第四次環境基本計画の進捗状況・今後の課題について（素案）

資 料 第 四 次 環 境 基 本 計 画 の 進 捗 状 況 今 後 の 課 題 について ( 素 案 ) 平 成 27 年 10 月 中 央 環 境 審 議 会

第 四 次 環 境 基 本 計 画 の 進 捗 状 況 今 後 の 課 題 について 目 次 Ⅰ はじめに... 1 Ⅱ 第 四 次 環 境 基 本 計 画 の 点 検 の 具 体 的 な 進 め 方 について... 8 Ⅲ 重 点 点 検 分 野 等 の 点 検... 9 ( 事 象 横 断 的 な 重 点 分 野 ) 1. 経 済 社 会 のグリーン 化 とグリーン イノベーションの 推 進... 9 重 点 検 討 項 目 1: 経 済 社 会 のグリーン 化... 9 重 点 検 討 項 目 2:グリーン イノベーションの 進 展... 21 2. 国 際 情 勢 に 的 確 に 対 応 した 戦 略 的 取 組 の 推 進... 38 重 点 検 討 項 目 1: グリーン 経 済 を 念 頭 に 置 いた 国 際 協 力 等... 38 重 点 検 討 項 目 2: 国 際 的 な 枠 組 みづくりにおける 主 導 的 役 割... 54 3. 持 続 可 能 な 社 会 を 実 現 するための 地 域 づくり 人 づくり 基 盤 整 備 の 推 進... 63 重 点 検 討 項 目 1: 環 境 教 育 等 の 取 組 及 びそれらの 連 携 の 強 化 に 向 けた 取 組... 63 重 点 検 討 項 目 2: 持 続 可 能 な 地 域 づくりのための 地 域 資 源 の 活 用 及 び 地 域 間 の 交 流 等 の 促 進... 77 ( 事 象 面 で 分 けた 重 点 分 野 ) 4. 水 環 境 保 全 に 関 する 取 組... 90 重 点 検 討 項 目 1: 健 全 な 水 循 環 構 築 のための 取 組... 90 重 点 検 討 項 目 2: 水 環 境 改 善 のための 取 組... 114 5. 大 気 環 境 保 全 に 関 する 取 組... 134 重 点 検 討 項 目 1: 社 会 情 勢 の 変 化 を 踏 まえた 新 たな 課 題 への 対 応... 134 重 点 検 討 項 目 2: 広 域 的 な 取 組 を 重 視 した 大 気 汚 染 対 策 の 取 組... 150 重 点 検 討 項 目 3: 排 出 ガス 騒 音 などの 自 動 車 に 起 因 する 環 境 負 荷 の 低 減 に 向 けた 取 組... 157 ( 復 旧 復 興 ) 6. 東 日 本 大 震 災 からの 復 旧 復 興 に 際 して 環 境 の 面 から 配 慮 すべき 事 項... 169 重 点 検 討 項 目 : 持 続 可 能 な 社 会 を 目 指 す 地 域 の 復 興 に 係 る 取 組... 169 Ⅳ その 他... 178 1. 各 府 省 等 における 環 境 配 慮 の 方 針 に 係 る 取 組 状 況... 178 2. 国 民 及 び 地 方 公 共 団 体 に 対 するアンケート 調 査 結 果 の 概 要... 188

Ⅰ はじめに 中 央 環 境 審 議 会 においては 第 四 次 環 境 基 本 計 画 ( 平 成 24 年 4 月 27 日 閣 議 決 定 )の 着 実 な 実 行 を 確 保 するため 毎 年 国 民 各 界 各 層 の 意 見 も 聴 きながら 同 計 画 に 基 づく 施 策 の 進 捗 状 況 などの 点 検 を 実 施 することとしている 今 回 の 点 検 ( 平 成 27 年 )は 第 四 次 環 境 基 本 計 画 の 第 3 回 目 の 点 検 として 行 うもので あり 平 成 25 年 平 成 26 年 の2 年 間 にわたり 第 四 次 環 境 基 本 計 画 に 掲 げる 全 ての 重 点 分 野 等 について 点 検 を 行 った 経 緯 を 踏 まえ 本 年 は 第 1 回 点 検 ( 平 成 25 年 )において 点 検 を 行 った 重 点 分 野 等 について その 後 の 施 策 の 進 捗 状 況 第 1 回 点 検 において 中 央 環 境 審 議 会 の 指 摘 した 事 項 の 進 捗 状 況 を 含 めて 点 検 を 行 ったものである 具 体 的 には 同 計 画 で 取 り 上 げている9つの 重 点 分 野 のうち 事 象 横 断 的 な 重 点 分 野 である 経 済 社 会 のグ リーン 化 とグリーン イノベーションの 推 進 国 際 情 勢 に 的 確 に 対 応 した 戦 略 的 取 組 の 推 進 及 び 持 続 可 能 な 社 会 を 実 現 するための 地 域 づくり 人 づくり 基 盤 整 備 の 推 進 の3 分 野 並 びに 事 象 面 で 分 けた 重 点 分 野 である 水 環 境 保 全 に 関 する 取 組 及 び 大 気 環 境 保 全 に 関 する 取 組 の2 分 野 を 点 検 の 対 象 とするとともに 東 日 本 大 震 災 か らの 復 旧 復 興 に 際 して 環 境 の 面 から 配 慮 すべき 事 項 も 点 検 の 対 象 とした なお 第 4 回 点 検 ( 平 成 28 年 )においては 第 2 回 点 検 ( 平 成 26 年 )において 点 検 を 行 った 重 点 分 野 等 について 点 検 を 行 うこととしているところである 点 検 に 当 たっては 環 境 の 状 況 取 組 の 状 況 等 を 総 体 的 に 表 す 指 標 ( 総 合 的 環 境 指 標 ) も 活 用 しつつ 環 境 基 本 計 画 の 進 捗 状 況 について 現 状 を 明 らかにした その 具 体 的 なとこ ろは Ⅲの 各 重 点 分 野 等 の 現 状 において 述 べるとおりであるが 各 重 点 分 野 等 を 概 観 する と 以 下 のとおりである 経 済 社 会 のグリーン 化 とグリーン イノベーションの 推 進 分 野 については 日 本 の 環 境 産 業 の 市 場 規 模 が 平 成 21 年 度 に 一 度 落 ち 込 んだものの その 後 は 拡 大 傾 向 にあ り 平 成 25 年 度 に 全 体 で 約 93 兆 円 と 過 去 最 大 となったことや 国 内 産 業 に 環 境 産 業 が 占 める 比 率 が 一 貫 して 増 加 し 平 成 25 年 度 には 約 10%となったことから 環 境 産 業 が 我 が 国 の 経 済 に 与 える 影 響 は 大 きくなっているものと 考 えられる ( 図 表 Ⅰ-1 P18 に 再 掲 ) また ISO14001 等 の 環 境 マネジメントシステムの 登 録 事 業 者 数 や 環 境 報 告 書 を 作 成 公 表 している 企 業 の 割 合 は いずれもこの 10 年 間 では 大 幅 な 伸 びを 示 しており 経 済 社 会 のグリーン 化 については 一 定 の 成 果 が 出 ているものと 考 えられる その 一 方 で 近 年 前 者 の 数 値 はほぼ 横 ばいで 後 者 の 数 値 は 若 干 の 減 少 となっていることに 鑑 み ると 企 業 の 環 境 配 慮 行 動 の 実 態 を 把 握 した 上 で 企 業 システムにおける 環 境 配 慮 の 定 着 深 化 に 向 けて 中 小 企 業 への 配 慮 情 報 発 信 関 係 府 省 等 の 連 携 など 施 策 の 充 実 を 図 っ ていくことが 必 要 である - 1 -

図 表 Ⅰ-1. 環 境 産 業 の 市 場 規 模 と 全 産 業 に 占 める 環 境 産 業 市 場 規 模 の 割 合 < 市 場 規 模 > < 全 産 業 に 占 める 割 合 > 1,000,000 900,000 800,000 自 然 環 境 保 全 廃 棄 物 処 理 資 源 有 効 利 用 地 球 温 暖 化 対 策 環 境 汚 染 防 止 約 93 兆 円 10.0% 10.1% 700,000 市 場 規 模 ( 億 円 ) 600,000 500,000 400,000 5.0% 6.2% 300,000 200,000 環 境 産 業 比 率 ( 市 場 規 模 ) 100,000 0 2000 H12 2001 H13 2002 H14 2003 H15 2004 H16 2005 H17 2006 H18 2007 H19 2008 H20 2009 H21 2010 H22 2011 H23 2012 H24 H25 2013 ( 年 ) 0.0% H12 H13 H14 H15 H16H17 H18 H19H20 H21 H22H23 H24 H25 ( 年 ) 出 典 ) 環 境 省 環 境 産 業 の 市 場 規 模 雇 用 規 模 等 に 関 する 報 告 書 から 作 成 国 際 情 勢 に 的 確 に 対 応 した 戦 略 的 取 組 の 推 進 分 野 については 我 が 国 は 政 府 開 発 援 助 (ODA)の 環 境 分 野 における 援 助 を 平 成 25 年 に 242 百 万 ドル( 世 界 第 4 位 ) 行 うな ど 経 済 協 力 開 発 機 構 (OECD) 開 発 援 助 委 員 会 (DAC)の 中 で 世 界 有 数 の 援 助 国 と なっている 一 方 で ここ 数 年 で 援 助 額 は 減 少 傾 向 にある( 図 表 Ⅰ-2 P40 に 再 掲 ) また 例 えば 我 が 国 は 外 交 会 議 議 長 を 務 めた 水 銀 に 関 する 水 俣 条 約 の 策 定 交 渉 において 主 導 的 な 役 割 を 果 たすなど 環 境 保 全 の 国 際 的 な 枠 組 みづくりにも 大 きく 貢 献 している また 地 球 温 暖 化 対 策 について 我 が 国 は 既 に 第 四 次 環 境 基 本 計 画 において 平 成 62 年 (2050 年 )までに 80%の 温 室 効 果 ガスの 排 出 削 減 を 目 指 す 長 期 的 目 標 を 掲 げてお り 平 成 32 年 (2020 年 ) 以 降 の 温 室 効 果 ガス 削 減 目 標 に 関 しては 年 末 にフランスのパ リで 開 催 される 国 連 気 候 変 動 枠 組 条 約 第 21 回 締 約 国 会 議 (COP21)に 向 け 我 が 国 に おける 温 室 効 果 ガス 排 出 量 を 平 成 42 年 度 (2030 年 度 )に 平 成 25 年 度 (2013 年 度 ) 比 マ イナス 26.0%( 平 成 17 年 度 (2005 年 度 ) 比 マイナス 25.4%)の 水 準 にするという 日 本 の 約 束 草 案 ( 平 成 27 年 7 月 17 日 地 球 温 暖 化 対 策 推 進 本 部 決 定 )を 決 定 し 国 連 気 候 変 動 枠 組 条 約 (UNFCCC) 事 務 局 に 提 出 した 我 が 国 は COP21 における 平 成 32 年 (2020 年 ) 以 降 の 全 ての 国 が 参 加 する 公 平 かつ 実 効 的 な 国 際 枠 組 みの 構 築 等 のルール 作 りや 持 続 可 能 な 国 際 社 会 の 健 全 な 発 展 に 向 けた 国 際 協 力 等 に 引 き 続 き 積 極 的 に 貢 献 していく また COP21 の 合 意 の 状 況 を 踏 まえ できるだけ 速 やかに 地 球 温 暖 化 対 策 計 画 を 策 定 する 図 表 Ⅰ-2.DAC 諸 国 におけるODA( 環 境 分 野 ) 実 績 6000 環 境 分 野 5000 の 援 助 実 績 4000 ( 百 万 ド 3000 ル ( 約 束 額 2000 ベ ー ス ) 1000 0 113 260 351 248 459 509 773 450 493 543 242 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 ( 年 ) 出 典 )OECD DAC ウェブサイト(http://stats.oecd.org/Index.aspx?datasetcode=CRS1)から 作 成 その 他 英 国 フランス 米 国 ドイツ 日 本 - 2 -

