AEW技報34号

Similar documents
施設・構造1-5b 京都大学原子炉実験所研究用原子炉(KUR)新耐震指針に照らした耐震安全性評価(中間報告)(原子炉建屋の耐震安全性評価) (その2)

国土技術政策総合研究所 研究資料

技術解説_有田.indd

問題 2-1 ボルト締結体の設計 (1-1) 摩擦係数の推定図 1-1 に示すボルト締結体にて, 六角穴付きボルト (M12) の締付けトルクとボルト軸力を測定した ボルトを含め材質はすべて SUS304 かそれをベースとしたオーステナイト系ステンレス鋼である 測定時, ナットと下締結体は固着させた

第6章 実験モード解析

スライド タイトルなし

3. 試験体および実験条件 試験体は丸孔千鳥配置 (6 配置 ) のステンレス製パンチングメタルであり, 寸法は 70mm 70mm である 実験条件は, 孔径および板厚をパラメータとし ( 開口率は一定 ), および実験風速を変化させて計測する ( 表 -1, 図 -4, 図 -) パンチングメタ

本日話す内容

FFT

Autodesk Inventor 改造解析結果の検証

画像類似度測定の初歩的な手法の検証

周期時系列の統計解析 (3) 移動平均とフーリエ変換 nino 2017 年 12 月 18 日 移動平均は, 周期時系列における特定の周期成分の消去や不規則変動 ( ノイズ ) の低減に汎用されている統計手法である. ここでは, 周期時系列をコサイン関数で近似し, その移動平均により周期成分の振幅

第 5 章 構造振動学 棒の振動を縦振動, 捩り振動, 曲げ振動に分けて考える. 5.1 棒の縦振動と捩り振動 まっすぐな棒の縦振動の固有振動数 f[ Hz] f = l 2pL である. ただし, L [ 単位 m] は棒の長さ, [ 2 N / m ] 3 r[ 単位 Kg / m ] E r

<4D F736F F D20837E836A837D E82CC88D98FED E12E646F63>

パソコンシミュレータの現状

ギリシャ文字の読み方を教えてください

<4D F736F F F696E74202D D D4F93AE89F097E D F4390B32E B93C782DD8EE682E

θ T [N] φ T os φ mg T sin φ mg tn φ T sin φ mg tn φ θ 0 sin θ tn θ θ sin φ tn φ φ θ φ mg θ f J mg f π J mg π J J 4π f mg 4π f () () /8

Microsoft PowerPoint - 知財報告会H20kobayakawa.ppt [互換モード]

ジャイロスコープの実験

問 3 次に示す材料及び厚さの板のうち 音響透過損失が最も大きいものはどれか ただし 各材料の密度は下表のとおりとし 屈曲振動の影響は無視できるものとする 材料 厚さ (mm) 材料 密度 (kg/m 3 ) (1) 合板 10 合板 (2) 鉄板 2 鉄 (3)

ACモーター入門編 サンプルテキスト

Autodesk Inventor Skill Builders Autodesk Inventor 2010 構造解析の精度改良 メッシュリファインメントによる収束計算 予想作業時間:15 分 対象のバージョン:Inventor 2010 もしくはそれ以降のバージョン シミュレーションを設定する際

図 2.Cat2 ケーブルの減衰特性 通常伝送線路の減衰特性は 1-1) 式のように 3つのパラメータで近似されます DC 抵抗表皮効果誘電損失 A + f*b + f*c 1-1) ところが仕様書の特性を見ると0~825MHz までは-5dB でフラット 5.1GHz までは直線的な減衰になってい

第 4 週コンボリューションその 2, 正弦波による分解 教科書 p. 16~ 目標コンボリューションの演習. 正弦波による信号の分解の考え方の理解. 正弦波の複素表現を学ぶ. 演習問題 問 1. 以下の図にならって,1 と 2 の δ 関数を図示せよ δ (t) 2

横浜市環境科学研究所

<4D F736F F F696E74202D20906C8D488AC28BAB90DD8C7689F090CD8D488A D91E F1>

国土技術政策総合研究所 研究資料

「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」の改訂に伴う島根原子力発電所3号機の耐震安全性評価結果中間報告書の提出について

