研 修 レポート 政 策 形 成 能 力 の 開 発 方 法 (Ver.2) 2014.12 ふくしま 自 治 研 修 センター 総 括 支 援 アドバイザー 兼 教 授 吉 岡 正 彦 本 稿 は 自 治 体 職 員 の 政 策 形 成 能 力 を 高 めることを 目 的 として すでに 発 表 していた 研 修 レ ポート 政 策 形 成 能 力 の 開 発 方 法 をリメイクしたものです 既 レポートでは いまある 政 策 的 問 題 の 解 決 を 想 定 してフィシュボーン 分 析 法 を 中 心 にまとめ ましたが 近 年 自 治 体 のイメージアップなど 創 造 的 な 政 策 テーマが 増 えていることから 新 しく SWOT 分 析 (クロス SWOT 分 析 )を 加 え かつ 全 体 に 見 直 しを 加 えて 簡 潔 にまとめ 直 しました 目 次 前 編 政 策 形 成 とは 何 か 1-1. 環 境 変 化 を 読 む 1-2. 政 策 形 成 とは 何 か 1-3. 政 策 形 成 の 手 順 後 編 政 策 形 成 のための 手 法 2-1. 問 題 解 決 に 役 立 つ 手 法 (フィシュボーン 分 析 ) 2-2. 新 しい 政 策 を 考 える 手 法 (SWOT 分 析 ) 2-3. 集 団 で 発 想 企 画 する 手 法 (ブレーン ストーミング) 2-4. 政 策 ( 事 業 ) 提 案 書 の 作 成 手 法 (プレゼンの 方 法 ) 前 編 政 策 形 成 とは 何 か 1-1. 環 境 変 化 を 読 む 1 地 域 が 直 面 している 課 題 前 半 では 政 策 とは 何 かについて 説 明 しますが その 前 提 として 今 日 わが 国 を 取 り 巻 く 社 会 経 済 環 境 について 簡 単 に 整 理 します 今 日 の 自 治 体 を 取 り 巻 く 大 きなトレンドとして 人 口 減 少 少 子 高 齢 化 の 進 展 財 政 難 地 方 分 権 の 進 展 地 域 間 競 争 と 協 力 などがあります 政 策 を 考 えるにあたっては このような 外 部 環 境 の 変 化 を 考 慮 する 必 要 があります このようなトレンドを 簡 単 にまとめると 多 くの 地 域 では 少 子 高 齢 化 の 進 展 や 財 政 悪 化 地 域 社 会 の 活 力 低 下 人 口 減 少 企 業 の 流 出 税 収 の 減 少 財 政 悪 化 というような 悪 循 環 構 造 がみ られています そして このような 悪 循 環 を 断 ち 切 るためには 参 加 協 働 企 業 誘 致 人 口 増 加 地 域 開 発 な ど 効 果 的 な 政 策 の 実 施 が 求 められています 1
1-2. 政 策 形 成 とは 何 か 1 政 策 とは 何 か 政 策 とは 政 府 や 自 治 体 によって 採 用 される 問 題 解 決 のための 手 段 の 体 系 のことです つまり 住 民 が 日 常 生 活 の 上 で 困 っている 問 題 を 解 決 し 住 民 の 福 祉 の 増 進 ( 幸 せ)につなげ るための 解 決 手 段 ( 施 策 事 業 )の 組 合 せです したがって 政 策 をつくる 目 的 は 住 民 地 域 などが 抱 えている 問 題 の 解 決 であり また 将 来 に 向 けた 住 民 地 域 の 生 活 改 善 のためとなります 2 政 策 の 体 系 政 策 は 基 本 理 念 政 策 目 標 施 策 事 務 事 業 の 体 系 からなります 基 本 理 念 自 治 体 がめざす 理 想 的 な 姿 政 策 目 標 理 念 を 成 しとげる 目 あて 施 策 目 標 を 実 現 する 基 本 方 針 方 向 事 務 事 業 施 策 を 実 現 するための 具 体 的 手 段 これを 体 系 的 に 示 すと 次 図 ( 政 策 体 系 の 例 )のようになります このような 政 策 体 系 はお 互 いの 項 目 が 政 策 体 系 の 上 下 において 目 的 - 手 段 の 関 係 で 結 ば れている 点 に 特 徴 があります たとえば 子 どもたちの 夢 が 広 がる 教 育 は 義 務 教 育 の 充 実 の ビジョンであり また 義 務 教 育 の 充 実 は 教 育 施 設 設 備 の 充 実 のビジョンになっているという 構 造 です 2
