2 部 現 況 節 研 究 開 発 推 進 1 研 究 開 発 戦 略 推 進 総 務 省 では 我 が 国 科 学 技 術 基 本 方 針 である 4 期 科 学 技 術 基 本 計 画 ( 平 成 23 年 8 月 閣 議 決 定 ) を 踏 まえて 研 究 開 発 推 進 に 取 り 組 んでいる また 独 立 行 法 人 研 究 機 構 (NICT:National Institute of Information and Communications Technology)は 分 野 を 取 り 巻 く 現 状 や 府 全 体 科 学 技 術 等 を 踏 まえつつ 平 成 23 年 度 から5 年 間 にわたる 3 期 中 期 目 標 期 間 において ネットワーク 基 盤 技 術 ユニバーサル コミュニケーション 基 盤 技 術 未 来 ICT 基 盤 技 術 及 び 電 磁 波 センシング 基 盤 技 術 4つ 領 域 に 重 点 化 を 図 り 効 率 的 効 果 的 に 研 究 開 発 を 推 進 している また 審 議 会 部 会 イノベーション 創 出 委 員 会 では イノベーション 創 出 実 現 に けた 技 術 在 り 方 ( 平 成 25 年 1 月 28 日 諮 問 19 号 )に 関 して (1) 官 民 研 究 開 発 能 力 を 結 集 し 我 が 国 が 強 みを 発 揮 すべき 技 術 分 野 (2) 研 究 開 発 成 果 をイノベーション 創 出 につなげるために 必 要 な 取 組 及 び 取 組 体 制 及 び(3)(1) 及 び(2)を 踏 まえた 具 体 的 なパイロットプロジェクト 案 について 検 討 を 行 い 平 成 25 年 7 月 5 日 に 中 間 答 申 がなされ 同 年 12 月 27 日 より 最 終 答 申 に け 審 議 が 再 開 された 総 務 省 では 当 該 委 員 会 で 検 討 を 踏 まえ イノベーション 創 出 実 現 に けた 取 組 を 進 めている 2 次 世 代 をリードする 研 究 開 発 充 実 強 化 (1)ビッグデータ 時 代 に 対 応 するネットワーク 基 盤 技 術 確 立 等 センサーやスマートフォンなどから 集 まる 多 種 多 様 なデータ(ビッグデータ) 利 活 用 進 展 により ネットワークにおいては 量 (トラヒック) 一 層 増 大 や 伝 送 要 求 多 様 化 へ 対 応 が 課 題 となっている こため 総 務 省 は サービス 多 様 化 や 広 域 クラウド 進 展 等 に 対 応 した 迅 速 かつ 効 率 的 なネットワーク 制 御 実 現 に けて 平 成 24 年 度 補 正 予 算 から 電 気 事 業 者 ネットワークに 求 められるレベル 機 能 と 性 能 を 有 する ネットワーク 仮 想 化 技 術 研 究 開 発 を 開 始 している (2) 新 世 代 網 テストベッド(JGN-X) 着 実 な 構 築 運 用 等 NICTでは 平 成 23 年 4 月 より 実 証 評 価 を じて 新 世 代 ネットワーク システム 技 術 基 盤 を 確 立 すること 等 を 目 的 とした 新 世 代 網 テストベッ ド(JGN-X) *1 を 構 築 し 国 内 外 研 究 機 関 等 へ 広 く 開 放 することで 先 進 的 な 研 究 開 発 推 進 等 に 貢 献 してい る 現 在 JGN-Xを 活 用 した 研 究 開 発 プロジェクトが 数 多 く 実 施 されてい る( 図 表 --2-1) 今 後 も 新 世 代 ネットワーク 技 術 等 技 術 評 価 環 境 と して 利 用 促 進 を 図 っていく 図 表 --2-1 JGN-Xを 利 用 した 研 究 プロジェクト 例 概 要 耐 災 害 ネットワーク 技 術 としてSDN *1 /OpenFlow *2 技 術 適 用 検 証 ( 遠 野 市 日 本 電 気 NICT) 災 害 時 にも が 切 れにくいネットワークをSDN 技 