第 二 外 科 2006 ~ 総 論 ~ 担 当 : 内 田 問 1 MRSA 感 染 症 に 関 して 正 しい 組 み 合 わせはどれか (1)MRSAは 院 内 感 染 の 重 要 菌 である (2) 術 前 に 鼻 腔 からMRSAが 検 出 された 場 合 感 染 症 状 がなくても 個 室 に 隔 離 しなけれ ばならない (3) 消 化 器 外 科 術 後 のMRSA 感 染 症 で 最 も 多 いのは 腸 炎 である (4)VCM(バンコマイシン)はグラム 陰 性 菌 には 効 果 がない (5) 放 出 される 毒 素 のひとつにTSST-1がある a:(1)(2)(3), b:(1)(2)(5), c:(1)(4)(5), d:(2)(3)(4), e:(3)(4)(5) 解 答 c 解 説 (1)その 通 り (2) 医 療 従 事 者 の 鼻 腔 からもたくさん 検 出 されるくらいなので 隔 離 の 必 要 はない (3) 胃 の 全 摘 では 多 い (4)バンコマイシンはグラム 陽 性 菌 には 有 効 (5)その 通 り 問 2 正 しい 組 み 合 わせはどれか (1) 大 腸 癌 -----------------------------------CEA の 上 昇 (2) 胃 癌 --------------------------------------SCC の 上 昇 (3) 膵 癌 --------------------------------------CA-125 の 上 昇 (4) 食 道 癌 -----------------------------------SCC の 上 昇 (5) 原 発 性 肝 癌 -----------------------------PIVKA-Ⅱの 上 昇 a:(1)(2)(3), b:(1)(2)(5), c:(1)(4)(5), d:(2)(3)(4), e:(3)(4)(5) 解 答 c 解 説 (1) 正 しい (2) 胃 癌 は CEA,CA19-9 SCC は 扁 平 上 皮 (3) 膵 癌 は CA19-9 CA-125 は 卵 巣 癌 子 宮 内 膜 症 (4) 正 しい (5) 正 しい 問 3 ショックについて 正 しいのはどれか (1)エンドトキシンショックはグラム 陰 性 桿 菌 感 染 による (2) 肺 血 症 の 定 義 は 感 染 に 起 因 する SIRS である (3)hyperdynamic state では 血 圧 が 上 昇 する (4)hypodynamic state では 全 末 梢 血 管 抵 抗 が 減 少 する (5) 血 圧 90mHg 以 下 は SIRS の 項 目 のひとつである
a. (1), (2) b. (1), (5) c. (2), (3) d. (3), (4) e. (4), (5) 解 答 a 解 説 (1) 正 しい (2) 正 しい (3) 末 梢 血 管 抵 抗 下 がる (4) 全 末 梢 血 管 抵 抗 ではなく 末 梢 血 管 抵 抗 の 間 違 い (5) 体 温 心 拍 数 呼 吸 数 白 血 球 数 の 四 項 目 で 血 圧 は 項 目 にない 問 4 予 防 抗 菌 薬 について 正 しい 組 み 合 わせはどれか (1) 予 防 抗 菌 薬 は 執 刀 開 始 30 分 前 から 投 与 する (2) 予 防 抗 菌 薬 は 手 術 時 間 が 3 時 間 を 越 える 場 合 は 3 時 間 毎 に 追 加 投 与 する (3) 消 化 器 外 科 手 術 における 予 防 抗 菌 薬 のターゲットとする 菌 のひとつに 緑 膿 菌 がある (4)CDCのガイドラインによると 予 防 抗 菌 薬 の 術 後 投 与 期 間 は 4 日 間 までである (5) 予 防 抗 菌 薬 は 耐 性 菌 を 誘 導 しにくいものを 選 ぶ a:(1)(2)(3), b:(1)(2)(5), c:(1)(4)(5), d:(2)(3)(4), e:(3)(4)(5) 解 答 解 説 (1)30 分 で 有 効 血 中 濃 度 に 達 するので 正 しい (2) 抗 菌 薬 の 有 効 血 中 濃 度 = 投 与 開 始 後 約 3 時 間 までなので 正 しい (3) 消 化 器 外 科 手 術 における 予 防 抗 菌 薬 として 抑 制 すべきものは 黄 ブ 菌 大 腸 菌 肺 炎 桿 菌 バクテロイデス フラジリス グループ (4)CDC ガイドラインでは 術 後 投 与 は 必 要 ない (でも 先 生 は 消 化 器 外 科 術 後 なら 3 日 間 くらいって 言 ってたそうです ) (5) 正 しい 問 5 栄 養 に 関 して 正 しい 組 み 合 わせはどれか? (1) 消 化 器 外 科 術 後 は 経 腸 栄 養 より 中 心 静 脈 栄 養 を 行 うべきである (2) 腎 不 全 にはアミノ 酸 の 投 与 は 禁 忌 である (3)イソロイシンは BCAA( 分 枝 鎖 アミノ 酸 )の1つである (4) 必 須 脂 肪 酸 は 中 鎖 脂 肪 酸 には 含 まれていない (5) 肝 不 全 患 者 には BCAA を 投 与 すべきである 解 答 解 説 (1) 経 腸 栄 養 でよい (2) 必 須 アミノ 酸 を 中 心 に 必 要 な 種 類 のアミノ 酸 を 必 要 な 量 だけ 補 給 する (3)BCAA はバリン ロイシン イソロイシンなので 正 しい (4) 中 鎖 脂 肪 酸 は 炭 素 数 が 8 10 だが 必 須 脂 肪 酸 は 18-22 で 長 鎖 脂 肪 酸 (5) 正 しい
問 6 72 才 男 性 食 道 癌 が 肺 と 骨 に 転 移 して 外 来 にて 化 学 療 法 を 行 っていたが 意 識 障 害 で 運 ばれてきた 正 しい 処 置 の 組 み 合 わせはどれか (1) 心 電 図 (2) 脳 波 (3) 頭 部 CT (4) 血 清 カルシウム 濃 度 の 測 定 (5) 血 液 ガス 測 定 a:(1)(2)(3), b:(1)(2)(5), c:(1)(4)(5), d:(2)(3)(4), e:(3)(4)(5) 解 答 e 解 説 肺 癌 + 意 識 障 害 で 考 えるべきは 高 Ca(PTH 産 生 Scc) 低 Na(SIADH) DIC( 脳 出 血 ) 脳 への 転 移 (1) (2) (3)DIC( 脳 出 血 ) 脳 への 転 移 (4) 高 Ca(PTH 産 生 Scc) (5) 意 識 障 害 患 者 だから 胃 食 道 担 当 : 岩 花 問 1 症 例 は 72 歳 男 性 健 診 にて 胃 の 異 常 を 指 摘 され 上 部 消 化 管 内 視 鏡 検 査 を 施 行 したところ L PostGre に 写 真 に 示 すような 病 変 を 認 めた 生 検 では tub1 と 診 断 された 次 の 文 章 から 正 しい 組 み 合 わせを 選 択 せよ (1) 肉 眼 型 Ⅱc と 診 断 される (2) 大 きさは 25mm 程 度 である (3) 進 行 胃 癌 であるので D2 郭 清 が 必 要 である (4) 早 期 胃 癌 T1(M)と 診 断 され ESD が 適 応 である (5) 早 期 胃 癌 T1(SM)と 診 断 され LADG が 選 択 肢 の 一 つとなる a : (1)(2)(3), b : (1)(2)(5), c : (1)(4)(5), d : (2)(3)(4), e: (3)(4)(5) 解 答 b : (1)(2)(5) 解 説 下 部 後 壁 大 弯 側 に 発 生 した 早 期 胃 癌 写 真 は 粘 膜 の 先 細 りを 呈 し 一 部 癒 合 してい る 癒 合 した 先 は sm 以 深 と 考 えられる また 粘 膜 の 不 整 (でこぼこしている)の 中 央 辺 りがやや 陥 凹 している (1) 肉 眼 型 は 表 面 陥 凹 型 を 呈 しており 早 期 胃 癌 Ⅱc である (2) 粘 膜 ひだの 先 細 り (3) 進 行 胃 癌 に 対 する D2 郭 清 は 標 準 的 であるが この 場 合 早 期 胃 癌 である
