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第 1 調 査 の 概 要 1 委 員 会 設 置 の 経 緯 日 本 テレビ 放 送 網 株 式 会 社 ( 以 下 NTV という )は NTV の 個 人 情 報 の 取 扱 い 委 託 先 の 一 つである 株 式 会 社 フォアキャスト コミュニケーションズ( 以 下 フォア キャスト という )において 発 生 した フォアキャストが NTV から 受 託 した NTV の 視 聴 者 等 の 個 人 情 報 の 一 部 に 係 る 情 報 漏 えい 事 故 ( 以 下 本 件 事 故 という )に ついて その 事 実 関 係 の 調 査 本 件 事 故 の 原 因 究 明 責 任 の 所 在 の 明 確 化 再 発 防 止 策 に 関 し 専 門 的 及 び 客 観 的 な 見 地 からの 調 査 及 び 検 討 が 必 要 であると 判 断 し 以 下 の 委 員 により 構 成 される 委 員 会 ( 以 下 本 委 員 会 という )を 設 置 した 委 員 長 大 井 哲 也 (TMI 総 合 法 律 事 務 所 弁 護 士 ) 委 員 佐 藤 力 哉 (TMI 総 合 法 律 事 務 所 弁 護 士 ) 委 員 星 澤 裕 二 (PwC サイバーサービス 合 同 会 社 パートナー) 委 員 草 間 嘉 幸 (NTV コンプライアンス 推 進 室 法 務 部 長 ( 兼 ) 情 報 保 護 推 進 事 務 局 長 ) 委 員 鈴 木 重 利 (NTV 技 術 統 括 局 IT 推 進 部 長 ( 兼 )サイバーセキュリティ 推 進 事 務 局 長 ) その 後 NTV における 人 事 異 動 に 伴 い 2016 年 5 月 31 日 をもって 草 間 委 員 が 退 任 し 同 年 6 月 1 日 付 けで 以 下 の 委 員 が 本 委 員 会 の 委 員 に 新 しく 就 任 した 委 員 横 山 武 信 (NTV コンプライアンス 推 進 室 法 務 部 長 ( 兼 ) 情 報 保 護 推 進 事 務 局 長 ) 2 調 査 の 目 的 受 任 事 項 調 査 期 間 及 び 調 査 方 法 本 報 告 書 は 本 件 事 故 の 事 実 関 係 の 調 査 その 原 因 調 査 責 任 の 所 在 の 明 確 化 及 び 再 発 防 止 策 の 提 言 の 受 任 事 項 に 関 して 2016 年 4 月 25 日 から 7 月 13 日 までを 調 査 期 間 とし 本 報 告 書 提 出 時 における 本 委 員 会 の 見 解 を 報 告 することを 目 的 としたものであり 本 委 員 会 は 本 報 告 書 を 作 成 するに 当 たり インタビューによる 調 査 ドキュメントレ ビュー 各 種 ログによる 調 査 実 地 による 技 術 調 査 及 び Q&A シートによる 質 疑 応 答 に 基 づいて 調 査 を 実 施 し 上 記 調 査 期 間 内 に 開 示 等 された 情 報 の 範 囲 内 で その 情 報 の 真 正 及 び 正 確 性 を 前 提 として 本 報 告 書 を 作 成 した 1 1 本 報 告 書 は 本 委 員 会 において 作 成 した 詳 細 な 調 査 報 告 書 を 基 に 一 部 匿 名 化 処 理 を 行 った 上 NTV の 情 報 セキュリティ 体 制 等 の 企 業 機 密 に 関 わる 記 載 等 の 公 表 に 適 さない 内 容 を 削 除 する 方 針 で 作 成 された 要 約 版 である 2

第 2 本 件 事 故 の 概 要 及 び 経 緯 1 本 件 事 故 の 概 要 本 件 事 故 により 漏 えいした 個 人 情 報 ( 以 下 本 件 情 報 という )は 番 組 の 視 聴 者 参 加 イベントの 応 募 者 等 に 関 する 情 報 である 調 査 の 結 果 現 時 点 で 本 件 情 報 以 外 に 本 件 事 故 による 個 人 情 報 の 漏 えいは 確 認 されておらず 本 件 事 故 による 漏 えい 件 数 は 延 べ 数 で 合 計 42 万 8138 件 となる 2 本 件 事 故 の 経 緯 2016 年 4 月 20 日 4 月 21 日 本 件 事 故 に 関 連 して 発 生 したイベントの 時 系 列 の 概 略 は 以 下 の 表 のとおりである 日 時 当 事 者 イベント 13:39 攻 撃 者 攻 撃 者 が OS コマンドインジェクションによる 攻 撃 を 開 始 16:24 フォアキャスト サーバ 負 荷 上 昇 の 監 視 アラートを 受 信 17:08 フォアキャスト フォアキャストマネジメントシステム 委 員 会 の 委 員 長 へ 事 象 を 報 告 17:09 フォアキャスト 管 理 職 システム 担 当 者 等 による 対 策 会 議 を 開 始 17:32 攻 撃 者 サーバ 上 で 不 正 圧 縮 ファイル 作 成 完 了 ( 後 に 判 明 ) 17:35 攻 撃 者 不 正 圧 縮 ファイルのダウンロード 時 に 発 生 したと 思 われる http レスポンスが 正 常 終 了 ( 後 に 判 明 ) 17:42 フォアキャスト 遠 隔 操 作 プログラムのソースコード 解 析 作 業 及 びケ ータイキット for Movable Type( 以 下 ケータイキッ ト という )を 設 置 している 場 所 のリストアップ 作 業 を 開 始 18:09 