政 策 の 構 造 1ビジョン( 政 策 目 標 未 来 像 望 ましい 状 態 など) 2ビジョンを 実 現 するための 手 段 戦 略 ( 具 体 的 な 施 策 など) 政 策 体 系 の 例 基 本 理 念 ( 例 示 ) 子 どもたちの 夢 が 広 がる 教 育 政 策 目 標 1 政 策 目 標 2 政 策 目 標 3 義 務 教 育 の 充 実 施 策 1 施 策 2 施 策 3 教 育 施 設 設 備 の 充 実 事 務 事 業 ア 事 務 事 業 イ 事 務 事 業 ウ 校 舎 の 増 改 築 事 業 校 舎 の 耐 震 化 事 業 1-3. 政 策 形 成 の 手 順 1 政 策 実 現 のプロセス 政 策 には 計 画 立 案 から 実 施 し 評 価 反 省 するという 実 現 向 けた 一 連 のサイクルがあり これ を PDCAサイクル と 呼 びます Plan 計 画 Do 実 行 Check 評 価 Action 反 省 2 PDCAサイクルとその 概 要 Plan( 計 画 )の 段 階 1 問 題 の 発 見 政 策 立 案 は その 必 要 性 の 発 見 がスタートとなります 問 題 を 発 見 する 様 々なきっかけ 住 民 の 視 点 苦 情 アンケート 調 査 グループインタビュー 意 見 箱 など 現 場 の 視 点 現 地 調 査 ヒアリング インタビューなど 国 県 からの 視 点 国 会 での 立 法 化 省 庁 担 当 課 等 からの 連 絡 など 役 場 の 視 点 担 当 課 の 視 点 他 課 の 視 点 実 施 事 業 の 進 捗 状 況 など 社 会 経 済 の 変 化 世 界 地 域 社 会 からの 要 請 ( 環 境 問 題 災 害 発 生 など) 3
PDCAサイクル 構 造 2 公 共 的 問 題 の 選 択 つぎに その 問 題 への 対 応 が 公 共 の 立 場 からみて 必 要 かどうかの 検 討 を 行 います その 視 点 として 次 の 3 点 があります 個 人 の 解 決 能 力 を 超 える 問 題 であること 行 政 として 対 応 することが 効 果 的 効 率 的 であること ミニマムの 政 策 として 住 民 の 合 意 が 得 られること ( 以 上 松 下 圭 一 東 大 教 授 による) 3 問 題 解 決 手 法 の 選 択 また 政 策 実 施 に 向 けた 主 体 や 手 法 の 選 択 があります 具 体 的 には 内 部 生 産 外 部 委 託 (PFI 指 定 管 理 者 コンペ 入 札 等 )などの 選 択 を 行 います 前 例 類 似 事 例 からの 検 討 他 事 例 外 国 事 例 などからの 検 討 など 4 組 織 の 合 意 形 成 組 織 内 での 合 意 形 成 も 必 要 で 上 司 や 財 政 課 などに 対 する 交 渉 力 説 得 力 などが 求 められま す 5 社 会 の 合 意 形 成 最 終 的 に 自 治 体 としての 合 意 形 成 が 必 要 です たとえば 議 会 による 議 決 住 民 の 合 意 を 得 る( 審 議 会 委 員 会 パプリックコメントなど)のプロセスです Do( 実 行 )の 段 階 6 執 行 4
