仮 設 住 宅 1. 仮 設 住 宅 ( 正 式 名 称 : 応 急 仮 設 住 宅 )とは? 2014.4.28 竹 原 谷 川 野 田 災 害 救 助 法 という 法 律 に 基 づき 被 災 者 に 対 して 供 与 するものであり 1 新 たに 建 設 することによって 提 供 される 住 宅 (プレハブ) 2 民 間 の 賃 貸 住 宅 等 の 借 上 げによって 被 災 者 に 提 供 させる 住 宅 (みなし 仮 設 ) の2 種 類 が 存 在 する 2. 仮 設 住 宅 の 基 準 (*1) 1 趣 旨 災 害 救 助 法 : 災 害 に 際 して 応 急 的 に 必 要 な 援 助 を 行 い 被 災 者 の 保 護 と 社 会 の 秩 序 の 保 全 を 図 ることも 目 的 とする 2 対 象 者 住 家 が 全 壊 又 は 流 失 し 居 住 する 住 家 がない 者 であって 自 らの 資 力 では 住 宅 を 得 ることができない 者 3 費 用 の 限 度 額 ( 平 成 25 年 度 ) (1) 規 格 :1 戸 当 たり 平 均 29.7m2(9 坪 )を 標 準 とする (2) 限 度 額 :1 戸 当 たり 平 均 2,401,000 円 以 内 (3) 同 一 敷 地 内 等 に 概 ね50 戸 以 上 設 置 した 場 合 は 集 会 等 に 利 用 するため の 施 設 を 設 置 できる ( 規 模 費 用 は 別 に 定 めるところによる) 4 着 工 期 間 災 害 発 生 の 日 から20 日 以 内 に 着 工 5 供 与 期 間 建 築 工 事 が 完 了 した 日 から2 年 以 内 特 定 非 常 災 害 においては 設 置 期 間 を 延 期 更 新 することが 可 能 6 建 設 地 公 有 地 が 原 則 7その 他 高 齢 者 等 の 要 援 護 者 等 を 数 人 以 上 収 容 する 福 祉 仮 設 住 宅 を 設 置 できる 民 間 賃 貸 住 宅 の 借 り 上 げによる 設 置 も 対 象 とする この 基 準 によっては 救 助 の 適 切 な 実 施 が 困 難 な 場 合 には 都 道 府 県 知 事 は 内 閣 総 理 大 臣 に 協 議 し その 同 意 を 得 た 上 で 救 助 の 程 度 方 法 及 び 期 間 を 定 めることができる 通 常 は 行 政 を 経 由 しない 次 のような 経 費 を 除 き 無 償 で 提 供 されるのが 通 例 個 人 が 負 担 すべき 応 急 仮 設 住 宅 の 維 持 及 び 管 理 に 必 要 な 経 費 入 居 者 の 自 治 会 等 が 徴 収 する 共 益 費 等 1
[ 基 本 的 な 間 取 り] 3.1 みなし 仮 設 の 基 準 借 り 上 げ 仮 設 住 宅 とも 言 われ 震 災 などで 住 宅 を 失 った 被 災 者 が 民 間 事 業 者 の 賃 貸 受 託 を 仮 の 住 ま いとして 入 居 し その 賃 貸 住 宅 をプレハブなどで 建 てられた 応 急 仮 設 住 宅 と 同 様 にみなし 賃 料 を 国 や 自 治 体 が 負 担 するもの 福 島 県 ( 平 成 22 年 )の 基 準 [ 趣 旨 ] 同 上 [ 対 象 ] 住 宅 の 全 壊 等 により 居 住 する 住 宅 がない 世 帯 又 は 原 発 事 故 による 避 難 指 示 等 により 長 期 の 避 難 が 必 要 な 世 帯 民 間 賃 貸 住 宅 を 賃 借 する 契 約 を 締 結 し 入 居 若 しくは 入 居 を 予 定 し 自 らの 資 力 では 当 該 契 約 の 継 続 