( 表 層 ) (レベリング 層 ) 50mm 平 均 30mm 平 均 80mm 構 造 物 ( 表 層 ) (レベリング 層 ) 50mm 平 均 30mm 平 均 80mm コンクリート 床 版 タックコート 鋼 床 版 タックコート 防 水 層 成 型 目 地 材 H=8cm 接 着 層 (

Similar documents
適 用 範 囲 を 拡 大 するために 試 験 施 工 を 実 施 した 図 -1~ に 通 常 期 施 工 の 試 験 施 工 箇 所 から 採 取 した 中 温 化 混 合 物 と のコアの 締 固 め 度 を 示 す スト レートアスファルトを 用 いた 加 熱 アスファルト 混 合 物 お

目 次 第 1. 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 (1) 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 (2) 施 行 者 の 名 称 1 第 2. 施 行 区 1 (1) 施 行 区 の 位 置 1 (2) 施 行 区 位 置 図 1 (3) 施 行 区 の 区 域 1 (4) 施

Microsoft Word 印刷ver 本編最終no1(黒字化) .doc

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

<6D33335F976C8EAE CF6955C A2E786C73>

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

<4D F736F F D B83578F4390B E797748CA E88E68E7792E88AEE8F805F48508C668DDA95AA816A E646F63>

する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

<93798D488E7B8D488AC7979D977697CC5F F96DA8E9F2E786264>

表紙

市街化区域と市街化調整区域との区分

目 改 正 項 目 軽 自 動 車 率 の 引 上 げ 〇 国 及 び 地 方 を 通 じた 自 動 車 関 連 制 の 見 直 しに 伴 い 軽 自 動 車 の 標 準 率 が 次 のとおり 引 き 上 げられます 車 種 区 分 引 上 げ 幅 50cc 以 下 1,000 円 2,000 円

<4D F736F F D208FE DC926E8BE6926E8BE68C7689E681408C7689E68F912E646F63>

平成19年9月改定

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

資 料 -6 平 成 20 年 度 第 2 回 北 陸 地 方 整 備 局 事 業 評 価 監 視 委 員 会 特 定 構 造 物 改 築 事 業 事 後 評 価 説 明 資 料 平 成 20 年 11 月 北 陸 地 方 整 備 局 -0-

<4D F736F F D F8DC4955D89BF92B28F915F8D4C93638DBB90E895942E646F63>

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

Microsoft Word [公表用資料]_様式1-1.doc

能勢町市街化調整区域における地区計画のガイドライン

6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

第 1 章 総 括 事 項 第 1 節 一 般 事 項 1 仕 様 書 の 適 用 この 仕 様 書 は 山 形 県 企 業 局 酒 田 水 道 事 務 所 発 注 の 平 成 28 年 度 平 田 浄 水 場 及 び 酒 田 工 業 用 水 道 天 日 乾 燥 床 管 理 業 務 委 託 に 適

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

<4D F736F F D E939A88C F087542D315F3289F196DA E69>

工 事 に 伴 う 伐 採 木 量 を 表 5163 に 示 す 伐 採 木 量 は 340.2tと 予 測 する 発 生 する 木 くずについては 樹 木 の 状 態 により 処 理 が 異 なるため できる 限 り 有 効 利 用 が 図 れる 方 法 で 処 理 を 行 う 区 分 表 516

目 次 第 1 土 地 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 1. 土 地 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 2. 施 行 者 の 名 称 1 第 2 施 行 地 区 1 1. 施 行 地 区 の 位 置 1 2. 施 行 地 区 位 置 図 1 3. 施 行 地 区 の 区 域 1 4

m07 北見工業大学 様式①

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

道路位置指定(位置指定道路)とは

スライド 1

1

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

<8C9A90DD94AD90B696D88DDE939982CC8DC48E918CB989BB82C98AD682B782E98E9696B18EE688B CC FC90B3816A2E786477>

Microsoft Word - jigyoukeikakusho.docx

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

 三郷市市街化調整区域の整備及び保全の方針(案)

(\215\\\221\2425\(24.4.1\).jww)

(7) 水 道 事 業 又 は 公 共 下 水 道 の 用 に 供 するポンプ 施 設 (8) 第 一 種 電 気 通 信 事 業 の 用 に 供 する 電 気 通 信 交 換 施 設 (9) 都 市 高 速 鉄 道 の 用 に 供 する 停 車 場 開 閉 所 及 び 変 電 所 (10) 発 電

Taro-条文.jtd

第1章 設計マニュアル 本 編

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

<4D F736F F F696E74202D20819F918D8D87955D89BF95FB8EAE82CC92D482E895FB8BB38EBA2E >

積 載 せず かつ 燃 料 冷 却 水 及 び 潤 滑 油 の 全 量 を 搭 載 し 自 動 車 製 作 者 が 定 める 工 具 及 び 付 属 品 (スペアタイヤを 含 む )を 全 て 装 備 した 状 態 をいう この 場 合 に おいて 燃 料 の 全 量 を 搭 載 するとは 燃 料

川崎市木造住宅耐震診断助成金交付要綱

2. 予 測 2.1. 予 測 項 目 予 測 項 目 は 以 下 のとおりとした 1 埋 設 廃 棄 物 の 掘 削 除 去 に 伴 う 廃 棄 物 2 造 成 等 の 施 工 の 一 時 的 な 影 響 による 建 設 工 事 に 伴 う 副 産 物 ( 建 設 発 生 土 建 設 廃 棄 物

(2) 騒 音 振 動 の 防 止 対 策 工 場 事 業 場 の 規 制 基 準 工 場 事 業 場 の 騒 音 及 び 振 動 は 騒 音 規 制 法 振 動 規 制 法 及 び 静 岡 県 生 活 環 境 の 保 全 等 に 関 する 条 例 によって 規 制 されており 市 長 ( 平 成

主要生活道路について

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

試 験 概 略 試 験 目 的 同 同 一 一 規 規 格 格 の の 電 電 熱 熱 線 線 式 式 ヒーティングユニットを2 台 台 並 並 べ べ 片 片 方 方 のユニットに 遠 遠 赤 赤 外 外 線 線 放 放 射 射 材 材 料 料 である アルミ 合 金 エキスパンションメタルを 組

(5) 農 地 法 ( 昭 和 27 年 法 律 第 229 号 )による 農 地 転 用 が 許 可 されないと 見 込 ま れる 農 用 地 (6) 森 林 法 ( 昭 和 26 年 法 律 第 249 号 ) 第 25 条 第 1 項 第 25 条 の2 第 1 項 及 び 第 41 条 第

新ひだか町住宅新築リフォーム等緊急支援補助金交付要綱

Microsoft Word - 【H 現在版】■ガイドラインv8.doc

総合評価点算定基準(簡易型建築・電気・管工事)

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)


2. 建 築 基 準 法 に 基 づく 限 着 色 項 目 の 地 区 が 尾 張 旭 市 内 にはあります 関 係 課 で 確 認 してください 項 目 所 管 課 窓 口 市 役 所 内 電 話 備 考 がけに 関 する 限 (がけ 条 例 ) 都 市 計 画 課 建 築 住 宅 係 南 庁 舎


スライド 1

18 国立高等専門学校機構

< F2D F97D18BC690EA977093B98DEC90DD8E77906A>

<8BB388F58F5A91EE82A082E895FB8AEE967B95FB906A>

Microsoft Word - 資料3(用途)

公表表紙

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

(Microsoft Word - \221\346\202P\202U\201@\214i\212\317.doc)

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

スライド 1

入札公告 機動装備センター

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

現 行 工 業 地 域 準 工 業 地 域 商 業 地 域 近 隣 商 業 地 域 改 正 後 準 工 業 地 域 ( 特 別 業 務 地 区 ( 第 2 種 ) 及 び 指 定 集 積 区 域 を 除 く) 近 隣 商 業 地 域 2 / 7

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

<4D F736F F D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF D6A2E646F6378>

xls

3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

16 日本学生支援機構

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

< DB8CAF97BF97A6955C2E786C73>

1_2013BS(0414)

Microsoft Word  要綱.doc

2-3.xdw

第 40 回 中 央 近 代 化 基 金 補 完 融 資 推 薦 申 込 み 公 募 要 綱 1 公 募 推 薦 総 枠 30 億 円 一 般 物 流 効 率 化 促 進 中 小 企 業 高 度 化 資 金 貸 付 対 象 事 業 の 合 計 枠 2 公 募 期 間 平 成 28 年 6 月 20

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

(2) 国 道 196 号 自 転 車 走 行 空 間 社 会 実 験 ( 平 成 21 年 度 ) 概 要 松 山 市 内 の 国 道 196 号 において 自 転 車 レーンを 設 置 する 社 会 実 験 を 実 施 し 歩 行 者 と 自 転 車 の 分 離 による 走 行 空 間 の 安

の 購 入 費 又 は 賃 借 料 (2) 専 用 ポール 等 機 器 の 設 置 工 事 費 (3) ケーブル 設 置 工 事 費 (4) 防 犯 カメラの 設 置 を 示 す 看 板 等 の 設 置 費 (5) その 他 設 置 に 必 要 な 経 費 ( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

佐渡市都市計画区域の見直し

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

工 業 用 水 道 更 新 耐 震 化 事 業 の 費 用 対 効 果 の 算 定 工 業 用 水 道 更 新 耐 震 化 事 業 における 費 用 対 効 果 を 工 業 用 水 道 事 業 に 係 る 政 策 評 価 実 施 要 領 ( 経 済 産 業 省 ) 及 び 費 用 対 効 果 分 析

Microsoft Word - 都市計画法第34条第11号及び第12号

第 1 条 適 用 範 囲 本 業 務 方 法 書 は 以 下 の 性 能 評 価 に 適 用 する (1) 建 築 基 準 法 施 行 令 ( 以 下 令 という ) 第 20 条 の7 第 1 項 第 二 号 表 及 び 令 第 20 条 の 8 第 2 項 の 認 定 に 係 る 性 能 評

2. 上 部 工 形 式 の 検 討 (1) 現 橋 における 課 題 昭 和 63 年 に 完 成 した 現 橋 は 当 時 の 最 先 端 技 術 に より 以 下 の 上 部 工 形 式 となっている 3 径 間 連 続 鋼 床 版 2 主 鈑 桁 側 橋 梁 3 径 間 連

<4D F736F F D2090BC8BBB959491BA8F5A91EE8A C52E646F63>

用途地域等に関する指定方針

<4D F736F F F696E74202D208CE38AFA8D8297EE8ED288E397C390A CC8A AE98EBA8DEC90AC816A2E707074>

Taro-H19退職金(修正版).jtd

6. 共 有 等 に 係 る 固 定 資 産 の 判 定 3 共 有 に 係 る 固 定 資 産 については それぞれの 共 有 者 が 他 に 固 定 資 産 を 所 有 している 場 合 であっても その 資 産 とは 別 個 に 共 有 されている 固 定 資 産 を 別 の 人 格 が 所

<4D F736F F D AC90D1955D92E CC82CC895E DD8C D2816A2E646F63>

Transcription:

第 6 章 各 種 の 舗 装 6-1 概 説 舗 装 には 各 種 の 舗 装 があるが これらは1 適 用 箇 所 2 機 能 および 材 料 3 構 造 により 区 分 すること ができる 本 章 で 説 明 する 各 種 の 舗 装 を 表 -6 1に 示 す 表 -6 1 各 種 の 舗 装 分 類 名 称 適 用 箇 所 別 の 分 類 橋 面 舗 装 トンネル 内 舗 装 岩 盤 上 の 舗 装 チェーン 脱 着 場 の 舗 装 取 付 道 路 の 舗 装 非 常 駐 車 帯 の 舗 装 路 肩 の 舗 装 排 水 性 舗 装 透 水 性 舗 装 半 たわみ 性 舗 装 ロールドアスファルト 舗 装 機 能 別 および 材 料 別 の 分 類 凍 結 抑 制 舗 装 着 色 舗 装 すべり 止 め 舗 装 明 色 舗 装 砕 石 マスチック 舗 装 保 水 性 舗 装 グースアスファルト 舗 装 フォームドアスファルト 舗 装 大 粒 径 アスファルト 舗 装 中 温 化 舗 装 土 系 舗 装 構 造 別 の 分 類 フルデプスアスファルト 舗 装 コンポジット 舗 装 6-2 適 用 箇 所 別 の 舗 装 6-2-1 橋 面 舗 装 橋 面 舗 装 は 交 通 荷 重 雨 水 その 他 の 気 象 条 件 などから 橋 梁 の 床 版 を 保 護 すると 同 時 に 交 通 車 両 の 快 適 な 走 行 性 を 確 保 することを 目 的 としている また 橋 梁 部 は 代 替 道 路 が 少 なく 交 通 の 要 となるこ とから 耐 久 性 の 高 い 舗 装 とする 必 要 がある 橋 面 舗 装 はアスファルト 舗 装 を 標 準 とし 床 版 の 不 陸 等 を 考 慮 して2 層 仕 上 げとする なお 舗 装 厚 は80mmを 標 準 とする コンクリート 床 版 (PC 床 版 含 )には 桁 形 式 及 び 床 版 形 式 にかかわらず 全 橋 梁 の 全 面 に 防 水 層 を 施 工 す るものとし 鋼 床 版 の 基 層 レベリング 層 にはグースアスファルトの 使 用 を 標 準 とし 防 水 層 は 設 けず に 防 錆 を 兼 ねた 瀝 青 系 (ゴム 入 り)の 接 着 剤 を 塗 布 する - 158 -

( 表 層 ) (レベリング 層 ) 50mm 平 均 30mm 平 均 80mm 構 造 物 ( 表 層 ) (レベリング 層 ) 50mm 平 均 30mm 平 均 80mm コンクリート 床 版 タックコート 鋼 床 版 タックコート 防 水 層 成 型 目 地 材 H=8cm 接 着 層 ( 設 計 要 領 道 路 編 p.8-66より) 図 -6 1 コンクリート 床 版 (PC 版 含 ) 上 の 舗 装 施 工 例 図 -6 2 鋼 床 版 上 の 舗 装 施 工 例 注 この 舗 装 構 成 はあくまで 一 方 向 一 車 線 であり 片 勾 配 の 箇 所 レベリングが 厚 くなる 場 合 などについて は 別 途 舗 装 構 成 を 検 討 する 必 要 がある 1) 表 層 材 料 表 層 の 厚 さは50mmとし 6 密 粒 度 アスコン( 新 20FH) 改 質 Ⅱ 型 または7 密 粒 度 アスコン( 新 20FH) 改 質 Ⅰ 型 とする 表 -6 2 表 層 材 料 の 使 用 区 分 道 路 の 区 分 第 1 種 2 種 3 種 1 級 2 級 4 種 1 級 の 道 路 その 他 の 道 路 表 層 材 料 6 密 粒 度 アスコン( 新 20FH) 改 質 Ⅱ 型 7 密 粒 度 アスコン( 新 20FH) 改 質 Ⅰ 型 ( 舗 装 マニュアル( 新 潟 県 )p.110より) 2)レベリング 層 材 料 レベリング 層 の 厚 さは 平 均 で30mmとし 床 版 の 種 類 に 応 じて 以 下 とする (ⅰ)コンクリート 床 版 (PC 床 版 含 ) コンクリート 床 版 (PC 床 版 含 )には 横 断 勾 配 の 調 整 およびレベリングのため レベリング 層 を 設 けるものとし 使 用 する 混 合 物 は11 密 粒 度 アスコン(13FH) 改 質 材 入 りを 標 準 とするが 砕 石 マスチ ック 混 合 物 (5) 改 質 材 入 りも 検 討 する (ⅱ) 鋼 床 版 鋼 床 版 のレベリング 層 にはグースアスファルトの 使 用 を 標 準 とする ただし グースアスファル トは 縦 断 勾 配 が4% 以 上 となると 混 合 物 が 舗 設 中 に 流 動 する 恐 れがあること また1 回 の 舗 設 面 積 が500m2( 混 合 物 重 量 50t 程 度 )となるとグースアスファルトの 入 手 が 困 難 となること 等 から こ のような 条 件 下 ではレベリング 層 に11 密 粒 度 アスコン(13FH) 改 質 材 入 りまたは 砕 石 マスチック 混 - 159 -

合 物 (5) 改 質 材 入 りを 用 いても 良 い ただし 11 密 粒 度 アスコン(13FH) 改 質 材 入 りを 用 いる 場 合 は 防 水 層 を 設 け 雨 水 等 から 鋼 床 版 を 保 護 する 必 要 がある グースアスファルトは 舗 装 後 の 冷 却 に 伴 って 構 造 物 と 舗 装 本 体 の 間 に 間 隙 が 生 じ 防 水 の 観 点 か ら 好 ましくないため 成 型 目 地 材 を 施 工 するものとする 3) 防 水 層 防 水 層 はシート 系 塗 膜 系 舗 装 系 の3 種 類 に 大 別 されるが 接 着 性 に 優 れ 舗 設 時 の 熱 に 耐 えるこ とができ 耐 水 性 耐 久 性 に 優 れた 材 料 を 選 定 しなければならない 防 水 層 の 設 置 にあたっての 詳 細 は 道 路 橋 鉄 筋 コンクリート 床 版 防 水 層 設 計 施 工 資 料 第 2 章 2.4 防 水 層 の 構 成 ならびに 新 潟 県 道 路 橋 計 画 のてびき 6-2 橋 面 構 成 による 6-2-2 トンネル 内 舗 装 道 路 照 明 を 必 要 とするような 延 長 の 長 いトンネルは 照 明 効 果 および 耐 久 性 の 向 上 を 図 るため 一 般 的 にセメントコンクリート 舗 装 明 色 舗 装 または 半 たわみ 性 舗 装 を 選 定 する また 延 長 の 短 い 場 合 は 一 般 的 にトンネル 前 後 の 舗 装 工 種 と 同 一 にする アスファルト 舗 装 を 採 用 する 場 合 は できるだ け 明 色 性 耐 久 性 に 富 む 舗 装 とすること 舗 装 構 成 はコンクリート 舗 装 による 場 合 3-7 コンクリート 舗 装 (p.42) を 参 照 し アスファルト 舗 装 で 路 床 路 盤 を 設 けることのできる 構 造 の 場 合 は 3-5 アスファルト 舗 装 (p.32) により 決 定 する その 他 については 舗 装 施 工 便 覧 を 参 考 にする なお 新 潟 県 ではトンネル 内 の 舗 装 として 転 圧 コンクリート 舗 装 (RCCP)は 当 面 の 間 使 用 しないと している ( 平 成 15 年 3 月 10 日 道 建 第 425 号 ) 6-2-3 岩 盤 上 の 舗 装 岩 盤 上 の 舗 装 は 路 床 面 下 約 1m 以 内 に 岩 盤 がある 場 合 その 岩 盤 の 性 状 をよく 把 握 し 施 工 を 適 切 に 行 うこと 6-2-4 チェーン 着 脱 場 の 舗 装 チェーン 着 脱 場 の 設 置 位 置 及 び 着 脱 場 の 規 模 施 設 の 内 容 等 の 計 画 ならびに 設 計 については チ ェーン 着 脱 場 計 画 の 基 準 ( 案 ) ( 新 潟 県 土 木 部 道 路 維 持 課 同 道 路 建 設 課 H.6.3)によるものとする - 160 -

6-2-5 取 付 道 路 の 舗 装 本 線 の 舗 装 に 接 続 する 取 付 道 路 の 舗 装 は 道 路 工 事 施 行 承 認 に 係 る 承 認 基 準 によるものとする 交 差 角 は 原 則 として 直 角 とする 取 付 道 路 の 縦 断 勾 配 は 8% 以 下 とする ( 特 に 冬 期 交 通 が 多 い 道 路 は 状 況 に 応 じ 6% 以 下 とするよう 考 慮 する ) 取 付 道 路 の 縦 断 勾 配 は8% 以 下 とし 接 続 する 市 管 理 道 路 の 路 肩 から 表 -6 3に 示 す 一 定 区 間 の 延 長 が 原 則 として 縦 断 勾 配 を2.5% 以 下 とすること 取 付 道 路 市 管 理 道 路 取 付 道 路 延 長 L 延 長 L 8% 以 下 2.5% 以 下 2.5% 以 下 8% 以 下 下 り 勾 配 上 り 勾 配 図 -6 3 取 付 舗 装 延 長 のとり 方 表 -6 3 2.5% 区 間 の 延 長 取 付 道 路 の 幅 員 延 長 L 5.5m 以 上 10m 以 上 3.5m 以 上 5.5m 未 満 6m 以 上 3.5m 未 満 3m 以 上 取 付 道 路 が 未 舗 装 道 路 の 場 合 は 原 則 として 接 続 する 市 管 理 道 路 の 路 肩 から 表 -6 4に 示 す 延 長 の 区 間 の 舗 装 を 行 う 舗 装 構 成 については 取 付 道 路 の 管 理 者 と 協 議 し 決 定 することとする 舗 装 構 成 の 参 考 を 表 -6 5に 示 す 表 -6 4 取 付 道 路 が 砂 利 道 の 場 合 の 舗 装 延 長 取 付 道 路 の 幅 員 舗 装 延 長 ( 注 )) 取 付 勾 配 により 舗 装 延 長 に 次 の 補 正 値 を 加 えること 5.5m 以 上 12m 以 上 下 り 勾 配 補 正 なし 3.5m 以 上 5.5m 未 満 10m 以 上 上 り 勾 配 (1% 未 満 ) 補 正 なし 上 り 勾 配 (1% 以 上 ) 1% 増 すごとに 延 長 2m 増 3.5m 未 満 5m 以 上 - 161 -

表 -6 5 取 付 舗 装 構 成 ( 参 考 ) 道 路 種 別 舗 装 構 成 摘 要 表 層 5cm 大 規 模 な 農 道 等 につい 農 道 17cm ては 別 途 協 議 する 路 盤 12cm ( 舗 装 マニュアル( 新 潟 県 )p.112 抜 粋 ) 注 1 表 層 の 材 料 は5 密 粒 度 アスコン( 新 20FH)を 標 準 とし 人 力 施 工 の 場 合 は9 密 粒 度 アスコン (13F)Bを 標 準 とする 注 2 路 盤 は 在 来 砂 利 層 を 利 用 するが 不 足 厚 については 再 生 クラッシャラン40mmで 補 充 する 注 3 現 在 交 通 量 のきわめて 少 ないもの(1 日 20 台 以 下 )あるいは 農 道 等 の 中 で 特 に 必 要 と 認 めないも のについては 舗 装 しないものとする 6-2-6 非 常 駐 車 帯 の 舗 装 非 常 駐 車 帯 は 路 肩 に 接 しているスペースで 自 動 車 が 数 台 駐 車 できる 程 度 のものを 言 う 舗 装 構 成 は 表 -6 6を 標 準 とするが 大 型 車 両 の 利 用 が 多 い 所 および 現 道 前 後 のCBR 値 が 低 い 所 では 別 途 検 討 する 表 -6 6 非 常 駐 車 帯 の 舗 装 構 成 表 層 路 盤 摘 要 材 料 5 密 粒 度 アスコン( 新 20FH) 再 生 クラッシャラン40mm T<100 台 / 日 信 頼 性 75% CBR6 程 度 厚 さ 5cm 25cm の 厚 さを 参 考 としている ( 舗 装 マニュアル( 新 潟 県 )p.113 より) 6-2-7 路 肩 の 舗 装 路 肩 の 舗 装 については 下 記 の 横 断 構 成 を 標 準 とし 路 肩 構 造 は 車 道 と 同 一 舗 装 構 成 とする また 路 肩 の 幅 の 詳 細 については 道 路 構 造 令 によるものとするが 50cm 以 上 を 標 準 とし 保 護 路 肩 の 幅 は 路 上 施 設 ( 車 両 用 防 護 柵 )を 設 置 する 場 合 は 75cm それ 以 外 の 場 合 は 50cm を 標 準 とする ただし 車 両 用 防 護 柵 S A 種 を 用 いる 場 合 は 100cm を 標 準 とする 舗 装 端 部 の 施 工 幅 差 は 中 間 層 基 層 瀝 青 安 定 処 理 路 盤 については 5cm 粒 状 路 盤 については 10cm を 標 準 とする ただし 交 通 量 区 分 N3 以 上 における 下 層 路 盤 については 舗 装 端 部 の 施 工 幅 差 を 設 けないこととする - 162 -

