金融×IT鼎談:生活スタイルに変化をもたらす電子マネーの進化



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2016年夏のボーナス見通し

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1


預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

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調 査 結 果 トピック1: 性 年 代 別 利 用 率 の 利 用 率 は 男 女 ともに 各 年 代 で 大 きく 伸 長 している 2011 年 9 月 の 調 査 では の 年 代 別 利 用 率 は 男 女 とも が 最 も 高 く が 23.9% が 20.5%だったが 今 年 の 調

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

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続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ


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4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 新 規 社 ( 社 名 ) 除 外 社 ( 社 名 ) (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の

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注 記 事 項 (1) 四 半 期 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 : 無 (2) 会 計 方 針 の 変 更 会 計 上 の 見 積 りの 変 更 修 正 再 表 示 1 会 計 基 準 等 の 改 正 に 伴 う 会 計 方 針 の 変 更 : 無 2 1

目 次 Ⅰ 概 要 3 Ⅱ 平 成 18 年 度 産 業 技 術 センター 利 用 に 関 するアンケート 調 査 結 果 ( 依 頼 試 験 ) 4 Ⅲ 平 成 18 年 度 産 業 技 術 センター 利 用 に 関 するアンケート 調 査 結 果 ( 機 器 開 放 ) 8 Ⅳ 平 成 18 年

課 税 ベ ー ス の 拡 大 等 : - 租 税 特 別 措 置 の 見 直 し ( 後 掲 ) - 減 価 償 却 の 見 直 し ( 建 物 附 属 設 備 構 築 物 の 償 却 方 法 を 定 額 法 に 一 本 化 ) - 欠 損 金 繰 越 控 除 の 更 な る 見 直 し ( 大

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

注 記 事 項 (1) 当 四 半 期 連 結 累 計 期 間 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 : 無 (2) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 : 有 ( 注 ) 詳 細 は 添 付 資 料 4ページ 2.サマリー 情 報 (

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通 知 カード と 個 人 番 号 カード の 違 い 2 通 知 カード ( 紙 )/H27.10 個 人 番 号 カード (ICカード)/H28.1 様 式 (おもて) (うら) 作 成 交 付 主 な 記 載 事 項 全 国 ( 外 国 人 含 む)に 郵 送 で 配 布 希 望 者 に 交

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公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

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別紙3

経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

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平 成 27 年 5 月 12 日 楽 天 株 式 会 社 執 行 役 員 トラベル 事 業 長 山 本 考 伸 平 素 は 弊 社 サービスをご 愛 顧 賜 り 厚 く 御 礼 申 し 上 げます 昨 今 円 安 や 格 安 航 空 会 社 (LCC)を 中 心 とした 国 際 線 の 新 規 就

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(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

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Transcription:

生 活 スタイルに 変 化 をもたらす 電 子 マネー の 進 化 Dialogue 乗 車 券 機 能 からスタートしたJR 東 日 本 のSuica 誕 生 から3 年 後 に 電 子 マ ネーとしての 機 能 が 加 わり 今 年 3 月 からはモバイルSuicaにより 特 急 券 の 予 約 も 可 能 となるなど 進 化 を 続 けてい る このSuica 誕 生 の 仕 掛 け 人 である 椎 橋 氏 に Suica 誕 生 の 経 緯 と 今 後 の 方 向 性 について 語 っていただいた 理 東 事 日 本 I 旅 T 客 S 鉄 u 道 i 株 c 式 a 会 事 社 業 本 副 本 長 企 画 長 椎 橋 章 夫 氏 特 別 企 画 Suica 導 入 による 効 果 吉 川 : 既 にいろいろなところでお 話 しされていると 思 うのですが Suica 導 入 の 背 景 から 現 状 それ から 今 後 の 見 通 しということでお 伺 いできればと 思 っております Suicaの 導 入 については 私 どもの 基 本 的 な 理 解 として 本 業 の 改 札 のところの 業 務 の 効 率 化 が 背 景 にあったと 認 識 しています 椎 橋 :Suicaを 入 れるちょうど10 年 前 に 磁 気 式 の 自 動 改 札 機 を 導 入 しました 磁 気 式 では 切 符 を 高 速 に 走 らせてデータを 読 み 取 りますので ローラー や 磁 気 ヘッドの 磨 耗 が 非 常 に 激 しいんです ですの で 導 入 当 初 から10 年 経 ったら 全 面 的 に 取 り 換 え なくてはいけないということは 分 かっていました 導 入 したのが1990 年 ですから 2000 年 に 取 り 換 えの 時 期 が 来 るという 認 識 はありました 一 方 で ICカードを 乗 車 券 に 適 用 しようという 技 術 開 発 も 進 んでいました ですから 乗 車 券 を 磁 気 2 野 村 総 合 研 究 所 金 融 ITイノベーション 研 究 2008 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.

