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調 査 分 析 レポート 21-9 平 成 21 年 12 月 16 日 調 査 統 計 課 調 査 分 析 担 当 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 の 増 加 要 因 について <はじめに> 平 成 19 市 町 村 民 所 得 推 計 において 市 町 村 民 所 得 の 分 配 ( 以 下 分 配 という ) 及 び 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 ( 以 下 所 得 という )の 対 前 増 加 率 はプラスとなっています しかし 圏 域 別 に 見 た 場 合 は その 増 減 率 には 差 があります そこで 本 レポートでは 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 ( )を 通 した 次 の3つの 視 点 により その 増 加 要 因 について 分 析 していきます 1 純 生 産 と 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 との 関 係 性 2 分 配 と 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 との 関 係 性 3 人 口 増 減 と 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 との 関 係 性 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 とは 雇 用 者 報 酬 のほか 財 産 所 得 や 企 業 の 利 潤 など 市 町 村 民 や 市 町 村 内 の 企 業 などが 得 た 所 得 の 合 計 を 各 年 10 月 1 日 現 在 の 総 人 口 で 割 ったもので 市 町 村 経 済 全 体 の 所 得 水 準 を 表 す 有 効 な 指 標 ではありますが 個 人 の 所 得 水 準 を 表 す 指 標 ではないことに 注 意 が 必 要 です <ポイント> (1) 純 生 産 と 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 との 関 係 性 1 近 年 の 推 計 において 所 得 の 増 加 に 最 も 影 響 を 与 えている 産 業 は 2 次 産 業 となっています 2 2 次 産 業 のうち 建 設 業 はマイナス 製 造 業 はプラスの 比 較 的 高 い 相 関 があります 3 圏 域 別 では 県 北 を 除 く3 圏 域 で 建 設 業 とのマイナスの 高 い 相 関 県 南 沿 岸 で 製 造 業 とのプ ラスの 高 い 相 関 を 見 てとることができます (2) 分 配 と 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 との 関 係 性 1 所 得 は 雇 用 者 報 酬 水 準 財 産 所 得 水 準 企 業 所 得 水 準 の3つの 所 得 構 成 項 目 に 分 解 することが できます 2 所 得 構 成 項 目 別 に 所 得 との 相 関 を 見 た 場 合 では 報 酬 水 準 は 高 い 相 関 のまま 横 ばいで 推 移 し 財 産 所 得 水 準 は 弱 い 相 関 となっているのに 対 して 企 業 所 得 水 準 は その 相 関 を 強 める 傾 向 にあ り 企 業 所 得 水 準 が 与 える 影 響 が 大 きくなってきています 3 圏 域 別 では 県 南 と 沿 岸 で2の 傾 向 を 強 く 見 てとることができます (3) 人 口 増 減 と 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 との 関 係 1 平 成 2 から 平 成 13 は 分 配 要 因 が 所 得 の 増 減 に 対 して 大 きな 影 響 を 与 えていました 2 平 成 14 以 降 は 人 口 要 因 が 所 得 の 増 減 に 対 して 与 える 影 響 が 大 きくなっており 近 年 は 人 口 減 少 による 影 響 を 強 く 受 けています 1

