田太郎電話 : 内線 5422 電子メール : okadat@med.kobe-u.ac.jp 実習に要する期間 : 2 日間 2 日間 1 回あたりの受入可能人数 : 5 名程度 3

3. 薬理学実習 担当分野 : 薬理学 薬物の性質と取扱い, 薬理実験の計画, 実行, 解釈, さらに薬理学における遺伝子組換え実験の意義を, 実習あるいは一部見学することにより習得する 1. 薬物の作用分類, 特異性, 親和性を説明できる 2. 薬理実験の用量反応曲線を説明できる 3. 薬物の溶解と保存法を説明できる 4. 薬物の薬物動態と投与方法を説明できる 5. 薬理実験の対照群を説明できる 6. 薬理実験を正しく計画, 実行, 解釈することができる 7. 薬物の反復投与による効果を説明できる 8. 遺伝子組換え実験と比した薬理実験の長所と短所を説明できる 9. 遺伝子組換え体を用いた薬理実験の有用性を説明できる 10. 遺伝子組換え体を用いた薬理実験を正しく計画, 実行, 解釈することができる 実習実施場所 : 薬理学分野 ( 研究棟 B 4 階 ) 実習に関する連絡先担当者 : 古屋敷智之電話 : 078-382-5443 電子メール : tfuruya@med.kobe-u.ac.jp 実習に要する期間 : 1 週間 3 週間 1 回あたりの受入可能人数 : 3 名 履修の条件 : 動物実験と遺伝子組換え実験の従事者登録がある者 4

4. ウイルス学実習 担当分野 : 臨床ウイルス学 ウイルスの培養, 定量, 性状解析及びウイルスに対する免疫応答ならびにウイルスの医科学研究への応用の仕方について実習する 1. 細胞培養が適切に行える 2. ウイルスの増殖と力価の測定ができる 3. ウイルスの同定ができる 4. ウイルス遺伝子の解析ができる 5. 超遠心法によるウイルス精製の原理と方法の説明ができる 6. 超遠心法や電子顕微鏡等を用いたウイルスの細胞内局在の解析が説明できる 7. 組換えウイルスベクター ( アデノウイルス, レンチウイルスなど ) の作製の原理と方法が説明できる 実習実施場所 : 臨床ウイルス学分野 ( 研究棟 B 4 階 ) 実習に関する連絡先担当者 : 森康子 ( 西村光広 ) 電話 : 078-382-6272 電子メール : ymori@med.kobe-u.ac.jp 実習に要する期間 : 3 5 日間 5 日間 1 回あたりの受入可能人数 : 5 名 履修の条件 : 遺伝子組換え実験の従事者登録がある者 5

5. 免疫学実習 担当分野 : 細胞生理学 免疫学的手法による抗原 ( 蛋白質 ) の定性的 定量的解析法および細胞周期 アポトーシス解析法について実習する 1. 細胞培養と遺伝子導入ができる 2. 免疫沈降法 SDS-PAGE 法による抗原 ( 蛋白質 ) の分離ができる 3. ウェスタンブロット法による抗原 ( 蛋白質 ) の検出ができる 4.ELISA 法による抗原 ( 蛋白質 ) の定量が説明できる 5.TUNEL 法によるアポトーシスの解析ができる 6. フローサイトメーターを用いた細胞表面抗原の発現解析ができる 7. フローサイトメーターを用いた細胞周期の解析ができる 実習実施場所 : 細胞生理学分野 ( 研究棟 B 7 階 ) 実習に関する連絡先担当者 : 西田満 遠藤光晴 林真琴電話 : 078-382-5561 電子メール : nishita@med.kobe-u.ac.jp mendo@med.kobe-u.ac.jp hayamako@med.kobe-u.ac.jp 実習に要する期間 : 3 日間 3 日間 1 回あたりの受入可能人数 : 4 名 6

6. 顕微鏡試料作成法実習 担当分野 : 病理学 医科学研究における形態学的解析の基本となる光学および電子顕微鏡用試料の作成過程を実習あるいは一部見学することにより習得する 1. 光学顕微鏡用永久標本作成のための試料を適切に固定できる 2. 固定された試料からの切り出し, パラフィン包埋, 薄切過程を説明できる 3. パラフィン切片のヘマトキシリン エオジン染色法ができる 4. パラフィン切片の目的に応じた特殊染色法が説明できる 5. 凍結切片作成のための組織凍結, 包埋ができる 6. 凍結切片作成機 ( クリオスタット ) の原理, 使用法が説明できる 実習実施場所 : 病理学分野 ( 研究棟 C 3 階 ) 実習に関する連絡先担当者 : 横崎宏電話 : 078-382-5465 電子メール : hyoko@med.kobe-u.ac.jp 実習に要する期間 : 3 日間 5 日間 1 回あたりの受入可能人数 : 5 名 7

7. ゲノム医学実習 担当分野 : 分子脳科学 現在の脳科学研究における先端のゲノムテクノロジーを用いた, 体系的多型解析, 体系的遺伝子発現解析などを, 実習あるいは一部見学することにより習得する 1. 塩基配列決定法の原理と方法を説明できる 2.DNA チップの原理と方法を説明できる 3. ゲノムテクノロジーの意義と医学への応用について説明できる 実習実施場所 : 分子脳科学分野 ( 研究棟 B 7 階 ) 実習に関する連絡先担当者 : 小林千浩電話 : 078-382-6287 電子メール : kazukob@med.kobe-u.ac.jp 実習に要する期間 : 1 週間 1 回あたりの受入可能人数 : 4 名 8

