表 現 力 を 高 める 指 導 方 法 の 工 夫 ~ CAN-DO リスト を 活 用 した 学 習 到 達 目 標 の 明 確 化 ~ 千 葉 市 立 稲 毛 高 等 学 校 附 属 中 学 校 教 諭 竹 下 裕 子 研 究 の 概 要 グローバル 化 に 対 応 し 小 中 高 等 学 校 を 通 じて 一 貫 した 学 習 到 達 目 標 を 設 定 することにより コミュニケーション 能 力 を 確 実 に 養 うことが 英 語 教 育 に 求 められている 本 研 究 では 中 学 校 ~ 高 校 2 年 までの5 年 間 を 見 通 したプレゼンテーション 能 力 の 各 学 年 における 学 習 到 達 目 標 を CAN- DO リスト の 形 で 設 定 し 中 学 3 年 生 における 授 業 実 践 において 生 徒 のプレゼンテーション 能 力 と 意 識 の 向 上 を 図 ることができた 1 問 題 の 所 在 文 部 科 学 省 は 生 徒 の 外 国 語 能 力 向 上 のため 外 国 語 能 力 の 向 上 に 関 する 検 討 会 を 設 置 し 平 成 23 年 7 月 に 国 際 共 通 語 としての 英 語 力 向 上 のための 5 つの 提 言 と 具 体 的 施 策 を 報 告 している この 中 で 各 中 高 等 学 校 が 学 習 指 導 要 領 に 基 づき 生 徒 に 求 められる 英 語 力 を 達 成 するための 学 習 到 達 目 標 を CAN-DO リス ト の 形 で 具 体 的 に 設 定 することを 提 言 してい る 利 点 として 指 導 方 法 や 評 価 方 法 の 工 夫 改 善 に 有 効 であること また 地 域 の 実 態 や 生 徒 の 能 力 に 応 じて 具 体 的 な 目 標 に 設 定 し 直 すこ とにより すべての 子 どもたちの 英 語 力 の 水 準 向 上 だけでなく グローバル 社 会 に 通 用 するよ り 高 度 な 英 語 力 の 習 得 を 目 指 すことも 可 能 にな ることを 挙 げている 本 校 は 併 設 型 中 高 一 貫 教 育 校 である 6 年 間 を 基 礎 学 力 定 着 期 ( 中 学 校 1 年 ~2 年 ) 充 実 期 ( 中 学 校 3 年 ~ 高 校 2 年 ) 応 用 発 展 期 ( 高 校 3 年 ) の3 期 に 分 け 中 学 校 と 高 校 の 学 習 を シームレス( 継 ぎ 目 なし)に 行 い 効 果 を 高 め ている 英 語 科 では 高 校 卒 業 時 の 目 標 を 自 らの 考 えや 意 見 を 表 現 できる 力 を 身 に 付 けるこ と 及 び 基 本 的 なコミュニケーションスキルを 理 解 し 適 切 に 使 用 できること とし 中 学 校 卒 業 5-1 時 に 英 語 検 定 準 2 級 高 校 卒 業 時 に2 級 の 取 得 を 目 指 している 中 学 校 から 稲 毛 高 校 に 進 学 す る 内 進 生 は 高 校 2 年 時 にオーストラリアでの 語 学 研 修 を 行 い 現 地 で 日 本 についてのプレゼ ンテーションを 披 露 する それに 向 けて 中 学 校 では 1 年 生 から 英 語 の 授 業 や 総 合 的 な 学 習 の 時 間 を 使 ってプレゼンテーションスキルを 段 階 的 に 身 に 付 けさせていく そこで 中 高 を 通 したプレゼンテーション 能 力 の 学 習 到 達 目 標 を 整 理 見 直 し CAN-DO リスト の 形 で まとめることにより 有 効 な 指 導 のあり 方 を 探 っていきたいと 考 えた 2 研 究 の 目 的 と 方 法 (1) 研 究 の 目 的 中 学 校 ~ 高 校 2 年 までのプレゼンテーション 能 力 の 学 習 到 達 目 標 を 整 理 見 直 し CAN- DO リスト の 形 でまとめ 中 学 校 3 年 生 にお ける 指 導 実 践 を 通 してその 有 効 性 を 検 証 する (2) 研 究 の 方 法 1プレゼンテーション 能 力 の 学 習 到 達 目 標 を CAN-DO リスト の 形 でまとめる 2 中 学 校 3 年 生 修 了 段 階 での CAN-DO 形 式 の 目 標 に 従 って 検 証 授 業 を 行 い プレゼンテ ーション 能 力 を 高 める 指 導 の 手 立 てを 探 る