3 圏 域 では 県 北 沿 岸 で2の 傾 向 を 強 く 見 てとることができます 4 近 年 は 分 配 及 び 人 口 が 減 少 している 市 町 村 が 多 くなっているため 所 得 の 増 加 要 因 を 考 える 場 合 は 人 口 減 少 による 影 響 についても 考 慮 する 必 要 があります < 分 析 の 手 法 > 使 用 する 資 料 本 レポートでは 岩 手 県 の 市 町 村 民 所 得 推 計 の 平 成 2 から 平 成 19 までの 推 計 結 果 を 使 用 します なお 各 の 推 計 では 前 分 までしか 遡 及 改 定 しないため データは 連 続 していま せん したがって 単 純 な 時 系 列 比 較 ができません 分 析 に 用 いる 手 法 各 要 因 がどの 程 度 所 得 に 影 響 しているかを 検 証 するため 内 容 に 応 じて 相 関 分 析 を 活 用 します 本 レポートの 中 で 示 された 内 容 や 意 見 は 岩 手 県 総 合 政 策 部 調 査 統 計 課 調 査 分 析 担 当 の 見 解 であり 岩 手 県 の 公 式 見 解 を 示 すものではありません また 統 計 データの 最 新 値 の 公 表 などに 伴 い 分 析 結 果 が 変 更 になる 可 能 性 があります 2

1 純 生 産 と 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 との 関 係 本 節 では 所 得 の 増 加 に 対 して どのような 産 業 が 影 響 を 与 えているのかを 見 るために 所 得 と 産 業 の 純 生 産 内 シェア 率 との 関 係 性 から 分 析 していきます 分 析 結 果 1-1 純 生 産 と 所 得 と 関 係 性 を 産 業 別 で 見 ると 近 年 所 得 の 増 加 に 最 も 影 響 を 与 えている 産 業 は 2 次 産 業 であると 考 えられます % 9 8 7 6 5 4 3 2 1 図 1 産 業 別 純 生 産 シェア 率 の 推 移 1 次 産 業 2 次 産 業 3 次 産 業 図 1は 市 町 村 計 における 純 生 産 内 の 各 産 業 のシェア 率 を 示 したものです 県 内 は3 次 産 業 が 大 きな シェアを 占 めており その 構 造 に 変 化 はありません 平 成 19 では 76.4%と 純 生 産 の4 分 の3を 占 めています しかし 平 成 19 では 3 次 産 業 のシェア 率 が 86.4%と 前 から 0.5 ポイント 増 加 した 県 央 圏 域 の 所 得 は 減 少 しています このことから 3 次 産 業 のシェア 率 の 大 きさと 近 年 の 所 得 の 増 加 との 間 には 関 係 性 があまりない ことが 想 定 されます 図 2 所 得 と 産 業 別 純 生 産 シェア 率 との 相 関 係 数 の 推 移 0.8 0.6 0.4 0.2-0.2-0.4-0.6-0.8 1 次 産 業 2 次 産 業 3 次 産 業 図 2は ごとに 各 市 町 村 の 所 得 と 各 産 業 の 純 生 産 内 シェア 率 との 相 関 係 数 の 推 移 を 示 したもの です 3

なお 相 関 分 析 の 方 法 ですが 相 関 分 析 は2つの 変 数 間 の 影 響 度 合 いを 見 るための 分 析 手 法 であり 相 関 分 析 の 結 果 求 められた 数 値 ( 相 関 係 数 という)が1に 近 いほどプラスの 相 関 関 係 が -1に 近 いほ どマイナスの 相 関 関 係 が 高 いものと 判 断 します 図 2を 見 ると 一 次 産 業 については 平 成 2 からマイナスの 強 い 相 関 を 示 しており その 傾 向 は 現 在 も 変 わっていません しかし 2 次 産 業 と3 次 産 業 については 平 成 16 以 降 は 2 次 