1993 年 ~26 年 この 時 期 は 住 居 としてのマンションの 安 定 拡 大 期 と 言 える バブル 崩 壊 後 に 始 まった 平 均 価 格 の 下 落 も 収 束 し 1 年 以 上 にわたり 安 定 している また { 図 2}の 年 間 契 約 率 も4 年 までのデータでは



Similar documents
Microsoft Word - 006第Ⅰ章第2節.doc

2020年の住宅市場 ~人口・世帯数減少のインパクト~

< DB8CAF97BF97A6955C2E786C73>

Microsoft Word - 103第Ⅱ章第2節.docx

市況トレンド

資料8(第2回水害WG)

<4D F736F F F696E74202D AE8E598E738FEA93AE8CFC816992F18F6F97705F925A8AFA5F348C8E816A>

2. 住 宅 の 建 て 方 構 造 中 野 区 と 23 区 の 住 宅 の 建 て 方 構 造 階 級 別 の 住 宅 割 合 ( 平 成 15 年 住 宅 土 地 統 計 調 査 ) 中 野 区 中 野 区 23 区 平 均 23 区 平 均 木 造 防 火 木 造 非 木 造 木 造 防 火

No.7 アメリカ 合 衆 国 小 規 模 事 例 (そ4) 助 金 も 財 源 になっている しかし 小 規 模 事 業 体 では 連 邦 政 府 から 基 金 はもちろん 市 から 補 助 金 もまったくない が 実 状 である すなわち 給 人 口 が25 人 から100 人 規 模 小 規

Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 1 人

も く じ 1 税 源 移 譲 1 2 何 が 変 わったのか 改 正 の 3 つ の ポイント ポイント1 国 から 地 方 へ 3 兆 円 規 模 の 税 源 が 移 譲 される 2 ポイント2 個 人 住 民 税 の 税 率 構 造 が 一 律 10%に 変 わる 3 ポイント3 個 々の 納

Microsoft PowerPoint - 経営事項審査.ppt

東京のマンション、実はそこまで高くない!?~修正年収倍率による東京マンション市場の分析~

3 圏 域 では 県 北 沿 岸 で2の 傾 向 を 強 く 見 てとることができます 4 近 年 は 分 配 及 び 人 口 が 減 少 している 市 町 村 が 多 くなっているため 所 得 の 増 加 要 因 を 考 える 場 合 は 人 口 減 少 による 影 響 についても 考 慮 する

表紙


< F2D B E9197BF817A955C8E868145>

住宅購入に関する消費者意識調査

越前米

39_1

<4D F736F F D2090BC8BBB959491BA8F5A91EE8A C52E646F63>

図 表 1 住 開 始 分 ま で の 5 年 間 延 長 さ れ ま し た 住 宅 ロ ー ン 控 除 の た め の フ ロ ー チ ャ ー ト 住 宅 ローンで 住 宅 及 びその 敷 地 を 取 得 し 取 得 の 日 から6か 月 以 内 に 居 住 して いますか? 所 得 金 額 が


市 の 人 口 密 度 は 5,000 人 を 超 え 図 4 人 口 密 度 ( 単 位 : 人 /k m2) に 次 いで 高 くなっている 0 5,000 10,000 15,000 首 都 圏 に 立 地 する 政 令 指 定 都 市 では 都 内 に 通 勤 通 学 する 人 口 が 多

スライド 1

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

<8BB388F58F5A91EE82A082E895FB8AEE967B95FB906A>

Microsoft Word - Łsfi®”YŠ¬™Ê‰Æ.doc

Microsoft Word - 記者発表130315

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

年 8 月 期 1 都 3 県 賃 貸 住 宅 指 標 東 京 都 空 室 率 TVIは 東 京 都 が 前 月 比 0.07 前 年 同 月 比 0.35 東 京 23 区 が 前 月 比 0.07 前 年 同 月 比 0.20 東 京 市 部 が 前 月 比 0.06 前 年 同

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

N 一 般 の 住 宅 について 控 除 の 対 象 となる 借 入 金 は 平 成 26 年 4 月 平 成 31 年 6 月 30 日 までの 入 居 の 場 合 は4,000 万 円 ( 平 成 26 年 3 月 までの 入 居 の 場 合 は2,000 万 円 )までとなります 建 物 や

回 答 Q3-1 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 質 問 : 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 土 地 の 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 答 : あなたの 土 地 は 過 去 の 評 価 替 えで 評 価 額 が