第 3 種 区 第 1 級 第 2~4 級 分 表 -6 7 路 肩 の 幅 員 車 道 の 左 側 に 設 ける 路 肩 の 幅 員 ( 単 位 メートル) 普 通 道 路 1.25( 0.75) 小 型 道 路 0.75 普 通 道 路 0.75( 0.5) 小 型 道 路 0.5 第 5 級 0.5 車 道 の 右 側 に 設 ける 路 肩 の 幅 員 ( 単 位 メートル) 第 4 種 0.5 0.5 やむを 得 ない 箇 所 については ()の 値 まで 縮 小 することができる 0.5 1) 舗 装 計 画 交 通 量 N1 N2 路 肩 車 道 車 道 路 肩 ( 幅 50cm 以 上 ) 保 護 路 肩 10cm 表 層 5 密 粒 度 アスコン( 新 20FH) 路 盤 再 生 クラッシャラン 2) 舗 装 計 画 交 通 量 N3 N4 路 肩 車 道 車 道 路 肩 ( 幅 50cm 以 上 ) 保 護 路 肩 10cm 表 層 5 密 粒 度 アスコン( 新 20FH) 上 層 路 盤 粒 度 調 整 砕 石 下 層 路 盤 再 生 クラッシャラン 3) 舗 装 計 画 交 通 量 N5 路 肩 車 道 車 道 路 肩 ( 幅 50cm 以 上 ) 保 護 路 肩 5cm 15cm 表 層 基 層 5 密 粒 度 アスコン( 新 20FH) 2 粗 粒 度 アスコン(20) 上 層 路 盤 粒 度 調 整 砕 石 下 層 路 盤 再 生 クラッシャラン - 163 -

4) 舗 装 計 画 交 通 量 N6 路 肩 車 道 車 道 路 肩 ( 幅 50cm 以 上 ) 保 護 路 肩 5cm 20cm 10cm 表 層 基 層 5 密 粒 度 アスコン( 新 20FH) 2 粗 粒 度 アスコン(20) 上 層 路 盤 1 瀝 青 安 定 処 理 (25) 上 層 路 盤 粒 度 調 整 砕 石 下 層 路 盤 再 生 クラッシャラン 5) 舗 装 計 画 交 通 量 N7 路 肩 車 道 車 道 路 肩 ( 幅 50cm 以 上 ) 保 護 路 肩 25cm 15cm 10cm 5cm 表 層 中 間 層 基 層 5 密 粒 度 アスコン( 新 20FH) 2 粗 粒 度 アスコン(20) 2 粗 粒 度 アスコン(20) 上 層 路 盤 1 瀝 青 安 定 処 理 (25) 上 層 路 盤 粒 度 調 整 砕 石 下 層 路 盤 再 生 クラッシャラン 6) 路 肩 中 央 帯 に 構 造 物 を 含 む 場 合 a)0.75m 未 満 の 場 合 b)0.75m 以 上 の 場 合 c) 構 造 物 までの 距 離 が 0.75m 以 上 の 場 合 路 肩 または 中 央 帯 幅 =0.75m 未 満 車 道 路 肩 または 中 央 帯 幅 =0.75m 以 上 車 道 路 肩 または 中 央 帯 幅 車 道 0.75m 以 上 上 層 路 盤 上 層 路 盤 上 層 路 盤 下 層 路 盤 下 層 路 盤 下 層 路 盤 路 肩 端 部 まで 路 床 車 道 端 部 から0.75m 路 床 車 道 端 部 から0.75m 以 上 路 床 構 造 物 の 下 部 に 上 層 路 盤 が 入 る 場 合 には 基 礎 砕 石 で 調 整 する ( 舗 装 マニュアル( 新 潟 県 )p.44 より) - 164 -

6-3 機 能 別 の 舗 装 機 能 別 の 舗 装 における 期 待 される 主 な 効 果 との 関 係 は 表 -6 8に 示 すとおりである 機 能 別 の 舗 装 主 な 効 果 表 -6 8 機 能 別 の 舗 装 における 期 待 される 主 な 効 果 排 水 機 能 透 水 機 能 耐 流 動 性 耐 性 摩 耗 性 ひ び 割 れ 抵 抗 水 密 性 す 含 べ り 抵 抗 性 ) 明 色 性 ( 視 認 性 耐 油 性 凍 機 結 能 抑 制 機 能 路 能 面 温 度 抑 制 施 工 性 改 善 機 歩 行 感 改 善 排 水 性 舗 装 透 水 性 舗 装 半 たわみ 性 舗 装 ロールト アスファルト 舗 装 凍 結 抑 制 舗 装 着 色 舗 装 すべり 止 め 舗 装 明 色 舗 装 砕 石 マスチック 舗 装 保 水 性 遮 熱 性 舗 装 ク ースアスファルト 舗 装 フォームト アスファルト 舗 装 大 粒 径 アスファルト 舗 装 中 温 化 舗 装 土 系 舗 装 6-3-1 排 水 性 舗 装 排 水 性 舗 装 とは 空 隙 率 の 高 い 多 孔 質 なアスファルト 混 合 物 (ポーラスアスファルト 混 合 物 )によ る 排 水 機 能 層 の 下 に 不 透 水 性 の 層 を 設 けることにより 排 水 機 能 層 に 浸 透 した 水 が 不 透 水 性 の 上 を 流 れて 排 水 処 理 施 設 に 速 やかに 排 水 され 路 盤 以 下 へは 水 が 浸 透 しない 構 造 としたものである そのた め 排 水 性 舗 装 の 下 面 には 不 透 水 層 としての 役 割 を 持 つシールが 必 要 となる 標 準 的 な 舗 装 の 断 面 例 を 図 -6 4に 示 す - 165 -

( 降 雨 ) ( 降 雨 ) 排 水 路 ポーラスアスファルト 混 合 物 層 不 透 水 性 の 層 路 盤 (A) 路 肩 排 水 の 場 合 側 溝 ポーラスアスファルト 混 合 物 層 不 透 水 性 の 層 路 盤 (B) 側 溝 排 水 の 場 合 図 -6 4 標 準 的 な 舗 装 断 面 例 ( 矢 印 は 雨 水 の 流 れ) ( 舗 装 施 工 便 覧 p.131より) (ⅰ) 排 水 性 舗 装 の 機 能 1 車 両 の 走 行 安 全 性 の 向 上 2 雨 天 時 のすべり 抵 抗 性 の 向 上 (ハイドロプレーニング 現 象 の 緩 和 ) 3 走 行 車 両 による 水 はね 水 しぶきの 緩 和 による 視 認 性 の 向 上 4 雨 天 夜 間 時 におけるヘッドライトによる 路 面 反 射 の 緩 和 5 雨 天 時 における 路 面 標 示 の 視 認 性 の 向 上 (ⅱ) 沿 道 環 境 の 改 善 1 車 両 走 行 による 道 路 交 通 騒 音 の 低 減 (エアポンピング 音 の 発 生 抑 制 ) 2 沿 道 への 水 はね 抑 制 2) 適 用 箇 所 適 用 箇 所 にあたっては 当 該 道 路 の 交 通 条 件 沿 道 条 件 自 然 条 件 あるいは 構 造 上 の 制 約 や 施 工 条 件 および 供 用 後 の 維 持 修 繕 の 難 易 排 水 性 舗 装 に 期 待 する 機 能 を 勘 案 して 適 切 な 構 造 材 料 および 工 法 を 選 定 することが 必 要 である (ⅰ) 積 雪 寒 冷 地 における 適 用 排 水 性 舗 装 は 積 雪 寒 冷 地 での 施 工 実 績 も 多 く 特 に 問 題 は 見 られない ただし 雪 溶 け 水 が 排 水 機 能 層 内 に 浸 透 してしまうため 雪 がシャーベット 状 になりにくく 特 に 降 雪 量 が 少 ない 場 合 状 況 によっては 排 水 性 舗 装 箇 所 だけに 雪 が 残 る 場 合 もあること タイヤチェーンの 使 用 により 空 隙 詰 ま りが 早 く 進 行 することがある また 消 雪 パイプ 設 置 箇 所 に 排 水 性 舗 装 を 適 用 する 場 合 は 消 雪 機 能 を 損 なうおそれがあるため 施 工 事 例 などを 参 考 にして 検 討 し 実 施 する (ⅱ) 低 騒 音 性 舗 装 としての 適 用 市 街 地 においては 排 水 性 舗 装 による 道 路 交 通 騒 音 の 低 減 効 果 に 期 待 して 低 騒 音 性 舗 装 の 名 称 で 施 工 実 績 を 伸 ばしている - 166 -

3) 適 用 にあたっての 留 意 事 項 1 排 水 性 舗 装 は 空 隙 率 の 大 きな 開 粒 度 タイプのアスファルト 混 合 物 を 用 いるため 材 料 ( 骨 材 バインダ)の 選 択 配 合 および 施 工 については 特 に 配 慮 する 必 要 がある 2 空 隙 率 が 大 きいため 雨 水 日 光 空 気 等 による 劣 化 を 受 けやすい したがって 配 合 設 計 にお いては できるだけバインダの 膜 厚 を 厚 くするようにすることが 望 ましく このような 目 的 に 対 しては 特 殊 なポリマー 改 質 アスファルトや 植 物 性 繊 維 等 の 使 用 を 考 慮 する 3 排 水 性 舗 装 の 効 果 を 持 続 させるためには 当 初 の 空 隙 率 を 維 持 する 必 要 がある 供 用 開 始 後 ごみ 土 砂 などが 侵 入 して 空 隙 詰 まりするとその 機 能 が 低 下 するので 定 期 的 に 機 能 を 回 復 さ せる 維 持 管 理 や 周 辺 の 土 砂 が 流 入 しないように 処 置 を 講 じることが 必 要 である 4 縦 断 勾 配 の 大 きな 急 坂 路 に 適 用 した 場 合 坂 の 下 部 において 水 の 噴 出 または 水 たまりができ ることがあるので このような 場 所 で 施 工 する 場 合 は 坂 路 途 中 で 路 肩 の 排 水 構 造 物 へ 水 を 流 下 させる 等 の 排 水 対 策 を 別 途 検 討 する 一 般 的 な 排 水 処 理 例 については 図 -6 5~6 7 に 示 す 5 下 層 にクラックがある 場 合 は シール 材 の 注 入 や 下 層 の 切 削 打 換 など 状 況 に 応 じた 対 策 を 講 じる 6 排 水 桝 を 通 して 側 溝 へ 排 水 する 場 合 は 表 層 内 の 水 が 排 水 桝 に 十 分 流 下 するように 排 水 桝 に 横 孔 をあけるなどとした 構 造 にする 7 交 差 点 に 排 水 性 舗 装 を 用 いる 場 合 には 飛 散 防 止 のため 舗 装 表 面 を 保 護 する 工 法 を 検 討 す る なお 飛 散 防 止 範 囲 については 別 途 検 討 を 行 う 図 -6 5 L 字 溝 排 水 処 理 例 ( 舗 装 マニュアル( 新 潟 県 )p.114より) 図 -6 6 U 字 溝 排 水 処 理 例 ( 舗 装 マニュアル( 新 潟 県 )p.114より) - 167 -