産 業 と のプラスの 相 関 が 強 まっているのに 対 して 3 次 産 業 とは あまり 相 関 が 見 られなくなっています このことから 最 近 の 所 得 の 増 加 には 2 次 産 業 による 影 響 が 強 くなっていると 考 えられます 分 析 結 果 1-2 所 得 との 相 関 係 数 で 建 設 業 はマイナス 製 造 業 はプラスの 比 較 的 高 い 相 関 を 見 てとることができ ます 25.0 % 図 3 建 設 業 製 造 業 純 生 産 シェア 率 の 推 移 2 15.0 1 5.0 建 設 業 製 造 業 図 3は 2 次 産 業 の 内 訳 である 鉱 業 建 設 業 製 造 業 のうち 建 設 業 製 造 業 の 市 町 村 計 におけるシ ェア 率 をグラフ 化 したものです なお 鉱 業 は 純 生 産 に 占 める 割 合 が 0.1%( 平 成 19 )と 極 めて 低 いことから 分 析 の 対 象 から 除 外 して 議 論 を 進 めていきます 近 年 の 製 造 業 のシェア 率 は 10% 台 後 半 を ほぼ 横 ばいに 推 移 していますが 建 設 業 は 減 少 傾 向 にあることが 見 てとれます 平 成 19 では 建 設 業 は 6.4% 製 造 業 は 18.0%となっています 図 4 所 得 と 建 設 業 製 造 業 純 生 産 シェア 率 との 相 関 係 数 推 移 0.8 0.6 0.4 0.2-0.2-0.4-0.6-0.8 建 設 業 製 造 業 図 4は ごとに 各 市 町 村 の 所 得 と 建 設 業 製 造 業 の 純 生 産 シェア 率 との 相 関 係 数 の 推 移 を 示 し 4

たものです 建 設 業 とはマイナス 製 造 業 とはプラスの 比 較 的 高 い 相 関 を 見 てとることができます 平 成 19 では 建 設 業 との 相 関 係 数 は -0.61 製 造 業 との 相 関 係 数 は 0.65 となっています 分 析 結 果 1-3 圏 域 別 では 県 北 を 除 く3 圏 域 で 建 設 業 とのマイナスの 高 い 相 関 県 南 沿 岸 で 製 造 業 との 高 い 相 関 を 見 てとることができます 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2-0.2-0.4-0.6-0.8-1.0 図 5 所 得 と 建 設 業 純 生 産 シェア 率 との 相 関 係 数 の 推 移 県 央 県 南 沿 岸 県 北 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2-0.2-0.4-0.6-0.8-1.0 図 6 所 得 と 製 造 業 純 生 産 シェア 率 との 相 関 係 数 の 推 移 県 央 県 南 沿 岸 県 北 図 5 及 び 図 6は ごとに 各 市 町 村 の 所 得 と 建 設 業 製 造 業 純 生 産 シェアとの 相 関 係 数 の 推 移 を 広 域 振 興 圏 別 にグラフ 化 したものです 図 5から により 大 きく 増 減 することはありますが 県 北 を 除 く3 圏 域 において 所 得 と 建 設 業 の 純 生 産 シェアとのマイナスの 相 関 が 高 いことが 分 かります 図 6からは 県 南 と 沿 岸 が 所 得 と 製 造 業 の 純 生 産 シェアとのプラスの 相 関 が 高 いことが 分 かります 表 1 平 成 19 の 建 設 業 製 造 業 の 2 次 産 業 内 シェアと 所 得 との 相 関 係 数 2 次 産 業 建 設 業 製 造 業 純 生 産 に 占 めるシ 純 生 産 に 占 めるシ 純 生 産 に 占 めるシ ェア( 圏 域 計 ) 所 得 との 相 関 係 数 ェア( 圏 域 計 ) 所 得 との 相 関 係 数 ェア( 圏 域 計 ) 所 得 との 相 関 係 数 県 央 16.0-0.71 5.0-0.82 10.9-0.45 県 南 32.9 0.87 6.9-0.68 25.9 0.89 沿 岸 26.4 0.42 7.7-0.59 18.5 0.82 県 北 19.9 0.42 8.1-0.41 11.7 0.51 表 1は 平 成 19 における 各 市 町 村 の 所 得 と2 次 産 業 の 純 生 産 シェア 率 との 相 関 係 数 を 広 域 振 興 圏 別 に 示 したものです 広 域 振 興 圏 別 で 見 ると 県 央 が 2 次 産 業 建 設 業 及 び 製 造 業 ともマイナスの 相 関 を 示 しているのに 対 して その 他 の3 圏 域 については 建 設 業 はマイナスですが 2 次 産 業 及 び 製 造 業 はプラスの 相 関 を 示 しています 特 にも 県 央 における 建 設 業 とのマイナスの 相 関 県 南 と 沿 岸 における 製 造 業 とのプラスの 相 関 が 高 かったことが 分 かります 平 成 19 においては これらの 要 因 が 所 得 の 増 加 に 与 えた 影 響 が 大 きいと 考 えられます 5

2 分 配 と 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 との 関 係 本 節 では 分 配 との 関 係 性 から 所 得 の 増 加 要 因 について 検 証 します 分 析 結 果 2-1 所 得 を 因 子 分 解 すると 所 得 は 人 口 一 人 当 たりの 雇 用 者 報 酬 ( 報 酬 水 準 ) 人 口 一 人 当 たりの 財 産 所 得 ( 財 産 所 得 水 準 ) 人 口 一 人 当 たりの 企 業 所 得 ( 企 業 所 得 水 準 ) の3つの 所 得 構 成 項 目 で 表 すことができます 所 得 の 算 出 式 は 下 記 のとおり 所 得 の 分 配 を 人 口 で 除 したものです そのことから 雇 用 者 報 酬 財 産 所 得 企 業 所 得 をそれぞれ 人 口 で 除 した 式 に 分 解 することができます 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 = 市 町 村 民 所 得 の 分 配 / 人 口 =( 雇 用 者 報 酬 + 財 産 所 得 + 企 業 所 得 ) / 人 口 = 報 酬 水 準 + 財 産 所 得 水 準 + 企 業 所 得 水 準 ここで 雇 用 者 報 酬 を 人 口 で 除 したものを 報 酬 水 準 財 産 所 得 を 人 口 で 除 したものを 財 産 所 得 水 準 企 業 所 得 を 人 口 で 除 したものを 企 業 所 得 水 準 と 定 義 すると 所 得 は 報 酬 水 準 財 産 所 得 水 準 企 業 所 得 水 準 の3つの 項 目 で 構 成 されていることが 分 かります 本 節 では 所 得 と 分 配 との 関 係 を 所 得 と 報 酬 水 準 財 産 所 得 水 準 企 業 所 得 水 準 との 関 係 性 の 中 から 見 出 し 議 論 を 進 めていきます 分 析 結 果 2-2 所 得 の 構 成 項 目 別 に 所 得 との 相 関 係 数 の 推 移 を 見 ると 報 酬 水 準 は 強 い 相 関 を 維 持 し 財 産 所 得 水 準 は 相 関 を 弱 めているのに 対 して 企 業 所 得 水 準 は 相 関 を 強 めており 所 得 に 与 える 影 響 が 大 きくな っていると 考 えられます % 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 図 7 分 配 の 推 移 24.3 25.6 27.9 28.4 28.3 29.4 11.5 6.5 2.8 1.7 2.3 1.8 64.1 68.0 69.3 69.9 69.4 68.8 2 7 12 17 18 19 雇 用 者 報 酬 財 産 所 得 企 業 所 得 6

