ビジネスパーソンが 覚 えておくべきフレームワーク15 1
はじめに ビジネス 上 の 分 析 において 役 立 つフレームワークを15 種 類 ピックアッ プしました フレームワークを 活 用 することで 漏 れや 重 複 のない 網 羅 性 のある 分 析 がしやすくなります 各 フレームワークの 解 説 は 以 下 のサイトをはじめとするインターネッ ト 上 の 複 数 のサイトから 引 用 しています @IT 情 報 マネジメント 用 語 辞 典 http://www.atmarkit.co.jp/im/terminology/ We 経 営 革 新 ツール 用 語 集 (ミツエーリンクス) http://www.mitsue.co.jp/case/glossary/ グロービス MBA 用 語 集 http://gms.glois.co.jp/dic/ 2
1.マクロ 環 境 を 把 握 する PEST 分 析 企 業 を 取 り 巻 くマクロ 環 境 のうち 現 在 ないし 将 来 の 事 業 活 動 に 影 響 を 及 ぼす 可 能 性 のある 要 素 を 把 握 し その 影 響 度 や 変 化 を 分 析 する 手 法 のこと 経 営 戦 略 策 定 や 事 業 計 画 立 案 市 場 調 査 におけるマク ロ 環 境 分 析 の 基 本 ツールとして 知 られている 政 治 (Politics) 経 済 (Economics) 社 会 (Society) 技 術 (Technology) 政 界 動 向 自 分 の 業 界 に 影 響 のありそうな 法 規 制 施 策 ( 例 : 助 成 金 ) 日 本 全 国 レベルや 地 域 レベルでの 景 況 ( 成 長 率 株 価 失 業 率 ) 人 口 の 推 移 ライフスタイル 文 化 自 分 の 業 界 に 影 響 のありそうな 技 術 の 動 向 ( 技 術 革 新 普 及 度 ) 3
2. 業 界 構 造 を 分 析 する 5つの 力 企 業 の 競 争 戦 略 を 考 える 前 提 として 外 的 環 境 ( 業 界 構 造 )を 分 析 す る 際 に 使 われるフレームワークのこと マイケル E ポーター(Michael E.Porter)が 自 著 で 示 した 新 規 参 入 の 脅 威 新 規 参 入 事 業 者 は 既 存 業 者 からシェアを 奪 おうとする 為 競 争 が 激 化 し 収 益 が 減 少 する 可 能 性 がある 売 り 手 の 交 渉 力 供 給 業 者 に 自 社 を 上 回 る 交 渉 力 があれば 供 給 コスト がかさむ 可 能 性 がある 売 り 手 ( 供 給 業 者 ) 既 存 業 者 間 の 競 合 新 規 参 入 業 者 業 界 内 の 競 合 ( 自 社 含 む) 代 替 品 買 い 手 (ユーザー) 同 業 他 社 間 の 競 争 が 激 しくなれば 価 格 競 争 により 自 社 収 益 が 減 少 する 可 能 性 がある 買 い 手 の 交 渉 力 顧 客 に 自 社 を 上 回 る 交 渉 力 が あれば 顧 客 はその 交 渉 力 を 行 使 し 自 社 の 利 益 率 が 抑 え られる 可 能 性 がある 代 替 品 の 脅 威 代 替 品 が 存 在 すると 代 替 品 が 自 社 製 品 の 価 格 を 抑 えるた め 自 社 の 利 益 が 抑 制 される 可 能 性 がある 4
3. PPM(プロダクト ポートフォリオ マネジメント) 分 析 多 種 類 の 製 品 を 生 産 販 売 したり 複 数 の 事 業 を 行 ったりしている 企 業 が 戦 略 的 観 点 から 経 営 資 源 の 配 分 が 最 も 効 率 的 効 果 的 となる 製 品 事 業 相 互 の 組 み 合 わせ(ポートフォリオ)を 決 定 するための 経 営 分 析 管 理 手 法 一 般 に 外 部 変 数 ( 市 場 や 産 業 の 成 長 性 魅 力 度 )と 内 部 変 数 ( 自 社 の 優 位 性 競 争 力 潜 在 力 )の2つの 視 点 から 製 品 や 事 業 ごとに 収 益 性 成 長 性 キャッシュフローなどを 評 価 し その 拡 大 維 持 縮 小 撤 退 を 決 定 する ( 図 は 次 ページ) 5