3 研 究 内 容 (1) プレゼンテーションのための CAN-DO リ スト 作 成 作 成 にあたり 各 中 高 等 学 校 の 外 国 語 教 育 における CAN-DO リスト の 形 での 学 習 到 達 目 標 設 定 のための 手 引 き ( 文 部 科 学 省,2013 年 3 月 )を 参 考 にした オーストラリア 語 学 研 修 でのプレゼンテーションを 最 終 目 標 とし 段 階 的 に 各 学 年 の 目 標 を 設 定 した 作 成 の 際 に 注 意 したことは 次 の3つである 1つ 目 は 言 語 を 用 いて 何 ができるようになるか という 観 点 で 目 標 を 設 定 すること 2つ 目 は 本 校 の 生 徒 の 実 態 を 踏 まえた 上 で 目 指 したい 生 徒 像 や 能 力 を 考 えたこと 最 後 に 設 定 した 目 標 を 生 徒 と 共 有 することである 次 の[ 表 1]が 作 成 し た CAN-DO リストである [ 表 1]プレゼンテーションのための CAN-DO リスト 時 期 話 すこと( 学 習 到 達 目 標 ) 高 校 2 年 プレゼンテーション 等 の 発 信 型 の 活 動 修 了 時 ができ また なじみのある 話 題 につい て 英 語 で 議 論 することができる 高 校 1 年 修 了 時 中 学 校 3 年 修 了 時 中 学 校 2 年 修 了 時 中 学 校 1 年 修 了 時 (2) 授 業 実 践 自 分 の 経 験 や 好 きなものについて,ア イコンタクトや 話 す 際 の 姿 勢 に 注 意 して show and tell をすることができ る 話 す 際 ジェスチャーや 抑 揚 を 効 果 的 に 用 い 実 演 により 相 手 に 分 かりや すく 手 順 を 説 明 することができる テーマに 沿 ったデータを 集 め グラフ や 地 図 などを 用 い 相 手 にわかりやす く 説 明 することができる 身 近 な 話 題 について 即 興 で 話 すこと ができる アイコンタクトや 姿 勢 声 の 大 きさに 注 意 して 相 手 にわかりやすく 話 すこ とができる 身 近 な 話 題 について メモに 基 づいて 話 すことができる アイコンタクトや 姿 勢 声 の 大 きさに 注 意 して 話 すことができる 身 近 な 話 題 について 原 稿 を 暗 唱 して 説 明 したり 紹 介 したりできる プレゼンテーションの 基 本 的 なマナー がわかる (アイコンタクト 姿 勢 声 の 大 きさ) 中 学 校 3 年 生 (79 人 )を 対 象 に プレゼンテ 5-2 ーション 能 力 を 高 めるための 指 導 を6 時 間 に 分 けて 行 った 内 容 は 稲 毛 高 校 附 属 中 学 校 を 紹 介 するプレゼンテーションを 行 うというもので ある 3つのトピックを 設 定 し それぞれのト ピックについて2 回 ずつプレゼンテーションを 行 った 1 被 験 者 稲 毛 高 等 学 校 附 属 中 学 校 3 年 生 79 名 2 期 間 平 成 26 年 2 月 18 日 ~3 月 11 日 3 指 導 計 画 [ 表 2]プレゼンテーション 能 力 を 高 めるための 指 導 計 画 授 業 内 容 1 時 間 目 オリエンテーション フ レセ ンテーション 授 業 (1 回 目 ) 3つのポイント (アイコンタク ト 姿 勢 声 の 大 きさ)を 意 識 する 2 時 間 目 フ レセ ンテーション 授 業 (2 回 目 ) 聞 き 手 に 伝 わりやすい 組 み 立 て 方 や 理 由 や 具 体 例 などを 話 すと きに 有 効 な 語 句 を 意 識 する 3 時 間 目 フ レセ ンテーション 部 活 動 / 先 生 (1 回 目 ) 4 時 間 目 フ レセ ンテーション 部 活 動 / 先 生 (2 回 目 ) Hook( 最 初 の 文 )を 意 識 する 5 時 間 目 フ レセ ンテーション 行 事 (1 回 目 ) 6 時 間 目 フ レセ ンテーション 行 事 (2 回 目 ) 気 持 ちを 表 す 有 効 な 語 句 を 意 識 する 4 指 導 方 法 ア 毎 時 間 共 通 して 行 った 指 導 方 法 以 下 の 方 法 で 授 業 の 最 初 10 分 間 を 使 って 行 った 1 トピックについて1 分 間 で 思 いついたキー ワードをなるべくたくさんワークシートに 書 く ( 単 語 のみ 書 かせる ) 2 ペアを 組 み 1で 書 いたキーワードを 基 に 1 分 間 プレゼンテーションを 行 う 3 役 割 ( 話 し 手 聞 き 手 )を 交 替 して 行 う 4 相 互 評 価 ( 評 価 シートに 相 手 のプレゼンテ ーションの 評 価 を 記 入 する ) 5 自 分 が 話 した 内 容 を 思 い 出 し プレゼンテ ーションを 再 現 する 6 自 己 評 価 と 感 想 を 記 入 する イ 各 トピックの2 回 目 の 授 業 で 行 った 指 導 各 トピックの2 回 目 の 授 業 の 最 初 には 1