術 で 実 現 する ことを 目 指 し 発 災 直 後 使 えるネットワークが 限 られているときに は 重 要 な みを 優 先 的 に し ネットワーク 復 旧 にあわせ て 徐 々に 利 用 可 能 なアプリケーションを 増 やす 方 式 を 実 証 実 験 成 果 平 成 25 年 8 月 に 災 害 による 光 ファイバ 網 が 断 想 定 で 実 証 実 験 を 行 い 本 技 術 有 効 性 を 検 証 するとともに 災 害 時 限 られたネットワークしか 使 えない 状 況 であっても 共 有 に 利 用 できることを 確 認 した 4K/8K 映 像 非 圧 縮 IP 伝 送 実 験 ( 平 成 2 年 さっぽろ 雪 まつり 100Gbpsネットワークを 利 用 し 世 界 で 実 証 実 験 )( 神 奈 川 工 科 大 学 アストロデザイン NTTコミュニ 初 めて8K 非 圧 縮 映 像 長 距 離 IPネットワー ケーションズ シャープ 奈 良 先 端 科 学 技 術 大 学 院 大 学 NICT) ク 伝 送 に 成 功 した 東 京 ~ 大 阪 間 に 実 験 用 100Gbps 伝 送 環 境 を 構 築 し 4Kと8K 100Gbps 回 線 伝 送 状 況 を 高 精 度 に 測 映 像 非 圧 縮 IP 伝 送 を 同 時 に 実 施 定 分 析 できる 仕 組 みを 実 証 した OpenFlow 完 全 論 理 仮 想 化 (NICT) 各 コントローラ 制 御 内 容 やフロース 多 数 コントローラによって 制 御 される 大 規 模 OpenFlowネット ペース 事 前 調 整 が 不 要 なため 既 存 ワークにおいて 各 コントローラが 制 御 可 能 な 範 囲 (フロースペー OpenFlowネットワークを 容 易 に 規 模 拡 張 ス)を 意 識 することなく 自 由 にネットワーク 制 御 をすることがで できるようになった きる 手 法 を 実 現 平 成 25 年 4 月 に 米 国 で 開 催 されたSDN 国 際 会 議 ONS 2013 *3 にて 発 表 本 機 能 を 現 在 稼 働 中 JGN-X 上 SDNテストベッドRISE *4 に 実 装 し 平 成 2 年 度 から 提 供 する 予 定 *1 Software Defined Networking:ネットワーク 機 器 における 制 御 仕 組 みを 従 来 ように 機 器 内 に 一 体 化 した 形 で 実 現 するではなく 機 器 外 部 ソフトウェアにより 自 由 にプログラム 可 能 にする 技 術 総 称 *2 OpenFlow:Open Networking Foundation(ONF)により 業 界 標 準 化 仕 様 定 が 進 められているSDN 技 術 一 つで 多 く 対 応 製 品 がリリースされている *3 ONS:Open Networking Summit *4 RISE:NICT が JGN-X 上 で 平 成 23 年 10 月 からサービスを 開 始 しているSDN 及 び OpenFlow 技 術 ためテス トベッド 環 境 *1 新 世 代 網 テストベッド(JGN-X):http://www.jgn.nict.go.jp/ 438 平 成 2 年 版 白 書
研 究 開 発 推 進 節 (3) 競 争 的 資 金 強 化 競 争 的 資 金 とは 広 く 研 究 開 発 課 題 を 募 り 提 案 された 課 題 中 から 専 門 家 を 含 む 複 数 者 による 評 価 に 基 づ いて 実 施 すべき 課 題 を 採 択 し 研 究 者 等 に 配 分 する 研 究 開 発 資 金 である 戦 略 的 研 究 開 発 推 進 事 業 (SCOPE) *2 は 総 務 省 が 実 施 する 技 術 (ICT) 分 野 研 究 開 発 における 競 争 的 資 金 である 総 務 省 が 定 めた 戦 略 的 な 重 点 研 究 開 発 目 標 を 実 現 するため ICTにおけるイノ ベーション 創 出 研 究 者 や 研 究 機 関 における 研 究 開 発 力 上 世 界 をリードする 知 的 財 産 創 出 等 を 目 的 と して 独 創 性 や 新 規 性 に 富 む 課 題 研 究 開 発 を 実 施 している 平 成 2 年 度 は(1)ICTイノベーション 創 出 型 研 究 開 発 (2) 若 手 ICT 研 究 者 等 育 成 型 研 究 開 発 (3) 電 波 有 効 利 用 促 進 型 研 究 開 発 (4) 地 域 ICT 振 興 型 研 究 開 発 *(5) 先 進 的 アプリケーション 開 発 推 進 型 研 究 開 発 *() 国 際 連 携 型 研 究 開 発 課 題 について 募 集 を 行 う (*は 平 成 2 年 度 から SCOPE として 実 施 ) (4)イノベーション 創 出 実 現 に けた 技 術 ア ICTイノベーション 創 出 チャレンジプログラム 平 成 2 年 度 より ICT 分 野 における 我 図 表 --2-2 ICTイノベーション 創 出 チャレンジプログラム 事 が 国 発 イノベーションを 創 出 するため 業 概 要 民 間 事 業 化 ノウハウ 等 活 用 による 事 業 民 間 資 金 ビジネスモデル 実 証 フェーズ 呼 び 込 み 育 成 支 援 と 研 究 開 発 支 援 を 一 体 的 に 推 進 す 公 募 公 募 ベンチャーキャピタル 等 ることで 大 学 ベンチャー 企 業 などによ ( 常 時 ) 事 業 化 支 援 機 関 参 加 によるチームアップ 案 件 選 定 支 援 市 場 ニーズ 導 入 IPO る 技 術 成 果 具 現 化 を 促 進 し 新 事 業 へ 専 門 的 なサポート 事 業 化 支 援 等 M&A 挑 戦 を 支 援 する 常 時 応 募 可 能 な 研 究 開 発 事 大 企 業 等 と マッチング プロトタイプ 業 ICTイノベーション 創 出 チャレンジ 知 財 化 検 証 試 作 デモ ライセンシング プログラム ( 図 表 --2-2)を 実 施 してい コンセプト 検 証 新 サービス る 本 事 業 は 我 が 国 技 術 力 アイデア 投 入 ビジネスモデル 実 証 を 活 かした 新 産 業 や 新 サービス 創 造 を 促 死 谷 研 究 開 発 機 関 事 業 化 進 するとともに 民 間 資 金 (リスクマネー) ( 独 創 的 な 技 術 やアイデアを 持 つ リスクやリターンを 見 積 もれないため 投 資 困 難 ベンチャー 企 業 や 大 学 等 が 活 性 化 を 誘 発 し ICT 分 野 におけるエ 新 サービス 実 現 へ 挑 戦 ) 等 コシステム 形 成 促 進 に 貢 献 することを 目 指 すもである イ 独 創 的 な 人 け 特 別 枠 また 平 成 2 年 度 から 新 しい 試 みとして 変 わった 事 を 考 える 人 材 変 わった 事 をする 人 材 による 挑 戦 を 促 進 するために 独 創 的 な 人 け 特 別 枠 を 実 施 する 大 いなる 可 能 性 がある 奇 想 天 外 なリスク 高 い 課 題 に 挑 戦 する 独 創 的 な 人 を 支 援 し 野 心 的 な 目 標 を 設 定 するとともに 革 新 的 なアプローチによる 挑 戦 や 実 現 へ 道 筋 が 明 確 となるような 価 値 ある 失 敗 を 高 く 評 価 する 本 試 みは これまで 閉 塞 感 を 打 破 し 異 色 多 様 性 を 拓 く とともに 世 界 的 に 予 測 つかないICT 分 野 において 破 壊 的 な 地 球 規 模 価 値 創 造 を 生 み 出 すことに 貢 献 するも である 3 グリーンイノベーション ライフイノベーションへ 貢 献 (1)スマートグリッドにおける 技 術 研 究 開 発 標 準 化 等 総 務 省 では 地 域 レベルでエネルギーマネジメント 実 現 に けて 技 術 (ICT) 観 点 から 研 究 開 発 標 