宮 居 : 自 動 改 札 機 1 台 ごとでパスの 数 は 違 うと 思 う 吉 川 コ 株 ン 式 サ 会 ル テ 社 ィ 野 ン 村 グ 総 事 合 業 研 本 究 所 情 報 通 信 金 融 戦 略 担 当 長 尚 宏 宮 居 経 株 営 式 I T 会 イ 社 ノ 野 ベ ー 村 シ 総 ョ ン 合 セ 研 ン 究 タ ー 所 事 業 開 発 室 雅 宣 上 級 コ ン サ ル タ ン ト のですが どのような 単 位 で 取 り 外 すのですか? 改 札 口 ごとに 一 遍 に 取 り 外 すのでしょうか あるい は 駅 全 体 で 全 外 すのでしょうか 椎 橋 : 自 動 改 札 機 は1 台 ずつ 管 理 していますが 効 率 性 から 見 て 駅 や 改 札 口 の 単 位 でメンテナンスし ています 宮 居 :そうすると それを 外 して トラックに 積 ん で 工 場 に 運 ぶ その 搬 入 搬 出 のコストがかかる また その 間 予 備 品 を 付 けるわけですから 交 換 用 のものも 常 時 用 意 しておく 駅 の 数 と 駅 のそれぞ れの 出 入 り 口 の 数 を 数 えると 想 像 できないコスト が 発 生 するのでしょうね 椎 橋 :そうですね 実 際 IC 化 によって メンテナ ンスコストを 大 幅 に 下 げることができています 吉 川 :どれくらい 効 果 があったとはじいていらっ しゃいますか 椎 橋 : 改 札 機 の 摩 耗 が 減 ったことによるメンテナン ス 費 用 の 削 減 のほか ICカードになると 繰 り 返 し 使 えますので 磁 気 切 符 の 原 紙 や 磁 気 定 期 券 の 材 を 買 わなくていいという 効 果 が 出 ています それら 材 料 費 とメンテナンス 費 用 を 入 れて 導 入 から2006 年 度 末 までで94 億 円 ぐらいの 経 費 節 減 効 果 があり ました 宮 居 :すごいですね メンテナンス 以 外 にはどのよ うな 効 果 がありましたでしょうか 椎 橋 :Suicaを 導 入 したことによって 近 距 離 収 入 の 増 加 が 見 られました 媒 体 からIC 媒 体 へ 変 更 するというタイミングを 自 動 改 札 機 の 取 り 換 えに 合 わせて 行 うという 基 本 的 な 考 えがありました 吉 川 : 例 えば 新 宿 駅 ですと 1 日 に 何 十 万 という 人 が 利 用 するわけですから あっという 間 に 摩 耗 して しまいますよね メンテナンスの 目 安 は 切 符 の 枚 数 で 見 ると 何 枚 位 なんですか? 椎 橋 : 大 体 400 万 枚 通 ると 改 札 機 から 機 器 を 外 してメンテナンスしていました 乗 客 数 の 多 い 駅 だ と 半 年 ぐらい 少 ない 駅 でも2 年 ぐらいです 吉 川 :それは 乗 る 頻 度 が 上 がったということで すか 椎 橋 :そうだと 思 います Suicaが 都 市 生 活 者 の 感 性 にマッチし なおかつ 利 便 性 が 高 いというこ とで 交 通 手 段 としての 鉄 道 を 多 く 選 んでいただい たのではないかと 考 えています なお Suica 導 入 の 増 収 効 果 については 年 間 35 億 円 程 度 と 算 出 しています 吉 川 :さきほどの94 億 円 とは 別 ですか? 椎 橋 : 別 です Financial Information Technology Focus 2008.5 3

