自治体CIO育成研修



Similar documents
ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果


続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ

説 明 内 容 料 金 の 算 定 期 間 と 請 求 の 単 位 について 分 散 検 針 制 日 程 等 別 料 金 料 金 の 算 定 期 間 と 支 払 義 務 発 生 日 日 程 等 別 料 金 の 請 求 スケジュール 料 金 のお 支 払 い 方 法 その 他 各 種 料 金 支 払

小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申

●電力自由化推進法案

った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

<4D F736F F D C482C682EA817A89BA90BF8E7793B1834B A4F8D91906C8DDE8A A>

Microsoft Word - 目次.doc

別 添 1 提 案 書 等 作 成 要 領 1 調 達 件 名 PIO-NET2015 に 係 る 運 用 等 支 援 業 務 一 式 2 提 案 書 等 の 提 出 本 調 達 に 係 る 提 案 書 等 は PIO-NET2015 に 係 る 運 用 等 支 援 業 務 一 式 調 達 仕 様

参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この

通 知 カード と 個 人 番 号 カード の 違 い 2 通 知 カード ( 紙 )/H27.10 個 人 番 号 カード (ICカード)/H28.1 様 式 (おもて) (うら) 作 成 交 付 主 な 記 載 事 項 全 国 ( 外 国 人 含 む)に 郵 送 で 配 布 希 望 者 に 交

文化政策情報システムの運用等

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

( 運 用 制 限 ) 第 5 条 労 働 基 準 局 は 本 システムの 維 持 補 修 の 必 要 があるとき 天 災 地 変 その 他 の 事 由 によりシステムに 障 害 又 は 遅 延 の 生 じたとき その 他 理 由 の 如 何 を 問 わず その 裁 量 により システム 利 用 者

答申第585号

2 1.ヒアリング 対 象 (1) 対 象 範 囲 分 類 年 金 医 療 保 険 雇 用 保 険 税 備 考 厚 生 年 金 の 資 格 喪 失 国 民 年 金 の 加 入 老 齢 給 付 裁 定 請 求 など 健 康 保 険 の 資 格 喪 失 国 民 健 康 保 険 の 加 入 健 康 保 険

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

独立行政法人国立病院機構呉医療センター医療機器安全管理規程

Microsoft Word - 不正アクセス行為の禁止等に関する法律等に基づく公安

Microsoft PowerPoint - 【那須野】セキュリティ問題について

(1)1オールゼロ 記 録 ケース 厚 生 年 金 期 間 A B 及 びCに 係 る 旧 厚 生 年 金 保 険 法 の 老 齢 年 金 ( 以 下 旧 厚 老 という )の 受 給 者 に 時 効 特 例 法 施 行 後 厚 生 年 金 期 間 Dが 判 明 した Bは 事 業 所 記 号 が

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務


Microsoft Word - 19年度(行個)答申第94号.doc

中根・金田台地区 平成23年度補償説明業務

ができます 4. 対 象 取 引 の 範 囲 第 1 項 のポイント 付 与 の 具 体 的 な 条 件 対 象 取 引 自 体 の 条 件 は 各 加 盟 店 が 定 めます 5.ポイントサービスの 利 用 終 了 その 他 いかなる 理 由 によっても 付 与 されたポイントを 換 金 すること

<4D F736F F D2095BD90AC E D738FEE816A939A905C91E D862E646F63>

<4D F736F F D208C6F D F815B90A BC914F82CC91CE899E8FF38BB582C982C282A282C42E646F63>

<4D F736F F D2095CA8E A90DA91B18C9F93A289F1939A8F D8288B3816A5F E646F63>

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

スライド 1

中 間 利 払 日 とし 預 入 日 または 前 回 の 中 間 利 払 日 からその 中 間 利 払 日 の 前 日 までの 日 数 および 通 帳 または 証 書 記 載 の 中 間 利 払 利 率 によって 計 算 した 中 間 利 払 額 ( 以 下 中 間 払 利 息 といいます )を 利