図 -6 7 中 央 分 離 帯 用 排 水 処 理 例 ( 舗 装 マニュアル( 新 潟 県 )p.114 より) 4) 材 料 ポーラスアスファルト 混 合 物 は 一 般 のアスファルト 混 合 物 と 比 較 して 粗 骨 材 が 主 体 となった 配 合 で 空 隙 率 が 高 い 点 に 特 徴 がある したがって 排 水 性 舗 装 としての 耐 久 性 および 機 能 の 持 続 性 が 得 られるよう 使 用 材 料 を 選 定 しなければならない (ⅰ)アスファルト 1 アスファルトは 適 用 箇 所 に 応 じてタフネス テナシティなどを 改 良 したポリマー 改 質 アス ファルトH 型 H 型 -F Ⅱ 型 を 使 用 する ポリマー 改 質 アスファルトⅡ 型 を 使 用 する 場 合 には アスファルトの 膜 厚 を 厚 くするために 植 物 性 繊 維 などの 添 加 材 を 加 えたり 剥 離 抵 抗 性 改 善 の ために 消 石 灰 などを 添 加 することがある 2 ポーラスアスファルト 混 合 物 は 高 い 空 隙 率 をもつため 一 般 のアスファルト 混 合 物 と 比 較 し て 日 光 空 気 水 などの 影 響 を 受 けやすい このため 使 用 するアスファルトは 耐 久 性 に 富 み 骨 材 に 対 する 把 握 力 粘 着 力 が 大 きいとともに 剥 離 抵 抗 性 が 大 きく 骨 材 を 厚 く 被 膜 できる ことなど より 高 品 質 な 性 状 が 要 求 される 3 ポリマー 改 質 アスファルトH 型 H 型 -F Ⅱ 型 の 材 料 規 格 は 4-3-1 2)(ⅰ)ウ. 改 質 ア スファルト(p.54) による 注 交 通 量 の 多 い 道 路 を 管 理 している 国 土 交 通 省 においては ポリマー 改 質 アスファルトH 型 Fを 標 準 としている (ⅱ)アスファルト 乳 剤 ポーラスアスファルト 混 合 物 は 空 隙 率 が 高 いため 一 般 の 混 合 物 と 比 べて 下 層 面 との 接 着 面 積 が 小 さい そのため より 高 い 接 着 力 が 得 られるよう 原 則 としてゴム 入 りアスファルト 乳 剤 を 使 用 し 通 常 0.4~0.6l/m2 程 度 散 布 する 材 料 規 格 は 4-3-1 2)(ⅰ)エ. 石 油 アスファルト 乳 剤 (p.57) に よる - 168 -

(ⅲ) 粗 骨 材 1 ポーラスアスファルト 混 合 物 は 通 常 の 混 合 物 に 比 べ 粗 骨 材 の 使 用 量 が 多 いため 特 にアスフ ァルトとの 付 着 性 耐 摩 耗 性 破 砕 に 対 する 抵 抗 性 研 磨 に 対 する 抵 抗 性 凍 結 融 解 に 対 する 抵 抗 性 等 耐 久 性 に 優 れる 骨 材 が 要 求 される このため 経 済 性 や 入 手 条 件 等 を 考 慮 した 上 で できるだけ 良 質 の 骨 材 を 選 定 することが 望 ましい 2 砕 石 および 玉 砕 の 材 料 規 格 は 4-3-1 2)(ⅱ) 骨 材 (p.60) による なお 吸 水 率 および すり 減 り 減 量 はできるだけ 小 さいものを 選 定 することが 望 ましい 5) 配 合 従 来 のアスファルト 混 合 物 とは 異 なり 非 常 に 粗 い 骨 材 粒 度 でしかも 空 隙 率 が 大 きい 混 合 物 である ため 従 来 から 行 われているマーシャル 安 定 度 試 験 を 用 いた 配 合 設 計 方 法 では 設 計 アスファルト 量 の 決 定 が 困 難 である このため ポーラスアスファルト 混 合 物 の 配 合 設 計 では 目 標 とする 空 隙 率 を 満 足 し しかも 耐 久 性 重 視 の 観 点 から アスファルト 膜 厚 が 許 容 範 囲 の 最 大 値 となるように 設 計 アスファ ルト 量 を 決 定 する ポーラスアスファルト 混 合 物 の 標 準 的 な 粒 度 範 囲 の 例 を 表 -6 9 目 標 値 を 表 -6 10に 示 す 配 合 は 試 し 突 きにより 定 めた 骨 材 配 合 の 混 合 物 のダレ 試 験 から 最 適 アスファルト 量 を 設 定 後 密 度 試 験 マーシャル 安 定 度 試 験 透 水 試 験 およびホイールトラッキング 試 験 により 設 計 アスファルト 量 を 決 定 する アスファルト 量 が 過 多 となると 運 搬 中 のアスファルトのダレや 施 工 後 のアスファ ルトのダレによる 空 隙 つぶれの 原 因 となるので 注 意 する 表 -6 9 ポーラスアスファルト 混 合 物 の 標 準 的 な 粒 度 範 囲 ふるい 目 の 開 き 粒 度 範 囲 最 大 粒 径 (20) 最 大 粒 径 (13) 通 過 質 量 百 分 率 (%) 26.5 mm 100-19 mm 95~100 100 13.2 mm 64~ 84 90~100 4.75mm 10~ 31 11~ 35 2.36mm 10~ 20 75μm 3~ 7 アスファルト 量 (%) 4~6 ( 舗 装 施 工 便 覧 p.119 より) - 169 -

表 -6 10 ポーラスアスファルト 混 合 物 の 目 標 値 項 目 目 標 値 空 隙 率 (%) 透 水 係 数 (cm/sec) 20 程 度 10-2 以 上 ( 舗 装 施 工 便 覧 p.124 より) 6) 施 工 1 排 水 性 舗 装 の 機 能 を 確 保 するためには 所 定 の 空 隙 を 確 保 することが 重 要 であることから 施 工 においては 機 械 施 工 を 原 則 とする また 施 工 機 械 の 種 類 編 成 や 混 合 物 の 温 度 管 理 に 十 分 な 配 慮 が 必 要 である 2 混 合 物 の 製 造 時 において 粗 骨 材 が 多 い 配 合 なので 過 加 熱 とならないよう 温 度 管 理 に 注 意 す る また 混 合 能 力 は 一 般 の 混 合 物 を 製 造 する 場 合 と 比 べ60% 程 度 となるので 工 程 計 画 に 組 込 んでおくことが 必 要 である 3 運 搬 時 舗 設 時 さらには 気 象 条 件 により 混 合 物 温 度 が 左 右 され 易 いので 温 度 管 理 には 十 分 注 意 する 4 締 固 めにあたっては 初 転 圧 仕 上 げ 転 圧 ともアスファルトの 種 類 や 配 合 によって 異 なるので 作 業 標 準 を 確 認 して 行 う 特 に 過 転 圧 によって 粗 骨 材 が 割 れることがあるので 注 意 する 6-3-2 透 水 性 舗 装 透 水 性 舗 装 は 透 水 性 を 有 した 材 料 を 用 い 雨 水 を 表 層 から 基 層 路 盤 を 通 して 路 床 に 浸 透 する 構 造 とすることにより 路 面 の 水 溜 まり 防 止 騒 音 低 減 効 果 地 下 水 の 涵 養 都 市 型 洪 水 の 防 止 が 図 れる 歩 道 に 適 用 する 場 合 は 5-4-1 1)(ⅰ) 透 水 性 舗 装 (p.152) によるものとし 車 道 に 用 いる 場 合 は 資 料 編 車 道 透 水 性 舗 装 の 手 引 き によるものとする 図 -6 8 車 道 透 水 性 舗 装 の 概 念 図 ( 車 道 透 水 性 舗 装 の 手 引 きより) - 170 -

6-3-3 半 たわみ 性 舗 装 半 たわみ 性 舗 装 は 空 隙 率 の 大 きな 開 粒 度 タイプの 半 たわみ 性 舗 装 用 アスファルト 混 合 物 に 浸 透 用 セメントミルクを 浸 透 させたもので 耐 流 動 性 明 色 性 耐 油 性 等 の 性 能 を 有 する 舗 装 である 表 層 に 用 いる 場 合 の 舗 装 厚 は4~5cmとするのが 一 般 的 である 1 半 たわみ 性 舗 装 は アスファルト 舗 装 のたわみ 性 とコンクリート 舗 装 の 剛 性 を 複 合 的 に 活 用 して 耐 久 性 のある 舗 装 を 造 ろうとするものである 2 半 たわみ 性 舗 装 のうち 母 体 アスファルト 混 合 物 の 全 層 に 浸 透 用 セメントミルクを 浸 透 させ たものを 全 浸 透 型 半 分 程 度 浸 透 させたものを 半 浸 透 型 という 3 半 たわみ 性 舗 装 を 車 道 に 用 いる 場 合 は 耐 流 動 性 や 耐 久 性 等 を 考 慮 して 一 般 に 全 浸 透 型 を 用 いる 4 全 浸 透 型 の 半 たわみ 性 舗 装 の 等 値 換 算 係 数 は 1.0とみなしてよい 2) 適 用 箇 所 半 たわみ 性 舗 装 は 交 差 点 部 バスターミナル 料 金 所 付 近 など 耐 流 動 耐 油 性 および 明 色 性 や 景 観 などの 機 能 が 求 められる 場 所 のほか 工 場 ガソリンスタンドのような 耐 油 性 難 燃 性 の 機 能 が 求 め られる 場 所 にも 適 用 される 3) 材 料 および 配 合 浸 透 用 セメントミルクには 用 途 に 応 じてセメント フライアッシュ けい 砂 石 粉 および 添 加 剤 等 を 用 いる (ⅰ) 浸 透 用 セメントミルク 1 浸 透 用 セメントミルクの 材 料 には 一 般 にセメント フライアッシュ けい 砂 石 粉 および 添 加 剤 等 が 用 いられる けい 砂 を 用 いる 場 合 は シリカ 分 (SiO2)を90% 以 上 含 むものが 望 ま しい 材 料 規 格 は 4-3-1 1)(ⅲ)セメント(p.52) による 2 浸 透 用 セメントミルクは 普 通 タイプ 早 強 タイプおよび 超 速 硬 タイプがある 一 般 に 普 通 タ イプは 普 通 ポルトランドセメント 早 強 タイプは 早 強 ポルトランドセメントが 使 用 され 超 速 硬 タイプは 超 速 硬 セメントまたは 前 述 のセメントに 添 加 剤 として 急 硬 化 剤 を 加 えたものが 使 用 されている 3 ひびわれ 抑 制 などに 用 いる 添 加 剤 は ゴム 系 エマルジョン 樹 脂 系 エマルジョン アスファ ルト 乳 剤 および 高 分 子 乳 化 剤 などがある - 171 -