準 化 等 に 取 り 組 んでいる 具 体 的 には スマートグリッド 本 格 的 な 普 及 に 伴 い ネットワークに 大 きな 負 荷 がかかった 場 合 でも 安 全 性 頼 性 を 確 保 する ネットワーク 技 術 実 証 や 個 々 建 物 *2 戦 略 的 研 究 開 発 推 進 事 業 (SCOPE:Strategic Information and Communications R&D Promotion Programme): http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/scope/) 平 成 2 年 版 白 書 439
2 部 現 況 におけるエネルギー 使 用 量 を 高 精 度 かつ 高 頼 で 最 適 に 制 御 するため 技 術 研 究 開 発 を 実 施 している また 高 度 な エネルギーマネジメント 実 現 に 必 要 とな る 用 機 器 設 備 等 に 対 する 補 助 事 業 を 東 日 本 大 震 災 被 災 地 域 において 実 施 しているところである( 図 表 --3-1) さらに これら 事 業 成 果 を 踏 まえつ つ ITU-Tにおいてスマートグリッドに おける アーキテクチャに 関 する 標 準 化 提 案 を 行 う 等 標 準 化 活 を 推 進 してい る 図 表 --3-1 スマートグリッド ネットワーク 技 術 高 度 化 実 証 事 業 における 実 証 イメージ (2)フォトニックネットワーク 技 術 に 関 する 研 究 開 発 ネットワークを 流 する 量 及 び 機 器 が 消 費 する 電 力 は 今 後 も 大 幅 な 増 加 が 予 想 される これに 対 処 するため NICTでは 伝 送 交 換 処 理 を 光 号 ままで 行 う 高 速 大 容 量 低 消 費 電 力 なネットワーク(オー ル 光 ネットワーク)を 実 現 可 能 とする 基 盤 技 術 研 究 開 発 を 推 進 している 平 成 25 年 度 成 果 として 産 学 が 連 携 してマルチコアファイバ(1 本 光 ファイバに 複 数 光 路 (コア)を 含 む)により 伝 送 容 量 と 伝 送 距 離 積 で 示 す 伝 送 性 能 指 数 ( 容 量 距 離 積 )において 世 界 で 初 めて 毎 秒 1エクサ(1エクサ=100 京 )ビットkmを 突 破 した また 総 務 省 では NICTにおける 研 究 開 発 で 得 られた 基 盤 技 術 中 でも 早 期 に 実 用 化 可 能 と 見 込 まれる 技 術 について 製 品 開 発 市 場 展 開 に けた 研 究 開 発 に 取 り 組 んでいる 平 成 25 年 度 は 前 年 度 に 引 き 続 き 伝 送 方 式 高 性 能 化 や 新 型 ファイバ 導 入 等 による 毎 秒 400ギガビット(1ギガ=10 億 ) 高 速 大 容 量 伝 送 や 78 億 kwh 程 度 消 費 電 力 削 減 を 目 標 とする 超 高 速 低 消 費 電 力 光 ネットワーク 技 術 研 究 開 発 を 推 進 した( 図 表 --3-2) 図 表 --3-2 オール 光 ネットワーク 技 術 必 要 性 (3) 脳 仕 組 みを 活 かしたイノベーション 創 成 型 研 究 開 発 近 年 脳 活 仕 組 みや 機 能 解 明 が 進 展 する 中 総 務 省 及 びNICTでは 脳 仕 組 みを 活 かし 日 常 生 440 平 成 2 年 版 白 書