回 目 のプレゼンテーションの 振 り 返 りを 行 い 有 効 な 表 現 を 指 導 した ウ 評 価 方 法 相 互 評 価 3 項 目 (アイコンタクト 姿 勢 声 の 大 き さ)を 設 定 し それぞれABCで 評 価 させた 自 己 評 価 相 互 評 価 で 設 定 した3 項 目 について それ ぞれ できた 〇 できなかった で 評 価 させた また その 時 間 の 感 想 を 記 入 させた 総 語 数 再 現 したプレゼンテーションのスクリプト の 総 語 数 を 数 えて 評 価 シートに 記 入 させた 授 業 (1 回 目 ) まず CAN-DO リスト 中 学 校 3 年 修 了 時 の 目 標 である 身 近 な 話 題 について 即 興 で 話 すことができる アイコンタクトや 姿 勢 声 の 大 きさに 注 意 して 相 手 にわかりやすく 話 すことができる という2 点 を 説 明 し 生 徒 と 目 標 を 共 有 した さらに プレゼンテー ションの3つのポイントについて 確 認 した 3つのポイント 1Eye Contact(アイコンタクト) 2Posture( 姿 勢 ) 3Voice( 声 : 大 きさ 明 瞭 さ) これらが 大 切 な 理 由 として 意 識 することで 話 し 手 の 伝 えたい というメッセージが 聞 き 手 に 伝 わりやすいことを 話 した 原 稿 を 作 らずに 即 興 でキーワードのみを 用 いて 話 をすることに 戸 惑 う 生 徒 も 見 られたが 意 欲 的 にプレゼンテーションを 行 う 様 子 が 多 く 見 られた アイコンタクトや 姿 勢 声 の 大 きさや 明 瞭 さに 気 を 付 けてプレゼンテーショ ンを 行 う 様 子 が 見 られた KeyWords は 文 では なく 単 語 で 記 入 [ 資 料 1]プレゼンテーション 評 価 シート 5 指 導 の 実 際 Script の 全 体 語 数 を 記 入 ア オリエンテーション プレゼンテーション イ プレゼンテーション 授 業 (2 回 目 ) 授 業 の 最 初 に 前 時 の 振 り 返 りを 行 った 大 型 テレビを 使 い 何 人 かのスクリプトを 映 し 出 し 有 効 な 表 現 を 紹 介 した This school classes are very fun because my classmates are very interesting. So I can always enjoy every class. Especially, I like math and P.E. I think that Inage junior high school English class is very good. It has three good points. First, high school teachers teach us. Second, they use video. Third, native teachers teach us. [ 資 料 2] 紹 介 した 生 徒 のスクリプト 例 これらの 生 徒 のスクリプトを 取 り 出 した 理 由 は 聞 き 手 に 伝 わりやすいプレゼンテーショ 5-3
ンの 組 み 立 て 方 をしていることや 理 由 や 具 体 例 を 表 す 有 効 な 語 句 を 使 っていることであ る まず プレゼンテーションの 大 まかな 組 み 立 て 方 について 説 明 をした 1Topic Sentence(まとめ 文 ) 意 見 や 主 張 など 2 具 体 例 または 理 由 [ 表 現 の 工 夫 1]プレゼンテーションの 大 まかな 組 み 立 て 方 また 有 効 な 表 現 にアンダーラインを 引 き 教 師 の 後 に 続 いて 声 に 出 して 練 習 させた さ らに 意 見 や 具 体 例 や 理 由 などを 話 すときに 有 効 な 語 句 も 紹 介 した 1 意 見 I think that. 2 具 体 例 for example, especially, 3 理 由 because It is because. 