ため リンパ 節 転 移 を 認 めない 限 り D2 郭 清 の 必 要 はない (4) ESD( 内 視 鏡 的 粘 膜 下 層 剥 離 術 ) 病 変 は sm と 考 えられるので 不 適 切 (5) LADG( 腹 腔 鏡 下 幽 門 側 胃 切 除 術 ) 病 変 は 下 部 に 位 置 するので 幽 門 側 胃 切 除 が 標 準 術 式 である 腹 腔 強 化 手 術 も 選 択 肢 の 一 つとなる 問 2 症 例 は 63 歳 女 性 嚥 下 困 難 を 主 訴 に 近 医 を 受 診 した 上 部 消 化 管 造 影 検 査 所 見 内 視 鏡 所 見 CT は 別 紙 に 示 すようであった 次 の 文 章 から 正 しい 組 み 合 わせを 選 択 せよ (1)T3 食 道 癌 と 診 断 され 外 科 的 手 術 が 第 一 選 択 となる (2)T4 食 道 がんと 診 断 され 放 射 線 化 学 療 法 が 第 一 選 択 となる (3) 本 邦 においては 組 織 型 は 扁 平 上 皮 癌 が 多 い (4) 食 道 がんは 男 性 喫 煙 飲 酒 が 3 大 危 険 因 子 である (5) 本 症 例 の 放 射 線 化 学 療 法 の 奏 功 率 (PR,CR)は 30% 程 度 である a : (1)(2)(3), b : (1)(2)(5), c : (1)(4)(5), d : (2)(3)(4), e: (3)(4)(5) 解 答 d : (2)(3)(4) 解 説 造 影 にて (おそらく 胸 部 中 部 食 道 に) 全 周 性 の 壁 の 不 整 と 内 腔 狭 窄 を 認 める (1) CT で 腫 瘍 が 大 動 脈 と 接 する 角 度 が 120 度 及 ぶ 場 合 と 90 度 以 上 が 3 ス ライスで 確 認 される 場 合 大 動 脈 浸 潤 していると 考 えるが この 症 例 の 場 合 約 180 で 接 しており 大 動 脈 浸 潤 しているため T4 と 診 断 される (2) T4 食 道 癌 の 第 一 選 択 の 治 療 法 は 放 射 線 化 学 療 法 である これで down stage できた 場 合 に 手 術 をすることもある (3) (4) (5) 奏 効 率 はもうちょっと 高 い 資 料 によって 差 があるが 60%くらい PR と CR は 部 分 寛 解 と 完 全 寛 解 のこと 問 3 症 例 は 56 歳 男 性 上 腹 部 不 快 感 を 主 訴 に 近 医 を 受 診 し 上 部 消 化 管 内 視 鏡 検 査 を 施 行 したところ LM PostGre に 写 真 に 示 すような 所 見 を 得 た 以 下 の 文 章 で 正 しい 組 み 合 わせを 選 択 せよ (1) 肉 眼 型 1 型 と 診 断 できる (2) 壁 深 達 度 T2 以 深 と 診 断 できる (3) 幽 門 側 胃 切 除 術 D2 郭 清 が 望 ましい (4)ESD を 施 行 すべきである (5)LADG のよい 適 応 である a : (1)(2)(3), b : (1)(2)(5), c : (1)(4)(5), d : (2)(3)(4), e: (3)(4)(5) 解 答 a : (1)(2)(3) 解 説 (1) Borrmann 分 類 1 型 の 腫 留 形 成 型 である (2) T2: 粘 膜 下 組 織 を 越 えるが 固 有 筋 層 MP 漿 膜 下 組 織 SS にとどまる
この 内 視 鏡 所 見 だけでは 判 断 できないが 少 なくとも T2 よりは 深 くまで 浸 潤 していると 考 えてよい (3) リンパ 節 転 移 の 評 価 をしていないので D2 郭 清 でよいかは 分 かりません が (5)よりはいいと 思 います L または ML の 癌 に 対 する 標 準 手 術 です (4) ESD の 適 応 はm 癌 (5) LADG ではちゃんとしたリンパ 節 の 郭 清 が 難 しいため 良 い 適 応 とまでは いえない 選 択 肢 のひとつではある 問 4 次 の 文 章 で 正 しい 組 み 合 わせを 選 択 せよ (1) 進 行 胃 癌 に 対 する 治 療 成 績 はリンパ 節 郭 清 範 囲 を 拡 大 するほど 良 好 になる (2) 組 織 型 低 分 化 型 の 早 期 胃 癌 は EMR/ESD の 適 応 となる (3) 進 行 胃 癌 の 再 発 形 式 は 腹 膜 播 種 が 最 も 多 い (4) 上 部 胃 癌 の 組 織 型 は 分 化 型 が 多 い (5) 多 発 胃 癌 の 頻 度 は 10% 前 後 とされる a : (1)(2)(3), b : (1)(2)(5), c : (1)(4)(5), d : (2)(3)(4), e: (3)(4)(5) 解 答 e: (3)(4)(5) 解 説 (1) 合 併 症 が 増 えるだけで 治 療 効 果 に 有 意 差 はない (2) 組 織 型 分 化 型 の 早 期 胃 癌 のみである (3) (4) L や M に 発 生 する 癌 では トータルでやや 低 分 化 型 が 多 くなっているが U にできる 癌 では 高 分 化 型 がより 多 い (5) 文 章 通 り 問 5 次 の 文 章 で 正 しい 組 み 合 わせを 選 択 せよ (1) 食 道 癌 の 予 後 規 定 因 子 の 一 つとして リンパ 節 転 移 個 数 がある (2) 早 期 胃 癌 T1 のリンパ 節 転 移 率 は2% 前 後 である (3) 食 道 浸 潤 胃 癌 の 予 後 は 浸 潤 距 離 が 長 いほど 不 良 になる (4)4 型 胃 癌 は 血 行 性 転 移 しやすい (5)T4 胃 癌 に 対 しては 非 治 癒 切 除 でも 合 併 切 除 すべきである a : (1)(2)(3), b : (1)(2)(5), c : (1)(4)(5), d : (2)(3)(4), e: (3)(4)(5) 解 答 a : (1)(2)(3) 解 説 (1) TNM 分 類 で 予 後 を 決 めているから 当 然 リンパ 節 転 移 個 数 も 予 後 規 定 因 子 の 一 つである (2) 2~5% (3) (4) 腹 膜 播 種 しやすい (5) 非 治 癒 切 除 では QOL 向 上 のため 基 本 的 にできるだけ 組 織 は 温 存 する
問 6 次 の 文 章 で 正 しい 組 み 合 わせを 選 択 せよ (1) 胃 癌 において 腫 瘍 径 は 予 後 規 定 因 子 である (2) 胃 癌 において リンパ 節 転 移 個 数 は 予 後 規 定 因 子 とはならない (3) 食 道 癌 に 対 しては 3 領 域 郭 清 が 標 準 である (4) 進 行 度 Ⅱ,Ⅲの 進 行 胃 癌 に 対 しては 術 後 補 助 化 学 療 法 が 有 用 である (5) 早 期 胃 癌 でも D2 郭 清 が 必 要 な 症 例 がある a : (1)(2)(3), b : (1)(2)(5), c : (1)(4)(5), d : (2)(3)(4), e: (3)(4)(5) 解 答 e : (3)(4)(5) 解 説 (1) 腫 瘍 径 3cm 以 上 はほぼ 進 行 癌 である などの 目 安 はあるが Evidense と しては 確 立 されていない (2) (3) 現 在 では 頸 部 リンパ 節 を 含 んだ 三 領 域 郭 清 術 が 標 準 術 式 として 確 立 してい る (ただし 二 領 域 と 三 領 域 では 生 命 予 後 に 差 がないとの 批 判 的 な 報 告 もあり 一 部 の 施 設 では 頸 部 エコーでリンパ 節 の 腫 脹 を 認 めた 場 合 のみ 三 領 域 郭 清 を 行 っている ) (4) 去 年 あたりに Evidense が 出 たらしい (5) 早 期 胃 癌 でもリンパ 節 転 移 を 認 めた 場 合 は D2 郭 清 が 必 要
