産 業 界 の 求 めるグローバル 人 材 と 大 学 秋 季 入 学 実 施 についての 考 え 方 2012 年 8 月 30 日 岩 波 利 光 ( 一 社 ) 経 団 連 教 育 問 題 委 員 会 企 画 部 会 長 日 本 電 気 株 式 会 社 特 別 顧 問
経 団 連 教 育 問 題 委 員 会 について 委 員 長 川 村 隆 日 立 製 作 所 会 長 企 画 部 会 長 岩 波 利 光 日 本 電 気 特 別 顧 問 スポーツ 推 進 部 会 長 鍛 治 舎 巧 パナソニック 専 務 役 員 教 育 と 企 業 の 連 携 推 進 WG 主 査 小 川 理 子 パナソニック 社 会 文 化 グループG 委 員 約 120 社 主 な 活 動 産 学 が 連 携 して 有 為 な 人 材 を 育 成 するため 産 業 界 の 視 点 か ら 教 育 行 政 に 関 して 提 言 すると 共 に 教 育 人 材 開 発 プロジェク トを 実 施 1 中 央 教 育 審 議 会 等 において 教 育 政 策 に 提 言 川 村 委 員 長 中 央 教 育 審 議 会 大 学 分 科 会 委 員 岩 波 部 会 長 中 央 教 育 審 議 会 初 等 中 等 教 育 分 科 会 委 員 2 企 業 と 教 育 の 連 携 推 進 ( 会 員 企 業 による 出 前 授 業 等 ) 3 教 育 界 と 経 済 界 との 直 接 対 話 の 推 進 2
グローバル 人 材 が 求 められる 背 景
グローバル 人 材 が 求 められる 背 景 日 本 の 内 外 の 状 況 急 速 に 進 む 尐 子 高 齢 化 人 口 減 尐 社 会 の 到 来 と 国 内 市 場 の 縮 小 BRICS 諸 国 との 競 争 激 化 アジアの 成 長 を 取 り 込 む 必 要 性 資 源 エネルギーに 乏 しい 日 本 将 来 にわたって 国 際 競 争 力 を 維 持 するには 技 術 力 イノベーショ ンによる 産 業 競 争 力 を 強 化 する 必 要 性 グローバル 人 材 を 育 成 する 必 要 性 産 業 界 の 求 める 人 材 と 大 学 教 育 の 乖 離 産 業 界 も 大 学 と 連 携 してグローバル 人 材 を 育 成 経 団 連 では サンライズ レポート に 基 づき 3つの 教 育 人 材 開 発 プロジェクトを 実 施 サンライズ レポート (2010 年 12 月 ) イノベーションを 通 じた 産 業 競 争 力 強 化 による 日 本 経 済 再 生 のた め 取 り 組 むべきプロジェクトをまと めた 経 団 連 の 提 言 未 来 都 市 プロジェクト 資 源 確 保 プロジェクト 教 育 人 材 開 発 プロジェクト の3 部 で 構 成 4
サンライズレポートに 基 づく 経 団 連 教 育 人 材 開 発 プロジェクト (1) 経 団 連 グローバル 人 材 育 成 スカラーシップ と 留 学 生 の 送 り 出 し 受 け 入 れ 拡 大 に 向 けた 課 題 の 検 討 経 団 連 グローバル 人 材 育 成 スカラーシップ ( 後 述 ) グローバル30 産 学 連 携 フォーラム の 共 催 政 府 により 国 際 化 の 拠 点 (グローバル30)に 認 定 された13 大 学 と 共 催 で 開 催 し 日 本 の 大 学 の 国 際 化 や 留 学 生 の 送 り 出 し 受 け 入 れ 推 進 に 関 わる 課 題 を 検 討 第 3 回 となる 本 年 度 は 9 月 19 日 経 団 連 会 館 にて 開 催 経 団 連 グローバルキャリア ミーティング の 開 催 ( 後 述 ) (2) グローバル 人 材 育 成 モデル カリキュラム の 実 施 ( 後 述 ) (3) 理 科 離 れ 対 策 を 中 心 とする 企 業 の 教 育 支 援 プロジェクト 企 業 による 小 中 学 校 への 出 前 授 業 や 企 業 施 設 等 における 科 学 技 術 体 験 等 の 教 育 支 援 プログラムを 推 進 そのために 経 団 連 のウェブサイト 上 に 各 社 が 実 施 していてるプログラムに 関 するポータル サイトを 開 設 5