フォアキャスト サイバーセキュリティ 推 進 事 務 局 に 第 一 報 メール 18:12 NTV サイバーセキュリティ 推 進 事 務 局 より 情 報 保 護 推 進 事 務 局 へ 情 報 共 有 のメール 情 報 保 護 推 進 事 務 局 より 情 報 資 産 保 護 最 高 管 理 責 任 者 へ 一 報 メール 19:04 フォアキャスト サイバーセキュリティ 事 務 局 に 報 告 書 ( 第 一 報 ) 送 付 19:18 フォアキャスト 全 てのケータイキットを 無 効 化 する 作 業 を 開 始 20:21 フォアキャスト 一 般 財 団 法 人 放 送 セキュリティセンタープライバシ ーマーク 推 進 部 にメールにて 報 告 ケータイキットの 提 供 元 である A 社 とその 販 売 代 理 店 である B 社 に 電 話 連 絡 0:28 フォアキャスト サイバーセキュリティ 事 務 局 に 報 告 書 V0.9 応 募 フォーム 取 得 項 目 送 付 2:35 フォアキャスト 個 人 情 報 データを 安 全 な 領 域 へ 退 避 させる 8:00 NTV 情 報 資 産 保 護 最 高 管 理 責 任 者 から 社 長 へ 報 告 インシデント 対 応 ガイドラインに 基 づき 危 機 レベル 9:00 NTV S の 緊 急 対 策 会 議 ( 各 セクション 緊 急 招 集 インシデン ト 対 応 責 任 者 情 報 資 産 保 護 最 高 管 理 責 任 者 ) 11:00 NTV 緊 急 対 策 会 議 第 2 回 招 集 15:30 NTV 委 員 就 任 予 定 の 外 部 専 門 家 を 含 めた 緊 急 対 策 会 議 第 3 回 招 集 危 機 管 理 委 員 会 拡 大 実 務 者 会 合 ( 外 部 専 門 家 を 含 めた 16:30 NTV 調 査 委 員 会 の 設 立 が 承 認 され 本 委 員 会 を 設 立 本 件 事 故 の 公 表 と 夕 方 ニュースでの 報 道 を 決 定 ) 3

日 時 当 事 者 イベント 18:00 NTV プレスリリース 初 報 を 発 表 及 び HP で 告 知 東 証 への 適 時 開 示 を 実 施 18:12 NTV 夕 方 のニュース(news every.)で 報 道 18:24 NTV 総 務 省 関 東 総 合 通 信 局 に 報 告 書 を 送 付 19:00 NTV コールセンター 設 置 23:30 NTV プレスリリース 続 報 ( 漏 えいのあった 番 組 名 )を 発 表 サイバーセキュリティ 推 進 事 務 局 から 警 視 庁 サーバ ーテロ 対 策 特 別 捜 査 隊 (サイバーテロ 対 策 協 議 会 事 務 NTV 局 )へ 電 話 で 報 告 4 月 22 日 漏 えいのあった 視 聴 者 等 へお 詫 びのメール 配 信 A 社 緊 急 パッチファイルの 提 供 を 開 始 と 題 するプレス リリースを 公 表 4 月 23 日 A 社 [ 重 要 ]ケータイキット for Movable Type 1.65 の 提 供 を 開 始 と 題 するプレスリリースを 公 表 4 月 25 日 NTV 本 委 員 会 第 1 回 全 体 会 議 開 催 4 月 26 日 JPCERT/CC ケ ー タ イ キ ッ ト for Movable Type の 脆 弱 性 (CVE-2016-1204) に 関 する 注 意 喚 起 を 公 表 5 月 6 日 JPCERT/CC ケ ー タ イ キ ッ ト for Movable Type の 脆 弱 性 (CVE-2016-1204) に 関 する 注 意 喚 起 を 更 新 5 月 10 日 A 社 [ 重 要 ]ケータイキット for Movable Type 1.66 の 提 供 を 開 始 と 題 するプレスリリースを 公 表 5 月 17 日 NTV 郵 送 でのお 詫 び 文 書 送 付 開 始 5 月 19 日 NTV 総 務 省 関 東 総 合 通 信 局 に 個 人 情 報 漏 えい 等 事 故 報 告 書 を 送 付 5 月 20 日 A 社 [ 重 要 ] ナビゲーションの 不 具 合 に 対 応 したケータ イキット for Movable Type Ver.1.661 の 提 供 を 開 始 と 題 するプレスリリースを 公 表 6 月 15 日 フォアキャスト 新 システムについての 脆 弱 性 診 断 終 了 ( 即 時 対 応 すべ /PwC き 脆 弱 性 は 確 認 されなかった) 6 月 15 日 フォアキャスト 被 害 届 が 愛 宕 署 ( 警 視 庁 サイバー 犯 罪 対 策 課 )にて 受 理 第 3 本 件 事 故 の 原 因 調 査 本 件 事 故 は フォアキャストが ウェブシステムの 未 知 の 脆 弱 性 を 突 く 攻 撃 を 受 けたこ とに 起 因 して 個 人 情 報 が 外 部 に 送 信 されたものであり その 直 接 の 原 因 は 未 知 の 脆 弱 性 という 一 見 不 可 避 とも 思 える 偶 発 的 な 事 象 であった もっとも 未 知 の 脆 弱 性 という 点 を 措 いても その 他 の 情 報 セキュリティ 施 策 が 有 効 に 機 能 していれば 避 けられた 事 故 であ ったともいえる そこで 以 下 では まず 本 件 事 故 の 原 因 調 査 として フォアキャスト のウェブシステムの 情 報 セキュリティに 関 し 技 術 的 観 点 に 基 づく 検 証 をするとともに NTV 及 びフォアキャストにおける 個 人 情 報 の 管 理 体 制 についても 検 証 した 1 技 術 的 観 点 からの 調 査 結 果 ⑴ 攻 撃 に 関 するログ 調 査 本 件 事 故 は A 社 が 提 供 するモバイルサイトを 構 築 するソフトウェアのケータイキ ットが 設 置 されたウェブサーバ( 以 下 本 件 システム という )に 対 するサイバー 4