4 浸 透 用 セメントミルクの 標 準 的 性 状 を 表 -6 11に 示 す 5 添 加 剤 の 添 加 量 は 一 般 に 製 品 の 種 類 によって 固 定 されているため 水 セメント 比 を 変 化 させ て 目 的 のフロー 値 を 満 足 する 配 合 を 選 定 する 配 合 を 選 定 したら 強 度 試 験 により 強 度 を 確 認 しておくことが 望 ましい 表 -6 11 浸 透 用 セメントミルクの 標 準 的 性 状 項 目 標 準 的 性 状 試 験 方 法 フロー 値 (Pロート) ( 秒 ) 10~14 舗 装 調 査 試 験 法 便 覧 C041 圧 縮 強 度 7 日 養 生 (MPa) 9.8~29.4 JIS R 5201 曲 げ 強 度 7 日 養 生 (MPa) 2.0 以 上 舗 装 調 査 試 験 法 便 覧 C042 ( 舗 装 施 工 便 覧 p.203より) (ⅱ) 半 たわみ 性 舗 装 用 アスファルト 混 合 物 の 配 合 半 たわみ 性 舗 装 用 アスファルト 混 合 物 の 配 合 は 表 -6 12を 参 考 に 表 -6 13の 標 準 的 性 状 を 満 足 するように 配 合 する マーシャル 安 定 度 試 験 に 対 する 性 状 を 満 足 しても アスファルト 量 が 多 いと 施 工 時 に 分 離 を 起 こ したり 層 の 下 部 にアスファルトが 溜 る 等 の 現 象 が 生 じ 浸 透 用 セメントミルクが 十 分 浸 透 しない ことがあるので アスファルト 量 の 設 定 に 際 しては 慎 重 に 行 うことが 重 要 である 表 -6 12 半 たわみ 性 舗 装 用 アスファルト 混 合 物 の 種 類 と 標 準 的 な 粒 度 範 囲 ふるい 目 の 寸 法 Ⅰ 型 混 合 物 の 種 類 Ⅱ 型 通 過 質 量 百 分 率 (%) 26.2 mm 100 19 mm 100 95~100 13.2 mm 95~100 35~ 70 4.75mm 10~ 35 7~ 30 2.36mm 5~ 22 5~ 20 600μm 4~15 300μm 3~12 75μm 1~ 6 アスファルト 量 (%) セメントミルクの 最 大 浸 透 厚 さの 標 準 3.0~4.5 5cm 程 度 10cm 程 度 ( 舗 装 設 計 施 工 指 針 p.231より) - 172 -

表 -6 13 マーシャル 安 定 度 試 験 に 対 する 標 準 的 性 状 密 度 安 定 度 フロー 値 空 隙 率 突 固 め 回 数 (g/cm 3 ) (kn) (1/100cm) (%) ( 回 ) 1.90 以 上 2.94 以 上 20~40 20~28 50 ( 舗 装 施 工 便 覧 p.204より) 4) 施 工 半 たわみ 性 舗 装 は 材 料 および 配 合 によってその 特 性 が 異 なるので 施 工 にあたってはその 特 性 を 十 分 把 握 して 行 う 添 加 剤 やセメントミルクの 種 類 によって 施 工 上 の 留 意 点 は 異 なるので それぞれの 仕 様 にしたがっ て 施 工 を 行 うが 一 般 的 な 留 意 点 は 以 下 のとおりである 1 浸 透 用 セメントミルクの 製 造 は 一 般 に 移 動 式 ミキサによって 行 うが 工 事 規 模 によっては 専 用 の 固 定 式 や 移 動 式 混 合 プラントを 用 いることもある 2 浸 透 用 セメントミルクの 施 工 は 舗 装 体 表 面 の 温 度 が50 以 下 になってから 行 う その 場 合 舗 装 体 にゴミ 泥 水 などが 残 っていないことを 確 認 する 一 般 に 浸 透 作 業 は 振 動 ローラ 等 に より 行 う 最 近 舗 装 体 表 面 温 度 が50 以 上 でも 対 応 可 能 な 浸 透 用 セメントミルクが 開 発 され ている 3 セメントミルクが 舗 装 表 面 に 残 っていると 路 面 のすべり 抵 抗 値 が 低 下 することがあるの で 骨 材 の 凹 凸 が 表 面 に 現 れる 程 度 にセメントミルクをゴムレーキ 等 で 除 去 する 特 にすべり 止 め 対 策 を 必 要 とするところは けい 砂 の 使 用 および 余 剰 セメントミルクのよりいっそうの 除 去 材 料 や 施 工 法 等 で 対 処 するか 場 合 によっては 施 工 後 ショットブラスト 等 で 表 面 を 粗 くす ることが 必 要 である 4 交 通 開 放 までの 一 般 的 な 養 生 時 間 は 表 -6 14に 示 すとおりである 表 -6 14 交 通 開 放 までの 養 生 時 間 の 例 セメントミルクの 種 類 普 通 タイプ 早 強 タイプ 超 速 硬 タイプ 養 生 時 間 約 3 日 約 1 日 約 3 時 間 ( 舗 装 施 工 便 覧 p.204より) - 173 -

5 浸 透 用 セメントミルクを 注 入 前 に 交 通 開 放 すると 骨 材 の 剥 奪 飛 散 やゴミ 泥 等 による 汚 れが 生 じることがあるので 注 入 前 に 交 通 開 放 を 行 わないようにする やむを 得 ず 交 通 開 放 を 行 う 場 合 は 改 質 アスファルトの 使 用 や ゴミ 泥 等 の 汚 れが 生 じないような 養 生 を 行 わなけ ればならない 6-3-4 ロールドアスファルト 舗 装 ロールドアスファルト 舗 装 は 細 砂 フィラー アスファルトからなるアスファルトモルタル 中 に 比 較 的 単 粒 度 の 粗 骨 材 を 一 定 量 配 合 した 不 連 続 粒 度 のロールドアスファルト 混 合 物 を 敷 きならし そ の 直 後 にプレコート 砕 石 を 圧 入 した 舗 装 である 2) 特 長 と 適 用 箇 所 ロールドアスファルト 舗 装 は すべり 抵 抗 性 耐 ひびわれ 性 水 密 性 および 耐 摩 耗 性 などに 優 れて おり 積 雪 寒 冷 地 域 や 山 岳 部 の 道 路 に 使 用 されることが 多 く 厚 さは2.5~5cm が 一 般 的 である 3) 材 料 1 瀝 青 材 料 としては 一 般 に40~60 60~80ストレートアスファルトを 用 いるが 重 交 通 道 路 で 流 動 が 予 測 されるところでは 改 質 アスファルトを 使 用 するか トリニダッドレイクアス ファルトを 混 合 する 材 料 規 格 は 4-3-1 2)(ⅰ)ウ. 改 質 アスファルト(p.54) による 2 粗 骨 材 は 一 層 の 施 工 厚 によって4 号 から6 号 砕 石 を 使 用 する 材 料 規 格 は 4-3-1 2) (ⅱ)ウ. 砕 石 (p.60) による 4) 配 合 ロールドアスファルト 混 合 物 の 配 合 は マーシャル 安 定 度 試 験 によって 行 う ロールドアスファルト 混 合 物 の 粗 骨 材 の 混 入 割 合 は 主 に 舗 装 の 厚 さによって 決 定 されるが 一 般 に 6 号 砕 石 以 上 の 粗 骨 材 の 混 入 率 が45% 以 下 の 混 合 物 であるため アスファルトでプレコートした 砕 石 (プレコート 砕 石 )を 散 布 圧 入 して 安 定 性 を 高 めるとともに すべり 抵 抗 性 を 確 保 する 1 マーシャル 安 定 度 試 験 による 配 合 は 表 -6 15に 示 す 骨 材 配 合 を 基 に 配 合 率 を 定 め 推 定 アスファルト 量 の 中 央 値 から0.5%ずつアスファルト 量 を 増 減 させてマーシャル 安 定 度 試 験 を 行 う 推 定 アスファルト 量 の 中 央 値 を 表 -6 16に 示 すが 過 去 に 同 様 の 試 験 によりアス ファルト 量 の 中 央 値 が 分 かっている 場 合 は それを 中 央 値 としてよい - 174 -

表 -6 15 配 合 設 計 における 施 工 厚 さと 表 -6 16 推 定 アスファルト 量 の 中 央 値 目 標 骨 材 配 合 施 工 厚 さ 粗 骨 材 細 骨 材 フィラー 粗 骨 材 量 推 定 アスファルト 量 (mm) (%) (%) (%) (%) 中 央 値 (%) 25 0 84.5 15.5 0 10.0 40 35.0 54.5 10.5 35.0 7.5 50 45.0 46.0 9.0 45.0 6.5 ( 舗 装 施 工 便 覧 p.210 より) 2 最 適 アスファルト 量 は 表 -6 17に 示 すマーシャル 安 定 度 試 験 の 目 標 値 を 満 足 し 混 合 物 の 空 隙 率 がマーシャル 安 定 度 試 験 の 目 標 値 の 範 囲 内 で 最 小 となるアスファルト 量 から-2.0% の 範 囲 で 選 定 する 地 域 等 による 設 定 の 範 囲 はおおむね 図 -6 9に 示 す 例 のとおりである 3 アスファルト 量 の 選 定 は 一 般 地 域 で 使 用 する 場 合 は 最 小 空 隙 率 のアスファルト 量 から- 1.0%~-2.0%の 範 囲 で 積 雪 寒 冷 地 域 では-1.0%の 範 囲 で 選 定 するとよい なお 特 に 耐 流 動 性 を 考 慮 する 必 要 がある 場 合 は ホイールトラッキング 試 験 を 併 用 して 検 討 するとよい 表 -6 17 マーシャル 安 定 度 試 験 に 関 する 目 標 値 項 目 目 標 値 安 定 度 (kn) 4.9 以 上 フロー 値 (1/100cm) 20~40 空 隙 率 (%) 3~ 7 飽 和 度 (%) 70~85 突 固 め 回 数 ( 回 ) 50 ( 舗 装 施 工 便 覧 p.211 より) - 175 - ( 舗 装 施 工 便 覧 p.211 より) 図 -6 9 アスファルト 量 の 選 定 範 囲 の 例

5) 施 工 すべり 抵 抗 性 や 耐 摩 耗 性 耐 流 動 性 を 向 上 させるために 舗 設 直 後 にプレコート 砕 石 を 所 定 数 量 散 布 し ロードローラ 等 により 圧 入 する 1 混 合 は 通 常 のアスファルトプラントで 行 う また 石 油 アスファルトにトリニダッドレイク アスファルトを 混 合 する 場 合 は 攪 拌 ケットルを 準 備 し あらかじめ 小 割 りしたトリニダッド レイクアスファルトを 溶 解 混 合 しておくとよい 2 敷 きならしは 一 般 にアスファルトフィニッシャで 行 う プレコート 砕 石 を 散 布 する 時 は チップスプレッダまたは 人 力 によりできるだけ 均 一 に 散 布 し 鉄 輪 ローラで 圧 入 する さらに 混 合 物 とプレコート 砕 石 の 結 合 を 高 めるため タイヤローラで 転 圧 するとよい 3 プレコート 砕 石 は 一 般 に5 号 砕 石 を5~12kg/m 2 程 度 散 布 して 仕 上 げる 6-3-5 凍 結 抑 制 舗 装 凍 結 抑 制 舗 装 は 寒 冷 期 における 道 路 舗 装 の 安 全 確 保 を 目 的 として 凍 結 抑 制 機 能 を 持 たせた 舗 装 で ある 凍 結 を 抑 制 する 方 法 により 化 学 系 ( 塩 化 物 系 ) 物 理 系 ( 弾 性 系 ) これらを 複 合 的 に 用 いる 方 法 がある 2) 凍 結 抑 制 舗 装 の 適 用 箇 所 (ⅰ) 車 両 の 減 速 停 止 が 要 求 される 箇 所 1 急 カーブ 上 り 坂 下 り 坂 2 交 差 点 付 近 3 踏 切 手 前 (ⅱ) 路 面 状 況 の 変 化 が 著 しい 箇 所 1 トンネル スノーシェッド 等 の 出 入 口 付 近 2 消 融 雪 施 設 の 背 後 部 (ⅲ) 特 に 凍 結 しやすい 箇 所 1 山 間 部 の 日 陰 2 橋 の 上 (ⅳ) 凍 結 防 止 剤 の 散 布 を 低 減 させたい 箇 所 1 農 地 隣 接 および 人 家 密 集 箇 所 (ⅴ) 除 雪 車 の 出 動 および 凍 結 防 止 剤 の 供 給 散 布 が 困 難 な 箇 所 - 176 -