3. PPM(プロダクト ポートフォリオ マネジメント) 分 析 花 形 : 売 上 成 長 性 とも に 高 く 現 在 のポジショ ンの 維 持 強 化 を 行 い 将 来 金 のなる 木 とすべ く 投 資 をする 分 野 金 のなる 木 : 売 上 は 大 きいものの 市 場 の 成 長 性 が 低 い 投 資 は 控 えて 収 益 を 刈 り 取 り 問 題 児 花 形 に 配 分 高 市 場 の 成 長 性 低 花 形 金 のなる 木 T 高 自 社 の 市 場 シェア 問 題 児 負 け 犬 低 問 題 児 : 現 時 点 での 売 上 は 少 ないものの 高 い 成 長 性 から 将 来 の 花 形 となる 可 能 性 がある シェアの 向 上 が 見 込 ま れるならば 積 極 的 な 投 資 を 行 うべき 分 野 負 け 犬 : 売 上 成 長 性 共 に 低 く 改 善 が 見 込 めな いなら 撤 退 を 検 討 6
4. アンゾフの 成 長 マトリックス 事 業 商 品 事 業 を 拡 大 するうえで 今 後 の 成 長 戦 略 の 方 向 性 を 分 析 評 価 する ためのツール 既 存 新 規 既 存 1. 市 場 浸 透 戦 略 2. 市 場 開 拓 戦 略 現 状 3. 製 品 開 発 戦 略 市 場 新 規 4. 多 角 化 戦 略 市 場 浸 透 戦 略 : 現 在 の 市 場 で 現 在 取 り 扱 っている 製 品 の 販 売 を 伸 ばす 成 長 戦 略 ( 例 : 既 存 顧 客 に 広 告 や 値 引 きなどを 通 じて 既 存 商 品 をより 多 く 買 ってもらえるようにす る) 市 場 開 拓 戦 略 : 新 しく 顧 客 を 開 拓 して 既 存 製 品 の 販 売 を 伸 ばす 成 長 戦 略 ( 例 : 国 内 向 け 商 品 を 海 外 にも 販 売 する) 製 品 開 発 戦 略 : 既 存 の 顧 客 層 に 向 けて 新 製 品 を 開 発 して 販 売 する 成 長 戦 略 ( 例 : 製 品 のモデルチェンジやバージョンアップ) 多 角 化 戦 略 : 新 しい 製 品 分 野 市 場 分 野 に 乗 り 出 し 新 しい 事 業 を 展 開 することで 成 長 する 戦 略 ( 例 : 航 空 会 社 が 音 楽 流 通 ビ ジネスを 展 開 する) 7
5-1. SWOT 分 析 企 業 の 戦 略 立 案 を 行 う 際 で 使 われる 主 要 な 分 析 手 法 で 組 織 の 外 的 環 境 に 潜 む 機 会 (O=opportunities) 脅 威 (T=threats)を 検 討 考 慮 したうえで その 組 織 が 持 つ 強 み(S=strengths)と 弱 み(W= weaknesses)を 確 認 評 価 すること 強 み(Strength) 弱 み(Weakness) 内 部 環 境 分 析 現 在 他 社 に 比 べて 自 社 の 強 みは 何 か 他 社 に 比 べて 自 社 の 弱 みは 何 か 機 会 (Opportunity) 脅 威 (Threat) 外 部 環 境 分 析 将 来 市 場 には どのような 機 会 が あるのか 市 場 には どのような 脅 威 が あるのか 8
5-2. SWOT 分 析 前 ページのフレームワークで 事 業 環 境 の 整 理 を 行 った 後 下 記 の ク ロスSWOT 分 析 を 行 い 経 営 課 題 を 抽 出 するのが 通 例 強 み 弱 み 機 会 自 社 の 強 みで 取 り 込 むこ とができる 事 業 機 会 は 何 か( 自 社 がフォーカスすべ きビジネスチャンス) 自 社 の 弱 みで 事 業 機 会 を 取 りこぼさないためには 何 が 必 要 か 脅 威 自 社 の 強 みで 脅 威 を 回 避 できないか? 他 社 には 脅 威 でも 自 社 の 強 みで 事 業 機 会 にできないか 脅 威 と 弱 みが 合 わさって 最 悪 の 事 態 を 招 かないた めにはどうすればよいか (ビジネスリスク) 9
6. 事 業 環 境 を 把 握 する 3つのC 経 営 戦 略 の 立 案 などを 行 う 際 に 用 いられる 環 境 分 析 フレームワーク で 自 社 顧 客 競 合 の3つの 視 点 で 分 析 を 行 う 方 法 のこと ただし Co-operator( 協 力 者 ) を 加 えた 4つのC にすべきという 意 見 もある 売 上 げ/ 成 長 性 利 益 率 ブランドイメージ 商 品 企 画 力 技 術 力 販 売 力 経 営 資 源 協 力 者 (Co-operator) 自 社 (Company) 顧 客 (Customer) 規 模 成 長 性 成 熟 度 各 セグメントのニーズ ライフスタイル 市 場 の 構 造 競 合 (Competitor) シェア 参 入 難 易 度 強 み/ 弱 み 10