持 続 可 能 な 社 会 を 実 現 するための 地 域 づくり 人 づくり 基 盤 整 備 の 推 進 分 野 につ いては 日 本 国 内 における 再 生 可 能 エネルギーの 導 入 量 が 近 年 太 陽 光 発 電 風 力 発 電 バイオマス 発 電 を 中 心 に 増 加 傾 向 にあり 特 に 平 成 24 年 7 月 の 固 定 価 格 買 取 制 度 開 始 以 降 再 生 可 能 エネルギーの 導 入 量 ( 運 転 を 開 始 したもの)は 平 成 24 年 度 175.8 万 kw(7 月 ~3 月 末 ) 平 成 25 年 度 713.9 万 kw 平 成 26 年 度 986.0 万 kwと 着 実 に 増 加 している 固 定 価 格 買 取 制 度 開 始 ( 平 成 24 年 7 月 ) 以 降 の 累 積 の 再 生 可 能 エネルギ ーの 導 入 量 は 平 成 26 年 度 末 時 点 で 1,875.7 万 kwとなり 約 3 年 間 で 同 制 度 開 始 前 の 累 積 導 入 量 ( 約 2,060 万 kw)に 比 べ 約 9 割 増 加 した 一 方 で 固 定 価 格 買 取 制 度 につ いては 自 然 状 況 によって 出 力 が 大 きく 変 動 する 太 陽 光 発 電 に 偏 った 導 入 が 進 んだこと 等 の 課 題 が 指 摘 されている 再 生 可 能 エネルギーについては 既 に 第 四 次 環 境 基 本 計 画 にお いて 導 入 拡 大 の 方 向 性 が 示 されており このことを 前 提 に 国 民 の 理 解 を 得 つつ 同 制 度 の 見 直 しを 含 めた 検 討 を 行 っていくことが 求 められる また 地 域 の 自 然 資 源 を 活 用 した 再 生 可 能 エネルギーやエコツーリズム 等 の 事 業 環 境 保 全 活 動 や 環 境 教 育 といった 活 動 は 地 域 づくり 人 づくりに 大 きく 貢 献 し 得 るものであ り ひいては 地 域 の 活 性 化 にもつながり 得 るものである 関 係 府 省 等 においては 環 境 保 全 の 視 点 はもとより 地 域 づくり 人 づくりの 視 点 も 含 めて 関 係 施 策 を 講 じていくことが 重 要 である 水 環 境 保 全 に 関 する 取 組 分 野 については 有 機 汚 濁 の 代 表 的 な 水 質 指 標 である 生 物 化 学 的 酸 素 要 求 量 (BOD) 又 は 化 学 的 酸 素 要 求 量 (COD)の 平 成 25 年 度 の 環 境 基 準 達 成 率 は87.3%となっている 水 域 別 では 河 川 92.0% 湖 沼 55.1% 海 域 77.3%であ り 河 川 における 達 成 率 は 高 くなっている 海 域 では 達 成 率 は 近 年 横 ばいであるが 湖 沼 では 依 然 として 達 成 率 が 低 い 状 況 である( 図 表 Ⅰ-3 P98 に 再 掲 ) 水 質 に 係 る 環 境 基 準 を 達 成 していない 地 域 が 残 っており 今 後 も 施 策 の 更 なる 充 実 が 必 要 である 加 え て 施 策 を 効 果 的 効 率 的 に 推 進 するためにも 関 係 省 庁 をはじめ 関 係 者 が 緊 密 に 連 携 していくことが 重 要 である 湖 沼 における 水 質 改 善 湖 辺 環 境 の 保 全 に 向 けた 取 組 として 汚 濁 負 荷 量 の 削 減 のほか 下 水 の 高 度 処 理 及 び 自 然 浄 化 機 能 の 活 用 など 地 域 の 特 性 を 踏 まえ 対 策 を 進 めており 湖 沼 へ 流 入 する 汚 濁 負 荷 量 の 削 減 を 目 指 し 都 道 府 県 が 設 置 する 土 地 利 用 調 整 会 議 の 活 用 を 図 る 等 関 係 者 間 の 連 携 を 図 るとともに 湖 沼 の 保 全 富 栄 養 化 防 止 のため 水 環 境 に 効 果 的 な 施 策 の 組 み 合 わせについて 検 討 を 進 める 必 要 がある 閉 鎖 性 海 域 における 水 質 改 善 干 潟 海 浜 藻 場 等 の 保 全 再 生 底 質 環 境 の 改 善 里 海 の 創 生 に 向 けた 取 組 として 総 量 削 減 の 在 り 方 検 討 暫 定 排 水 基 準 の 見 直 し 水 産 環 境 整 備 などの 施 策 を 継 続 しており 閉 鎖 性 海 域 を 取 り 巻 く 水 環 境 に 関 する 各 種 調 査 研 究 を 推 進 し これらに 関 する 科 学 的 知 見 の 充 実 を 踏 まえ 水 質 の 保 全 や 生 物 多 様 性 生 物 生 産 性 の 確 保 等 の 観 点 から 総 合 的 な 水 環 境 改 善 対 策 の 検 討 を 進 める 必 要 がある 海 洋 環 境 保 全 対 策 を 効 果 的 に 進 めるため 我 が 国 周 辺 海 域 海 洋 環 境 調 査 による 現 況 把 握 のほか 国 際 的 な 協 力 貢 献 などの 取 り 組 みを 継 続 しており 海 洋 ごみ 対 策 に 関 しては 近 隣 諸 国 との 連 携 協 力 を 含 めた より 一 層 の 発 生 抑 制 対 策 の 推 進 を 図 り 回 収 処 理 事 業 との 相 乗 効 果 を 高 めていく 必 要 がある また 引 き 続 き 回 収 処 理 事 業 の 成 果 等 を 活 用 - 3 -

した 全 国 的 な 状 況 把 握 に 努 める 必 要 がある さらに 特 に 近 年 問 題 となっているマイクロ プラスチックの 汚 染 実 態 に 関 する 調 査 研 究 を 推 進 する 必 要 がある 水 環 境 の 国 際 協 力 連 携 の 取 組 は 技 術 協 力 資 金 協 力 関 連 ステークホルダーの 能 力 構 築 のほか 水 ビジネス 展 開 支 援 等 を 継 続 して 行 っており 我 が 国 の 水 処 理 技 術 の 海 外 展 開 においては 引 き 続 き 現 地 のニーズを 把 握 し 地 域 に 最 も 適 する 技 術 を 適 用 することに より 水 環 境 改 善 を 図 る 必 要 がある なお 水 資 源 の 確 保 や 環 境 の 保 全 の 観 点 から 水 の 適 正 な 利 用 を 通 じた 健 全 な 水 循 環 を 確 保 することが 重 要 であり 水 循 環 基 本 法 ( 平 成 26 年 法 律 第 16 号 ) 及 び 同 法 に 基 づく 水 循 環 基 本 計 画 ( 平 成 27 年 7 月 10 日 閣 議 決 定 )を 踏 まえ 関 係 省 庁 をはじめ 関 係 者 が 十 分 に 連 携 し 健 全 な 水 循 環 の 形 成 のための 施 策 を 総 合 的 に 推 進 していく 必 要 がある 図 表 Ⅰ-3. 公 共 用 水 域 の 環 境 基 準 達 成 率 1 注 1 河 川 はBOD 湖 沼 及 び 海 域 はCODである 注 2 達 成 率 (%)=( 達 成 水 域 数 / 類 型 指 定 水 域 数 ) 100 出 典 ) 環 境 省 公 共 用 水 域 水 質 測 定 結 果 から 作 成 大 気 環 境 保 全 に 関 する 取 組 分 野 については 近 年 騒 音 を 発 生 する 施 設 形 態 が 多 様 化 し 従 来 の 環 境 基 準 や 規 制 を 必 ずしも 適 用 できない 新 しい 騒 音 低 周 波 音 の 問 題 が 発 生 している また 新 たな 宅 地 開 発 に 伴 い 新 たに 居 住 することとなった 者 に 係 る 騒 音 問 題 が 発 生 していることも 環 境 基 準 の 達 成 率 が 改 善 しない 要 因 と 推 測 されている 一 方 民 間 建 築 物 の 解 体 が 今 後 ピークを 迎 える 中 アスベスト 飛 散 ばく 露 防 止 対 策 の 徹 底 も 重 要 である さらに 大 都 市 を 中 心 とする 平 均 気 温 の 上 昇 に 伴 い 大 気 の 熱 ストレスが 増 大 す る 地 域 においてヒートアイランド 対 策 及 び 熱 中 症 対 策 を 推 進 する 必 要 がある PM2.5 については 環 境 基 準 の 達 成 率 が 低 く 国 民 の 関 心 も 高 いことも 踏 まえ より 一 層 の 対 策 の 強 化 が 求 められている また PM2.5 及 び 光 化 学 オキシダントについて は 濃 度 の 動 向 等 の 実 態 把 握 や 生 成 機 構 の 解 明 に 係 る 調 査 等 の 推 進 や その 原 因 物 質 の 排 出 インベントリの 作 成 や 予 測 シミュレーションモデルの 構 築 に 係 る 取 組 等 の 強 化 が 必 要 で ある さらに 東 アジア 地 域 からの 広 域 大 気 汚 染 の 影 響 も 踏 まえた 対 策 の 在 り 方 につい て 検 討 が 必 要 である 自 動 車 排 出 ガスによる 大 気 汚 染 については 自 動 車 の 単 体 規 制 や 自 動 車 NO x PM 法 低 公 害 車 の 普 及 促 進 により 全 体 としては 改 善 傾 向 にあるが 二 酸 化 窒 素 (NO 2 )につい - 4 -

ては 環 境 基 準 を 達 成 していない 地 点 が 引 き 続 き 残 存 し 浮 遊 粒 子 状 物 質 (SPM)につい ては 達 成 率 100%を 示 す 年 度 もあるが その 状 況 を 継 続 的 安 定 的 に 維 持 しているとは 言 えない 自 動 車 騒 音 については 発 生 源 対 策 等 の 実 施 により 環 境 基 準 の 達 成 状 況 は 全 体 として 改 善 の 傾 向 にあるが 依 然 として 環 境 基 準 が 達 成 されていない 状 況 にある また 自 動 車 から 排 出 されるCO 2 は 運 輸 部 門 の9 割 近 くを 占 めている こうした 自 動 車 に 起 因 する 環 境 負 荷 を 低 減 させ 環 境 的 に 持 続 可 能 な 都 市 交 通 システムを 実 現 することが 重 要 である なお 平 成 25 年 度 10 月 に 採 択 された 水 銀 に 関 する 水 俣 条 約 を 踏 まえた 国 内 施 策 の 実 施 のための 措 置 として 水 銀 による 環 境 の 汚 染 の 防 止 に 関 する 法 律 案 及 び 大 気 汚 染 防 止 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 案 が 平 成 27 年 3 月 10 日 に 閣 議 決 定 国 会 提 出 され 6 月 12 日 に 成 立 するなど 同 条 約 の 的 確 かつ 円 滑 な 実 施 に 向 けた 総 合 的 な 措 置 が 着 実 に 進 め られており 引 き 続 き 同 条 約 の 早 期 締 結 に 向 けて 担 保 措 置 の 整 備 を 進 めていくことが 重 要 である 東 日 本 大 震 災 からの 復 旧 復 興 に 際 して 環 境 の 面 から 配 慮 すべき 事 項 分 野 について は 東 日 本 大 震 災 により 発 生 した 災 害 廃 棄 物 等 ( 災 害 廃 棄 物 は 13 道 県 で 約 2,000 万 ト ン 津 波 堆 積 物 は6 県 で 約 1,100 万 トン 発 生 )の 処 理 については 岩 手 県 及 び 宮 城 県 を 含 めた12 道 県 において 平 成 26 年 3 月 末 までに 処 理 を 完 了 した なお 岩 手 県 及 び 宮 城 県 の 沿 岸 市 町 村 における 災 害 廃 棄 物 の 処 理 実 績 は 図 表 Ⅰ-4のとおりである(P172 に 再 掲 ) 残 る 福 島 県 ( 避 難 区 域 を 除 く)では 現 在 でも 懸 命 な 処 理 が 続 けられており 災 害 廃 棄 物 の 処 理 割 合 は 約 97% 津 波 堆 積 物 についても 概 ね 処 理 を 完 了 している( 平 成 27 年 3 月 末 現 在 ) 今 後 の 復 旧 復 興 に 当 たっては 全 ての 被 災 地 域 で 安 全 安 心 な 生 活 を 取 り 戻 すことが できるよう 迅 速 かつ 着 実 に 施 策 を 実 施 するとともに 環 境 面 での 持 続 可 能 性 の 確 保 とい う 視 点 も 重 視 しつつ 低 炭 素 循 環 自 然 共 生 に 配 慮 した 取 組 の 充 実 を 図 っていくことが 重 要 である 図 表 1-4. 岩 手 県 宮 城 県 沿 岸 市 町 村 の 災 害 廃 棄 物 の 処 理 目 標 と 実 績 出 典 ) 環 境 省 災 害 廃 棄 物 処 理 情 報 サイト 東 日 本 大 震 災 における 災 害 廃 棄 物 処 理 について (http://kouikishori.env.go.jp/disaster_waste/processing/processing_status/index.html) - 5 -

このほか 身 近 な 生 活 環 境 の 実 感 ( 満 足 度 )について 環 境 省 が 実 施 した 調 査 において は 身 近 な 生 活 環 境 ( 大 気 水 土 壌 騒 音 振 動 ごみ 天 候 )について 満 足 と 回 答 した 人 1 の 割 合 が 不 満 足 と 回 答 した 人 2 の 割 合 より 低 くなっている( 図 表 Ⅰ-5) また 国 民 生 活 の 環 境 への 影 響 については 仮 に 世 界 中 の 人 が 日 本 人 と 同 水 準 の 生 活 をし た 場 合 の 環 境 容 量 の 占 有 量 を 示 すエコロジカル フットプリントの 考 え 方 によれば 地 球 2.3 個 分 の 資 源 が 必 要 になるともされている 関 係 府 省 等 は 生 活 環 境 の 満 足 度 向 上 に 取 り 組 むとともに 国 民 の 環 境 意 識 向 上 に 努 め 国 民 生 活 の 環 境 負 荷 低 減 を 図 ることが 重 要 である 1 よい 状 態 だと 思 う(とても 満 足 している) と まぁよい 状 態 だと 思 う(まぁ 満 足 している) の 合 計 2 悪 い 状 態 だと 思 う(とても 不 満 である) と あまりよくないと 思 う( 少 し 不 満 である) の 合 計 図 表 Ⅰ-5. 身 近 な 生 活 環 境 の 実 感 ( 満 足 度 ) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 大 気 の 状 態 1.8 13.4 37.0 34.0 10.9 3.0 水 の 状 態 3.7 21.8 44.2 21.8 5.6 2.9 土 壌 の 状 態 1.8 15.1 50.2 21.9 6.3 4.8 騒 音 振 動 の 状 態 2.6 16.5 45.9 24.6 6.8 3.6 ごみの 状 態 1.7 17.6 40.0 28.1 9.8 2.8 天 候 の 状 態 1.4 9.4 36.1 36.3 13.9 2.9 よい 状 態 だと 思 う(とても 満 足 している) ふつうの 状 態 だと 思 う 悪 い 状 態 だと 思 う(とても 不 満 である) まぁよい 状 態 だと 思 う(まぁ 満 足 している) あまりよくないと 思 う( 少 し 不 満 である) 考 えたことがない 出 典 ) 環 境 省 環 境 にやさしいライフスタイル 実 態 調 査 ( 平 成 26 年 度 調 査 ) から 作 成 これらの 指 標 や 各 個 別 分 野 の 関 係 府 省 等 の 取 組 状 況 を 含 めた 現 状 を 踏 まえると 第 1 回 点 検 以 降 の 環 境 保 全 に 関 する 取 組 は 概 ね 進 捗 をしていることを 確 認 した その 一 方 で 第 1 回 点 検 において 中 央 環 境 審 議 会 が 指 摘 した 事 項 への 対 応 を 含 めて 各 分 野 において 関 係 府 省 等 の 連 携 不 足 や 国 民 への 情 報 提 供 の 不 足 といった 諸 課 題 も 残 存 している 状 況 を 踏 まえ 本 点 検 では 今 回 点 検 した 分 野 ごとに これらの 課 題 や 今 後 の 関 係 者 の 取 組 の 改 善 の 在 り 方 について 幾 つかの 指 摘 を 行 った 今 後 関 係 府 省 等 は これらの 指 摘 を 踏 まえ 更 なる 取 組 を 進 めていくことを 期 待 する その 際 には 環 境 教 育 や 環 境 研 究 技 術 開 発 等 の 複 数 の 府 省 等 が 関 与 する 環 境 保 全 に 関 する 取 組 については 環 境 省 が 中 心 とな って 関 係 府 省 等 と 連 携 を 図 ることが 必 要 である 第 四 次 環 境 基 本 計 画 では 低 炭 素 循 環 自 然 共 生 の 統 合 的 達 成 を 目 標 として 掲 げ さらに 平 成 26 年 7 月 に 中 央 環 境 審 議 会 が 低 炭 素 資 源 循 環 自 然 共 生 政 策 の 統 合 的 アプローチによる 社 会 の 構 築 ~ 環 境 生 命 文 明 社 会 の 創 造 ~ と 題 して 行 った 意 見 具 申 で 低 炭 素 循 環 自 然 共 生 政 策 の 統 合 をより 具 体 化 するとともに 今 後 の 環 境 政 策 の 方 向 性 を 明 らかにした 関 係 者 は 今 回 の 点 検 で 行 った 指 摘 を 解 決 するために 分 野 - 6 -