8. 共焦点レーザー顕微鏡実習 担当分野 : 神経情報伝達学 ( バイオシグナル研究センター分子薬理学 ) 共焦点レーザー顕微鏡の試料作成, 使用法を習得し, それを応用したイメージング法, データ処理法を実習する 1. 共焦点レーザー顕微鏡観察に使用する培養細胞 組織を適切に固定できる 2. 免疫蛍光組織染色法が適切に実施できる 3. その他の蛍光組織染色法が説明できる 4. 共焦点レーザー顕微鏡の使用法が説明できる 共焦点レーザー顕微鏡を用いたイメージング, データ処理ができる 5. ライブイメージング法 6. 三次元イメージング 7. データ処理法 実習実施場所 : バイオシグナル研究センター分子薬理学分野 ( 齋藤研究室 ) 実習に関する連絡先担当者 : 齋藤尚亮電話 : 078-803-5961 電子メール : naosaito@kobe-u.ac.jp 実習に要する日数 : 3 5 日 1 回あたりの受入可能人数 : 2 名 9

9. 疾患モデルの遺伝解析実習 担当分野 : 細胞分子医学 マウスやラットにおける疾患の遺伝解析を実習あるいは一部見学することにより習得する 1. 疾患遺伝子座の染色体マッピングを行うための交配実験および連鎖解析について説明できる 2. 量的形質遺伝子座の染色体マッピング (QTL 解析 ) の方法が説明できる 3. マウス ラットの尾から DNA を抽出し,PCR-SSLP 法による遺伝子型の判定ができる 4. 量的形質の表現型を取得できる 5. コンピュータープログラムを用いて疾患遺伝子座の染色体マッピングができる 実習実施場所 : ポートアイランド BT センター清野研究室実習に関する連絡先担当者 : 南幸太郎電話 : 078-304-6046 電子メール : kminami@harbor.kobe-u.ac.jp 実習に要する期間 : 5 日間 1 回あたりの受入可能人数 : 3 名 受講の条件 : 特になし 10

10. 神経回路標識法実習 担当分野 : 神経発生学 神経回路網解析のための基本手技を学ぶ トレーサーを動物脳内に注入し, 神経ネットワークのラベルができる 1. トレーサーの注入実験 2. 動物の灌流固定, 抜脳 3. 凍結切片作成 4.HRP 組織化学 (DAB 法,TMB 法 ) 5. 蛍光顕微鏡観察, 画像取り込み 実習実施場所 : 神経発生学分野 ( 研究棟 C 1 階 ) 実習に関する連絡先担当者 : 寺島俊雄電話 : 078-382-5320 電子メール : ttera@med.kobe-u.ac.jp 実習に要する期間 : 3 日間 1 回あたりの受入可能人数 : 5 名 11

11. 分析化学実習 担当分野 : 法医学 ヒト組織から薬物を抽出 精製し, ガスクロマトグラフ及び液体クロマトグラフ 質量分析装置 (LC-MS) によりその薬物を同定および定量する 1. 血液 臓器その他のヒト試料から薬物を抽出する 2. 薬物を固相抽出法により精製 分取する 3.LC-MS を用いて, 薬物の同定と定量を行う 生体組織から薬物を抽出できる LC-MS の原理および使用法を理解する LC-MS により, 薬物の同定および定量ができる 実習実施場所 : 法医学分野 ( 研究棟 C 2 階 ) 実習に関する連絡先担当者 : 上野易弘電話 : 内線 5582 電子メール : uenoya@med.kobe-u.ac.jp 実習に要する期間 :1 日 13 時 00 分 17 時 00 分 (4 時間 ) 1 回当たりの受入可能人数 : 3 名 ( ) 実習の実施は期間内 1 回のみ ( 予備日なし ) 受講申請は, 電子メールに限る 受講申請が多数の場合は, 電子メールへの先着順とする 12

12. 臨床研究の研究計画書作成実習習 担当分野 : 生物統計学 臨床研究の研究計画書を作成する必要がある 本実習では, 初めて臨床研究を行う者が研究計画書を作成に必要な基礎知識を身に着け, 課題を通して実際に臨床研究の研究計画書を作成することができることを目標とする グループワークを通して, 論文を作成する際のストーリーの構成方法, 研究計画立案時における研究目的の重要性, 医学系研究に関する倫理, 研究対象者の設定, 評価項目の検討, いくつかの研究デザインとその特徴, 統計解析の方法, サンプルサイズの設計方法を学ぶ 臨床研究の研究計画書作成を作成することができる 1. 研究論文の構成とストーリーの作成 2. 臨床研究におけるリサーチクエスチョンと目的 3. 論文と研究計画書の関係, 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 4. 研究対象者, 評価項目, 臨床研究のデザインの特徴 5. 統計解析の方法 6. サンプルサイズの設計法 同意説明文書 実習実施場所 : 情報センター情報第 1 端末室 ( 研究棟 B 1 階 ) 実習に関する連絡先担当者 : 大森崇電話 : 078-382-6372 電子メール : tomori@med.kobe-u.ac.jp 実習に要する期間 : 3 日間 8 月 2 日 ( 火 ) 16:30-19:30( 最大 20:30 まで ) 8 月 3 日 ( 水 ) 16:30-19:30( 最大 20:30 まで ) 8 月 4 日 ( 木 ) 16:30-19:30( 最大 20:30 まで ) 1 回あたりの受入可能人数 : 12 名 ( 超過した場合は要相談 ) 13