が 困 難 である 世 帯 高 齢 者 の 介 護 障 害 者 や 乳 幼 児 への 対 応 子 どもの 通 学 などの 理 由 により 避 難 所 等 での 生 活 が 困 難 であると 市 町 村 が 認 める 世 帯 [ 費 用 ] 家 賃 等 が6 万 円 以 下 かつ 耐 震 性 を 有 することが 確 認 されたのもの 但 し ただし 入 居 人 数 が5 名 以 上 ( 乳 幼 児 を 除 く)の 場 合 の 家 賃 は9 万 円 以 下 を 対 象 とする 乳 幼 児 が2 人 以 上 いる 世 帯 は 乳 幼 児 1 人 あたり0.5 人 と 換 算 し 世 帯 人 数 に 加 える [ 条 件 ] 貸 主 及 び 仲 介 業 者 が 県 の 借 上 げ 住 宅 となることについて 了 承 したもの 2
4.1 災 害 公 営 住 宅 とは 災 害 公 営 住 宅 は 被 災 者 が 仮 設 住 宅 と 違 い 恒 久 的 に 住 むことが 可 能 な 場 所 であり 県 や 市 町 村 が 建 築 し 収 入 に 応 じて 家 賃 を 支 払 うもの ( 家 賃 は5000 円 台 からというであり 県 が 発 表 した 目 安 では 月 収 が8 万 円 以 下 の 世 帯 だと 部 屋 が3 DKなど 大 きくても 家 賃 は2 万 円 ) 4.2 東 日 本 大 震 災 で 利 用 された 仮 設 住 宅 の 主 なタイプと 利 用 状 況 *2 割 り 当 てられた また 選 定 された 住 宅 数 供 給 住 宅 数 仮 設 住 宅 ( 大 半 がプレハブ) 52182 52620 国 の 宿 舎 9832 38464 公 営 住 宅 8238 245050 民 間 賃 貸 住 宅 65692 入 居 基 準 の 決 定 方 法 について *5 国 の 宿 舎 7% 賃 貸 住 宅 ( 民 間 ) 48% 公 営 住 宅 6% 仮 設 住 宅 ( 大 半 はプレ ハブ) 39% 応 急 仮 設 住 宅 の 設 置 は 災 害 救 助 法 に 基 づいて 厚 生 労 働 省 の 指 示 により 都 道 府 県 知 事 が 定 めるところ 具 体 的 な 入 居 条 件 は 各 市 町 村 が 地 域 の 実 情 に 応 じて 決 めた 被 害 状 況 等 は 地 域 に 差 異 が 見 受 けられることから 県 や 国 が 一 律 に 基 準 を 定 めると 世 帯 ごとの 個 別 の 事 情 が 反 映 されないことを 防 ぐ 趣 旨 である 3
(1) 抽 選 方 式 の 市 町 村 1 宮 城 県 気 仙 沼 市 [ 対 象 ] 住 宅 が 全 壊 全 焼 または 流 出 した 方 居 住 する 住 家 がない 方 自 らの 資 力 では 住 宅 を 確 保 できない 方 [ 選 考 方 法 ] 副 市 長 を 委 員 長 とした 入 居 者 決 定 選 考 委 員 会 が 選 考 [ 選 考 基 準 ] 妊 産 婦 乳 幼 児 要 支 援 要 介 護 者 高 齢 者 障 害 者 が 多 い 世 帯 を 優 先 ( 特 に 妊 産 婦 乳 幼 児 を 優 先 )し 優 先 条 件 に 配 慮 しつつも 一 部 抽 選 も 用 いる 災 害 時 に 入 居 者 同 士 が 助 け 合 えるよう 優 先 条 件 以 外 の 世 帯 も 一 定 割 合 入 れる 避 難 所 生 活 をしているか 否 かは 考 慮 に 入 れない 特 徴 全 壊 を 対 象 とし 優 先 枠 を 設 け 原 則 選 考 によるが 一 部 抽 選 2 宮 城 県 石 巻 市 [ 選 考 方 法 ] 被 害 の 状 況 