や 組 織 にとらわれることなく これまで 以 上 に 連 携 協 力 を 行 い 環 境 基 本 計 画 に 示 され た 目 標 の 実 現 に 向 けて 更 なる 取 組 を 進 めることが 重 要 であり その 際 には 上 記 意 見 具 申 の 趣 旨 も 踏 まえた 取 組 がなされることが 期 待 される 前 述 のとおり 我 が 国 は 本 年 COP21 に 向 け 温 室 効 果 ガス 排 出 量 の 削 減 目 標 に 関 する 日 本 の 約 束 草 案 をUNFCCC 事 務 局 に 提 出 し 削 減 目 標 に 関 する 政 府 の 方 針 を 明 らかにした 第 四 次 環 境 基 本 計 画 にもあるとおり 新 たな 地 球 温 暖 化 対 策 の 計 画 を 策 定 し 同 計 画 に 基 づく 対 策 施 策 を 進 めていく 必 要 がある なお このほかにも 政 府 全 体 の 適 応 計 画 の 策 定 については 本 年 3 月 に 中 央 環 境 審 議 会 から 日 本 における 気 候 変 動 による 影 響 の 評 価 に 関 する 報 告 と 今 後 の 課 題 について と 題 する 意 見 具 申 を 行 い その 中 で 気 候 変 動 による 影 響 について 取 りまとめを 行 い あわせて 今 後 の 課 題 を 整 理 したと ころであり これを 受 けて 政 府 において 適 応 計 画 の 検 討 が 行 われている 関 係 府 省 等 は 適 応 計 画 の 策 定 後 その 着 実 な 実 行 に 向 けて 取 り 組 むことが 重 要 である また 昨 今 の 気 候 変 動 問 題 や 災 害 への 対 応 等 の 持 続 可 能 な 社 会 の 構 築 に 向 けて 我 が 国 の 環 境 研 究 及 び 環 境 技 術 開 発 をより 効 果 的 に 推 進 するため 環 境 研 究 環 境 技 術 開 発 の 推 進 戦 略 について ( 平 成 27 年 8 月 10 日 中 央 環 境 審 議 会 答 申 )をとりまとめた この 答 申 も 踏 まえて 環 境 省 が 中 心 となって 関 係 府 省 等 と 連 携 しつつ 環 境 保 全 の 基 盤 となる 研 究 開 発 を 進 展 させていくことが 重 要 である 加 えて 東 日 本 大 震 災 からの 復 旧 復 興 について 政 府 は 平 成 28 年 度 から 平 成 32 年 度 を 復 興 創 生 期 間 としており 今 後 地 方 創 生 のモデルとなるような 復 興 を 目 指 す こととしている 関 係 府 省 等 は こうした 取 組 を 進 めるに 当 たって 環 境 面 での 持 続 可 能 性 にも 配 慮 し 環 境 経 済 社 会 が 統 合 的 に 向 上 する 持 続 可 能 な 地 域 づくりを 進 めていく ことが 重 要 である この 結 果 が 社 会 に 広 く 提 供 され 国 民 の 環 境 行 政 への 理 解 の 一 助 になるとともに 関 係 者 の 取 組 の 改 善 や 後 押 しになることを 期 待 する - 7 -

Ⅱ 第 四 次 環 境 基 本 計 画 の 点 検 の 具 体 的 な 進 め 方 について 1. 毎 年 の 点 検 の 流 れ 第 四 次 環 境 基 本 計 画 の 点 検 は 下 記 の 手 順 で 行 う ( 初 年 の 平 成 24 年 は 点 検 準 備 最 終 年 の 平 成 29 年 は 計 画 の 見 直 しを 実 施 する ) 1 点 検 方 法 等 の 審 議 前 年 秋 ~ 冬 頃 点 検 方 法 重 点 点 検 分 野 重 点 検 討 項 目 等 の 審 議 2 関 係 府 省 の 自 主 的 な 点 検 等 翌 年 1 月 ~3 月 頃 地 方 公 共 団 体 アンケート 調 査 等 4 月 ~ 関 係 府 省 の 自 主 的 点 検 3 中 央 環 境 審 議 会 総 合 政 策 部 会 による 点 検 7 月 頃 までに 総 合 政 策 部 会 及 び 各 重 点 分 野 の 関 連 部 会 による 点 検 ( 地 方 ブロック 別 ヒアリングを 含 む ) 9 月 頃 ~12 月 頃 パブリック コメント 点 検 報 告 書 とりまとめ 点 検 報 告 書 閣 議 報 告 翌 年 度 予 算 概 算 要 求 翌 年 度 政 府 予 算 案 翌 年 度 白 書 の 執 筆 環 境 保 全 経 費 の 見 積 方 針 の 調 整 翌 々 年 度 予 算 の 概 算 要 求 平 成 25 年 の 点 検 方 法 等 の 審 議 については 平 成 25 年 4 月 に 決 定 2. 重 点 点 検 分 野 並 びに 復 旧 復 興 及 び 汚 染 回 復 等 効 果 的 に 点 検 を 実 施 するため 9つの 重 点 分 野 及 び 復 旧 復 興 汚 染 回 復 等 の 分 野 から 重 点 的 に 点 検 を 行 う 分 野 を 重 点 点 検 分 野 として 選 定 し 特 に 焦 点 を 当 てて 審 議 を 行 う 重 点 検 討 項 目 を 設 定 している 重 点 分 野 名 等 H25 H26 H27 H28 1 経 済 社 会 のグリーン 化 とグリーン イノベーションの 推 進 2 国 際 情 勢 に 的 確 に 対 応 した 戦 略 的 取 組 の 推 進 3 持 続 可 能 な 社 会 を 実 現 するための 地 域 づくり 人 づくり 基 盤 整 備 の 推 進 4 地 球 温 暖 化 に 関 する 取 組 5 生 物 多 様 性 の 保 全 及 び 持 続 可 能 な 利 用 に 関 する 取 組 6 物 質 循 環 の 確 保 と 循 環 型 社 会 の 構 築 のための 取 組 7 水 環 境 保 全 に 関 する 取 組 8 大 気 環 境 保 全 に 関 する 取 組 9 包 括 的 な 化 学 物 質 対 策 の 確 立 と 推 進 のための 取 組 復 旧 復 興 汚 染 回 復 等 - 8 -

Ⅲ 重 点 点 検 分 野 等 の 点 検 1. 経 済 社 会 のグリーン 化 とグリーン イノベーションの 推 進 重 点 検 討 項 目 1: 経 済 社 会 のグリーン 化 経 済 社 会 のグリーン 化 に 向 けては 事 業 者 の 環 境 に 取 り 組 む 能 力 の 向 上 や 環 境 金 融 の 拡 大 環 境 配 慮 型 の 商 品 サービスや 事 業 者 が 評 価 選 択 されることの 促 進 等 が 必 要 とな る 特 に 事 業 者 が 物 品 等 を 製 造 提 供 する 際 により 高 い 環 境 性 能 を 目 指 すことや 環 境 対 応 に 際 しての 経 済 的 インセンティブと 社 会 的 責 任 が 重 要 であるとの 観 点 から 以 下 の a)からc)の 項 目 について 関 係 行 政 機 関 の 取 組 状 況 を 確 認 した a) 環 境 配 慮 の 先 進 性 を 訴 求 差 別 化 するための 開 発 目 標 となり 得 る より 高 い 環 境 性 能 に 基 づく 基 準 (プレミアム 基 準 )に 係 る 国 の 取 組 ( 国 によるプレミアム 基 準 の 活 用 状 況 を 含 む) b) 国 が 事 業 者 に 対 して 行 う ISO14001 やISO26000 等 を 通 じた 環 境 課 題 への 重 点 的 な 対 応 の 促 進 の 取 組 及 び 当 該 対 応 の 情 報 開 示 の 促 進 の 取 組 並 びに 当 該 対 応 を 行 う 事 業 者 がNPO 等 に 評 価 選 択 されるための 国 による 普 及 促 進 の 取 組 c) 機 関 投 資 家 等 に 対 する 社 会 的 責 任 投 資 (SRI)や 環 境 社 会 ガバナンス(E SG) 投 資 等 の 環 境 投 資 の 拡 大 に 係 る 取 組 (1) 環 境 基 本 計 画 における 施 策 の 基 本 的 方 向 グリーン 化 がより 一 層 進 められた 経 済 社 会 において 各 主 体 の 活 動 が 環 境 負 荷 を 出 来 る 限 り 削 減 した 持 続 可 能 なものとなるためには 環 境 配 慮 を 実 施 している 事 業 者 が 便 益 を 享 受 できる 基 盤 の 整 備 をさらに 進 める 必 要 がある そのほか 環 境 金 融 の 拡 大 によ り 資 金 の 流 れを 持 続 可 能 な 社 会 に 寄 与 するものにする 必 要 がある (2) 現 状 と 取 組 状 況 国 は 環 境 の 価 値 が 市 場 において 適 切 に 評 価 されるよう 政 策 を 企 画 立 案 実 施 し 市 場 では 供 給 されない 公 共 的 な 財 やサービスを 安 定 に 供 給 することが 必 要 である 具 体 的 には ルールの 設 定 科 学 的 知 見 や 基 礎 的 な 技 術 の 基 盤 の 整 備 政 府 調 達 などにおける モデル 的 取 組 の 実 施 事 業 者 としての 率 先 実 行 各 主 体 間 の 調 整 連 携 促 進 といった 役 割 を 果 たし 各 主 体 の 市 場 での 取 組 を 支 援 することが 必 要 である このような 観 点 の 下 に 以 下 のような 取 組 を 行 っており これらに 関 連 する 現 状 は 以 下 のとおりである a) 環 境 配 慮 の 先 進 性 を 訴 求 差 別 化 するための 開 発 目 標 となり 得 る より 高 い 環 境 性 能 に 基 づく 基 準 (プレミアム 基 準 )に 係 る 国 の 取 組 ( 国 によるプレミアム 基 準 の 活 用 状 況 を 含 む) - 9 -

現 状 平 成 25 年 度 における 国 等 の 機 関 の 特 定 調 達 物 品 等 の 調 達 実 績 は 公 共 工 事 分 野 を 除 く199 品 目 中 189 品 目 (95.0%)において 判 断 の 基 準 を 満 たす 物 品 等 が95% 以 上 の 割 合 で 調 達 されている 1 また 製 品 やサービスを 購 入 する 際 に 環 境 を 考 慮 し 必 要 性 を よく 考 え 環 境 への 負 荷 ができるだけ 少 ないものを 選 んで 購 入 するグリーン 購 入 につ いて 地 方 公 共 団 体 のうち 組 織 的 に 取 り 組 んでいる ものの 割 合 は 約 69%( 平 成 26 年 度 ) 2 であり 上 場 企 業 のうち 環 境 配 慮 を 考 慮 した 原 材 料 等 物 品 サービス 等 の 選 定 を 実 施 している ものの 割 合 は 約 80%( 平 成 25 年 度 ) 3 である 一 方 で 国 等 による 環 境 物 品 等 の 調 達 の 推 進 等 に 関 する 法 律 ( 平 成 12 年 法 律 第 100 号 以 下 グリーン 購 入 法 という )の 特 定 調 達 品 目 の 中 には 必 ずしも 環 境 性 能 の 観 点 から 市 場 において 先 駆 的 な 基 準 とは 言 えない 品 目 もあることから 環 境 配 慮 の 先 進 性 を 訴 求 差 別 化 するための 開 発 目 標 となり 得 る より 高 い 環 境 性 能 に 基 づ く プレミアム 基 準 に 係 る 国 の 取 組 を 進 めるため 平 成 25 年 3 月 に 環 境 省 が プレ ミアム 基 準 策 定 ガイドライン を 策 定 した 現 在 プレミアム 基 準 を 含 む 調 達 方 針 の 策 定 数 は18 府 省 庁 等 となっている 1 環 境 省 が 実 施 した 平 成 25 年 度 国 等 の 機 関 によるグリーン 購 入 の 実 績 及 びその 環 境 負 荷 低 減 効 果 等 によ る 2 環 境 省 が 実 施 した 平 成 26 年 度 地 方 公 共 団 体 のグリーン 購 入 法 環 境 配 慮 契 約 法 及 び 環 境 配 慮 促 進 法 に 関 するアンケート 調 査 で 紙 類 や 文 具 類 各 分 野 においてどれか 一 つでもグリーン 購 入 を 組 織 的 に 取 り 組 んで いると 回 答 した 地 方 公 共 団 体 の 割 合 ( 調 達 方 針 に 基 づき 組 織 的 に 取 り 組 んでいる 割 合 と 調 達 方 針 等 に 基 づくものではないが 組 織 的 に 取 り 組 んでいる 割 合 の 合 計 ) 3 環 境 省 が 実 施 した 平 成 26 年 度 環 境 にやさしい 企 業 行 動 調 査 による 取 組 状 況 プレミアム 基 準 の 活 用 による 市 場 の 更 なるグリーン 化 ( 環 境 省 ) 本 施 策 は 環 境 配 慮 の 先 進 性 を 訴 求 差 別 化 するための 開 発 目 標 となり 得 る より 高 い 環 境 性 能 に 基 づく 基 準 (プレミアム 基 準 )を 国 等 の 機 関 が 設 定 すること により 市 場 の 更 なるグリーン 化 を 図 るものである なお グリーン 購 入 法 に 基 づく 環 境 物 品 等 の 調 達 の 推 進 に 関 する 基 本 方 針 については 当 該 特 定 調 達 品 目 に 該 当 する 物 品 等 の 製 造 等 に 関 する 技 術 及 び 需 給 の 動 向 等 を 勘 案 する 必 要 があ ることから 計 画 的 に 見 直 しを 行 っており 特 定 調 達 品 目 の 市 場 での 普 及 状 況 や 技 術 動 向 等 についての 調 査 を 行 い 実 用 性 についての 確 認 を 行 っている 環 境 省 においては 平 成 25 年 3 月 に 策 定 した プレミアム 基 準 策 定 ガイドライ ン を 考 慮 した 調 達 方 針 を 毎 年 度 策 定 しており それに 基 づく 調 達 を 実 施 してい る また 平 成 26 年 度 から 各 府 省 庁 等 におけるプレミアム 基 準 策 定 状 況 を 確 認 しており 18 府 省 庁 等 ( 環 境 省 を 含 む)においてプレミアム 基 準 を 含 む 調 達 方 針 が 策 定 されている 今 後 は 引 き 続 き 各 府 省 庁 等 におけるプレミアム 基 準 策 定 状 況 を 確 認 する - 10 -