1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

<4D F736F F D AC90D1955D92E CC82CC895E DD8C D2816A2E646F63>

Microsoft Word - 03.大和高田市仕様書 介護認定業務委託 H27

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

(2) 支 状 況 保 育 所 ( 定 員 60 人 以 上 ) 支 状 況 は 次 とおりです 1 総 入 構 成 比 は 割 合 が88.1% 活 動 外 入 が2.1% 特 別 入 が9.8%でした 2 構 成 比 は 運 営 費 入 が80.1% 経 常 経 費 補 助 金 入 が17.8%

財政再計算結果_色変更.indd

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

第2回 制度設計専門会合 事務局提出資料

Microsoft Word 第1章 定款.doc

<4D F736F F D D3188C091538AC7979D8B4B92F F292B98CF092CA81698A94816A2E646F63>

< 現 在 の 我 が 国 D&O 保 険 の 基 本 的 な 設 計 (イメージ)> < 一 般 的 な 補 償 の 範 囲 の 概 要 > 請 求 の 形 態 会 社 の 役 員 会 社 による 請 求 に 対 する 損 免 責 事 由 の 場 合 に 害 賠 償 請 求 は 補 償 されず(

定 性 的 情 報 財 務 諸 表 等 1. 連 結 経 営 成 績 に 関 する 定 性 的 情 報 当 第 3 四 半 期 連 結 累 計 期 間 の 業 績 は 売 上 高 につきましては 前 年 同 四 半 期 累 計 期 間 比 15.1% 減 少 の 454 億 27 百 万 円 となり

Sea-NACCS 利用者研修 【通関編】

Microsoft PowerPoint 資料6 技術基準.ppt [互換モード]

Taro13-01_表紙目次.jtd

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

している 5. これに 対 して 親 会 社 の 持 分 変 動 による 差 額 を 資 本 剰 余 金 として 処 理 した 結 果 資 本 剰 余 金 残 高 が 負 の 値 となるような 場 合 の 取 扱 いの 明 確 化 を 求 めるコメントが 複 数 寄 せられた 6. コメントでは 親


2004年度第2回定期監査(学校)事情聴取事項

(別紙3)保険会社向けの総合的な監督指針の一部を改正する(案)

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

Microsoft PowerPoint - 経営事項審査.ppt

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

(1) 社 会 保 険 等 未 加 入 建 設 業 者 の 確 認 方 法 等 受 注 者 から 提 出 される 施 工 体 制 台 帳 及 び 添 付 書 類 により 確 認 を 行 います (2) 違 反 した 受 注 者 へのペナルティー 違 反 した 受 注 者 に 対 しては 下 記 のペ

一部解約可能型定期預金(複利型)規定

接 支 払 制 度 を 活 用 するか 意 思 を 確 認 する 確 認 に 当 たっては 次 の 各 号 に 掲 げる 事 項 について 書 面 により 世 帯 主 の 合 意 を 得 て 代 理 契 約 を 締 結 するものとする (1) 医 療 機 関 等 が 本 市 に 対 し 世 帯 主

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

確定給付企業年金 DBパッケージプランのご提案

<4D F736F F D2095BD90AC E D738FEE816A939A905C91E D862E646F63>

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 有

<4D F736F F F696E74202D2082C882E982D982C DD8ED88EE688F882CC82B582AD82DD C668DDA9770>

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

<4D F736F F D20D8BDB8CFC8BCDED2DDC482A882E682D1BADDCCDFD7B2B1DDBD8B4B92F E646F63>

<4D F736F F D208E9197BF A955B895E93AE82CC8B4B90A C982C282A282C42E646F6378>

3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

一般競争入札について

公表表紙

<4D F736F F F696E74202D E36816A984A93AD8C5F96F CC837C A815B C E707074>

Microsoft Word - 公表用答申422号.doc

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

<4D F736F F D F8D828D5A939982CC8EF68BC697BF96B38F9E89BB82CC8A6791E52E646F63>

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

(Microsoft Word - \221\346\202P\202U\201@\214i\212\317.doc)