~ 小 腸 大 腸 良 性 ~ 担 当 : 内 田 問 1 急 性 虫 垂 炎 について 正 しいのはどれか (1) 小 児 では 成 人 に 比 べて 穿 孔 例 が 多 い (2) 高 齢 者 では 筋 性 防 御 が 強 く 出 現 する (3) 交 叉 切 開 創 の 延 長 が 容 易 である (4) 左 側 臥 位 で McBurney 点 の 圧 痛 が 増 強 するのが Blumberg 徴 候 である (5) 壊 疽 性 虫 垂 炎 では 腸 雑 音 が 減 弱 する a. (1), (2) b. (1), (5) c. (2), (3) d. (3), (4) e. (4), (5) 解 答 b 解 説 (1) 正 しい (2) 生 体 反 応 が 弱 い (3) 交 叉 切 開 創 は 皮 膚 外 腹 斜 筋 内 腹 斜 筋 腹 横 筋 を 交 互 にその 線 維 方 向 に 切 開 するので 術 野 を 展 開 しにくい (4)Blumberg Rosenstein (5) 正 しい ( 腹 膜 炎 になるので) 問 2 小 腸 腫 瘍 について 正 しいのはどれか (1) 癌 は 回 腸 末 端 に 多 く 悪 性 リンパ 腫 は 空 腸 に 多 い (2) 癌 は 悪 性 リンパ 腫 より 頻 度 が 高 い (3) 良 性 の 平 滑 筋 腫 血 管 腫 でも 出 血 を 伴 うことがある (4) 小 腸 良 性 腫 瘍 は 成 人 腸 重 積 の 原 因 となることがある (5) 小 腸 のカルチノイドでは 皮 膚 紅 潮 腸 蠕 動 音 亢 進 下 痢 をきたすことはない a. (1), (2) b. (1), (5) c. (2), (3) d. (3), (4) e. (4), (5) 解 答?? (2), (3),(4)が 正 しいと 思 うのですが 解 説 (1) 癌 は Vater 乳 頭 部 に 多 く 悪 性 リンパ 腫 は 回 腸 に 多 い (2) 癌 > 悪 性 リンパ 腫 > 平 滑 筋 腫 >カルチノイドなので 正 しい (3) 無 症 状 が 多 いが 出 血 症 状 を 伴 うこともあるので 正 しい (4) 脂 肪 腫 などで 閉 塞 をきたすので 正 しい (5)きたすことはない きたす 問 3 誤 っているのはどれか (1) 家 族 性 大 腸 腺 腫 症 は 癌 の 発 生 頻 度 が 低 い (2) 小 腸 造 影 の 偏 側 性 変 形 は 縦 走 潰 瘍 の 所 見 である (3) 結 腸 憩 室 症 では 下 血 がみられる (4) 左 側 大 腸 炎 型 の 潰 瘍 性 大 腸 炎 に 対 する 術 式 は 左 半 結 腸 切 除 術 が 多 い (5)Peutz-Jeghers 症 候 群 のポリープは 腺 腫 が 多 い
a:(1)(2)(3), b:(1)(2)(5), c:(1)(4)(5), d:(2)(3)(4), e:(3)(4)(5) 解 答 d 解 説 (1) 癌 の 発 生 頻 度 が 高 い (2) 正 しい (3) 正 しい (4) 正 しい (5) 腺 腫 過 誤 腫 性 問 4 29 才 女 性 主 訴 : 粘 血 便 約 半 年 前 から 1 日 5~6 回 の 下 痢 が 出 現 し 次 第 に 粘 液 血 液 を 伴 うようになったため 当 院 を 受 診 した 家 族 歴 既 往 歴 に 特 記 すべき 事 項 はなく 海 外 渡 航 歴 発 症 前 のの 薬 剤 服 用 歴 放 射 線 照 射 歴 もなかった 受 診 時 現 症 : 身 長 155cm 体 重 47kg 体 温 36.8 脈 拍 数 96 回 / 分 眼 球 眼 瞼 結 膜 に 軽 度 の 貧 血 あり 頚 部 胸 部 に 異 常 所 見 なし 腹 部 は 平 坦 軟 左 下 腹 部 に 軽 度 の 圧 痛 を 認 めた 検 査 所 見 では 白 血 球 数 10840/μl 赤 血 球 数 478 万 /μl ヘモグロビン 値 9.2g/dl 血 小 板 数 42.8 万 /μl 総 蛋 白 7.6g/dl アルブミン 3.5g/dl 赤 血 球 沈 降 速 度 一 時 間 値 39mm CRP3.763mg/dl 便 細 菌 培 養 検 査 陰 性 抗 アメーバ 赤 痢 抗 体 陰 性 注 腸 造 影 検 査 所 見 下 部 消 化 管 内 視 鏡 検 査 所 見 ( 直 腸 )を 示 す( 図 ) 下 部 内 視 鏡 検 査 の 生 検 で 粘 膜 のび 慢 性 炎 症 細 胞 浸 潤 陰 窩 膿 瘍 杯 細 胞 減 少 を 認 めた 問 4 本 疾 患 に 正 しいものは 以 下 のどれか (1)ステロイド 剤 を 使 用 することがある (2) 壊 疽 性 膿 皮 症 など 皮 膚 病 変 を 合 併 することがある (3) 縦 走 潰 瘍 や 敷 石 像 が 特 徴 である (4)しばしば 腸 瘻 を 合 併 する (5) 血 球 成 分 除 去 療 法 が 有 効 である a:(1)(2)(3), b:(1)(2)(5), c:(1)(4)(5), d:(2)(3)(4), e:(3)(4)(5) 解 答 b 解 説 粘 血 便 左 下 腹 部 通 炎 症 所 見 陰 窩 膿 瘍 杯 細 胞 減 少 から 潰 瘍 性 大 腸 炎 (1) 正 しい (2) 正 しい (3)クローン 病 の 特 徴 (4) 粘 膜 下 層 にとどまるので 腸 瘻 は 形 成 しない (5) 正 しい ( 白 血 球 除 去 療 法 ) 問 5 6 22 歳 男 性 主 訴 : 下 痢 血 便 発 熱 倦 怠 感 18 歳 のころより 下 痢 が 続 いていた 8ヶ 月 前 より 時 々 血 便 が 出 現 1ヶ 月 前 より37 度
台 の 微 熱 が 続 き 血 便 も 増 え 倦 怠 感 が 強 いため 受 診 した 現 症 : 身 長 163cm 体 重 45kg((1ヶ 月 間 で 7kg の 体 重 減 少 あり) 体 温 37.8 度 頭 頚 部 胸 部 に 異 常 所 見 なし 腹 部 は 平 坦 軟 で 左 右 下 腹 部 に 軽 度 圧 痛 あり 肛 門 病 変 なし 1 日 排 便 回 数 6 回 粘 血 便 血 液 検 査 所 見 :: 白 血 球 数 16610/μl 赤 血 球 数 474/μl ヘモグロビン 値 8.7g/dl 血 小 板 数 39.7 万 /μl 総 蛋 白 6.1 g/dl アルブミン 2.6g/dl 総 コレステロール 112mg/dl トリグリ セリド 89mg/dl 赤 血 球 沈 降 速 度 一 時 間 値 17mm CRP5.763mg/dl 小 腸 造 影 検 査 で 回 腸 末 端 に 10cm にわたる 縦 走 潰 瘍 を 認 めたが 通 過 障 害 はなかった 注 腸 造 影 検 査 ( 図 )では S 状 結 腸 から 横 行 結 腸 まで 連 続 する 管 腔 の 狭 小 化 ハウストラの 消 失 多 数 のカフスボタン 様 陰 影 を 認 めた 瘻 孔 はなかった 問 5 本 症 例 の 診 断 にあたって 正 しいものはどれか (1) 上 部 消 化 管 の 評 価 は 自 覚 症 状 がなければ 通 常 必 要 ない (2) 大 腸 からの 生 検 で 乾 酪 性 肉 芽 腫 があれば Crohn 病 を 考 える (3) 生 検 組 織 学 的 検 査 で 陰 窩 膿 瘍 があっても 潰 瘍 性 大 腸 炎 と 確 定 診 断 はできない (4) 便 培 養 検 査 で 感 染 性 腸 炎 を 否 定 する (5) 下 部 内 視 鏡 検 査 で 直 腸 検 査 の 有 無 を 肉 眼 的 組 織 学 的 に 確 認 する a:(1)(2)(3), b:(1)(2)(5), c:(1)(4)(5), d:(2)(3)(4), e:(3)(4)(5) 解 答 e 解 説 症 状 にクローン 病 潰 瘍 性 大 腸 炎 の 特 徴 が 混 じっているのでそれらの 鑑 別 診 断 (1)クローン 病 なら 全 消 化 管 の 病 変 なので 必 要 (2)Crohn 病 なら 非 乾 酪 性 肉 芽 腫 (3) 正 しい (4) 正 しい ( 治 療 にステロイドを 使 うこともあるので) (5) 正 しい 問 6 本 症 例 の 治 療 方 針 として 検 討 する 必 要 があるものはどれか (1) 大 腸 全 摘 術 回 腸 嚢 肛 門 管 吻 合 術 (2) 中 心 静 脈 栄 養 療 法 (3)ステロイド 剤 投 与 (4)インフリキシマブ 投 与 (5)サイクロスポリン 持 続 静 注 療 法 a:(1)(2)(3), b:(1)(2)(5), c:(1)(4)(5), d:(2)(3)(4), e:(3)(4)(5) 解 答 d 解 説 (1) 潰 瘍 性 大 腸 炎 なら 大 腸 全 摘 術 結 腸 全 摘 + 直 腸 粘 膜 抜 去 (2) 炎 症 の 活 動 期 には 中 心 静 脈 栄 養 が 有 効 (3) 潰 瘍 性 大 腸 炎 クローン 病 ともに 治 療 法 (4) 抗 TNF-α 製 剤 でありクローン 病 に 有 効 (5)