事 業 の 執 行 の 段 階 では 事 業 実 施 と 検 収 があります ここでは 実 施 事 業 に 関 する 情 報 公 開 の 徹 底 透 明 性 の 確 保 発 注 仕 様 の 点 検 などが 求 められます Check( 評 価 )の 段 階 7 政 策 評 価 事 務 事 業 評 価 目 的 を 達 成 し 予 期 した 効 果 が 実 現 できたかを 評 価 します 評 価 システムの 活 用 つまり 政 策 評 価 事 務 事 業 評 価 や 事 業 仕 分 けなどが 行 われています 住 民 アンケート 調 査 や 満 足 度 調 査 の 実 施 により 評 価 することも 可 能 です Action( 反 省 )の 段 階 8 フィードバック 評 価 の 結 果 を 受 けて 反 省 の 段 階 では 政 策 評 価 事 務 事 業 評 価 の 結 果 をどう 生 かすのかを 検 討 します たとえば 次 期 予 算 への 反 映 ( 拡 大 継 続 中 止 新 規 など) 評 価 指 標 評 価 体 系 の 見 直 しなどです 後 編 政 策 形 成 のための 手 法 後 半 では 政 策 をつくるための 手 法 を 学 びます ここでは そのための 有 益 な 手 法 として いま ある 問 題 の 解 決 策 が 得 られやすい 手 法 として 特 性 要 因 図 (フィッシュボーン 分 析 )と 新 しい 政 策 を 考 える 方 法 に 適 した SWOT 分 析 を 中 心 に 紹 介 します 2-1. 問 題 解 決 に 役 立 つ 手 法 (フィシュボーン 分 析 ) 1 特 性 要 因 図 特 性 要 因 図 (フィッシュボーン)とは 対 象 とする 問 題 がどのような 原 因 で 起 きているのかを 図 解 して 問 題 点 を 把 握 し 解 決 策 を 考 える 手 法 の 一 つです 特 性 とは 結 果 要 因 とは その 原 因 のことです 作 図 の 形 が 魚 の 骨 に 似 ていることから フィッシュボーン と 呼 ばれています 特 性 要 因 図 のつくり 方 1 紙 の 中 央 に 横 線 ( 背 骨 )を 書 き 右 端 に 矢 印 を 付 ける 2 その 矢 印 の 先 に 取 り 上 げたい 問 題 を 書 く 3 整 理 した 原 因 をその 因 果 関 係 に 従 って 矢 印 を 用 いながら 記 入 する 具 体 例 を 示 すと 若 者 が 流 出 している という 問 題 の 原 因 について 特 性 要 因 図 を 用 いて 整 理 すると 下 図 のような 表 記 例 を 書 くことができます 最 初 に 思 いつく 大 きな 問 題 の 原 因 を 大 骨 として 書 き その 後 に 大 骨 の 問 題 の 原 因 を 中 骨 小 骨 として 順 に 書 き 込 みます 5
特 性 要 因 図 の 作 成 資 料 :ふくしま 自 治 研 修 センター 2 特 性 要 因 図 を 用 いた 政 策 体 系 図 の 作 成 つぎに 若 者 が 流 出 している という 問 題 の 特 性 要 因 図 から 政 策 体 系 図 を 考 えます これは 書 き 込 んだ 問 題 を 目 標 に 置 き 換 える 作 業 となり 上 記 した 図 で 考 えてみると 若 者 が 流 出 している という 問 題 の 政 策 目 標 は 若 者 を 定 着 させる となります 否 定 的 な 問 題 として の 表 現 を 肯 定 的 な 目 標 に 置 き 換 えるという 単 純 な 作 業 です 具 体 例 として 上 記 した 大 骨 4つのうち 上 半 分 に 記 した2つの 大 骨 について その 解 決 策 を 考 え てみます ( 次 ページの 図 特 性 要 因 図 の 作 成 例 ( 上 半 分 )と 政 策 体 系 図 の 作 成 例 を 参 照 ) 大 骨 として 取 り 上 げた 問 題 を 解 決 策 として 肯 定 的 に 表 現 すると 