吉 川 :35 億 円 の 効 果 は 小 売 事 業 ですとか 駅 ナカ の 事 業 への 貢 献 度 も 含 めてですか? 業 の 鉄 道 事 業 だけですか? それとも 本 鉄 道 乗 車 券 あっての 電 子 マネー 椎 橋 : 近 距 離 の 鉄 道 だけです PASMOとの 相 互 利 用 が 始 まって 様 相 がガラっと 変 わりました この 数 値 はまだ 算 出 していませんが かなりの 効 果 が 出 て いると 思 います 吉 川 : 今 2,000 万 枚 を 超 えてSuicaが 普 及 し 電 子 マネーの 利 用 も 拡 大 していますが 当 初 そこま での 展 望 をお 持 ちだったのでしょうか 椎 橋 : 当 時 を 振 り 返 ると 香 港 でOctopusが 電 子 宮 居 :PASMOとの 相 互 利 用 が 始 まって1 年 が 経 ち ましたね 金 額 での 効 果 はまだ 算 出 していらっしゃ らないということですが 相 互 利 用 の 効 果 を 何 か 数 値 で 教 えていただけますか 椎 橋 :トランザクションの 数 が 跳 ね 上 がりました 最 初 Suicaをつくった 時 は トランザクション が 何 件 位 になるのかよく 分 からないので いろん な 想 定 を 置 いて 計 算 して センターのホストコン ピューターを1 日 800 万 件 の 処 理 ができるものに したんです PASMOと 相 互 利 用 する 直 前 には 実 Akio Shiibashi 際 に800 万 件 ぐらいになっていました ただし 相 互 利 用 の1 年 前 に 増 強 していましたので それ 自 体 は 問 題 ありませんでした この 増 強 に 関 してです が 相 互 利 用 にあたって どれくらいに 増 強 するか は 難 しい 想 定 でした 分 からないなりに 現 在 の2 倍 で1,600 万 件 電 子 マネー 分 を 入 れて2,000 万 椎 橋 章 夫 (しいばし あきお) 1976 年 日 本 国 有 鉄 道 入 社 1987 年 東 日 本 旅 客 鉄 道 東 京 圏 運 行 本 上 野 機 械 区 長 2002 年 営 業 担 当 長 に 就 任 Suicaシステム 推 進 プロ ジェクトを 担 当 2004 年 Suica 長 を 経 て 2007 年 IT Suica 事 業 本 副 本 長 企 画 長 に 就 任 し 現 在 に 至 る 入 社 以 来 主 に 出 改 札 設 備 昇 降 機 空 調 設 備 等 の 駅 設 備 車 両 検 修 設 備 消 融 雪 設 備 等 の 保 全 工 事 技 術 開 発 等 の 業 務 に 従 事 工 学 博 士 主 な 著 書 に 自 動 改 札 のひみつ 件 位 かなと 想 定 しました でも 万 に 一 つも 想 定 を 上 回 るトランザクションがあり お 客 さまにご 迷 惑 をお 掛 けするという 事 態 は 回 避 しなくてはなりま せんので Suicaシステムの 信 頼 性 を 確 保 する 意 味 で 念 のため1 日 3,000 万 トランザクションが 処 理 できるセンターホストにしました 現 在 どの 位 かと 言 いますと2,000 万 件 です ですから 相 互 利 用 前 と 比 較 して 完 全 に 倍 以 上 になっています 吉 川 :その 効 果 を 加 えると 先 ほどの35 億 円 から どれ 位 跳 ね 上 がるのか 楽 しみですね マネーとしてだいぶ 使 われていました 日 本 でも 新 宿 や 渋 谷 でVISAキャッシュですとかスーパー キャッシュなど いろんな 電 子 マネーの 実 証 実 験 が 行 われていたので 基 本 的 に 電 子 マネーとしての 展 開 は 頭 の 中 にはありました なお 鉄 道 乗 車 券 でのストアードフェア(SF) 1) 機 能 は 基 本 的 に 電 子 マネーそのものだなと 思 っていま したので 当 時 から 電 子 マネーとしても 拡 大 して いくだろう とは 思 っていました 宮 居 : 少 なくとも キオスクですとかNEWDAYS に より メン テ ナン ス コ スト IC 化 削 減 のほか 鉄 道 利 用 増 加 に よ る 増 収 効 果 が 現 れ まし た ( 椎 橋 氏 ) のような 駅 の 中 のコンビニとか 乗 客 の 方 がスピー ド 精 算 を 求 めるような 場 所 は 最 初 からやろうと 決 めていらっしゃったんですか 椎 橋 :まずは 駅 の 中 だとは 思 っていました ただ 4 野 村 総 合 研 究 所 金 融 ITイノベーション 研 究 2008 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.