高 まるグローバル 人 材 への 期 待 (1) 事 業 活 動 のグローバル 化 に 伴 う 人 事 戦 略 として 国 籍 に 関 わらず 優 秀 な 人 材 を 採 用 活 用 する 動 きが 高 まっている 事 業 活 動 のグローバル 化 に 対 応 した 人 事 戦 略 の 方 向 性 海 外 赴 任 を 前 提 とした 日 本 人 の 採 用 育 成 を 拡 充 233 特 に 方 向 性 は 定 めていない 223 国 籍 を 問 わず 有 能 な 人 材 を 幹 部 に 登 用 する 172 今 よりも 採 用 の 多 国 籍 化 を 進 める 152 人 事 制 度 を 海 外 拠 点 も 含 め 共 通 とする 27 その 他 45 0 50 100 150 200 250 社 n=584 社 出 典 : 経 団 連 産 業 界 の 求 める 人 材 像 と 大 学 教 育 への 期 待 に 関 するアンケート 結 果 (2011 年 1 月 ) 6
高 まるグローバル 人 材 への 期 待 (2) 産 業 界 がグローバルに 活 躍 する 日 本 人 人 材 に 求 める 素 質 知 識 能 力 既 成 概 念 に 捉 われず チャレンジ 精 神 を 持 ち 続 ける 194 N=542 社 225 外 国 語 によるコミュニケーション 能 力 145 223 海 外 との 文 化 価 値 観 の 差 に 興 味 関 心 を 持 ち 柔 軟 に 対 応 する 111 201 企 業 の 発 展 のために 逆 境 に 耐 え 粘 り 強 く 取 り 組 む 144 121 当 該 職 種 における 専 門 知 識 128 112 個 別 企 業 の 利 益 を 越 え 進 出 先 地 域 国 の 繁 栄 を 考 える 高 い 公 共 心 倫 理 観 28 34 日 本 文 化 歴 史 に 関 する 知 識 17 5 非 経 団 連 会 員 経 団 連 会 員 その 他 56 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 出 典 : 経 団 連 アンケート 結 果 (2011 年 1 月 ) 7
採 用 に 際 して 大 学 生 に 期 待 する 素 質 態 度 知 識 能 力 特 に 重 視 されるのは 主 体 性 コミュニケー ション 能 力 実 行 力 チームワーク 協 調 性 文 科 系 技 術 理 科 系 大 学 生 に 期 待 するもの ( 複 数 回 答 ) 大 学 生 の 採 用 にあたって 重 視 する 素 質 態 度 知 識 能 力 n=594 社 主 体 性 コミュニケーション 能 力 実 行 力 チームワーク 協 調 性 課 題 解 決 能 力 倫 理 観 社 会 性 論 理 的 思 考 力 創 造 力 産 業 技 術 への 理 解 専 門 課 程 の 深 い 知 識 情 報 リテラシー 一 般 教 養 外 国 語 能 力 専 門 資 格 [ 表 2] 大 学 生 に 不 足 しているもの 4.6 4.5 4.5 4.4 4.3 4.2 4.1 4.1 4.0 3.5 3.5 3.3 3.2 3.1 2.6 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 5= 非 常 に 重 視 4= 重 視 3= 普 通 で 良 い 2= 余 り 重 視 しない 1= 重 視 しない ポイント 専 門 分 野 の 知 識 を 身 につける 論 理 的 思 考 力 や 課 題 解 決 能 力 を 身 につける チームを 組 んで 特 定 の 課 題 に 取 り 組 む 経 験 専 門 分 野 に 関 連 する 他 領 域 の 基 礎 知 識 も 身 につける 実 社 会 や 職 業 との 繋 がりを 理 解 さ せる 教 育 職 業 意 識 や 勤 労 観 醸 成 に 役 立 つ プログラム ディベートやプレゼンテーションの 訓 練 一 般 教 養 の 知 識 を 身 につける 外 国 語 によるコミュニケーション 能 力 を 高 める 異 文 化 理 解 に 繋 がるような 体 験 その 他 113 356 455 253 235 85 188 219 175 180 132 142 92 165 98 9357 526 87 365 文 科 系 (n =592 社 ) 第 1 位 第 2 位 第 3 位 素 質 態 度 主 体 性 /523 社 職 業 観 /361 社 実 行 力 /322 社 知 識 能 力 創 造 力 /407 社 産 業 技 術 への 理 解 /396 社 コミュニケーション 能 力 /346 社 n=587 社 0 200 400 600 800 1000 社 出 典 : 経 団 連 アンケート 結 果 (2011 年 1 月 ) 8