大 腸 悪 性 担 当 : 岩 崎 問 1 家 族 性 大 腸 ポリポ-シス(Familial Adenomatous Polyposis Coli,FAP)につい て 間 違 っているものを 選 びなさい (1)APC 遺 伝 子 の 異 常 である (2) 大 腸 癌 の 家 族 歴 は 診 断 の 必 要 条 件 である (3) 保 因 者 は 40 歳 以 上 になるとほぼ 100%でポリープを 生 じている (4) 大 腸 癌 の 発 生 率 は 90% 以 上 である (5) 大 腸 全 摘 術 が 推 奨 されている 解 答 (2) 解 説 (1) 選 択 肢 の 通 り (2) ときに 家 族 歴 のない 患 者 にも 偶 発 的 な 突 然 変 異 のための 発 生 することが ある (3) 大 腸 ポリープは 通 常 25 歳 以 前 に 明 らかになる (4) 大 腸 に 腺 腫 がびまん 性 に 発 生 し 放 置 すれば 100% 癌 化 する (5) 選 択 肢 の 通 り 問 2 正 しいのはどれか (1) 上 部 直 腸 とは 第 二 仙 椎 下 縁 までを 言 う (2) 側 方 リンパ 節 とは 内 外 腸 骨 動 脈 領 域 んリンパ 節 を 指 す (3)ソケイリンパ 節 転 移 は 肛 門 管 癌 に 多 い (4) 下 部 直 腸 癌 にはソケイリンパ 節 転 移 はない (5) 上 部 直 腸 癌 の 肛 門 側 リンパ 節 は 腫 瘍 縁 から 5cm が 1 群 である a.1,2 b.1,3 c.2,3 d.3,4 e.4,5 解 答 c 解 説 (1) 第 二 仙 椎 下 縁 までは 直 腸 S 状 部 のこと (2) (3) 肛 門 管 癌 のリンパ 節 転 移 の 経 路 として 上 方 転 移 側 方 転 移 に 加 えソケ イリンパ 節 転 移 がある (4) (5) 問 3 結 腸 癌 の 手 術 に 関 して 正 しいものを 選 びなさい (1) 盲 腸 癌 の 手 術 に 際 して リンパ 節 郭 清 を 行 うべき 主 要 な 血 管 は 回 結 腸 動 脈 である (2) 盲 腸 癌 では 上 腸 間 膜 動 脈 を 根 部 で 切 断 することがある (3)S 状 結 腸 は 通 常 腹 膜 に 固 定 されている (4)S 状 結 腸 癌 の 手 術 では 下 行 結 腸 の 血 流 を 温 存 するために 左 結 腸 動 脈 を 温 存 する (5) 急 性 虫 垂 炎 の 手 術 既 往 は 腹 腔 鏡 補 助 下 盲 腸 切 除 術 にとって 禁 忌 事 項 である
解 答 (2)? 解 説 (1) リンパ 節 郭 清 を 行 うべき 主 要 な 血 管 は 回 結 腸 静 脈 である (2)? (3) (4) 左 結 腸 動 脈 は 十 二 指 腸 下 縁 の 高 さで 切 断 する (5)? 特 に 急 性 虫 垂 炎 が 禁 忌 事 項 となる 記 載 はない 問 4 直 腸 癌 の 手 術 に 関 して 正 しいものを 選 びなさい (1) 直 腸 低 位 前 方 切 除 術 とは 吻 合 部 の 高 さが 前 立 腺 よりも 低 いものを 指 す (2) 直 腸 切 断 術 が 施 行 された 場 合 人 工 肛 門 の 造 設 は 不 要 である (3) 下 腹 神 経 の 切 除 により 精 子 が 作 られなくなる (4) 排 尿 機 能 障 害 には 自 排 尿 排 出 困 難 と 尿 失 禁 がある (5) 自 律 神 経 の 温 存 により 排 尿 障 害 の 発 生 率 は 上 昇 する 解 答 (4) 解 説 (1) 吻 合 腺 が 腹 膜 反 転 部 より 下 方 になるものを 直 腸 低 位 前 方 切 除 術 という 直 腸 上 部 癌 や 直 腸 下 部 癌 に 適 応 がある (2) 直 腸 切 断 術 (Miles 術 )は 直 腸 は 肛 門 括 約 筋 もふくめて 切 断 する よって 人 工 肛 門 となる (3) 下 腹 神 経 は 膀 胱 支 配 である (4) 選 択 肢 の 通 り (5) 自 律 神 経 の 温 存 により 排 尿 障 害 の 発 生 率 は 減 少 する 問 5 68 歳 男 性 この 数 ヶ 月 便 柱 の 狭 小 化 と 便 への 血 液 の 付 着 に 気 づいていたが 痔 で あろうと 放 置 していた 3 日 前 から 腹 部 の 膨 満 感 を 自 覚 し 本 日 朝 から 突 然 の 腹 痛 嘔 吐 の ため 外 科 外 来 を 受 診 した 腹 部 診 察 により 腸 音 の 消 失 と 腹 部 全 体 の 圧 痛 を 認 めた (1) 腹 膜 炎 の 可 能 性 は 少 ない (2) 注 腸 造 影 ではバリウムを 使 用 するべきではない (3) 人 工 肛 門 造 設 の 説 明 が 必 要 となる (4) 緊 急 手 術 を 考 慮 する (5) 肛 門 指 診 は 行 うべきではない a.1,2,3 b.1,2,5 c.1,4,5 d.2,3,4 e.3,4,5 解 答 d 解 説 便 柱 の 狭 小 化 便 への 血 液 の 付 着 大 腸 癌? 腹 部 の 膨 満 感 突 然 の 腹 痛 嘔 吐 腸 音 の 消 失 と 腹 部 全 体 の 圧 痛 腫 瘍 による 機 械 性 イレウス
肝 担 当 : 井 上 問 1 肝 解 剖 について 正 しいのはどれか (1) 右 下 肝 静 脈 は 主 に 前 区 域 をドレナージする (2) 外 側 区 域 と 内 側 区 域 の 境 界 に Rex 窩 がある (3) 右 葉 と 左 葉 の 境 界 に 胆 嚢 窩 がある (4) 左 尾 状 葉 は Riedel 葉 の 別 名 がある (5) 方 形 葉 は 外 側 区 域 に 含 まれる 解 答 群 a.(1)(2) b.(1)(5) c.(2)(3) d.(3)(4) e.(4)(5) 解 答 a 解 説 (1) (2) 胆 嚢 窩 と 肝 上 部 の 下 大 静 脈 を 結 ぶ 線 (Rex-Cantlie 線 )によりその 左 側 を 左 葉 右 側 を 右 葉 とする (3) 解 剖 学 的 左 葉 と 右 葉 を 分 けるのは 肝 鎌 状 間 膜 胆 嚢 窩 と 下 大 静 脈 を 結 ぶ Cantlie 線 は 機 能 的 左 葉 と 右 葉 を 分 ける (4) 右 葉 の 舌 状 下 方 への 限 局 性 の 突 出 のこと (5) 方 形 葉 は S4 のことであるので 内 側 区 域 に 含 まれる 問 2 わが 国 の 肝 細 胞 癌 について 正 しいのはどれか (1) 原 発 性 肝 癌 の 約 70%を 占 める (2) 発 生 率 における 性 差 はない (3)C 型 肝 炎 ウイルス 抗 体 陽 性 率 は 東 南 アジア 諸 国 と 同 程 度 である (4)B 型 肝 炎 に 関 連 した 肝 細 胞 癌 は C 型 肝 炎 によるものより 若 年 者 に 多 い (5)nonBnonC 肝 癌 の 肝 切 除 後 の 成 績 は B 型 C 型 に 比 較 し 一 般 に 不 良 である 解 答 (4) 解 説 (1) 原 発 性 肝 癌 の 約 95%が 肝 細 胞 癌 残 りは 胆 管 細 胞 癌 である (2) 男 性 に 多 い 男 女 比 が HBV 感 染 後 で 7:1 HCV 感 染 後 で 4:1 (3) 本 邦 では 約 1.3% 東 南 アジア 諸 国 も 1~3% ちなみに 北 米 ヨーロッパで は1% 以 下 (4) 好 発 年 齢 は HBV で 40~50 歳 HCV で 60 歳 である (5) 肝 細 胞 癌 の 原 因 は HCV75% HBV15% アルコール 性 3~4% TTV(EBV や CMV など)1~3%である 問 3 胆 管 細 胞 癌 について 正 しいのはどれか (1) 肝 臓 の 被 膜 直 下 に 存 在 する 場 合 は 癌 臍 を 形 成 する (2) 胆 汁 産 生 が 認 められる (3) 混 合 型 肝 癌 では 脂 肪 滴 が 認 められる (4) 核 出 術 を 行 うことが 多 い