し 乗 車 券 としてのSuicaを 導 入 したのが2001 年 電 子 マネーとして 始 めたのは2004 年 ですか ら 実 現 までに3 年 かかっています 宮 居 : 鉄 道 の 切 符 から 電 子 マネー へ 一 歩 前 に 踏 み 出 す その 一 歩 はかなり 大 きかった という 感 じですね 椎 橋 : 最 初 は 電 子 マネーがどういうものなのか よく 分 かっていませんでした ですからリスクを 特 定 する 必 要 がありました 第 一 歩 目 を 小 さくてもいいから 踏 み 出 したことに よって 周 りからの 反 響 が 随 分 ありました 一 緒 に 電 子 マネーをやりませんか といったお 話 もたくさ んいただきました 一 歩 を 踏 み 出 した 後 は 周 り 中 うすると とてもじゃないけれども 電 子 マネー 単 体 ではできなかったのではないかと 思 うんです そう いう 認 識 は 正 しいでしょうか 椎 橋 :その 通 りだと 思 います 実 際 に 電 子 マネーを 始 めてみて 単 体 ではビジネス 的 に 厳 しいと 実 感 し ました 投 資 したインフラをすべて 手 数 料 だけで 回 収 するというモデルでは 成 長 シナリオを 描 くのは 難 しいと 思 います 吉 川 : 本 業 あっての 電 子 マネーということなんで すね 椎 橋 :そうですね 鉄 道 乗 車 券 としての 機 能 が 使 え るとか 駅 は 人 が 集 まる 場 所 だとか プラス 面 があ るので その 辺 をうまく 活 用 していきたいと 思 って います Naohiro Yoshikawa 吉 川 尚 宏 (よしかわ なおひろ) 1987 年 野 村 総 合 研 究 所 入 社 情 報 通 信 政 策 情 報 通 信 分 野 や 金 融 サー ビス 分 野 のマーケティング 戦 略 や 事 業 戦 略 等 に 従 事 98 年 から2000 年 にNRI-AワシントンDC 支 店 勤 務 2004 年 から 情 報 通 信 コンサル ティング 一 長 2007 年 から 情 報 通 信 金 融 戦 略 担 当 長 またアジ ア 情 報 通 信 プラクティスグループのリーダー 主 な 著 書 に 2010 年 の 企 業 通 貨 2015 年 の 日 本 宮 居 : 電 子 マネー 単 体 ということではなくて やは りベースに 鉄 道 というのがあってこその 電 子 マネー としての 成 功 があるとすると 課 題 や 弱 みは 今 どの あたりにあるのでしょうか 椎 橋 : 弱 みと 強 みの 両 方 が 同 居 しているような 感 じ がするのです 乗 車 券 としての 機 能 を 譲 るわけには いかない というのが 課 題 です 例 えばSuicaには 紛 失 再 発 行 という 機 能 がついて います そのために いわゆるネガティブカード 情 報 2) を 各 端 末 に 送 信 しています それによって 紛 失 した 際 そのカードを 使 えなくしています これは 鉄 道 乗 車 券 としての 機 能 なので 電 子 マネーといえ ども 譲 るわけにはいかない もし 失 くしたら あなたの 責 任 よ となれば かなり 楽 な 電 子 マネー システムができます 宮 居 : 端 末 自 体 にも 改 札 機 と 同 じようなセキュリ から 背 中 を 押 されているような 感 じです 吉 川 :Suica 事 業 によって コスト 削 減 や 鉄 道 事 業 の 増 収 など 本 業 への 貢 献 が 大 きく 出 ていますが も し JRさんが 鉄 道 事 業 と 関 係 なく 電 子 マネーを 展 開 していたら 大 変 だったのではないかと 思 います 要 するに リーダー/ライターというのを 自 分 たち で 配 布 していかなければならない いろんなインフ ラを 自 分 たちでつくっていかなければならない そ ティ 機 能 をつけるといった ある 意 味 で 制 限 になっ てしまうところが 出 てきてしまっているということ ですね 乗 車 券 であることが 強 みでもあるけれども 弱 みにもなっている そこを 例 えばショッピング 機 能 については 落 としても 知 りません といった 切 り 離 し 方 もあったのではないかと 思 うのですが 椎 橋 : 切 り 離 した 途 端 に そのカードはSuicaでは なくなってしまうと 思 っています Financial Information Technology Focus 2008.5 5