また 国 等 の 機 関 がプレミアム 基 準 を 策 定 した 内 容 について 市 場 における 対 応 状 況 や 技 術 開 発 の 動 向 等 に 鑑 み 適 宜 グリーン 購 入 法 に 基 づく 環 境 物 品 等 の 調 達 の 推 進 に 関 する 基 本 方 針 等 へ 反 映 することを 通 じて 市 場 の 更 なるグリーン 化 を 推 進 する b) 国 が 事 業 者 に 対 して 行 う ISO14001 やISO26000 等 を 通 じた 環 境 課 題 への 重 点 的 な 対 応 の 促 進 の 取 組 及 び 当 該 対 応 の 情 報 開 示 の 促 進 の 取 組 並 びに 当 該 対 応 を 行 う 事 業 者 がNPO 等 に 評 価 選 択 されるための 国 による 普 及 促 進 の 取 組 現 状 国 際 標 準 化 機 構 (ISO)の 環 境 マネジメントシステム(EMS)であるISO 14001 の 登 録 事 業 者 数 は 近 年 2 万 件 程 度 で 推 移 しており 横 ばいの 状 態 が 続 いている ( 図 表 Ⅲ-1-1) その 一 方 で 環 境 省 が 策 定 した 中 小 事 業 者 向 けの 環 境 マネジメ ントシステム(EMS)であるエコアクション 21 の 認 証 登 録 事 業 者 数 について は 認 証 登 録 制 度 の 始 まった 平 成 16 年 度 以 降 増 加 傾 向 にあり 平 成 26 年 度 の 認 証 登 録 事 業 者 数 は7,554 件 となったが ここ 数 年 は 伸 び 悩 んでいる( 図 表 Ⅲ-1-2) また 環 境 にやさしい 企 業 行 動 調 査 によると 環 境 報 告 書 を 作 成 公 表 して いる 企 業 は 上 場 企 業 では 回 答 企 業 の 約 69% 非 上 場 企 業 では 回 答 企 業 の 約 26%が 作 成 公 表 しており 前 年 度 に 比 べ 若 干 の 減 少 となっている( 図 表 Ⅲ-1-3) - 11 -

図 表 Ⅲ-1-1.ISO14001の 登 録 事 業 者 数 注 認 定 先 認 証 機 関 から 提 供 されたデータを 基 に 公 益 財 団 法 人 日 本 適 合 性 認 定 協 会 ウェブサイトに 公 表 された 認 証 組 織 件 数 出 典 ) 公 益 団 法 人 日 本 適 合 性 認 定 協 会 提 供 資 料 から 作 成 図 表 Ⅲ-1-2.エコアクション21の 認 証 登 録 事 業 者 数 ( 件 ) 8,000 7,308 7,516 7,554 6,971 7,000 6,127 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 4,382 3,256 2,215 1,431 728 155 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 ( 年 度 ) 注 データは 平 成 27 年 5 月 末 現 在 の 値 である 出 典 ) 一 般 財 団 法 人 持 続 性 推 進 機 構 エコアクション 21 中 央 事 務 局 ウェブサイト エコアクション 21 認 証 登 録 制 度 の 実 施 状 況 (2015 年 5 月 末 現 在 ) から 作 成 - 12 -

図 表 Ⅲ-1-3. 環 境 報 告 書 を 作 成 公 表 している 企 業 の 割 合 (%) 80 70 71.1 69.4 60 50 45.3 47 51.8 48.9 51.6 54.6 56 59.5 40 30 20 10 38.7 26.6 17 31.7 20.8 34.7 24.6 37.8 35.9 28 26.9 38.3 29.3 35.9 36.5 36.4 24.7 25.9 24.4 44.3 31.5 39.6 25.5 0 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 ( 年 度 ) 上 場 企 業 非 上 場 企 業 全 体 注 1 環 境 報 告 書 には CSR 報 告 書 持 続 性 報 告 書 等 の 一 部 として 作 成 したものも 含 まれている 注 2 平 成 23 年 度 調 査 までは 東 京 大 阪 及 び 名 古 屋 証 券 取 引 所 1 部 及 び2 部 上 場 企 業 と 従 業 員 500 人 以 上 の 非 上 場 企 業 及 び 営 業 所 を 対 象 とした 調 査 であったが 平 成 24 年 度 からはこのうち 3,000 社 を 標 本 として 抽 出 して 調 査 を 行 った 平 成 24 年 度 以 降 の 有 効 回 答 数 は 以 下 のとおりである 平 成 24 年 度 上 場 企 業 :374 社 非 上 場 企 業 :787 社 平 成 25 年 度 上 場 企 業 :483 社 非 上 場 企 業 :1,013 社 注 3 平 成 24 年 度 のみ 調 査 票 中 の 全 ての 設 問 に 回 答 した 者 を 有 効 回 答 とし その 者 のうちの 回 答 者 をもって 割 合 を 計 算 している 出 典 ) 環 境 省 平 成 25 年 度 環 境 にやさしい 企 業 行 動 調 査 調 査 結 果 から 作 成 取 組 状 況 環 境 経 営 環 境 情 報 開 示 の 促 進 ( 環 境 省 ) 本 施 策 は 環 境 課 題 への 重 点 的 な 対 応 のためには 全 ての 事 業 者 のグリーン 化 が 必 要 である 一 方 で 中 堅 中 小 企 業 のグリーン 化 が 十 分 に 進 んでいないことを 踏 ま え PDCAサイクルを 活 用 し 環 境 への 取 組 を 継 続 的 かつ 効 果 的 に 行 う エコア クション21 による 環 境 報 告 書 の 作 成 公 表 等 の 促 進 のほか 以 下 の 施 策 を 行 う ものである これらの 施 策 により 当 該 事 業 者 が 投 資 家 NPO 等 のステークホ ルダーに 評 価 選 択 され 環 境 分 野 への 投 資 が 促 進 されることを 通 じて 経 済 社 会 のグリーン 化 を 図 る エコアクション21を 含 むEMS 促 進 施 策 の 一 環 として 平 成 26 年 度 に 中 小 事 業 者 が 無 理 なくEMS 構 築 に 着 手 できるプログラムである エコアクショ ン21CO 2 削 減 プログラム の 実 証 事 業 に 着 手 し 245 事 業 者 の 参 加 を 得 ており 平 成 27 年 度 以 降 にエコアクション21 認 証 を 取 得 する 見 込 みである 環 境 情 報 開 示 については 平 成 25 年 度 は 平 成 24 年 度 に 改 訂 を 行 った 環 境 報 告 の 指 針 である 環 境 報 告 ガイドライン の 普 及 のため ウェブサイトでの - 13 -

公 表 や 環 境 関 連 イベント セミナーでの 公 表 URL 案 内 の 配 布 等 を 行 った 平 成 26 年 度 は 環 境 情 報 利 用 者 の 多 様 化 に 対 応 するため 環 境 報 告 書 に 係 る 信 頼 性 向 上 のための 具 体 的 手 法 を 解 説 した 環 境 報 告 書 に 係 る 信 頼 性 向 上 の 手 引 等 の 改 訂 を 行 い 公 表 した 優 れた 環 境 報 告 書 等 を 表 彰 し その 質 の 向 上 を 図 る 環 境 コミュニケーシ ョン 大 賞 の 応 募 総 数 は 平 成 26 年 度 に307 作 品 となっており 前 年 度 に 比 べ33 作 品 増 加 している 平 成 25 年 度 に 環 境 情 報 開 示 基 盤 整 備 事 業 として 投 資 家 等 が 企 業 の 環 境 情 報 を 入 手 容 易 かつ 比 較 可 能 な 形 で 利 用 できる 開 示 基 盤 の 整 備 に 着 手 した 本 基 盤 は 拡 張 可 能 な 事 業 報 告 言 語 (XBRL) を 採 用 しており 将 来 的 に は 環 境 情 報 以 外 の 非 財 務 情 報 の 開 示 基 盤 としても 活 用 可 否 の 実 証 を 行 う 予 定 である 平 成 26 年 度 は 約 130 社 の 企 業 金 融 機 関 等 が 参 加 し システムの 技 術 的 課 題 や 記 載 内 容 の 検 証 改 善 を 行 った 今 後 は エコアクション21については エコアクション21CO 2 削 減 プログラム の 実 施 等 により 認 知 度 向 上 と 普 及 拡 大 を 行 う 環 境 情 報 開 示 については 環 境 コミュニケーション 大 賞 の 活 性 化 を 行 い 社 会 にアピールする 機 会 を 一 層 増 やす また 投 資 情 報 として 環 境 情 報 等 のニーズが 高 まりつつあることを 踏 まえ 情 報 開 示 基 盤 の 整 備 構 築 を 進 めていく XMLベースのコンピューター 言 語 で 金 融 商 品 取 引 法 に 基 づく 有 価 証 券 報 告 書 等 の 開 示 書 類 に 関 する 電 子 開 示 システム (EDINET) 等 の 財 務 報 告 開 示 基 盤 で 幅 広 く 活 用 されている 経 済 社 会 における 生 物 多 様 性 の 主 流 化 に 向 けた 国 内 施 策 の 調 査 検 討 ( 環 境 省 ) 本 施 策 は 平 成 32 年 (2020 年 )までの 生 物 多 様 性 に 関 する 国 際 目 標 として 生 物 多 様 性 第 10 回 締 約 国 会 議 (COP10)で 採 択 された 愛 知 目 標 の 達 成 に 向 け 経 済 社 会 における 生 物 多 様 性 の 保 全 と 持 続 可 能 な 利 用 の 主 流 化 を 図 るべく 多 く の 業 種 に 共 通 する 一 般 的 な 指 針 である 生 物 多 様 性 民 間 参 画 ガイドライン ( 平 成 21 年 度 発 行 )の 普 及 を 図 るものである また 国 内 外 の 先 進 的 な 取 組 事 例 を 収 集 し 事 業 者 や 消 費 者 に 必 要 とされる 具 体 的 な 取 組 を 促 すとともに 行 動 を 促 進 するために 必 要 な 措 置 を 検 討 しつつ 情 報 発 信 や 普 及 啓 発 を 図 る 事 業 者 が 本 指 針 に 基 づく 行 動 に 取 り 組 むことで 企 業 ブランドの 向 上 新 たな 顧 客 の 獲 得 等 の 効 果 が 期 待 される 平 成 25 年 度 は 事 業 者 による 取 組 の 評 価 手 法 の 検 討 地 方 公 共 団 体 による 事 業 者 との 連 携 状 況 に 関 する 情 報 収 集 事 業 者 の 取 組 促 進 策 の 検 討 意 見 交 換 会 の 開 催 国 際 的 な 動 向 の 把 握 事 業 者 向 けの 普 及 啓 発 資 料 の 作 成 等 を 実 施 した 平 成 26 年 度 は 事 業 者 や 事 業 者 団 体 等 の 先 進 的 模 範 的 な 取 組 事 例 を 収 集 したほか 意 見 交 換 会 においてビジネスセクターが 目 指 すべき 将 来 像 や 各 主 体 に 期 待 される 取 組 例 を 取 りまとめ これらの 結 果 を 冊 子 生 物 多 様 性 に 関 する 民 間 参 画 に 向 け た 日 本 の 取 組 及 び 別 冊 事 例 集 として 情 報 発 信 した また 事 業 者 団 体 を 対 象 と した 生 物 多 様 性 に 関 する 行 動 指 針 作 成 等 の 促 進 方 策 の 検 討 や COP12 を 始 め - 14 -

国 際 的 な 動 向 を 把 握 して 情 報 発 信 した これらの 取 組 の 結 果 以 下 のとおり プ ロジェクト 数 等 が 着 実 に 増 加 するなど 効 果 が 現 れている 愛 知 目 標 の 達 成 に 貢 献 するプロジェクトを 登 録 する にじゅうまるプロジ ェクト の 登 録 件 数 のうち 主 に 事 業 者 や 事 業 者 団 体 によるプロジェクト 数 平 成 25 年 度 末 時 点 :43 件 平 成 26 年 度 末 時 点 :72 件 生 物 多 様 性 に 取 り 組 む 企 業 団 体 である 生 物 多 様 性 民 間 参 画 パートナーシ ップ の 参 加 団 体 数 平 成 22 年 10 月 時 点 :424 団 体 平 成 25 年 10 月 時 点 :504 団 体 平 成 27 年 3 月 時 点 :509 団 体 生 物 多 様 性 民 間 参 画 パートナーシップ 参 加 団 体 で 生 物 多 様 性 を 経 営 理 念 等 に 盛 り 込 んでいる 割 合 平 成 22 年 10 月 時 点 :50%( 回 答 数 145 団 体 ) 平 成 25 年 10 月 時 点 :92%( 回 答 数 117 団 体 ) 平 成 26 年 10 月 時 点 :93%( 回 答 数 124 団 体 ) なお 事 業 者 等 が 行 う 優 れた 取 組 については 国 連 生 物 多 様 性 の 10 年 日 本 委 員 会 (UNDB-J)が 実 施 する 生 物 多 様 性 アクション 大 賞 等 の 表 彰 制 度 を 通 じ て 適 切 な 評 価 が 行 われている 平 成 27 年 度 は これまでの 成 果 を 活 用 しつつ 事 業 者 の 民 間 参 画 を 促 進 するた めのシンポジウムを 全 国 3か 所 で 開 催 するほか 事 業 者 団 体 の 生 物 多 様 性 に 関 す る 行 動 指 針 作 成 等 を 促 進 するためのモデル 事 業 の 実 施 や 手 引 きの 作 成 を 行 うなど 愛 知 目 標 の 達 成 に 向 けた 更 なる 施 策 の 実 施 を 予 定 している 今 後 は 引 き 続 き 先 進 的 模 範 的 な 取 組 事 例 の 収 集 等 を 行 い 生 物 多 様 性 民 間 参 画 ガイドライン と 併 せて 普 及 を 進 めることで 個 々の 事 業 者 によるサプラ イチェーンも 考 慮 した 自 主 的 な 取 組 の 促 進 を 図 るとともに 事 業 者 間 及 び 多 様 な 主 体 間 の 連 携 協 働 を 促 進 する c) 機 関 投 資 家 等 に 対 する 社 会 的 責 任 投 資 (SRI)や 環 境 社 会 ガバナンス(E SG) 投 資 等 の 環 境 投 資 の 拡 大 に 係 る 取 組 現 状 公 募 SRI 投 資 信 託 の 純 資 産 残 高 は 平 成 19 年 をピークに 減 少 傾 向 にあり 平 成 27 年 3 月 時 点 で 約 2,422 億 円 となっている その 一 方 で 近 年 の 日 本 のSRI 市 場 では 社 会 貢 献 型 債 券 ( 個 人 向 け)の 割 合 が 増 加 しており 公 募 SRI 投 資 信 託 と 社 会 貢 献 型 債 券 ( 個 人 向 け)の 合 計 値 でみると 平 成 27 年 3 月 時 点 のSRI 市 場 残 高 は 約 8,660 億 円 である( 図 表 Ⅲ-1-4) 金 融 機 関 から 成 る 環 境 金 融 行 動 原 則 起 草 委 員 会 がとりまとめた 環 境 金 融 に 関 するガ - 15 -