が 全 壊 または 流 失 し 居 住 する 家 がない 世 帯 を 優 先 し 抽 選 対 象 を 地 区 別 に 振 り 分 けて 抽 選 を 行 う ( 地 域 コミュニティに 配 慮 ) 仮 設 住 宅 ごとに 最 優 先 的 な 入 居 が 必 要 な 世 帯 ( 高 齢 者 障 害 者 乳 幼 児 妊 産 婦 を 含 む 世 帯 )を7 割 一 般 世 帯 を3 割 として 抽 選 を 行 う 特 徴 全 壊 を 優 先 とし 優 先 世 帯 と 一 般 世 帯 を7 対 3 都 市 地 域 ごとに 抽 選 (2) 抽 選 方 式 以 外 の 市 町 村 1 宮 城 県 仙 台 市 [ 選 考 方 法 ]ⅰ 第 一 次 募 集 : 単 独 世 帯 ではなく 集 団 単 位 で 入 居 する コミュニティ 申 込 み という 仙 台 独 自 の 方 式 を 採 用 入 居 申 請 は10 世 帯 以 上 のグループとしていた ⅱ 第 二 次 募 集 :5 世 帯 以 上 のグループと 要 件 を 緩 和 総 戸 数 60 戸 以 上 のプレハブ 仮 設 住 宅 については 1 割 程 度 の 優 先 世 帯 のための 入 居 枠 を 設 け 優 先 世 帯 の 方 に 限 って 世 帯 単 独 申 込 みも 可 能 ⅲ 第 三 次 募 集 :グループ 要 件 そのものがなくなった 特 徴 コミュニティ 維 持 という 理 想 があったが 実 際 のところは 仙 台 市 が 仮 設 住 宅 の 入 居 について 団 体 での 申 請 を 原 則 にしていることで 逆 に 孤 立 する 世 帯 が 一 部 で 生 まれている 団 体 での 受 け 付 けは 孤 独 死 などを 防 ぐための 地 域 コミュニティの 維 持 が 狙 いだが そこ から 漏 れてしまうケースも 生 じているようだ 宮 城 野 区 の 避 難 所 で 生 活 する 会 社 員 の 女 性 (42)は 取 り 残 されるのでは という 思 いから 慌 ててグ ループ 作 りに 加 わった しかし 仮 設 入 居 後 の 生 活 のルールを 決 める 過 程 で 意 見 が 衝 突 したためグルー プを 抜 けた 女 性 は 人 間 関 係 がこじれ 嫌 な 思 いをした 震 災 前 は 仲 のいい 近 所 同 士 だったのに と 漏 ら す 担 当 する 市 保 険 年 金 課 は 地 域 の 人 同 士 でまとまるものと 考 えていた グループ 作 りが 難 航 する 事 態 は 想 定 できなかった と 説 明 応 募 状 況 次 第 で3 次 募 集 をするかどうかを 決 めるが さらに 募 集 する 場 合 には 単 独 世 帯 の 申 請 についても 検 討 したい としている ( 団 体 条 件 で 孤 立 世 帯 も 仙 台 市 仮 設 住 宅 入 居 申 請 2011.05.19 木 曜 日 河 北 新 報 社 ) 4
4.3それぞれの 政 策 に 対 する 一 般 的 なメリット 応 急 仮 設 住 宅 のメリット 集 団 移 転 にも 利 用 可 能 ( 社 会 的 なつながりを 維 持 ) 転 居 した 住 民 の 把 握 が 簡 単 集 団 移 転 にも 利 用 可 能 大 量 建 設 が 可 能 基 本 的 には 無 償 みなし 仮 設 住 宅 のメリット 自 分 で 入 居 する 住 宅 を 探 し 選 ぶことができる 建 設 する 仮 設 住 宅 より 広 く 機 能 性 もより 優 れている 2 年 間 家 賃 が 無 料 (のちに4 年 まで 延 期 された) 費 用 が 抑 えられる( 建 設 されたプレハブ 仮 設 の 建 設 費 用 は1 戸 当 たり628 万 円 だったのに 対 し みなし 仮 設 の 費 用 は2 年 間 で183 万 円 で 済 む 日 本 経 済 新 聞 2012/10/5 ) 4.4 仮 設 住 宅 にまつわる 諸 問 題 < 仮 設 住 宅 が 本 当 に 必 要 なのか?