3) 凍 結 抑 制 舗 装 による 主 な 効 果 凍 結 抑 制 舗 装 による 主 な 効 果 を 表 -6 18に 示 す 表 -6 18 凍 結 抑 制 舗 装 による 主 な 効 果 機 能 効 果 二 次 的 効 果 凍 結 抑 制 機 能 積 雪 抑 制 機 能 凍 結 時 間 帯 の 短 縮 凍 結 期 間 の 短 縮 凍 結 防 止 剤 の 散 布 量 低 減 除 雪 の 効 率 化 除 雪 作 業 回 数 の 低 減 交 通 安 全 ( 事 故 防 止 ) 冬 期 管 理 コストの 低 減 沿 道 環 境 の 保 持 冬 期 管 理 コストの 低 減 ( 舗 装 マニュアル( 新 潟 県 )p.121 より) - 177 -

4) 凍 結 抑 制 舗 装 の 種 類 凍 結 抑 制 舗 装 の 種 類 については 表 -6 19に 示 すとおりである 材 料 区 分 化 学 系 物 理 系 添 加 方 法 添 加 材 混 入 系 商 品 名 または 工 法 名 ノンフリーズ こおらんど ベルグリミット V-260 マフィロン 表 -6 19 凍 結 抑 制 舗 装 の 種 類 と 特 徴 特 徴 備 考 塩 化 物 を 加 えた 特 殊 セメント 固 化 物 を 破 砕 し 通 常 の6 号 砕 石 7 号 砕 石 と 置 換 して 用 いる 舗 設 後 混 合 物 中 の 特 殊 骨 材 から 塩 化 物 が 徐 々に 溶 出 することで 凍 結 抑 制 効 果 が 発 揮 される 通 常 のアスファルト 混 合 物 の10mm 以 下 の 骨 材 や 石 粉 と 置 換 して 使 用 する 舗 装 表 面 から 有 効 成 分 が 徐 々に 溶 出 することで 凍 結 抑 制 効 果 が 発 揮 され る V-260は 耐 熱 性 が 高 く 改 質 アスファルトなどを 用 いた 混 合 物 への 適 用 が 可 能 多 孔 質 な 火 成 岩 粉 末 の 空 隙 などに 塩 化 物 などの 有 効 成 分 を 吸 着 させたも ので 石 粉 と 置 換 して 使 用 する 混 合 物 中 に 分 散 した 有 効 成 分 が 徐 々に 溶 出 することで 凍 結 抑 制 効 果 が 発 揮 される 添 ポーラスアスファルト 混 合 物 の 空 隙 に 凍 結 抑 制 セメントミルクを 浸 透 させた 加 吸 半 たわみ 性 型 凍 結 抑 制 舗 装 である 剤 着 浸 透 用 セメントに 塩 化 物 と 保 水 材 を 配 合 し 積 雪 時 には 塩 分 の 溶 出 を 冬 ダイヤツインウインター 期 路 面 管 理 の 塩 化 物 散 布 時 には 塩 分 を 吸 着 するため 長 期 的 な 凍 結 抑 制 混 型 効 果 の 持 続 性 が 期 待 できる 入 半 たわみ 性 舗 装 のセメントミルクに 吸 水 性 ポリマーを 添 加 混 合 したものを 注 添 吸 入 し ポリマーに 塩 類 ( 酢 酸 カリウムなど)を 吸 着 させることで 凍 結 抑 制 効 果 加 着 フリーズアタックペーブ を 発 揮 する 剤 型 凍 結 抑 制 機 能 を 回 復 できるのが 特 徴 ギャップ 型 粒 度 のアスファルト 混 合 物 に 廃 タイヤを 破 砕 したゴム 粒 子 を 混 入 したものである ルビット ゴム 粒 子 が 舗 装 表 面 に 常 に 存 在 しているため 交 通 荷 重 により 氷 版 が 破 砕 除 去 される また 雪 氷 が 剥 がれやすく 除 雪 効 率 の 向 上 に 寄 与 する 弾 性 体 混 入 型 弾 性 体 散 混 布 入 型 弾 圧 性 入 体 型 空 充 隙 填 型 グ ルー ビ ン グ 充 填 型 RAペーブ オークサイレント ゴムロールド アメニウレタン グルービングウレタン 特 殊 ギャップアスコンの 基 層 上 に 特 殊 改 質 アスファルト フィラー ゴム 粒 子 を 混 合 したものを5mm 程 度 の 薄 層 で 施 工 する 工 法 ゴム 粒 子 混 入 量 が 多 いため 氷 版 破 砕 除 去 効 果 が 大 きく 雪 氷 がより 剥 が れやすくなる また 除 雪 効 率 も 向 上 し 路 面 露 出 時 間 も 長 くなる 高 い 空 隙 率 を 有 する 開 粒 度 アスファルト 混 合 物 にゴム 粒 子 を 混 入 するとともに 舗 装 表 面 にゴム 粒 子 を 散 布 吸 着 させたものであり 排 水 機 能 騒 音 低 減 機 能 凍 結 抑 制 機 能 を 併 せ 持 つゴム 粒 子 混 入 型 多 機 能 舗 装 ゴムロールドは ロールドアスファルト 舗 装 に 特 殊 ゴム 骨 材 を 圧 入 する 物 理 系 凍 結 抑 制 舗 装 です 車 両 が 通 過 する 際 に ゴム 骨 材 が 変 形 することによって 氷 板 が 破 砕 されると 共 に 氷 が 付 着 しにくいゴム 骨 材 面 の 露 出 によって 氷 板 剥 離 を 促 進 する 排 水 性 舗 装 の 表 面 空 隙 にウレタン 樹 脂 等 から 構 成 される 凍 結 抑 制 材 を 充 填 し その 材 料 が 持 つ 物 理 的 効 果 を 利 用 して 路 面 の 凍 結 を 抑 制 する 工 法 アスファルト 舗 装 半 たわみ 性 舗 装 コンクリート 舗 装 路 面 にグルービングを 施 し この 溝 の 中 にウレタン 系 樹 脂 を 流 し 込 んで 仕 上 げる 凍 結 抑 制 舗 装 細 かい 間 隔 で 形 成 されたウレタン 層 が 路 面 に 生 じた 氷 を 車 両 の 荷 重 に よって 剥 離 飛 散 させる 福 田 道 路 ニチレキ 北 海 道 技 研 世 紀 東 急 工 業 NIPPO エムアイテック 世 紀 東 急 工 業 大 成 ロテック 東 亜 道 路 工 業 NIPPO 前 田 道 路 東 京 鋪 装 工 業 ガイアートTK ゴム 粒 子 入 り 凍 結 抑 制 舗 装 振 興 会 大 林 道 路 大 林 道 路 NIPPO 日 本 道 路 鹿 島 道 路 物 理 化 学 系 弾 性 体 散 混 布 入 型 空 隙 充 填 型 グ ルー ビ ン グ 充 填 型 ツインメルトペーブ ザペック 工 法 タイプP ザペック 工 法 タイプG 砕 石 マスチック 混 合 物 (SMA)に 弾 性 を 有 するゴムチップと 塩 化 物 系 の 凍 結 抑 制 材 を 混 入 した 物 理 系 と 化 学 系 の 複 合 型 凍 結 抑 制 舗 装 物 理 系 や 化 学 系 のみの 凍 結 抑 制 舗 装 に 比 べて 交 通 量 や 外 気 温 の 影 響 を 受 けることが 少 なく 凍 結 抑 制 機 能 を 発 揮 することができる 排 水 性 舗 装 の 表 面 空 隙 にゴムチップ 及 び 凍 結 防 止 剤 を 主 材 とする 凍 結 抑 制 材 を 充 填 し その 凍 結 抑 制 効 果 により 降 雪 時 における 車 両 の 安 全 走 行 を 確 保 する また 凍 結 抑 制 材 を 充 填 しない 空 隙 を 残 すことで 排 水 性 舗 装 としての 本 来 の 機 能 も 持 続 する 舗 装 表 面 に 成 形 したグルービング 溝 にゴムチップ 及 び 凍 結 防 止 剤 を 主 材 と する 凍 結 抑 制 材 を 充 填 し その 凍 結 抑 制 効 果 により 降 雪 時 における 車 両 の 安 全 走 行 を 確 保 する また 凍 結 抑 制 材 を 充 填 しない 溝 を 残 すことで 降 雪 時 の 安 全 走 行 を 確 保 させることも 可 能 鹿 島 道 路 世 紀 東 急 工 業 世 紀 東 急 工 業 ( 舗 装 マニュアル( 新 潟 県 )p.122 より) - 178 -

6-3-6 着 色 舗 装 着 色 舗 装 は 主 としてアスファルト 混 合 物 系 の 舗 装 に 各 種 の 色 彩 を 付 加 したものである 着 色 舗 装 には 加 熱 アスファルト 混 合 物 に 顔 料 を 添 加 又 は 着 色 骨 材 を 散 布 圧 入 したもの 脱 色 バイ ンダ( 脱 色 アスファルト)に 顔 料 を 添 加 もしくは 着 色 骨 材 を 混 入 したもの 着 色 骨 材 と 樹 脂 系 結 合 材 で 路 面 上 に 常 温 塗 布 するもの 半 たわみ 性 舗 装 に 着 色 セメントミルクを 用 いるものなどがある 2) 特 長 と 適 用 箇 所 1 歩 行 者 系 道 路 舗 装 においては 各 種 の 色 彩 をもった 舗 装 が 街 のなかの 景 観 作 りの 重 要 な 役 割 を 果 たしている アスファルト 混 合 物 系 の 着 色 舗 装 は このような 景 観 に 対 応 する 場 合 などに 用 いる 2 着 色 舗 装 は 特 に 街 路 等 の 景 観 を 重 視 した 箇 所 や 通 学 路 交 差 点 バスレーン 等 車 線 を 色 彩 により 区 分 することによって 安 全 で 円 滑 な 交 通 に 寄 与 する 箇 所 等 に 使 用 する 3) 着 色 舗 装 の 工 法 着 色 舗 装 には 主 として 次 の4 工 法 がある 1 加 熱 アスファルト 混 合 物 に 顔 料 を 添 加 する 工 法 2 加 熱 アスファルト 混 合 物 の 骨 材 に 着 色 骨 材 を 使 用 する 工 法 3 加 熱 アスファルト 混 合 物 のアスファルトの 代 わりに 石 油 樹 脂 ( 脱 色 バインダ)を 用 いる 工 法 4 半 たわみ 性 舗 装 において 着 色 した 浸 透 用 セメントミルクを 浸 透 させる 工 法 (ⅰ) 加 熱 アスファルト 混 合 物 に 顔 料 を 添 加 する 工 法 1 アスファルト 舗 装 に 着 色 する 場 合 結 合 材 としてのアスファルトが 暗 褐 色 を 呈 しているた め 着 色 可 能 な 顔 料 は 限 られる 例 えば 表 層 用 アスファルト 混 合 物 に5~7% 酸 化 鉄 (ベンガ ラ)を 混 入 すれば 赤 に 酸 化 クロムを5~10% 混 入 すれば 緑 の 舗 装 となる 顔 料 の 添 加 量 はア スファルト 量 に 比 例 させ その 添 加 量 を 容 積 換 算 し その 分 だけ 石 粉 量 を 減 ずる 2 顔 料 の 着 色 効 果 は 顔 料 の 種 類 と 質 によって 異 なり 同 一 添 加 量 であっても 発 色 の 程 度 が 異 な るので 事 前 に 室 内 配 合 等 で 確 かめることが 必 要 である (ⅱ) 着 色 骨 材 を 使 用 する 工 法 この 工 法 は 表 面 のアスファルト 分 が 摩 耗 してから 着 色 効 果 が 期 待 できるものであるため 施 工 直 後 に 表 面 処 理 を 行 うと 効 果 が 大 きい - 179 -