攻 撃 によるものであった 本 委 員 会 にて 入 手 したログより 攻 撃 内 容 を 調 査 した 結 果 攻 撃 は 以 下 の 3 種 類 の 段 階 によって 実 施 されたことが 判 明 した 1 ケータイキット 最 新 版 (v1.641)における OS コマンドインジェクションの 未 知 の 脆 弱 性 を 利 用 し 本 件 システムへ 遠 隔 操 作 プログラムを 設 置 2 本 件 システム 上 の 遠 隔 操 作 プログラムを 操 作 して 本 件 システム 内 部 を 探 索 3 本 件 システムから 個 人 情 報 データを 外 部 に 不 正 持 ち 出 し ⑵ ケータイキットに 関 する 調 査 本 件 事 故 の 原 因 となったケータイキットについて 調 査 結 果 は 以 下 のとおりである 1 2016 年 4 月 20 日 当 時 のケータイキット 最 新 版 には OS コマンドインジェ クションの 未 知 の 脆 弱 性 があった この 未 知 の 脆 弱 性 は 攻 撃 者 が 不 正 な HTTP リクエストを 送 信 すると OS が 利 用 する 任 意 のコマンドを 実 行 して しまう 問 題 があった 2 当 時 のケータイキットのプログラムコードを 分 析 したところ IPA( 情 報 処 理 推 進 機 構 )が 広 く 公 開 している 安 全 なウェブサイトの 作 り 方 2 に 示 さ れているような 基 本 的 なセキュリティ 対 策 を 実 装 していなかった ⑶ 被 害 対 象 ネットワーク システム 構 成 に 関 する 調 査 本 調 査 は 以 下 の 2 つの 観 点 に 基 づいて 実 施 した A) 侵 入 を 検 知 防 御 する 対 策 ( 入 口 対 策 ) B) 侵 入 された 後 に 情 報 の 探 索 流 出 を 防 ぐ 対 策 ( 内 部 対 策 出 口 対 策 ) A) 侵 入 を 検 知 防 御 する 対 策 ( 入 口 対 策 ) 1 ツールによる 脆 弱 性 診 断 を 約 2 年 前 に 実 施 済 みであった しかし 今 回 の 攻 撃 に 悪 用 された 脆 弱 性 は 当 該 診 断 時 には 発 見 できなかった また 上 記 時 点 以 降 は 脆 弱 性 診 断 を 実 施 していない 2 IDS( 不 正 侵 入 検 知 システム)を 導 入 しており 常 時 監 視 をしていた しか し 今 回 の OS コマンドインジェクションは 検 知 できなかった な お IPA が 提 供 し て い る ウ ェ ブ サ イ ト の 攻 撃 兆 候 検 出 ツ ー ル ilogscanner において 当 該 ログを 調 査 したところ OS コマンドインジ ェクション 攻 撃 を 一 部 検 出 できた 3 不 要 なウェブリクエストがプログラム 上 で 制 限 されていなかった 4 プログラム 言 語 の 設 定 として 不 要 な 呼 び 出 し 関 数 の 実 行 が 制 限 されていな かった 5 ファイルが 不 要 に 設 置 されたことを 検 知 する 仕 組 みがなかった 2 https://www.ipa.go.jp/security/vuln/websecurity.html 5

6 プログラムが 動 作 する 範 囲 が 適 切 ではなかった B) 侵 入 された 後 に 情 報 の 探 索 流 出 を 防 ぐ 対 策 ( 内 部 対 策 出 口 対 策 ) 1 サーバ 上 に 不 要 なプログラムが 残 っていた 2 ウェブサーバのアカウントで サーバ 上 のデータに 自 由 にアクセスできてい た 3 ウェブサーバから 個 人 情 報 データが 保 存 されたディスクが 直 接 マウントさ れ 閲 覧 操 作 できる 状 態 にあった なお ウェブサーバに 不 正 侵 入 しない 限 り インターネット 側 から 当 該 ディスクにアクセスすることはできなかった 4 個 人 情 報 データは 暗 号 化 されておらず 平 文 で 保 存 されていた 5 削 除 すべき 過 去 の 個 人 情 報 データがディスクに 残 っていた 6 個 人 情 報 データが 保 存 されていることを 推 測 されやすいフォルダ 名 を 利 用 していた 7 サーバのネットワーク 設 定 が 実 装 されていなかった 8 ウェブサーバから 外 部 への 通 信 が 全 て 許 可 されていた 2 管 理 体 制 からの 調 査 結 果 ⑴ 全 般 的 な 情 報 管 理 体 制 等 について ア NTV NTV においては 2015 年 6 月 より 個 人 情 報 を 含 む 情 報 資 産 保 護 のための 組 織 及 び 規 程 の 見 直 しがなされ 各 種 規 程 ガイドライン 等 が 設 けられているほか 情 報 資 産 保 護 最 高 管 理 責 任 者 の 下 情 報 保 護 を 推 進 するための 事 務 局 ( 以 下 担 当 事 務 局 という )やセキュリティを 推 進 する 事 務 局 等 が 設 けられ 各 局 室 