<4D F736F F D20328FCD5F8F5A82DC82A282DC82BF82C382AD82E882CC89DB91E8>

<4D F736F F D2088B089AE95F18D908F C8E DA8E9F >

市 町 村 税 の 概 況 市 町 村 税 の 概 況 は 平 成 25 年 度 地 方 財 政 状 況 調 査 平 成 26 年 度 市 町 村 税 の 課 税 状 況 等 の 調 及 び 平 成 26 年 度 固 定 資 産 の 価 格 等 の 概 要 調 書 等 報 告 書 等 の 資 料 に

スライド 1

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

<4D F736F F D BD90AC E937890C590A789FC90B D>

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

タイトル

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

1 予 算 の 姿 ( 平 成 25 当 初 予 算 ) 長 野 県 財 政 の 状 況 H 現 在 長 野 県 の 予 算 を 歳 入 面 から 見 ると 自 主 財 源 の 根 幹 である 県 税 が 全 体 の5 分 の1 程 度 しかなく 地 方 交 付 税 や 国 庫 支

「節電に対する生活者の行動・意識

損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

災害時の賃貸住宅居住者の居住の安定確保について

(Microsoft Word - \220\305\220\247\211\374\220\263.doc)

<4D F736F F F696E74202D20838C837C815B B F A2E B93C782DD8EE682E890EA97705D>

Microsoft PowerPoint - 総合型DB資料_県版基金説明用.pptx

< EE597768E968BC688EA97972D372E786477>


<4D F736F F F696E74202D2089EF8ED090E096BE89EF8E9197BF938A8E9189C68CFC82AF32>

2

小山市保育所整備計画

年 3 月 期 1 都 3 県 賃 貸 住 宅 指 標 東 京 都 全 域 23 区 市 部 2015 年 5 月 28 日 発 行 空 室 率 TVI(ポイント) 募 集 期 間 (ヶ 月 )

Quarterly Market Watch Summary Report 1.- 季 報 Market Watch サマリーレポート <1 年 ~ 月 期 > 中 古 マンション 首 都 圏 の 動 き ( 成 約 物 件 ) 件 数 8,35 件 ( -11.9%) m 単 価.1 万 円 /m

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

Q IFRSの特徴について教えてください

Microsoft PowerPoint - 税制上の特例.pptx

Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

2 平 均 病 床 数 の 平 均 病 床 数 では 療 法 人 に 対 しそれ 以 外 の 開 設 主 体 自 治 体 社 会 保 険 関 係 団 体 その 他 公 的 の 規 模 が 2.5 倍 程 度 大 きく 療 法 人 に 比 べ 公 的 病 院 の 方 が 規 模 の 大 き いことが

1 はじめに 財 政 の 役 割 資 源 配 分 ( 公 共 財 供 給 ) 所 得 再 分 配 経 済 安 定 化 ( 景 気 調 整 ) 地 方 自 治 体 の 役 割 は 資 源 配 分 ( 公 共 財 の 安 定 供 給 )とされる ( 所 得 再 分 配 や 経 済 安 定 化 は 国 の


交通利便性を追求する分譲マンション取得層 ~共働き子育て世帯の動向が分譲マンション市場に与える影響

<4D F736F F D F5A91EE8BC F368C8E3393FA8DC48D F C8E323893FA916493C B95AA8D CE3816A>

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

本 試 験 模 範 解 答 固 定 資 産 税 第 一 問 問 1 1 住 宅 用 地 に 対 する 課 税 標 準 の 特 例 (1) 宅 地 のうち 住 宅 用 地 については 住 宅 政 策 上 の 見 地 から 次 のような 課 税 標 準 の 特 例 が 認 められている 小 規 模 住

Taro-H19退職金(修正版).jtd

Microsoft Word - N 容積率.doc

●電力自由化推進法案

記者発表資料

Microsoft Word - J_ エンゲル.docx

<4D F736F F D2095BD90AC E926E89BF8CF68EA682CC93AE8CFC D8789EF92F18F6F8CB48D65816A>

財政再計算結果_色変更.indd

現 地 調 査 では 火 口 周 辺 の 地 形 や 噴 気 等 の 状 況 に 変 化 は 見 られませんでした また 赤 外 熱 映 像 装 置 5) による 観 測 では 2015 年 3 月 頃 から5 月 29 日 の 噴 火 前 に 温 度 上 昇 が 認 められていた 新 岳 火 口