研 究 開 発 推 進 節 活 で 行 意 思 伝 達 支 援 において 必 要 と なる 簡 単 な 作 や 感 などを 頭 中 で 考 え ることでネットワークを 介 して 移 支 援 機 器 やコミュニケーション 支 援 機 器 などに 伝 える 技 術 など 研 究 開 発 とともに それら 技 術 に 関 する 倫 理 安 全 面 などに 関 する 社 会 調 査 を 実 施 している 平 成 25 年 度 につ いては 携 帯 可 能 な 脳 活 計 測 装 置 で 簡 易 に 脳 波 を 計 測 するため 電 極 更 なる 改 良 生 体 環 境 と 同 時 に 取 得 した 日 常 生 活 時 脳 活 を 蓄 積 参 照 し 解 読 する 技 術 検 証 移 支 援 機 器 安 全 移 制 御 機 能 開 発 検 証 などを 行 った ( 図 表 --3-3) 図 表 --3-3 ネットワーク 型 ブレイン マシン インターフェース (BMI) ネットワーク 型 ブレイン マシン インタフェース(BMI) 計 測 データ 右 を きたい 計 測 装 置 ネットワーク 計 測 データ 右 へ 解 析 装 置 右 へ 解 析 = 右 へ 移 支 援 機 器 ネットワークを じて 解 析 を 行 うことにより 携 帯 可 能 な 装 置 で 念 じたことを 外 部 から 理 解 可 能 に 4 ICT 国 際 連 携 推 進 研 究 開 発 プログラム (1) 外 国 府 と 連 携 した 戦 略 的 な 国 際 共 同 研 究 ICT 市 場 グローバル 化 加 速 に 伴 い 国 際 標 準 獲 得 やグローバルニーズに 応 じた 研 究 開 発 必 要 性 が 一 層 増 加 している そ 中 で 我 が 国 研 究 機 関 が 実 施 する 研 究 開 発 成 果 更 なる 展 開 やイノベーション 創 出 を 図 るためには 研 究 開 発 初 期 段 階 から 国 際 標 準 化 や 実 用 化 等 出 口 を 見 据 え 各 国 有 する 技 術 優 位 性 を 踏 まえつつ 外 国 府 と 連 携 による 戦 略 的 な 研 究 開 発 を 推 進 することが 有 効 である こうした 背 景 を 踏 まえ て 総 務 省 では 平 成 24 年 5 月 日 欧 閣 僚 級 会 合 で 合 意 を 踏 まえ 平 成 24 年 度 から 欧 州 委 員 会 と 連 携 し 我 が 国 と 欧 州 における 大 学 民 間 企 業 等 研 究 機 関 共 同 提 案 に 対 して 研 究 開 発 資 金 を 支 援 するため 平 成 25 年 度 からは 光 無 線 セキュリティ3テーマについて 国 際 共 同 研 究 を 実 施 している また こ 事 業 拡 充 を 欧 州 委 員 会 と 合 意 し 平 成 2 年 度 からは 新 たにビッグデータ 光 2テーマに ついて 国 際 共 同 研 究 を 実 施 する 予 定 であり 平 成 2 年 1 月 から 欧 州 委 員 会 と 共 同 で 公 募 を 行 った (2)JGN-Xによる 国 際 研 究 促 進 新 世 代 網 テストベッド(JGN-X)は NICTが 平 成 23 年 4 月 より 構 築 運 用 している 新 世 代 ネットワー クシステム 技 術 基 盤 確 立 等 を 目 的 とした 大 規 模 な 試 験 ネットワークである また グローバル 連 携 を 促 進 す るため 海 外 研 究 機 関 ( 米 国 アジア 等 )に 接 続 されており 戦 略 的 な 国 際 共 同 研 究 実 証 連 携 推 進 にも 活 用 されている ネットワーク 技 術 研 究 開 発 は 研 究 開 発 段 階 から 評 価 検 証 するとともに グローバルな 様 々な 場 面 で 実 証 PRを 行 い 国 際 的 な 連 携 を 促 進 していくことが 重 要 である JGN-Xは 平 成 25 年 10 月 にシンガポール で 開 催 されたGLIF(Global Lambda Integrated Facility) 会 合 同 年 11 月 米 国 で 開 催 された Supercomputing Conference 2013 等 において いずれも 新 世 代 に けた 制 御 技 術 (OpenFlow 等 ) 実 証 実 験 に 活 用 される とともに 同 年 12 月 にはタイ 国 で 開 催 された Future Internet Workshop にNICTから 