7-1.マーケティングの 4つのP マーケティング ミックスのために 用 いられるマーケティング ツールを 大 きく4つに 分 けたものであり 製 品 価 格 流 通 プロモーションの4 つ 標 的 市 場 から 自 社 が 望 む 反 応 を 引 き 出 すために マーケターは これらのツールを 効 果 的 に 組 合 せる 必 要 がある 商 品 (Product) 価 格 (Price) 流 通 (Place) 販 促 (Promotion) 自 社 商 品 の 概 要 特 長 短 所 競 合 との 差 別 性 競 合 や 相 場 と 比 較 した 価 格 流 通 チャネルや 立 地 ( 近 年 は ネット 販 売 も 考 えられる) プロモーション ( 広 告 チラシ DM 店 内 販 促 口 コミ ) 11
7-2.マーケティングの 4つのC 前 ページ 4つのP を 顧 客 視 点 から 見 直 した 4つのC を 行 うべきとい う 主 張 もある 顧 客 価 値 (CustomerValue) コスト (Cost) 利 便 性 (Convenience) コミュニケーション (Communication) その 商 品 を 入 手 使 用 することで 顧 客 が 得 られる 価 値 顧 客 が 負 担 するコスト 入 手 のしやすさ 企 業 と 顧 客 との( 相 互 の)コミュニケーション 12
8. バリューチェーン( 価 値 連 鎖 ) 製 品 やサービスを 顧 客 に 提 供 するという 企 業 活 動 を 調 達 / 開 発 / 製 造 / 販 売 /サービスといったそれぞれの 業 務 が 一 連 の 流 れの 中 で 順 次 価 値 とコストを 付 加 蓄 積 していくものととらえ この 連 鎖 的 活 動 によって 顧 客 に 向 けた 最 終 的 な 価 値 が 生 み 出 されるとする 考 え 方 主 活 動 購 買 物 流 製 造 オペレー ション 出 荷 物 流 マーケ ティング 販 売 サー ビス 支 援 活 動 全 般 管 理 人 的 資 源 管 理 技 術 開 発 マージン ( 総 価 値 - 総 コスト) 調 達 活 動 13
9. 製 造 業 の3つの 要 素 QCD 製 造 業 において 顧 客 の 満 足 を 満 たすために 必 要 とされる3つの 要 素 ただし この 考 え 方 は 製 造 業 に 限 らず システム 開 発 のプロジェクト や 飲 食 業 ( 味 価 格 提 供 スピード)などにも 適 用 できるものである また 近 年 の 環 境 問 題 への 意 識 の 高 まりを 考 慮 し E (Environment) を 追 加 すべきとの 意 見 もある 品 質 (Quality) コスト (Cost) 納 期 (Delivery) 例 :ピザ 宅 配 サービス ピザの 味 接 客 ( 電 話 対 応 配 達 員 )の 質 ピザの 価 格 電 話 代 電 話 に 出 るまでの 時 間 宅 配 までの 時 間 14
10. 経 営 資 源 ヒト モノ カネ+α 経 営 資 源 (ビジネスを 行 ううえで 活 用 できるもの)は ヒト モノ カネか ら 成 り 立 っていると 言 われてきた 近 年 では 情 報 ブランド 顧 客 を 考 慮 すべきという 主 張 もある さらに 時 間 を 加 えることもある ヒト モノ カネ 顧 客 ブランド 情 報 社 内 の 人 材 (または 社 外 でも 協 力 してくれる 人 材 ) 商 品 設 備 施 設 備 品 お 金 顧 客 と そこから 繋 がるネットワーク これまでに 培 ってきた 名 前 への 信 頼 ビジネスに 役 立 つ 情 報 ノウハウ 15