スライド 1


第25回税制調査会 総25-1

Microsoft Word - 目次.doc

< E9197BF A959A8CA98AEE91628E9197BF>

Microsoft Word - 第14回不動産DI調査報告書 修正 

経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66



Microsoft Word - ☆f.doc

中 国 の 不 動 産 バブル 崩 壊 リスクは 極 めて 小 さい 目 次 はじめに 1. 高 成 長 を 支 える 不 動 産 市 場 バブルの 大 都 市 バブルで ない 中 小 都 市 今 後 の 見 通 し おわりに はじめに R

1. 固 定 資 産 税 ( 村 税 ) 会 に 対 して 審 査 の 申 し 出 をすることができます 1 納 める 人 および 毎 年 1 月 1 日 現 在 の 所 有 者 賦 課 期 日 2 税 率 課 税 標 準 額 1.4% 3 土 地 の 免 税 点 課 税 標 準 額 となるべき 額

Taro-給与公表(H25).jtd

 

これまでの 課 題 の 検 討 状 況 の 整 理 地 震 保 険 制 度 に 関 するプロジェクトチーム 報 告 書 ( 平 成 24 年 11 月 30 日 ) ( 附 属 物 の 損 害 査 定 ) 地 震 保 険 においては 迅 速 性 の 観 点 から 主 要 構 造 部 を 対 象 とし

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

Microsoft Word - Ⅱ章.doc

公 共 公 益 的 施 設 用 地 の 負 担 がほとんど 生 じないと 認 められる 土 地 ( 例 ) 道 路 に 面 しており 間 口 が 広 く 奥 行 がそれほどではない 土 地 ( 道 路 が 二 方 三 方 四 方 にある 場 合 も 同 様 ) ⑶ マンション 適 地 の 判 定 評

調査結果の概要

1.3. 距 離 による 比 較 距 離 による 比 較 を 行 う ( 基 本 的 に 要 求 される 能 力 が 違 うと 思 われるトラック 別 に 集 計 を 行 った ) 表 -3 に 距 離 別 の 比 較 を 示 す 表 -3 距 離 別 比 較

Contents 第 1 章 国 土 調 査 法 19 条 5 項 指 定 とは? 国 土 調 査 法 19 条 5 項 指 定 とは? 1 指 定 の 意 義 メリット 1 指 定 の 対 象 は? 2 対 象 となる 事 業 2 国 土 調 査 法 19 条 5 項 指 定 までの 流 れ 3

(2) 支 状 況 保 育 所 ( 定 員 60 人 以 上 ) 支 状 況 は 次 とおりです 1 総 入 構 成 比 は 割 合 が88.1% 活 動 外 入 が2.1% 特 別 入 が9.8%でした 2 構 成 比 は 運 営 費 入 が80.1% 経 常 経 費 補 助 金 入 が17.8%

Transcription:

都 市 と 不 動 産 経 済 の 基 礎 最 終 レポート 駒 井 正 晶 研 究 会 1 首 都 圏 マンション 市 場 のダイナミズム 総 合 政 策 学 部 3 年 江 藤 文 昭 学 籍 番 号 :741114 今 回 首 都 圏 におけるマンション 市 場 について 分 析 し 考 察 を 試 みた マンション:3 階 建 て 以 上 の 民 間 分 譲 マンション 供 給 戸 数 : 新 築 マンションの 供 給 戸 数 平 均 価 格 : 新 築 マンションの 平 均 価 格 総 供 給 戸 数 : 供 給 戸 数 + 前 年 の 年 末 残 戸 数 まず { 図 1}を 見 てもらいたい このように 新 築 マンションの 供 給 戸 数 は 毎 年 変 化 し その 推 移 は 波 打 っている この なかで マンション 市 場 で 供 給 戸 数 が 高 い 値 で 推 移 している 状 態 を マンションブーム と 呼 ばれている このマンショ ンブームは 全 体 を 通 し 景 況 に 大 きく 影 響 され 主 に 好 景 気 の 時 期 に 割 安 感 から 需 要 が 高 まり 起 きた 現 象 である 以 降 マ ンションブームを 中 心 に 時 系 列 で 約 3 年 間 のマンション 市 場 について 分 析 考 察 をしていく 1973 年 ~1984 年 この 期 間 は マンション 市 場 の 拡 大 成 長 期 であるといえる それは { 図 1}からわかるように 供 給 戸 数 平 均 価 格 ともに 安 定 して 上 昇 し 続 けているからである 供 給 戸 数 は 37382 戸 から 44116 戸 平 均 価 格 は 1171 万 円 から 2562 万 円 と 上 昇 している これは 景 気 の 基 本 的 な 安 定 成 長 によるものと 思 われる マンションブームは 第 3 次 と 第 4 次 マンションブームが 起 きている 第 3 次 においては 購 入 主 体 の 変 遷 から 一 般 の サラリーマンにもマンション 購 入 という 選 択 が 始 めて 生 まれたということがわかる このことから 今 まで 都 心 で 起 きて いたものが 初 めて 郊 外 でブームが 起 きたと 思 われる 第 4 次 は 人 口 増 加 と 団 塊 の 世 代 が 職 場 に 近 い 都 心 で 住 みたいと いう 都 心 での 住 居 の 需 要 の 高 まりから 都 心 で 起 きた この 需 要 の 高 まりと 都 心 中 心 の 供 給 が 行 われたことから 平 均 価 格 の 上 昇 が 起 きた 1985 年 ~1993 年 この 期 間 は マンション 市 場 の 変 動 時 期 といえる 好 景 気 にわいた9 年 まで( 前 半 )と バブル 後 の 調 整 が 行 われた 9 年 以 降 ( 後 半 )とに 分 けることができる 一 方 総 供 給 戸 数 は5.5 万 戸 以 下 と 低 い 値 で 推 移 していたのも 特 徴 的 だ 前 半 は 第 5 次 と 第 6 次 のマンションブームが 起 きている 特 筆 すべきはともに 住 居 としての 需 要 の 高 まりから 起 きる ブームではなく 資 産 運 用 から 起 きたブームであったことだ これは { 図 1}の 平 均 価 格 の 異 常 な 上 昇 に 裏 付 けられる このように 平 均 価 格 が 上 昇 し 続 ければ 今 買 っておけば 後 々 高 値 で 売 り 抜 けられる という 心 理 が 働 き 住 むためで はく 資 産 運 用 として 需 要 が 高 まった また 好 景 気 により 地 価 が 高 騰 したことで 都 心 での 供 給 が 難 しくなり 郊 外 中 心 の 供 給 となった ディベロッパーがこの 郊 外 でのマンション 建 設 に 将 来 性 を 見 出 さなかったのか 高 い 契 約 率 にも 関 わら ず 供 給 戸 数 が 上 昇 せず それに 伴 って 総 供 給 戸 数 も 低 い 値 で 推 移 している 後 半 は バブル 崩 壊 後 の 不 景 気 に 見 舞 われ 供 給 戸 数 が15 年 ぶりの 低 い 値 で 推 移 した また 今 までの 平 均 価 格 の 上 昇 が バブル 経 済 に 裏 づけされていたことが 顕 著 に 現 れたように 大 幅 な 下 降 を 続 けた しかし { 図 2}の 年 間 契 約 率 は87 年 から 下 がり 続 けていたが 92 年 には 上 昇 に 転 じた 萎 縮 傾 向 と 思 われたマンション 市 場 に 転 機 が 訪 れたと 思 われる