政 策 目 標 を 実 現 するための 方 針 となります 同 様 に 2つの 大 骨 に 関 連 する 中 骨 の 解 決 策 を 施 策 欄 に 書 き 込 みます 事 業 欄 には 施 策 を 実 現 するための 手 段 すなわち 考 え 出 した 事 業 を 書 き 込 みます この 事 業 欄 に 書 き 込 むためには 次 ページの 表 ( 事 業 出 しのためのマトリックス 作 成 例 )をつかうと 便 利 です この 表 は ヨコ 軸 に 抽 出 された 施 策 の 内 容 タテ 軸 に 地 域 資 源 であるヒト( 関 係 者 ) コト( 行 為 ) モノ( 施 設 物 ) カネ( 予 算 ) ソフト(しかけ 情 報 )をならべたもので このマスを 埋 めるよう に 考 えつく 事 業 出 しに 努 力 します この 場 合 アイデアや 想 像 力 が 求 められますが 分 類 したマトリックス 表 を 埋 めるという 作 業 の 単 純 化 により アイデアが 出 しやすくなります 6
事 業 出 しにあたっては 実 現 可 能 性 や 難 易 度 に 関 係 なく 思 いついたものをどんどん 書 き 出 して 出 つくした 後 に それらの 中 から 有 益 と 考 えられる 事 業 を 取 り 出 すと 効 率 的 に 考 えやすくなりま す なお 自 地 域 だけ(たとえば 市 )の 力 では 実 現 できないような 提 案 内 容 については 国 県 などに 要 望 したり それに 代 わる 実 現 可 能 な 方 法 を 見 つけるように 工 夫 努 力 します 7
特 性 要 因 図 の 作 成 例 ( 上 半 分 ) 資 料 :ふくしま 自 治 研 修 センター 政 策 体 系 図 の 作 成 例 事 業 出 しのためのマトリックス 作 成 例 施 策 地 域 資 源 ヒト( 関 係 者 ) コト( 行 為 ) 農 林 業 従 事 者 を 増 やす 企 業 立 地 を 促 進 する 交 流 人 口 を 増 やす 地 域 イベント モノ( 施 設 物 ) 遊 休 農 地 の 工 場 団 地 の 遊 休 農 家 の カネ( 予 算 ) ソフト(しかけ 情 報 ) 優 遇 税 制 地 域 のしきたりを 見 直 す アト ハ イサ 派 遣 8
2-2. 新 しい 政 策 を 考 える 手 法 (SWOT 分 析 ) SWOT 分 析 とは 外 部 環 境 や 内 部 環 境 を S 強 み W 弱 み O 機 会 T 脅 威 の 4 つのカテゴ リーで 要 因 分 析 し 環 境 変 化 に 対 応 した 地 域 資 源 の 有 効 活 用 策 をさぐる 方 法 です 自 治 体 ( 経 営 分 析 の 場 合 は 企 業 )を 取 り 巻 く 環 境 による 影 響 と それに 対 する 自 治 体 の 現 状 を 分 析 しながら 地 域 整 備 ( 振 興 )の 方 向 性 を 発 見 します 1 SWOT 分 析 ( 強 み 弱 み 機 会 脅 威 の 記 入 ) SWOT の 各 要 素 は 自 治 体 を 取 り 巻 く 外 部 環 境 と 内 部 環 境 に 分 けられます 外 部 環 境 とは 政 治 動 向 経 済 景 気 動 向 社 会 動 向 技 術 動 向 の 変 化 や 顧 客 ニーズなど 自 らの 努 力 で 変 えられない 要 因 のことで これらの 外 部 環 境 を 分 析 して 機 会 (O)と 脅 威 (T)を 導 き 出 します 内 部 環 境 は 自 らでコントロールできる 要 素 であり 具 体 的 に 言 えば 自 地 域 の 強 み(S)と 弱 み (W)からなります 順 序 としては 外 部 環 境 すなわち 機 会 (O)と 脅 威 (T)の 外 部 環 境 の 分 析 から 始 めます( 自 治 体 をとりまくどんな 環 境 変 化 があるのか 想 定 されるプラス 要 因 とマイナス 要 因 ) つぎに 内 部 環 境 として 長 所 資 源 などの 強 み(S)と 短 所 欠 点 などの 弱 み(W)を 書 き 出 しま す SWOT 分 析 の 考 え 方 9