から 責 任 者 を 選 任 し 各 局 室 の 下 に 位 置 する 部 から 担 当 者 が 選 任 されるなどし ていた イ フォアキャスト フォアキャストにおいては 個 人 情 報 保 護 に 関 する 各 種 規 定 等 も 設 けられ 組 織 体 制 として 個 人 情 報 保 護 管 理 責 任 者 が 任 命 され これを 委 員 長 とする 委 員 会 ( 以 下 担 当 委 員 会 という )が 設 けられ 個 人 情 報 保 護 に 関 する 管 理 責 任 者 等 が 指 名 され 個 人 情 報 に 関 する 業 務 を 担 当 している フォアキャストは 2013 年 8 月 に 保 守 体 制 が 整 っていること 等 を 踏 まえ 当 時 同 種 ソフトウェアの 中 で 最 も 著 名 なケータイキットの 採 用 を 決 定 した また 同 社 に 特 段 のルールや 規 程 はなかったものの 日 々セキュリティ 情 報 発 信 機 関 の 情 報 を 確 認 し 業 務 に 影 響 のあるものについては 都 度 検 討 対 応 する という 運 用 がなされていた 6

フォアキャストにおいては 情 報 セキュリティレベルを 上 げるべく 古 くなっ たシステムを 置 き 換 えるため 2015 年 12 月 より 新 システムを 稼 働 させ 順 次 新 システムへ 移 行 を 行 っている 途 中 であり 本 件 事 故 は これらの 移 行 の 実 施 中 に 発 生 した なお フォアキャストの 新 システムに 係 るセキュリティ 調 査 を 実 施 したところ 新 システムについて 即 時 対 応 すべき 脆 弱 性 は 確 認 されなかった ⑵ 本 件 情 報 の 取 得 管 理 利 用 削 除 フローについて 以 下 では 時 系 列 に 従 って NTV 及 びフォアキャストによる 本 件 情 報 の 取 得 管 理 利 用 及 び 削 除 の 各 フローについての 規 程 運 用 と 実 態 についてその 概 要 を 記 載 する ア 取 得 1 NTV 視 聴 者 等 の 個 人 情 報 の 取 得 をする 場 合 ガイドライン 上 番 組 制 作 部 門 が 必 要 事 項 を 決 定 し 委 託 先 がある 場 合 には その 選 定 の 留 意 点 契 約 の 締 結 内 容 指 導 監 督 等 について 具 体 的 な 定 めが 設 けられている そして 番 組 制 作 部 門 は 個 人 情 報 の 取 得 前 に 台 帳 登 録 用 紙 に 必 要 事 項 を 記 入 し 必 要 な 確 認 を 得 た 上 で 台 帳 に 記 載 されることとされている 番 組 制 作 部 門 が NTV の HP 上 に 投 稿 フォームを 設 ける 場 合 NTV は フォアキャストとの 業 務 委 託 契 約 等 に 基 づき 同 社 にその 制 作 を 委 託 し 個 人 情 報 の 取 得 についてもフォアキャストに 委 託 するのが 通 常 の 運 用 となってい た 番 組 制 作 部 門 は フォアキャストとの 間 で 打 ち 合 わせシートに 基 づき 必 要 事 項 ( 利 用 目 的 取 得 情 報 詳 細 取 得 情 報 の 保 存 期 間 等 )を 定 めていた 複 数 の 番 組 関 係 者 にヒアリングを 実 施 した 結 果 本 件 情 報 の 廃 棄 予 定 期 限 に ついては 企 画 の 趣 旨 及 び 取 得 する 個 人 情 報 の 性 質 によって 様 々であったこと が 判 明 した また 本 件 情 報 の 一 部 には NTV と 委 託 先 との 間 でどちらが 本 件 情 報 の 取 得 主 体 となるかについての 認 識 が 共 有 されていなかったなどの 理 由 から 台 帳 登 録 がなされていないものもあった 2 フォアキャスト( 投 稿 フォームの 構 築 と 運 用 ) 投 稿 フォームの 構 築 については 業 務 フローを 定 めた 書 面 に 則 り 業 務 が 行 わ れる 運 用 となっている 同 社 が NTV の 投 稿 フォームの 制 作 等 について 受 託 す る 際 には NTV の 番 組 制 作 部 門 とミーティングを 実 施 して 打 ち 合 わせシート を 作 成 し NTV の 承 認 を 得 た 後 担 当 委 員 会 等 の 承 認 を 得 る この 時 点 で 個 人 情 報 管 理 番 号 が 発 番 され フォアキャストの 台 帳 に 記 録 すべきこととされて いる 以 上 の 手 続 の 後 実 際 に 使 用 する 投 稿 フォームにつき 所 属 部 署 の 確 認 及 び NTV の 承 認 を 得 た 上 で 本 番 環 境 へのリリースを 行 う 7

