近 自 然 額 11 山 脇 正 俊
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近自然学 の応用 抜粋 Applications 1 新しいまちづくり 集中高密度化して都市の機能性を高め 同時に環境負荷を低減する 従来の地区割りゾーニング ユニット(小単位)分割し諸要素を近接配置した新しいゾーニング 都市は食料 資源 エネルギー 水などの全てを外部に依存し消費するだけだ 確かに環境負荷が大きいが 同じインフラを多くの市民が共有でき しかも負荷が集中しているので 環境にとって有利とも言える 負荷 集中の原則 やり方によっては 同じ豊かさ 利便性 快適性を住民1人当たりでは少ない環境負荷で実 現できる可能性もあるのだ 近自然学 による新しいまちづくりは 都市の機能性を高めて住民の豊かさ 利便性 快適性を上げ 同 時に環境負荷を下げることを目指す 都市機能の向上と環境負荷低減を両立させるために 7本の柱があ る 1. 市街地の集中と高密度化 コンパクト シティを 2. 大都市は内部をユニット(小単位 小規模集落)に分割 3. 職 住 商 学 育 医 緑 遊などの要素をユニット内に近在させる 4. 太陽エネルギーの有効利用 自然光の採光などによる脱 石油依存 5. 緑地の確保とエコネットワークの実現 それにより不動産価値も上がり経済の活性化につながる 6. 五感へのノイズを低減 気持良く住みやすいまちづくり 7. バウビオロギー 建築生物学 バウエコロギー 建築生態学 の導入 建築におけるバウビオロギー/バウエコロギーなどの新しい考え方は 住民の健康や住み心地の良さを高 め 環境負荷を減らし 地域経済を活性化し 同時にゴミを減らして社会全体での経済負担も抑える 2 新しい道づくり 安全 低エミッション スムーズな流れ そして気持良く走りやすい道路設計法 広くて真っ直ぐで見通しが良く夜は明るい従来の道づくり 大事故 排ガスを減らし多くのクルマを流せる新しい道づくり 近自然額 77 山脇正俊
従来の道づくりでは 1台のクルマが目的地へ迅速に移動できることを重視した その結果道路は - 広く 真直ぐ 平ら - 障害物がなく見通しが良い - 夜も明るい - 交差点は信号で制御 - すべての危険要素を排除 となった しかし急速なモータリゼーションの発展により クルマは群れや流れとして捉える必要性が生じ た また 交通工学 環境工学 交通心理学の進歩やデータ処理の高率化により 種々の問題点が浮上してき た その最大のものが交通犠牲者 安全性向上の努力が続けられているにも関わらず 全世界で年間50万以 上の人命が失われ 1,500万人以上が身体障害を受けていると言われ その数はさらに増え続けている クルマに起因する問題の多くが そのスピードが上がる または増減する ための弊害だ 現在のガソリ ン車は60km/hほどでコンスタントに走ると最も燃費が良く 同じ距離を走っても排ガスが少ない また 沢 山のクルマが同時に走る場合 1台の時の振舞いとは全く異なり そのスピードにより流せるクルマの量 交 通容量 が異なる これは 物理法則と心理効果によりクルマのスピードと車間距離とが比例しないから だ この効率の最も良いのがやはり約60km/h 高速道路では約80km/h なのだ それならば60km/hの速度規制をすれば問題解決のように思えるが 実際にはうまくいかない それは 速 く走るように設計された道路で速く走ってはいけないという 人間の心理を無視しているからだ そこで速 度規制なしでも60km/hでコンスタントに走れるように道路を設計すれば良いではないか そうすると - 狭く 左右にワインディング 蛇行 し 地形なりにアップダウン 上下 - 並木や木立などで見通しが悪く 軽い蛇行を余儀なくされる 心理的に障害物がある - 夜は暗い 合流点 横断歩道などは照明する - 交差点はロータリー 心理的な障害物として作用 などで制御 - 軽い緊張感を与える 軽い緊張感はドライブの楽しさにもつながり居眠り運転を防ぐ などと従来とは全く逆のものとなる スイスでは20年以上の実績を積み 死亡事故の激減という成功を収めている 1971年には1年間の交通 事故死者数が史上最多の1,773名だったが 2010年は328名に減った しかも クルマの保有台数が1960年 から現在まで10倍に増えているにもかかわらずだ 3 新しい川づくり 水害に対する安全性と同時に 自然環境 ランドシャフト 親水性 自浄力なども同時に改善する 川の持つ自然なダイナミクス(元気さ)をうまく利用するため 失敗がなくコストや環境負荷が少ない 水害が頻発した再改修前のドイツ バイエルン州ロイサッハ川 1994年に 近自然 で再改修を受けて11年目の写真 近自然額 88 山脇正俊
近 自 然 額 99 山 脇 正 俊
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