1993 年 ~26 年 この 時 期 は 住 居 としてのマンションの 安 定 拡 大 期 と 言 える バブル 崩 壊 後 に 始 まった 平 均 価 格 の 下 落 も 収 束 し 1 年 以 上 にわたり 安 定 している また { 図 2}の 年 間 契 約 率 も4 年 までのデータではあるが 8%を 超 えた 高 い 値 で 推 移 している 一 方 供 給 戸 数 はブームに 伴 い 上 下 しているが 終 始 今 までにないような 大 量 供 給 が 行 われ 続 けている しかし 超 過 供 給 に 伴 う 価 格 の 下 落 が 起 こっておらず 先 に 述 べたように 安 定 している よってマンション 市 場 の 安 定 拡 大 期 といえる この 期 間 に 第 7 次 第 8 次 のマンションブームが 起 こっている この2つのブームに 共 通 するのが 地 価 の 下 落 などに 伴 う 建 設 環 境 の 良 化 だ 今 回 詳 しいデータを 集 められなかったのが 残 念 ですが バブル 崩 壊 後 から5 年 まで 地 価 は 下 落 し 続 けていた この 建 設 環 境 の 良 化 に 伴 い 都 心 でのマンション 建 設 が 急 増 している それは { 図 1,2}の 供 給 総 供 給 個 数 の 高 水 準 での 推 移 と { 表 1}の 立 地 から 説 明 できる このことから 都 心 での 住 居 の 需 要 が 高 いことがうかがえ る また 低 金 利 による 住 宅 ローンの 低 さが 住 居 の 需 要 を 後 押 ししている 以 上 のように 供 給 と 需 要 がともに 高 まりブ ームが 起 こった また この 期 間 では{ 表 2,3}{ 図 3}に 見 られるように 他 の 期 間 と 比 べより 詳 しい 資 料 が 揃 ったので より 深 い 分 析 をすることができた まず{ 表 2,3}だが これから1993 年 以 降 の 価 格 の 安 定 は 不 動 産 ディベロッパーのバランスの 取 れた 供 給 が 行 わ れているからであることがわかった それは { 表 3}から 供 給 戸 数 と 平 均 価 格 の 相 関 係 数 は -.88と 強 い 負 の 相 関 関 係 があることがわかる それにも 関 わらず { 図 1}のように1993 年 以 降 平 均 価 格 は 安 定 した 推 移 を 見 せており 供 給 戸 数 は 上 下 している このことから 供 給 戸 数 を 調 節 して 平 均 価 格 が 安 定 していることがうかがえる この 供 給 戸 数 には 前 年 の 契 約 率 が 影 響 していることがわかった それは 年 間 の 契 約 率 と 供 給 個 数 との 相 関 は. 71であるのに 対 して 前 年 の 契 約 率 と 供 給 戸 数 との 相 関 は.8である ちなみに 前 々 年 の 契 約 率 とは.65であ る このことから 供 給 戸 数 と 契 約 率 に 関 して 前 年 の 契 約 率 が 強 く 関 係 していることがわかった 次 に{ 図 3}についてだが これは1991~26 年 の16 年 間 の 平 均 面 積 とm2 当 たり 平 均 価 格 の 散 布 図 である 91 年 以 降 基 本 的 に 価 格 は 減 少 し 面 積 は 上 昇 し 続 けていたが 2 年 からは ほぼ 同 じ 地 点 で 推 移 している こ のことから 2 年 以 降 のマンション 供 給 は 安 定 的 であり 価 格 と 面 積 の 面 で 変 動 が 極 めて 少 ない また { 表 2}か ら 見 て 取 れるように2~24 年 までではあるが 9%を 超 える 高 い 契 約 率 を 維 持 している つまり 都 心 にあり 面 積 が75m2くらいで m2あたり 価 格 が54くらいのマンションには 継 続 した 需 要 がある ということが 言 え る 結 論 約 3 年 間 を 通 して マンション 市 場 は 景 況 に 影 響 されながらも 成 長 を 続 けてきた それは 毎 年 の 供 給 戸 数 も 全 体 と して 右 肩 上 がりであることから 上 げられる 市 場 規 模 の 拡 大 と 近 年 のマンション 市 場 の 動 向 から よりライフスタイルに 見 合 った 高 い 需 要 のあるマンションが 供 給 されていることなどからだ その 成 長 過 程 では 都 心 部 の 高 級 物 件 としのマンションから 一 般 市 民 の 需 要 も 汲 み 取 ったマンションとなったり 都 心 郊 外 都 心 と 経 済 状 況 に 見 合 った 需 要 が 多 いマンションとなるための 軌 跡 が 見 て 取 れる また バブル 期 には 資 産 運 用 の 対 象 として 扱 われ 市 場 が 大 きく 上 下 したことで その 後 の 洗 練 された 市 場 として 生 まれ 変 わっている このよう にして マンションは 日 本 において 多 くの 需 要 を 汲 み 取 るとため 変 化 し 続 けることで 規 模 を 拡 大 してきた これからも マンションは 変 化 を 続 けマンション 市 場 は 拡 大 していくと 思 われる また 近 年 に 特 徴 的 な 安 定 したマン ションに 対 する 需 要 は まだまだ 都 心 マンションへの 内 在 的 な 需 要 があることをうかがわせるものがある よって じわ じわではあるが 平 均 価 格 が 上 昇 している よって 近 い 将 来 において23 年 から25 年 において 第 9 次 マンシ ョンブームといわれるようになるかもしれない