(5)リンパ 節 転 移 は 肝 細 胞 癌 より 高 率 である 解 答 群 a.(1)(2) b.(1)(5) c.(2)(3) d.(3)(4) e.(4)(5) 解 答 b 解 説 (1) 癌 臍 は 腹 腔 鏡 下 で 肝 表 面 に 観 察 できる (2) 胆 汁 産 生 ではなく 黄 疸 を 認 める (3) 多 くは 肝 硬 変 を 背 景 として 発 生 するため 脂 肪 滴 は 認 めない (4) 肝 切 除 胆 嚢 摘 出 所 属 リンパ 節 郭 清 を 行 う (5) 肝 細 胞 癌 に 比 べて 浸 潤 傾 向 強 く リンパ 節 転 移 しやすい 問 4 次 に 示 す 症 例 について 問 いに 答 えよ 75 歳 男 性 突 然 の 心 窩 部 痛 で 来 院 CT で 肝 S3 に 表 面 に 突 出 する 最 大 径 5cm の 腫 瘍 と その 周 囲 に 液 体 貯 留 ( 不 均 一 で 腹 水 よりも high density)を 認 めた 身 体 所 見 : 体 温 37 血 圧 95/60mmHg 脈 拍 102/ 分 上 腹 部 に 筋 性 防 御 を 伴 う 圧 痛 あり 検 査 所 見 : 白 血 球 =8500/mm³, 血 小 板 =4.8 万 /mm³,ヘモグロビン=8.5g/dl, 総 蛋 白 =6.1g/dL, アルブミン=2.8g/dL, 総 ビリルビン=1.5mg/dL,GOT=141 単 位,GPT=85 単 位,HBs 抗 原 (+), ICG15 分 停 滞 率 =30.2% 治 療 法 として 第 一 選 択 はどれか (1) 肝 動 脈 結 紮 術 (2) 肝 動 脈 塞 栓 術 (3) 緊 急 肝 切 除 術 (4)パッキング 術 (5) 保 存 的 治 療 解 答 (2) 解 説 肝 細 胞 癌 の 周 囲 の 嚢 胞 が rupture し 腹 膜 炎 を 起 こしたと 考 えられる 肝 細 胞 癌 の rupture では 肝 動 脈 閉 塞 術 が 第 一 選 択 らしいです だめなら 緊 急 肝 切 除 術 (1) (2) (3) (4) (5) 問 5 次 に 示 す 症 例 について 問 いに 答 えよ 58 歳 女 性 2 年 前 に 早 期 大 腸 癌 ( 深 達 度 sm)の 手 術 を 受 けている 易 倦 怠 感 を 主 訴 に 受 診 CT を 施 行 したところ 写 真 のような 結 果 を 得 た 身 体 所 見 : 体 温 35.8 血 圧 120/70mmHg 脈 拍 82/ 分 腹 痛 なし 検 査 所 見 : 白 血 球 =5800/mm³, 血 小 板 =22.5 万 /mm³,crp=0.1,アルブミン=4.2g/dl, GOT=21 単 位,GPT=26 単 位,ALP=201 単 位, 総 ビリルビン=0.8mg/dL,,PT(INR)=1.06, ICG15 分 停 滞
率 =9.2%,CEA=10.1ng/ml,AFP=6.5ng/ml この 症 例 について 誤 っているのはどれか (1) 確 定 診 断 を 得 るためにも 経 皮 経 肝 的 な 病 変 の 針 生 検 が 必 須 である (2) 経 皮 経 肝 的 なドレナージ 術 を 早 急 に 行 う 必 要 がある (3) 多 発 肝 嚢 胞 の 可 能 性 が 高 く 慎 重 に 経 過 観 察 すべきである (4) 超 音 波 検 査 では bull s eye あるいは target sign が 典 型 像 である (5) 無 治 療 の 場 合 の 平 均 生 存 期 間 あるいは 生 存 期 間 中 央 値 は 12 月 以 内 である 解 答 群 a.(1)(2) b.(1)(5) c.(2)(3) d.(3)(4) e.(4)(5) 解 答 c?? 解 説 CT 所 見 CEA 軽 度 上 昇 より 早 期 大 腸 癌 の 肝 転 移 が 最 も 考 えられます (1) 肝 膿 瘍 の 場 合 施 行 肝 癌 でも 画 像 検 査 で 確 定 に 至 らない 場 合 エコー 下 で 行 う 必 須 かどうかナゾ (2) 肝 膿 瘍 のこと (3) 多 発 肝 嚢 胞 のこと (4) 転 移 性 肝 癌 では 腫 瘤 陰 影 を 取 り 囲 むように 分 厚 い 低 エコー(halo)を 認 める (5) 転 移 性 肝 癌 のこと 肝 移 植 担 当 : 井 上 問 1 正 しい 記 述 の 組 み 合 わせを 選 択 肢 から 選 んでください (1) 日 本 で 脳 死 ドナーを 用 いた 肝 移 植 は 法 律 で 禁 じられている (2) 日 本 で 生 体 肝 移 植 臓 器 提 供 者 の 合 併 症 死 はいまだに 報 告 されていない (3)ヒト 白 血 球 抗 原 (Human Leukocyte Antigen:HLA)のドナーとレシピエント 間 の 一 致 不 一 致 は 肝 移 植 後 の 成 績 にあまり 影 響 しない (4) 小 児 に 対 する 生 体 肝 移 植 は 成 人 に 対 する 生 体 肝 移 植 よりも 成 績 が 良 く 一 般 的 には 小 児 に 対 する 生 体 肝 移 植 の 方 が 生 体 肝 ドナーの 安 全 性 は 高 い (5) 生 体 肝 移 植 で 最 も 重 要 視 されるものは 生 体 肝 ドナーの 安 全 性 である 選 択 肢 : a(1)(2)(3) b,(1)(2)(5) c,(1)(4)(5) d,(2)(3)(4) e,(3)(4)(5) 解 答 e 解 説 (1) 1996 年 6 月 に 施 行 された 脳 死 臓 器 移 植 法 の 成 立 で 可 能 (2) 日 本 ではドナーが 肝 移 植 後 に 肝 不 全 で 死 亡 した 症 例 が 1 例 ある(ただし こ のドナーは NASH であった) 欧 米 ではドナーの 合 併 症 死 は 約 1%とされてい る (3) 検 査 登 録 はするが まだはっきりしていないためレシピエントの 選 択 基 準 には 入 らない (4) 小 児 のほうが 免 疫 能 が 低 いため 免 疫 上 の 条 件 が 多 少 合 わなくても 医 学 的 および 倫 理 的 に 問 題 が 少 ない (5) ドナー 条 件 で 重 要 なものは ドナーの 自 発 的 意 思 の 確 認 と 安 全 確 保
問 2 45 歳 男 性 血 液 型 A(+) 数 年 前 から B 型 肝 硬 変 を 指 摘 され 半 年 毎 に 腹 部 超 音 波 検 査 を 受 けている ご 家 族 は 奥 さん(44 歳 血 液 型 O(+)) 息 子 さん(23 歳 血 液 型 A(+)) 娘 さん(21 歳 血 液 型 O(+))の 3 人 である 最 近 の 超 音 波 検 査 で 単 発 の 肝 腫 瘍 を 指 摘 され 現 在 精 密 検 査 中 である 下 記 の 文 で 正 しいものの 組 み 合 わせを 選 択 肢 から 選 んでください (1) 腫 瘍 が 肝 細 胞 癌 であった 場 合 ミラノクライテリア( 個 数 3 個 以 内 でそのうち 最 大 の 腫 瘍 の 最 大 径 が 3cm 以 内 もしくは 単 発 で 最 大 径 5cm 以 内 )に 適 合 していれば 肝 移 植 も 治 療 の 選 択 肢 に 入 る (2) 腫 瘍 は 肝 細 胞 癌 が 疑 われたが 著 明 な 腹 水 を 伴 っており 切 除 の 適 応 はないと 考 えられ 主 治 医 はそれ 以 上 の 精 密 検 査 を 施 行 せずにこの 患 者 さんをホスピスに 紹 介 した (3)B 型 肝 硬 変 であるため 多 中 心 性 発 癌 の 肝 細 胞 癌 が 多 く 切 除 