11. 組 織 を 構 成 する 7つのS 企 業 戦 略 における 幾 つかの 要 素 の 相 互 関 係 をあらわしたもの 優 れた 企 業 では 各 要 素 がお 互 いを 補 い 強 め 合 いながら 戦 略 の 実 行 に 向 かっているとされる マッキンゼー アンド カンパニーが 提 唱 し た Strategy( 戦 略 ): 企 業 理 念 ミッションを 実 現 する 為 の 戦 略 どの 分 野 やプロセス に 予 算 人 員 Management Atentionな どの 資 源 を 重 点 配 分 するか Structure( 機 構 ): 戦 略 を 実 現 させる 為 の 組 織 や 組 織 間 権 限 の 関 係 System( 制 度 ):Stafをモチベートする 為 の 評 価 報 告 制 度 ハードの3S ソフトの4S Style( 運 営 スタイル): 目 に 見 える 行 動 様 式 企 業 文 化 Skil( 技 術 ): 持 つべき 能 力 やその 発 掘 策 育 成 策 Staf( 人 材 ): 組 織 を 動 かす 人 々 彼 らの 人 数 職 位 職 種 など Shared Value( 共 通 の 価 値 観 ): 成 文 化 された 企 業 理 念 やミッション 16
12.プランニングの 5W1H 事 業 計 画 システム 開 発 計 画 など 計 画 と 名 が 付 くものは 5W1H の 要 素 を 漏 らさず 抑 えておくことが 必 要 となる WHAT 何 をやるのか?( 概 要 ) WHY なぜ それをやるのか?( 目 的 ) WHEN いつ(までに) それをやるのか?( 日 程 ) WHO 誰 がやるのか?( 担 当 者 ) WHERE どこで それをやるのか?( 場 所 ) HOW どのように それを 進 めるのか?(アプローチ) いくらで それをやるのか(HowMuch: 予 算 )? 17
13. 計 画 実 施 のプロセス PDCA P(Plan) D(Do) C(Check) A(Action)という 事 業 活 動 の 計 画 実 施 監 視 改 善 サイクルを 表 している PDCAには 組 織 全 体 に 渡 る 大 きなPDCAから 従 業 員 の 作 業 単 位 の 小 さいPDCAまで 様 々な 規 模 がある 1Plan ( 計 画 する) 4Actio n ( 改 善 する) 2Do ( 実 施 する) 3Chec k ( 検 証 する) 18
14. BSC(バランスト スコアカード) 企 業 や 組 織 のビジョンと 戦 略 を 4つの 視 点 から 具 体 的 なアクション へと 変 換 して 計 画 管 理 し 戦 略 の 立 案 と 実 行 を 支 援 するとともに 戦 略 そのものも 市 場 や 環 境 の 変 化 に 合 わせて 柔 軟 に 適 合 させるための 経 営 戦 略 立 案 実 行 評 価 のフレームワーク 株 主 と 顧 客 を 満 足 させる 為 に どのような 業 務 プロセスを 選 択 すべきか ex 品 質 の 向 上 業 務 プロセスの 視 点 学 習 と 成 長 の 視 点 ビジョン 戦 略 顧 客 の 視 点 ビジョンを 達 成 する 為 にど のように 変 化 と 改 善 の 能 力 を 維 持 するか ex 従 業 員 のスキルアップ 財 務 的 に 成 功 する 為 に 株 主 に 対 してどのよう に 行 動 するか ex 収 益 の 向 上 財 務 の 視 点 各 視 点 から 主 要 成 功 要 因 (CSF)の 策 定 ビジョンを 達 成 する 為 に 顧 客 に 対 してどのよ うに 行 動 するか ex C Sの 向 上 具 体 的 なアクションプランの 策 定 19
15. 顧 客 体 験 の 5 感 人 間 が 受 け 取 る 感 覚 は 下 記 の5 種 類 から 構 成 されている 小 売 店 飲 食 店 宿 泊 施 設 など 店 舗 を 開 発 する 際 にはこの5つの 視 点 を 漏 ら さず 検 討 する 必 要 がある( 下 記 は 飲 食 店 の 例 ) 視 覚 聴 覚 嗅 覚 味 覚 触 覚 店 舗 や 料 理 食 器 の 見 た 目 は? 店 内 の 音 楽 は? 雑 音 はないか? 料 理 の 香 りは? 変 な 臭 いはないか? 料 理 の 味 は? 椅 子 の 座 り 心 地 は? 食 器 のさわり 心 地 は? 20
本 資 料 について 本 資 料 は 自 由 にご 利 用 いただけますが 本 資 料 を 利 用 することによ り 何 らかのトラブルが 発 生 したとしても 作 成 者 は 一 切 関 与 しないも のとします 内 容 の 確 認 は 慎 重 に 行 っていますが 誤 字 や 内 容 の 間 違 いがあっ たとしても 作 成 者 は 責 任 を 負 わないものとします(もし 間 違 いを 見 つ けましたら ご 連 絡 いただければ 幸 いです) 21