なお 以 上 のプロセスにおいて フォアキャストでは 複 数 のチームで 個 人 情 報 の 取 扱 いに 関 する 確 認 事 項 を 含 んだチェックシートを 用 いてチェックを 行 う 運 用 とされているが 実 態 として 同 チェックシートの 全 項 目 をチェックす る 方 法 が 用 いられていたわけではなかった イ 管 理 利 用 等 1 NTV 取 得 した 個 人 情 報 の 管 理 については ガイドライン 上 委 託 先 に 預 託 する 場 合 には 委 託 先 から 受 領 証 等 の 授 受 を 行 うこと 等 とされ 委 託 業 務 の 実 施 状 況 や 安 全 管 理 対 応 等 を 確 認 し 適 宜 報 告 を 求 めるなど 委 託 先 を 指 揮 監 督 する ものとされている 本 件 情 報 はフォアキャストへ 委 託 したものであるが 担 当 事 務 局 において その 管 理 に 関 してフォアキャストに 一 定 の 指 揮 監 督 を 行 う とともに 番 組 制 作 部 門 に 対 しても 指 揮 監 督 を 行 うよう 指 示 をしていたが 番 組 関 係 者 にヒアリングを 実 施 した 複 数 の 番 組 制 作 部 門 については その 取 得 当 時 番 組 制 作 部 門 において 当 該 指 示 が 認 識 されていることは 確 認 できなかっ た 取 得 した 個 人 情 報 の 利 用 については ガイドラインにおいて 利 用 目 的 の 範 囲 内 で 行 うこと 共 同 利 用 等 の 場 合 には 担 当 事 務 局 に 問 い 合 わせることな どとされている 本 件 情 報 について NTV は セキュリティ 管 理 された NTV の 社 内 システムにより 閲 覧 DL するか 又 はフォアキャストから 個 人 情 報 を 保 存 した CD-R 等 を 受 領 して 利 用 していた 台 帳 の 登 録 内 容 に 変 更 があった 場 合 番 組 制 作 部 門 は 変 更 を 届 け 出 て 台 帳 に 変 更 された 内 容 を 反 映 することとされている また 定 期 的 に 棚 卸 が 実 施 されていたが 本 件 情 報 には 正 確 な 内 容 での 変 更 届 出 がなされていないもの や 一 部 台 帳 登 録 がなされていないものがあった 2 フォアキャスト 個 人 情 報 の 管 理 等 については 取 得 した 個 人 情 報 について 原 則 としてパス ワード 設 定 暗 号 化 を 行 わなければならない 旨 の 定 めこそあるものの 個 人 情 報 を 取 得 する 場 合 に 用 いるチェックシートにおいて 個 人 情 報 の 暗 号 化 につい てチェックする 項 目 はなかった これに 対 し 新 規 にデータベースを 構 築 する 際 に 適 用 されるチェックシートには 個 人 情 報 の 暗 号 化 についてのチェック 項 目 が 存 在 した 前 者 のチェック 項 目 として 暗 号 化 の 項 目 が 含 まれていなかった のは データベースを 利 用 せずにファイル 保 存 を 行 う 場 合 には 非 公 開 ディレ クトリに 配 置 することで セキュリティが 担 保 されているとの 認 識 があったた めだと 考 えられる 個 人 情 報 の 利 用 について 取 得 個 人 情 報 の 受 渡 しは フォアキャストに 個 人 情 報 の 取 得 を 申 請 した 情 報 利 用 者 に 対 してのみ 可 能 とされており 個 人 情 報 を 8

閲 覧 利 用 削 除 するための 管 理 ツールを 用 いて 利 用 等 させる 方 法 と CD-R で 受 け 渡 す 方 法 があった なお 規 程 上 取 得 個 人 情 報 の 台 帳 への 登 録 定 期 的 な 台 帳 の 維 持 更 新 等 に 関 する 定 めがあるが 台 帳 の 管 理 に 特 化 した 定 めはない 実 際 の 台 帳 の 管 理 は 担 当 委 員 会 によって 行 われていた しかしながら フォアキャストにおい て NTV に 個 人 情 報 の 廃 棄 等 に 係 る 証 明 書 を 提 出 したことに 伴 いフォアキャ ストの 台 帳 から 対 象 個 人 情 報 を 削 除 するという 運 用 はなかったなど 台 帳 管 理 の 運 用 は 十 分 ではなかった ウ 削 除 1 NTV 個 人 情 報 の 利 用 が 終 了 した 場 合 ガイドライン 上 委 託 先 が 保 有 する 個 人 情 報 については 番 組 制 作 部 門 が 委 託 先 に 廃 棄 を 指 示 し 委 託 先 から 廃 棄 証 を 提 出 してもらい 廃 棄 記 録 とともに 担 当 事 務 局 に 届 け 出 ることとされている NTV がフォアキャストに 委 託 した 個 人 情 報 については 個 人 情 報 の 保 存 期 間 について 取 り 決 めが 行 われており 担 当 事 務 局 へもフォアキャスト 側 から 削 除 方 法 についての 説 明 がなされるなどしていたが 番 組 関 係 者 にヒアリングを 実 施 した 結 果 一 部 の 番 組 制 作 部 門 において 削 除 方 法 が 具 体 的 には 認 識 されて いないものがあり また 本 件 情 報 の 一 部 には 廃 棄 記 録 及 び 委 託 先 であるフ ォアキャストからの 廃 棄 証 が 適 正 に 提 出 されていないものもあった 2 フォアキャスト 個 人 情 報 の 利 用 が 終 了 した 場 合 又 はその 保 存 期 間 が 満 了 した 場 合 には 所 定 の 手 続 に 従 い 当 該 個 人 情 報 は 削 除 することとされていた 削 除 に 当 たっては 管 理 ツール 等 による 削 除 作 業 が 行 われ 完 了 後 に 作 業 完 了 報 告 がなされること とされていた 削 除 作 業 は NTV の 番 組 制 作 部 門 も 管 理 ツールを 用 いた 遠 隔 操 作 により 行 うことができた(なお これらの 削 除 処 理 を 台 帳 に 反 映 させる ことを 含 め フォアキャスト 内 に 削 除 作 業 と 台 帳 の 管 理 の 関 