が 可 能 であっても 治 療 の 適 応 にはならない (4) 肝 移 植 を 考 慮 した 場 合 この 男 性 のご 家 族 は 全 員 この 男 性 に 対 して ABO 血 液 型 一 致 または 適 合 であり 良 いドナー 候 補 になり 得 る (5) 精 密 検 査 の 結 果 単 発 最 大 径 3cm の 肝 細 胞 癌 であったが 肝 予 備 能 が 著 しく 不 良 で 主 治 医 は 生 体 肝 移 植 という 治 療 の 選 択 枝 を 提 示 した 選 択 肢 : a(1)(2)(3) b,(1)(2)(5) c,(1)(4)(5) d,(2)(3)(4) e,(3)(4)(5) 解 答 c 解 説 (1) 文 章 とおり (2) 腹 水 があっても 可 能 (3) 切 除 可 能 なら 切 除 する (4) ABO 型 血 液 型 一 致 は 肝 移 植 のドナーの 選 択 基 準 のひとつ (5) 肝 予 備 能 が 不 良 でも 5cm 以 下 の 単 独 腫 瘍 であるので 肝 移 植 の 適 応 である 胆 担 当 : 岩 崎 問 1 長 期 の 胆 道 ドレナージで 欠 乏 するのはどれか (1)ビタミン A (2)ビタミン B (3)ビタミン C (4)ビタミン D (5)ビタミン E a.1,2,3 b.1,2,5 c.1,4,5 d.2,3,4 e.3,4,5 解 答 c 解 説 (1) 脂 溶 性 ビタミン (2) 水 溶 性 ビタミン (3) 水 溶 性 ビタミン (4) 脂 溶 性 ビタミン (5) 脂 溶 性 ビタミン
問 2 急 性 胆 管 炎 について 正 しいものはどれか (1) 起 因 菌 としてグラム 陰 性 桿 菌 が 多 い (2) 感 染 経 路 として 上 行 感 染 が 多 い (3) 重 症 化 にエンドトキシンが 関 与 している (4) 意 識 障 害 は Charcot 三 徴 の 一 つである (5) 重 症 例 では 内 視 鏡 的 胆 道 ドレナージは 禁 忌 である a.1,2,3 b.1,2,5 c.1,4,5 d.2,3,4 e.3,4,5 解 答 a 解 説 (1) 大 腸 菌 が 検 出 されることが 多 い (2) 選 択 肢 の 通 り (3) 血 液 培 養 では 陽 性 となることが 多 い (4) Charcot 三 徴 は 右 上 腹 部 痛 黄 疸 発 熱 である (5) 内 視 鏡 的 ないし 外 科 的 な 感 染 胆 汁 ドレナージを 施 行 しなければ 死 亡 率 はほ ぼ 100%である 問 3 胆 嚢 癌 の 誘 引 となるのはどれか (1)ヘモジデローシス (2) 胆 嚢 コレステロールポリープ (3) 胆 嚢 結 石 (4) 膵 胆 管 合 流 異 常 症 (5) 慢 性 膵 炎 a.1,2 b.1,3 c.2,3 d.3,4 e.4,5 解 答 d 解 説 (1) (2) (3) 胆 嚢 結 石 は 胆 嚢 癌 症 例 の 70~98%に 合 併 する (4) (5) 問 4 49 歳 男 性 皮 膚 黄 疸 を 自 覚 し 来 院 T-Bil=6.0mg/dl D-Bil=4.8mg/dl AST=88IU/L ALT=40IU/L ALP=860IU/L γ-gtp=80 最 も 考 えられる 疾 患 はどれか (1) 急 性 ウィルス 肝 炎 (2)アルコール 性 肝 炎 (3) 自 己 免 疫 性 肝 炎 (4)Gilbert 症 候 群 (5) 下 部 胆 管 癌 解 答 (5) 解 説 (1) ALT>AST の 所 見 を 呈 す (2) アルコール 性 肝 炎 の 所 見 にしてはγ-GTP の 上 昇 が 軽 度 である
(3) ALP の 著 名 な 上 昇 抗 ミトコンドリア 抗 体 が 診 断 に 対 する 重 要 な 項 目 (4) 軽 度 の 非 抱 合 型 高 ビリルビン 血 症 AST,ALT 正 常 を 特 徴 とする (5) 胆 管 系 酵 素 の 上 昇 閉 塞 性 黄 疸 を 呈 し 最 も 可 能 性 が 高 い 問 5 72 歳 男 性 黄 疸 で 発 症 し 他 院 で 経 皮 経 肝 的 胆 道 ドレナージを 施 行 された 正 しいのはどれか 胆 汁 細 胞 診 classⅤ 写 真 参 考 (1)CT で 明 らかな 腫 瘤 像 を 示 すことが 多 い (2)Bismuth-Corelette 分 類 が 用 いられる (3)PTBD の 合 併 症 によって 切 除 不 能 となることが 多 い (4) 胆 汁 細 胞 診 の 陽 性 率 は 70%である (5) 切 除 予 定 側 の 肝 臓 の 胆 道 ドレナージを 行 う a.1,2,3 b.1,2,5 c.1,4,5 d.2,3,4 e.3,4,5 解 答 (d) 解 説 (1) 腫 瘤 は 腹 部 超 音 波 で 明 らかになる (2) 胆 管 癌 の 占 拠 部 位 に 関 する 分 類 法 (3) PTBD の 合 併 症 として 廔 孔 再 発 門 脈 閉 塞 がある (4) 選 択 肢 の 通 り (5) 拡 張 した 胆 管 に 対 して 穿 刺 する < 膵 > 担 当 : 上 野 問 1 膵 臓 に 関 する 以 下 の 記 述 で 正 しい 組 み 合 わせはどれか? (1)Santorini 管 は 腹 側 膵 由 来 である (2) 膵 鉤 部 は 腹 側 膵 由 来 である (3) 鉤 状 突 起 は 上 腸 管 膜 静 脈 の 背 側 に 位 置 する (4) 輪 状 膵 の 約 半 数 は 成 人 で 発 見 される (5) 膵 液 のpH は 4~6 である a.(1),(2),(3) b.(1),(2),(5) c.(1),(4),(5) d.(2),(3),(4) e.(3),(4),(5) 解 答 d. 腹 側 膵 膵 頭 部 鉤 状 突 起 膵 臓 頭 部 主 膵 管 背 側 膵 膵 体 尾 部 主 膵 管 の 大 部 分 duct of Wirsung 副 膵 管 duct of Santorini 解 説 (1) 背 側 原 基 由 来 (2) 記 述 の 通 り (3) 記 述 の 通 り (4) 膵 頭 部 から 伸 びる 帯 状 あるいは 輪 状 の 正 常 膵 組 織 が 十 二 指 腸 下 行 脚 を 取 り 囲 む 発 生 異 常 であり 無 症 状 のまま 成 人 期 まで 経 過 する 例 が 役 半 数 近 くあ ると 考 えられている (5) 膵 液 の phは 7.5~8.8 とアルカリ 性 である
問 2 膵 炎 に 関 する 以 下 の 記 述 で 正 しい 組 み 合 わせはどれか? (1) 急 性 膵 炎 の 診 断 法 として 造 影 CT は 禁 忌 ではない (2) 急 性 膵 炎 初 期 では 血 管 透 過 性 は 低 下 する (3) 重 症 急 性 膵 炎 ではまず 手 術 療 法 を 選 択 する (4) 自 己 免 疫 性 膵 炎 では 主 膵 管 拡 張 がみられる (5) 慢 性 膵 炎 の 成 因 としてはアルコールが 最 も 頻 度 が 高 い a.(1),(2) b.(1),(5) c.(2),(3) d.(3),(4) e.(4),(5) 解 答 b. 解 説 (1) 記 述 の 通 り (2) 急 性 膵 炎 では 血 管 透 過 性 は 亢 進 する (3) まずは 輸 液 栄 養 管 理 膵 酵 素 阻 害 薬 などの 内 科 的 な 保 存 的 療 法 を 行 う (4) 自 己 免 疫 性 膵 炎 では 主 膵 管 狭 細 像 を 膵 全 体 の 1/3 以 上 の 範 囲 で 認 め さ らに 膵 腫 大 を 認 める (5) 記 述 の 通 り 問 3 65 歳 男 性 心 窩 部 痛 を 主 訴 に 来 院 した 胸 部 CT 画 像 を 示 す 考 えられる 疾 患 の 組 み 合 わせはどれか? (1) 膵 頭 部 癌 (2) 膵 体 部 癌 (3) 膵 尾 部 癌 (4) 粘 液 性 嚢 胞 腫 瘍 (5) 膵 管 内 乳 頭 粘 液 性 腫 瘍 a.(1),(2),(3) b.(1),(2),(5) c.(1),(4),(5) d.(2),(3),(4) e.(3),(4),(5) 解 答 b. 膵 体 部 主 膵 管 の 拡 張 が 認 められる 閉 塞 による 主 膵 管 の 拡 張 膵 炎 をきたしているこ とが 疑 われる 解 説 (1) (2) (3) 膵 尾 部 癌 では 膵 体 部 主 膵 管 の 拡 張 をきたさない (4) CT 上 膵 に 嚢 胞 は 認 められない (5)