グローバル 人 材 の 育 成 に 向 けて 求 められる 取 り 組 み
経 団 連 グローバル 人 材 の 育 成 に 向 けた 提 言 (2011 年 6 月 ) 図 2 グローバル 人 材 に 求 められる 素 質 能 力 イメージ 図 政 府 トップ マネ ジメント 層 グローバル 人 材 グローバル リーダーとしての 素 質 能 力 グローバルな 視 点 からのマネジメント 能 力 ミドル マネジメント 層 大 学 既 成 概 念 に 捉 われず チャレンジ 精 神 を 持 つ 外 国 語 によるコミュニケーション 能 力 異 文 化 に 対 する 興 味 関 心 適 応 力 企 業 連 携 し て 育 成 社 会 人 に 求 められる 基 礎 的 な 能 力 主 体 性 実 行 力 コミュニケーション 能 力 協 調 性 論 理 的 思 考 能 力 職 業 意 識 リベラルアーツの 知 識 等 グローバル ビジネス スキル 海 外 勤 務 経 験 当 該 職 種 で 必 要 な 専 門 知 識 10
企 業 に 求 められる 取 り 組 み (1) 本 社 の 日 本 人 社 員 のグローバル 化 対 応 力 の 養 成 入 社 後 早 い 時 期 に 海 外 経 験 を 積 む 機 会 を 提 供 新 卒 採 用 昇 進 昇 格 海 外 駐 在 派 遣 の 要 件 として 一 定 レベル 以 上 の 外 国 語 能 力 を 要 求 等 (2) 外 国 人 人 材 の 採 用 と 育 成 優 秀 な 留 学 生 を 人 物 本 位 国 籍 不 問 で 採 用 外 国 人 人 材 の 育 成 定 着 に 向 けた 取 り 組 み 受 入 れ 職 場 の 環 境 整 備 きめ 細 やかな 人 事 制 度 面 での 対 応 グローバルに 企 業 理 念 や 経 営 哲 学 を 共 有 等 11
NECの 取 り 組 み(1) グローバル 事 業 戦 略 を 支 える 人 事 施 策 の 推 進 グローバルビジネスの 強 化 ( 海 外 売 上 拡 大 ) ソリューションビジネス 強 化 ( 現 地 付 加 価 値 主 導 ) O N E N E C と し て の 施 策 の 推 進 日 本 + 5 極 に お け る グローバルに 事 業 を 牽 引 する リーダーの 発 掘 配 置 評 価 育 成 ( 国 籍 を 問 わず) 本 社 ( 日 本 ) 人 材 の グローバル 事 業 対 応 力 強 化 海 外 現 地 法 人 人 材 の 強 化 (プロフェッショナル 人 材 の 確 保 育 成 ) 費 用 効 率 化 追 求 ( 人 事 制 度 ルールの 共 通 化 ) 12
NECの 取 り 組 み(2) グローバル 人 材 ( 幅 広 い 経 験 を 持 った 将 来 の 幹 部 人 材 )を 国 内 外 を 問 わず 発 掘 育 成 任 用 国 内 外 の 主 要 ポジションを NECグループ キーポジション と 定 義 それぞれのキーポジションにつき 複 数 の 後 継 候 補 者 を 明 確 化 グ ローバルに 共 通 な 仕 組 みで 人 選 評 価 教 育 を 実 施 幹 部 人 材 育 成 専 任 担 当 者 ( 人 材 育 成 ファシリテーター)を 配 置 し GKP 候 補 者 へのキャリアアドバイスや 候 補 者 発 掘 を 支 援 グローバル 共 通 の 幹 部 人 材 情 報 システム グローバル 一 元 化 クラウド 活 用 によるコスト 削 減 < 導 入 モジュール> 後 継 者 管 理 社 員 プロファイル パフォーマンス 管 理 キャリア 開 発 13