050920_society_kmiz.odp

ギリシャ文字の読み方を教えてください

板バネの元は固定にします x[0] は常に0です : > x[0]:=t->0; (1.2) 初期値の設定をします 以降 for 文処理のため 空集合を生成しておきます : > init:={}: 30 番目 ( 端 ) 以外については 初期高さおよび初速は全て 0 にします 初期高さを x[j]

道路橋の耐震設計における鉄筋コンクリート橋脚の水平力 - 水平変位関係の計算例 (H24 版対応 ) ( 社 ) 日本道路協会 橋梁委員会 耐震設計小委員会 平成 24 年 5 月

Microsoft PowerPoint - シミュレーション工学-2010-第1回.ppt

スライド 1

加振装置の性能に関する検証方法 Verification Method of Vibratory Apparatus DC-X デジタルカメラの手ぶれ補正効果に関する測定方法および表記方法 ( 光学式 ) 発行 一般社団法人カメラ映像機器工業会 Camera & Imaging Pr

降圧コンバータIC のスナバ回路 : パワーマネジメント

Microsoft PowerPoint - ce07-13b.ppt

Q

PowerPoint プレゼンテーション

西松建設技報

Microsoft Word - 4_構造特性係数の設定方法に関する検討.doc

建電協Template

杭の事前打ち込み解析

seika.PS

untitled

untitled

PowerPoint Presentation

周波数特性解析

< B837B B835E82C982A882AF82E991CF905593AE90AB8CFC8FE382C98AD682B782E988EA8D6C8E40>

<4D F736F F D2091E6358FCD31328B438FDB A5182F08ADC82DE816A2E646F6378>

RMS(Root Mean Square value 実効値 ) 実効値は AC の電圧と電流両方の値を規定する 最も一般的で便利な値です AC 波形の実効値はその波形から得られる パワーのレベルを示すものであり AC 信号の最も重要な属性となります 実効値の計算は AC の電流波形と それによって

エラー動作 スピンドル動作 スピンドルエラーの計測は 通常 複数の軸にあるセンサーによって行われる これらの計測の仕組みを理解するために これらのセンサーの 1つを検討する シングル非接触式センサーは 回転する対象物がセンサー方向またはセンサー反対方向に移動する1 軸上の対象物の変位を測定する 計測

Microsoft PowerPoint - 2_6_shibata.ppt [互換モード]

スライド 1

平成18年度第8章外部加熱型改質システム研究統括

<4D F736F F F696E74202D2091AA88CA91E589EF8D E9197BF62208E E707074>

物理演習問題

<4D F736F F D20332E322E332E819C97AC91CC89F090CD82A982E78CA982E9466F E393082CC8D5C91A291CC90AB945C955D89BF5F8D8296D85F F8D F5F E646F63>


Microsoft PowerPoint - 画像工学2007-5印刷用

ÿþŸb8bn0irt

コンクリート工学年次論文集 Vol.28

<4D F736F F D208F438E6D985F95B689FC90B392F990B3312E646F63>

RLC 共振回路 概要 RLC 回路は, ラジオや通信工学, 発信器などに広く使われる. この回路の目的は, 特定の周波数のときに大きな電流を得ることである. 使い方には, 周波数を設定し外へ発する, 外部からの周波数に合わせて同調する, がある. このように, 周波数を扱うことから, 交流を考える

研究成果報告書

耳桁の剛性の考慮分配係数の計算条件は 主桁本数 n 格子剛度 zです 通常の並列鋼桁橋では 主桁はすべて同じ断面を使います しかし 分配の効率を上げる場合 耳桁 ( 幅員端側の桁 ) の断面を大きくすることがあります 最近の桁橋では 上下線を別橋梁とすることがあり また 防音壁などの敷設が片側に有る

<4D F736F F D B4389F D985F F4B89DB91E88250>

小野測器レポート「振動の減衰をあらわす係数」



<4D F736F F D208E9197BF DDA89D78E8E8CB182CC8FDA8DD78C7689E6816A2E646F6378>

Application Note 光束の評価方法に関して Light Emitting Diode 目次 1. 概要 2. 評価方法 3. 注意事項 4. まとめ This document contains tentative information; the contents may chang