Microsoft Word - 19年度(行情)答申第081号.doc

1.システム 構 成 1.1 ハードウェア 及 ぶ 基 本 ソフトウェア (1) システム 構 成 の 基 本 方 針 システム 構 成 のコンセンプトについて 2 頁 以 内 で 記 述 してください 1ハードウェア 構 成 のコンセプト

「経営者保証に関するガイドライン」に基づく保証債務の整理に係る課税関係の整理

PowerPoint プレゼンテーション

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

T T VWAPギャランティ 取 引 とは T T VWAPギャランティ 取 引 とは これまでの 成 行 や 指 値 とは 異 なる 東 海 東 京 証 券 が 提 供 する 新 しい 形 の 売 買 方 法 です その 方 法 とは 1 金 融 商 品 取 引 所 ( 以 下 取 引 所 )に

疑わしい取引の参考事例

答申書

平成27年度大学改革推進等補助金(大学改革推進事業)交付申請書等作成・提出要領

しかし 主 に 欧 州 の 一 部 の 回 答 者 は 受 託 責 任 について 資 源 配 分 の 意 思 決 定 の 有 用 性 とは 独 立 の 財 務 報 告 の 目 的 とすべきであると 回 答 した 本 ED に 対 する ASBJ のコメント レターにおける 意 見 経 営 者 の 受

補償重複の対応に関するガイドライン(案)

Microsoft Word 役員選挙規程.doc

厚 生 年 金 基 金 制 度 の 概 要 公 的 年 金 たる 厚 生 年 金 の 一 部 を 国 に 代 わって 支 給 ( 代 行 給 付 )しており 当 該 支 給 を 行 うための 費 用 として 事 業 主 から 保 険 料 を 徴 収 している 加 えて 各 基 金 ごとに 上 乗 せ

Ⅰ 元 請 負 人 を 社 会 保 険 等 加 入 建 設 業 者 に 限 定 平 成 28 年 10 月 1 日 以 降 に 入 札 公 告 指 名 通 知 随 意 契 約 のための 見 積 依 頼 を 行 う 工 事 から 以 下 に 定 める 届 出 の 義 務 ( 以 下 届 出 義 務 と

佐渡市都市計画区域の見直し

Transcription:

SLAの 考 え 方 総 務 省

SLAの 考 え 方 この 単 元 の 構 成 と 目 的 序 SLAの 定 義 公 共 ITにおけるアウトソーシングに 関 するガイドライン について 1 SLAを 設 定 する 対 象 について 2 SLAの 運 用 について ここでの 目 的 は SLAについて 考 えていきたいと 思 います 各 団 体 は 業 務 のすべてを その 団 体 の 職 員 等 だけでまかなうことはもはや 不 可 能 となってきており 様 々な 業 務 を 外 部 に 委 託 (アウトソーシング)し 運 用 管 理 を 行 っているかと 思 います アウトソーシングにおいては サービスに 対 して 対 価 を 支 払 う こととなりま すが 品 質 の 確 保 や 測 定 が 行 いにくいといった 点 が 課 題 になりがちです このような 背 景 のもとで 考 慮 されてきているのが SLAで 委 託 先 調 達 先 の 選 定 において 価 格 のみならず 技 術 やサービス 等 の 内 容 面 からの 評 価 を 的 確 に 行 い 保 守 運 用 においてサービスの 質 が 確 保 されているかを 監 視 することが 非 常 に 重 要 です このテキストでは 最 初 に 用 語 の 定 義 とガイドライン 類 について 確 認 した 後 に 実 際 にSLAを 導 入 するまでに 考 慮 することについて 考 えていきます 1