係 について 定 め るルールは 存 在 しない ) 個 人 情 報 の 最 大 保 存 期 間 の 定 めはあるが 打 ち 合 わせシートではそれ 以 外 の 保 存 期 間 を 設 定 できた また 削 除 処 理 を 実 行 した 場 合 対 象 情 報 は 特 定 のフォルダ( 以 下 本 件 フォルダ という )にいったん 移 動 するのみであった NTV は このよう な 処 理 の 運 用 については 知 らされていなかった 業 務 フロー 書 には 本 件 フォル ダに 関 する 記 載 は 一 切 なく 本 件 フォルダのことを 知 っている 者 自 体 かなり 限 定 されており 個 人 情 報 は 結 果 的 に 本 件 フォルダ 内 に 大 量 に 残 存 していた さらに 廃 棄 証 明 は NTV から 指 示 を 受 けた 場 合 に 限 って 提 出 していたが NTV から 廃 棄 証 明 の 提 出 依 頼 があった 場 合 に 対 象 個 人 情 報 が 本 件 フォルダ 9

に 移 行 したのみの 段 階 で 廃 棄 証 明 を 提 出 していたものが 存 在 している また NTV が 管 理 ツールを 使 用 して 遠 隔 操 作 により 個 人 情 報 を 削 除 しても フォ アキャストにおいて 都 度 確 認 を 行 っておらず 企 画 終 了 時 に 削 除 の 有 無 を 確 認 したり 台 帳 からの 削 除 処 理 を 行 ったりしていた ⑶ 監 査 点 検 及 び 教 育 研 修 について ア NTV NTV においては 2015 年 9 月 から 10 月 にかけて 業 務 監 査 室 により 対 象 部 局 に 対 して ガイドラインに 基 づく 個 人 情 報 保 護 体 制 に 関 する 監 査 が 実 施 され また 2015 年 6 月 に 新 体 制 に 移 行 して 以 降 個 人 情 報 保 護 を 含 む 情 報 資 産 管 理 についての 活 動 実 施 等 について 定 期 的 に 報 告 されるという 体 制 が 設 けられてい る さらに グループ 会 社 の 管 理 体 制 の 点 検 については 担 当 事 務 局 等 がアンケ ート 調 査 や 外 部 専 門 家 を 含 めた 個 別 のヒアリング 等 を 実 施 し フォアキャスト に 対 しても アンケート ヒアリング 等 を 行 い 指 摘 事 項 の 共 有 等 をしていた 社 内 研 修 教 育 等 に 関 しては ガイドラインにおいて 個 人 情 報 保 護 教 育 の 教 育 計 画 実 施 等 が 定 められ 実 際 に 担 当 事 務 局 が 開 催 する 研 修 に 加 えて 昨 年 度 は 特 定 の 局 の 責 任 者 等 に 対 する 集 合 研 修 が 別 途 実 施 され 周 知 されている ま た 昨 年 6 月 より 情 報 セキュリティに 関 する 注 意 喚 起 及 び 啓 発 を 目 的 としたメ ールを 定 期 的 に 社 内 配 信 している イ フォアキャスト システム 全 般 の 運 用 の 監 視 は 各 種 規 程 に 基 づき 担 当 委 員 会 及 び 品 質 管 理 に 関 する 委 員 会 が 行 っている ただし 上 記 各 委 員 会 の 構 成 員 の 中 には 実 際 にシ ステムのコーディングを 行 う 者 も 数 名 存 在 している 担 当 委 員 会 は 内 部 監 査 を 行 い 個 人 情 報 に 関 わる 規 程 やルールの 不 遵 守 がある 場 合 に 適 時 に 是 正 勧 告 を 行 っており 必 要 に 応 じて 都 度 開 催 されていた 品 質 管 理 に 関 する 委 員 会 は 個 人 情 報 に 関 する 問 題 に 特 化 した 委 員 会 ではないが 定 期 的 に 開 催 され トラブルに ついて 原 因 分 析 や 対 策 等 の 情 報 共 有 及 び 検 討 を 行 っていた 社 内 研 修 教 育 等 に 関 しては 定 期 的 な 教 育 の 実 施 を 謳 っているほか 担 当 委 員 会 の 所 管 の 下 で 各 種 規 程 が 定 められている 具 体 的 には 業 務 フロー 書 等 の 遵 守 の 周 知 全 体 研 修 入 社 時 研 修 等 を 行 い また 社 員 に 外 部 研 修 を 受 講 させる などしていた ⑷ 本 件 事 故 における 事 故 対 応 マニュアルの 遵 守 状 況 について ア NTV ガイドライン 及 びマニュアルにおいて 個 人 情 報 に 係 るインシデントへの 詳 細 な 対 応 が 定 められており マニュアルでは 基 本 的 な 対 応 フローとともに 各 段 10