Super Build/FA1出力サンプル

剛体過去問解答例 2 1.1) 長さの棒の慣性モーメントは 公式より l I G = Ml /12 A 点のまわりは平行軸の定理より 2 2 I A = Ml /12 + M ( l / 2) = Ml 2 / 3 B y 2) 壁からの垂直抗力を R, 床からの垂直抗力と摩擦力を N,f とすると

木村の物理小ネタ 単振動と単振動の力学的エネルギー 1. 弾性力と単振動 弾性力も単振動も力は F = -Kx の形で表されるが, x = 0 の位置は, 弾性力の場合, 弾性体の自然状態の位置 単振動の場合, 振動する物体に働く力のつり合

Microsoft PowerPoint - chap8.ppt

オペアンプの容量負荷による発振について

領域シンポ発表

Microsoft PowerPoint - fuseitei_6

国土技術政策総合研究所資料

インターリーブADCでのタイミングスキュー影響のデジタル補正技術

1/11 SalomeMeca による構造解析 ( 線形 非線形 ) の紹介 1. 自己紹介 2. SalomeMeca の概要 3. SalomeMeca でできること ( 確認した項目 ) 4. 具体的実施例の紹介 5. 解析結果 ( 非線形 動解析 ) の事例 6. まとめ 7. 付録 (Co

<4D F736F F D D834F B835E5F8FDA8DD C E646F63>

Salome-Meca を用いたモーダル解析の解析手順 今回はモーダル解析を DEXCS-Salome6-64bit を用いて行う 平成 24 年 11 月 21 日岐阜高専 DALAB 鍔田広美 目次 1. 解析概要 2. SALOME の起動 3. ファイルの作成 4. Geometry でモデ

フィードバック ~ 様々な電子回路の性質 ~ 実験 (1) 目的実験 (1) では 非反転増幅器の増幅率や位相差が 回路を構成する抵抗値や入力信号の周波数によってどのように変わるのかを調べる 実験方法 図 1 のような自由振動回路を組み オペアンプの + 入力端子を接地したときの出力電圧 が 0 と

eq2:=m[g]*diff(x[g](t),t$2)=-s*sin(th eq3:=m[g]*diff(z[g](t),t$2)=m[g]*g-s* 負荷の座標は 以下の通りです eq4:=x[g](t)=x[k](t)+r*sin(theta(t)) eq5:=z[g](t)=r*cos(the

航空機の運動方程式

スライド 1

PowerPoint プレゼンテーション

スペクトルに対応する英語はスペクトラム(spectrum)です

PowerPoint プレゼンテーション

2009 年 11 月 16 日版 ( 久家 ) 遠地 P 波の変位波形の作成 遠地 P 波の変位波形 ( 変位の時間関数 ) は 波線理論をもとに P U () t = S()* t E()* t P() t で近似的に計算できる * は畳み込み積分 (convolution) を表す ( 付録

以下 変数の上のドットは時間に関する微分を表わしている (ex. 2 dx d x x, x 2 dt dt ) 付録 E 非線形微分方程式の平衡点の安定性解析 E-1) 非線形方程式の線形近似特に言及してこなかったが これまでは線形微分方程式 ( x や x, x などがすべて 1 次で なおかつ

untitled

0302

測定コード石神 A002 測定日時 2011 年 03 月 14 日 00 時 20 分

<4D F736F F F696E74202D2091E63489F15F436F6D C982E682E992B48D8291AC92B489B F090CD2888F38DFC E B8CDD8

Microsoft PowerPoint - DigitalMedia2_3b.pptx

Microsoft PowerPoint - 1.プロセス制御の概要.pptx

Transcription:

最上試験線における 8 導体送電線の加振試験結果 Results of Forced Excitation Test to 8bundled Conductors at Mogami Test Line 齊藤寿幸 (T. Saito) 三塚洋明 (H. Mitsuzuka) 菊池武彦 (T. Kikuchi) 東京電力株式会社 東京電力株式会社 東京電力株式会社 武田浩三 (K. Takeda) 中澤貞範 (S. Nakazawa) 白岩岳治 (T. Shiraiwa) ( 研究開発グループ ) ( 研究開発グループ ) ( 研究開発グループ ) 概要送電線のギャロッピング研究では 固有振動数や減衰定数など ケーブルとしての振動特性を調査することが不可欠である 得られた結果は固有振動の確認や 正しい減衰率を与えることで モデル解析の精度を向上させる UHV8 導体送電線に関しては 固有振動数 減衰定数の測定例は非常に少ないので UHV 送電線におけるギャロッピング対策技術の開発研究の一環として 最上試験線 ( 山形県庄内町 ) において実規模 8 導体の加振試験も実施し UHV 級設備の 8 導体送電線の固有振動数や減衰定数などの基本的な振動特性調査を行ったので その概要を報告する 図 1 最上試験線 UHV 送電線の全景 (8 導体が 2 相架線されているが 試験は下相で実施した ) この論文は 平成 17 年電気学会電力 エネルギー部門大会の論文 346 を再編集したものです AEW 第 34 号 - 9 -

1. 加振試験の方法加振試験は 6 号鉄塔 -7 号鉄塔の 61m 長径間に ACSR61mm 2 8 導体を 2 相架線し その下相にて行った スペーサは 等間隔で 14 個使用した なお今回の試験では ギャロッピングを発生させて計測したものではないが 8 本の素導体には模擬着雪 (.5D 三角型 : 三角形の高さが電線径の 1/2) を取付けている 鉛直方向と捻回方向の振動モードは 奇数ループのケースでは径間 1/2 偶数ループのケースでは径間 1/4 からロープを垂らし 人力で加振して発生させた ( 図 2 3 参照 ) 水平方向の振動モードは 径間中央のスペーサをワイヤーロープで 4 号鉄塔を介して水平方向に引張り 次に破断器により瞬時に電線を引離して発生させた ( 図 4 参照 ) 振動モードの測定は 径間 1/4,1/2 に取付けた標的の挙動をリアルタイムで画像処理し 変位と捻回の時系列データに変換した また同時に風向風速と張力の時系列データを記録した 6 7 鉛直方向 2,4 ルーフ 加振捻回 2 ルーフ 加振 鉛直方向 3 ルーフ 加振捻回 3 ルーフ 加振 高低差 1 6.8m 弛度 32m 61m 図 2 鉛直 捻回方向加振 図 3 加振試験中の 8 導体送電線 4 号鉄塔 6 号鉄塔 7 号鉄塔 61m S/2 付近の 8 導体スペーサ 破断器 破断器により ワイヤーを瞬断する 引き込み 図 4 ウインチ 水平方向加振 4 号鉄塔 AEW 第 34 号 - 1 -

2. 振動周波数 2.1 水平 鉛直方向の振動周波数表 1 に加振試験および固有値解析 (CAFSS ) による水平 鉛直方向の振動周波数を示す また 図 5 に加振して得た振動モードを示す 試験結果と固有値解析結果は良く一致していると言える また これまで同試験線の径間長 36mにて試験した 4 導体送電線と同様に 鉛直 2 ループの振動周波数は 水平 1 ループの約 2 倍の値となっている 弛度と支持点高低差が小さい場合の ケーブル固有の動特性を示したものと考えられる (1) 2.2 捻回方向の振動周波数表 2 に加振試験による捻回方向の振動周波数を示す 加振試験では 鉛直方向と捻回方向の振動周波数は 概ね等しい結果となった 一方 加振試験と固有値解析では 捻回方向の振動周波数に差が生じている これは解析モデルへの回転慣性の入力値による影響と考えられ 今後加振試験結果を基にして入力値を検討してゆく 表 1 水平 鉛直方向の振動周波数 モード形状 振動 加振試験固有値解析 水平 1ループ.92.96 鉛直 2 ループ.183.189 鉛直 3 ループ.267.268 鉛直 4 ループ.375.379 表 2 捻回方向の振動周波数 モード形状 振動 加振試験固有値解析 捻回 2 ループ.192.531 捻回 3 ループ.258.733 水平 1 ループ 鉛直 2 ループ 捻回 2 ループ 鉛直 3 ループ 捻回 3 ループ 鉛直 4 ループ 図 5 発生させた振動モード AEW 第 34 号 - 11 -