イドラインである 持 続 可 能 な 社 会 の 形 成 に 向 けた 金 融 行 動 原 則 (21 世 紀 金 融 行 動 原 則 ) の 署 名 機 関 数 は 平 成 23 年 12 月 の 策 定 以 降 一 貫 して 増 加 しており 平 成 27 年 3 月 時 点 で193 機 関 となっている( 図 表 Ⅲ-1-5) また 日 本 の 環 境 産 業 の 市 場 規 模 は 平 成 25 年 に 全 体 で90 兆 円 を 超 え 過 去 最 大 と なっており 環 境 産 業 の 市 場 規 模 は 平 成 21 年 に 一 度 落 ち 込 んだものの その 後 は 拡 大 傾 向 にある また 国 内 産 業 に 環 境 産 業 が 占 める 比 率 は 一 貫 して 増 加 しており 平 成 25 年 には 約 10%となっている 環 境 産 業 が 我 が 国 の 経 済 に 与 える 影 響 が 大 きくな ってきているものと 考 えられる( 図 表 Ⅲ-1-6) - 16 -

図 表 Ⅲ-1-4.SRI 市 場 残 高 及 び 公 募 投 資 残 高 の 推 移 ( 億 円 ) 12,000 10,000 社 会 貢 献 型 債 券 ( 個 人 向 け) 公 募 SRI 投 信 公 募 SRI 投 信 のファンド 本 数 ( 右 軸 ) ( 本 ) 100 90 80 8,000 70 60 6,000 50 4,000 40 30 2,000 20 10 0 H11 年 9 月 H11 年 12 月 H12 年 3 月 H12 年 6 月 H12 年 9 月 H12 年 12 月 H13 年 3 月 H13 年 6 月 H13 年 9 月 H13 年 12 月 H14 年 3 月 H14 年 6 月 H14 年 9 月 H14 年 12 月 H15 年 3 月 H15 年 6 月 H15 年 9 月 H15 年 12 月 H16 年 3 月 H16 年 6 月 H16 年 9 月 H16 年 12 月 H17 年 3 月 H17 年 6 月 H17 年 9 月 H17 年 12 月 H18 年 3 月 H18 年 6 月 H18 年 9 月 H18 年 12 月 H19 年 3 月 H19 年 6 月 H19 年 9 月 H19 年 12 月 H20 年 3 月 H20 年 6 月 H20 年 9 月 H20 年 12 月 H21 年 3 月 H21 年 6 月 H21 年 9 月 H21 年 12 月 H22 年 3 月 H22 年 6 月 H22 年 9 月 H22 年 12 月 H23 年 3 月 H23 年 6 月 H23 年 9 月 H23 年 12 月 H24 年 3 月 H24 年 6 月 H24 年 9 月 H24 年 12 月 H25 年 3 月 H25 年 6 月 H25 年 9 月 H25 年 12 月 H26 年 3 月 H26 年 6 月 H26 年 9 月 H26 年 12 月 H27 年 3 月 0 注 1 NPO 法 人 社 会 的 責 任 投 資 フォーラム(JSIF)によるSRIの 基 準 により 広 義 のSRI(Broa d-sri) を 以 下 の 二 つの 原 則 を 満 たすものと 考 え それを 基 準 として 該 当 する 投 信 を SRI 投 信 として 集 計 している 第 一 原 則 : 最 終 的 な 資 金 の 供 給 者 1 2 の 意 思 が 確 認 できる 広 い 意 味 での 投 資 第 二 原 則 : 投 資 プロセスでESG( 環 境 社 会 企 業 統 治 )の 一 つ 以 上 を 考 慮 1 年 金 等 を 含 む 2 広 い 意 味 での 投 資 とは 通 常 の 株 式 債 券 投 資 信 託 といった 有 価 証 券 等 への 投 資 に 加 え 形 式 的 には 出 資 や 融 資 の 形 をとるが 実 質 的 には 資 金 の 供 給 者 からは 投 資 に 近 いと 考 えられる 融 資 等 ( 市 民 風 車 への 出 資 コミュニティ 投 資 など)も 含 む 注 2 ハイブリッド 型 投 信 ( 例 えば 株 式 運 用 (SRI)50% 債 券 運 用 ( 非 SRI)50% で 運 用 される 投 信 )につい ては 非 SRI 分 を 控 除 して 算 出 出 典 )JSIF 公 募 SRI 投 信 の 純 資 産 残 高 とファンド 本 数 推 移 及 び 社 会 貢 献 型 債 券 の 累 計 販 売 額 と 債 券 本 数 推 移 ( 個 人 向 け) から 作 成 ( 参 考 ) 公 募 投 資 信 託 の 純 資 産 残 高 及 びファンド 本 数 推 移 ( 億 円 ) 1,200,000 ( 本 ) 6,000 1,000,000 公 募 投 資 信 託 の 純 資 産 残 高 ファンド 本 数 ( 右 軸 ) 5,000 800,000 4,000 600,000 3,000 400,000 2,000 200,000 1,000 0 0 H11 年 9 月 H12 年 3 月 H12 年 9 月 H13 年 3 月 H13 年 9 月 H14 年 3 月 H14 年 9 月 H15 年 3 月 H15 年 9 月 H16 年 3 月 H16 年 9 月 H17 年 3 月 H17 年 9 月 H18 年 3 月 H18 年 9 月 H19 年 3 月 H19 年 9 月 H20 年 3 月 H20 年 9 月 H21 年 3 月 H21 年 9 月 H22 年 3 月 H22 年 9 月 H23 年 3 月 H23 年 9 月 H24 年 3 月 H24 年 9 月 H25 年 3 月 H25 年 9 月 H26 年 3 月 H26 年 9 月 H27 年 3 月 出 典 ) 一 般 社 団 法 人 投 資 信 託 協 会 公 募 投 資 信 託 の 資 産 増 減 状 況 ( 実 額 ) 総 合 計 ( 株 式 投 信 + 公 社 債 投 信 ) ( 平 成 11 年 9 月 ~ 平 成 27 年 3 月 )から 作 成 - 17 -

図 表 Ⅲ-1-5. 持 続 可 能 な 社 会 の 形 成 に 向 けた 金 融 行 動 原 則 (21 世 紀 金 融 行 動 原 則 ) 署 名 金 融 機 関 数 ( 機 関 数 ) 200 180 160 140 120 100 80 60 40 20 177 186 189 193 0 H24 年 3 月 H25 年 3 月 H26 年 3 月 H27 年 3 月 出 典 ) 環 境 省 環 境 配 慮 経 営 ポータルサイト 21 世 紀 金 融 行 動 原 則 から 作 成 図 表 Ⅲ-1-6. 環 境 産 業 の 市 場 規 模 と 全 産 業 に 占 める 環 境 産 業 市 場 規 模 の 割 合 < 市 場 規 模 > 1,000,000 約 93 兆 900,000 800,000 700,000 市 場 規 模 ( 億 円 ) 600,000 500,000 400,000 自 然 環 境 保 全 廃 棄 物 処 理 資 源 有 効 利 用 地 球 温 暖 化 対 策 環 境 汚 染 防 止 300,000 200,000 100,000 0 2000 H12 H13 2001 2002 H14 2003 H15 2004 H16 2005 H17 2006 H18 2007 H19 2008 H20 2009 H21 2010 H22 2011 H23 2012 H24 H25 2013 ( 年 ) < 全 産 業 に 占 める 割 合 > 10.0% 10.1% 6.2% 5.0% 環 境 産 業 比 率 ( 市 場 規 模 ) 0.0% H12 H13 H14 H15 H16H17 H18 H19H20 H21 H22H23 H24 H25 ( 年 ) 注 1 環 境 産 業 の 市 場 規 模 は 原 則 として 国 内 にある 環 境 産 業 にとっての 内 外 市 場 規 模 ( 売 上 ベース) を 前 提 の 考 え 方 とし 国 内 で 生 産 された 製 品 国 内 で 実 施 されたサービスの 生 産 者 価 格 を 市 場 規 模 として 算 出 して 推 計 を 行 った ただし データの 制 約 のため 一 部 購 入 者 価 格 を 基 準 にしているものや 輸 入 を 含 むものも 存 在 する 注 2 環 境 産 業 と 国 内 全 産 業 との 比 較 は 環 境 産 業 市 場 規 模 と 全 産 業 の 産 出 額 ( 名 目 値 SNA 経 済 活 動 別 財 貨 サービス 産 出 表 (V 表 )( 名 目 ) の 値 を 使 用 ) との 比 較 による 推 計 出 典 ) 環 境 省 環 境 産 業 の 市 場 規 模 雇 用 規 模 等 に 関 する 報 告 書 から 作 成 - 18 -

取 組 状 況 環 境 金 融 の 拡 大 ( 環 境 省 ) 本 施 策 は 環 境 等 の 非 財 務 情 報 を 投 資 分 析 や 投 資 判 断 に 反 映 させるESG 投 資 を 始 め 環 境 に 配 慮 した 金 融 ( 環 境 金 融 )の 拡 大 を 図 ることにより 資 金 の 流 れを 持 続 可 能 な 社 会 の 形 成 に 寄 与 するものへと 変 え 経 済 社 会 のグリーン 化 を 促 進 するものである 具 体 的 には 以 下 の 施 策 を 行 っている 持 続 可 能 な 社 会 の 形 成 に 向 けた 金 融 行 動 原 則 平 成 23 年 度 に 金 融 機 関 のイニシアティブにより 策 定 した 持 続 可 能 な 社 会 の 形 成 に 向 けた 金 融 行 動 原 則 の 活 動 を 事 務 局 として 支 援 しており 平 成 26 年 度 は5つのワーキンググループにおいて 計 14 回 の 会 合 が 開 催 されたほか 平 成 27 年 3 月 には 署 名 金 融 機 関 が 一 同 に 会 する 第 4 回 総 会 が 開 催 され 環 境 金 融 に 関 する 最 新 情 報 の 共 有 等 が 図 られた( 平 成 26 年 度 末 現 在 の 署 名 金 融 機 関 :193 機 関 ) 今 後 は ESG 投 資 の 促 進 に 向 け 持 続 可 能 な 社 会 の 形 成 に 向 けた 金 融 行 動 原 則 の 活 動 の 更 なる 発 展 を 図 りながら 機 関 投 資 家 や 資 産 運 用 機 関 等 の 意 識 醸 成 ノウハウの 共 有 向 上 等 に 取 り 組 む 環 境 情 報 開 示 基 盤 整 備 事 業 (P14 の 再 掲 のため 内 容 は 省 略 ) 地 域 低 炭 素 投 資 促 進 ファンド 等 再 生 可 能 エネルギー 等 の 環 境 分 野 に 民 間 投 資 を 呼 び 込 むため 国 が 基 金 を 造 成 し 一 定 の 採 算 性 収 益 性 が 見 込 まれる 低 炭 素 化 プロジェクトに 対 し 出 資 に よる 支 援 を 行 う 地 域 低 炭 素 投 資 促 進 ファンド や 環 境 に 配 慮 した 融 資 に 対 する 利 子 補 給 事 業 を 実 施 している 地 域 低 炭 素 投 資 促 進 ファンドについては 平 成 26 年 度 末 ( 公 表 ベース)までに 出 資 決 定 14 件 合 計 約 35 億 円 の 出 資 上 限 額 (コミットメント 額 )を 設 定 した また 利 子 補 給 事 業 では 平 成 25 年 度 22 件 平 成 26 年 度 61 件 の 融 資 案 件 を 支 援 した 今 後 は 地 域 低 炭 素 投 資 促 進 ファンド 等 による 支 援 を 拡 充 し 民 間 の 低 炭 素 投 融 資 の 更 なる 拡 大 を 図 る グリーン 投 資 に 関 する 情 報 開 示 再 生 可 能 エネルギーファンド 等 の 金 融 商 品 に 関 し 幅 広 い 投 資 家 による 投 資 の 促 進 のために 必 要 な 情 報 開 示 の 在 り 方 について 検 討 を 行 い 平 成 27 年 4 月 に 再 エネ 分 野 への 投 資 判 断 に 有 用 な 情 報 等 を 整 理 した グリーン 投 資 に 関 する 情 報 開 示 について( 報 告 ) を 公 表 した 今 後 は グリーン 投 資 分 野 への 更 なる 投 資 拡 大 を 目 指 し 温 暖 化 対 策 等 の 環 境 に 配 慮 した 事 業 を 対 象 とした 債 券 であるグリーンボンド 等 の 拡 大 が 期 待 でき る 分 野 の 調 査 検 討 を 進 める 環 境 報 告 書 の 効 果 的 な 情 報 発 信 に 関 する 調 査 事 業 ( 経 済 産 業 省 ) 本 施 策 は ウェブサイト 環 境 報 告 書 プラザ を 運 営 し 企 業 団 体 等 が 発 信 す - 19 -

る 情 報 を 蓄 積 公 開 することで 国 民 投 資 家 金 融 機 関 等 が 企 業 団 体 等 の 環 境 負 荷 や 環 境 影 響 等 に 対 する 取 組 に 係 る 情 報 に 容 易 にアクセスできる 場 を 提 供 し 環 境 情 報 を 勘 案 した 投 資 の 拡 大 を 促 すものである 同 サイトに 掲 載 している 環 境 報 告 書 等 は 平 成 25 年 度 は 851 社 平 成 26 年 度 は 830 社 であり 延 べ 閲 覧 数 は 平 成 25 年 度 は 約 17 万 ページビュー 平 成 26 年 度 は 約 12 万 ページビューと 一 定 数 の 掲 載 数 と 閲 覧 数 を 維 持 している また 平 成 25 年 度 に 英 語 版 ページの 全 面 リニューアルを 実 施 し 日 本 語 版 とほぼ 同 等 の 検 索 機 能 を 英 語 版 ページで 利 用 できる 環 境 を 整 え 平 成 26 年 度 は 323 社 の 英 語 版 の 環 境 報 告 書 を 収 蔵 した 今 後 は 引 き 続 き データの 追 加 更 新 作 業 を 行 い データベースの 充 実 を 図 る とともに 蓄 積 されたデータの 活 用 を 推 進 する また 環 境 を 含 め 社 会 ガバナ ンスといった 非 財 務 情 報 の 重 要 性 の 高 まりや 統 合 報 告 書 を 作 成 する 企 業 の 増 加 など 環 境 報 告 書 をめぐる 情 勢 が 変 化 しているため 優 良 事 例 の 紹 介 等 閲 覧 者 の ニーズに 応 じた 有 益 な 情 報 提 供 を 行 う - 20 -