SWOT 分 析 の 作 成 例 2 クロス SWOT 分 析 の 進 め 方 SWOT 分 析 の 最 終 目 的 は 自 地 域 の 強 み 弱 み 機 会 脅 威 を 踏 まえて 地 域 振 興 の 方 向 性 を 策 定 することなので そのためにつぎに クロス SWOT 分 析 を 行 います クロス SWOT 分 析 では 強 み 弱 み 機 会 脅 威 の 4 つのカテゴリーを 組 み 合 わせて 自 治 体 の 具 体 的 な 対 応 方 向 を 明 らかにします これらのなかでは とくに 強 み 機 会 が 最 も 重 要 視 さ れます 組 み 合 わせはムダと 思 われるものでも 自 由 に 書 き 出 し そのなかから 良 いものを 適 当 な 地 域 整 備 ( 振 興 )の 方 向 性 (プロジェクト 提 案 )として 選 びます 強 み 機 会 強 みを 生 かして 機 会 を 生 かすための 方 策 は? 強 み 脅 威 強 みを 生 かして 脅 威 を 機 会 に 変 える 方 策 とは? 弱 み 機 会 弱 みを 補 強 して 機 会 をつかむための 方 策 とは? 弱 み 脅 威 弱 みから 最 悪 のシナリを 避 けるための 方 策 とは? 10
クロス SWOT 分 析 の 考 え 方 クロスSWOT 分 析 の 作 成 例 ( 地 域 振 興 の 方 向 性 の 記 入 ) 3 プロジェクト 提 案 に 向 けた 検 討 (クロス SWOT 分 析 の 活 用 ) 最 終 段 階 として クロス SWOT 分 析 から 得 られた 成 果 ( 方 向 性 )を 利 用 して プロジェクト 提 案 に 向 けてイメージをふくらませます イメージをふくらませるにあたっては プロジェクトの 構 成 要 素 であるヒト( 関 係 者 ) コト( 行 為 ) 11
モノ( 施 設 物 ) カネ( 予 算 ) ソフト(しかけ 情 報 )に 分 けて 考 えると アイデアが 出 しやすくなりま す プロジェクト 提 案 に 向 けた 検 討 例 2-3. 集 団 で 発 想 企 画 する 手 法 (ブレスト:ブレーン ストーミング) 政 策 形 成 のための 手 法 としては 机 に 向 かって 一 人 でフィシュボーン 分 析 を 組 み 立 てるような 場 合 も 考 えられますが みんなでワイワイやったほうが 考 えやすいという 場 合 もあります その 場 合 には ブレ-ン ストーミングが 適 しています 1 ブレ-ン ストーミングとは ブレ-ン ストーミングとは 少 人 数 のグループで 全 員 が 自 由 に 意 見 やアイデアを 出 し 合 うこと で 提 案 をまとめたり 新 しい 発 想 を 生 み 出 す 手 法 です 幅 広 い 意 見 やアイデアが 集 まり 思 い もかけなかった 新 しい 発 想 を 見 つけ 出 すことができます 2 知 っておきたい4つの 原 則 通 常 の 会 議 との 大 きな 違 いは 以 下 の 4 点 とくに 自 由 かつリラックスした 雰 囲 気 をつくることが 大 切 で そのためには 特 に 全 員 平 等 の 立 場 出 された 意 見 について 批 判 をしない ことが 重 要 です 12