序 SLAの 定 義 ここでのテーマと 課 題 SLA という 用 語 の 定 義 はどのようなものか 解 説 SLAという 用 語 は ISO/IEC20000-1:2005においては 次 のように 定 義 されています サービス 及 び 合 意 されたサービスレベルを 文 書 化 した サービスプロバイダと 顧 客 間 の 書 面 による 合 意 ただしこれではわかりにくいと 思 います そこで 情 報 システムに 係 る 政 府 調 達 へ のSLA 導 入 ガイドライン でのSLAの 定 義 を 参 考 にしてみます ITサービスの 提 供 者 と 委 託 者 との 間 で ITサービスの 契 約 を 締 結 する 際 に 提 供 するサービスの 範 囲 内 容 及 び 前 提 となる 諸 事 項 を 踏 まえた 上 で サービスの 品 質 に 対 する 要 求 水 準 を 規 定 するとともに 規 定 した 内 容 が 適 正 に 実 現 されるための 運 営 ルール を 両 者 の 合 意 として 明 文 化 したもの どちらについても 共 通 していえることは 委 託 元 と 委 託 先 との 合 意 が 必 要 文 書 化 ( 明 文 化 )が 必 要 といったことです なお 後 者 ではガイドラインの 性 質 上 ITサービス という 用 語 を 用 いています が IT の 文 字 を 取 り 外 して 考 えると SLAの 用 語 の 定 義 が 非 常 に 見 えやすくな るかと 思 います 参 考 文 献 (1) 情 報 システムに 係 る 政 府 調 達 へのSLAガイドライン ( 独 立 行 政 法 人 情 報 処 理 推 進 機 構 平 成 16 年 ) 参 照 :http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0005140/1/040414it2.pdf 2

序 公 共 ITにおけるアウトソーシングに 関 するガイドライン について ここでのテーマと 課 題 公 共 ITにおけるアウトソーシングに 関 するガイドライン にはどの ような 内 容 がかかれているのか 解 説 公 共 ITにおけるアウトソーシングに 関 するガイドライン では アウトソーシン グ 導 入 契 約 締 結 に 関 することはもちろんですが SLAの 考 え 方 について 非 常 に 多 く の 内 容 が 書 かれており 参 考 になります このガイドラインでは アウトソーシングビジネスを 以 下 の6つに 分 け それぞれに ついて 及 びこれらを 総 合 した 内 容 について SLAの 設 定 例 を 作 成 しています サービスサポート セキュリティ アプリケーション ホスティング ネットワーク セキュリティ また SLAにおける 構 成 要 素 について 以 下 4 項 目 が 述 べられています 1サービスメニュー SLAの 対 象 となるサービスの 種 別 と 各 サービスの 機 能 要 件 のことです サービスの 範 囲 などもここに 含 めることになるので できるだけ 具 体 的 な 記 述 が 求 められます 2サービス 要 件 サービスメニューごとに 規 定 される 定 量 的 又 は 定 性 的 要 件 で 後 の 評 価 やパフォー マンス 設 定 の 前 提 となる 要 件 になります 3SLA 評 価 項 目 サービスメニューに 対 応 する 品 質 を 定 量 的 に 設 定 評 価 する 項 目 で 提 供 されてい るサービスについて 評 価 する 項 目 となるので できるだけ 測 定 が 可 能 なものにする 必 要 があります 3