{ 表 1} 第 1 次 第 2 次 第 3 次 第 4 次 第 5 次 第 6 次 第 7 次 第 8 次 期 間 63~64 年 68~69 年 72~73 年 77~8 年 86~87 年 89~9 年 93~96 年 99~1 年 景 況 オリンピック いざなぎ 列 島 改 造 技 術 革 新 内 需 拡 大 バブル 生 活 大 国 資 産 デフレ 公 定 歩 合 5.9~6.5% 6.% 4.25~9.% 3.5~9.% 2.5~4.5% 3.25~6.% 1.75%.5~.25% 住 宅 ロー 1.2%S36 年 9.12~9.6% 9.~9.6% 7.62 6.12~7.5% 6.6~8.28% 6.12~4.% 3.8~3.65% ン 金 利 4 月 スタート ~9.% 人 口 ( 首 都 194 万 人 2211 万 人 2534 万 人 2786 万 人 376 万 人 3127 万 人 3188 万 人 3345 万 人 圏 ) (1963 年 ) (1968 年 ) (1973 年 ) (1979 年 ) (1988 年 ) (199 年 ) (1992 年 ) (2 年 ) 分 譲 マン 63 年 1,776 戸 68 年 72 年 77 年 86 年 93 年 99 年 ション 着 64 年 9,672 戸 26,975 戸 89,737 戸 14,967 戸 119,745 戸 177,834 戸 135,416 戸 184,668 戸 工 戸 数 ( 全 69 年 73 年 78 年 87 年 9 年 94 年 年 国 ) 45,758 戸 154,86 戸 122,448 戸 133,776 戸 238,6 戸 222,51 戸 217,73 戸 79 年 88 年 95 年 1 年 129,513 戸 167,876 戸 26,84 戸 215,31 戸 8 年 96 年 14,96 戸 113,873 戸 196,47 戸 年 収 ( 勤 労 57.9~62.4 16.7~ 2.8~ 399.8~ 662.7~ 73 91 年 828 98 年 859 者 世 帯 )( 万 [9.2~11.5] 122.7 238.6 492.7 682.2 9 年 767 92 年 85 1 年 813 円 )[ 倍 率 ] [5.5~5.7] [3.85~4.9] [4.1~5.] [4.2~7.] [7.4~8.] [6.1~5.3] [4.85~4.95] 新 規 販 売 72 年 77 年 86 年 93 年 99 年 戸 数 3,33 戸 471,71 戸 4,477 戸 39,352 戸 44,27 戸 86,297 戸 73 年 78 年 87 年 9 年 94 年 年 37,382 戸 54,7 戸 41,57 戸 39,548 戸 79,896 戸 95,635 戸 74 年 79 年 88 年 95 年 1 年 32,31 戸 53,772 戸 32,8 戸 84,885 戸 89,256 戸 96 年 82,795 戸 新 規 契 約 72 年 5.5% 77 年 7.3% 86 年 76.8% 77.4% 93 年 83.3% 99 年 79.% 率 73 年 59.% 78 年 73.9% 87 年 91.2% 9 年 73.9% 94 年 85.4% 年 79.6% 74 年 26.7% 79 年 8.5% 88 年 74.9% 95 年 78.5% 1 年 78.1% 8 年 65.4% 96 年 83.1% 年 末 残 戸 72 年 77 年 86 年 93 年 99 年 数 4,135 戸 8,714 戸 2,58 戸 4,222 戸 6,749 戸 8,712 戸 73 年 78 年 87 年 9 年 94 年 年 8,971 戸 6,665 戸 1,45 戸 8,14 戸 8,583 戸 8,93 戸 74 年 79 年 88 年 95 年 1 年 19,23 戸 5,82 戸 4,225 戸 1,447 戸 9,571 戸 8 年 96 年 1,872 戸 8,33 戸 平 均 価 格 63 年 531 68 年 66 72 年 774 77 年 1,646 86 年 2,758 5,411 93 年 4,488 99 年 4,138 ( 万 円 ) 64 年 718 69 年 688 73 年 1,171 78 年 1,711 87 年 1,45 9 年 8,14 94 年 4,49 年 4,34