NECの 取 り 組 み(3) 本 社 ( 日 本 ) 人 材 のグローバル 化 促 進 外 国 人 採 用 の 拡 大 新 卒 採 用 の10%を 外 国 人 に 若 手 社 員 の 海 外 早 期 派 遣 Global Track for Innovators(GTI) 新 入 社 員 の5~10%を 対 象 に 入 社 2 年 目 から 海 外 拠 点 に 派 遣 できるだけ 早 期 に 海 外 での 経 験 を 積 ませ 内 なる 企 業 変 革 を 起 こす 中 核 要 員 とすべく 育 成 1 年 目 の 下 期 から 半 年 間 本 来 の 業 務 を 行 いながら GTI 派 遣 事 前 研 修 を 受 講 海 外 業 務 遂 行 のための 基 本 スキル 習 得 海 外 拠 点 では 1~2 年 間 現 地 社 員 の 下 で 実 務 を 担 当 帰 国 後 は グローバル 要 員 として 適 切 な 業 務 アサイン 14
NECの 取 り 組 み(4) ご 参 考 Global Track for Innovators (GTI) 1 年 目 2 年 目 3~4 年 目 帰 国 後 人 事 部 海 外 BU 育 成 プログラム 企 画 運 営 所 属 BU 国 内 研 修 にて 基 本 スキル 習 得 ( 集 合 研 修 3~4 日 / 月 程 度 半 年 間 実 施 ) BUでのOJDにより BU 固 有 の 知 識 スキル 習 得 海 外 現 法 業 務 と 職 場 育 成 ニーズをマッチングのうえ 研 修 計 画 を 作 成 現 地 にて 実 務 担 当 ( 原 則 1 年 最 長 2 年 ) グ ロ ー バ ル 要 員 と し て 適 切 な 業 務 ア サ イ ン BU:ビジネスユニット 15
NECの 取 り 組 み(5) ご 参 考 英 ー1グランプリ 自 主 的 参 加 英 語 学 習 チームによる 英 語 学 習 や 活 動 学 習 記 録 をWEB 上 に 登 録 チーム 間 で 競 い 合 い 期 間 終 了 後 社 長 から 表 彰 社 内 のグローバルマインド 向 上 が 狙 い その 他 ダイバーシティカフェ( 外 国 籍 社 員 との 交 流 ) 英 語 落 語 英 -1グランプリ 社 内 SNS など 多 数 のプログラム 16
大 学 に 期 待 する 取 り 組 み(1) グローバル 人 材 育 成 に 向 けて 大 学 に 期 待 する 取 り 組 みとしては 専 門 科 目 を 外 国 語 で 履 修 するカリキュラムの 構 築 を 挙 げる 回 答 が 最 も 多 く グローバル30で 実 施 されている 英 語 で 履 修 可 能 なカリキュラム へのニーズが 高 いことが 示 された また 企 業 の 経 営 幹 部 実 務 者 から グローバル ビジネスの 実 態 を 学 ぶカリキュラム を 指 摘 する 回 答 も 多 く 学 生 に は 外 国 語 能 力 のみでなく グローバル ビジネスの 実 態 に 関 心 を 持 って 欲 しいと 考 えていることが 伺 える 専 門 科 目 を 外 国 語 で 履 修 するカリキュラムの 構 築 [ 図 2] 複 数 回 答 n=514 社 271 企 業 の 経 営 幹 部 実 務 者 から グローバル ビジネスの 実 態 を 学 ぶカリキュラムの 実 施 日 本 文 化 歴 史 を 学 び 海 外 から 日 本 日 本 人 がどう 見 られているかを 考 えるカリ キュラム 実 施 海 外 大 学 との 連 携 による 交 換 留 学 やダブルディグリー プログラム 等 の 実 施 教 育 現 場 における 外 国 人 人 材 の 確 保 海 外 からの 留 学 生 受 入 れ 拡 大 に 向 けた 取 り 組 み 215 197 179 159 260 大 学 が 仲 介 して 海 外 の 企 業 やNGO 等 でインターンシップを 実 施 単 位 化 115 海 外 高 校 を 卒 業 した 日 本 人 国 際 バカロレア 資 格 取 得 者 等 の 受 入 れ 拡 大 79 その 他 26 0 50 100 150 200 250 300 社 出 典 : 経 団 連 アンケート 結 果 (2011 年 1 月 ) 2