図 7は 市 町 村 計 における 分 配 の 構 成 比 の 推 移 を 見 たものです 近 年 の 推 移 をみると 雇 用 者 報 酬 は 横 ばい 財 産 所 得 が 大 きく 減 少 傾 向 にあるのに 対 して 企 業 所 得 は 増 加 傾 向 にあるのが 分 かります 平 成 19 においては 前 から 雇 用 者 報 酬 は 0.6 ポイント 財 産 所 得 は 0.5 ポイント 減 少 している のに 対 して 企 業 所 得 は 1.1 ポイント 増 加 しています このことからも 平 成 19 における 分 配 の 増 加 は 企 業 所 得 の 増 加 が 影 響 を 与 えていることが 分 かります 図 8 所 得 の 構 成 要 素 別 相 関 係 数 の 推 移 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 報 酬 水 準 財 産 所 得 水 準 企 業 所 得 水 準 図 8は ごとに 所 得 の 構 成 要 素 別 に 各 市 町 村 の 所 得 との 相 関 係 数 の 推 移 を 見 たものです 報 酬 水 準 は 分 配 構 成 項 目 のなかでも 一 番 大 きなシェアを 占 める( 平 成 19 :68.8%)ため 所 得 との 相 関 は 高 く 近 年 もほぼ 横 ばいで 推 移 していますが 財 産 所 得 水 準 は 大 きく 減 少 しており その 相 関 を 弱 めています 一 方 企 業 所 得 水 準 は により 大 きく 増 減 することはあるものの 最 近 は 相 関 が 高 くなる 傾 向 で 推 移 しており その 影 響 を 強 めています 平 成 19 では 所 得 と 企 業 所 得 水 準 との 相 関 は 0.81 とな っており 平 成 2 が 0.41 であったことから 考 えると その 影 響 度 合 いが 強 まっていることが 分 か ります そのため 最 近 の 所 得 の 増 加 は 企 業 所 得 の 増 加 による 企 業 所 得 水 準 の 増 加 の 影 響 を 強 く 受 け たものと 考 えられます 7

分 析 結 果 2-3 圏 域 別 で 見 た 場 合 には 2-2 の 傾 向 を 県 南 と 沿 岸 で 強 く 見 てとることができます 表 2 所 得 と 所 得 構 成 項 目 との 相 関 係 数 ( 圏 域 別 ) 圏 域 所 得 の 構 成 項 目 平 成 2 平 成 7 平 成 12 平 成 17 平 成 19 報 酬 水 準 0.97 0.96 0.96 0.95 0.93 県 央 財 産 所 得 水 準 0.99 0.96 0.95 0.56 0.37 企 業 所 得 水 準 -0.10 0.38 0.47 0.66 0.62 報 酬 水 準 0.96 0.98 0.92 0.96 0.93 県 南 財 産 所 得 水 準 0.71 0.70 0.62 0.16 0.29 企 業 所 得 水 準 0.83 0.78 0.93 0.96 0.94 報 酬 水 準 0.93 0.96 0.96 0.95 0.90 沿 岸 財 産 所 得 水 準 0.93 0.84 0.87 0.75 0.70 企 業 所 得 水 準 0.19 0.81 0.93 0.97 0.94 報 酬 水 準 0.88 0.83 0.78 0.81 0.81 県 北 財 産 所 得 水 準 0.56 0.73 0.96 0.44 0.29 企 業 所 得 水 準 -0.12 0.22 0.41 0.18 0.17 表 2は 各 市 町 村 の 所 得 と 所 得 の 構 成 要 素 との 相 関 係 数 を 広 域 振 興 圏 別 に 見 たものです 県 北 を 除 く3 圏 域 において 2-2 で 述 べた 傾 向 を 見 てとることができますが 特 にも 県 南 沿 岸 で その 傾 向 を 強 く 見 てとることができます 県 南 沿 岸 は 前 節 で 述 べているように 製 造 業 シェア 率 との 相 関 が 高 い 地 域 であることから 鑑 みて 両 圏 域 は 製 造 業 の 企 業 所 得 水 準 の 増 加 による 影 響 を 受 けていると 想 定 されます 以 上 のことから 平 成 19 においては 企 業 所 得 の 増 加 が 所 得 の 増 加 に 与 えた 影 響 が 大 きいと 考 えられます 8