講 師 を 派 遣 し OpenFlow Tutorial を 実 施 する 等 国 際 的 な 連 携 にも 積 極 的 に 貢 献 している (3) 研 究 者 国 際 交 流 推 進 NICTでは 高 度 放 送 分 野 に 関 し 最 新 技 術 及 び 研 究 共 有 技 術 水 準 上 並 びに 人 材 育 成 に 寄 与 するとともに 研 究 開 発 推 進 及 び 国 際 協 力 に 貢 献 するため 研 究 者 国 際 交 流 を 推 進 する 国 際 交 流 プロ グラム を 実 施 している 同 プログラムでは 海 外 研 究 者 を 受 け 入 れて 放 送 技 術 研 究 開 発 を 行 う 研 究 機 関 や 放 送 技 術 に 平 成 2 年 版 白 書 441
2 部 現 況 関 連 する 学 術 的 な 啓 発 活 を 行 うことを 希 望 する 研 究 機 関 等 を 支 援 しており 我 が 国 及 び 世 界 研 究 者 国 際 交 流 促 進 に 貢 献 している 平 成 2 年 度 については アジア 等 から 計 5 件 研 究 者 招 へいに 対 する 支 援 を 予 定 し ている 5 社 会 インフラ 強 化 へ 貢 献 (1) 放 送 インフラ 等 耐 災 害 性 強 化 総 務 省 では 東 日 本 大 震 災 で 経 験 を 踏 まえ 平 成 23 年 度 より 災 害 に 強 い 技 術 実 現 に けた 研 究 開 発 施 に 取 り 組 むとともに 総 務 省 や 民 間 企 業 からなる 耐 災 害 ICT 研 究 協 議 会 やNICT 耐 災 害 ICT 研 究 セン ターなどと 産 学 官 連 携 体 制 により 研 究 開 発 成 果 普 及 展 開 を 進 めている 平 成 25 年 度 は 耐 災 害 ICT 研 究 協 議 会 と 連 携 を 図 り 宮 城 県 角 田 市 高 知 県 南 国 市 黒 潮 町 徳 島 県 三 好 市 美 馬 市 つるぎ 町 東 みよし 町 協 力 を 得 て 実 フィールド 検 証 を 実 施 した 今 後 これら 成 果 を 踏 まえ 災 害 に 強 い ネットワークを 構 築 する 際 ガイドラインを 作 成 うえ 自 治 体 防 災 関 係 者 に 対 して 広 く 周 知 していく 予 定 である また 平 成 27 年 3 月 仙 台 において 3 回 国 連 世 界 防 災 会 議 開 催 が 予 定 されて おり こような 場 を じて 我 が 国 ICT 防 災 技 術 を 世 界 に けて 発 していくこととしている (2)ICTによる 社 会 インフラ 維 持 高 度 経 済 成 長 期 に 集 中 的 に 整 備 された 社 会 インフラ 老 朽 化 が 進 み 厳 しい 財 状 況 にあって 維 持 管 理 に 要 す る 財 源 人 材 確 保 等 が 困 難 となる 中 効 果 的 効 率 的 に 社 会 インフラを 維 持 管 理 していくことが 課 題 となって いる こため 総 務 省 では センサー 等 ICTを 活 用 した 効 果 的 効 率 的 な 社 会 インフラ 維 持 管 理 を 可 能 とす るため センサーで 計 測 したひずみ 振 等 データを 高 頼 かつ 低 消 費 電 力 で 収 集 伝 送 する 技 術 等 研 究 開 発 国 際 標 準 化 に 取 り 組 んでいる そ 他 研 究 開 発 (1)ユニバーサル コミュニケーション 基 盤 技 術 NICTでは 真 に 人 と 親 和 性 高 いコミュニケーション 技 術 を 創 造 し 国 民 生 活 利 便 性 上 や 豊 かで 安 心 な 社 会 構 築 等 に 貢 献 するため 次 技 術 研 究 開 発 を 推 進 している ア 多 言 語 コミュニケーション 技 術 多 言 語 コミュニケーション 技 術 とは 日 本 語 と 複 数 他 言 語 と 間 で 自 的 に 翻 訳 するために 必 要 な 技 術 である 平 成 