大 学 に 期 待 する 取 り 組 み(2) (1)リベラル アーツ 教 育 の 拡 充 異 文 化 理 解 のベースとなる 日 本 文 化 や 歴 史 に 対 する 理 解 特 に これからグローバルビジネスで 活 躍 するリーダー 人 材 には 必 要 (2) 大 学 教 育 に 関 する 要 望 ( 外 国 語 によるカリキュラムと 産 学 連 携 に 加 えて) 答 えのない 問 題 に 取 り 組 む 力 ( 主 体 性 課 題 発 見 力 )の 育 成 学 生 の 主 体 的 な 学 びに 向 けて 学 生 を 動 機 づけるための 工 夫 企 業 との 連 携 (インターンシップ 企 業 人 講 師 の 派 遣 産 学 連 携 によるカ リキュラム 開 発 などを 通 じた 実 践 的 教 育 の 実 施 等 ) 大 学 入 試 のあり 方 の 検 討 知 識 の 量 だけでなく 知 識 の 活 用 力 や 思 考 力 判 断 力 も 評 価 するような 入 試 のあり 方 の 検 討 高 大 接 続 のあり 方 大 学 教 育 の 質 保 証 の 前 提 として 大 学 入 学 予 定 者 が 高 校 修 了 時 に 求 めら れる 最 低 限 の 学 力 を 有 していることを 保 証 するような 仕 組 み( 例 えば 高 大 接 続 テスト の 実 施 等 )が 必 要 18
大 学 に 期 待 する 取 り 組 み(3) 情 報 公 開 への 取 り 組 みの 推 進 大 学 のステークホルダー( 学 生 保 護 者 地 域 社 会 産 業 界 )に 各 大 学 の 教 育 内 容 や 特 色 強 み 等 に 関 して 比 較 可 能 なかたちでの 情 報 開 示 大 学 ポートレート ( 仮 称 )の 積 極 的 な 活 用 (3) 大 学 の 国 際 化 に 向 けた 取 り 組 み 海 外 留 学 を 促 進 するための 取 り 組 み 交 換 留 学 ダブルディグリー ジョイントディグリー 等 の 推 進 科 目 ナンバリング 等 による 海 外 大 学 との 教 育 連 携 推 進 による 単 位 の 互 換 性 の 向 上 大 学 の 教 職 員 のグローバル 化 対 応 力 の 向 上 外 国 人 教 員 の 増 員 帰 国 子 女 海 外 留 学 経 験 者 の 受 入 れ 促 進 大 学 入 学 資 格 としてのインターナショナル バカロレア(IB)の 認 定 普 及 ( 政 府 のグローバル 人 材 育 成 戦 略 では 国 内 のIB 認 定 校 を5 年 以 内 に 200 校 に 増 加 ) 19
大 学 の 秋 季 入 学 への 移 行 に 対 する 評 価
大 学 の 秋 季 入 学 への 移 行 に 対 する 評 価 (1) ( 東 大 の 秋 入 学 実 施 とギャップ タームの 導 入 について) 東 大 の 濱 田 総 長 はよく タフな 東 大 生 を 育 成 したい と 言 われるが 大 学 入 学 前 の 半 年 間 に 社 会 奉 仕 活 動 やサマースクールへの 参 加 などを 通 じ て 自 分 を 磨 くことは 幅 広 い 視 野 を 持 つ 人 間 の 形 成 に 繋 がる 企 業 として もそうした 人 材 に 期 待 している (2012 年 5 月 12 日 記 者 会 見 における 米 倉 弘 昌 経 団 連 会 長 発 言 ) 国 際 社 会 のグローバル 化 が 急 速 に 進 む 中 で よりグローバル で より タフ な 学 生 を 育 成 する 観 点 から 東 京 大 学 が 秋 入 学 への 移 行 を 打 ち 出 さ れたことについては 支 持 したい 入 学 試 験 合 格 から 入 学 までの 半 年 間 のギャップ タームを 利 用 して 社 会 貢 献 活 動 や 海 外 への 短 期 留 学 企 業 での 就 業 体 験 など 多 彩 な 経 験 を 積 むことは グローバル 人 材 に 求 められる 素 質 を 育 む 上 で 有 効 である 産 業 界 としても 必 要 な 協 力 はしていきたい (2012 年 2 月 9 日 濱 田 東 京 大 学 総 長 を 招 いた 教 育 問 題 委 員 会 に おける 川 村 隆 経 団 連 副 会 長 教 育 問 題 委 員 長 21)