重 点 検 討 項 目 2:グリーン イノベーションの 進 展 グリーン イノベーションを 推 進 していくためには その 基 盤 となる 環 境 研 究 技 術 開 発 を 確 実 かつ 効 果 的 に 実 施 し かつその 成 果 を 社 会 に 適 用 させていくことが 重 要 である 特 に 国 が 実 施 している 環 境 研 究 技 術 開 発 については その 全 体 を 把 握 し また 社 会 実 装 状 況 についても 確 認 していくことが 重 要 であることから 以 下 a) b)の 項 目 につい て 関 連 行 政 機 関 の 取 組 状 況 を 確 認 した a) 国 ( 各 府 省 )が 実 施 する 研 究 技 術 開 発 の 取 組 b) 国 が 実 施 した 研 究 技 術 開 発 成 果 の 社 会 実 装 状 況 (サービス 化 も 含 む) (1) 環 境 基 本 計 画 における 施 策 の 基 本 的 方 向 グリーン イノベーションを 推 進 していくためには その 基 盤 となる 環 境 研 究 技 術 開 発 を 確 実 かつ 効 果 的 に 実 施 し かつその 成 果 を 社 会 に 適 用 させていかなければならな い これらの 要 請 を 踏 まえ 以 下 の 方 向 性 で 取 組 を 進 める 1 中 長 期 の あるべき 持 続 可 能 な 社 会 の 姿 を 念 頭 に 置 いた 研 究 開 発 東 日 本 大 震 災 に 象 徴 されるように その 時 々の あるべき 持 続 可 能 な 社 会 の 姿 は 常 に 変 化 しうる これに 臨 機 応 変 に 対 応 していくためには 社 会 の 備 えるべきロバ ストネス( 頑 健 性 )やレジリエンス 効 率 性 の 整 合 を 図 る 観 点 から 社 会 的 経 済 的 政 策 的 な 観 点 を 踏 まえた 総 合 的 な 研 究 の 実 施 により 目 指 すべき 社 会 像 を 不 断 に 追 求 するとともに その 研 究 の 成 果 たる 社 会 像 を 明 示 し 各 個 別 領 域 において それ を 目 指 した 研 究 開 発 を 推 進 する 2 技 術 パッケージとしての 研 究 開 発 政 策 手 法 の 最 適 な 組 み 合 わせによるグリー ン イノベーションの 推 進 グリーン イノベーションの 推 進 のために 我 が 国 の 環 境 技 術 について 個 別 の 性 能 向 上 を 目 指 すのみならず 技 術 パッケージとしての 開 発 を 促 進 しつつ 政 策 手 法 を 最 適 なかたちで 組 み 合 わせ 環 境 技 術 の 一 層 の 普 及 に 取 り 組 む (2) 現 状 と 取 組 状 況 国 は 中 長 期 的 なあるべき 社 会 像 を 追 求 するため 環 境 と 経 済 社 会 の 観 点 を 踏 まえ た 統 合 的 政 策 研 究 を 推 進 し 分 野 横 断 的 な 研 究 開 発 を 推 進 するとともに その 成 果 を 社 会 に 適 用 させていくことが 必 要 である このような 観 点 の 下 に 以 下 のような 取 組 を 行 っており これらに 関 連 する 現 状 は 以 下 のとおりである a) 国 ( 各 府 省 )が 実 施 する 研 究 技 術 開 発 の 取 組 - 21 -

現 状 我 が 国 における 環 境 分 野 及 びエネルギー 分 野 の 研 究 費 の 額 はそれぞれ 約 1 兆 円 ずつ であり( 図 表 Ⅲ-1-7) 両 分 野 ともに 研 究 費 全 体 に 占 める 割 合 は 約 6%とな り その 割 合 は 近 年 横 ばいで 推 移 している( 図 表 Ⅲ-1-8) 環 境 分 野 における 主 体 別 の 投 資 額 は 企 業 が 約 8 割 を 占 め 非 営 利 団 体 公 的 機 関 と 大 学 等 は 約 1 割 ずつである 同 様 にエネルギー 分 野 における 主 体 別 の 投 資 額 は 企 業 が 約 6 割 非 営 利 団 体 公 的 機 関 は 約 3 割 大 学 等 は 約 1 割 である( 図 表 Ⅲ-1-9) ( 十 億 円 ) 10,000 図 表 Ⅲ-1-7. 特 定 目 的 別 研 究 費 の 推 移 9,000 8,000 7,000 885 948 1,031 1,021 966 956 1,005 983 1,052 6,000 763 801 850 849 894 980 1,077 1,106 1,041 1,038 1,041 1,004 1,098 5,000 679 680 768 825 4,000 3,000 2,000 1,000 0 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 ( 年 度 ) ライフサイエンス 情 報 通 信 環 境 物 質 材 料 ナノテクノロジー 材 料 エネルギー 宇 宙 開 発 海 洋 開 発 注 1 特 定 目 的 別 研 究 費 とは 資 本 金 1 億 円 以 上 の 企 業, 非 営 利 団 体 公 的 機 関 及 び 大 学 等 が 内 部 ( 社 内 )で 使 用 し た 研 究 費 のうち 特 定 の 目 的 に 使 用 した 研 究 費 である 注 2 第 3 期 科 学 技 術 基 本 計 画 ( 平 成 18 年 3 月 28 日 閣 議 決 定 )における 重 点 推 進 分 野 ( ライフサイエンス 情 報 通 信 環 境 及 び ナノテクノロジー 材 料 が 重 点 推 進 分 野 4 分 野 ) 等 に 使 用 した 研 究 費 である 出 典 ) 総 務 省 統 計 局 科 学 技 術 研 究 調 査 結 果 の 概 要 ( 平 成 18~26 年 ) 及 び 科 学 技 術 研 究 調 査 結 果 ( 平 成 22~26 年 )から 作 成 図 表 Ⅲ-1-8. 環 境 エネルギー 分 野 の 研 究 費 全 体 に 占 める 割 合 (%) 10 9 環 境 分 野 8 エネルギー 分 野 7 6 5 4 3 4.6 4.8 4.1 4.1 5.1 5.0 5.0 4.6 4.9 5.0 5.3 5.1 5.7 5.9 5.4 5.4 6.0 6.1 6.0 6.1 5.8 5.6 5.6 5.8 5.7 5.8 2 1 0 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 ( 年 度 ) 出 典 ) 総 務 省 統 計 局 科 学 技 術 研 究 調 査 結 果 の 概 要 ( 平 成 18~26 年 ) 及 び 科 学 技 研 究 調 査 結 果 ( 平 成 22~26 年 )から 作 成 - 22 -

図 表 Ⅲ-1-9. 環 境 エネルギー 分 野 における 主 体 別 投 資 額 の 推 移 < 環 境 > 1,200 ( 十 億 円 ) 1,000 800 600 400 200 58 60 132 115 489 505 68 125 575 75 119 631 87 125 682 90 120 771 92 88 122 118 864 899 93 95 94 95 114 109 99 90 833 834 848 819 96 99 903 大 学 等 非 営 利 団 体 公 的 機 関 全 産 業 ( 資 本 金 1 億 円 以 上 の 企 業 ) 0 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 ( 年 度 ) <エネルギー> 1,200 ( 十 億 円 ) 1,000 800 600 47 372 51 358 47 47 320 308 52 299 54 297 55 56 305 312 62 58 63 66 317 261 298 287 72 312 大 学 等 非 営 利 団 体 公 的 機 関 400 200 344 392 483 494 534 597 671 653 587 637 643 629 669 全 産 業 ( 資 本 金 1 億 円 以 上 の 企 業 ) 0 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 ( 年 度 ) 出 典 ) 総 務 省 統 計 局 科 学 技 術 研 究 調 査 結 果 の 概 要 ( 平 成 18~26 年 ) 及 び 総 務 省 統 計 局 科 学 技 研 究 調 査 結 果 取 組 状 況 ( 平 成 22~26 年 )から 作 成 < 府 省 横 断 的 な 施 策 > 平 成 26 27 年 度 アクションプラン 対 象 施 策 の 特 定 ( 内 閣 府 ) 本 施 策 は 政 府 全 体 の 科 学 技 術 関 係 予 算 の 重 点 化 に 向 けて 各 府 省 の 施 策 の 誘 導 を 図 るため 総 合 科 学 技 術 会 議 ( 当 時 ) が 重 要 と 考 える 施 策 の 方 向 性 を 概 算 要 求 前 に 示 す アクションプラン を 提 示 するものである この 中 で グリー ンイノベーション に 関 するものとして 科 学 技 術 イノベーション 総 合 戦 略 2013 ( 平 成 25 年 6 月 7 日 閣 議 決 定 )では 科 学 技 術 イノベーションのために 取 り 組 むべき5つの 政 策 課 題 のうち クリーンで 経 済 的 なエネルギーシステムの 実 現 について さらに 科 学 技 術 イノベーション 総 合 戦 略 2014 ( 平 成 26 年 6 月 24 日 閣 議 決 定 )では 3つの 分 野 横 断 技 術 のうち 環 境 分 野 について 各 府 省 から 提 案 された 施 策 を アクションプラン として 特 定 している 平 成 26 27 年 度 は 上 記 の 政 策 課 題 及 び 分 野 横 断 技 術 について 以 下 のように - 23 -

施 策 を 特 定 した なお これらの 施 策 については 予 算 の 重 点 化 を 図 るため 予 算 の 費 用 対 効 果 を 最 大 化 するPDCAサイクルを 確 立 するとともに 戦 略 的 イ ノベーション 創 造 プログラム (SIP) との 関 連 性 施 策 間 の 連 携 方 法 等 を 整 理 し フォローアップを 行 った クリーンで 経 済 的 なエネルギーシステムの 実 現 1 革 新 的 技 術 による 再 生 可 能 エネルギーの 供 給 拡 大 ( 平 成 26 年 度 :5 施 策 平 成 27 年 度 :5 施 策 ) 2 高 効 率 かつクリーンな 革 新 的 発 電 燃 焼 技 術 の 実 現 ( 平 成 26 年 度 :5 施 策 平 成 27 年 度 :6 施 策 ) 3 エネルギー 源 資 源 の 多 様 化 ( 平 成 26 年 度 :5 施 策 平 成 27 年 度 :6 施 策 ) 4 革 新 的 デバイスの 開 発 による 効 率 的 エネルギー 利 用 ( 平 成 26 年 度 :11 施 策 平 成 27 年 度 :12 施 策 ) 5 革 新 的 構 造 材 料 の 開 発 による 効 率 的 エネルギー 利 用 ( 平 成 26 年 度 :4 施 策 平 成 27 年 度 :5 施 策 ) 6 需 要 側 におけるエネルギー 利 用 技 術 の 高 度 化 ( 平 成 26 年 度 :4 施 策 平 成 27 年 度 :2 施 策 ) 7 多 様 なエネルギー 利 用 を 促 進 するネットワークシステム( 施 策 特 定 なし) 8 革 新 的 エネルギー 変 換 貯 蔵 輸 送 技 術 の 高 度 化 ( 平 成 26 年 度 :5 施 策 平 成 27 年 度 :7 施 策 ) 環 境 技 術 1 持 続 可 能 な 社 会 の 実 現 に 寄 与 するためのモニタリングとその 利 活 用 (2 施 策 ) 2 持 続 的 な 成 長 に 貢 献 する 資 源 循 環 再 生 (1 施 策 ) 今 後 は 科 学 技 術 イノベーション 総 合 戦 略 2015 と 第 5 期 科 学 技 術 基 本 計 画 の 策 定 に 向 けて 取 り 組 む 府 省 の 枠 や 旧 来 の 分 野 の 枠 を 超 えたマネジメントに 主 導 的 な 役 割 を 果 たすことを 通 じて 科 学 技 術 イノベ ーションを 実 現 するために 新 たに 創 設 されたプログラムである < 分 野 横 断 的 な 研 究 > 環 境 研 究 総 合 推 進 費 ( 環 境 省 ) 本 施 策 は 環 境 政 策 貢 献 型 の 競 争 的 研 究 資 金 として 環 境 政 策 の 推 進 にとって 不 可 欠 な 科 学 的 知 見 の 集 積 及 び 技 術 開 発 の 促 進 を 図 り 環 境 政 策 の 着 実 な 推 進 グ リーン イノベーションの 実 現 ひいては 持 続 可 能 な 社 会 の 構 築 に 貢 献 するもの である 同 推 進 費 については 従 前 地 球 環 境 研 究 総 合 推 進 費 環 境 研 究 技 術 開 発 推 進 費 循 環 型 社 会 形 成 推 進 科 学 研 究 費 補 助 金 の3つの 競 争 的 研 究 資 金 により 行 われていたが 平 成 22 年 に 分 野 横 断 的 な 研 究 を 充 実 させるために 統 合 し 環 境 研 究 総 合 推 進 費 ( 以 下 推 進 費 という )として 創 設 したものであ り また この 統 合 に 伴 い 研 究 対 象 分 野 について 1 全 球 システム 変 動 2 環 境 汚 染 3リスク 管 理 健 康 リスク 4 生 態 系 保 全 と 再 生 5 持 続 可 能 な 社 会 政 策 研 究 の5つの 分 野 に 整 理 したところである - 24 -