25 年 度 については 翻 訳 精 度 上 を 図 り 平 均 40 語 以 上 長 文 翻 訳 を 可 能 とし 記 憶 容 量 削 減 を 達 成 することで 特 許 翻 訳 分 野 で 商 用 化 を 実 現 した 識 別 学 習 を 用 いて 高 精 度 な 音 響 モデルと 大 語 彙 言 語 モデルを 構 築 し 大 規 模 探 索 空 間 を 効 率 的 に 探 索 するアルゴリズムを 用 いて 日 本 語 英 語 中 国 語 音 声 を 実 時 間 で 高 精 度 に 音 声 認 識 する 技 術 を 研 究 開 発 し スマートフォンへ 日 本 語 音 声 入 力 として 商 用 化 を 実 現 した イ コンテンツ サービス 基 盤 技 術 コンテンツ サービス 基 盤 技 術 とは インターネット 上 ビッグデータから 価 値 あるもを 発 見 し そ 有 効 活 用 を 可 能 とする 技 術 である 平 成 25 年 度 については 数 億 Webページを 源 とする 質 問 応 答 技 術 や 未 来 に 関 する 仮 説 的 シナリオを 自 生 成 する 技 術 等 高 度 化 を 行 った さらに PM2.5( 大 気 汚 染 物 質 1つ で 直 径 2.5μm(1μm=0.001mm) 以 下 微 小 粒 子 状 物 質 )や 気 象 等 センサーデータからSNS 等 ソー シャルデータまで100 万 件 を 超 える 異 種 異 分 野 資 産 中 から 相 関 高 いデータを 横 断 的 に 検 索 し 関 係 性 を 可 視 化 分 析 する 技 術 開 発 等 を 行 った ウ 超 臨 場 感 コミュニケーション 技 術 超 臨 場 感 コミュニケーション 技 術 とは 真 にリアルで 人 間 に 優 しく 心 を 豊 かにする 意 思 伝 達 を 可 能 とする ため 三 次 元 映 像 立 体 音 響 五 感 伝 達 を 一 体 的 に 実 現 する 技 術 である 平 成 25 年 度 については 200 442 平 成 2 年 版 白 書
研 究 開 発 推 進 節 インチ 裸 眼 立 体 ディスプレイを 用 い 多 視 点 立 体 映 像 圧 縮 符 号 化 新 たな 低 減 方 式 について 実 証 実 験 を 行 い 性 能 評 価 を 実 施 した また 電 子 ホログラフィ 技 術 確 立 に けて 表 示 装 置 を 改 良 した こほか 未 成 年 者 を 対 象 とした 3D 映 像 疲 労 評 価 実 験 詳 細 な 分 析 結 果 公 表 等 を 行 った (2) 未 来 ICT 基 盤 技 術 総 務 省 及 びNICTでは ネットワーク 大 容 量 化 や 安 全 性 上 を 目 指 し 新 しい 原 理 や 機 能 を 応 用 した ICT 基 盤 技 術 について 次 とおり 研 究 開 発 を 実 施 している ア 超 高 周 波 ICT 技 術 に 関 する 研 究 開 発 総 務 省 及 びNICTでは ミリ 波 テラヘルツ 波 等 未 開 拓 超 高 周 波 帯 を 用 いて 新 しい 超 高 速 無 線 方 式 基 盤 技 術 や 社 会 インフラ 劣 化 診 断 等 ためセンシングシステム 研 究 開 発 を 実 施 している 平 成 25 年 度 は 超 高 周 波 基 盤 技 術 について 波 長 帯 半 導 体 レーザを 用 いた 変 調 器 ベースパルス 光 源 ブロードバン ド 化 を 目 指 し パルス 幅 280fs(1fs=1 千 兆 分 1 秒 ) ピークパワー2.5kW 高 強 度 超 短 光 パルス 発 生 に 成 功 した また 窒 化 ガリウム 系 トランジスタにおいて 従 来 比 約 1.5 倍 相 互 コンダクタンス 増 加 を 実 現 した テ ラヘルツ 波 帯 を 用 いた 分 光 測 定 結 果 妥 当 性 確 認 法 を 確 立 するために 行 った 国 内 ラウンドロビンテスト 解 析 結 果 をもとに テラヘルツ 波 帯 分 光 器 