参 加 者 は 全 員 平 等 の 立 場 で 発 言 する 出 された 意 見 について 批 判 をしない できるだけ 多 くの 意 見 を 出 す 他 人 の 意 見 を 改 良 したり 2つの 意 見 を 組 み 合 わせたりすることは 大 歓 迎 3 準 備 と 進 め 方 少 人 数 のグループで 行 い 実 施 する 時 間 はやり 方 次 第 で 決 まります 簡 単 なものなら 白 板 など に 意 見 を 書 き 出 して 共 有 するだけで 終 わり 本 格 的 に 模 造 紙 を 使 って 書 きだして 行 う 場 合 は 1~ 2 時 間 程 度 が 適 当 です 各 自 がカード( 大 判 のポストイットなど)に 1 枚 1 案 で 何 枚 にも 書 き 出 し そのカードを 大 きな 模 造 紙 上 に 出 し 合 うなかで 内 容 が 重 なりあうもの 類 似 するものなどを 地 域 整 備 ( 振 興 ) 方 向 を 意 識 しながらグループ 化 して 整 理 しながら 進 めます 13
ブレーン ストーミングの 記 入 例 仮 テーマ 自 分 が 住 む 地 域 の 問 題 はどんなことですか? 出 てきた 意 見 の 分 類 整 理 の 例 このようなグループ 作 業 を 通 じて 政 策 体 系 づくりや 政 策 提 案 をまとめます 14
2-4. 政 策 ( 事 業 ) 提 案 書 の 作 成 手 法 (プレゼンの 方 法 ) 最 後 に 自 分 (たち)がまとめ 上 げた 政 策 体 系 や 政 策 提 案 を 他 人 ( 第 3 者 )に 伝 える 方 法 を 紹 介 し ます 1 政 策 ( 事 業 ) 提 案 書 を 書 くポイント 主 張 ( 提 案 )したいことは 何 か( 目 的 と 期 待 する 成 果 )を 簡 潔 わかりやすく 表 現 することが 大 切 です 2 作 成 にあたっての 約 束 ごと 何 のために 書 くのか 自 分 (たち)の 提 案 を 他 人 に 訴 える 他 人 に 認 めてもらう これから 行 う 政 策 事 業 などの 青 写 真 の 提 示 提 案 内 容 の 具 体 化 注 目 される 必 要 (ほかの 案 とは 違 う ユニークさ オリジナリティが 必 要 ) 6W2Hの 提 示 ( 文 章 表 現 の 基 本 につながる) Who( 誰 が) What( 何 を) When(いつ) Where(どこで) Why(なぜ) Whom( 誰 に 対 して) How(どのように) How much(いくらで) したいのか 提 案 に 根 拠 があること( 相 手 に 認 めてもらう 必 要 がある) 理 詰 めである 必 要 はないが 説 得 力 が 必 要 ( 新 しい 発 想 は 理 詰 めでないことも 多 い) 起 承 転 結 があったほうが 訴 求 できる 実 現 のためのツール 方 法 を 明 示 する( 目 的 イメージだけの 提 案 では 理 解 されない) 政 策 ( 事 業 ) 提 案 書 作 成 の 基 本 構 成 1 提 案 目 的 起 2 仮 説 の 提 起 3 現 状 調 査 社 会 経 済 環 境 承 地 域 の 現 状 住 民 意 見 など 4 問 題 課 題 の 抽 出 転 結 5 提 案 概 要 計 画 6 検 証 OK 7 具 体 計 画 No とりまとめ 15
3 政 策 ( 事 業 ) 提 案 書 作 成 の 項 目 別 説 明 1 提 案 目 的 政 策 提 案 をする 目 的 や 背 景 の 明 確 化 なぜ 提 案 したいのか 結 論 としてどうしたいのかを 書 く 2 仮 説 の 提 起 ( 何 を 提 案 したいのか) 提 案 イメージの 明 確 化 これまでや 他 の 政 策 とどう 違 うのか オリジナリティは 何 かを 書 く 3 現 状 調 査 社 会 経 済 環 境 社 会 動 向 上 位 計 画 関 係 事 例 など 地 域 の 現 状 関 連 する 現 状 把 握 住 民 意 見 など 町 民 議 員 関 係 団 体 の 意 見 要 望 (アンケート 調 査 など)など 3 問 題 課 題 の 抽 出 何 が 問 題 なのか 不 足 しているのか 障 害 なのか どうすればいいのかを 書 く 4 提 案 提 