理 由 がないのにイライラする 気 分 が 落 ち 込 む などの 症 状 が 起 こることはありませんか そんな 方 は 脳 内 の セロトニン が 減 って いる 可 能 性 があります セロトニンは 幸 せホルモン とも 呼 ばれ 心 の 安 定 に 大 切 な 働 きをしています 心 が 安 定 していると 表 情 がやわら かくなり 周 囲 に 与 える 印 象 も 良 くなります 幸 福 感 に 満 ち キラキラ と 輝 くためのセロトニンの 働 きについて 見 てみましょう セロトニンで 気 持 ちのよい 1 日 のスタートを! 交 感 神 経 は 起 きているとき 副 交 感 神 経 は 寝 ているときに 優 位 に 働 く 自 律 神 経 です 夜 眠 っている 間 の 意 識 は 無 く 朝 起 きると 覚 醒 するのは セロトニンが 副 交 感 神 経 から 交 感 神 経 への 切 り 替 えをスムーズに 行 うように 働 きかけているからです セロトニンは 睡 眠 ホルモンの 原 料 に! セロトニンはメラトニンという 睡 眠 ホルモンの 原 料 にもなります 私 たちの 体 にある 1 日 周 期 でリズムを 刻 む 体 内 時 計 に 働 きかけることで 覚 醒 と 睡 眠 を 切 り 替 えて 自 然 な 眠 りをもたらす 働 きがあります セロトニンとメラトニンは どちらが 欠 けても 質 のよい 睡 眠 は 得 られません - 図 3 セロトニン メラトニンの 分 泌 イメージ- 1 / 5
好 きな 人 が 目 の 前 にいるだけで 顔 が 真 っ 赤 になり 心 臓 がドキ ドキした 経 験 はありませんか?これは ドーパミンというホルモン の 働 きによるものです ドーパミンは あらゆることのやる 気 や 原 動 力 につながっており 嬉 しい 楽 しい といったポジティブな 感 情 も 生 み 出 しています ここでは やる 気 アップホルモン で あるドーパミンについてみていきましょう ドーパミンは 脳 幹 にある 腹 側 被 蓋 野 (P3 参 照 )にあるドーパミン 神 経 から 分 泌 されるホ ルモンです ドーパミンは 気 持 ちを 前 向 きにしたり 行 動 力 を 高 めたり 達 成 感 や 満 足 感 をもたらすため やる 気 アップホルモン と 呼 ばれています ドーパミンによって や る 気 が 起 こると 目 標 を 達 成 するために 行 動 し 結 果 (ごほうび)が 得 られます すると その 達 成 感 や 満 足 感 がさらにドーパミンを 放 出 させます この 一 連 の 流 れを やる 気 サイ クル といいます やる 気 が 起 こらないという 時 は ごほうびからスタートしてみましょ う 例 えば 子 供 のやる 気 を 出 したい 時 親 の 頑 張 っているね えらいね などの 褒 め 言 葉 (ごほうび)が 子 供 のドーパミンの 分 泌 を 促 し 勉 強 をやる 気 にさせて 学 力 の 向 上 につな がります また 恋 をすると 美 容 やダイエットなどの 自 分 磨 きを 頑 張 れるのも ドーパミンによ るものです つまり 恋 をするとキレイになる という 秘 訣 には ホルモンも 一 役 かって いるということです - 図 4 ドーパミンのやる 気 サイクル- 2 / 5
同 じ 年 齢 なのに 老 けて 見 えたり 若 々しく 見 えたりと 見 た 目 年 齢 は 人 それぞれです 一 体 何 がその 差 を 分 けているのでしょう か?そのカギとなるのが 若 さを 保 つホルモンである 成 長 ホルモン です 成 長 ホルモンには 筋 肉 や 骨 の 委 縮 を 防 止 し 体 脂 肪 の 増 加 を 抑 える 働 きがあります 筋 肉 や 骨 が 委 縮 することは 老 化 を 意 味 します ですから それらを 抑 えるホルモンを 成 長 ホルモン と 呼 ぶのです 成 長 ホルモンは 生 涯 必 要! 成 長 ホルモンは 下 垂 体 から 血 液 中 に 分 泌 されると 主 に 肝 臓 から 働 き 掛 けて 軟 骨 細 胞 を 増 殖 する 作 用 がある IGF-1(Insulin-like growth factors)を 分 泌 させます また 軟 骨 細 胞 にも 直 接 働 き 骨 の 成 長 を 促 します さらに 筋 肉 でタンパク 質 の 合 成 を 促 進 したり 心 臓 などさまざまな 器 官 や 臓 器 や 器 官 の 発 育 脂 肪 組 織 による 脂 肪 分 解 組 織 を 修 復 再 生 したりする 働 きもあり 生 涯 を 通 し て 私 たちの 体 づくりに 重 要 な 役 割 を 持 っているのです しかし 成 長 ホルモンは 平 均 して 16 歳 前 後 をピークに 1 日 の 分 泌 量 が 著 しく 減 ってしま います 例 えば 20 代 のころは 好 きなものを 好 きなだけ 食 べても 太 らなかったのに 40 歳 を 過 ぎ て 20 代 と 同 じ 食 事 スタイルを 続 けていると 太 ってしまうのは 加 齢 による 成 長 ホルモンの 減 少 によって 脂 肪 の 分 解 が 減 ってしまうことが 原 因 の 1 つに 挙 げられます - 図 5 成 長 ホルモンの 働 き- 3 / 5