序 公 共 ITにおけるアウトソーシングに 関 するガイドライン について 4SLA 設 定 値 報 告 要 件 ペナルティ 等 のSLA 評 価 項 目 関 連 項 目 SLA 設 定 値 とは SLA 評 価 項 目 の 具 体 的 な 値 のことです これには 保 証 値 と 目 標 値 の 二 つがあります 保 証 値 は いわば 守 らなくてはいけない 値 です 測 定 さ れ 報 告 された 結 果 守 られていなければ 減 額 等 のペナルティを 科 すことができま す 一 方 で 目 標 値 は あくまで 目 標 であり 必 ずしも 守 らなければならないもので はありません 報 告 要 件 では その 報 告 の 周 期 や 方 法 のほか SLA 測 定 方 法 についてもここで 定 義 することが 望 ましいといえます ペナルティは 対 象 とするサービスメニューやサービス 要 件 SLA 設 定 値 等 が 達 成 されなかったときの 影 響 度 や 未 達 の 度 合 いなどによって 考 慮 すればよいかと 思 います それ 以 外 にも 免 責 やSLAに 関 し 委 託 元 と 委 託 先 の 義 務 についても 記 述 されると 望 ましいでしょう また SLAの 定 義 でも 述 べましたが これらについて 明 文 化 することがなにより 重 要 となります このガイドラインでは SLAに 関 する 合 意 事 項 については 契 約 書 ではなく 仕 様 書 に 記 載 することが 望 ましいとされています 理 由 としては サービス 要 件 やSLA 設 定 値 などは その 時 々の 状 況 により 変 化 する 可 能 性 があるためです ( SLA 定 義 書 という 形 で 記 載 されている 例 もあります ) 参 考 文 献 (1) 公 共 ITにおけるアウトソーシングに 関 するガイドライン ( 総 務 省 平 成 15 年 ) 参 照 :http://www.soumu.go.jp/denshijiti/pdf/060213_03.pdf 4

1 SLAを 設 定 する 対 象 について ここでのテーマと 課 題 SLAを 設 定 する 場 合 どのような 対 象 に 設 定 するべきかについて 理 解 します 解 説 SLAは 前 の 項 でも 述 べましたが 委 託 元 と 委 託 先 の 合 意 によって 形 成 される 契 約 であるので 極 端 に 言 えば 合 意 があればどのような 内 容 でもSLAは 設 定 できると いえます ですが SLAを 設 定 する 目 的 を 考 えると 求 めるサービスレベルを 一 定 に 保 つ ようにする ためであると 思 います 例 えば 重 要 なシステムの 保 守 業 務 を 思 い 浮 かべてください このシステムが 原 因 不 明 で 利 用 停 止 になったとします 多 くの 場 合 は 保 守 の 委 託 先 へ 連 絡 することになるかと 思 います このとき 担 当 者 が 不 在 で 対 応 が 明 日 にな る 対 応 開 始 が6 時 間 後 になる などと 通 知 されるとシステムの 可 用 性 が 損 なわ れてしまいます 一 方 で 緊 急 対 応 を 行 うにあたって 必 要 な 人 数 などはあまり 問 われないケース が 多 いかと 思 います このように SLAを 求 めるべき 対 象 はサービスによって 変 わってくるはずです しかも このような 内 容 はサービスの 提 供 を 受 けている 時 はもちろんですが 受 ける 前 からある 程 度 求 めるサービスレベルを 想 定 しておかなくてはなりません 5

1 SLAを 設 定 する 対 象 について これまでの 内 容 を 受 けて SLAを 設 定 する 対 象 の 判 断 基 準 は 以 下 4つにあると 考 え ます 委 託 するサービスの 重 要 性 はどの 程 度 のものか SLAの 内 容 を 明 文 化 できるか SLAを 設 定 した 場 合 の 測 定 が 可 能 であるか SLAを 設 定 した 場 合 その 内 容 を 達 成 できる 環 境 があるか これを 踏 まえまして SLAを 設 定 する 対 象 の 例 を 次 にあげたいと 思 います あくま で 例 なので 上 記 判 断 基 準 をもとに 各 団 体 で 考 慮 されることが 望 ましいと 考 えます 対 象 セキュリティ サポートデスク 保 守 項 目 ファイアウォール ウイルス 対 策 情 報 提 供 ヘルプデスク 障 害 対 策 内 容 不 正 アクセスを 検 出 するまでの 時 間 不 正 アクセス 検 出 後 通 知 までの 時 間 パターンファイル 更 新 までの 時 間 ウイルススキャンにかかる 時 間 最 新 セキュリティ 情 報 を 提 供 する 間 隔 最 新 セキュリティ 情 報 を 提 供 する 件 数 受 付 時 間 解 決 率 電 話 がつながらない 確 率 時 間 コールバックまでの 時 間 対 応 時 間 復 旧 時 間 原 因 判 明 率 原 因 究 明 までの 時 間 6