3 人 口 増 減 と 一 人 当 たり 市 町 村 民 所 得 との 関 係 本 節 では 所 得 を 算 出 する 際 の 分 母 の 部 分 にあたる 人 口 との 関 係 性 から 所 得 の 増 加 要 因 につい て 検 証 していきます 所 得 は 分 配 を 人 口 で 除 したものであることは これまで 述 べてきたところです このことは 所 得 の 増 減 は 分 配 増 減 による 影 響 と 人 口 の 増 減 による 影 響 を 受 けていることを 意 味 します このことから 所 得 の 増 減 率 を 下 記 の 式 のとおり 要 因 分 解 することができます X: 所 得 Y: 分 配 L: 人 口 X: 所 得 増 減 Y: 分 配 増 減 L: 人 口 増 減 X X Y = L Y L 1 L Y = Y Y L L + L( Y L YL) YL( L+ L) 所 得 増 減 率 = 分 配 増 減 率 人 口 増 減 率 + 交 絡 項 ( 分 配 要 因 ) ( 人 口 要 因 ) 本 節 では 分 配 増 減 率 が 所 得 の 増 減 に 与 える 影 響 を 分 配 要 因 同 じく 人 口 増 減 率 が 与 える 影 響 を 人 口 要 因 と 呼 んで 議 論 を 進 めていきます なお 交 絡 項 については 計 算 の 結 果 微 細 な 数 値 であ ることから 所 得 の 増 減 に 与 える 影 響 はないものとして 議 論 を 進 めます 分 析 結 果 3-1 平 成 2 から 平 成 13 は 分 配 要 因 が 所 得 の 増 減 に 対 して 大 きな 影 響 を 与 えています 平 成 14 以 降 は 人 口 要 因 が 与 える 影 響 が 大 きくなっており 最 近 は 人 口 減 少 による 影 響 を 強 く 受 けています 7.0 6.0 5.0 4.0 3.0 2.0 1.0-1.0-2.0-3.0-4.0-5.0-6.0-7.0 % 図 9 所 得 の 増 減 に 対 する 分 配 要 因 と 人 口 要 因 の 関 係 推 移 分 配 要 因 人 口 要 因 9

図 9は 近 年 の 所 得 の 増 減 に 対 する 分 配 要 因 と 人 口 要 因 との 関 係 を 示 したものです 平 成 2 ~ 平 成 13 は 分 配 要 因 が 所 得 の 増 減 に 与 える 影 響 が 大 きかったことが 分 かります しかし 平 成 14 以 降 は 徐 々に 人 口 要 因 が 所 得 の 増 減 に 与 える 影 響 が 大 きくなっていることが 分 かります 特 にも 平 成 14 年 以 降 は 人 口 要 因 がプラスに 影 響 を 与 えていることが 分 かります このことは 近 年 の 所 得 の 増 加 要 因 として 分 配 所 得 の 増 加 よりも 人 口 減 少 という 要 因 がより 強 く 働 いていること を 意 味 します 平 成 19 では 所 得 の 増 加 率 0.9%のうち 分 配 要 因 は 0.1%であるのに 対 して 人 口 要 因 は 0.8% となっており 分 配 所 得 の 増 加 よりも 人 口 減 少 による 影 響 が 大 きくなっています 分 析 結 果 3-2 圏 域 別 に 見 た 場 合 には 沿 岸 及 び 県 北 で 3-1 の 傾 向 を 強 く 見 てとることができます 表 3 所 得 増 減 に 対 する 分 配 人 口 要 因 の 関 係 ( 圏 域 別 ) 圏 域 構 成 要 素 2 7 12 17 18 19 所 得 増 減 率 4.0 4.4-1.0-1.2 0.4-0.6 県 央 分 配 要 因 5.9 5.2-0.5-1.5 0.1-1.0 人 口 要 因 -1.8-0.8-0.5 0.3 0.3 0.3 所 得 増 減 率 6.3 2.0 2.2-2.2 1.6 1.7 県 南 分 配 要 因 6.4 2.3 2.1-2.8 1.0 1.0 人 口 要 因 -0.3 0.1 0.6 0.6 0.6 所 得 増 減 率 6.2 2.0-0.3-0.4 0.8 2.0 沿 岸 分 配 要 因 4.1 1.5-0.8-1.6-0.7 0.3 人 口 要 因 2.0 0.6 0.5 1.2 1.5 1.7 所 得 増 減 率 11.0 1.3-2.6-0.8 2.0 2.9 県 北 分 配 要 因 10.1 0.5-2.8-2.2 0.5 1.2 人 口 要 因 0.9 0.8 0.2 1.4 1.5 1.6 10