問 4 膵 癌 に 関 する 以 下 の 記 述 で 正 しい 組 み 合 わせはどれか? (1) 膵 癌 の 組 織 型 は 管 状 腺 癌 が 最 も 多 い (2) 膵 癌 根 治 切 除 後 の 5 年 生 存 率 は 10~15% 程 度 である (3) 膵 尾 部 癌 は 膵 頭 部 癌 より 発 見 されやすい (4) 遠 隔 転 移 部 位 としては 肺 が 最 も 多 い (5) 拡 大 リンパ 節 郭 清 は 切 除 後 の 再 発 率 を 低 下 させる a.(1),(2) b.(1),(5) c.(2),(3) d.(3),(4) e.(4),(5) 解 答 a. 解 説 (1) 記 述 の 通 り (2) 記 述 の 通 り (3) 症 状 が 膵 頭 部 癌 に 比 べ 出 にくいため 発 見 が 遅 れる (4) 遠 隔 転 移 部 位 としては 肝 が 最 も 多 い (5) 問 5 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 に 関 する 以 下 の 記 述 で 誤 りはどれか? (a) 胃 十 二 指 腸 動 脈 は 結 紮 切 離 する (b) 術 後 膵 液 瘻 は 硬 化 膵 症 例 より 正 常 膵 症 例 において 高 頻 度 である (c)child 法 による 再 建 では 挙 上 空 調 口 側 より 胆 膵 胃 の 順 に 吻 合 する (d) 通 常 は 胆 嚢 も 合 併 切 除 する (e) 通 常 は 術 後 一 日 目 から 歩 行 可 能 である 解 答 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 では 膵 頭 十 二 指 腸 に 加 えて 膵 頭 部 ( 膵 臓 右 半 分 ) 十 二 指 腸 の 全 長 空 腸 の 一 部 胆 管 胆 嚢 胃 幽 門 側 の 切 除 を 行 う 解 説 (a) (b)? (c) Child 法 では 膵 胆 胃 の 順 に 吻 合 する 胆 膵 胃 の 順 は Whipple 法 である (d) (e) 侵 襲 度 の 高 い 手 術 であり 術 後 1 日 での 離 床 は 不 可 能 である < 乳 腺 > 担 当 : 上 野 問 1 次 の 記 載 で 正 しいものはどれか? (1) 乳 汁 産 生 には 主 にプロラクチンが 関 連 する (2) 乳 腺 症 は 若 年 者 に 多 い 混 合 腫 瘍 である (3) 急 性 乳 腺 炎 は 高 齢 者 に 多 く 見 られる (4) 乳 腺 実 質 は 乳 房 堤 靭 帯 で 真 皮 筋 膜 に 固 定 されている (5) 閉 経 後 の 肥 満 は 乳 癌 の 危 険 因 子 である
a.(1),(2),(3) b.(1),(2),(5) c.(1),(4),(5) d.(2),(3),(4) e.(3),(4),(5) 解 答 c. 解 説 (1) 乳 房 を 発 達 成 熟 させるホルモンはエストロジェンであり, 乳 汁 産 生 を 促 進 する ホルモンはプロラクチンである. (2) 乳 腺 症 は 30 歳 代 に 多 く 見 られる 乳 腺 異 形 成 慢 性 嚢 胞 性 乳 腺 炎 な どの 乳 腺 の 変 化 を 総 称 した 乳 腺 の 良 性 変 化 である (3) 初 産 婦 で 授 乳 開 始 2~3 ヶ 月 以 内 に 見 られることが 多 い (4) クーパー 靭 帯 とも 呼 ばれる (5) 記 述 の 通 りである 問 2 次 の 記 載 で 正 しいものはどれか? (1) 日 本 人 女 性 の 乳 癌 の 罹 患 者 数 は 増 加 しており 現 在 年 間 約 1 万 人 が 罹 患 している (2) 乳 癌 検 診 は マンモグラフィーと 視 触 診 の 併 用 で 行 うべきである (3)マンモグラフィー 上 微 細 分 枝 状 の 病 変 は 乳 癌 を 示 唆 する 所 見 である (4) 乳 癌 の 治 療 において 手 術 の 前 に 化 学 療 法 を 行 う 症 例 が 増 加 している (5) 血 性 乳 頭 分 泌 は 乳 腺 症 で 生 ずることが 多 い a.(1),(2),(3) b.(1),(2),(5) c.(1),(4),(5) d.(2),(3),(4) e.(3),(4),(5) 解 答 d. 解 説 (1) 現 在 の 罹 患 者 数 は 年 間 役 4 万 人 で 女 性 の 固 形 癌 では 第 一 位 となっている また 乳 癌 死 亡 数 は 約 一 万 人 となっている (2) マンモグラフィーと 視 触 診 乳 腺 超 音 波 検 査 の 併 用 が 望 ましい (3) マンモグラフィー 上 カテゴリー5であり 乳 癌 を 強 く 示 唆 する 所 見 である (4) 術 前 化 学 療 法 を 用 いて 腫 瘍 を 縮 小 させた 後, 乳 房 温 存 療 法 を 導 入 しようと いう 試 みが 行 われている (5) 乳 管 拡 張 症 乳 管 内 乳 頭 腫 乳 癌 などで 多 く 認 められる 問 3 48 歳 女 性 が 両 側 の 乳 房 痛 と 腫 瘤 を 主 訴 に 来 院 した 触 診 すると 両 側 乳 房 外 側 上 方 を 中 心 にびまん 性 の 硬 結 があり 圧 痛 を 伴 っていた この 症 例 に 対 して 正 しい 記 載 はど れか? (1) 最 初 に 行 うべき 検 査 は 腫 瘤 の 細 胞 診 である (2)マンモグラフィーで ポップコーンのような 粗 大 石 灰 化 が 認 められることがある (3) 超 音 波 検 査 で 大 小 の 嚢 胞 を 認 めることがある (4) 特 別 な 治 療 法 は 必 要 なく 経 過 観 察 になることが 多 い (5) 圧 痛 に 対 するホルモン 治 療 が 必 要 になることが 多 い
a.(1),(2) b.(1),(5) c.(2),(3) d.(3),(4) e.(4),(5) 解 答 d. 症 状 から 乳 腺 症 を 疑 う 解 説 (1) まずはマンモグラフィー 超 音 波 で 存 在 の 診 断 を 行 う (2) 粗 大 石 灰 化 は 退 縮 した 線 維 腺 腫 にみられる (3) 明 瞭 な 実 質 性 腫 瘤 像 を 欠 く 広 範 囲 な 不 均 一 エコー 像 で 大 小 の 嚢 胞 像 を 混 在 する (4) 記 述 の 通 り (5) 適 応 は 限 る 方 が 安 全 で 乳 癌 の 可 能 性 が 除 外 されるまで 安 易 に 患 者 に 安 心 感 を 与 えてはいけない 問 4 40 歳 女 性 で 左 外 上 区 に 約 3cm の 腫 瘤 を 主 訴 に 来 院 した 腫 瘤 は 硬 く 乳 房 撮 影 では 同 部 位 に 写 真 のような 腫 瘤 を 認 めた 細 胞 診 を 行 うと Class V( 腺 癌 の 疑 い)であ った この 症 例 に 関 して 適 切 な 記 載 はどれか? (1) 硬 癌 を 強 く 示 唆 するマンモグラフィー 所 見 である (2) 術 前 検 査 として 断 層 撮 影 (CT)は 重 要 な 情 報 を 提 供 する (3) 術 前 化 学 療 法 の 適 応 になる 可 能 性 がある (4) 超 音 波 検 査 では 後 方 陰 影 が 増 強 すると 思 われる (5) 乳 房 切 除 術 を 行 えば 術 後 の 補 助 療 法 は 必 要 がない 可 能 性 が 高 い a.(1),(2),(3) b.(1),(2),(5) c.(1),(4),(5) d.(2),(3),(4) e.(3),(4),(5) 解 答 a. 解 説 (1) スピキュラを 伴 う 高 濃 度 の 腫 瘤 を 認 め 硬 癌 で 多 く 認 められる 所 見 である (2) 記 述 の 通 り (3) 乳 房 温 存 療 法 の 適 応 は 腫 瘍 径 が3cm 以 下 であり 術 前 化 学 療 法 を 用 いて 腫 瘍 を 縮 小 させた 後, 乳 房 温 存 療 法 が 可 能 になる 可 能 性 がある (4) 乳 癌 では 後 方 陰 影 は 減 弱 ないし 欠 損 する (5) 乳 癌 では 術 後 補 助 療 法 を 行 う 問 5 55 歳 女 性 が 検 診 で 異 常 を 指 摘 されて 来 院 した 視 触 診 では 異 常 はなかったが マンモグラフィー 上 微 細 な 多 形 成 を 示 す 石 灰 化 が 線 状 に 配 列 していた この 症 例 に 関 し て 適 切 な 記 載 はどれか? (1)この 石 灰 化 の 所 見 は 乳 癌 を 強 く 示 唆 する (2) 超 音 波 によって 石 灰 化 の 性 状 を 観 察 すべきである (3) 次 に 行 うべき 検 査 は 断 層 撮 影 (CT)である (4) 経 過 観 察 でよい 可 能 性 が 高 い