大 学 の 秋 季 入 学 への 移 行 に 対 する 評 価 (2) ( 大 学 における 秋 季 入 学 導 入 ) 優 秀 な 外 国 人 留 学 生 の 受 け 入 れや 日 本 人 学 生 の 海 外 留 学 を 円 滑 化 させ 大 学 のグローバル 化 をさらに 推 進 するため には 東 京 大 学 が 中 心 になって 提 案 している 大 学 の 秋 入 学 導 入 を 実 現 するべきである ( 秋 入 学 への 移 行 に 伴 って 生 じる)ギャップ タームは 多 様 な 経 験 を 通 じて 自 分 を 見 つめ 直 し 大 学 で 学 ぶ 目 的 や 意 味 を 明 確 化 させる 新 たな 人 材 育 成 期 間 として 考 えるべきである ( グローバルJAPAN-2050 年 シミュレーションと 総 合 戦 略 - 経 団 連 21 世 紀 政 策 研 究 所 2012 年 4 月 ) 22
秋 季 入 学 について グローバル 化 への 対 応 タフな 人 材 の 育 成 など 大 学 自 らが 改 革 にチャレン ジする 意 思 を 示 されたものと 評 価 採 用 やギャップタームなど 秋 入 学 に 伴 う 諸 課 題 には 経 済 界 としても 対 応 ( 本 来 ) 社 会 全 体 で 秋 季 入 学 に 移 行 できることが 望 ましいが それを 待 ってい ては 前 へ 進 めない 各 大 学 が それぞれのおかれている 環 境 目 指 す 教 育 目 標 に 沿 って 主 体 的 に 判 断 対 応 していくことで 大 学 の 個 性 化 多 様 化 が 進 むことを 期 待 企 業 は 採 用 時 期 の 多 様 化 などに 対 応 する 用 意 がある もちろん 企 業 に とってはコスト 増 しかし 大 学 から 送 り 出 されてくる 人 材 のレベルが 上 がる ことに 対 する 期 待 の 方 が 大 きい 一 方 秋 季 入 学 だけで 全 てが 解 決 するものでないことは 明 らか 大 学 教 育 の 質 保 証 大 学 の 国 際 化 情 報 公 開 等 の 継 続 的 取 り 組 みを 改 め てお 願 いしたい 23
秋 季 入 学 への 移 行 と 企 業 の 採 用 活 動 企 業 の 留 学 生 採 用 状 況 通 年 採 用 の 実 施 状 況 (1) 新 卒 者 の 通 年 採 用 の 実 施 状 況 海 外 留 学 経 験 者 の 採 用 の 有 無 行 ってい ない 69% 行 ってい る 31% 実 施 して いない し 予 定 もない 67% 既 に 実 施 している 28% 2013 年 4 月 入 社 の 採 用 活 動 以 降 実 施 予 定 5% 出 典 : 経 団 連 新 卒 採 用 (2012 年 月 4 月 入 社 対 象 )に 関 する アンケート 結 果 (2012 年 7 月 ) 24
秋 季 入 学 への 移 行 と 企 業 の 採 用 活 動 企 業 の 留 学 生 採 用 状 況 通 年 採 用 の 実 施 状 況 (2) 新 卒 採 用 者 に 占 める 海 外 留 学 経 験 者 の 割 合 外 国 人 留 学 生 の 採 用 の 有 無 その 他 7% 15% 以 上 8% 10% 以 上 15% 未 満 6% 無 回 答 26% 5% 未 満 48% 5% 以 上 10% 未 満 12% 2013 年 4 月 入 社 以 降 の 採 用 活 動 で 採 用 す る 予 定 7% 採 用 して いない し 予 定 もない 31% 既 に 採 用 している 55% 出 典 : 経 団 連 アンケート 結 果 (2012 年 7 月 ) 25
ギャップイヤー 体 験 への 評 価 社 会 での 多 様 な 経 験 を 積 み 視 野 を 拡 げることは 入 学 前 だ けに 限 らない 課 題 卒 業 後 でも 在 学 中 でも ギャップイヤーの ような 体 験 は 学 生 にとってプラスとなるのは 確 実 入 学 後 の プログラムとして 大 学 側 がギャップ イヤーを 位 置 づけていくこ とも 重 要 ( 米 国 プリンストン 大 学 の 事 例 ) 東 京 大 学 が 提 案 している ギャップターム は ギャップイヤーと は 違 う 入 学 を 許 可 した 学 生 を 半 年 間 待 たせるという 点 で 第 一 義 的 には 大 学 としての 社 会 的 責 任 が 問 われる ( 秋 季 入 学 への 移 行 及 びギャップタームを)5 年 後 実 施 となる と 中 高 生 や 初 等 教 育 機 関 などに 早 めに 説 明 していくことが 肝 要 26