どんなに 食 べても 満 腹 感 を 感 じられず ダイエットが 続 かない あまり 食 べなくても 平 気 な 時 と どうしても 食 べたくてコントロール ができない 時 の 違 いは 一 体 何 なのでしょうか 実 は 食 欲 を 調 節 する 仕 組 みにもホルモンが 影 響 を 与 えているのです その 仕 組 みを 理 解 して 食 欲 をコントロールできれば ダイエット にもつながります 満 腹 ホルモン のレプチン 食 事 をすると ものを 噛 むことによる 刺 激 や 胃 が 膨 らんだ 刺 激 などが 視 床 下 部 の 満 腹 中 枢 に 伝 わります また 食 事 で 摂 取 した 脂 肪 が 吸 収 されると 脂 肪 細 胞 からはレプチンが 分 泌 され 血 液 によって 運 ばれ 視 床 下 部 の 満 腹 中 枢 に 刺 激 を 与 えます そのほかにも レプチンは 交 感 神 経 に 作 用 して 肝 臓 や 筋 肉 などに 体 の 中 にあるエネルギーを 消 費 しろ! と 命 令 を 出 します つまり 食 べる 量 を 低 下 させてエネルギーが 取 り 込 まれるのを 抑 制 し さらに 体 でのエネルギー 消 費 を 上 げることで 体 全 体 でエネルギーの 過 剰 な 蓄 積 を 防 ぐこ とができるため 肥 満 や 糖 尿 病 の 予 防 につながるのです - 図 7 レプチンの 働 き- 4 / 5
レプチンは 脂 肪 細 胞 で 生 成 された 後 視 床 下 部 へと 伝 わります ところが 肥 満 の 人 は 主 に 視 床 下 部 にあるレプチンを 受 け 取 る 受 容 体 が 反 応 しにくく 食 欲 を 抑 制 できなくなり ます このように レプチンがたくさん 出 ているにもかかわらず その 作 用 がしっかり 発 揮 されない 状 態 を レプチン 抵 抗 性 といいます その 要 因 には 高 脂 質 な 食 事 の 摂 取 な どがあります 高 脂 質 な 食 事 を 食 べ 続 けると レプチン 抵 抗 性 によりレプチンが 視 床 下 部 で 効 かなくなり 逆 に 食 欲 が 促 進 される 上 に 筋 肉 などでエネルギー 消 費 が 低 下 し 糖 尿 病 などの 病 気 を 引 き 起 こす 要 因 にもなってしまいます もっと 食 べたい! ホルモンのグレリン 食 欲 を 抑 える 作 用 のあるレプチンとは 反 対 に 食 欲 を 増 進 させるホルモンにグレリンが あります グレリンは 空 腹 時 に 胃 から 分 泌 され 脳 の 視 床 下 部 にある 摂 食 中 枢 を 刺 激 し て 食 欲 を 感 じさせる 作 用 があります また グレリンは 好 きなものを 食 べている 際 にも 分 泌 量 が 増 えることが 分 かっています そのため 好 きなものを 食 べると グレリンが 分 泌 され 食 欲 が 増 加 し ますます 食 べ 過 ぎてしまうという 悪 循 環 に 陥 ってしまうのです このように グレリンとレプチンは 相 反 する 働 きがあり レプチンが 増 えるとグレリン が 減 って 食 欲 が 抑 えられますが レプチンが 減 ってくると 今 度 はグレリンが 増 えて 食 べたい 衝 動 を 抑 えられなくなります 食 欲 を 増 進 させてしまうグレリンはダイエットにと っては 厄 介 者 なのです レプチン グレリンの 分 泌 バランスを 整 える 生 活 習 慣 って? レプチンは 自 律 神 経 と 密 接 に 関 係 しています そのため ストレスや 不 規 則 な 生 活 な どで 自 立 神 経 が 乱 れると レプチンが 分 泌 されにくくなります また 空 腹 ではないのに 目 の 前 に 食 べ 物 があるから イライラするから などといった 理 由 で 無 駄 に 食 べ 続 け てしまうと グレリンの 働 きも 乱 れて にせもの の 食 欲 を 感 じてしまいます 5 / 5