階 における 対 応 が 具 体 的 に 定 められており 本 件 事 故 において NTV は フォ アキャストから 第 一 報 を 受 けた 後 直 ちに 必 要 機 関 に 連 絡 を 行 い ガイドライン に 定 める 会 議 の 開 催 委 員 会 の 設 立 事 故 の 公 表 本 人 への 通 知 というマニュア ルにおける 対 応 フローに 沿 った 対 応 がなされた イ フォアキャスト 情 報 セキュリティ 事 象 が 発 生 した 場 合 の 対 応 に 係 る 手 順 書 において 個 人 情 報 に 関 する 事 故 の 監 視 や 個 人 情 報 に 関 する 事 故 への 対 処 の 手 順 が 定 められている 同 手 順 の 内 容 は 抽 象 的 なものであるが 本 件 事 故 において フォアキャストの 技 術 的 な 対 応 担 当 委 員 会 による 初 動 NTV との 連 携 については 概 ね 同 手 順 に 沿 い かつ 適 切 になされた 3 外 部 ベンダーについて 本 件 事 故 は A 社 が 製 造 するケータイキットに 潜 んでいた 未 知 の 脆 弱 性 が 原 因 となっ て 発 生 したものである ケータイキットは B 社 が 提 供 するプラットフォームのプラグ インソフトとして 製 造 されたものであり B 社 が 代 理 店 として 販 売 を 行 っていた この 点 A 社 の 開 発 したケータイキットには IPA が 広 く 公 開 している 安 全 なウェ ブサイトの 作 り 方 に 示 されているような 基 本 的 なセキュリティ 対 策 が 実 装 されていな かった 他 方 B 社 は セキュリティに 関 するコーディングガイドラインを 設 けてはいないも のの 自 社 が 開 発 した 製 品 については ソースコードレビューのほか ツールを 利 用 し た 脆 弱 性 調 査 を 行 っていた しかし ケータイキットについては B 社 が 開 発 に 関 与 し ていた 製 品 ではないため B 社 において かかるレビュー 調 査 は 行 われていなかった 第 4 責 任 の 所 在 1 NTV について NTV においては 各 種 規 程 により 明 確 な 台 帳 管 理 等 のフローに 基 づき 個 人 情 報 が 管 理 される 仕 組 みとなっており また 委 託 先 からは 廃 棄 証 を 徴 収 した 上 で 廃 棄 を 確 認 する 仕 組 みにもなっている もっとも 番 組 制 作 部 門 の 一 部 には 個 人 情 報 の 取 得 主 体 としての 意 識 が 十 分 でなく また フォアキャストを 指 揮 監 督 する 具 体 的 なアクシ ョンがとられていないなど 各 種 規 程 に 基 づく 運 用 は 徹 底 されていなかった このよう な 状 況 が 生 じた 理 由 の 一 つとしては NTV 内 での 番 組 制 作 部 門 との 関 係 におけるフォ アキャストへの 指 導 監 督 セキュリティ 基 準 の 提 示 廃 棄 フロー 等 の 運 用 及 びそれら の 周 知 が 十 分 とはいえないという 事 情 があった 高 い 公 共 性 を 有 するテレビ 局 の 事 業 の 性 質 大 量 に 視 聴 者 の 個 人 情 報 を 取 り 扱 う 業 務 の 特 性 に 鑑 みても 上 記 の 点 において NTV に 委 託 者 として 落 ち 度 がなかったとはいえない 11

2 フォアキャストについて フォアキャストは 上 記 のような NTV の 特 に 視 聴 者 の 個 人 情 報 を 管 理 するウェブシ ステムの 構 築 運 営 を 事 業 として 行 っているのであるから もとより 外 部 からの 攻 撃 者 内 部 者 の 持 出 し 両 面 での 個 人 情 報 の 漏 えい 対 策 に 関 して 求 められるセキュリティの 水 準 は 高 いというべきである フォアキャストにおいては 本 件 システムに 対 するファイアウォールや IDS( 不 正 侵 入 検 知 システム)の 導 入 脆 弱 性 診 断 定 期 的 なパッチ 適 用 等 の 最 低 限 のセキュリティ 対 策 は 実 施 していた しかしながら 本 件 システム 上 に 不 要 なプログラムが 残 っていた ウェブサーバから 外 部 への 通 信 が 全 て 許 可 されていたなど 入 口 対 策 内 部 対 策 出 口 対 策 が 不 十 分 であった また フォアキャストの 技 術 担 当 者 は 技 術 的 なスキル 等 は 持 ち 合 わせているようであ るが 組 織 的 な 管 理 体 制 の 下 に 適 切 な 運 用 がなされていないと 見 受 けられる 特 に 個 人 情 報 の 暗 号 化 の 必 要 性 に 対 する 認 識 がなく その 旨 の 規 程 ルール 自 体 がなかった 点 や 台 帳 の 管 理 に 関 する 明 確 な 規 程 ルールがなかった 点 には 問 題 がある また 古 い システム サービスに 対 する 適 切 な 管 理 が 不 足 している 傾 向 が 見 られる さらに 個 人 情 報 の 削 除 に 関 し 削 除 実 行 後 に 特 定 のフォルダへ 移 行 した 個 人 情 報 は 完 全 に 消 去 されず その 後 の 削 除 については 特 段 の 明 確 なルールのない 属 人 的 な 運 用 に 委 ねられていた フォアキャストは このような 運 用 を NTV 及 びフォアキャストのマ ネジメント 層 にも 知 らせていなかったため 担 当 委 員 会 や 品 質 管 理 に 関 する 委 員 会 によ る 監 査 によっても このような 状 況 を 自 覚 的 に 認 知 し 必 要 な 対 処 を 行 うことができな かった これらの 結 果 削 除 が 完 了 しているべき 大 量 の 個 人 情 報 が 残 存 していた 以 上 の 点 で フォアキャストには 受 託 者 として 技 術 的 側 面 及 び 運 用 的 側 面 において 不 備 があった 3 外 部 ベンダーについて A 社 は ケータイキットの 開 発 において セキュリティに 関 する 基 本 的 な 対 策 を 行 っ ておらず ソフトウェア 開 発 において 落 ち 度 があったものといわざるを 得 ない B 社 は 同 社 の 製 品 のプラグインソフトとして 開 発 されたケータイキットが セキュ リティに 関 する 基 本 的 な 対 策 を 実 装 していないものであることを 看 過 したままケータ イキットを 販 売 していた そのため B 社 にも 落 ち 度 がなかったとはいえない 第 5 再 発 防 止 指 針 1 フォアキャストにおけるシステム 全 体 の 強 化 ⑴ 当 面 の 対 応 12