サンライズ レポート に 基 づき 実 施 している 経 団 連 教 育 人 材 開 発 プロジェクト
1999 年 2001 年 2003 年 2005 年 2007 年 2009 年 2010 年 2011 年 日 本 人 の 海 外 留 学 と 外 国 人 の 日 本 留 学 の 推 移 日 本 から 海 外 への 留 学 者 数 の 推 移 ( 人 ) 外 国 人 の 日 本 留 学 者 数 の 推 移 ( 人 ) 90,000 80,000 70,000 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 78,151 79,455 82,045 76,492 66,833 59,923 160,000 140,000 120,000 100,000 80,000 60,000 40,000 20,000 132,720 141,774 138,075 121,812 118,498 109,508 78,812 55,755 0 0 出 典 : 日 本 学 生 支 援 機 構 IIE "Open Doors", OECD "Education at a Glance", 台 湾 教 育 部 中 国 教 育 部
アジア 諸 国 から 米 国 への 留 学 生 の 推 移 (2000 年 ~2010 年 ) 180,000 160,000 140,000 120,000 100,000 中 国 157,558 インド 103,895 80,000 60,000 40,000 20,000 0 韓 国 73,351 59,939 54,664 46,497 日 本 45,685 28,566 26,685 24,818 24,842 21,290 台 湾 出 典 : IIE "Open Doors" 2010
経 団 連 グローバル 人 材 育 成 スカラーシップ(1) 趣 旨 : 日 本 の 若 い 世 代 の 間 で 内 向 き 志 向 が 拡 がっていることを 踏 まえ 将 来 の 日 本 企 業 のグローバルな 事 業 活 動 をリードする 人 材 を 育 成 支 援 する 観 点 から 日 本 人 学 生 の 海 外 留 学 推 進 に 向 けた 新 たな 奨 学 金 を 経 団 連 が 協 力 して 運 営 し ている( 公 財 ) 経 団 連 国 際 教 育 交 流 財 団 に 新 設 併 せて 就 職 活 動 の 早 期 化 長 期 化 が 学 生 が 交 換 留 学 に 応 募 しない 要 因 の 一 つに 指 摘 されていることから 帰 国 した 奨 学 金 受 給 学 生 等 を 対 象 とした 合 同 の 就 職 説 明 会 面 接 会 経 団 連 グローバルキャリア ミーティング の 開 催 に 協 力 する 対 象 :グローバル30 採 択 13 大 学 の 交 換 留 学 協 定 校 留 学 私 費 留 学 等 で 海 外 の 大 学 に1 年 間 留 学 する 学 生 で 将 来 わが 国 のグローバルな 事 業 活 動 に 携 わ ろうという 意 思 を 持 つ 者 (*2013 年 度 派 遣 生 より 対 象 大 学 をグローバル 人 材 育 成 推 進 事 業 全 学 推 進 型 への 申 請 大 学 にも 拡 大 予 定 ) 奨 学 金 の 内 容 : 一 人 年 間 100 万 円 30~35 名 原 資 :( 公 財 ) 経 団 連 国 際 教 育 交 流 財 団 の 積 立 金 及 び 経 団 連 役 員 会 社 ( 会 長 副 会 長 審 議 員 会 議 長 副 議 長 会 社 ) 等 からの 寄 附 金 30