(ⅲ) 樹 脂 系 結 合 材 料 を 用 いる 工 法 1 着 色 には 有 機 顔 料 または 無 機 顔 料 を 使 用 するが 結 合 材 料 に 対 する 添 加 量 は 一 般 に 前 者 で1 ~4% 後 者 で10~20% 程 度 である 無 機 顔 料 は 紫 外 線 などによって 比 較 的 変 色 しにくいが 有 機 顔 料 は 変 色 しやすいものもあるので 使 用 にあたっては 確 認 しておくとよい 2 着 色 骨 材 と 石 油 樹 脂 ( 脱 色 バインダ)を 併 用 することにより さらに 着 色 効 果 を 上 げること ができる また 車 道 に 用 いる 場 合 には 改 質 Ⅱ 型 対 応 の 脱 色 バインダを 用 いる 3 熱 可 塑 性 の 着 色 結 合 材 を 用 いる 場 合 は 曲 げ 強 度 付 着 性 たわみ 性 施 工 性 などを 考 慮 し て 層 の 厚 さを 決 めるが 一 般 には 最 大 粒 径 13mmで 層 の 厚 さ25mm 程 度 とする 4 熱 硬 化 性 のバインダを 用 いる 場 合 は 最 大 粒 径 5mmの 骨 材 で 舗 装 厚 5~10mm 程 度 であるが 配 合 や 施 工 は 結 合 材 料 の 種 類 により 異 なるので 十 分 な 注 意 が 必 要 である 施 工 は 一 般 にこて 仕 上 げや 簡 易 な 専 用 フィニッシャで 行 うが 平 坦 性 がとりにくいので 型 わく 等 で 仕 上 げ 面 を 確 保 する 等 の 工 夫 が 必 要 である なお 舗 装 に 先 立 って 舗 装 面 は 十 分 に 清 掃 し 乾 燥 させておかなければならない (ⅳ) 半 たわみ 性 舗 装 で 着 色 浸 透 用 セメントミルクを 浸 透 させる 工 法 着 色 には 浸 透 用 セメントミルクに 顔 料 を 混 入 したり 着 色 セメントを 用 いる 方 法 などがある 6-3-7 すべり 止 め 舗 装 すべり 止 め 舗 装 は 路 面 のすべり 抵 抗 を 高 めた 舗 装 である 舗 装 路 面 のすべりやすさは 主 として 骨 材 とタイヤ 間 のすべり 抵 抗 に 左 右 されるので 使 用 する 骨 材 には 十 分 注 意 する 2) 適 用 箇 所 急 坂 路 曲 線 部 踏 切 などの 接 近 区 間 や 交 差 点 で 歩 行 者 の 多 い 横 断 歩 道 の 直 前 などで 特 に す べり 抵 抗 を 高 める 必 要 のある 場 合 には すべり 止 め 対 策 を 講 じる 3) 工 法 すべり 抵 抗 を 高 める 方 策 として 一 般 に 以 下 の 工 法 がある 1 混 合 物 自 体 のすべり 抵 抗 を 高 める 工 法 2 樹 脂 系 材 料 を 使 用 し 硬 質 骨 材 を 路 面 に 接 着 させる 工 法 (ニート 工 法 ) 3 グルービングなどによって 粗 面 仕 上 げをする 工 法 (グルービング 工 法 ) - 180 -

(ⅰ) 混 合 物 自 体 のすべり 抵 抗 を 高 める 工 法 路 面 の 粗 さを 確 保 し 得 る 開 粒 度 あるいはギャップ 粒 度 のアスファルト 混 合 物 を 用 いる 工 法 と 骨 材 の 全 部 または 一 部 に 硬 質 骨 材 を 使 用 する 工 法 ロールドアスファルト 工 法 さらに 積 極 的 に 路 面 排 水 を 促 す 排 水 性 舗 装 がある (ⅱ) 樹 脂 系 材 料 を 使 用 し 硬 質 骨 材 を 路 面 に 接 着 させる 工 法 (ニート 工 法 ) 舗 装 路 面 に 接 着 剤 として 樹 脂 系 材 料 を 塗 布 し 硬 質 骨 材 を 散 布 接 着 させる 工 法 をニート 工 法 といい 路 面 に 鋭 い 凹 凸 をつくり きわめて 高 い 摩 擦 力 を 得 る また 着 色 も 可 能 である 一 般 的 には 舗 装 全 面 に 施 工 するタイプとゼブラ 状 に 施 工 するタイプがある ゼブラ 状 に 施 工 す るタイプは すべり 止 め 効 果 に 加 え 眠 気 防 止 効 果 を 目 的 とする 場 合 もある 施 工 例 を 図 -6 10に 示 す ニート 舗 装 3~5(mm) 程 度 ベース 舗 装 ( 舗 装 マニュアル( 新 潟 県 )p.119 一 部 修 正 ) 図 -6 10 ニート 工 法 の 施 工 例 1 路 面 に 硬 質 骨 材 を 密 着 させる 工 法 に 使 用 する 骨 材 としては 硬 質 骨 材 のうち 粒 径 が3.5~ 1.0mmの 範 囲 にあるものを 使 用 する また 樹 脂 系 の 結 合 材 としては エポキシ 樹 脂 などを 使 用 する 2 エポキシ 樹 脂 は 変 性 の 方 法 によって 各 種 あり その 性 状 にも 多 少 の 違 いがあるが 路 面 に 対 する 接 着 力 が 強 く 硬 化 時 間 が6 時 間 以 内 で 硬 化 後 の 性 状 として 十 分 な 引 張 り 強 さと 伸 率 を 有 するものを 選 ぶ エポキシ 樹 脂 の 他 にアクリル 樹 脂 を 使 用 することもある また 最 近 硬 化 養 生 時 間 が 短 時 間 で 施 工 可 能 なバインダ(メタクリル 酸 メチル-MMA)も 開 発 されている 3 施 工 は 一 般 的 に 乾 燥 した 路 面 を 清 掃 した 後 エポキシ 樹 脂 1.6kg/m 2 を 標 準 として 均 一 に 塗 布 し その 上 に 骨 材 をエメリーで8kg/m 2 着 色 磁 器 質 骨 材 で6.5kg/m 2 を 標 準 として 散 布 する なお 使 用 する 骨 材 によっては 最 適 な 樹 脂 量 骨 材 量 が 変 わることがある 気 温 が5 以 下 の 場 合 は 保 温 加 温 対 策 を 考 慮 しなければならない エポキシ 樹 脂 が 十 分 硬 化 したのを 確 認 した 後 余 分 の 骨 材 を 除 去 し 交 通 を 解 放 する なお アスファルト 舗 装 施 工 直 後 に 施 工 すると 剥 脱 することがあるので 交 通 解 放 後 3 週 間 以 降 の 施 工 が 望 ましい なお 施 工 養 生 時 間 がとれな - 181 -

い 場 合 および 気 温 が5 以 下 の 場 合 反 応 硬 化 型 樹 脂 バインダ(メタクリル 酸 メチル-MMA) を 用 いると 養 生 時 間 および 冬 期 等 の 施 工 にも 対 応 できる (ⅲ)グルービング 工 法 グルービング 工 法 は 既 設 の 舗 装 表 面 に 専 用 のカッターを 用 いて 溝 (groove)を 切 って 物 理 的 にす べり 止 めの 性 能 を 付 与 するものである この 溝 については 幅 深 さ 間 隔 によっていろいろなパ ターンがあり 通 行 車 両 や 施 工 目 的 に 適 したものを 選 定 する 一 般 的 に 大 型 車 が 頻 繁 に 通 るとこ ろでは 溝 幅 が 広 く かつ 深 くする グルービング 方 向 は 横 滑 り 防 止 を 目 的 としたところでは 縦 溝 とし 制 動 力 の 向 上 を 目 的 としたところでは 横 溝 の 施 工 例 が 多 い 施 工 例 を 図 -6 11に 示 す 間 隔 ベース 舗 装 幅 一 般 的 な 溝 について 深 さ 幅 : 6~9 (mm) 深 さ : 6 (mm) 間 隔 : 20~60 (mm) ( 舗 装 マニュアル( 新 潟 県 )p.120 一 部 修 正 ) 図 -6 11 グルービング 工 法 の 施 工 例 6-3-8 明 色 舗 装 明 色 舗 装 は 通 常 のアスファルト 舗 装 の 表 面 部 分 に 光 の 反 射 率 の 大 きい 明 色 骨 材 を 用 いることに より 路 面 の 輝 度 を 上 げる 工 法 であり 路 面 の 明 るさや 光 の 再 帰 性 を 高 め 照 明 効 果 や 夜 間 の 視 認 性 の 向 上 等 の 機 能 を 有 する 舗 装 である 2) 特 長 と 適 用 箇 所 1 路 面 輝 度 が 大 きいため 夜 間 の 路 面 照 明 効 果 が 増 加 する 2 通 常 のアスファルトによる 表 層 と 対 比 すると 輝 度 差 が 生 じ 路 面 を 容 易 に 識 別 できる 3 夏 期 の 路 面 温 度 が 上 昇 しにくく 耐 流 動 対 策 上 効 果 がある また 明 色 用 骨 材 として 性 状 が 比 較 的 良 好 である 4 トンネル 内 で 多 く 用 いられ 交 差 点 付 近 道 路 の 分 岐 点 路 肩 及 び 側 帯 部 橋 面 などに 用 い られる 3) 構 造 配 合 および 施 工 構 造 配 合 及 び 施 工 の 詳 細 については 舗 装 設 計 便 覧 および 舗 装 施 工 便 覧 を 参 照 する - 182 -

6-3-9 砕 石 マスチック 舗 装 砕 石 マスチック 舗 装 (SMA)は 粗 骨 材 の 骨 材 間 隙 に 細 骨 材 フィラー アスファルトからなるア スファルトモルタルで 充 填 したギャップ 粒 度 のアスファルト 混 合 物 を 用 いた 舗 装 で 耐 流 動 性 耐 摩 耗 性 水 密 性 に 優 れている 2) 特 長 と 適 用 箇 所 1 アスファルトモルタルの 充 填 効 果 と 骨 材 のかみ 合 わせ 効 果 により 耐 流 動 性 耐 摩 耗 性 水 密 性 が 高 い 2 重 交 通 路 線 の 表 層 や 橋 面 舗 装 の 下 層 や 表 層 に 用 いられている 3 高 い 水 密 性 を 利 用 し 防 水 層 として 用 いられる 4 クラック 防 止 効 果 があり クラック 発 生 区 間 の 補 修 に 用 いられる 3) 構 造 配 合 および 施 工 構 造 配 合 及 び 施 工 の 詳 細 については 舗 装 施 工 便 覧 を 参 照 する 4)その 他 砕 石 マスチック 舗 装 には 機 能 性 SMAと 呼 ばれる 舗 装 が 存 在 する 機 能 性 SMAとは 一 層 の 施 工 で 舗 装 上 層 は 排 水 性 舗 装 に 似 たキメ 深 さを 持 ち 中 ~ 下 層 は 砕 石 マスチック 舗 装 のように 緻 密 で 耐 久 力 をもつ 構 造 をした 舗 装 であり 排 水 性 舗 装 に 比 較 して 骨 材 飛 散 抵 抗 性 が 優 れている 6-3-10 保 水 性 舗 装 保 水 性 舗 装 は 舗 装 体 内 に 保 水 された 水 分 が 蒸 発 し 気 化 潜 熱 を 奪 うことにより 路 面 温 度 の 上 昇 を 抑 制 する 機 能 を 有 する 舗 装 である 2) 特 長 と 適 用 箇 所 1 舗 装 体 に 保 水 された 水 分 が 蒸 発 することにより 路 面 温 度 の 上 昇 を 抑 えることができる 2 都 市 内 の 車 道 舗 装 公 園 の 広 場 駐 車 場 歩 道 及 び 自 転 車 道 などに 用 いられる 3) 構 造 配 合 および 施 工 保 水 性 舗 装 については 種 々の 工 法 が 提 案 されている 構 造 配 合 及 び 施 工 方 法 については 国 土 交 通 省 新 技 術 情 報 システム(NETIS)を 参 照 する - 183 -