> 民 間 賃 貸 借 り 上 げ 制 度 増 県 は 東 日 本 大 震 災 と 福 島 第 1 原 発 事 故 の 避 難 者 向 けの 仮 設 住 宅 について 建 設 目 標 を 当 初 の2 万 40 00 戸 から1 万 6000 戸 に 減 らすと 発 表 した 民 間 賃 貸 住 宅 の 借 り 上 げ 制 度 の 利 用 者 が 多 く 市 町 村 から の 建 設 要 請 が 当 初 の 予 想 を 下 回 ったため 借 り 上 げも 含 めた 全 体 の 供 給 目 標 3 万 5000 戸 は 当 初 から 変 更 はないという 県 建 築 住 宅 課 によると 市 町 村 からの 仮 設 要 請 戸 数 は7 月 15 日 現 在 で1 万 5575 戸 既 に1 万 3487 戸 が 着 工 し 1 万 302 戸 が 完 成 している ただ 県 外 避 難 者 が 戻 ってくるのに 時 間 がかかったり 生 活 再 建 の メドが 立 たないなどの 理 由 で 避 難 所 を 離 れないケースもあり 入 居 済 みは6161 戸 にとどまっている 同 課 は 仮 設 住 宅 は 地 区 ごとに 集 まって 住 めるなどのメリットがあるが 通 学 や 通 勤 の 利 便 性 を 考 え 自 分 で 民 間 住 宅 を 探 す 人 が 多 いのかもしれない と 話 している 関 雄 輔 (*6) < 震 災 の 混 乱 状 態 の 中 での 判 断 による 違 い> 東 日 本 大 震 災 で 自 宅 を 失 い 県 営 住 宅 で 暮 らす 被 災 者 に 対 して 県 は 入 居 後 1 年 が 経 過 してからは 収 入 に 応 じて 家 賃 を 支 払 うよう 求 めている 仮 設 住 宅 や 雇 用 促 進 住 宅 借 り 上 げの 賃 貸 住 宅 では2 年 間 家 賃 が 免 除 されるため 震 災 直 後 の 混 乱 期 に 入 居 先 を 決 めた 被 災 者 からは 不 公 平 ではないか との 声 が 上 がる ( 中 略 ) 一 方 仮 設 住 宅 では2 年 間 家 賃 は 無 料 となり 入 居 を 延 長 する 場 合 も 免 除 される また 被 災 者 向 けに 借 り 上 げた 民 間 賃 貸 住 宅 でも2 年 間 は 県 が 家 賃 を 支 払 う 厚 生 労 働 省 も 当 初 6カ 月 としていた 雇 用 促 進 5
住 宅 の 家 賃 免 除 期 間 を 最 大 2 年 までに 延 長 した また 宮 城 福 島 の 県 営 住 宅 では 仮 設 住 宅 と 同 等 の 待 遇 とし 原 則 2 年 間 は 家 賃 が 免 除 される ( 中 略 ) 市 内 の 別 の 県 営 住 宅 で 長 男 家 族 と 暮 らす60 歳 代 の 女 性 は 震 災 後 小 学 校 で 避 難 生 活 を 送 った 生 後 間 もない 孫 娘 は 夜 泣 きもあり 発 熱 がなかなか 治 まらないこともあった 県 営 住 宅 が1 年 で 有 料 になる ことは 入 居 前 から 知 っていたが 孫 の 健 康 や 他 の 避 難 者 に 迷 惑 をかけないかが 気 に 掛 かって 先 のこ とまで 気 が 回 らなかった 同 じ 被 災 者 なのに 入 居 先 によって 条 