4 具 体 例 や 理 由 の 話 し 方 It has three good points. First,. Second,. Third,. [ 表 現 の 工 夫 2] 有 効 な 語 句 ( 意 見 理 由 具 体 例 ) その 後 前 時 と 同 じ 方 法 で2 回 目 のプレゼン テーションを 行 った 振 り 返 り で 学 習 し た 表 現 を 使 ってよいことを 伝 えた 友 だちのスクリプトを 見 て そういう 言 い 方 もあったのだ! と 驚 く 生 徒 が 多 く 見 られ た その 後 2 回 目 の 授 業 についてのプレゼ ンテーションを 行 うと 積 極 的 に 紹 介 した 表 現 を 使 う 様 子 が 見 られた ウ プレゼンテーション 部 活 動 / 先 生 トピック 授 業 と 同 じ 手 段 で 1 回 目 2 回 目 を 行 った 2 回 目 の 振 り 返 り では 最 初 の 一 文 を 工 夫 している 生 徒 のスクリプト を 紹 介 し Hook( 聞 き 手 を 惹 きつける 最 初 の 文 )について 説 明 した 疑 問 文 や 尐 し 大 げさ な 表 現 を 使 うと 聞 き 手 の 興 味 を 惹 きつける ことができることを 紹 介 した What do you think about basketball? Mr. Tanabe is a great teacher who is loved by everyone. [ 表 現 の 工 夫 3]Hook の 例 5-4 トピック 授 業 の 際 に 指 導 した 具 体 例 や 理 由 を 表 現 するときに 有 効 な 語 句 を 使 い わかりやすい 組 み 立 て 方 でプレゼンテーショ ンを 行 う 生 徒 が 増 えてきた また 2 回 目 の プレゼンテーションでは Hook を 工 夫 する 生 徒 が 見 られた エ 行 事 についてのプレゼンテーション 前 の2つのトピックと 同 じ 手 段 で 1 回 目 2 回 目 を 行 った トピック 部 活 動 / 先 生 で 指 導 した 聞 き 手 を 惹 きつける Hook を 用 いた 生 徒 の 例 を 紹 介 した さらに 自 分 の 気 持 ちや 感 想 を 話 す ときに 有 効 な 語 句 を 紹 介 した I was excited! It made me happy. For me, I like. [ 表 現 の 工 夫 4] 有 効 な 語 句 ( 気 持 ちや 感 想 )の 例 最 後 のトピックであったため 自 信 を 持 っ てプレゼンテーションする 様 子 が 見 られた 中 には 自 然 とジェスチャーを 加 える 生 徒 も 見 られた また 2 回 目 では 数 名 の 生 徒 に クラス 全 体 の 前 で 発 表 させた 聴 衆 を 見 渡 し ながら はっきりとした 声 でプレゼンテーシ ョンを 行 った 4 研 究 のまとめ (1) 相 互 評 価 [ 表 3]3 項 目 全 てAの 人 数 の 割 合 (1 回 目 ~6 回 目 ) 時 間 目 1 2 3 4 5 6 割 合 (%) 24 28 41 52 51 51 [ 図 1]3 項 目 全 てAの 人 数 の 割 合 (1 回 目 と6 回 目 )
生 徒 同 士 でお 互 いのプレゼンテーションにつ いて 行 った3 項 目 (アイコンタクト 姿 勢 声 の 大 きさ)の 評 価 について すべての 項 目 でA の 評 価 がついた 生 徒 の 人 数 を 比 較 したところ 第 1 時 間 目 では 19 人 と 全 体 の 約 24%であった が 第 6 時 間 目 では 40 人 と 全 体 の 約 51%と 約 2 倍 の 伸 びが 見 られた (2) キーワード 数 1 時 間 目 から6 時 間 目 まで 継 続 して プレゼ ンテーション 前 に1 分 間 以 内 でなるべく 多 くの キーワードを 書 かせ それらをもとにプレゼン テーションを 行 わせた 1 時 間 目 と6 時 間 目 の 1 人 あたりの 平 均 キーワード 数 を 比 較 したとこ ろ 大 きな 伸 びが 見 られた 1 時 間 目 では 平 均 約 5.88 語 であったが 6 時 間 目 では 平 均 約 10.1 語 と 約 1.72 倍 の 伸 びが 見 られた [ 図 2]1 人 あたりの 平 均 キーワード 数 (3) スクリプトの 総 語 数 1 時 間 目 2 時 間 目 は 30 秒 でのプレゼンテ ーションであったため 同 一 条 件 の1 分 間 で 行 った3 時 間 目 と6 時 間 目 のプレゼンテーション のスクリプトの 総 語 数 を 比 較 してみた 3 時 間 目 の 平 均 は 約 46 語 であったが 6 時 間 目 は 約 55 語 であり 約 9 語 の 伸 びが 見 られた 全 体 の 総 語 数 の 平 均 は 約 49 語 であった また 総 語 数 の 平 均 が 55 語 以 上 