(5) 腫 瘤 を 触 知 できないので 診 断 にはレントゲン 透 視 下 での 生 検 が 必 要 になる a.(1),(2) b.(1),(5) c.(2),(3) d.(3),(4) e.(4),(5) 解 答 b. 55 歳 と 乳 癌 の 好 発 年 齢 であり 乳 癌 を 第 一 に 考 えて 診 断 を 進 めていく 必 要 がある 解 説 (1) マンモグラフィー 上 カテゴリー5 であり 乳 癌 を 強 く 示 唆 する 所 見 である (2) 石 灰 化 の 性 状 の 観 察 にはマンモグラフィーが 最 も 優 れている (3) まずは 超 音 波 で 腫 瘤 像 を 確 認 する 必 要 がある (4) 癌 の 好 発 年 齢 であり 乳 癌 を 疑 って 検 索 を 進 めていく 必 要 がある (5) マンモトーム 生 検 と 呼 ばれる 肛 門 ヘルニア 担 当 : 井 上 写 真 A は 70 歳 男 性 の 肛 門 を 写 したものである 5 年 前 から 肛 門 部 に 鈍 痛 とパンツの 汚 れと 微 熱 があった 肛 門 周 囲 から 時 々 浸 出 液 があり その 後 にとまることを 繰 り 返 していた 視 診 では 写 真 A の 1 から 黄 色 の 浸 出 液 が 排 出 され た この 所 見 診 断 治 療 について 以 下 の a,b,c,d,e からうち 正 しいものを 選 んで 上 の 解 答 欄 に 記 入 して 下 さい 問 1 診 断 は (1) 内 痔 核 (2) 外 痔 核 (3) 痔 瘻 (4) 裂 孔 (5) 肛 門 ポリープ 解 答 (3) 解 説 (1) (2) (3) 所 見 写 真 から 痔 瘻 だとわかる (4) (5) 問 2 治 療 法 は (1) 抗 生 物 質 による 保 存 治 療 (2)Lay open 法 (3)Mile 手 術 (4) 切 除 +Sliding Skin Graft 法 (5)Ripstein 法
解 答 (2) 解 説 (1) ごく 初 期 の 軽 い 肛 門 周 囲 膿 瘍 で 行 う (2) 痔 瘻 に 対 しては 自 然 治 癒 は 殆 どないので 瘻 管 を 切 開 し 原 発 巣 および 瘻 管 壁 の 充 分 な 掻 破 を 行 う Lay open 法 を 行 う (3) 肛 門 癌 に 対 して 行 う (4) 裂 肛 に 対 して 行 う (5) 直 腸 脱 に 対 して 行 う 問 3 写 真 B は 排 便 時 に 出 血 する 50 歳 女 性 の 肛 門 である (1)~(5)のうち 正 しいものは どれか? (1)この 疾 患 は 初 期 の 症 状 として 強 い 痛 みがある (2) 好 発 部 位 は 3 時 7 時 11 時 である (3)こお 疾 患 の 原 因 は 粘 膜 下 に 発 生 した 静 脈 血 栓 である (4)この 疾 患 は 軽 度 のものから 高 度 のものがあるが その 治 療 法 として 手 術 が 第 1 選 択 で あり 保 存 的 治 療 では 軽 快 治 癒 しない (5) 手 術 治 療 法 としては 結 紮 切 除 術 (Milligan-Morgan 手 術 が 最 も 広 く 行 われている 解 答 群 a.(1)(2) b.(1)(3) c.(1)( 5) d.(2)(4) e.(2)(5) 解 答 e 解 説 写 真 は 内 痔 核 (1) 内 痔 核 の 初 期 の 症 状 は 排 便 時 の 出 血 のみで 疼 痛 はない (2) (3) 原 因 は 静 脈 血 栓 ではなく 内 痔 静 脈 叢 である (4) 内 痔 核 の 治 療 は 原 則 として 保 存 的 治 療 (5) 問 4 肛 門 指 診 ( 写 真 C)について 正 しいものを a.~e.から 選 んで 解 答 欄 に 記 入 して 下 さい (1) 肛 門 指 診 は 医 師 免 許 を 持 つ 医 師 のみが 行 うことができ 医 学 部 学 生 は 行 うことができ ない (2) 肛 門 指 診 を 行 う 場 合 医 療 用 ゴム 手 袋 を 装 着 して 肛 門 から 挿 入 するが 肛 門 からの 出 血 や 粘 液 分 泌 をみるためには 軟 膏 やゼリーを 用 いない (3) 肛 門 指 診 を 行 う 場 合 示 指 を 用 いDIP 関 節 まで 肛 門 に 挿 入 する (4) 肛 門 指 診 により 肛 門 括 約 筋 の 機 能 をしることができる (5) 肛 門 診 察 では 前 立 腺 の 腫 瘍 直 腸 癌 ダグラス 窩 の 腫 瘍 腹 水 貯 留 も 知 ることができ る 選 択 枝 : a.(1)(3) b.(2)(3) c.(2)(4) d.(3)(4) e.(4)(5) 解 答 e 解 説 (1) 医 学 生 もできる (2) 指 に 潤 滑 剤 を 塗 って 行 う
(3) PIP 関 節 まで 挿 入 し 通 常 腹 膜 反 転 部 の 高 さまで 触 診 可 能 である (4) (5) 直 腸 肛 門 癌 下 部 直 腸 の 腫 瘍 Douglas 窩 膿 瘍 Schnitzler 転 移 肛 門 周 囲 膿 瘍 内 外 痔 核 痔 瘻 前 立 腺 腫 瘍 の 診 断 上 重 要 な 方 法 問 5 6 歳 男 児 一 ヶ 月 前 より 立 位 になると 左 陰 嚢 が 腫 大 するようになった 左 陰 嚢 の 内 容 物 を 丁 寧 に 頭 側 に 押 し 込 むとグル 音 を 発 して 還 納 できた( 写 真 D) この 病 態 の 診 察 法 および 診 断 について 下 記 の 記 述 で 適 切 なものはなにか a.~e.から 正 しいものを 選 んで 解 答 欄 に 記 入 してください (1) 外 鼠 径 輪 から 示 指 を 挿 入 したところ 下 腹 壁 動 脈 の 拍 動 を 外 側 に 触 れた (2) 右 陰 嚢 の 内 容 物 の 性 状 を 見 るために 懐 中 電 灯 で 透 光 性 を 見 たところ 透 光 性 はなかった (3) 右 陰 嚢 の 内 容 物 の 性 状 を 見 るために 細 い 穿 刺 針 を 用 いて 穿 刺 した (4) 診 断 は 内 鼡 径 ヘルニアである (5) 診 断 は 外 鼠 径 ヘルニアである 選 択 枝 a.(1)(4) b.(2)(4) c.(3)(4) d.(2)(5) e.(3)(5) 解 答 d 解 説 乳 幼 児 男 児 に 好 発 で 透 光 性 のない 還 納 性 腫 瘤 が 特 徴 である 外 鼠 径 ヘルニアが 考 えら れる 外 鼠 径 ヘルニアは 先 天 的 な 腹 膜 鞘 状 突 起 の 開 存 が 原 因 である (1) 外 鼠 径 ヘルニアでは 下 腹 壁 動 脈 は 内 側 に 触 れる 内 鼡 径 ヘルニアでは 外 側 (2) 陰 嚢 水 腫 の 場 合 透 光 性 をみとめる (3) 禁 忌 (4) (5)
小 腸 大 腸 良 性 問 題 4
小 腸 大 腸 良 性 問 題 5 6 画 像 肝 5
胆 問 題 5 膵 写 真
乳 腺 肛 門 ヘルニア 問 題 1 問 題 3
問 題 4 問 題 5