WHO CHANGED THE WORLD ( 世 界 を 変 えた 男 )に 椎 橋 さんが 紹 介 されていました 海 外 はどうなんでしょ うか ヨーロッパから 日 本 のJRの Suicaが 世 界 を 変 えた という 評 価 を 受 けている どのあたりが 評 価 されてい るとお 考 えになりますか? 椎 橋 : 利 用 の 頻 度 ですとか 規 模 が 抜 きん でて 大 きいという 点 を 高 く 評 価 していた だいています 実 は 日 本 の 成 功 例 を 見 た いということで 海 外 からの 見 学 が 非 常 に 多 いんです 駅 ナカのショッピングに 吉 川 :ポイント 交 換 についてもお 聞 きしたいのです が 他 社 との 提 携 ついては もういろんな 効 果 が 出 てきているのではないでしょうか 例 えば 今 度 JALさんに 加 えてANAさんともやられますよね 宮 居 :WAONとの 交 換 は 結 構 ショッキングで した 椎 橋 :ポイント 関 係 は 利 用 ポイントを 付 与 すると いう 機 能 と ポイント 交 換 という 機 能 の2つがあり ます 昨 年 6 月 1 日 からサービスを 開 始 して 今 時 点 で37 万 人 の 方 に 登 録 いただいています 総 額 で 見 ると 付 与 ポイントよりも 交 換 ポイ ントとしてSuicaに 入 ってくるほうが 圧 倒 的 に 多 いです 吉 川 : 御 社 のほうが 引 力 が 強 い それは やはり 生 活 に 密 着 しているからなんでしょうね 交 換 ある いは 付 与 を もっとこれから 拡 大 していくことをお 考 えでいらっしゃるんですか 椎 橋 : 基 本 的 にはそういうつもりでおります 吉 川 : 御 社 は 1 業 種 1 社 ではないですよね ちょっとまれなケースなのかなと 見 ています 椎 橋 :おっしゃるように 各 社 とある 程 度 オープン なお 付 き 合 いをしています も 非 常 に 興 味 を 持 って 見 て 行 かれます これが 駅 なのか といった 感 想 を 述 べられますね 乗 車 券 を 使 って 買 い 物 もできるということにも 非 常 にびっ くりされています また ICカードを 窓 口 ではなく 券 売 機 で 買 える というのも 驚 きを 与 えているようです 宮 居 : 日 本 の 特 に 首 都 圏 大 都 市 圏 は 生 活 習 慣 と して 鉄 道 が 密 着 しているというのが 一 つの 大 きな 要 因 になっているように 思 えます そうすると 海 外 から 視 察 に 来 られた 方 の 中 には ここまでうちの 国 では 鉄 道 を 使 ってないからな という 反 応 もある のですか 椎 橋 :そういう 反 応 が 無 い 訳 ではありませんが む しろ 海 外 の 主 要 都 市 ではかなり 鉄 道 を 使 っています ので そういう 中 でどうやって 導 入 しようかという 感 じです あと 海 外 の 鉄 道 の 問 題 点 としてすぐ 突 き 当 たる のは 改 札 口 がないということです ホームに 自 由 に 出 入 りできますよね 日 本 は 最 初 から 改 札 が あって いいですね なんて 言 われます 宮 居 :ダイレクトに これをこのままうちでも 使 い たい みたいなお 話 もあるんですか 椎 橋 :そういう 話 もあることはあります ただ そ Suicaの 海 外 展 開 のまま 持 っていっても 使 えませんので 仕 組 みをよ く 説 明 するようにしています 宮 居 : 先 日 イギリスの C-IQ 3) に THE MAN 宮 居 :Suicaとの 互 換 性 を 海 外 で 持 たそうといった 6 野 村 総 合 研 究 所 金 融 ITイノベーション 研 究 2008 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.