NTV がフォアキャストに 委 託 した 個 人 情 報 に 関 係 する 全 てのシステム( 以 下 管 理 対 象 システム という )において 同 様 な 不 正 アクセス 被 害 を 再 発 させないため に 速 やかに 次 の 対 策 を 実 装 しているかを 確 認 し 未 実 装 の 場 合 は 対 策 を 講 じるべきで ある なお 昨 年 12 月 から 導 入 した 新 システムについては 対 策 の 実 装 状 況 を 確 認 済 みである 1 管 理 対 象 システムの 脆 弱 性 診 断 を 速 やかに 実 施 し 脆 弱 性 が 発 見 された 場 合 は 速 やかに 修 正 を 行 うこと 2 管 理 対 象 システムにおけるセキュリティパッチの 適 用 及 び 不 要 なサービス の 停 止 並 びに 不 要 なプログラムの 削 除 を 徹 底 すること 3 管 理 対 象 システムにおいて 必 要 のない 通 信 ( 不 要 な 外 部 への 通 信 等 )を 遮 断 すること 4 管 理 対 象 システムのウェブサーバから 個 人 情 報 データにアクセスするアク セス 制 御 を 適 切 に 実 施 すること 5 管 理 対 象 システムにおいて 保 管 する 個 人 情 報 で 暗 号 化 等 の 秘 匿 化 が 実 施 さ れていない 情 報 は 速 やかに 秘 匿 化 を 実 施 すること ⑵ 今 後 の 方 向 性 管 理 対 象 システムにおいて セキュリティレベルを 更 に 向 上 させるために 次 の 対 策 を 講 じることを 強 く 推 奨 する 1 管 理 対 象 システムにおいて 脆 弱 性 を 悪 用 した 攻 撃 からネットワークやウェ ブアプリケーションの 保 護 を 行 うために 必 要 なシステム 等 を 追 加 導 入 する こと 2 管 理 対 象 システムにおけるログ 保 管 方 法 及 び 監 視 方 法 の 見 直 しを 行 うこと 3 管 理 対 象 システムにおけるファイル 改 ざん 検 知 の 仕 組 みを 強 化 すること 4 緊 急 時 のフォアキャストの 対 応 権 限 を 見 直 すこと 5 定 期 的 な 管 理 対 象 システムのセキュリティレビュー(インタビュー セキュ リティ 監 査 等 )を 行 うこと また 内 部 対 策 出 口 対 策 も 意 識 したセキュリ ティ 対 策 の 観 点 での 評 価 も 行 うこと 6 管 理 対 象 システムの 新 規 構 築 及 び 更 改 時 には セキュリティレビュー(イン タビュー 設 計 書 レビュー 脆 弱 性 診 断 等 )を 行 うこと なお 新 システム については 即 時 対 応 すべき 脆 弱 性 は 確 認 されなかったが 他 システムに 関 しても 脆 弱 性 診 断 等 を 実 施 する 必 要 がある 2 フォアキャストにおける 情 報 セキュリティ 管 理 体 制 の 強 化 再 発 防 止 のための 情 報 管 理 体 制 の 強 化 として 以 下 の 事 項 が 考 えられる 1 個 人 情 報 の 暗 号 化 の 必 要 性 を 認 識 し その 旨 の 規 程 ルールを 策 定 し 周 知 遵 守 すべきである 13

2 台 帳 の 管 理 に 関 する 明 確 な 規 程 ルールを 策 定 し 周 知 遵 守 すべきであ る 特 に 保 存 期 間 を 超 えた 個 人 情 報 の 削 除 を 励 行 する 運 用 を 定 着 させるべ きである 3 取 得 した 個 人 情 報 の 削 除 処 理 につき 明 確 な 規 程 ルールを 策 定 すべきであ る これに 当 たっては 個 人 情 報 の 削 除 が 完 全 な 削 除 であることを 担 保 する とともに このような 運 用 について NTV と 情 報 共 有 すべきである 4 組 織 横 断 的 にセキュリティを 管 理 する 部 門 の 再 編 を 検 討 すべきである 3 NTV における 委 託 先 管 理 体 制 の 強 化 再 発 防 止 のための 委 託 先 管 理 体 制 の 強 化 として 以 下 の 事 項 が 考 えられる 1 NTV は 番 組 関 係 者 における 個 人 情 報 の 委 託 に 関 する 意 識 啓 発 を 引 き 続 き 積 極 的 に 行 うとともに 委 託 先 に 対 する 具 体 的 な 指 揮 監 督 について 特 に 実 際 に 個 人 情 報 を 取 り 扱 う 番 組 関 係 者 に 対 する 周 知 徹 底 をより 一 層 図 るべ きである 2 NTV は 委 託 先 において 遵 守 すべき 個 別 具 体 的 なシステムの 実 装 レベルの セキュリティ 基 準 を 設 けた 上 で 委 託 先 の 意 向 も 確 認 協 議 しつつ 委 託 先 において 当 該 基 準 を 満 たすセキュリティの 導 入 を 行 わせるよう 積 極 的 な 要 求 をすべきである 以 上 14