を 上 位 層 とし 45 語 以 上 55 語 未 満 を 中 位 層 とし 45 語 未 満 を 下 位 層 と したところ 上 位 層 中 位 層 下 位 層 の 生 徒 す べてで 伸 びが 見 られた 特 に 上 位 層 の 生 徒 に おいては 約 60 語 から 約 75 語 となり 19 人 中 10 人 が 15 語 以 上 の 伸 びが 見 られた 5-5 [ 図 3]1 人 あたりの 平 均 スクリプト 総 語 数 (4) 表 現 の 工 夫 上 位 層 中 位 層 下 位 層 の 生 徒 において ス クリプトの 内 容 を 見 てみると Hook を 工 夫 し たり 理 由 や 具 体 例 を 接 続 詞 を 用 いて 表 現 し たりなど 改 善 点 が 見 られた さらに 第 一 に 第 二 に などの 表 現 を 用 いて 聞 き 手 がわか りやすいように 工 夫 していることがわかる 3 時 間 目 :トピック 部 活 動 There are many club activities in Inage junior high school. For example, soccer, baseball and tennis. I belong to track and field club. This club is very hard. I practice with high school students. Track and field match is fun. I can run faster than I was in the first grade in Inage junior high school. 6 時 間 目 :トピック 行 事 What school event do you like the best? For me, I like my school trip the best. I m going to talk about my school trip. It has some good points. First, we went many temples. For example, Kinkakuji, Ryoanji and Todaiji. They are World Heritage Sites and they made me happy. Second, we can make friendship with my friends. I cooperated with my classmates. It was interesting. [ 資 料 3] 上 位 層 の 生 徒 のプレゼンテーション 例 3 時 間 目 :トピック 部 活 動 I m going to talk about the string orchestra club. I belong to the string orchestra club. I usually play the cello. We play the instrument with high school students, too. This club has funny members. Also, one of the third-year students is very famous. We have to practice more every day. 6 時 間 目 :トピック 行 事 Do you remember the school trip? We went to Nara and Kyoto in October. I think that Kyoto is the best place that we can feel Japanese culture because we can eat Japanese food. For example, soba, udon, tempura and so on. And we can see temples. I saw todaiji. So I think Kyoto is the best place. [ 資 料 4] 中 位 層 の 生 徒 のプレゼンテーション 例 3 時 間 目 :トピック 部 活 動 Hello, everyone! I m going explain my club activity. I m a member of baseball club. Day by day, I practice baseball. This practice is very hard, but it makes me