( 東 京 都 ) ( 東 京 都 ) 74 年 1,657 79 年 1,992 88 年 4,225 95 年 4,148 1 年 4,26 8 年 2,477 96 年 4,238 立 地 都 心 都 心 郊 外 都 心 準 都 心 郊 外 遠 郊 外 準 郊 外 都 心 回 帰 購 入 主 体 会 社 役 員 会 社 管 理 職 会 社 職 員 団 塊 の 世 代 買 換 え 資 産 法 人 ニューサー 低 金 利 需 要 運 用 ティ シングル 共 働 き < 不 動 産 経 済 研 究 所 > { 表 2} 年 度 供 給 戸 数 新 築 マンション 平 均 価 格 ( 万 円 ) 平 均 面 積 (m2) m2 当 たり 価 格 ( 万 円 ) 新 規 契 約 戸 数 年 間 契 約 率 (%) 年 間 総 供 給 戸 数 1991 26422 59 64.9 9.9 18215 7.3 33924 1992 26853 566 63.3 8 2226 83.9 37952 1993 44765 4488 63.8 7.3 4455 91.4 531 1994 79897 449 64.6 68.2 73255 91.7 86646 1995 84885 4148 66.7 62.2 7737 9.8 93468 1996 82795 4238 69.5 61 76596 92.5 93242 1997 7543 4374 7.3 62.2 6284 88 78783 1998 6638 4168 71 58.7 5754 86 76195 1999 86297 4138 71.8 57.6 78757 91.3 9744 2 95635 434 74.7 54 87741 91.7 14347 21 89256 426 77 52.3 8571 9.3 98159 22 88516 43 78 51.3 7793 88 9887 23 83183 469 74.7 54.5 74936 99.1 94794 24 85429 414 74.6 55 7871 91.4 95157 < 矢 野 経 済 研 究 所 長 谷 工 総 合 研 究 所 > { 表 3} 1991~24 年 供 給 戸 数 新 築 マンション 平 均 面 積 (m2) m2 当 たり 価 格 新 規 契 約 戸 数 年 間 契 約 率 年 間 総 供 給 平 均 価 格 ( 万 円 ) ( 万 円 ) (%) 戸 数 供 給 戸 数 1 新 築 マンション 平 均 -.8822 1 価 格 平 均 面 積 (m2).736392 -.6672 1 m2 当 たり 価 格 -.9727.96292 -.84343 1 新 規 契 約 戸 数.997831 -.88931.7762 -.917 1 年 間 契 約 率.7166 -.85498.392433 -.75574.741124 1 年 間 総 供 給 戸 数.998126 -.8924.75517 -.91951.996315.72666 1

{ 図 1} 新 築 マンションの 供 給 戸 数 と 平 均 価 格 の 推 移 供 給 戸 数 平 均 価 格 新 築 マンション 供 給 戸 数 12 1 8 6 4 2 26 25 24 23 22 21 2 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 199 1989 1988 1987 1986 1985 1984 1983 1982 1981 198 1979 1978 1977 1976 1975 1974 1973 7 6 5 4 3 2 1 新 築 マンション 平 均 価 格 ( 万 円 ) < 不 動 産 経 済 研 究 所 > { 図 2} 年 間 契 約 率 と 年 間 総 供 給 戸 数 の 推 移 年 間 契 約 率 年 間 総 供 給 戸 数 12 12 1 1 契 約 率 (%) 8 6 4 8 6 4 総 供 給 戸 数 2 2 24 23 22 21 2 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 199 1989 1988 1987 1986 1985 1984 1983 1982 < 矢 野 経 済 研 究 所 長 谷 工 総 合 研 究 所 >

{ 図 3}1991 年 ~26 年 95 平 均 面 積 とm2 当 たり 平 均 価 格 の 推 移 9 85 m2 当 たり 平 均 価 格 ( 万 円 ) 8 75 7 65 6 55 5 6 62 64 66 68 7 72 74 76 78 8 平 均 面 積 (m2) 相 関 係 数 :-.8582 < 矢 野 経 済 研 究 所 長 谷 工 総 合 研 究 所 > 参 考 資 料 : 矢 野 経 済 研 究 所 25 マンション 市 場 の 徹 底 研 究 株 式 会 社 矢 野 経 済 研 究 所 不 動 産 経 済 研 究 所 マンション こんなに 変 わった 郊 外 化 から 都 心 居 住 へ 首 都 圏 マンション 市 場 動 向 26 年 まとめ 首 都 圏 マンション 市 場 動 向 26 年 12 月 度 首 都 圏 の 建 売 住 宅 市 場 動 向 26 年 12 月 度 長 谷 工 総 合 研 究 所 26 年 マンション 市 場 の 総 括 25 年 マンション 市 場 の 総 括 と26 年 の 見 通 し 24 年 マンション 市 場 の 総 括 と25 年 の 見 通 し