1 SLAを 設 定 する 対 象 について 対 象 アプリケーション ネットワーク ホスティング ストレージ (データ) 項 目 アプリケーションの 稼 動 ネットワークの 稼 動 ホスティング 管 理 データ 管 理 サービス 提 供 時 間 処 理 完 了 までの 時 間 帳 票 出 力 までの 時 間 稼 働 率 同 時 接 続 可 能 数 バックアップに 要 する 時 間 バックアップタイミング リストアに 要 する 時 間 アプリケーション 変 更 に 要 する 時 間 回 線 の 種 類 稼 働 率 伝 送 遅 延 時 間 トラフィック 管 理 内 容 ID パスワードの 変 更 に 要 する 時 間 公 的 認 証 の 取 得 状 況 ログ 収 集 の 間 隔 閾 値 の 監 視 間 隔 世 代 管 理 ディスク 負 荷 率 容 量 の 監 視 間 隔 データベースバージョンアップの 方 法 バックアップ 媒 体 と 保 管 世 代 数 バックアップタイミング バックアップの 保 存 期 間 データリカバリの 復 旧 時 間 SLAを 設 定 する 対 象 を 決 定 したら 次 に 行 うことは 指 標 の 設 定 です 指 標 は 具 体 的 な 数 値 とすることが 望 ましいですが 場 合 によっては あり/なし で 判 断 することも あるかと 思 います 7

2 SLAの 運 用 について ここでのテーマと 課 題 SLAを 設 定 した 後 の 運 用 課 題 について 考 えます 解 説 SLAは 委 託 元 と 委 託 先 の 合 意 によって 成 立 するものであることは 前 にも 述 べま した 委 託 先 に 要 件 を 求 めるということは 委 託 元 にも 当 然 何 らかの 義 務 が 発 生 しま す その 中 で 一 番 重 要 なことは SLAが 適 切 に 実 施 されているかの 運 用 の 確 認 となり ます ここで 運 用 の 確 認 とは 実 施 されているかだけではなく 適 切 な 監 視 と 見 直 し す なわちPDCAサイクルの 実 施 をさします 簡 単 にいいますと P( 計 画 ) :SLAを 設 定 すべき 対 象 の 決 定 D( 実 施 ) :SLA 達 成 状 況 の 測 定 C( 確 認 ) : 測 定 結 果 の 検 証 評 価 A( 見 直 し):SLAの 改 善 になります PDCAにおける P( 計 画 ) については 前 項 で 見 たので 残 りの 実 施 から 見 直 しまでについて 考 えてみます 8