モバイルSuica が 浸 透 すると 生 活 スタイルも 変 化 していく か もし れ ま せ ん ( 椎 橋 氏 ) 方 向 性 はどうなのでしょう 椎 橋 : 必 ずしも 海 外 との 互 換 性 の 必 要 はないと 考 え ています 同 じような 仕 様 のものを 使 ってもらえれ ば 十 分 だと 思 います エリアをまたがった 例 とし て 国 内 にもICOCAとSuicaがありますが 全 体 のトランザクションから 見 るとまたがって 利 用 する 件 数 は 少 ないです やっぱり 大 事 なのは 隣 組 じゃな いかなと 思 います PASMOとの 利 用 で 一 気 に 利 用 件 数 が 上 がりました 次 のステップはモバイルSuica 決 済 という 機 能 が 付 きました 3つ 目 の 進 展 は モ バイルだと 思 っています モバイルは 時 間 や 空 間 を 越 えて 色 々なことができるツールになってきまし た ですから 今 後 はモバイルに 期 待 するところが 大 きいです 宮 居 :3 月 にモバイルSuicaで 新 幹 線 の 指 定 席 の 予 約 でできるようになりましたね 椎 橋 :お 客 さま 自 身 がモバイルを 通 して 指 定 席 の 予 約 をするといったことが 普 通 になっていくと 駅 業 務 自 体 が 変 わっていきます また お 客 さまの 生 活 のス タイルにどんどん 溶 け 込 んでいくと お 客 さま 自 身 のライフスタイルも 変 わっていくのではないかと 思 います ですから 企 業 も 変 わるし 使 っているお 客 さまも 変 わっていくような 世 界 が 出 てくると 感 じて います 今 後 とも Suicaをもっともっと 便 利 にして いくような 施 策 を 講 じていきたいと 考 えています 吉 川 宮 居 今 後 の 展 開 が 楽 しみです 本 日 はどう 吉 川 : 最 後 に 中 期 計 画 について 伺 いたいと 思 い もありがとうございました ( 本 文 中 敬 称 略 ) ます 3 月 31 日 に 新 しいビジョンを 発 表 されまし た 確 か 2005 年 に 作 られた ニューフロンティ ア2008 は 2008 年 度 までのビジョンが 示 され ていたと 思 います 数 字 を 見 ますと 1 年 前 倒 しで 1)ストアードフェアとは ICカードに 記 録 される 金 銭 的 価 値 で 鉄 道 運 賃 の 支 払 い 乗 車 券 類 との 引 き 換 え 電 子 マネーに 充 当 するもの 2)カードの 紛 失 盗 難 といったネガティブな 情 報 3)Krowne Communications GmbHが 発 行 する 英 文 雑 誌 季 刊 誌 達 成 されていますので 新 しいビジョンも2008 年 度 を 待 たずに 作 成 されたのだと 思 うのですが 新 ビ ジョン 特 にSuicaについて 今 後 の 展 望 を 聞 かせて いただけますか 椎 橋 : 今 度 の 新 しい 経 営 ビジョンは グループ 経 営 ビジョン2020- 挑 む- となっています Suica についてもチャレンジングな 目 標 設 定 になっていま す 大 きく3 点 あります 1つはSuicaの 鉄 道 ネッ トワークを 自 社 内 も 含 めて 全 国 にあまねく 広 げるこ とです 2つ 目 はSuicaをNo.1 電 子 マネーにし 本 Masanori Miyai 格 的 な 事 業 にします 3つ 目 はSuicaのご 利 用 から 生 まれる 膨 大 な 情 報 をベースに 新 しいビジネスに 挑 戦 します これらの 計 画 を 実 行 する 上 でキーになる のが モバイルSuica です Suicaは 最 初 鉄 道 乗 車 券 でスタートしました その 次 に クレジットとか 銀 行 カードと 連 携 して 宮 居 雅 宣 (みやい まさのり) 1990 年 JCB 入 社 97 年 よりICカードおよびネット 決 済 関 連 業 務 に 従 事 カード 業 界 代 表 幹 事 として 国 土 交 通 省 や 旧 道 路 公 団 他 業 界 各 社 と ETCを 創 設 するなど 業 界 のIC 化 を 牽 引 また いちはやくFeliCaに 着 目 し Dualインターフェイスカード 開 発 IC 乗 車 券 機 能 付 クレジットカード の 実 現 など 幅 広 くICカード 化 を 推 進 2005 年 4 月 に 野 村 総 合 研 究 所 入 社 カードや 電 子 マネーなど 決 済 関 連 事 業 の 企 画 や 立 上 げ 支 援 に 従 事 Financial Information Technology Focus 2008.5 7