セロトニンを 増 やすためにはどのような 方 法 があるのでしょうか? 日 常 生 活 で 実 践 でき るポイントをみていきましょう 太 陽 光 を 浴 びて 目 の 網 膜 に 光 が 入 るとセロトニン 神 経 を 活 性 化 させるスイッチが 入 り ます セロトニンを 増 やすには 2,500~3,000 ルクス(ルクス: 照 度 の 単 位 )の 光 が 必 要 にな ります 電 灯 の 光 は 100~200 ルクス 程 度 ですが 太 陽 光 は 曇 天 でも 10,000 ルクスありま す 室 内 でもカーテンを 開 ければ 2,500~3,000 ルクス 程 度 の 太 陽 光 が 入 ります 早 起 きしてカーテンを 開 ける 窓 際 で 朝 食 を 食 べるなどで 太 陽 光 を 浴 びることは 簡 単 なように 思 えますが 遅 寝 遅 起 きが 習 慣 になっている 人 は きちんと 太 陽 の 光 を 浴 びてい ないこともあります 夜 更 かしが 常 習 化 している 人 は 朝 型 のリズムを 習 慣 にしてみまし ょう ドーパミンは 行 動 を 工 夫 したり 普 段 と 異 なる 刺 激 を 受 けたりすることで 分 泌 量 が 増 えます マンネリな 生 活 や 行 動 のワンパターン 化 を 避 けることも 大 切 なのです それでは ドーパミンをうまく 出 す 方 法 にはどのようなものがあるのでしょうか? 目 標 を 書 いたとき 私 たちは 実 際 にそれを 達 成 しているところを 想 像 しています する と まだその 願 望 が 達 成 していないにも 関 わらず ドーパミンが 放 出 されて 快 楽 を 得 る ことができます 夢 や 目 標 を 書 くことでドーパミンを 放 出 し 脳 をやる 気 にさせましょう 1 / 3
美 しさや 若 さを 保 つためにも 成 長 ホルモンを 増 やしていきましょう アミノ 酸 は 細 胞 をつくるのに 不 可 欠 な 栄 養 素 であり 特 にアルギニンは 成 長 ホルモン の 分 泌 を 活 発 にする 働 きがあるといわれています 大 豆 製 品 ( 豆 腐 納 豆 豆 乳 きなこ) 魚 介 類 (マグロ しらす エビ) 肉 類 ナッツなどに 含 まれるアルギニンを 積 極 的 に 食 事 に 取 り 入 れましょう ( レプチン 満 腹 ホルモン グレリン もっと 食 べたい! ホルモン) 1 規 則 正 しい 生 活 をする 不 規 則 な 生 活 は 自 律 神 経 もバランスが 乱 れ レプチンが 減 少 する 要 因 となります 夜 は 早 めに 寝 て 朝 は 早 く 起 きるといった 規 則 正 しい 生 活 を 送 り 自 律 神 経 を 整 えるようにし ましょう 2バランスのよい 食 事 を 取 る お 腹 が 空 いていない 状 態 でもついつい 食 べてしまうことを 繰 り 返 すと グレリンの 動 き が 乱 れて 食 欲 を 抑 えることができません ダラダラと 間 食 をせず 朝 昼 夜 の 3 色 を 基 本 としたバランスのよい 食 事 を 心 掛 けましょう 3 運 動 をしてリラックスさせる ストレスがたまることも 自 律 神 経 が 乱 れる 原 因 となり 暴 飲 暴 食 につながります 運 動 で 体 を 動 かすなど 自 分 なりのリラックス 法 を 見 つけ できる 限 りストレスをため 込 まな いようにしましょう 2 / 3
近 年 睡 眠 を 十 分 に 取 ることは 実 は 肥 満 予 防 に 重 要 な 役 割 を 果 たす 4 ことがわか ってきています 日 ごろの 睡 眠 時 間 と レプチンとグレリンの 血 中 濃 度 を 調 べたアメリカ 肥 満 学 会 の 研 究 によると 日 ごろから 5 時 間 しか 寝 ていない 人 は 8 時 間 寝 ている 人 に 比 べて レ プチンは 少 なく グレリンが 多 いという 報 告 があります つまり 睡 眠 時 間 が 短 い 人 は 満 腹 を 感 じにくいだけではなく 食 欲 が 増 しやすくなってしまうということです しかも たった 2 晩 の 寝 不 足 でも レプチンやグレリンの 量 に 変 化 が 起 こることがあ るそうです また 睡 眠 時 間 が 短 い 程 BMI が 高 いことも 確 かめられています 睡 眠 不 足 が 習 慣 になってしまうと どんなに 食 べても 満 足 できない 体 になってしま います 睡 眠 をしっかりとって 太 りにくい 体 を 作 りましょう! 3 / 3