6-3-11 遮 熱 性 舗 装 遮 熱 性 舗 装 は 舗 装 表 面 に 到 達 する 日 射 エネルギーのうち 近 赤 外 線 を 高 効 率 で 反 射 し 舗 装 への 蓄 熱 を 防 ぐことによって 路 面 温 度 の 上 昇 を 抑 制 する 舗 装 である 2) 特 長 と 適 用 箇 所 1 日 射 エネルギーの 一 部 を 反 射 させることにより 路 面 温 度 の 上 昇 を 抑 える 2 都 市 内 の 車 道 舗 装 公 園 の 広 場 駐 車 場 歩 道 及 び 自 転 車 道 などに 用 いられる 3) 材 料 配 合 および 施 工 舗 装 表 面 に 遮 熱 性 塗 料 を 吹 きつける あるいは 塗 布 する 塗 布 型 や 舗 装 表 面 に 遮 熱 性 材 料 を 充 填 する 充 填 型 表 層 用 混 合 物 に 遮 熱 性 材 料 を 混 合 する 混 合 物 型 に 大 別 される 遮 熱 性 塗 料 および 材 料 の 付 着 性 を 向 上 させるために 塗 布 および 付 着 面 を 清 掃 する 必 要 がある 詳 細 について は 舗 装 施 工 便 覧 を 参 照 する 6-3-12 グースアスファルト 舗 装 グースアスファルト 舗 装 工 法 は グースアスファルト 混 合 物 を 用 いた 不 透 水 性 たわみ 追 従 性 の 高 い 舗 装 で 一 般 に 鋼 床 版 舗 装 などの 橋 面 舗 装 に 用 いる 2) 材 料 配 合 および 施 工 グースアスファルト 混 合 物 は 石 油 アスファルトにトリニダッドレイクアスファルトまたは 熱 可 塑 性 エラストマーなどの 改 質 材 を 混 合 したアスファルトと 粗 骨 材 細 骨 材 およびフィラーを 配 合 して プラント 混 合 したのち 流 込 み 施 工 が 可 能 な 作 業 性 ( 流 動 性 )と 安 定 度 が 得 られるように クッカの 中 で 高 温 で 攪 拌 混 合 ( 混 練 )したものである 材 料 施 工 は 舗 装 施 工 便 覧 を 参 照 する 6-3-13 フォームドアスファルト 舗 装 フォームドアスファルト 工 法 は 加 熱 アスファルト 混 合 物 を 製 造 する 際 に 加 熱 したアスファルト を 泡 状 にしてアスファルトの 粘 度 を 下 げ 混 合 性 を 高 めて 混 合 物 を 製 造 する 工 法 で 特 殊 混 合 物 の 製 造 や 中 温 化 混 合 物 製 造 などに 用 いられる 2) 材 料 配 合 および 施 工 加 熱 アスファルトを 泡 状 にする 方 法 は 水 蒸 気 または 水 とアスファルトを 噴 射 時 に 専 用 の 装 置 で 接 - 184 -

触 混 合 する 方 法 や 混 合 物 中 のバインダを 化 学 的 に 泡 状 化 させ かつその 持 続 時 間 も 化 学 的 に 制 御 する ケミカルによる 方 法 が 用 いられる 6-3-14 大 粒 径 アスファルト 舗 装 大 粒 径 アスファルト 舗 装 工 法 は 最 大 粒 径 の 大 きな 骨 材 (25mm 以 上 )をアスファルト 混 合 物 に 用 いる 舗 装 であり 大 きな 骨 材 のかみ 合 わせ 効 果 によって 耐 流 動 性 耐 摩 耗 性 に 優 れた 舗 装 で 重 交 通 道 路 の 表 層 基 層 中 間 層 および 上 層 路 盤 として 用 いられている 2) 特 長 と 適 用 箇 所 粗 骨 材 が 大 きいため ストレートアスファルトを 用 いても 耐 流 動 性 と 耐 摩 耗 性 が 期 待 できる この ため 改 質 アスファルトを 用 いた 場 合 と 比 べて 安 価 であること 一 層 の 施 工 厚 さが 厚 くシックリフト 工 法 に 適 しているなどの 長 所 があるが 混 合 物 の 製 造 には プラント 設 備 の 一 部 について 改 善 が 必 要 な 場 合 もある 3) 材 料 配 合 および 施 工 大 粒 径 アスファルト 舗 装 の 配 合 設 計 は 通 常 マーシャル 安 定 度 試 験 によって 行 われている 材 料 配 合 施 工 は 舗 装 施 工 便 覧 を 参 照 する 6-3-15 中 温 化 舗 装 中 温 化 舗 装 工 法 は アスファルト 混 合 物 の 製 造 時 における 混 合 性 や 舗 設 時 における 締 固 め 性 の 改 善 により 製 造 時 や 舗 設 時 の 温 度 条 件 を 従 来 よりも 若 干 低 減 させた 舗 装 である その 結 果 CO2 排 出 量 削 減 省 エネルギー 化 に 貢 献 することが 可 能 になる 2) 特 長 と 適 用 箇 所 夏 季 において 中 温 化 技 術 を 使 って 温 度 条 件 を 低 下 させることにより 交 通 開 放 可 能 な 温 度 になる までの 養 生 時 間 が 短 縮 でき 交 通 規 制 を 伴 う 工 事 での 早 期 開 放 が 可 能 となる また 初 期 わだちの 抑 制 が 期 待 できる 冬 季 において 中 温 化 技 術 を 応 用 することで 寒 冷 期 の 施 工 性 改 善 や 人 力 施 工 の 際 の 施 工 性 改 善 に 寄 与 できる - 185 -

3) 材 料 配 合 および 施 工 アスファルト 混 合 物 の 製 造 工 程 においてアスファルト 中 温 化 用 発 泡 剤 を 添 加 することにより アス ファルト 内 に 炭 酸 ガスを 含 まない 良 質 な 微 細 泡 が 発 生 し 舗 設 が 終 了 するまでの2~3 時 間 にわたり 混 合 物 内 に 安 定 的 に 保 持 される この 結 果 製 造 時 の 骨 材 との 混 合 性 の 向 上 微 細 泡 のベアリング 効 果 による 締 固 めが 向 上 することから 既 往 の 温 度 条 件 から30 程 度 低 減 することが 可 能 となる 6-3-16 土 系 舗 装 土 系 舗 装 工 法 は 主 に 天 然 材 料 による 層 で 構 成 された 舗 装 であり 適 度 な 弾 力 性 衝 撃 吸 収 性 保 水 性 等 を 有 する 2) 特 長 と 適 用 箇 所 土 系 舗 装 は 使 用 する 材 料 の 特 性 から 多 目 的 広 場 グランド 歩 径 路 に 採 用 され 使 用 目 的 にあっ た 性 状 を 示 すよう 舗 装 面 の 硬 さが 示 されている 3) 材 料 配 合 および 施 工 一 般 的 には 単 一 土 が 使 用 されているが 混 合 土 や 人 工 土 などもあり また 排 水 保 水 性 を 目 的 とし た 添 加 剤 や 表 面 処 理 剤 が 安 定 剤 として 用 いられている 材 料 施 工 は 舗 装 施 工 便 覧 を 参 照 する - 186 -

6-4 構 造 別 の 舗 装 6-4-1 フルデプスアスファルト 舗 装 フルデプスアスファルト 舗 装 は 路 床 上 のすべての 層 に 加 熱 アスファルト 混 合 物 および 瀝 青 安 定 処 理 路 盤 材 料 を 用 いた 舗 装 である 2) 特 長 と 適 用 箇 所 この 工 法 の 特 長 は 舗 装 のすべての 層 を 加 熱 アスファルト 混 合 物 および 瀝 青 安 定 処 理 路 盤 材 を 使 用 することによって 舗 装 厚 を 薄 くできることから 計 画 高 さに 制 限 がある 場 合 地 下 埋 設 物 が 浅 い 位 置 にある 場 合 など 施 工 上 の 制 約 を 受 ける 場 合 や シックリフト 工 法 と 併 用 して 工 期 短 縮 を 図 りたい 場 合 に 採 用 される 工 法 である 3) 舗 装 構 造 フルデプスアスファルト 舗 装 工 法 は 表 層 基 層 および 瀝 青 安 定 処 理 路 盤 より 構 成 されるが 施 工 に 際 し 基 盤 の 支 持 力 が 十 分 でなければならない TA 法 による 場 合 は 設 計 CBR6 以 上 必 要 であり 設 計 CBRが6 未 満 のときは 地 盤 等 を 改 良 し 施 工 基 盤 を 設 置 する シックリフト 工 法 を 併 用 する 場 合 は 施 工 厚 さと 温 度 の 関 係 から 平 たん 性 の 確 保 が 難 しい 場 合 もあ る また 舗 装 体 が 厚 いため 冷 え 難 く 交 通 開 放 後 の 早 期 わだち 掘 れも 懸 念 されるため 十 分 に 冷 えた ことを 確 認 してから 交 通 開 放 を 行 うか 中 温 化 材 による 養 生 時 間 の 短 縮 を 検 討 する 4) 材 料 および 配 合 フルデプスアスファルト 舗 装 工 法 に 使 用 する 材 料 施 工 は 舗 装 施 工 便 覧 を 参 照 する 6-4-2 コンポジット 舗 装 コンポジット 舗 装 工 法 は 表 層 または 表 層 基 層 に 走 行 性 が 良 好 で 維 持 修 繕 が 安 易 なアスファルト 混 合 物 を 用 い 直 下 の 層 に 構 造 的 に 耐 久 性 をもつセメント 系 の 舗 装 版 ( 通 常 のセメントコンクリート 連 続 鉄 筋 コンクリート 転 圧 コンクリート 半 たわみ 性 舗 装 など)を 用 いた 複 合 的 な 舗 装 工 法 である 2) 特 長 と 適 用 箇 所 セメント 系 の 舗 装 のもつ 構 造 的 な 耐 久 性 と アスファルト 舗 装 の 良 好 な 走 行 性 および 維 持 修 繕 の 容 易 さ 等 を 兼 ね 備 えた 舗 装 であり 長 寿 命 化 舗 装 として 注 目 されている - 187 -

長 寿 命 化 舗 装 の 利 点 は ライフサイクルコストの 低 減 であり 新 設 工 事 費 は 増 加 するものの 維 持 修 繕 費 用 を 軽 減 させると 考 えられている 3) 舗 装 構 造 舗 装 構 造 の 設 計 は コンクリート 版 を 用 いる 場 合 コンクリート 舗 装 の 構 造 設 計 に 準 じ コンクリー ト 版 の 温 度 差 が 一 般 的 なコンクリート 舗 装 と 異 なることに 配 慮 して 設 計 する 半 たわみ 性 舗 装 を 用 い る 場 合 は アスファルト 舗 装 の 構 造 設 計 にて 行 う 詳 細 については 舗 装 設 計 便 覧 および 舗 装 施 工 便 覧 を 参 照 する 目 地 の 設 置 が 必 要 なコンクリート 版 を 用 いたコンポジット 舗 装 では リフレクションクラックが 生 じやすく リフレクションクラックの 予 想 される 箇 所 にはアスファルト 混 合 物 層 とコンクリート 版 の 間 に 応 力 緩 和 層 ( 褥 層 (じょく 層 )ともいい マスチックシール シート またジオテキスタイル 開 粒 度 アスファルト 混 合 物 層 等 による)の 設 置 もしくは 表 層 に 誘 導 目 地 等 を 設 置 するなどの 対 応 策 も 検 討 する 4) 材 料 配 合 および 施 工 詳 細 については 舗 装 施 工 便 覧 を 参 照 する なお 表 層 に 誘 導 目 地 を 設 置 する 場 合 はコンクリー ト 版 の 目 地 の 直 上 にくるようにする 高 速 道 路 株 式 会 社 (NEXCO)においては 高 速 走 行 性 安 全 性 高 耐 久 性 からコンポジット 舗 装 を 積 極 的 に 採 用 し 表 層 には 高 機 能 性 舗 装 ( 排 水 性 ) 中 間 層 には 砕 石 マスチック 舗 装 コンクリート は 連 続 鉄 筋 コンクリート 版 を 採 用 している - 188 -