また 平 成 25 年 度 には 分 野 横 断 的 な 研 究 を 一 層 推 進 するために 第 四 次 環 境 基 本 計 画 ( 平 成 24 年 4 月 27 日 閣 議 決 定 ) 及 び 環 境 研 究 環 境 技 術 開 発 の 推 進 戦 略 について ( 平 成 22 年 6 月 22 日 中 央 環 境 審 議 会 答 申 以 下 推 進 戦 略 という )の 分 類 と 合 致 させ 全 領 域 共 通 領 域 横 断 脱 温 暖 化 社 会 循 環 型 社 会 自 然 共 生 型 社 会 安 全 が 確 保 される 社 会 の5つ の 研 究 分 野 に 再 編 した なお 公 募 に 当 たっては 推 進 戦 略 の 17 の 重 点 課 題 ごとに 研 究 開 発 テーマ( 行 政 ニーズ)の 設 定 を 行 い 行 政 ニーズに 適 合 する 研 究 技 術 開 発 等 を 採 択 実 施 している 技 術 開 発 実 証 事 業 等 で 行 っているエネルギー 起 源 CO 2 の 排 出 抑 制 に 資 する 技 術 開 発 を 除 く 環 境 研 究 環 境 技 術 開 発 のほぼ 全 分 野 に 渡 る 研 究 開 発 を 実 施 してい る 各 年 度 の 研 究 開 発 等 の 実 績 は 以 下 のとおりであり 平 成 24 年 度 に 新 設 された 東 日 本 大 震 災 復 興 特 別 会 計 を 財 源 とした 被 災 地 域 の 復 旧 復 興 及 び 被 災 者 の 暮 ら しの 再 生 のための 施 策 への 貢 献 を 採 択 要 件 とする 研 究 課 題 ( 復 興 枠 )について は 平 成 26 年 度 に 全 課 題 が 終 了 した 平 成 25 年 度 :188 課 題 (うち 復 興 枠 23 課 題 ) 平 成 26 年 度 :149 課 題 (うち 復 興 枠 4 課 題 ) 平 成 27 年 度 :145 課 題 推 進 費 では 行 政 ニーズに 適 合 する 研 究 技 術 開 発 等 を 着 実 に 進 めることにより 環 境 政 策 の 推 進 にとって 不 可 欠 な 科 学 的 知 見 の 集 積 及 び 技 術 開 発 を 促 進 し ひい てはグリーン イノベーション 及 び 持 続 可 能 な 社 会 の 構 築 に 貢 献 する 具 体 的 に は 当 初 研 究 計 画 以 上 の 研 究 成 果 を 上 げた 課 題 数 が 終 了 課 題 数 の 60% 以 上 となる ことを 目 標 としている 研 究 終 了 の 翌 年 度 に 実 施 する 事 後 評 価 において 平 成 25 年 度 に 終 了 した 研 究 課 題 では 52% 平 成 26 年 度 に 終 了 した 研 究 課 題 では 53%と なっている 今 後 は 平 成 26 年 度 に 環 境 研 究 企 画 委 員 会 が 実 施 した 制 度 評 価 において 提 言 さ れた 行 政 ニーズ 選 定 プロセスの 明 確 化 等 の 運 用 改 善 に 向 け 引 き 続 き 行 政 ニーズの 要 件 明 示 行 政 ニーズ 意 見 交 換 会 の 実 施 等 を 進 め 広 範 な 行 政 ニーズに 応 え 個 々の 環 境 政 策 に 直 結 する 研 究 開 発 を 推 進 するとともに 環 境 分 野 におけ る 領 域 横 断 的 な 研 究 開 発 を 強 化 していく 環 境 研 究 技 術 開 発 推 進 事 業 ( 環 境 省 ) 本 施 策 は 環 境 分 野 における 民 間 レベルを 含 めた 研 究 開 発 動 向 の 把 握 整 理 競 争 的 研 究 資 金 制 度 等 による 環 境 研 究 技 術 開 発 のより 一 層 の 効 果 的 効 率 的 推 進 体 制 の 確 保 評 価 の 充 実 強 化 による 研 究 開 発 の 透 明 性 向 上 を 行 うことで 研 究 技 術 開 発 を 効 果 的 に 推 進 し その 成 果 の 社 会 還 元 を 一 層 進 めるものである 具 体 的 には 主 に 以 下 の3つの 事 項 を 実 施 することにより 研 究 開 発 の 評 価 の 充 実 等 を 図 る 推 進 戦 略 の 改 定 及 びフォローアップ 手 法 の 検 討 平 成 23 年 度 からフォローアップを 実 施 し 平 成 24 年 度 は 環 境 省 や 他 省 庁 等 - 25 -

で 実 施 している 61 の 研 究 開 発 事 業 を 対 象 として 採 択 課 題 の 概 要 を 確 認 し 推 進 戦 略 の 進 捗 状 況 を 確 認 した 平 成 25 年 度 に 中 間 フォローアップ 平 成 26 年 度 に 総 括 フォローアップを 実 施 し 推 進 戦 略 の 17 の 重 点 課 題 ごとに 整 理 し て 評 価 を 行 った また 平 成 22 年 6 月 に 策 定 した 推 進 戦 略 は 平 成 27 年 で 対 象 期 間 を 終 えることから 新 たな 推 進 戦 略 について 平 成 26 年 11 月 18 日 付 で 環 境 大 臣 から 中 央 環 境 審 議 会 へ 諮 問 し 環 境 研 究 技 術 開 発 推 進 戦 略 専 門 委 員 会 における 検 討 を 踏 まえてとりまとめが 行 われ 平 成 27 年 8 月 20 日 付 で 中 央 環 境 審 議 会 から 環 境 大 臣 へ 答 申 が 行 われた この 答 申 を 踏 まえて 平 成 27 年 度 後 半 には 新 たな 推 進 戦 略 のフォローアップの 方 向 性 について 検 討 を 行 うことを 予 定 している 環 境 省 の 競 争 的 研 究 資 金 制 度 を 統 括 し 評 価 及 び 管 理 を 行 うプログラムディレ クター(PD)の 配 置 PDは 環 境 省 の 競 争 的 研 究 資 金 制 度 である 環 境 研 究 総 合 推 進 費 における 一 連 の 活 動 を 効 果 的 かつ 効 率 的 に 運 用 するため 制 度 の 改 善 に 向 けた 提 言 助 言 や 研 究 動 向 の 把 握 制 度 の 効 率 的 な 運 営 に 向 けた 支 援 等 を 行 っている 平 成 25 年 度 は 環 境 省 内 の 部 局 に 対 して 全 体 の 方 針 評 価 方 法 等 について 助 言 を 行 い 統 一 的 な 制 度 としての 運 用 が 実 施 できるようにした 平 成 26 年 度 は 環 境 省 が 必 要 とする 研 究 内 容 を 明 確 化 し 関 係 者 に 対 し 周 知 することで 環 境 研 究 総 合 推 進 費 に 基 づく 研 究 の 円 滑 な 推 進 をすべきとの 指 導 助 言 を 行 っ た また 環 境 研 究 企 画 委 員 会 が 次 期 戦 略 研 究 課 題 を 決 定 するために 専 門 委 員 が 戦 略 研 究 課 題 候 補 を 選 定 する 戦 略 検 討 会 に 参 画 し 研 究 代 表 者 等 と 関 係 部 局 との 意 見 調 整 を 行 った 環 境 省 競 争 的 資 金 の 終 了 後 3~4 年 が 経 過 した 課 題 に 係 る 成 果 の 実 用 化 普 及 等 に 係 る 追 跡 評 価 平 成 18 年 度 から 追 跡 評 価 を 実 施 し 平 成 25 年 度 は 平 成 21 年 度 に 終 了 した 81 課 題 平 成 26 年 度 は 平 成 22 年 度 に 終 了 した 95 課 題 を 対 象 として 終 了 か ら4 年 を 経 過 した 段 階 での 研 究 開 発 成 果 の 活 用 状 況 等 の 把 握 を 行 った 今 後 は 引 き 続 き 制 度 の 円 滑 な 運 営 と 環 境 政 策 への 貢 献 をより 高 めるため P Dからの 助 言 に 基 づく 制 度 の 改 善 を 進 めるとともに 評 価 結 果 を 環 境 省 ウェブサ イトに 掲 載 して 研 究 開 発 の 成 果 の 広 報 等 に 用 いる 環 境 技 術 実 証 事 業 ( 環 境 省 ) 本 施 策 は 中 小 企 業 等 が 開 発 保 有 する 先 進 的 環 境 技 術 に 対 し 環 境 保 全 効 果 等 について 第 三 者 が 客 観 的 な 評 価 指 標 を 用 いて 実 証 することで 技 術 の 普 及 を 促 す とともに 実 証 方 法 の 確 立 を 図 るものであり 以 下 の4 段 階 で 実 施 している 1 有 識 者 からなる 検 討 会 での 議 論 を 踏 まえ 実 証 対 象 とする 技 術 分 野 を 設 定 2 実 証 運 営 機 関 及 び 実 証 機 関 を 公 募 の 上 選 定 3 実 証 機 関 において 企 業 等 への 対 象 技 術 の 公 募 選 定 試 験 計 画 の 策 定 実 証 試 験 の 実 施 実 証 試 験 結 果 報 告 書 の 作 成 4 実 証 試 験 結 果 報 告 書 の 公 表 実 証 した 技 術 に 対 するロゴマーク 等 の 交 付 - 26 -

平 成 25~26 年 度 は 自 然 地 域 トイレし 尿 処 理 技 術 分 野 有 機 性 排 水 処 理 技 術 分 野 閉 鎖 性 海 域 における 水 環 境 改 善 技 術 分 野 湖 沼 等 水 質 改 善 技 術 分 野 ヒート アイランド 対 策 技 術 分 野 ( 建 築 物 外 皮 による 空 調 負 荷 低 減 等 技 術 ) ヒートアイ ランド 対 策 技 術 分 野 ( 地 中 熱 下 水 等 を 利 用 したヒートポンプ 空 調 システム) 揮 発 性 有 機 化 合 物 (VOC) 等 簡 易 測 定 技 術 分 野 地 球 温 暖 化 対 策 技 術 分 野 ( 照 明 用 エネルギー 低 減 技 術 ) 中 小 水 力 発 電 技 術 分 野 の9 技 術 分 野 で 実 施 した 平 成 25 年 度 は 36 技 術 平 成 26 年 度 は 29 技 術 の 実 証 を 行 い 平 成 15 年 度 から 平 成 26 年 度 末 までに 延 べ 数 585 技 術 を 実 証 し ロゴマーク 等 の 交 付 を 行 った 本 事 業 における 実 証 済 技 術 数 は 着 実 に 増 加 しており 環 境 技 術 に 関 する 実 証 と 情 報 の 提 供 によって グリーン イノベーションの 推 進 に 寄 与 している( 図 表 Ⅲ-1-10) 今 後 は 引 き 続 き 社 会 情 勢 の 変 化 等 に 応 じ 実 証 対 象 技 術 分 野 の 見 直 しを 行 う また 環 境 技 術 実 証 の 国 際 標 準 が 平 成 28 年 中 に 発 行 される 予 定 であることか ら 国 内 外 の 実 証 制 度 の 動 向 について 情 報 収 集 を 行 い 今 後 の 在 り 方 について 検 討 を 行 う 図 表 Ⅲ-1-10. 環 境 技 術 実 証 事 業 における 実 証 済 技 術 数 の 推 移 出 典 ) 環 境 省 環 境 技 術 実 証 事 業 ウェブサイトから 作 成 国 土 交 通 省 技 術 基 本 計 画 (グリーン イノベーション 関 連 ) ( 国 土 交 通 省 ) 第 3 期 国 土 交 通 省 技 術 基 本 計 画 ( 平 成 24 年 12 月 7 日 国 土 交 通 省 策 定 )は 政 府 の 第 4 期 科 学 技 術 基 本 計 画 ( 平 成 23 年 8 月 19 日 閣 議 決 定 )や 日 本 再 生 戦 略 ( 平 成 24 年 7 月 31 日 閣 議 決 定 ) 第 3 次 社 会 資 本 整 備 重 点 計 画 ( 平 成 24 年 8 月 31 日 閣 議 決 定 ) 等 の 関 連 計 画 を 踏 まえ 国 土 交 通 行 政 における 事 業 施 策 のより 一 層 の 効 果 効 率 の 向 上 を 実 現 し 国 土 交 通 技 術 が 国 内 外 にお いて 広 く 社 会 に 貢 献 することを 目 的 として 技 術 政 策 の 基 本 方 針 を 示 し 技 術 研 - 27 -

究 開 発 の 推 進 と 技 術 政 策 の 基 本 方 針 を 示 し 技 術 研 究 開 発 の 推 進 と 技 術 の 効 果 的 な 活 用 技 術 政 策 を 支 える 人 材 育 成 等 の 重 要 な 取 組 を 定 めるものである 計 画 期 間 は 平 成 24~28 年 度 であり その 概 要 は 1 技 術 政 策 の 基 本 方 針 の 明 示 2 技 術 研 究 開 発 の 推 進 及 び 技 術 の 効 果 的 な 活 用 3 重 点 プロジェクトの 推 進 4 国 土 交 通 技 術 の 国 際 展 開 技 術 政 策 を 支 える 人 材 の 育 成 及 び 社 会 の 信 頼 の 確 保 である 本 計 画 では 重 点 的 に 取 り 組 むべき 技 術 研 究 開 発 として 技 術 研 究 開 発 を 実 施 することとしており 社 会 的 ニーズと 照 合 し 分 野 横 断 的 な 一 連 の 取 組 を 整 理 し 有 識 者 の 助 言 及 び 関 係 部 局 等 との 調 整 を 踏 まえ 7つの 重 点 プロジェクトと して 総 合 的 に 推 進 すべき 技 術 研 究 開 発 を 平 成 26 年 度 末 までに 202 件 設 定 した な お 202 件 の 技 術 研 究 開 発 のうち グリーン イノベーション 関 連 は 平 成 25 年 度 に3 件 平 成 26 年 度 に2 件 が 追 加 され 47 件 である その 内 訳 はエネルギー 資 源 の 安 定 確 保 :11 件 地 球 温 暖 化 対 策 :17 件 自 然 環 境 生 活 環 境 の 保 全 再 生 健 全 な 水 環 境 の 再 生 :19 件 である また 平 成 25 26 年 度 にそれぞれ 同 計 画 のフォローアップを 実 施 した 今 後 は 引 き 続 き 計 画 策 定 に 当 たり 審 議 を 行 った 社 会 資 本 整 備 審 議 会 交 通 政 策 審 議 会 技 術 部 会 において 主 要 な 取 組 状 況 に 係 るフォローアップを 定 期 的 に 行 う < 個 別 分 野 における 研 究 > 環 境 研 究 技 術 開 発 の 実 施 体 制 の 整 備 ( 環 境 省 ) 技 術 開 発 実 証 事 業 等 本 施 策 は 将 来 的 な 地 球 温 暖 化 対 策 の 強 化 につながるものであって 各 分 野 におけるCO 2 削 減 ポテンシャルが 相 対 的 に 大 きいものの 民 間 の 自 主 的 な 取 組 だけでは 十 分 に 進 まない 技 術 について 開 発 実 証 を 行 い CO 2 排 出 量 の 大 幅 な 削 減 を 目 指 すものである 平 成 25 26 年 度 の 実 績 については 早 期 に 実 用 化 が 必 要 かつ 可 能 なエネル ギー 起 源 CO 2 の 排 出 抑 制 技 術 のうち 現 状 の 取 組 が 不 足 している 技 術 の 開 発 を 通 じて 地 球 温 暖 化 対 策 を 推 進 することを 目 的 とした 地 球 温 暖 化 対 策 技 術 開 発 等 事 業 ( 継 続 事 業 のみ)は 平 成 25 年 度 は 31 件 平 成 26 年 度 は 16 件 実 施 した また 将 来 的 な 地 球 温 暖 化 対 策 の 強 化 につながるCO 2 排 出 削 減 効 果 の 優 れた 技 術 の 開 発 実 証 を 主 導 しCO 2 排 出 量 の 大 幅 な 削 減 を 目 指 す CO 2 排 出 削 減 対 策 強 化 誘 導 型 技 術 開 発 実 証 事 業 は 平 成 25 年 度 は 24 件 平 成 26 年 度 は 34 件 実 施 した これまでの 政 策 効 果 として 電 気 自 動 車 用 大 容 量 リ チウムイオン 電 池 ヒートポンプ 廃 熱 駆 動 の 高 効 率 コンパクトデシカントを 用 いたビル 空 調 システム 既 存 住 宅 に 施 工 可 能 な 薄 型 断 熱 材 など 多 くの 技 術 が 実 用 化 社 会 実 装 されている なお 事 業 開 始 前 の 事 前 評 価 事 業 中 間 年 の 中 間 評 価 事 業 終 了 後 の 事 後 評 価 を 実 施 している 平 成 27 年 度 に 地 球 温 暖 化 対 策 技 術 開 発 等 事 業 は 終 了 するが CO 2 排 出 削 減 対 策 強 化 誘 導 型 技 術 開 発 実 証 事 業 により 引 き 続 き 技 術 開 発 事 業 を 実 施 予 定 で ある - 28 -