件 が 違 うのは 不 公 平 だと 思 う と 首 をかしげ る (*7) 仮 設 住 宅 における 孤 独 死 を 防 ぐ 東 日 本 大 震 災 の 被 災 地 で 仮 設 住 宅 のお 年 寄 りの 孤 独 死 を 防 ごうと 自 治 体 が 独 自 の 対 策 を 始 めてい る お 年 寄 りは 不 慣 れな 生 活 の 心 労 に 加 え 厳 しい 寒 さで 体 調 を 崩 しやすい 自 宅 前 に 目 印 を 掲 げたり 緊 急 連 絡 用 の 携 帯 電 話 を 貸 し 出 したり あの 手 この 手 で 安 否 確 認 に 取 り 組 む ( 後 藤 孝 好 ) 岩 手 県 大 槌 町 にある 仮 設 住 宅 の 佐 々 木 テルさん(82)は 早 朝 新 聞 を 取 るために 玄 関 を 開 けると 布 が 付 いた 四 十 センチの 竹 棒 を 軒 先 に 掲 げる 今 日 も 元 気 という 印 だ 仮 設 住 宅 での 孤 独 死 は 一 九 九 五 年 の 阪 神 大 震 災 で 続 出 し 大 きな 社 会 問 題 となった 今 回 の 震 災 で も 既 に 岩 手 宮 城 両 県 で 孤 独 死 とみられるお 年 寄 りの 死 亡 が 相 次 いで 報 告 されている 大 槌 町 は 仮 設 住 宅 に 独 りで 暮 らす 六 十 五 歳 以 上 の 二 百 五 十 人 に 竹 棒 を 配 布 朝 晩 出 し 入 れし 周 囲 の 人 たちに 見 守 っ てもらう 佐 々 木 さんの 仮 設 住 宅 では 百 十 世 帯 のうち 十 世 帯 ほどが 一 人 暮 らし 隣 近 所 の 人 たちは 竹 棒 を 気 に 留 めて 暮 らす 顔 を 見 かけない 時 には 近 所 の 誰 かが 声 をかけている と 自 治 会 長 の 岩 間 秀 夫 さん(5 8) 佐 々 木 さんは 具 合 が 悪 くなったら 不 安 だべ みんなに 気 にしてもらってありがてえ と 話 す 岩 手 県 釜 石 市 では 百 人 に 非 常 用 ブザーを 配 布 何 かあった 際 に 押 せば 屋 外 に 大 きな 音 が 鳴 り 響 き 近 所 の 人 が 駆 け 付 ける 同 県 大 船 渡 市 は 十 二 月 から 携 帯 電 話 二 百 台 を 無 料 で 貸 し 出 す 具 合 が 悪 くなったときに 緊 急 連 絡 ボ タンを 押 せばコールセンターにつながり 大 事 に 至 る 前 に 対 処 できる 冬 の 寒 さで 室 内 に 引 きこもりがちなお 年 寄 りに できるだけ 外 出 の 機 会 を 増 やしてもらうのも 課 題 だ 同 県 陸 前 高 田 市 の 仮 設 住 宅 では 仮 設 テントがお 年 寄 りの 憩 いの 場 だったが 寒 くなって 誰 も 来 なく なった 代 わりに 週 一 回 は 小 中 学 校 などでお 茶 飲 み 会 を 開 き バスで 送 迎 するなどして 参 加 を 促 す 生 活 支 援 相 談 員 は 週 に 何 度 も 住 宅 を 訪 ね 健 康 状 態 の 把 握 に 努 める 市 社 会 福 祉 協 議 会 の 及 川 賢 一 事 務 局 長 は 冬 場 はお 年 寄 りが 自 宅 にこもって 孤 立 し 運 動 不 足 と 寒 さ で 体 調 が 悪 化 する 要 件 がそろう と 指 摘 近 所 の 住 民 や 行 政 が 連 携 を 取 って お 年 寄 りを 見 守 るよう 訴 え ている (*8) 6