happy. It is because I love baseball best of all sports. 6 時 間 目 :トピック 行 事 Hello! Do you remember the school trip? I can t forget it. We did two good things. First, We saw many old temples. These temples is very beautiful. Second, we play SUTANTSU. I was known classmates good points by this event. [ 資 料 5] 下 位 層 の 生 徒 のプレゼンテーション 例 (5) 意 識 の 向 上 プレゼンテーションの 指 導 後 に 生 徒 に 意 識 調 査 を 行 った 次 のグラフがその 結 果 である る 生 徒 もいることがわかった 英 文 は 作 れないし 単 語 がわからないで 初 めはすごく 大 変 だった でも4 回 目 のプレゼンテーションで 自 分 の 言 いたい ことが 言 えて 楽 しい と 思 うことができるようになった 文 章 の 作 り 方 などまだ 不 安 なことも 残 っているけれど 英 語 を 楽 しいと 思 えたので 良 いと 思 います 単 語 が 頭 に 浮 かばなかったり 文 としてはどうなのかと 思 っ たりしたけれど うまく 相 手 に 伝 えられたときは 嬉 しかっ た 話 そうという 意 識 がわいた 自 分 が 英 語 で 話 すときのいくつかの 公 式 ができたので 良 かっ たと 思 う 色 々な 単 語 を 知 ることができ フックなどをつけることなど たくさんのことを 学 ぶことができたので 良 かった また そ のフックの 使 い 方 で 考 査 の 英 作 文 を 作 ることができたので 良 かったです [ 資 料 6] 生 徒 の 感 想 [ 図 4] 楽 しくプレゼンテーションをすることができたと 思 う [ 図 5]プレゼンテーションをする 力 が 身 に 付 いたと 思 う 楽 しくプレゼンテーションをすることがで きたと 思 う という 質 問 については 66 人 84% の 生 徒 が そう 思 う または どちらかといえ ばそう 思 う と 答 えた また 以 前 に 比 べてプ レゼンテーションをする 力 が 身 に 付 いたと 思 う という 質 問 についても 63 人 71%の 生 徒 が 肯 定 的 な 意 識 を 持 っていることがわかった さらに 生 徒 の 感 想 からは 英 語 で 自 分 の 言 いたいことを 相 手 に 伝 えることができたと 感 じ たときに 楽 しい と 感 じていることがわかっ た また 人 にわかりやすく 話 すときの 文 章 の 構 成 の 仕 方 などを 身 に 付 けることができたと 感 じている 生 徒 や それを 書 くことに 応 用 してい 5-6 (6) 成 果 と 課 題 CAN-DO 形 式 での 学 習 到 達 目 標 を 見 直 した ことで 高 校 2 年 生 の 語 学 研 修 でのプレゼンテ ーションを 目 指 して 中 学 校 段 階 で 身 に 付 けさ せたい 力 を 明 確 にすることができた さらに その 目 標 に 向 けて 中 学 校 3 年 生 におけるプレゼ ンテーション 能 力 を 高 めるための 指 導 を 工 夫 す ることができた 特 に 振 り 返 り の 時 間 を 設 けることで 目 標 に 対 する 評 価 を 行 い 表 現 が 定 着 しやすいことがわかったので さらに 改 善 し ていきたい 表 現 力 の 向 上 については 上 位 層 中 位 層 下 位 層 全 ての 生 徒 について 見 られ 特 に 上 位 層 では 顕 著 であった しかし 意 識 調 査 からは どちらともいえない どちらかとい えばそう 思 わない そう 思 わない と 感 じてい る 生 徒 が 約 20%~30%いることがわかったた め さらに 要 因 を 分 析 検 討 し 個 々の 生 徒 の 伸 びを 認 めるなどやればできると 感 じさせる 指 導 方 法 を 工 夫 し 意 欲 を 高 めていきたい また 今 回 はプレゼンテーションのための CAN-DO リストとして 話 すこと の 学 習 到 達 目 標 を CAN-DO 形 式 で 設 定 したが 今 後 は 聞 くこと 書 くこと 読 むこと に 関 しても 学 習 到 達 目 標 を 見 直 していきたい 参 考 文 献 文 部 科 学 省 (2013), 各 中 高 等 学 校 の 外 国 語 教 育 における CAN-DO リスト の 形 での 学 習 到 達 目 標 設 定 のための 手 引 き