ユーザーガイドを 作 成 した また センシング 技 術 について 超 高 周 波 電 磁 波 により 建 造 物 劣 化 状 況 を 診 断 する 非 破 壊 センサーを 開 発 した イ 量 子 ICT 技 術 に 関 する 研 究 開 発 NICTでは 計 算 機 では 解 読 不 可 能 な 量 子 暗 号 技 術 や 微 弱 な 光 号 から を 取 り 出 す 量 子 号 処 理 技 術 研 究 開 発 を 実 施 している 平 成 25 年 度 は 量 子 暗 号 技 術 について 装 置 長 期 安 定 作 化 に けて 気 象 条 件 等 外 部 環 境 が 装 置 作 特 性 変 化 に 及 ぼす 影 響 を 詳 細 に 分 析 し 作 が 不 安 定 化 する 主 要 因 解 明 に 成 功 し た また 量 子 号 処 理 技 術 については 波 長 帯 で 光 空 間 用 量 子 受 システム 設 計 を 完 了 し フィールド 実 験 に けた 実 験 系 構 築 を 開 始 した ウ ナノICT 技 術 に 関 する 研 究 開 発 NICTでは ナノメートルサイズ 微 細 構 造 技 術 と 新 規 材 料 により 光 子 検 出 器 や 光 変 調 スイッチングデバ イス 等 性 能 を 上 させる 研 究 開 発 を 実 施 している 平 成 25 年 度 は 有 機 ナノICT 基 盤 技 術 について 光 変 調 器 高 速 低 消 費 電 力 化 と 小 型 化 に 資 する 有 機 電 気 光 学 ポリマー 熱 安 定 性 改 善 を 行 うとともに Siフォト ニック 結 晶 スローライト 効 果 を 利 用 した 超 小 型 光 変 調 器 を 試 作 し 基 本 作 確 認 を 行 った また 超 伝 導 ICT 基 盤 技 術 について ダブルサイドキャビティ 構 造 作 製 により 超 伝 導 単 一 光 子 検 出 器 システム 検 出 効 率 を 80%へ 上 させるとともに 4 素 子 アレイ 化 による4 倍 高 速 化 を 確 認 した (3) 電 磁 波 センシング 基 盤 技 術 NICTでは 局 地 的 な 大 雨 検 出 予 測 精 度 上 水 循 環 仕 組 み 解 明 とそ 予 測 精 度 高 度 化 ため レーダーやライダー 等 研 究 開 発 を 実 施 している 平 成 25 年 度 は 新 規 レーダーを 神 戸 と 沖 縄 に 整 備 した また 宇 宙 航 空 研 究 開 発 機 構 と 共 同 で 開 発 した 二 周 波 降 水 レーダーを 搭 載 したGPM( 全 球 降 水 観 測 ) 計 画 主 衛 星 打 ち 上 げに 対 応 してデータ 解 析 検 証 を 実 施 した また NICTでは 大 規 模 災 害 発 生 時 被 害 状 況 把 握 を 可 能 とする 航 空 機 搭 載 合 成 開 口 レーダー 研 究 開 発 を 実 施 しており 総 務 省 では 同 技 術 早 期 実 用 展 開 を 目 指 した 装 置 小 型 化 に けた 研 究 開 発 を 実 施 している こ 他 NICTでは 気 候 変 予 測 精 度 上 や 大 気 環 境 診 断 ためミリ 波 サブミリ 波 センサ 飛 翔 体 搭 載 ライダー 研 究 開 発 を 実 施 している 平 成 25 年 度 は 国 際 宇 宙 ステーション 搭 載 超 伝 導 サブミリ 波 リム 放 射 サ ウンダで 得 られた 高 精 度 データを 処 理 解 析 した また / 放 送 / 測 位 / 衛 星 利 用 などに 影 響 をおよぼす 太 陽 活 や 地 球 近 傍 電 磁 環 境 など 監 視 を 行 い 宇 宙 天 気 予 を 配 している 平 成 25 年 度 は 太 陽 電 波 観 測 システム 及 び 太 陽 風 データ 受 システムを 更 新 するとともに 次 世 代 電 離 圏 観 測 システムを 導 入 し 観 測 体 制 を 強 化 した 平 成 2 年 版 白 書 443