図 解 主 要 ポイント 相 関 図 ( 提 携 関 係 交 換 レートは08 年 3 月 末 現 在 ) NRIの 予 測 では ポイント マイレージの 年 間 発 行 額 は 2012 年 に7800 億 円 に 達 する 見 込 みである( 野 村 総 合 研 究 所 企 業 通 貨 マーケティング ) 発 行 額 の 伸 びとともに ポイント マイレージ 間 の 交 換 も 盛 んに 行 われ ており 基 軸 通 貨 化 に 向 けた 覇 権 争 いの 動 きも 出 てきたように 見 える 5:2 5:2 5:2 2:5 2:5 5:3 2:1 2:5 1:5 1:5 1:5 2:1 3:1 4:1 3:1 1:2 1:2 5:2 1:2 1:2 1:25 0 印 の 方 向 にポイント 移 行 が 可 能 方 向 にポイント 移 行 が 可 能 電 子 マネー エアライン 小 売 カード コンビニ 銀 行 ネット 通 本 CD 等 ポイント 家 電 旅 行 その 他 ( 出 所 ) 日 経 ビジネス 2006 年 4 月 24 日 号 ポイ 探 を 元 にNRI 作 成 8 野 村 総 合 研 究 所 金 融 ITイノベーション 研 究 2008 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.

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