今 後 は 民 間 の 自 主 的 な 取 組 だけでは 十 分 に 進 まない 技 術 の 開 発 実 証 を 政 策 的 に 推 進 し CO 2 排 出 量 の 大 幅 な 削 減 を 目 指 す また 開 発 目 標 の 達 成 及 び 実 用 化 の 確 度 を 高 められるよう 引 き 続 き 外 部 専 門 家 から 助 言 等 を 受 け 効 果 的 効 率 的 に 事 業 を 実 施 する 地 球 環 境 保 全 試 験 研 究 費 本 施 策 は 環 境 省 設 置 法 ( 平 成 11 年 法 律 第 101 号 ) 第 4 条 第 3 号 の 規 定 に 基 づき 関 係 行 政 機 関 及 び 関 係 行 政 機 関 の 試 験 研 究 機 関 が 実 施 する 地 球 環 境 保 全 に 関 する 試 験 研 究 について 効 率 的 かつ 総 合 的 な 推 進 を 図 るため 関 係 予 算 を 一 括 計 上 し 予 算 成 立 後 関 係 行 政 機 関 へ 移 し 替 えることにより 試 験 研 究 の 一 元 的 推 進 を 図 るものである 具 体 的 には 航 空 機 や 船 舶 を 用 い た 温 室 効 果 ガスの 長 期 観 測 など 将 来 の 地 球 環 境 研 究 にとって 重 要 な 基 礎 的 な 研 究 と 観 測 調 査 を 行 うものであり 地 球 温 暖 化 とその 影 響 の 予 測 評 価 に 役 立 て 原 因 対 策 や 影 響 対 策 立 案 の 基 礎 とすることを 目 的 とし 地 球 温 暖 化 問 題 の 解 決 に 資 する 科 学 的 知 見 の 集 積 を 通 じて 行 政 課 題 の 解 決 を 科 学 的 側 面 から 支 援 するものである 本 研 究 プログラムの 下 で 平 成 25 年 度 は 13 課 題 ( 継 続 12 課 題 新 規 1 課 題 ) 平 成 26 年 度 は 13 課 題 ( 継 続 7 課 題 新 規 5 課 題 )を 実 施 した 本 研 究 プログラムにおいては 全 ての 課 題 を 対 象 に 研 究 開 始 前 の 事 前 評 価 研 究 中 間 年 の 中 間 評 価 研 究 終 了 後 の 事 後 評 価 を 利 害 関 係 者 を 排 除 した 外 部 評 価 委 員 により 実 施 しており 事 後 評 価 を 実 施 した 課 題 のう ち 50% 以 上 で 5 点 満 点 で4 点 以 上 を 獲 得 することを 成 果 目 標 としてい る 平 成 25 年 度 に 研 究 を 終 了 した 課 題 では 80%(5 課 題 中 4 課 題 ) 平 成 26 年 度 に 研 究 を 終 了 した 課 題 では 50%(2 課 題 中 1 課 題 )で4 点 以 上 を 獲 得 し 目 標 を 達 成 した 今 後 は 引 き 続 き 上 記 の 事 前 中 間 評 価 に 基 づく 評 価 結 果 を 踏 まえ 課 題 ごとの 予 算 を 増 減 させ メリハリのある 試 験 研 究 を 実 施 する また 新 規 課 題 を 採 用 する 際 には 必 要 性 優 先 度 の 高 い 課 題 を 採 用 し 効 果 的 な 事 業 実 施 に 努 める 気 候 変 動 リスク 情 報 創 生 プログラム ( 文 部 科 学 省 ) 本 施 策 は 地 球 温 暖 化 への 適 応 等 に 寄 与 する 政 策 等 の 立 案 に 資 するとともに 自 然 災 害 に 対 応 する 持 続 的 な 社 会 の 構 築 には 信 頼 性 の 高 い 気 候 変 動 予 測 情 報 や 気 候 変 動 に 関 するリスク 情 報 が 不 可 欠 であることを 踏 まえ 気 候 変 動 に 関 する 生 起 確 率 やその 影 響 を 評 価 する 技 術 を 開 発 し 気 候 変 動 によって 生 じる 多 様 なリスク のマネジメントを 可 能 とする 基 盤 的 情 報 を 創 出 するものである 平 成 25 26 年 度 は 気 候 変 動 予 測 データ 等 について 信 頼 性 評 価 等 の 検 証 を 行 うとともに 気 候 変 動 の 影 響 を 評 価 するために 必 要 な 予 備 実 験 を 開 始 した ま た リスク 評 価 等 の 鍵 となる 気 候 変 動 予 測 の 確 率 情 報 の 精 度 向 上 及 び 気 候 変 動 リ スク 情 報 の 創 出 提 供 に 向 けた 研 究 開 発 を 気 候 変 動 予 測 分 野 と 影 響 評 価 分 野 の 連 携 体 制 の 下 で 実 施 した 平 成 27 年 度 は 前 年 度 までの 成 果 を 利 用 し 気 候 変 動 に - 29 -

関 する 精 度 の 高 い 確 率 情 報 を 効 率 的 に 創 出 するとともに それを 活 用 した 精 密 な 影 響 評 価 等 を 実 施 する 予 定 である 今 後 は 平 成 26 年 度 までの 成 果 を 活 用 し 気 候 変 動 に 関 する 精 度 の 高 い 確 率 情 報 を 効 率 的 に 創 出 するとともに それを 活 用 した 精 密 な 影 響 評 価 等 を 実 施 し 平 成 28 年 度 の 事 業 終 了 までに 気 候 変 動 リスク 情 報 としての 取 りまとめを 行 う 気 候 変 動 適 応 戦 略 イニシアチブ ( 文 部 科 学 省 ) 本 施 策 は 我 が 国 が 実 施 する 地 球 観 測 と 気 候 変 動 予 測 に 関 するデータを 統 合 解 析 し 地 方 公 共 団 体 等 が 行 う 気 候 変 動 適 応 策 立 案 等 に 資 する 科 学 的 知 見 として 提 供 するための 研 究 開 発 を 行 うものであり 以 下 のプログラムから 構 成 されている 地 球 環 境 情 報 統 融 合 プログラム( 平 成 23~27 年 度 ) 地 球 観 測 データ 気 候 変 動 予 測 データ 社 会 経 済 データ 等 を 統 合 解 析 し て 地 球 環 境 情 報 を 創 出 するための 情 報 基 盤 となるデータ 統 合 解 析 システム (DIAS)の 高 度 化 拡 張 と 利 用 促 進 を 図 るための 研 究 開 発 を 実 施 するも のである 平 成 25 年 度 は 地 球 観 測 データ 等 の 増 加 等 に 対 応 するためのDIASの 高 度 化 拡 張 国 際 的 国 内 的 な 利 活 用 の 促 進 長 期 運 用 体 制 の 検 討 気 候 変 動 予 測 結 果 を 地 域 で 利 用 できるようにするための 技 術 開 発 を 推 進 した 平 成 26 年 度 は データの 増 加 等 に 対 応 するためのDIASの 高 度 化 拡 張 国 際 的 国 内 的 な 利 活 用 の 促 進 長 期 運 用 体 制 の 検 討 を 行 った 平 成 27 年 度 は DIASの 高 度 化 拡 張 のための 研 究 開 発 等 を 完 了 させるとともに 平 成 28 年 度 以 降 の 本 格 運 用 に 備 え 体 制 の 整 備 と 利 活 用 の 促 進 等 を 実 施 する 予 定 で ある 気 候 変 動 適 応 研 究 推 進 プログラム(RECCA)( 平 成 22~26 年 度 ) 気 候 変 動 予 測 の 成 果 を 都 道 府 県 市 区 町 村 などで 行 われる 気 候 変 動 適 応 策 立 案 に 科 学 的 知 見 として 提 供 するために 必 要 となる 技 術 の 研 究 開 発 を 推 進 する ものである 平 成 26 年 度 までに 全 国 12 の 地 域 をモデルに ダウンスケール 手 法 デ ータ 同 化 技 術 気 候 変 動 適 応 シミュレーション 技 術 の 研 究 開 発 を 完 了 させ た 気 候 変 動 適 応 技 術 社 会 実 装 プログラム( 平 成 27~31 年 度 ) RECCAでの 知 見 を 活 かし 全 国 的 な 展 開 を 目 指 した 共 通 的 な 基 盤 技 術 を 整 備 し 都 道 府 県 市 区 町 村 等 によるこれらの 社 会 実 装 を 支 援 するものであ る 平 成 27 年 度 は 共 通 基 盤 技 術 の 研 究 開 発 を 進 めるとともに これら 技 術 の 社 会 実 装 に 向 けた 体 制 整 備 を 開 始 する 予 定 である 今 後 は 地 方 公 共 団 体 や 企 業 等 のニーズを 踏 まえ RECCAでの 成 果 を 普 及 さ せる 共 通 基 盤 的 なアプリケーションの 開 発 ( 精 緻 な 近 未 来 予 測 情 報 の 創 出 技 術 適 応 策 の 影 響 評 価 技 術 )を 行 うとともに これらの 技 術 が 地 方 公 共 団 体 等 におい て 定 着 するための 支 援 を 行 う - 30 -

気 候 変 動 に 対 応 した 循 環 型 食 料 生 産 等 の 確 立 のためのプロジェクト ( 農 林 水 産 省 ) 本 施 策 は 農 林 水 産 物 の 収 量 品 質 の 安 定 化 農 林 水 産 業 由 来 の 温 室 効 果 ガスの 削 減 国 際 連 携 による 途 上 国 の 温 暖 化 対 策 の 支 援 を 目 標 に 気 候 変 動 と 極 端 現 象 の 影 響 評 価 温 暖 化 の 進 行 に 適 応 する 技 術 の 開 発 温 暖 化 の 進 行 を 緩 和 する 技 術 の 開 発 国 際 連 携 による 気 候 変 動 対 策 の 技 術 開 発 を 行 うものである 平 成 25 年 度 は 31 研 究 グループに 委 託 し 農 林 水 産 分 野 における 気 候 変 動 や 極 端 現 象 に 係 る 影 響 評 価 畜 産 や 水 産 分 野 における 適 応 技 術 の 開 発 途 上 国 での 気 候 変 動 対 策 への 取 組 を 始 める 等 の 拡 充 を 行 った 平 成 26 年 度 は 24 研 究 グループ に 委 託 し 農 林 水 産 業 における 気 候 変 動 対 策 技 術 の 開 発 を 進 めた 平 成 27 年 度 か らは 温 暖 化 適 応 技 術 の 開 発 に 重 点 を 置 いた 課 題 に 取 り 組 む 予 定 である なお 本 施 策 は 平 成 22 年 度 から 実 施 しており 平 成 31 年 度 に 終 了 予 定 である 今 後 は 農 林 水 産 省 気 候 変 動 適 応 計 画 ( 平 成 27 年 8 月 6 日 農 林 水 産 省 策 定 )を 踏 まえ 適 応 技 術 の 開 発 に 重 点 を 置 いた 課 題 に 新 たに 取 り 組 む 戦 略 的 創 造 研 究 推 進 事 業 先 端 的 低 炭 素 化 技 術 開 発 (ALCA) ( 文 部 科 学 省 ) 本 施 策 は 温 室 効 果 ガス 削 減 に 大 きな 可 能 性 を 有 し かつ 従 来 技 術 の 延 長 線 上 に ない 世 界 に 先 駆 けた 画 期 的 な 革 新 的 技 術 の 研 究 開 発 を 推 進 するものである 平 成 25 年 度 は 太 陽 電 池 及 び 太 陽 エネルギー 利 用 システム 超 伝 導 システム 蓄 電 デバイス 耐 熱 材 料 鉄 鋼 リサイクル 高 性 能 材 料 バイオテクノロジー 革 新 的 省 創 エネルギーの 領 域 における 温 室 効 果 ガス 削 減 に 貢 献 する 技 術 開 発 を 推 進 した 加 えて 関 係 省 との 連 携 により 革 新 的 な 次 世 代 蓄 電 池 に 関 する 研 究 開 発 を 開 始 した 平 成 26 年 度 は 引 き 続 き 上 記 分 野 における 研 究 開 発 を 推 進 した 平 成 27 年 度 は 引 き 続 き 上 記 分 野 における 研 究 開 発 を 推 進 するとともに 関 係 省 との 連 携 により 化 学 とバイオの 融 合 による 化 石 資 源 から 脱 却 した 次 世 代 の 化 成 品 合 成 一 貫 プロセスの 研 究 開 発 に 着 手 する 今 後 は 温 室 効 果 ガスの 排 出 削 減 に 資 するため 既 存 採 択 課 題 を 着 実 に 推 進 する とともに 関 係 省 との 連 携 等 により 本 事 業 の 研 究 開 発 の 成 果 を 着 実 に 出 口 につな げる 地 域 資 源 を 活 用 した 再 生 可 能 エネルギーの 生 産 利 用 のためのプロジェクト ( 農 林 水 産 省 ) 本 施 策 は バイオマス 活 用 推 進 基 本 計 画 ( 平 成 22 年 12 月 17 日 閣 議 決 定 ) の 達 成 に 向 けて 策 定 された バイオマス 事 業 化 戦 略 ( 平 成 24 年 9 月 6 日 バイオ マス 推 進 活 用 会 議 決 定 )に 基 づいて 草 本 木 本 微 細 藻 類 を 対 象 に 地 域 の 産 業 生 活 に 必 要 な 燃 料 等 として 低 コストで 安 定 供 給 する 技 術 等 を 開 発 するとともに 農 山 漁 村 において 現 在 多 くが 未 利 用 となっている 熱 エネル ギーを 施 設 園 芸 等 で 効 率 的 に 利 用 する 技 術 を 開 発 するものである 農 山 漁 村 の 健 全 な 発 展 と 調 和 の 取 れた 再 生 可 能 エネルギーの 導 入 促 進 及 び 農 山 漁 村 の 自 立 分 散 型 エネルギー 供 給 体 制 の 形 成 を 目 標 に 平 成 24 年 度 から 実 施 している 平 成 25 年 度 は 5 研 究 グループに 委 託 した 平 成 26 年 度 は 6 研 究 グループ - 31 -