経 団 連 グローバル 人 材 育 成 スカラーシップ(2) 2012 年 度 奨 学 生 の 選 考 グローバル30 採 択 13 大 学 から 推 薦 のあった61 名 の 応 募 者 の 中 から 2 月 7 日 経 団 連 会 館 において 寄 附 に 協 力 いただいた 企 業 の 人 事 担 当 者 等 による 選 考 会 を 開 催 し 35 名 を 選 抜 2012 年 度 派 遣 奨 学 生 への 指 導 助 言 2012 年 度 奨 学 生 を 対 象 に 5 月 30 日 に 経 団 連 会 館 にて 留 学 前 の 課 題 共 有 会 を 開 催 した 他 留 学 中 は SNS 等 を 利 用 して 現 地 での 生 活 やの 進 路 インターン シップの 機 会 に 関 する 助 言 情 報 提 供 等 を 行 う 経 団 連 グローバルキャリア ミーティング の 開 催 経 団 連 グローバル 人 材 育 成 スカラーシップ を 受 けて 留 学 し 帰 国 した 学 生 等 を 対 象 に 合 同 就 職 説 明 会 面 接 会 ( 経 団 連 グローバルキャリア ミーティング)の 開 催 に 協 力 する 2012 年 度 は 試 行 的 に グローバル30 採 択 13 大 学 の 後 援 を 得 て 対 象 を 海 外 留 学 から 帰 国 した 大 学 4 年 生 及 び 大 学 院 修 士 2 年 生 に 拡 大 して 8 月 4 日 に 経 団 連 会 館 にて 開 催 31
経 団 連 グローバルキャリア ミーティング (8 月 4 日 開 催 ) 参 加 企 業 数 :34 社 参 加 学 生 数 :280 名 (グローバル30 採 択 13 大 学 及 びその 他 の 84 大 学 の 学 生 ) 対 象 学 生 : 大 学 の 交 換 留 学 等 で, 海 外 の 大 学 に8カ 月 以 上 留 学 し 帰 国 した 学 生 で 学 部 4 年 生 大 学 院 修 士 2 年 生 32
経 団 連 グローバル 人 材 育 成 モデル カリキュラム 趣 旨 : 将 来 日 本 企 業 の 国 際 的 な 事 業 活 動 等 を 担 い 国 際 ビジネスの 現 場 で 活 躍 する 人 材 を 育 成 するため 国 際 化 拠 点 13 大 学 と 協 力 して 企 業 の 経 営 トッ プ 実 務 者 によるグローバル ビジネスの 実 態 に 関 する 講 義 や 企 業 におけるイ ンターンシップ 等 をカリキュラム 化 して 単 位 として 認 定 する 形 のモデル カリキュラ ムを 検 討 実 施 する モデル カリキュラムの 検 討 と 試 行 的 実 施 教 育 問 題 委 員 会 の 中 に モデル カリキュラム 検 討 ワーキング グループ を 設 置 し グローバル30 採 択 13 大 学 の 一 つである 上 智 大 学 において 大 学 2 年 生 を 対 象 に2012 年 秋 より 半 年 間 (10 月 ~1 月 末 ) 試 行 的 に 実 施 経 団 連 より12 社 が 参 加 して グローバル ビジネスの 現 場 で 活 躍 する 企 業 人 が 講 師 となり 各 社 のグローバル 事 業 の 理 念 現 状 直 面 している 課 題 大 学 生 への メッセージ 等 の 講 義 を 通 じて 企 業 がグローバル 人 材 に 求 めている 素 質 要 件 が 学 生 に 伝 わるような 内 容 とする 講 義 内 容 の 事 例 A 社 ( 小 売 ) B 社 ( 通 信 ) C 社 ( 製 造 業 ) D 社 ( 物 流 ) 中 国 ビジネスの 現 状 と 課 題 バイオメトリクス 事 業 を 巡 る 課 題 英 国 鉄 道 市 場 への 挑 戦 海 外 における 新 し い 物 流 モデル 33
社 会 総 がかりでの 人 材 育 成 に 向 け 更 に 努 力 教 育 界 と 経 済 界 の 一 層 の 連 携 強 化 直 接 対 話 の 機 会 をもっと 多 く キャリア 教 育 出 前 教 育 などの 取 り 組 み 拡 大 大 学 と 企 業 の 間 の 双 方 向 の 人 事 交 流 の 活 発 化 企 業 自 身 の 努 力 働 いてみたいと 思 えるビジョンの 提 示 従 業 員 の 子 育 て 教 育 支 援 (ワーク ライフ バランス) 多 文 化 共 生 社 会 の 構 築 外 国 人 人 材 の 定 着 促 進 に 向 け 家 族 を 含 む 生 活 環 境 の 改 善 初 等 中 等 教 育 から 高 等 教 育 までの 一 貫 した 教 育 改 革 各 学 校 段 階 でなすべきことの 明 確 化 と 質 保 証 の 徹 底 34
産 学 官 が 連 携 してグローバル 人 材 を 育 成 していくことが 不 可 欠 ご 静 聴 ありがとうございました 35