案 概 要 のまとめ その 提 案 で 問 題 がうまく 解 決 できるのかを 書 く 6 検 証 仮 説 ( 提 案 )が 実 現 できるか 出 来 そうもなければ また 仮 説 から 考 え 直 す 7 具 体 計 画 ( 時 間 がないときは 簡 易 形 でも 可 能 ) 提 案 内 容 の 肉 づけ 組 織 体 制 スケジュール 予 算 計 画 などを 書 く 4 記 載 にあたっての 注 意 事 項 相 手 の 立 場 に 立 って 書 くことが 大 切 であり とくに 以 下 の 点 に 注 意 が 必 要 です 短 い 言 葉 で 箇 条 書 きに メリハリをつける( 活 字 の 大 小 強 調 アンダーライン 色 づけなどの 工 夫 ) なるべく 図 表 で 示 す( 百 聞 は 一 見 にしかず) 対 策 提 案 は 具 体 的 であること( 行 動 につながること) 方 法 論 が 抜 けやすい(どのような 方 法 で) 自 己 満 足 を 避 ける( 記 述 に 飛 躍 や 思 いこみがあると 説 得 しにくい) 事 前 に 仲 間 ( 他 人 )からの 評 価 を 受 けることも 有 益 最 後 に 自 分 の 提 案 したい 熱 い 想 いを 表 現 すると 印 象 的 になります! 5 発 表 方 法 発 表 方 法 に 関 して 考 慮 すべき 点 は 以 下 のとおりです プレゼンは 企 画 書 やパワーポイントを 利 用 するとは 限 らない メモ 書 きと 口 頭 説 明 先 進 事 例 の 視 察 模 型 作 成 によるビジュアル 化 などが 効 果 的 な 場 合 もある 政 策 ( 事 業 ) 提 案 のスタイルや 表 現 方 法 は 自 由 で 書 きやすい 形 で 良 い ( 縦 書 き 横 書 き 枚 数 その 他 ) 16
最 後 に 自 分 の 提 案 したい 熱 い 想 いをぶつけると 印 象 的 になります! なお 政 策 提 案 に 向 けて 良 いアイデアを 生 み 出 すためには ふだんからの 心 がけが 大 切 です 情 報 入 手 のためのアンテナを 大 きく 広 げましょう 17
付 録 簡 易 トレーニングのための 記 入 シート 特 製 要 因 図 (フィッシュボーン 図 )の 作 成 B A B2 B1 A1 B3 A3 A2 問 題 政 策 体 系 図 の 作 成 テーマ B A B2 B1 A2 A1 事 業 出 しのための 表 作 成 施 策 地 域 資 源 ヒト( 関 係 者 ) B2 B1 A2 A1 コト( 行 為 ) モノ( 施 設 物 ) カネ( 予 算 ) ソフト (しかけ 情 報 ) 18
1. 市 の 強 み 弱 み 機 会 脅 威 (SWOT 分 析 シート) O 機 会 チャンスとなります 外 部 要 因 T 脅 威 脅 かす 外 部 要 因 S 強 み 地 域 の 強 み 長 所 W 弱 み 地 域 の 弱 み 短 所 19
市 の 整 備 方 向 性 の 検 討 (クロスSWOT 分 析 シート) 機 会 脅 威 強 みを 生 かして 機 会 を 得 る (どのように 強 みを 活 かすか?) 強 みを 生 かして 脅 威 を 変 える (どのように 脅 威 を 取 り 除 くのか?) 強 み 弱 みを 克 服 して 機 会 を 得 る (どのように 機 会 を 生 かすのか?) 弱 みから 悪 化 するシナリオを 避 ける (どのように 弱 みを 克 服 するか?) 弱 み 20
3. 事 業 (プロジェクト) 提 案 ための 検 討 表 ( 方 向 性 から 事 業 提 案 へ) 提 案 テーマ( 方 向 性 ) 提 案 概 要 地 域 資 源 ヒ ト ( 関 係 者 ) 概 要 強 調 したい 点 問 題 点 など コ ト ( 行 為 ) モ ノ ( 施 設 物 ) カ ネ ( 予 算 ) ソフト (しかけ 情 報 ) 21