3. 減衰定数表 3 に振動モードに対する減衰定数を示す 既設送電線の減衰定数は.2%~4% の範囲にあると言われており (2) 8 導体送電線もその範囲内に入っている 鉛直方向振動では 鉛直 3 ループの減衰定数が大きい 図 6 7 に鉛直 2 ループと鉛直 3 ループの変位の自由振動を示したが 変位変動に対する張力変動比は 2,N/1.4m,2,5N/.6mであり 鉛直 3 ループは 変位変動に対する張力変動が大きいことが分かる 式 (1) に示すように モード減衰比は 1 周期当たりのモード散逸エネルギーの 最大変位によって蓄えられるひずみエネルギーに対する比として定義されている 張力変動が大きいために ひずみエネルギー比が大きくなって減衰が大きくなったと考えられる (3) 2π 損失係数 ( 最大変位による歪エネルギー ) 減衰比 = ( 最大変位による歪エネルギー )+ 初期歪エネルギー -------(1) 捻回方向振動の減衰定数では 2 ループの方が 3 ループより大きくなった 2 ループの方が捻回しやすく 電線素線間の摩擦によるエネルギー消耗が大きくなり 減衰率が大きくなったものと考えられる 表 3 振動モードと減衰定数 (%) モード形状 減衰定数 (%) 水平 1ループ 鉛直 2ループ.9 鉛直 3ループ 1.4 鉛直 4ループ.91 捻回 2ループ 2.1 捻回 3ループ 1. - - - 2 4 6 8 1 12 張力 (N) 3 2 1-1 -2-3 図 6 鉛直 2 ループの自由振動 2 4 6 8 1 12 - - - 2 4 6 8 1 12 張力 (N) 3 2 1-1 -2-3 図 7 鉛直 3 ループの自由振動 2 4 6 8 1 12 なお 鉛直 2 ループにおいて 張力の振動周波数は変位周波数の約 2 倍で発現すると言われている 変位の 1 周期間に 張力は逆対称で 2 周期分振動しているためである その例として 図 8 に AEW 第 34 号 - 12 -

図 6 の鉛直 2 ループの変位と張力の自由振動のスペクトラムを示した 変位の自由振動の周波数.183Hz に対して 張力の自由振動の周波数は約 2 倍の.383Hz を示している spectrum (m).5.3.2.1. 変位 2.18.383..2.6 1. spectrum (N) 25 15 1 5 張力..2.6 1. 図 8 鉛直 2 ループの変位 張力のスペクトラム また 図 9 には実際に発生した鉛直 2 ループギャロッピングの変位と張力の例を示した 変位の周波数.171Hz に対し 張力の周波数は.344Hz を示している 張力 (kn) 4 3 2 1-1 -2 5 1 15 2 25 3 35 4 45 4 35 3 時間 (sec) 25 5 1 15 2 25 3 35 4 時間 (sec) spectrum spectrum 1.171Hz.6.2.2.6 1 1.4 1.6.2.344Hz.2.6 1 図 9 鉛直 2 ループギャロッピングの変位 張力のスペクトラム 4. まとめ 今後の課題 (1) 長径間 ( 径間長 61m) の 8 導体送電線において 人工加振試験を実施し 固有振動と減衰定数を調査した (2) 試験した 2 ループ 3 ループでは 鉛直方向と捻回方向の振動周波数は概ね等しい (3) 減衰定数は 既設送電線の減衰定数の範囲.2%~4% にあることを確認した (4) 今後は ここで得られた結果を解析の精度向上に反映させる 参考文献 (1) 清水ほか : 4 導体送電線の動的挙動に関する検討, 構造工学論文集 Vol.46A,2,3 (2),(3) 電気学会 : 電気学会技術報告第 844 号,pp.39-4,21,7 CAFFS は ( 財 ) 電力中央研究所にて開発された有限要素法解析コード 登録番号 3426 AEW 第 34 号 - 13 -