図 10 所 得 増 減 率 に 対 する 分 配 要 因 人 口 要 因 の 関 係 ( 圏 域 別 ) 県 央 県 南 1 1 5.0 5.0-5.0-5.0-1 -1 分 配 要 因 人 口 要 因 分 配 要 因 人 口 要 因 沿 岸 県 北 1 1 5.0 5.0-5.0-5.0-1 -1 分 配 要 因 人 口 要 因 分 配 要 因 人 口 要 因 表 3は 近 年 の 所 得 増 減 に 対 する 分 配 要 因 と 人 口 要 因 との 関 係 を 広 域 振 興 圏 別 に 示 したものであり 図 10 は それをグラフ 化 したものです 平 成 2 においては すべての 圏 域 において 分 配 要 因 が 所 得 の 増 減 に 大 きな 影 響 を 与 えていた ことが 分 かります しかし 県 央 では 人 口 が 増 加 していたことにより 人 口 要 因 がマイナスに 働 いて いるのに 対 して 沿 岸 県 北 では 人 口 が 減 少 しているため 人 口 要 因 がプラスに 働 いていたことが 分 かります 平 成 19 においては すべての 圏 域 で 人 口 が 減 少 しているため 人 口 要 因 がプラスに 働 く 影 響 が すべての 圏 域 で 顕 著 となっております 特 にも 沿 岸 県 北 では 分 配 要 因 を 人 口 要 因 が 上 回 っており この 圏 域 では 人 口 減 少 による 影 響 が 近 年 の 傾 向 に 強 く 影 響 を 与 えていることが 考 えられます 11

分 析 結 果 3-3 近 年 は 分 配 及 び 人 口 が 減 少 している 市 町 村 が 多 くなっているため 所 得 の 増 加 要 因 を 考 える 場 合 は 人 口 減 少 による 影 響 についても 考 慮 する 必 要 があります 図 11 分 配 伸 び 率 と 人 口 伸 び 率 との 関 係 ( 散 布 図 ) 平 成 2 年 ~ 平 成 13 ( 幾 何 平 均 ) 5 平 成 14 ~ 平 成 19 ( 幾 何 平 均 ) 5 4 4 3 3 2 2 分 配 伸 び 率 1 0-5 -3-1 1 3 5-1 分 配 伸 び 率 1 0-5 -4-3 -2-1 0 1 2 3 4 5-1 -2-2 -3-3 -4-4 -5-5 人 口 伸 び 率 人 口 伸 び 率 図 11 は 平 成 2 から 平 成 13 平 成 14 から 平 成 19 の 分 配 伸 び 率 と 人 口 伸 び 率 を 幾 何 平 均 により 求 めたものをグラフ 化 したものです グラフ 中 のプロットは 県 内 の 各 市 町 村 を 示 していま す 幾 何 平 均 とは 観 測 データの 代 表 値 を 表 す 統 計 的 指 標 の 一 つで 伸 び 率 などを 平 均 で 比 較 す る 際 に 利 用 するのが 好 ましいとされる 指 標 です 個 々の 量 的 データを 全 て 掛 け 合 わせた 積 を そのデータ 個 数 で 開 いた 根 で 求 めることができます 例 えば データ A B C n 個 の 幾 何 平 均 は 下 記 の 式 によって 求 められます 幾 何 平 均 = n ( A B C ) 図 11 を 見 ると 平 成 2 から 平 成 13 は 人 口 が 減 少 していても 分 配 が 伸 びている 市 町 村 を 比 較 的 多 く 見 てとることができます しかし 平 成 14 から 平 成 19 は 多 くの 市 町 村 が 分 配 は 減 少 し 人 口 も 減 少 しているため グラフ 中 の 多 くのプロットは 左 下 に 推 移 しています このことか ら 近 年 の 所 得 の 増 減 要 因 を 考 える 場 合 には 分 配 増 減 とともに 人 口 増 減 による 影 響 についても 考 慮 する 必 要 があることが 分 かります 以 上 のことから 平 成 19 においては 人 口 減 少 が 所 得 の 増 加 に 与 えている 影 響 が 大 きいと 考 え られます 12