2 SLAの 運 用 について (1)D: 実 施 について この 段 階 で 求 められることは サービスの 提 供 状 況 の 確 認 すなわち SLAの 測 定 になります SLAの 測 定 を 行 うのは 委 託 元 でも 委 託 先 でもどちらでもかまいません 必 要 なの は 測 定 をどのように 実 施 するかになります ですが 現 実 的 には 委 託 先 が 測 定 を 行 い 委 託 元 が 確 認 をすることになるでしょう 特 にシステムのパフォーマンスについては 委 託 元 で 測 定 することはなかなか 難 しいと 思 います また 測 定 の 結 果 は 定 期 的 に 委 託 元 と 委 託 先 が 確 認 することが 必 要 です このため 報 告 の 形 式 などについても 決 定 しておくほうが 望 ましいといえます (2)C: 確 認 について この 段 階 で 求 められることは 測 定 結 果 の 検 証 と 評 価 です 報 告 された 内 容 が 設 定 した 値 を 満 たしているか 否 かということはもちろんですが 特 に 満 たしていない 場 合 は 原 因 を 探 り 総 合 的 に 評 価 することが 必 要 となります 評 価 の 観 点 は 例 えば 以 下 があげられます 委 託 元 の 体 制 は 十 分 か SLAを 満 たせる 環 境 となっているか 委 託 先 の 体 制 は 十 分 か SLAの 設 定 した 対 象 は 妥 当 であったか (3)A: 見 直 しについて この 段 階 で 求 められることは SLAを 設 定 した 対 象 やその 値 の 見 直 しです C: 確 認 の 段 階 で SLAが 満 たされていない 場 合 はもちろんですが 満 たされてい る 場 合 にも 設 定 値 を 厳 しくすることや 逆 に 緩 和 することも 考 えられます これは サービスを 受 ける 側 ( 委 託 元 とは 限 りません )の 要 求 事 項 市 場 技 術 コスト 委 託 先 の 体 制 などといった 点 を 考 慮 することが 肝 心 であるためです また ここでSLAが 満 たされていない 場 合 のペナルティを 課 すことや ペナルティ の 内 容 についても 見 直 されることとなります 9

2 SLAの 運 用 について このように PDCAサイクルを 実 施 することが 運 用 では 求 められます ただし こ れらのすべてを 委 託 先 が 実 施 してしまうと 適 正 な 評 価 にならないおそれがあります 最 後 に この 単 元 すべてを 踏 まえて 考 えられるSLA 導 入 のメリット 及 びデメリット を 以 下 にあげておきます 導 入 のメリット サービスレベルの 質 が 向 上 できます SLAを 設 定 することで 提 供 されるサービスレベルが 明 確 になり それを 継 続 的 に 見 直 すことで 質 の 向 上 が 可 能 となります サービス 全 体 の 水 準 が 統 一 化 できます SLAを 設 定 検 証 し それを 展 開 することで 庁 内 で 同 じようなサービスを 受 けているものに 対 して 庁 内 でサービスの 水 準 が 決 定 されます サービスが 提 供 されない 場 合 の 保 険 となります SLAが 未 達 の 場 合 は 場 合 によってペナルティが 与 えられます これにより サービスが 提 供 できない 場 合 の 一 種 の 損 失 補 てんが 可 能 となります 導 入 のデメリット 管 理 するための 確 認 事 項 が 増 加 します SLAを 運 用 するためには このテキストで 述 べたとおり 様 々な 確 認 事 項 があり ます また 計 画 段 階 でも 管 理 考 慮 するべきことが 増 えます 管 理 するためのコストが 増 加 します 確 認 事 項 が 増 加 するということは 結 果 的 にコストに 響 きます 委 託 先 もSLA 測 定 など 作 業 内 容 が 増 えるため コスト 増 を 要 求 することが 一 般 的 です 外 部 業 者 に 対 する 参 入 障 壁 となります 委 託 先 がSLAを 測 定 したり 実 際 に 管 理 するにはそれなりのスキルがないと 実 施 されません 結 果 として 委 託 できる 業 者 が 限 定 されるおそれがあります 10

この 単 元 での 課 題 を 考 える 課 題 を 考 える SLA 導 入 の 判 断 を 行 う 例 示 する 対 象 のそれぞれについて SLA 導 入 を 行 うべきか 行 わないべきかの 判 断 を 行 います 事 前 学 習 課 題 8 この 単 元 のポイントを 参 考 に 様 式 にあるそれぞれの 対 象 について SLA 導 入 を 行 うべきか 行 わないべきかを 判 断 し 併 せて 理 由 を 述 べてください ここでは 要 / 不 要 の 判 断 のみでかまいません 判 断 にあたっては 自 団 体 の 状 況 を 踏 まえてください 事 前 学 習 課 題 08: 様 式 に 記 入 11