そこで ある 研 究 結 果 がありました (*9) それが 住 宅 バウチャーによる 家 賃 補 助 という 案 です バウチャー は 引 換 券 割 引 券 の 意 国 や 自 治 体 などが 目 的 を 限 定 して 個 人 を 対 象 に 補 助 金 を 支 給 する 制 度 所 定 の 手 続 きにより 引 換 券 として 支 給 する 方 式 が 多 い 教 育 保 育 福 祉 などの 公 共 サービスが 対 象 で 利 用 者 はその 中 から 必 要 なものを 選 択 し 引 換 券 を 提 出 してサービスを 受 ける バウチャーによる 家 賃 補 助 の 利 点 日 本 全 国 どこでも 使 用 可 能 とすれば 全 国 の 賃 貸 住 宅 が 受 け 入 れ 先 となる バウチャーを 得 るには 被 災 者 が 申 請 登 録 する 必 要 があるので 仮 に 全 国 に 被 災 者 が 散 ってしまって も 同 じ 集 落 の 人 々を 捕 捉 することが 容 易 連 絡 先 を 確 認 でき 被 災 地 に 戻 って 復 興 する 際 にも 便 利 仮 設 住 宅 は 一 戸 300~400 万 円 もかかる 一 方 住 宅 バウチャーを 支 給 する 場 合 月 額 15 万 円 の 家 賃 補 助 を2 年 間 支 給 =15 万 円 24カ 月 360 万 円 = 360 万 円 再 度 しっかりした 住 宅 をつくるのであれば 二 重 投 資 になる そこで 仮 設 住 宅 は 必 要 最 小 限 にすべき バウチャーを 用 いれば 全 国 にある 空 き 家 を 有 効 利 用 できる したがって 仮 設 住 宅 よりもバウチャーによる 家 賃 補 助 を 採 用 すべき モデルによる 試 算 から 仮 設 住 宅 の 供 給 よりも 民 間 賃 貸 住 宅 の 借 り 上 げや 家 賃 補 助 による 応 急 住 宅 支 援 のほうが 行 政 コストが 少 ない 有 効 な 政 策 であるということができる [ 論 点 ] 災 害 発 生 後 の 被 災 者 支 援 の 手 立 ての 一 つとしてとして プレハブなどの 応 急 仮 設 住 宅 やみなし 住 宅 など が 存 在 する しかし 利 用 可 能 で 広 大 安 全 な 土 地 が 必 要 なこと コミュニティの 崩 壊 行 政 コストの 増 大 などの 問 題 点 も 多 く 見 受 けられる そこで 政 府 による 支 援 を 資 金 提 供 にとどめることによって 被 災 者 自 身 の 選 択 の 幅 を 広 げるという 考 え もあるが 前 者 と 後 者 のどちらが 望 ましいであろうか この 場 合 の 資 金 提 供 の 限 度 額 は 応 急 仮 設 住 宅 の 一 戸 あたりの 値 段 である 約 250 万 円 を 想 定 する 7
参 考 文 献 *1: 厚 生 労 働 省 HP http://www.jia-kanto.org/jutaku/uia_report/pdf/kasetsu/03.pdf *2 siteresources.worldbank.org/.../resources/515497.../j4-3.pdf *3: 瀧 川 ゼミ 資 料 www2.rikkyo.ac.jp/web/taki/contents/2012/20120604.pdf *4: 毎 日 新 聞 2011.7.27 *5: 毎 日 新 聞 2011.9.28 *6:2011 年 11 月 26 日 土 曜 日 東 京 新 聞 夕 刊 *7: 京 都 大 学 大 学 院 経 済 学 科 文 世 一 ゼミ http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/~mun/index_jap.htm 8